JP3737750B2 - ハイブリッド磁石型直流機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流機における固定子にコイルと永久磁石とを備えたハイブリッド磁石型直流機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より開発が進められている低消費電力で高トルク小型モータは、自動車、OA機器、自販機、医療・福祉機器分野などで幅広く利用されている。通常、この種の分野に用いられているモータは、永久磁石を用いたモータがほとんどで、技術的にかなり成熟している。このため、飛躍的な高効率化、小型高トルク化は難しい。この小型高トルク化のためにハイブリッド磁石を利用したモータが知られている。
【0003】
例えば特開2000−150228号公報には、コイルと永久磁石の両方を備えたハイブリッド型磁石を用いたモータ(ステッピングモータ)が開示されている。図4に示すように、このハイブリッド磁石型モータに用いられるハイブリッド型磁石61は、胴部62aと断面矩形の左右のアーム部62bとによりコ字状に形成された鉄心62に、励磁コイル63を巻回して構成した電磁石64と、永久磁石65を両側から磁性部材66で挟み込み、鉄心62のアーム部62bの両外側部間にわたって密着接合した角棒状の係合部材67とを備える。永久磁石65は鉄心62のアーム部62b間に位置する。励磁コイル63はその内空(コイル軸線方向)がモータの径方向を向いていない配置となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術に開示のハイブリッド磁石型モータは、励磁コイル63の内空がモータの径方向を向いていなかったので、励磁コイル63で発生した磁束をステータ側に向けるために鉄心62を屈曲させたアーム部62bを設けなければならなかった。このようなアーム部62bによって磁束の経路を屈曲させる案内をすることは、磁束が回り道の経路をとることになって磁束効率が悪く、モータ効率の低下を招来するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、直流機において、電磁石と永久磁石とを備えたハイブリッド磁石を用いて固定子を構成し、電磁石と永久磁石の各磁束を有効に活かすことで、直流機始動時のコギングトルクを抑制できるとともに、高い回転トルクを得ることができるハイブリッド磁石型直流機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明では、ハイブリッド磁石型直流機は、筒状のヨークと、該ヨーク内に周方向に交互に異極となるように配列された複数の電磁石と、前記複数の電磁石を各々構成する固定鉄心間に同じ極同士が接触する状態で挟持される複数の永久磁石とを備えた固定子と、回転軸に一体回転可能に設けられるとともに、周面に複数の極歯を有する回転鉄心を備えた電機子を有する回転子とを備え、前記電磁石および前記電機子の非励磁時に、前記永久磁石の磁束が前記固定子内で閉回路を作るとともに、前記電磁石および前記電機子の励磁時に、前記永久磁石の磁束と前記電磁石の磁束とが共に前記極歯を介して前記回転鉄心を同方向に経由する閉回路を作るように構成されたことを要旨とする。なお、「挟持される」とは、挟持された状態を指し、現実に両側の部材によって支持されていることは必須ではなく、両側の部材と当接していれば足りる。
【0007】
この発明によれば、電磁石および電機子の非励磁(消磁)時には、永久磁石の磁束は回転鉄心を通らず固定子内で閉回路を作る。このため、直流機の駆動開始時のコギングトルクがほぼ「0」になる。一方、電磁石および電機子の励磁時には、永久磁石の磁束と電磁石の磁束とが共に極歯を介して回転鉄心を同方向に経由する閉回路を作る。このため、電磁石の磁束+永久磁石の磁束という強力な磁束を得ることができ、直流機の駆動時に高トルクが得られる。
【0008】
