JP3737575B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信にてユーザが所望する情報を提供する通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動体通信技術の目覚しい発達により、電波を利用した有線の引かれていない場所からの電話が可能となった。
現在のところ、主な用途は音声通話であるが、有線網においてはコンピュータを用いたデータ処理はあらゆるところで利用されており、移動先からもこれらコンピュータとのデータ通信を行ないたいという要求が高まっている。
【0003】
一方でインターネットのようなネットワークではWWWのようなサーバーを用いた情報提供が盛んになっている。やはりこのような情報収集も、移動先においても行ないたいものである。特に家庭やオフィス内と異なり、移動先では持ちものの制限などもあって必要な情報が得られないことが多い。このような今必要な情報を無線端末を用いて収集することができれば、非常に効率の良いムダのない行動が可能となる。
【0004】
しかし、ただ単に無線回線を通じて情報を送信してやればいいというものではない。移動中という情報収集に費される時間が短い環境では、できるだけユーザの理解しやすい、ムダを省いた情報を提供することが重要となり、しかも迅速さが必要とされる。さらに、無線通信の場合、無線伝送路の状況、特に品質や実効的伝送遠度も変動しやすく、ユーザへの情報提供に確実性が欠けるという問題点がある。
【0005】
無線通信にてユーザが所望する情報を提供する従来の通信システムは、例えば、無線端末を所持するユーザが無線基地局を介して所定のネットワークに接続されたデータベースに対し直接アクセスを行い、データベースが無線端末からのリクエストに応じて必要な情報を送信するという方式をとっている。この中で、データベースはユーザーのリクエストに対して、特に情報の加工・編集というものは行なっていないため、送信されるすべての情報が必ずしもユーザーの必要としているものではないことに留意する必要がある。
【0006】
また、すべてのユーザーの要求がある特定のデータベースに集中すれば、そのデータベースは処理能力を越えてしまい、結果として適切な情報提供が不可能となることもある。またこの場合、データベースの能力もさることながら、ネットワークへの負荷も大きなものになるため、素早い情報供給もできなくなる。
【0007】
ところで、雑誌などの定期的に刊行されるものの中には、定期購読というシステムが存在する。一度登録しておけば、本屋では予め確保しておいてくれるので、購入者は売り切れ等を気にする必要がなくなる。また自宅まで配送をしてくれるものもあり、料金に関しても、一括払いや銀行振込など、通常購入するより手間をかけずに済ませることができる。
【0008】
コンピューターを用いた情報検索では、情報収集側からリクエストを出して初めて情報を入手することが可能となる。
しかしながら、常に新しい情報に接しておきたい場合、このリクエストを行なうという動作は時間・操作の点で無駄になる。欲しい時にすでに手元にあるのが望ましい。
【0009】
特に、今までのリクエストを出して情報の要求を行う方法では、ユーザーがその情報の発生を意識する必要があった。このような場合、例えば毎日17時に出される情報に関しては、ユーザーがその時間、すなわち17時に気付かなければ、時間的な遅れが生じてしまうことになる。
また、無線回線を介した伝送では、リクエストに応じた情報の送信中に無線回線の品質等により端末が迅速に情報を受信できない場合も存在する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、無線通信にてユーザが所望する情報を提供する際に、T(時間)P(場所)O(場合)および伝送路の状況をふまえた上で、データベースから得られた情報をユーザーのリクエストに沿うように、加工・編集して各無線端末に送信することで、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れるとともに、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる通信システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、ユーザに対し情報提供する際に、ユーザ側からのリクエストなしにユーザが所望する情報を提供でき、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れる通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の通信システムは、情報蓄積装置に蓄積された情報を無線基地局を介して無線端末に提供する通信システムにおいて、
