JP3736453B2 - 負荷駆動回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷駆動回路に係り、特に、過電流制限機能を有する負荷駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術として、米国特許第4553084号公報がある。これは、図8に示すように、電源に対し負荷100とフォーストランジスタ101を直列接続するとともに、フォーストランジスタ101に対しセンストランジスタ102と検出抵抗103との直列回路を並列に接続する。フォーストランジスタ101のゲート端子とセンストランジスタ102のゲート端子はゲート駆動回路104と接続され、両トランジスタ101,102はカレントミラー接続されている。そして、フォーストランジスタ101に流れる電流に比例する電流をセンストランジスタ102に流して検出抵抗103で電圧に変換してアンプ105で過電流を判断する。
【0003】
この時、ドレイン・ソース間電圧Vdsが大きい時にはトランジスタ101と102のカレントミラー比は安定している。しかし、ドレイン・ソース間電圧Vdsが小さくなってきた時(トランジスタ101,102のオン時)には、抵抗103の電圧ドロップの寄与率が大きくなり、カレントミラー比が崩れる。
【0004】
特に、PWM制御しており、スイッチング状態と定常状態が繰り返され、かつ電流制限する場合(例えば、特開平9−64707号公報)にはカレントミラー比の安定化が課題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、その目的は、過電流制限機能を有する負荷駆動回路において、MOSトランジスタのオン/オフの切り替え時(スイッチング時)と安定状態(定常状態)での両トランジスタの電流波形の相似性を確保することができるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、ゲート駆動回路によりパワーMOSトランジスタとセンス用MOSトランジスタがオン・オフ動作されるとともに検出抵抗に発生する電圧が所定値を越えると負荷に流れる電流が制限される。また、両トランジスタのオフからオン及びオンからオフへの切り替え時、または、オン時に、パワーMOSトランジスタ及びセンス用MOSトランジスタのいずれか一方のトランジスタにおける基板電位調整されてパワーMOSトランジスタ及びセンス用MOSトランジスタのオン/オフの切り替え時と安定状態での両トランジスタの電流波形の相似性を確保するように前記いずれか一方のトランジスタに流れる電流の波形が整形される
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、ゲート駆動回路により、パワーMOSトランジスタのゲート端子およびセンス用MOSトランジスタのゲート端子の電圧が調整されて両トランジスタがオン・オフ動作されてオン時に負荷が通電される。また、電流制限手段により、検出抵抗に発生する電圧が所定値を越えると負荷に流れる電流が制限される。さらに、基板電位調整手段により、ゲート駆動回路による両トランジスタのオフからオン及びオンからオフへの切り替え時、または、オン時に、パワーMOSトランジスタ及びセンス用MOSトランジスタのいずれか一方のトランジスタにおける基板電位が調整されてパワーMOSトランジスタ及びセンス用MOSトランジスタのオン/オフの切り替え時と安定状態での両トランジスタの電流波形の相似性を確保するように前記いずれか一方のトランジスタに流れる電流の波形が整形される
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施形態における負荷駆動回路の電気的構成を示す。
【0009】