上記目的を達成するために請求項2に記載の発明では、ハイブリッド磁石型直流機は、周面に極歯を有する回転鉄心に回転コイルが巻装され整流装置により常に回転力を生じる磁場を発生させる電機子と、前記回転鉄心に近接対向するポールコアを有する固定鉄心に固定コイルの内空が前記電機子を向くように巻装され周方向に交互に異極性の磁場を発生させる複数の電磁石、および複数の電磁石の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心にN極を当接しS極の固定鉄心にS極を当接した複数の永久磁石からなるハイブリッド磁石と、前記永久磁石と磁気離間して配置され前記固定鉄心と基端にて接触する磁気透過性の固定ヨークとを備えたことを要旨とする。
【0009】
この発明によれば、永久磁石の磁気が電磁石の磁気の方向と同じになるように永久磁石が固定鉄心と当接して配置されているので、電磁石の磁束+永久磁石の磁束という強力な磁束を得ることができる。さらに、固定コイルの内空は電機子を向いているので、電磁石の磁気の方向を電機子側に向くように固定鉄心を屈曲させるなどの形状をとる必要があまりない。このため、固定鉄心から出る磁束がトルクの発生に無駄なく用いられる。また、永久磁石が電磁石の間に設けられているので、コギングトルクが少なくなる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、複数の前記固定鉄心の周方向における間には、前記永久磁石が、前記電機子と近接対向する状態で周方向に沿って延びる前記ポールコアの両端延長部間に把持された状態で配置されている。
【0011】
この発明によれば、延長部では電磁石の磁気と永久磁石の磁気が同じ極性で発生するので磁束が強力になり、しかも、永久磁石の磁束がヨーク側ではなくポールコアに流れやすくなる。
【0012】
請求項4に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記永久磁石は、そのN極とS極とを結ぶ方向が前記電機子の回転方向に沿うように配置されたことを要旨とする。
【0013】
この発明によれば、永久磁石は電磁石の間にN極とS極とを結ぶ方向が電機子の回転方向(周方向)に沿う向きに配置されるので、周方向の向きにできる永久磁石の磁束によって、複数の電磁石間ではN極からS極に磁力線の極性が急変化せず徐々に変化する。従って、電磁石間では周方向に磁力線の極性が徐々に変化することによって、コギングトルクがさらに少なくなる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記ポールコアの延長部は板状であり、その延長部の先端は径方向に沿って屈曲され、その先端屈曲面にて前記永久磁石が当接することを要旨とする。
【0015】
この発明によれば、固定鉄心の延長部の板状の先端屈曲面は大きな面になるので、永久磁石の端面の磁束密度の高い場所をとらえることができ、より強力な磁束が得られる。
【0016】
請求項6に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記回転鉄心の極歯の数を「T」とすると、前記永久磁石の周方向の角度範囲は、(360/T)°以下であることを要旨とする。
【0017】
この発明によれば、永久磁石を極力小さく、電磁石を極力大きく構成でき、電磁石を主体とした優れた直流機になる。
請求項7に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記永久磁石と前記固定ヨークとを磁気離間すべく該永久磁石と該固定ヨークとの間に絶縁材が介装されていることを要旨とする。
【0018】
この発明によれば、絶縁材により、永久磁石と固定ヨークとが確実に磁気離間される。