前記無線基地局は、
前記情報蓄積手段から配信された情報を無線伝送路の状態、および前記無線端末からの要求、および予め各ユーザ毎に定められた条件のうちの少なくとも1つに基づき加工する情報加工手段と、
この情報加工手段で加工された情報を前記無線端末に送信する手段と、
を具備することにより、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0013】
また、本発明の通信システムは、情報蓄積装置に蓄積された情報を無線基地局を介して無線端末に提供する通信システムにおいて、
前記情報蓄積装置に蓄積された情報を無線伝送路の状態、および前記無線端末からの要求、および予め各ユーザ毎に定めれた条件のうちの少なくとも1つに応じて加工する情報加工手段を具備し、
前記無線基地局は、前記情報加工手段で加工された情報を前記無線端末に送信する手段を具備することにより、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0014】
また、前記情報蓄積装置は、前記各無線基地局毎に予め定められた条件に基づき前記無線端末に送信すべき情報を前記無線基地局に配信する配信手段を具備し、
前記無線基地局は、前記配信手段で配信された情報を記憶する記憶手段を具備し、
前記情報加工手段は、この記憶手段に記憶された情報を無線伝送路の状態、および前記無線端末からの要求、および予め各ユーザ毎に定められた条件のうちの少なくとも1つに基づき加工することにより、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れるとともに、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0015】
また、前記無線基地局は、
予め各ユーザ毎に定められた条件に基づき前記情報蓄積装置に対し情報の配信を要求する要求手段と、
この要求手段の要求に応じて前記情報蓄積装置から配信された情報を記憶する記憶手段とを具備し、
前記情報加工手段は、この記憶手段に記憶された情報を無線伝送路の状態、および前記無線端末からの要求、および予め各ユーザ毎に定められた条件のうちの少なくとも1つに基づき加工することにより、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れるとともに、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0016】
また、前記情報加工手段は、前記各無線端末に送信すべき情報に対し施した加工の履歴情報をもとに、各無線端末に送信すべき情報を加工することにより、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れるとともに、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0017】
本発明の通信システムは、情報蓄積装置に蓄積された情報を無線基地局を介して無線端末に提供する通信システムにおいて、
前記各無線基地局に収容される無線端末を所持するユーザの個人情報を記憶する個人情報記憶手段を具備し、
前記無線端末は、
前記無線基地局のサービスエリアに入ったとき、位置登録を行なうとともに少なくとも空き記憶容量とユーザの所望する情報の識別情報を含む個人情報を前記無線基地局を介して前記個人情報記憶手段に登録する手段を具備し、
前記個人情報記憶手段に登録された個人情報に基づき、前記情報蓄積装置に蓄積された情報が前記無線基地局を介して前記無線端末に送信されることにより、ユーザに対し情報提供する際に、ユーザ側からのリクエストなしにユーザが所望する情報を提供でき、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れる。
【0018】
また、前記無線端末から要求された情報が優先して送信されることにより、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性がさらに向上する。
【0019】
また、前記無線基地局は、前記無線端末への情報の送信が中断されたとき、前記無線端末の受信履歴と前記無線基地局の送信履歴を基に、前記無線端末の未受信分の情報から送信を再開することにより、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性がさらに向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信システムの全体と、その要部の構成例を概略的に示したものである。図1に示した通信システムは、無線通信にてユーザが所望する情報を提供する際に、T(時間)P(場所)O(場合)、伝送路の状況、ユーザの要求に基づき、データベースから得られた情報を加工・編集(以下、これらをまとめて「加工」という用語を用いる場合がある)して各無線端末に送信するもので、大きく分けて、例えば、公衆網等の有線伝送路4を介して互いに通信可能なように接続されたデータべース2、無線基地局3、および、無線基地局3と無線通信回線にて通信を行う無線端末5から構成される。