図1において、メインパワーMOSFET(以下、フォーストランジスタという)Qfのソース端子は接地されるとともに、ドレイン端子は負荷1を介して電源+Bと接続されている。このようにして、電源+Bと負荷1とフォーストランジスタQfとの直列回路が形成されている。また、フォーストランジスタQfに対し、センス用MOSFET(以下、センストランジスタという)Qsと検出抵抗Rsとの直列回路が、並列に接続されている。さらに、フォーストランジスタQfのゲート端子およびセンストランジスタQsのゲート端子にはゲート駆動回路2が接続されている。このゲート駆動回路2により、フォーストランジスタQfのゲート端子およびセンストランジスタQsのゲート端子の電圧を調整して両トランジスタQf,Qsをオン・オフ動作させオン時に負荷1を通電することができる。このトランジスタQf,Qsのオン時には、フォーストランジスタQfに流れる電流に比例する電流がセンストランジスタQsに流れるとともに、検出抵抗RsにおいてセンストランジスタQsに流れる電流に比例する電圧が発生する。
【0010】
また、フォーストランジスタQfおよびセンストランジスタQsのゲート端子とグランド間において電流制限用トランジスタ3が接続されている。同トランジスタ3のベース端子はセンストランジスタQsと検出抵抗Rsとの間の点αと接続されている。そして、電流制限手段としての電流制限用トランジスタ3は、検出抵抗Rsに発生する電圧が所定値を越えると、フォーストランジスタQfおよびセンストランジスタQsのゲート端子の電圧を強制的に調整して(下げて)負荷1に流れる電流を制限する。
【0011】
さらに、センストランジスタQsの基板電位を調整するための基板電位調整回路4が設けられている。基板電位調整回路4においては、電源Vcc(=14ボルト)とグランド間において抵抗10とツェナーダイオード11が直列に接続されている。ツェナーダイオード11でのツェナー電圧は6ボルトであり、これにより基準電圧Vghが生成される。ツェナーダイオード11に対しダイオード12a,12b,12cと抵抗13の直列回路が並列に接続されている。各ダイオード12a,12b,12cは順方向電圧が0.6ボルトであり(計1.8ボルトが生成され)、ダイオード12a,12b,12cでのVcc側端子βが6ボルトであるので、ダイオード12a,12b,12cでのグランド側端子γには4.2ボルトの基準電圧Vglが作られる。
【0012】
また、ダイオード12a,12b,12cでのVcc側端子βは、コンパレータ14の+入力端子と接続されている。また、ダイオード12a,12b,12cでのグランド側端子γは、コンパレータ15の−入力端子と接続されている。コンパレータ14の−入力端子及びコンパレータ15の+入力端子は、ゲート駆動回路2からトランジスタQf,Qsのゲート端子へのゲート入力ラインと接続されている。よって、コンパレータ15においてゲート入力電圧Vgとγ点電位(=4.2ボルト)が比較され、ゲート入力電圧Vgが4.2ボルトよりも高いと出力がHレベルとなる。また、コンパレータ14においてゲート入力電圧Vgとβ点電位(=6ボルト)が比較され、ゲート入力電圧Vgが6ボルトよりも低いと出力がHレベルとなる。
【0013】
さらに、両コンパレータ14,15の出力端子はANDゲート16の入力端子に接続されている。よって、ゲート入力電圧Vgがγ点電位(=4.2ボルト)よりも高く、かつ、β点電位(=6ボルト)よりも低いと、ANDゲート16の出力がHレベルとなる。また、ANDゲート16の出力端子はNANDゲート17の一方の入力端子と接続されている。
【0014】
一方、トランジスタQf,Qsのドレイン端子はコンパレータ18の+入力端子と接続され、このコンパレータ18の−入力端子には定電圧電源19が接続されている。定電圧電源19には、図4のId−Vds特性での検出抵抗Rsによる負荷線上のドレイン電流Id=0の時のドレイン・ソース間電圧Vds=Vdtが発生する。図1のコンパレータ18において、フォーストランジスタQfのドレイン・ソース間電圧Vdsと基準電圧Vdtとが比較され、ドレイン・ソース間電圧Vdsが基準電圧Vdtよりも高いと、出力がHレベルとなる。コンパレータ18の出力端子は前述のNANDゲート17の入力端子と接続されている。よって、NANDゲート17においてゲート入力電圧Vgがγ点電位(=4.2ボルト)〜β点電位(=6ボルト)の範囲内にあり、かつ、ドレイン・ソース間電圧Vdsが基準電圧Vdtよりも高い時には、出力がLレベルとなる。それ以外の時には、NANDゲート17の出力はHレベルとなる。
【0015】