上記目的を達成するために請求項8に記載の発明では、ハイブリッド磁石型直流機は、周面に極歯を有する回転鉄心に回転コイルが巻装され整流装置により常に回転力を生じる磁場を発生させる電機子を備えた回転子と、前記回転鉄心に近接対向し前記電機子周面に沿って湾曲したポールコアを有する固定鉄心に固定コイルの内空が前記電機子を向くように巻装され周方向に交互にN極,S極の磁場を前記電機子に通過させるように発生させる複数の電磁石、および複数の電磁石の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心の両端それぞれにN極を当接しS極の固定鉄心の両端それぞれにS極を当接し磁気方向が周方向において交互に異なる向きとなる複数の永久磁石からなるハイブリッド磁石と、前記永久磁石と磁気離間して配置され前記固定鉄心と基端にて接触する磁気透過性の固定ヨークとを備えた固定子と、を備え、前記電磁石および前記電機子の非励磁時に、前記永久磁石の磁束が前記固定子内で閉回路を作るとともに、前記電磁石および前記電機子の励磁時に、前記永久磁石の磁束と前記電磁石の磁束とが共に前記極歯を介して前記回転鉄心を同方向に経由する閉回路を作るように構成されたことを要旨とする。
【0019】
この発明によれば、電磁石および電機子の非励磁(消磁)時には、永久磁石の磁束は回転鉄心を通らず固定子内で閉回路を作る。このため、直流機の駆動開始時のコギングトルクがほぼ「0」になる。一方、電磁石および電機子の励磁時には、永久磁石の磁気が電磁石の磁気の方向と同じになるように永久磁石が固定鉄心と当接して配置されており、永久磁石の磁束と電磁石の磁束とが共に極歯を介して回転鉄心を同方向に経由する閉回路を作る。このため、電磁石の磁束+永久磁石の磁束という強力な磁束を得ることができ、直流機の駆動時に高トルクが得られる。また、固定コイルの内空は電機子を向いているので、電磁石の磁気の方向を電機子側に向くように固定鉄心を屈曲させるなどの形状をとる必要があまりない。このため、固定鉄心から出る磁束がトルクの発生に無駄なく用いられる。また、固定鉄心を構成する隣り合うポールコアの端部が互いに近接するが、N極に磁化するポールコア端部にそのN極が、S極に磁化するポールコア端部にそのS極が当接するように永久磁石を設けたことにより、固定コイルが作る磁力線が電機子のティースを確実に通過するようになる。その分、固定子と電機子との間を通る磁力線が増幅され、直流機が高トルクとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化したハイブリッド磁石型の直流モータについて、図1〜図3に基づいて説明する。尚、図1には、直流モータの側断面、すなわち図2のI−I断面図が示されている。
図1に示すように、ハイブリッド磁石型直流機としての直流モータ1のモータハウジング2は、筒状のヨーク3と、ヨーク3の両端に固定された2つのエンドフレーム4,5とからなる。エンドフレーム4,5には各々の中心部に軸受6,7が固設されている。ヨーク3とエンドフレーム4,5とで形成される空間にはロータ10が収容されている。ロータ10の回転軸11はエンドフレーム4の貫通孔4aからその先端部を一部突出させた状態で、両軸受6,7により回転可能に支持されている。
【0021】
直流モータ1はブラシ式直流モータであって、ロータ10は、回転軸11上に一体的に固定された電機子(アーマチャ)20と、整流子(コンミテータ)21とを有する。整流子21は、エンドフレーム5側の内部に位置するように配置されている。ヨーク3とエンドフレーム5との間を内部で略区画するように配置された略円環状の台板22には2つのブラシホルダ23が支持されている。各ブラシホルダ23に保持された2本のブラシ24は、整流子21を挟む両側から整流子21の外周面に当接している。このブラシ24には配線およびコネクタ(いずれも図示省略)を介して直流電流が給電されるようになっている。なお、整流子21、ブラシホルダ23およびブラシ24により、整流装置が構成される。
【0022】
図2に示すように、ヨーク3の内周面には、略円環状の固定子(ステータ)30が固定されている。固定子30は、電機子20の外周面と所定のギャップで対向する状態に配置されている。本実施形態の固定子30は、2つの電磁石31,32と永久磁石33とを有するハイブリッド磁石として構成される。電磁石31,32は固定鉄心34、35と、その鉄心部に巻回されたコイル(以下、固定コイルと称す)36,37とを有している。
【0023】