【0021】
データベース2には複数の無線基地局3を含むような広範囲にわたって送信する価値または必要のある情報(以下、このようなユーザに提供すべき情報をコンテンツ情報と呼ぶ)が蓄積されている。さらに、図2に示すような蓄積されている全てのコンテンツ情報についての見出しあるいはキーワード等のインデックス情報等を記憶する第1の情報テーブルと、図3に示すような、各基地局ごとにその基地局へ送信すべきコンテンツ情報の識別子(例えば、識別番号)および、そのコンテンツ情報を送信すべき時間を記憶した第2の情報テーブルを具備している。
【0022】
無線基地局3は、制御手段3a、有線送受信手段3b、有線送受信手段3b、無線送受信手段3c、情報テーブル蓄積手段3d、ローカル情報蓄積手段3e、編集手段3f、蓄積手段3gから構成される。
【0023】
情報テーブル蓄積手段3dは、データベース2から送られてきた第1の情報テーブルを記憶するようになっている。
ローカル情報蓄積手段3eには、TPOに即したコンテンツ情報、例えば、その無線基地局により形成されるサービスエリア内の天気、その地区の交通情報、電車の発着時間等のローカル情報をデータベース化して予め蓄積されている。以下、ローカル情報蓄積手段3eに蓄積されているコンテンツ情報をローカル情報と呼ぶこともある。
【0024】
蓄積手段3gは、データベース2から第1の情報テーブルとともに送られてきたユーザ側に送信すべきコンテンツ情報を蓄積するようになっている。
編集手段3fでは、制御手段3aの指示に従って、ユーザからの要求内容に基づき、例えば、コンテンツ情報の不要な部分を削除して情報量を小さくするようコンテンツ情報の加工・編集を行うようになっている。
【0025】
有線送受信手段3bは、有線伝送路4を介して、他の無線基地局、データベース2等との間で情報の送受信を行うものである。
無線送受信手段3cは、アンテナ3h、無線通信回線を介して無線端末5と情報の送受信を行うものである。
【0026】
制御手段3aは、上記各部の制御を司るものである。
次に、図1の通信システムの動作を図4に示すフロー図を参照して説明する。
データベース2は、図2、図3に示したような第1、第2の情報テーブルに基づき、例えば、ある決められた時間(例えば、図3において無線基地局Aに対しては情報番号1、10、12のコンテンツ情報をそれぞれ9時、17時、16時)に情報番号1、10、12のコンテンツ情報をそれぞれ取り出し、それと前回送信したものとの差分および第1の情報テーブルの差分を各々の無線基地局に送信する(ステップ301、302)。そして、送信した旨のチェックを第2の情報テーブルに記録する(図3参照)。
【0027】
無線基地局3は、有線伝送路4、有線送受信手段3bを介してこれらを受信すると、制御手段3aは、第1の情報テーブルの差分を情報テーブル蓄積手段3dに、コンテンツ情報の差分を蓄積手段3gに格納する(ステップ303、304)。このとき、蓄積手段3gには、すでに格納されている情報を更新する形でコンテンツ情報を蓄積する。そして、情報テーブル蓄積手段3dに対し、現在、蓄積手段3gに格納されているコンテンツ情報についての、格納している旨の信号を送信し(ステップ305)、情報テーブル蓄積手段3dでは、第1の情報テーブル上の所定の位置に格納済みのチェックを記録する(図2参照)。
【0028】
制御手段3aは、情報テーブル蓄積手段3dに格納された第1の情報テーブルとローカル情報蓄積手段3eに格納されているローカル情報をもとに、さらにデータベース2から引き出すコンテンツ情報が存在すると判断したときは、データベース2にそのコンテンツ情報の送信要求信号を送信する(ステップ306)。
【0029】
コンテンツ情報の送信要求信号を受信したデータベース2では、その要求に応じたコンテンツ情報を無線基地局3に送信する(ステップ307)。
コンテンツ情報を受信した無線基地局3の制御手段3aは、この新たに送信されたコンテンツ情報を蓄積手段3gに格納するとともに(ステップ308)、前述同様、情報テーブル蓄積手段3dに格納された第1の情報テーブルに、この新たなコンテンツ情報を蓄積手段3gに格納した旨のチェックを行う(ステップ309)。
【0030】
さて、ここで、無線基地局3が無線端末5からの情報送信を要求する信号を受信した場合(ステップ310)、制御手段3aは、情報テーブル蓄積手段3dに格納されている第1の情報テーブル、ローカル情報蓄積手段3eに送信すべきローカル情報が存在しているか否かの確認を行ない(ステップ311、312、313、314)、存在する場合には、例えば、蓄積手段3gからコンテンツ情報を引き出す(ステップ315、316)。