また、電源Vccとグランド間において抵抗20とトランジスタ21が直列に接続されている。このトランジスタ21のゲート端子は前述のNANDゲート17の出力端子と接続されている。よって、NANDゲート17の出力がHレベルの時にはトランジスタ21がオンし、NANDゲート17の出力がLレベルの時にはトランジスタ21がオフする。また、トランジスタ21のドレイン電圧がセンストランジスタQsの基板電位となる。これにより、トランジスタ21がオン状態ではセンストランジスタQsの基板電位がグランド電位(0ボルト)となる。さらに、トランジスタ21に対し並列にダイオード22が接続され、ダイオード22は順方向電圧が0.8ボルトである。これにより、トランジスタ21がオフ状態ではセンストランジスタQsの基板電位として0.8ボルトが印加されることになる。一方、フォーストランジスタQfの基板電位はソース電位(=0ボルト)に固定されている。
【0016】
次に、このように構成した負荷駆動回路の作用を説明する。
図2には、動作説明のためのタイムチャートを示す。この図2は、図1でのトランジスタQf,Qsのゲート電圧Vg、フォーストランジスタQfのドレイン・ソース間電圧Vds、フォーストランジスタQfに流れるドレイン電流Idf、センストランジスタQsに流れるドレイン電流Ids、センストランジスタQsの基板電位Vbを示すものである。
【0017】
図2において、t1のタイミングでゲート電圧Vgが上昇を開始し、t2のタイミングで所定値に達し、また、t3のタイミングでゲート電圧Vgが下降を開始し、t4のタイミングで所定値(=0ボルト)に達する。
【0018】
ここで、従来方式について説明を加える。
図1のトランジスタQf,Qsについてのドレイン電流Idと、ドレイン・ソース間電圧Vdsの関係は、図3のようになる(あるゲートバイアス状態でオン時)。図3の飽和領域で図2のt1〜t2の期間およびt3〜t4の期間におけるスイッチング時の動作が行われ、また、図3の直線領域(非飽和領域)で図2のt2〜t3の期間における定常時の動作が行われる。ドレイン・ソース間電圧Vdsの大きい飽和領域では、フォーストランジスタQfのドレイン電流Idfも、センストランジスタQsのドレイン電流Idsも検出抵抗Rsの電圧ドロップの影響はほぼ無くて等しい。これに対し、ドレイン・ソース間電圧Vdsの小さい直線領域では、フォーストランジスタQfのIdfとセンストランジスタQsのIdsは抵抗Rsの影響でズレてしまう。図3において、ドレイン電流IdfとIdsの電流比は、スイッチング時では、電流比が「1」であるのに対し、定常時では電流比が約「1/2」となってしまう。
【0019】
よって、定常状態で電流制限値を設定すると、スイッチング時に制限がかかってしまう。また、スイッチング時で設定すると、定常状態でマージンがありすぎる。
【0020】
この不具合の対策を講じたのが図1であり、図2のt1〜t2,t3〜t4のスイッチング時におけるt10〜t11,t21〜t22の期間においてセンストランジスタQsの基板電位Vbを「0」から「0.8ボルト」にし正のバイアスをかけて閾値電圧Vtを上げ、その差分を検出抵抗Rsの電圧ドロップと等しくして、センストランジスタQsの電流波形とフォーストランジスタQfの電流波形の相似性を確保している。つまり、図2でのセンストランジスタQsのドレイン電流Idsのスイッチング時(t1〜t2、t3〜t4)におけるピーク波形(図中、従来で表す)を無くして、IdfとIdsの波形をほぼ等しくしている。
【0021】
今、検出抵抗Rsの電圧降下が0.3ボルト程度(定常時)であると想定すると、スイッチング時の閾値電圧Vtの持ち上げも0.3ボルト程度とすべく、0.8ボルト程度基板バイアス電圧Vbを上げる。この基板電位Vbの設定は、トランジスタのデバイス構成(不純物濃度等)で異なるため、図1のダイオード22の段数や供給電流の設定により行う。
【0022】
図1のトランジスタ21がオフする条件は、図4に示しており、ゲート電圧Vgがある電圧範囲(Vgl〜Vgh)の時で、ドレイン・ソース間電圧VdsがVdt以上の時である。Vdtは、例えばVglが飽和領域から直線領域に入る点Pから検出抵抗Rsの傾きで負荷線を引いた時のVds軸との交点としている。