電機子20は、回転軸11に外嵌状態に固定された回転鉄心25と、回転鉄心25に巻回されたコイル(以下、回転コイルと称す)26とを有する。回転鉄心25には、その中央部から放射状にかつ等角度間隔に複数個(この例では10個)の極歯としてのティース25aが延出形成されている。
【0024】
隣り合うティース25a間で形成される空間はスロット25bを構成することになる。コイル26は、ティース25aの軸部に巻回された状態でスロット25b内に収容されている。ティース25aに巻回されたコイル26には、図1で示した整流子21に当接するブラシ24を介して直流電流が通電される。
【0025】
一方、固定子30は、図2に示すように直流モータ1の軸方向から見たときに、2つの電磁石31,32が電機子20を挟んで対向配置された状態で組付けられている。各電磁石31,32の固定鉄心34,35は、略半円筒状の板材からなるポールコア38,39を備える。ポールコア38,39は、電機子20のティース25aと所定のギャップで対向配置されている。固定鉄心34,35はポールコア38,39の外周面側中央(背面側中央)から径方向に延びるように設けられた突部34a,35aを備え、固定コイル36,37は、固定鉄心34,35の突部34a,35aに巻回されている。2つの固定コイル36,37はモータ軸方向から見たときに略半円弧をなす状態に対向配置されている。
【0026】
固定コイル36,37は、配線およびコネクタ(いずれも図示省略)を介して直流電流が給電されるようになっている。直流モータ1を駆動させるためにその駆動用のスイッチがオンされると、電機子20の回転コイル26と、電磁石31,32の固定コイル36,37に直流が給電される。固定コイル36,37の巻回方向は、モータ外周面側から見たときに互いに逆巻きになるように設定されている。このため、固定コイル36,37が励磁された時は、図2において、左側に位置する電磁石31のポールコア38がN極に磁化し、右側に位置する電磁石32のポールコア39がS極に磁化するようになっている。
【0027】
ポールコア38,39は、周方向両側に長く延出する延長部としての板状の延出部38a,39aを有する。延出部38a,39aはその周方向両端部で屈曲して径方向外側へ延びている。2つのポールコア38,39の各両端部では、径方向に延びる延出部38a,39aが所定距離を隔して対向する状態にある。
【0028】
2つの永久磁石33,33は、2つのポールコア38,39の各両端部で対峙する一対の延出部38a,39a間にそれぞれ挟持されている。すなわち永久磁石33のN極は、N極のポールコア38の延出部38aに当接し、永久磁石33のS極は、S極のポールコア39の延出部39aに当接している。永久磁石33,33はN極とS極を結ぶ方向がモータ周方向とほぼ一致する向きに配置されている。
【0029】
因みに、各永久磁石33,33の周方向の角度範囲は、前記ティース25aの数を「T」とした場合、(360/T)°以下になるように設定されている。即ち、ティース25aの数が10個であるので、各永久磁石33,33の角度範囲が、36°以下と求められ、本実施形態では、同角度範囲が略36°に設定されている。このように各永久磁石33,33を構成することで、各永久磁石33,33を極力小さく、各電磁石31,32を極力大きく構成することができる。そのため、各電磁石31,32を主体とした、より強力な磁界を発生する固定子30を構成でき、直流モータ1の高出力化が図られている。
【0030】
永久磁石33および延出部38a,39aの両外周面と、ヨーク3の内周面との間には、樹脂製板材からなる絶縁材40が介装されている。この絶縁材40の介在によって、永久磁石33および延出部38a,39aとヨーク3との間は磁気離間し、この間の磁気絶縁を確保している。このような磁気絶縁を確保することで、永久磁石33の磁束が、必ず各ティース25aと対向するポールコア38,39の円弧状部分を経由するように設定されている。
【0031】
電機子20側の回転コイル26は、回転鉄心25において図2における上側略半分の各ティース25aがN極に磁化され、下側略半分の各ティース25aがS極に磁化されるようにその巻き方向が設定されている。そして直流モータ1の駆動時には、ロータ10は図2における時計回り方向に回転する。