【0031】
存在しない場合には、データベース2に対し、無線端末5から要求されたコンテンツ情報の送信要求信号を送信し(ステップ317)、そのコンテンツ情報を得る(ステップ318)。
【0032】
このようにして、無線端末5に送信すべきコンテンツ情報を得た制御手段3aは、さらに、無線端末5からの要求内容をもとに、必要があれば、編集手段3fに対し、コンテンツ情報の編集・加工を行うよう指示する。
【0033】
例えば、ある1つのコンテンツ情報が複数の項目からなる情報であるとする。ユーザの要求しているものはその中の一項目である、というような場合に、編集手段3fで不必要な項目を削除を求めた編集要求信号(119)と編集対象のコンテンツ情報を送信する(ステップ319、320)。
【0034】
編集手段3fによって編集された情報は、制御手段3fの制御のもと、無線送受信手段3cを介して無線端末5に送信される(ステップ322)。
以上説明したように、上記第1の実施形態によれば、データベース2には、そこに蓄積されているコンテンツ情報のインデックス情報等を記憶した第1の情報テーブルと、各無線基地局ごとにその無線基地局へ送信すべきコンテンツ情報の識別子(例えば、識別番号)および、そのコンテンツ情報を送信すべき時間等を記憶した第2の情報テーブルを具備して、これら情報テーブルに基づき、(例えば、予め定められた時間に、予め定められたコンテンツ情報を)各無線基地局3にコンテンツ情報とそれに対応する第1の情報テーブルを送信し、無線基地局3は、データベース2から送信されたコンテンツ情報と、それに対応する第1の情報テーブルをそれぞれ蓄積手段3g、情報テーブル蓄積手段3dに格納し、無線端末5からの送信要求を受信した際には、まず、情報テーブル蓄積手段3gに格納されている第2の情報テーブルを検索して、ユーザ側から要求されたコンテンツ情報が蓄積手段3gに格納されているか否かを確認し、格納されていないときは、データベース2からそのコンテンツ情報を取り寄せて、さらに、編集手段3fで、ユーザの要求に応じて、例えば、コンテンツ情報のうちの不要な部分を削除するようにコンテンツ情報を編集してから無線端末5に送信することにより、データベース2、無線基地局3の蓄積手段3gのそれぞれに格納されるコンテンツ情報間で整合を取りながらデータベース2の負荷を無線基地局3にも分散でき、より迅速なサービスを行なうことができるとともに、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0035】
また、無線基地局3には、その無線基地局3により形成されるサービスエリア内のローカル情報を蓄積するローカル情報蓄積手段3eを具備することにより、その場所や場合に見合った情報の提供が可能となり、同じくデーベース2の負荷を軽減できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る通信システムについて説明する。
【0036】
図5は、第2の実施形態に係る通信システムの全体と、その要部の構成例を概略的に示したものである。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、図1の無線基地局3に具備されたコンテンツ情報を編集・加工する編集手段3fが、図5では、その機能を具備した1つの独立した装置(情報加工編集装置10)として、有線伝送路4に接続されている。
【0037】
情報加工・編集装置10は、有線伝送路4を介して無線基地局3と互いに通信を行いながらコンテンツ情報の編集・加工を行うようになっている。
図5に示したような通信システムの動作も図4とほぼ同様であるが、ここでは、無線基地局3の制御手段3aが有線伝送路4を介して情報加工編集装置10に所定のリクエストを出すことによって前述同様のコンテンツ情報の加工・編集を行うようになっている。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る通信システムについて説明する。
【0038】
図6は、第3の実施形態に係る通信システムの全体と、その要部の構成例を概略的に示したものである。なお、図1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。すなわち、無線基地局3は、さらに個人用情報テーブル蓄積手段3mを具備し、データベース2は、個人用情報テーブル蓄積手段11が接続されている。
【0039】
個人用情報テーブルとは、無線端末を所持しているユーザの個人識別情報(ID)に対応させて、定期的に購読あるいは要求しているコンテンツ情報やメールについての情報など、ユーザ個人についての情報をテーブル化して記憶したものである。
【0040】