【0023】
図2において、t1のタイミングでVgが上昇を開始してt10のタイミングで閾値電圧Vtに達するとトランジスタQf,QsがオンしてIdf,Idsが上昇するとともにVdsが低下し始める。同時に、図1のコンパレータ15においてVgがVgl(=4.2ボルト)に達し、出力がHレベルとなり、ANDゲート16の出力がHレベルとなる。またこの時、コンパレータ18においてはVdsがVdtよりも高いので出力はHレベルとなる。よって、NANDゲート17の出力がLレベルとなり、トランジスタ21がオフする。その結果、センストランジスタQsの基板電位Vbはそれまでのグランドレベル(=0ボルト)からダイオード22による0.8ボルトにされる。
【0024】
その後、図2のt11のタイミングにおいてVdsがVdtになると、図1のコンパレータ18の出力がLレベルになる。これにより、NANDゲート17の出力がHレベルとなり、トランジスタ21がオンし、センストランジスタQsの基板電位Vbがグランドレベル(=0ボルト)に戻される。
【0025】
この図2のt10〜t11の期間でのセンストランジスタQsの基板電位Vbの上昇により、基板電位を変えなかった場合(従来方式)に比べ、同期間でのセンストランジスタQsに流れる電流Idsを低減してフォーストランジスタQfに流れる電流Idfでの波形に相似したものにすることができる。
【0026】
図2において、t3のタイミングでVgが下降を開始してt20のタイミングでIdf,Idsが低下し始めるとともにVdsが上昇し始める。その後のt21のタイミングで図1のコンパレータ18においてVdsがVdtに達すると、出力はHレベルとなる。またこの時、VgはVgl〜Vghの範囲内にあり、ANDゲート16の出力はHレベルとなっている。よって、NANDゲート17の出力がLレベルとなり、トランジスタ21がオフする。その結果、センストランジスタQsの基板電位Vbはそれまでのグランドレベル(=0ボルト)からダイオード22による0.8ボルトにされる。
【0027】
その後、図2のt22のタイミングにおいてVgがVglになると、図1のコンパレータ15の出力がLレベルになる。これにより、NANDゲート17の出力がHレベルとなり、トランジスタ21がオンし、センストランジスタQsの基板電位Vbがグランドレベル(=0ボルト)に戻される。
【0028】
この図2のt21〜t22の期間でのセンストランジスタQsの基板電位Vbの上昇により、基板電位を変えなかった場合(従来方式)に比べ、同期間でのセンストランジスタQsに流れる電流Idsを低減してフォーストランジスタQfに流れる電流Idfでの波形に相似したものにすることができる。
【0029】
つまり、図4のVds−Id特性におけるハッチングを付した部分で、所定の基板バイアスをセンストランジスタQsにかけ、センストランジスタQsでの電流を流れにくくすることにより、図2のスイッチング状態のIdsを下げ、定常とスイッチング状態でのIdfとIdsの比を同等とすることができる。
【0030】
これにより図1のトランジスタ3による電流制限値を例えば、Idsより2〜5割程度高い値で設定でき、精度の高い電流制限動作を行わせることができる。
なお、基板バイアス電圧Vbを作るための手法としてダイオード22の順方向電圧を利用することは、一つの例示であり、これに限ることはない。
【0031】
また、図1ではフォーストランジスタおよびセンストランジスタをMOSFETとした事例で説明したが、IGBTにおいても全く同様の効果が得られる。
次に、IGBTを用いた場合を例に挙げて効果について言及する。
【0032】
図5のIGBTによる回路構成とした場合におけるゲート電圧Vgとドレイン電流Idf,Idsの測定結果を図6に示す。図6からオフからオン、オンからオフの切り替えの際に、つまり、Vgがある電圧の範囲の時(図中のBで示す箇所)にIdsが跳ね上がっていることが分かる。図7の特性図には、図6において符号A,B,Cにて表した箇所に対応するものを示す。
【0033】
