JP3735523B2 - 磁気治療具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、インポテンツの治療に有効な磁気治療具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インポテンツの治療に有効な方法として、陰茎の周囲から磁力線を作用させて陰茎の血行を促進するという方法が知られている。陰茎に磁力線を作用させるのに永久磁石が用いられ、先般、その種の簡易な磁気治療具として、シリコンゴムのようなゴム製のリング体に一定間隔毎に永久磁石の粒を埋設した構造のものが提案された(実用新案登録第3031387号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この磁気治療具は、ゴム製のリング体で構成されているから、陰茎の外周面に装着するのが容易でなく、また、一部分に傷があると簡単に破断するため、耐久性に欠けるという問題がある。
【0004】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、陰茎の外周に装着するのが容易であり、かつ耐久性に優れた磁気治療具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する手段】
この発明による磁気治療具は、形状記憶合金をもって両端が解放されかつ全長がC形に湾曲する形状に形成された柔軟で弾力性があるワイヤーと、永久磁石より成り前記ワイヤーが挿通される貫通孔を有する複数個の第1の押圧体と、合成樹脂より成り前記ワイヤーが挿通される貫通孔を有する複数個の第2の押圧体とを有する。第1、第2の各押圧体の貫通孔に前記ワイヤーを通し第1の押圧体の列に第2の押圧体を混在させるようにして前記ワイヤー上に各押圧体が連ねて配置されるとともに、押圧体の列上に柔軟なチューブが被せられている。前記ワイヤーは、両端が閉じたループ形状を記憶し、体温付近の温度で前記記憶形状に戻るように形成されている。
【0006】
前記の「第1の押圧体」は、陰茎への装着時に陰茎に対して押圧力と磁力線とを作用させるための部材であり、適度な押圧力が得られれば、その形状は問わないし、また、陰茎に磁力線を作用させることができれば、着磁の向きも問わない。第1の押圧体は、着磁が容易な円筒形が望ましいが、陰茎への押圧による刺激を高めるために、円筒形の第1の押圧体の列の中に、第1の押圧体と同径をなす球状体の第2の押圧体を複数個混在させるようにしてもよい。
【0007】
前記の「チューブ」は、合成樹脂やゴムのような柔軟な材質のもので製作する必要があるが、特にシリコンゴムのように、良好な肌触りが得られる材質のものが好適である。また、前記の「ワイヤー」は、柔軟で弾力性のある形状記憶合金、具体的には、ニッケルとチタンを主たる成分とする合金などをもって形成されるが、銅、アルミニウム、亜鉛などの他の金属を含んでいてもよい。
【0008】
この発明によれば、複数の押圧体を連ねたワイヤーは、両端が解放されかつ全長がC形に湾曲する形状であるので、磁気治療具を陰茎の外周面に装着するのが容易である。装着後は、体温により両端が閉じたループ形状の記憶形状に戻るので、各押圧体が陰茎の外周面に押圧状態で密接する。その結果、陰茎に対して第1の押圧体による磁力線および押圧力と第2の押圧体による押圧力とがそれぞれ作用し、血行の促進と押圧による刺激とによりインポテンツの治療に効果を発揮する。
【0009】
【発明の実施態様】
図1は、この発明の一実施例である磁気治療具の構成を示す。
図示例の磁気治療具は、ワイヤー1上に円筒形をなす第1の押圧体2と球形をなす第2の押圧体3とを交互に連ねて配置するとともに、第1、第2の押圧体2,3の列上にシリコンゴム製のチューブ4が被せられて成る。第1、第2の各押圧体2,3にはワイヤー1が挿通される貫通孔5,6が形成してある。各押圧体2,3の貫通孔5,6にワイヤー1を挿通した後、ワイヤー1の両端に合成樹脂製のストッパー7をそれぞれ取り付けて押圧体2,3が抜け落ちないようにしてある。
この実施例では、第1、第2の各押圧体2,3は、ワイヤー1上で回動しかつワイヤー1の長さ方向へ若干移動し得るように、ワイヤー1上に余裕を持たせて配列しているが、ワイヤー1の長さ方向へ移動しないように密に配置してもよい。
【0010】
第1の押圧体2は永久磁石で構成されており、筒外周面の片側の面がN磁極となり、筒外周面の反対側の面がS磁極となるように着磁されている。なお、着磁方向はこの実施例のものに限られない。第2の押圧体3は、プラスチックのような合成樹脂成形体であって表面に金メッキが施されており、第1の押圧体2の円筒形と同じ直径に形成されている。なお、この実施例のチューブ4は透明であるが、不透明や半透明であってもよい。
【0011】
ワイヤー1は、柔軟で弾力性があるニッケルーチタン合金からなる形状記憶合金をもって、図1に示すような、両端が解放されかつ全長がC形に湾曲する形状に形成されている。また、ワイヤー1は、図2に示すように、両端が閉じたループ形状を記憶し、体温付近の温度(例えば37℃前後)で前記記憶形状に戻るように形成されている。
【0012】
上記した構成の磁気治療具を陰茎M上に装着するとき、ワイヤー1は両端が解放されたC形形状に形成されているので、解放端を拡開するようにして磁気治療具を陰茎Mの外周面に装着でき、磁気治療具の装着がきわめて容易である。
【0013】
装着後、磁気治療具が体温により暖められてワイヤー1に熱が伝わると、ワイヤー1は両端が閉じたループ形状の記憶形状に戻るので、第1、第2の各押圧体2,3は陰茎Mの外周面に押圧状態で当接する。その結果、陰茎Mに対して第1の押圧体2による磁力線と第1、第2の各押圧体2,3による押圧力とが作用する。特に、第2の押圧体3は球形であるので、陰茎Mの外周面と点接触し、局所的な強い刺激が与えられる。その結果、陰茎Mは磁力線による血行の促進がはかられ、押圧力による刺激が与えられ、インポテンツの治療に効果を発揮する。
【0014】
【発明の効果】
この発明では、柔軟で弾力性のある形状記憶合金をもってC形形状に形成されたワイヤー上に永久磁石より成る複数の第1の押圧体と合成樹脂より成る複数の第2の押圧体とを連ねたから、陰茎の外周に装着するのが容易でありかつ耐久性に優れた磁気治療具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チューブを取り除きかつ押圧体の一部を断面して示した磁気治療具の平面図である。
【図2】記憶形状に戻った状態の磁気治療具であってチューブの一部を破断して示した磁気治療具の平面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤー
2 第1の押圧体
3 第2の押圧体
4 チューブ
Claims (2)
- 形状記憶合金をもって両端が解放されかつ全長がC形に湾曲する形状に形成された柔軟で弾力性があるワイヤーと、永久磁石より成り前記ワイヤーが挿通される貫通孔を有する複数個の第1の押圧体と、合成樹脂より成り前記ワイヤーが挿通される貫通孔を有する複数個の第2の押圧体とを有し、第1、第2の各押圧体の貫通孔に前記ワイヤーを通し第1の押圧体の列に第2の押圧体を混在させるようにして前記ワイヤー上に各押圧体が連ねて配置されるとともに、押圧体の列上に柔軟なチューブが被せられており、前記ワイヤーは、両端が閉じたループ形状を記憶し、体温付近の温度で前記記憶形状に戻るように形成されて成る磁気治療具。
- 前記の第1の各押圧体は円筒形であり、第1の押圧体の列には、第1の押圧体と同径の球状の第2の押圧体を複数個混在させている請求項1に記載された磁気治療具。
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