次に、図6の通信システムの動作を図7に示すフロー図を参照して説明する。
データベース2は、例えば、図8に示すような内容を記憶した個人用情報テーブルを蓄積した個人用情報テーブル蓄積手段11を具備し、例えば、予め定められた間隔で送信すべき情報があるかの確認を行なう(ステップ401、402)。
【0041】
図8に示すように、個人用情報テーブルには、各ユーザIDに対応して、そのユーザに提供すべきコンテンツ情報の識別情報(情報番号)、そのユーザが頻繁に通過する地域の無線基地局の識別情報用が記憶されている。
【0042】
データベース2は、個人用情報テーブルに基づいて、そのユーザが頻繁に通過する地域の無線基地局3へ、そのユーザに対応する個人用情報テーブルおよびコンテンツ情報を送信する(ステップ402、403)。
【0043】
無線基地局3は、有線伝送路4、有線送受信手段3bを介してこれらを受信すると、制御手段3aは、個人用情報テーブルを個人用情報テーブル蓄積手段3mに、コンテンツ情報を蓄積手段3gに格納する(ステップ404、405)。
【0044】
さて、ここで、無線基地局3が無線端末5からの情報送信を要求する信号を受信した場合(ステップ406)、制御手段3aは個人用情報テーブル蓄積手段3mを検索して、情報送信要求を行ったユーザの個人用情報テーブルがあるか否かをチェックする(ステップ407、408)。
【0045】
情報送信要求を行ったユーザの個人用情報テーブルが存在する場合は、蓄積手段3gに情報送信要求を送信し(ステップ409)、個人用情報テーブルに記録されたそのユーザの所望するコンテンツ情報を受け取る(ステップ410)。
【0046】
そして、無線端末5に対し、要求されたコンテンツ情報の他に個人用情報テーブルの内容も併せて送信し(ステップ411)、処理を終了する。
一方、情報送信要求を行ったユーザの個人用情報テーブルが存在しない場合は、制御手段3aは、要求された情報を送信するとともに(ステップ412)、データベース2に対し、そのユーザの個人用情報テーブルが存在するか否かを問い合わせる(ステップ413)。
【0047】
データベース2は、個人用情報テーブル蓄積手段11にそのユーザの個人用情報テーブルの存在を確認した倍には(ステップ414、415)、その内容に基づいて、無線基地局1にコンテンツ情報を送信する(ステップ416)。
【0048】
無線基地局3でコンテンツ情報を受信されると、制御手段3aは、そのコンテンツ情報を無線端末5に送信する(ステップ417)。
なお、第1の実施形態で説明したように、無線端末5からの要求内容をもとに、必要があれば、コンテンツ情報を編集手段3fで編集・加工してから無線端末5に送信する。
【0049】
また、ローカル情報蓄積手段3eに送信すべき情報があるときは、それも無線端末5に送信する。
以上説明したように、上記第3の実施形態によれば、データベース2は、各ユーザについて、そのユーザに提供すべきコンテンツ情報の識別情報(情報番号)、そのユーザが頻繁に通過する地域の無線基地局の識別情報用をテーブル化して記憶する個人用情報テーブルを蓄積した個人用情報テーブル蓄積手段11を具備し、これをもとに、各無線基地局にユーザに提供すべきコンテンツ情報を、そのユーザの一番身近な無線基地局に予め分配することにより、データベース2に対するアクセス回数が低減されて、より迅速なサービスを行なうことができるとともに、伝送路の利用効率の向上が図れる。ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供が行える。
【0050】
上記第3の実施形態において、無線基地局3に具備された編集手段3fが情報の加工・編集を行なう際には、個人用情報テーブルに過去に編集した加工・編集手法の履歴をも記録していおき、これを利用して加工・編集を行なうことも可能である。これにより、編集の指針が得られるため再びコンテンツ情報を無線端末5に送信する際に手間を省くことが可能となる。
【0051】
なお、上記第1〜第3の実施形態において、加工・編集とは公告等の情報を付加することであってもよく、ユーザーの属性および経歴と過去の入手情報の属性等(これらは、個人用情報テーブルに記録されていてもよい)に応じて、挿入 (付加)する情報を選択してもよい。さらには、伝送路の品質が劣悪(例えば、RSSIから判断できる)で、実効的スループットが低下した場合には情報の一部の重要なもののみ選択的に送信するように編集してもよい。
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る通信システムの全体と、その要部の構成例を概略的に示したものである。図9に示した通信システムは、ユーザに対し情報提供する際に、ユーザ側からのリクエストなしにユーザが所望する情報を提供できるもので、大きく分けて、例えば、公衆網当の有線伝送路4を介して互いに通信可能なように接続された個人情報管理装置100、データベース2、無線基地局3、および無線基地局3と無線通信回線にて通信を行う無線端末5から構成される。なお、図9において、図1と同一部分には、同一符号を付している。