この図6のB部で示すIdsの跳ね上がりに対し、本実施形態のように、センストランジスタQsの基板電位Vbをスイッチング状態の時のみ図1のトランジスタ21をオフして、ダイオード22の電圧分だけ持ち上げる。これにより、見かけ上、センストランジスタQsの閾値電圧Vtが上がり、図3での定常時の電流比(Ids/Idf)である1/2の関係を補正してスイッチング時と定常時との局所的な比のズレをなくすことができる。
【0034】
以上のごとく本実施形態は下記の特徴を有する。
(イ)図1の負荷1に対しフォーストランジスタQfと電源+Bを直列に接続するとともに、フォーストランジスタQfに対し並列に、センストランジスタQsと検出抵抗Rsとの直列回路を接続し、ゲート駆動回路2によりフォーストランジスタQfとセンストランジスタQsをオン・オフ動作させるとともに検出抵抗Rsに発生する電圧が所定値を越えると負荷1に流れる電流を制限するようにした負荷駆動回路において、基板電位調整回路4を設けることにより、図2のごとく、両トランジスタQf,Qsのオフからオンへの切り替え時とオンからオフへの切り替え時に、センストランジスタQsにおける基板電位Vbを調整してセンストランジスタQsに流れる電流の波形を整形するようにした。よって、トランジスタQf,Qsのオン/オフの切り替え時(スイッチング時)と安定状態(定常状態)でのフォースとセンスの両トランジスタQf,Qsの電流波形の相似性を確保することが可能となる。
【0035】
つまり、スイッチング時にはセンストランジスタQsの基板電圧Vbを引き上げ、Vt電圧を上げて、センストランジスタQsの閾値電圧Vtの寄与率と検出抵抗Rsの電圧ドロップの寄与率を同等として、見かけ上、スイッチング状態と定常状態の電流比(カレントミラー比)をほぼ等しくすることができる。
(ロ)より具体的な回路構成として、図1において基板電位調整手段としての基板電位調整回路4は、トランジスタ21、ダイオード22、コンパレータ14,15,18等を備え、両トランジスタQf,Qsへのゲート入力電圧VgとフォーストランジスタQfのドレイン・ソース間電圧Vdsをモニタして、ゲート入力電圧Vgとドレイン・ソース間電圧Vdsに基づいてセンス用MOSトランジスタQsの基板電位を変更するものとした。
(ハ)さらに、基板電位調整回路4は、ゲート駆動回路2による両トランジスタQf,Qsのオフからオンへの切り替え時、および、オンからオフへの切り替え時に、トランジスタ21とダイオード22により、センストランジスタQsにおける基板電位Vbを変更して同トランジスタQsに流れる電流の波形を整形するものとした。
【0036】
これまでの説明においては、オフからオンへの切り替え時とオンからオフへの切り替え時に、センストランジスタQsの基板電位を調整するようにしたが、要は、両トランジスタQf,Qsのオフからオンへの切り替え時、または、オンからオフへの切り替え時、または、オン時に、フォーストランジスタQfとセンストランジスタQsの少なくともいずれかのトランジスタにおける基板電位を調整して少なくともいずれかのトランジスタQf,Qsに流れる電流の波形を相似化して常に両者に流れる電流比を一定に保てばよい。
【0037】
詳しくは、例えば、表1でのNo2のように、センストランジスタQsの基板電位としてトランジスタオン時(例えば、図2のt11〜t21の期間)に負のバイアスを印加して同トランジスタQsに流れる電流Idsを上げる(閾値電圧を下げる)。あるいは、表1でのNo3のように、フォーストランジスタQfの基板電位としてオフからオンへの切り替え時(例えば、図2のt10〜t11の期間)とオンからオフへの切り替え時(例えば、図2のt21〜t22の期間)に、負のバイアスを印加して同トランジスタQfに流れる電流Idfを上げる(閾値電圧を下げる)。あるいは、表1でのNo4のように、フォーストランジスタQfの基板電位としてトランジスタオン時(例えば、図2のt11〜t21の期間)に、正のバイアスを印加して同トランジスタQfに流れる電流Idfを下げる(閾値電圧を上げる)。
【0038】
なお、基板バイアスの方向としては、回路構成から正にするのが容易であり、また、基板バイアスのとり方としては、センストランジスタQsの方が相対的にセル数が少ないので容易である。
【0039】
【表1】
Figure 0003736453