【0032】
次に、このハイブリッド磁石型の直流モータ1の作用を図3に従って説明する。図3(a)は直流モータ1が停止している状態を示し、図3(b)は直流モータ1の駆動状態を示す。
【0033】
直流モータ1が停止している時は、回転コイル26にも固定コイル36,37にも直流電流は流されない。図3(a)に示すように両コイル26,36,37の励磁電流が「0」のときは、永久磁石33の磁力線Aは、実線で示すように固定子30内のみを通る閉回路を作る。よって、漏れ磁束を無視すればコギングトルクが「0」になる。この結果、直流モータ1が駆動開始するときのコギングが発生し難くなる。
【0034】
一方、直流モータ1が駆動される時には、ブラシ24および整流子21を介して回転コイル26に直流電流が流されるとともに、固定コイル36,37に直流電流が流される。電機子20側の回転コイル26に流れる電流は、ロータ10の回転に同期して向きが切り換わる。その結果、図3(b)における電機子20において、上側略半分に位置する各ティース25aがN極に磁化され、下側略半分に位置する各ティース25aがS極に磁化される。また固定子30側の固定コイル36,37に流れる直流電流によって、図3(b)における固定子30では、左側のポールコア38がN極に磁化し、右側のポールコア39がS極に磁化する。
【0035】
そして、ロータ10の上側略半分のN極に磁化した各ティース25aは、固定子30の左側略半分に位置するN極のポールコア38から反発力を受けるとともに、固定子30の右側略半分に位置するS極のポールコア39から吸引力を受ける。同様に、ロータ10の下側略半分のS極に磁化した各ティース25aは、固定子30の右側略半分に位置するS極のポールコア39から反発力を受けるとともに、固定子30の左側略半分に位置するN極のポールコア38から吸引力を受ける。このため、ロータ10には図3(b)における時計回り方向の回転駆動力が作用して、直流モータ1は回転駆動する。
【0036】
この際、図3(b)に示すように、固定コイル36,37が作る磁力線Bは、実線に示すような閉回路となる。このとき永久磁石33の磁力線Aは、固定コイル36,37の作る磁力線による引き込み作用によってポールコア38,39からティース25aを経由してロータ10側へ引き込まれて、破線に示すように固定コイル36,37の磁力線Bと同じ方向となる。よって、固定コイル36,37の磁力線Bと永久磁石33の磁力線Aとが強め合う増幅作用によって、固定子30と電機子20との間を通る磁力線が増幅される。この結果、直流モータ1は大きな駆動トルクで回転する。
【0037】
また、ポールコア38,39の一対の延出部38a,39aはその径方向内側端部が互いに近接しているが、N極に磁化するポールコア38の延出部38aにそのN極が、S極に磁化するポールコア39の延出部39aにそのS極が当接する永久磁石33を設けたことにより、固定コイル36,37が作る磁力線Bが電機子20のティース25aを確実に通過するようになる。つまり、仮に永久磁石33が無いとすると、ポールコア38,39の延出部38a,39aの径方向内側端部が互いに近接しているため、電機子20のティース25aを通過せず、直接、延出部38aから延出部39aに向かう磁力線が生じやすい。従って、本実施形態のように永久磁石33を設けることにより、延出部38a,39aと永久磁石33とが反発するため、直接、延出部38aから延出部39aに向かう磁力線が生じなくなる。その分、固定子30と電機子20との間を通る磁力線が増幅され、直流モータ1が高トルクとなる。
【0038】
また永久磁石33のN極とS極とを結ぶ方向が、モータ周方向であることから、2つの電磁石31,32の間に磁力線の極性が変化する段差(ギャップ)が発生し難くなる。つまり、仮に永久磁石33が無いとすると、2つの固定コイル36,37から各々出た互いに異極性の磁力線が、2つの電磁石31,32間に径方向の経路で複数本集中するため、モータ周方向において磁力線の極性の違いによる段差ができる。しかし、2つの電磁石31,32の間に、N極とS極がモータ周方向に対峙する向きに配置された永久磁石33が介在することで、永久磁石33のモータ周方向の経路をとる磁力線によって、2つの電磁石31,32の間の磁力線をモータ周方向に徐々に変化させるようにその極性の変化が緩やかにならされる。その結果、直流モータ1の駆動開始時にコギングトルクが一層発生し難くなる。