【0052】
無線端末5は、無線送受信手段5a、個人情報データ格納手段5b、制御手段5c、情報蓄積手段5dから構成される。
無線送受信手段5aは、アンテナ、無線通信回線を介して無線基地局3と情報の送受信を行うものである。
【0053】
個人情報データ格納手段5bは、例えば、図10に示すように、その無線端末5の属性情報、バッテリー残量、空き記憶容量等の無線端末5の現在の状況や所有するユーザーについての情報を格納したものである。
【0054】
情報蓄積手段5dは、データベース2から有線伝送路4、無線基地局3、無線通信回線を介して提供されたコンテンツ情報を蓄積するものである。
制御手段5cは、上記各部を制御するものである。
【0055】
個人情報管理装置100は、個人情報データ格納手段5bに格納されている情報をサービス提供側で管理するためのもので、制御手段100a、個人情報テーブル100b、バッファ100cから構成される。
【0056】
個人情報テーブル100bには、無線端末5から送信された個人情報を例えば、図11に示すように、各ユーザ毎にテーブル形式で記憶するようになっている。
【0057】
次に、図9の通信システムの動作を図12に示すフロー図を参照して説明する。
無線端末5は、サービスを受ける準備のある場合(例えば、日刊で17時に出るサービスを18時の段階で受け取っていないなど)、サービスエリアに入ると、無線基地局3が定期的に送信している位置登録信号(ステップ501)に従って位置登録を行なう。
【0058】
それとともに、制御手段5cが個人情報データ格納手段5bに格納されている図10に示したような個人情報を読み出して(ステップ502、503)、個人情報管理装置100に送信する(ステップ504)。
【0059】
個人情報管理装置100内の制御手段100aは、受信した個人情報を個人情報テーブル100bの、その無線端末5を所有するユーザーの項に格納する(ステップ505)。
【0060】
個人情報管理装置100内の制御手段100aは、個人情報テーブル100bを参照し(ステップ506、507)、対応するユーザーへ送信すべきコンテンツ情報が存在する場合にはデータベース2にコンテンツ情報の送信要求を出す(ステップ508)。
【0061】
前記送信要求を受信したデータベース2は、対応するコンテンツ情報を個人情報管理装置100に向けて送信する(ステップ509)。個人情報管理装置1内の制御手段100aは、受信したコンテンツ情報をバッファ100cに蓄積する(ステップ510)。
【0062】
以上は、無線端末5がサービスエリア内に入り位置登録をした際に行なわれる動作である。しかし、サービスエリア外や位置登録をした際でなくとも、個人情報管理装置100は、データベース2にあるコンテンツ情報が更新されているかどうかを確認するために、例えば、週刊の情報であれば発売日というようにある時間間隔でデータベース2に対して情報送信要求を出すことによって、個人情報管理装置100内のバッフア100cにある情報を更新する。
【0063】
さて、無線端末5がサービスエリア内に存在し、サービスの提供を受けることが可能な場合、個人情報管理装置100内の制御手段100aは、個人情報テーブル100bとバッファ100cを参照する。
【0064】
送信すべきコンテンツ情報が存在する場合(例えば、現在18時であり、毎日17時に発行され、ユーザーが定期購読を行なっている情報がバッファ100cに存在し、まだ送信を行なっていない旨が個人情報テーブル100bに記録されている)には、個人情報テーブル100bに記録された無線端末の情報に基づき(例えば、無線端末5の情報蓄積手段5dの容量を越えて送信しない、モノクロのディスプレイを所有しているのであれば、カラーの情報は送信しない等)、コンテンツ情報を無線基地局3を介して無線端末5に送信する。
【0065】
無線端末5の制御手段5cは、受信したコンテンツ情報を情報蓄積手段5dに格納する。
以上説明したように、上記第4の実施形態によれば、無線端末5が無線基地局3のサービスエリアに入ったとき、位置登録を行うとともに、少なくとも空き記憶容量に関する情報を含む個人情報を個人情報管理装置100に通知し、個人情報管理装置100は、これを個人情報テーブル100bに記憶するとともに、この個人情報を基にデータベース2からユーザの所望のコンテンツ情報を取り出してバッファ100cに記憶しておき、以後、無線端末5がサービスエリア内に存在するとき、その無線端末5を所持するユーザの個人情報に基づき、サービスの提供を受けることが可能な場合に(好ましくはいつでも)、バッファ100cに記憶されたコンテンツ情報を無線端末5に送信することにより、ユーザがリクエストを出さなくとも、所望のコンテンツ情報を無線端末5の情報蓄積手段5dに自動的に蓄積されているので、リクエストを出す手間を省くことができ、ユーザは所望のコンテンツ情報を容易に触れることができ、さらには帯域を使用していない時間を利用して情報伝送を行うことも可能となり帯域の有効利用にもつながる。