【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における負荷駆動回路の電気的構成図。
【図2】作用を説明するためのタイムチャート。
【図3】不具合点を説明するためのVds−Id特性図。
【図4】作用を説明するためのVds−Id特性図。
【図5】測定に用いた回路を示す図。
【図6】測定結果を示す図。
【図7】VCE−Id特性図。
【図8】従来技術を説明するための回路図。
【符号の説明】
1…負荷、2…ゲート駆動回路、3…電流制限用トランジスタ、4…基板電位調整回路、Rs…検出抵抗、Qf…フォーストランジスタ、Qs…センストランジスタ。

Claims (5)

  1. 負荷(1)に対しパワーMOSトランジスタ(Qf)と電源(+B)を直列に接続するとともに、パワーMOSトランジスタ(Qf)に対し並列に、センス用MOSトランジスタ(Qs)と検出抵抗(Rs)との直列回路を接続し、ゲート駆動回路(2)により前記パワーMOSトランジスタ(Qf)とセンス用MOSトランジスタ(Qs)をオン・オフ動作させるとともに前記検出抵抗(Rs)に発生する電圧が所定値を越えると前記負荷(1)に流れる電流を制限するようにした負荷駆動回路において、
    前記両トランジスタ(Qf,Qs)のオフからオン及びオンからオフへの切り替え時、または、オン時に、前記パワーMOSトランジスタ(Qf)及びセンス用MOSトランジスタ(Qs)のいずれか一方のトランジスタにおける基板電位を調整してパワーMOSトランジスタ(Qf)及びセンス用MOSトランジスタ(Qs)のオン/オフの切り替え時と安定状態での両トランジスタ(Qf,Qs)の電流波形の相似性を確保するように前記いずれか一方のトランジスタに流れる電流の波形を整形するようにしたことを特徴とする負荷駆動回路。
  2. 電源(+B)と負荷(1)とパワーMOSトランジスタ(Qf)との直列回路と、
    前記パワーMOSトランジスタ(Qf)に対し並列接続され、センス用MOSトランジスタ(Qs)と検出抵抗(Rs)との直列回路と、
    前記パワーMOSトランジスタ(Qf)のゲート端子およびセンス用MOSトランジスタ(Qs)のゲート端子の電圧を調整して両トランジスタ(Qf,Qs)をオン・オフ動作させオン時に負荷(1)を通電するゲート駆動回路(2)と、
    前記検出抵抗(Rs)に発生する電圧が所定値を越えると前記負荷(1)に流れる電流を制限する電流制限手段(3)と、
    前記ゲート駆動回路(2)による前記両トランジスタ(Qf,Qs)のオフからオン及びオンからオフへの切り替え時、または、オン時に、前記パワーMOSトランジスタ(Qf)及びセンス用MOSトランジスタ(Qs)のいずれか一方のトランジスタにおける基板電位を調整してパワーMOSトランジスタ(Qf)及びセンス用MOSトランジスタ(Qs)のオン/オフの切り替え時と安定状態での両トランジスタ(Qf,Qs)の電流波形の相似性を確保するように前記いずれか一方のトランジスタに流れる電流の波形を整形する基板電位調整手段(4)と、
    を備えたことを特徴とする負荷駆動回路。
  3. 前記基板電位調整手段(4)は、前記両トランジスタ(Qf,Qs)へのゲート入力電圧と前記パワーMOSトランジスタ(Qf)のドレイン・ソース間電圧をモニタして、パワーMOSトランジスタ(Qf)及びセンス用MOSトランジスタ(Qs)のいずれか一方のトランジスタにおける基板電位を変更するものであることを特徴とする請求項2に記載の負荷駆動回路。
  4. 前記基板電位調整手段(4)は、トランジスタ(Qf,Qs)のオフからオン及びオンからオフへの切り替え時において、センス用MOSトランジスタ(Qs)における基板電位を変更して同センス用MOSトランジスタ(Qs)に流れる電流の波形を整形するものであることを特徴とする請求項2に記載の負荷駆動回路。
  5. 前記パワーMOSトランジスタ(Qf)とセンス用MOSトランジスタ(Qs)は、MOSFETであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の負荷駆動回路。
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