【0039】
以上詳述したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1) 永久磁石33の磁束が電磁石31,32の磁束と同じ方向になるように、永久磁石33が固定鉄心34,35と当接して配置されているので、電磁石31,32の磁束+永久磁石の磁束という強力な磁束を得ることができる。さらに、固定コイル36,37の内空は電機子20側(つまり径方向)を向いている。よって、電磁石31,32の磁束の方向を電機子20側に向くよう固定鉄心34,35を屈曲させるなどの形状をとる必要がない。このため、固定鉄心34,35から出る磁束は無駄なくトルク発生に有効に活用される。
【0040】
(2) 永久磁石33は、ポールコア38,39の延出部38a,39aに対し、そのN極面がN極側の延出部38aに、S極面がS極側の延出部39aに当接している。よって、延出部38a,39aでは電磁石31,32の磁気と永久磁石33の磁気が同じ極性で発生するので磁束が強力になり、しかも、永久磁石33の磁束がヨーク3側ではなくポールコア38,39に流れやすくなる。
【0041】
(3) 永久磁石33のN極とS極を結ぶ方向が、モータ周方向に沿うような向きに永久磁石33を配置したので、永久磁石33の磁束が周方向に起こるために、複数の電磁石31,32間ではN極からS極に磁力線が急変化せず徐々に極性が変化するので、コギングトルクがさらに少なくなる。
【0042】
(4) ポールコア38,39の延長部を板状とし、その先端部を径方向外側に屈曲形成した延出部38a,39a間に、永久磁石33をそのN極面とS極面が当接するように挟持した。このため、固定鉄心34,35の延出部38a,39aの板状の先端屈曲面は大きな面になるので、永久磁石33の極端面の磁束密度の高い場所をとらえることができ、より強力な磁束を得ることができる。従って、直流モータ1の駆動時に高トルクを得ることができる。
【0043】
(5) 回転鉄心25のティース25aの数を「T」とすると、永久磁石33の周方向の角度範囲は、(360/T)°以下に設定したので、永久磁石33を極力小さく、電磁石31,32を極力大きく構成でき、電磁石31,32を主体とした、より強力な磁界を発生する固定子30を構成でき、高出力(高トルク)の優れた直流モータ1とすることができる。
【0044】
(6) 永久磁石33とヨーク3との間に絶縁材40を介装したので、該永久磁石33と該ヨーク3とを確実に磁気離間でき、この間の磁気絶縁を確実に確保することができる。
【0045】
なお、実施の形態は、上記に限定されず以下の態様でも実施できる。
・ ポールコアの延長部を板状としその周方向両端部を径方向外側に屈曲させた延出部とすることで、永久磁石との当接面積を広く確保したが、ポールコアの延長部を屈曲する構成に限定されない。例えばポールコアを正面視円弧状のやや厚めの板材とし、その両端面に永久磁石を挟持する構造を採ることもできる。
【0046】
・ ハイブリッド磁石型直流機は、インナーロータ式に限定されない。アウターロータ式で構成することもできる。
・ ティースの形状や数は、適宜変更できる。
【0047】
・ 永久磁石が電磁石(ポールコア)の間に設けられる向きは、N極とS極とを結ぶ方向が略周方向であることに限定されない。例えば永久磁石を、N極とS極とを結ぶ方向がモータの略径方向となるように配置する。この場合、永久磁石の両端面に当接するポールコアの各延出部を、一方は永久磁石に対し径方向内側の端面にて当接するように延び、他方は永久磁石に対し径方向外側の端面にて当接するように延びるように構成する。この構成でも、コイル非励磁時に永久磁石の磁束が固定子内のみで閉回路を作り、コイル励磁時に永久磁石の磁束と電磁石の磁束とが極歯を介して回転鉄心内を同方向に通る閉回路を作ることはできる。