(第5の実施形態)
図13は、本発明の第5の実施形態に係る通信システムの全体と、その要部の構成例を概略的に示したものである。なお、図9、図1と同一部分には同一符号を付し、無線基地局3の構成に特徴がある。
【0066】
無線基地局3は、制御手段3a、有線送受信手段3b、無線送受信手段3c、バッファ3pから構成される。
バッファ3pには、個人情報管理装置100、有線送受信手段3bを介して受信したデータベース2から配信されたコンテンツ情報が蓄積されるようになっている。
【0067】
バッフア3pにコンテンツ情報を蓄積する際には、個人情報蓄積装置100内の制御手段100aがコンテンツ情報に付与した図14に示すようなヘッダーを見て、ユーザーのリクエストの有無等の優先度をつけて区分けを行なう。そして、制御手段3aは、無線端末5に送信する際に優先度に従って(例えば、リクエストの有無に関してはリクエスト有りのものを優先、リクエストがあるものの中ではへッダーの優先順位番号順)コンテンツ情報を無線送受信手段3cを介して送信する。
【0068】
このように、ユーザがリクエストしたものを優先的に送信することにより、リクエストをしているユーザーの情報収集を円滑にすることができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る通信システムについて説明する。
【0069】
第6の実施形態に係る通信システムの構成は、図13と同様である。その動作を図15に示すフロー図を参照して説明する。
無線基地局3内の制御手段3aは、ユーザのリクエストのないコンテンツ情報を無線端末5に向けて送信中に無線端末5がサービスエリア圏外となってしまった等、送信を中断しなければならない場合、ある時間だけ無線端末5からの返信を待つ。そして、無線端末5からの応答がない場合、無線基地局3内の制御手段3aは無線端末5からの送信したコンテンツ情報に対する確認応答のうち一番大きい番号(以下、送信確認番号と呼ぶ)を確実に無線端末5に送信された情報として個人情報管理装置1に送信する(ステップ601)。
【0070】
送信確認番号を受信した個人情報管理装置100内の制御手段100aは個人情報テーブル100bに送信確認番号を記録する(ステップ602)とともに、情報送信を中断する。
【0071】
一方、無線端末5は、受信しているサービスの種類(例えば、コンテンツ情報の識別情報)およびどこまで受信したのか示す受信確認番号を個人情報データ格納手段5bに記録しておく(ステップ603)。
【0072】
回線が再度つながり、ふたたびサービスの授受が可能になった場合には、個人情報管理装置100内の制御手段100bは無線端末5に向けて前回中断されたコンテンツ情報の識別情報と送信確認番号を送信する(ステップ604)。
【0073】
情報の種類と送信確認番号を受信した無線端末5内の制御手段5cは、個人情報データ格納手段5bに格納しておいたサービスの種類と受信確認番号とを比べ、合致している場合には合致している旨の信号を、そうでない場合は異なっている部分についてのコンテンツ情報の送信要求(未受信のコンテンツ情報の送信要求)を個人情報管理装置100に向けて送信する(ステップ605)。
【0074】
個人情報管理装置100内の制御手段100aは合致している旨の信号を受信した場合には、送信確認番号の次の情報から、サービスが異なっていた場合にはそのサービスの最初から、送信確認番号と受信確認番号が異なっていた場合には、小さい方の番号の次の情報から、送信を再開する(ステップ606)。
【0075】
以上説明したように、上記第6の実施形態によれば、送信中断をしなければならないコンテンツ情報についてはどこまでを送信したか保持しておくことにより、始めから送信しなおすといった帯域及び時間の無駄な利用がなくなり、送信の効率を上げることができる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の通信システムは、ユーザ側が情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れるとともに、ユーザ側の要求に応じた無駄のない情報提供と伝送路の利用効率の向上が図れる。
【0077】
また、本発明の通信システムは、ユーザに対し情報提供する際に、ユーザ側からのリクエストなしにユーザが所望する情報を提供でき、ユーザが情報提供を受けるためのアクセス操作に対する利便性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る通信システムの全体および要部の構成例を概略的に示した図。
【図2】データベースに具備される第1の情報テーブルの記憶例を示した図。
【図3】データベースの具備される第2の情報テーブルの記憶例を示した図。
【図4】図1の通信システムの動作を説明するためのフロー図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る通信システムの全体および要部の構成例を概略的に示した図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る通信システムの全体および要部の構成例を概略的に示した図。
【図7】図6の通信システムの動作を説明するためのフロー図。
【図8】個人用情報テーブルの記憶例を示した図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る通信システムの全体および要部の構成例を概略的に示した図。
【図10】無線端末に具備される個人情報データ格納手段に記憶される個人情報の内容例を示した図。
【図11】個人情報管理装置に具備される個人情報テーブルの記憶例を示した図。
【図12】図9の通信システムの動作を説明するためのフロー図。
【図13】本発明の第5の実施形態に係る通信システムの全体および要部の構成例を概略的に示した図。
【図14】コンテンツ情報に付されたヘッダーに含まれる情報の一例を示した図。
【図15】本は発明の第6の実施形態に係る通信システムの動作を説明するためのフロー図。
【符号の説明】
2…データベース、3…無線基地局、4…有線伝送路、5…無線端末、3d…情報テーブル蓄積手段、3g…蓄積手段、3e…ローカル情報蓄積手段、3f…編集手段、10…情報加工編集装置、11…個人用情報テーブル蓄積手段、100…個人情報管理装置、100b…個人情報テーブル、個人情報データ格納手段。

Claims (3)

  1. 無線端末と、記憶手段に予め記憶した情報データを無線基地局を介して前記無線端末に提供する情報提供装置とからなる通信システムにおいて、
    前記無線端末は、
    前記無線基地局のサービスエリア内に入り、当該無線基地局に位置登録する際に、当該無線端末の空き記憶容量と、予め当該無線端末に記憶された情報識別情報とを含む個人情報を前記無線基地局を介して前記情報提供装置へ送信する第1の送信手段と、
    前記情報提供装置は、
    前記無線端末から送信された前記個人情報を受信する第1の受信手段と、
    前記第1の受信手段で受信した前記個人情報に含まれる情報識別情報に対応する情報データを前記記憶手段から取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した情報データのうち、前記第1の受信手段で受信した前記個人情報に含まれる前記空き記憶容量内の情報データを前記無線基地局を介して前記無線端末へ送信する第2の送信手段と、
    を具備したことを特徴とする通信システム。
  2. 前記情報提供装置は、
    前記無線端末への前記情報データの送信が中断されたとき、当該情報データのうち、中断するまでに前記無線端末で受信されたことが確認された部分を表す送信確認番号を記憶する第2の記憶手段を有し、
    前記無線端末は、
    前記無線基地局からの前記情報データの送信が中断されたとき、当該情報データのうち、中断されるまでに当該無線端末が受信した部分を表す受信確認番号を記憶する第3の記憶手段と、
    前記無線基地局のサービスエリア内で、前記情報提供装置から送信される前記送信確認番号を受信する第2の受信手段と、
    前記第2の受信手段で受信した前記送信確認番号と前記第3の記憶手段で記憶した受信確認番号とが一致する場合には一致している旨の信号を前記情報提供装置に対し送信し、前記送信確認番号と前記受信確認番号とが不一致の場合には、未受信部分の送信要求を前記情報提供装置に対し送信する手段と、
    をさらに具備し、
    前記情報提供装置は、前記一致している旨の信号を受信した場合には、前記送信確認番号の次の情報データから送信を再開し、前記未受信部分の送信要求を受信した場合には前記送信確認番号と前記受信確認番号のうち小さい方の番号の次の情報データから送信を再開することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 前記無線基地局は、前記無線端末との間の伝送路の品質が劣悪であるとき、前記情報提供装置から前記無線端末へ送信する情報データのうちの一部のみを前記無線端末へ送信することを特徴とする請求項1記載の通信システム。
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