【0048】
・ 固定子側の電磁石は2個に限定されない。つまり固定子側(ポールコア)の磁極は、周方向にN極とS極を交互に配置できるのであれば足り、この限りにおいて電磁石は偶数個であればよい。例えば固定子側に4個の電磁石を周方向に配列する構造を採ることもできる。もちろん電磁石を6個以上の複数個とすることもできる。
【0049】
・ 永久磁石33および延出部38a,39aの両外周面と、ヨーク3の内周面との間に絶縁材40を介装して相互間を磁気離間(磁気絶縁)するようにしたが、永久磁石33および延出部38a,39aとヨーク3との間に空隙を設け、その空隙で十分に磁気絶縁できれば、絶縁材40を省略してもよい。
【0050】
前記実施形態及び別例(各図面を含む)から把握される技術的思想を、以下に記載する。
(1) 周面に極歯を有する回転鉄心に回転コイルが巻装された電機子を備えた回転子と、前記回転鉄心に近接対向するポールコアを有する固定鉄心に固定コイルが内空を前記電機子に向くように巻装され周方向に交互に異極性の磁場を発生させる複数の電磁石、および複数の電磁石の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心にN極を当接しS極の固定鉄心にS極を当接した複数の永久磁石からなるハイブリッド磁石と、前記永久磁石と磁気離間して配置されるとともに、前記固定鉄心と固定コイルの内空に挿入配置される突部にて接触する磁気透過性の固定ヨークとを有する固定子とを備えたハイブリッド磁石型直流機。
【0051】
(2)請求項2〜7及び前記(1)の技術的思想のいずれかにおいて、前記固定鉄心は、前記電機子の極歯と対向する円弧面を有するとともに磁極となるポールコアを備える。
【0052】
(3)前記(2)の技術的思想において、前記ポールコアの円弧面は周方向に複数の極歯と一度に対向するだけの長さを有する。
(4)前記(2)又は(3)の技術的思想において、前記固定鉄心は、前記電機子の極歯と対向する円弧面を有するとともに磁極となるポールコアを備え、該ポールコアの円弧面の周方向長さは、前記永久磁石の周方向長さよりも長い。
【0053】
(5)請求項2〜7及び前記(1)〜(4)の技術的思想のいずれかにおいて、前記固定鉄心には、前記ポールコアの外側面から略径方向に延びる突部が設けられており、前記固定コイルは該突部に巻回されている。なお、請求項2における「回転鉄心の基端」とは、突部の端部を指す。
【0054】
(6)請求項1及び前記(1)の技術的思想において、前記電磁石を構成する固定コイルは、その内空が前記電機子を向く向きに配置されている。なお、「固定コイルの内空が前記電機子を向く向き」とは、固定コイルの軸心方向が電機子の略径方向となる向きである。
【0055】
(7)請求項1及び前記(1),(6)の技術的思想のいずれかにおいて、前記電機子は、周面に極歯を有する回転鉄心に回転コイルが巻装され整流装置により常に回転力を生じる磁場を発生させるものである。
【0056】
(8)請求項1〜8及び前記(1)〜(7)の技術的思想のいずれかにおいて、前記電磁石は2つである。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1〜8に記載の発明によれば、直流機において、電磁石と永久磁石を備えた固定子を構成し、電磁石と永久磁石の各磁束を有効に活かして、直流機始動時のコギングトルクを抑制できるとともに、駆動中に高い回転トルクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のハイブリッド磁石型直流機の側断面図。
【図2】 直流機の正断面図。
【図3】 直流機の作用を説明する断面図。
【図4】 従来技術におけるモータに使用されるハイブリッド型磁石を示す模式側面図。
【符号の説明】
1…ハイブリッド磁石型直流機、3…ヨーク、10…回転子(ロータ)、11…回転軸、20…回転子を構成する電機子、21…整流装置を構成する整流子(コンミテータ)、24…整流装置を構成するブラシ、25…回転鉄心、25a…極歯としてのティース、26…回転コイル、30…固定子(ステータ)、31,32…固定子を構成する電磁石、33…永久磁石、34,35…固定鉄心、34a,35a…固定鉄心を構成する突部、36,37…固定コイル、38,39…ポールコア、38a,39a…延長部としての延出部、40…絶縁材。

Claims (8)

  1. 筒状のヨークと、該ヨーク内に周方向に交互に異極となるように配列された複数の電磁石と、前記複数の電磁石を各々構成する固定鉄心間に同じ極同士が接触する状態で挟持される複数の永久磁石とを備えた固定子と、
    回転軸に一体回転可能に設けられるとともに、周面に複数の極歯を有する回転鉄心を備えた電機子を有する回転子とを備え、
    前記電磁石および前記電機子の非励磁時に、前記永久磁石の磁束が前記固定子内で閉回路を作るとともに、前記電磁石および前記電機子の励磁時に、前記永久磁石の磁束と前記電磁石の磁束とが共に前記極歯を介して前記回転鉄心を同方向に経由する閉回路を作るように構成されたことを特徴とするハイブリッド磁石型直流機。
  2. 周面に極歯を有する回転鉄心に回転コイルが巻装され整流装置により常に回転力を生じる磁場を発生させる電機子と、
    前記回転鉄心に近接対向するポールコアを有する固定鉄心に固定コイルの内空が前記電機子を向くように巻装され周方向に交互に異極性の磁場を発生させる複数の電磁石、および複数の電磁石の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心にN極を当接しS極の固定鉄心にS極を当接した複数の永久磁石からなるハイブリッド磁石と、
    前記永久磁石と磁気離間して配置され前記固定鉄心と基端にて接触する磁気透過性の固定ヨークと
    を備えたハイブリッド磁石型直流機。
  3. 複数の前記固定鉄心の周方向における間には、前記永久磁石が、前記電機子と近接対向する状態で周方向に沿って延びる前記ポールコアの両端延長部間に把持された状態で配置されている請求項2に記載のハイブリッド磁石型直流機。
  4. 前記永久磁石は、そのN極とS極とを結ぶ方向が前記電機子の回転方向に沿うように配置したことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド磁石型直流機。
  5. 前記ポールコアの延長部は板状であり、その延長部の先端は径方向に沿って屈曲され、その先端屈曲面にて前記永久磁石が当接する請求項4に記載のハイブリッド磁石型直流機。
  6. 前記回転鉄心の極歯の数を「T」とすると、前記永久磁石の周方向の角度範囲は、(360/T)°以下である請求項2に記載のハイブリッド磁石型直流機。
  7. 前記永久磁石と前記固定ヨークとを磁気離間すべく該永久磁石と該固定ヨークとの間に絶縁材が介装されている請求項2に記載のハイブリッド磁石型直流機。
  8. 周面に極歯を有する回転鉄心に回転コイルが巻装され整流装置により常に回転力を生じる磁場を発生させる電機子を備えた回転子と、
    前記回転鉄心に近接対向し前記電機子周面に沿って湾曲したポールコアを有する固定鉄心に固定コイルの内空が前記電機子を向くように巻装され周方向に交互にN極,S極の磁場を前記電機子に通過させるように発生させる複数の電磁石、および複数の電磁石の間にそれぞれ設けられN極の固定鉄心の両端それぞれにN極を当接しS極の固定鉄心の両端それぞれにS極を当接し磁気方向が周方向において交互に異なる向きとなる複数の永久磁石からなるハイブリッド磁石と、前記永久磁石と磁気離間して配置され前記固定鉄心と基端にて接触する磁気透過性の固定ヨークとを備えた固定子と、を備え、
    前記電磁石および前記電機子の非励磁時に、前記永久磁石の磁束が前記固定子内で閉回路を作るとともに、前記電磁石および前記電機子の励磁時に、前記永久磁石の磁束と前記電磁石の磁束とが共に前記極歯を介して前記回転鉄心を同方向に経由する閉回路を作るように構成されたハイブリッド磁石型直流機。
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