JP3734438B2 - たわみ管の製造方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高耐圧性および密封性を有するたわみ管の製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多く用いられるようになった光通信ケーブルは光ファイバ素線が強度的に弱いことから、ケプラーやテンションメンバーなどの補強材を使用しPE被覆等を施したポリマー系被覆光ファイバケーブルや、光ファイバ素線や心線を金属管で被包した金属管入り光ファイバケーブルが使用されている。これらのケーブルは強度的な安全を考慮しているので硬く、可とう性がなく、ハンドリング性が悪い。こような欠点を無くすために、たわみ管内に光ファイバを挿通した光ファイバケーブルが開発されている(例えば、特開平3−231701号公報参照)。
【0003】
上記光ファイバケーブルは、屋内の機器周りでコネクタの脱着を繰り返す所でハンドリング性が必要な場所での使用が開始されている。しかし、屋外での使用に関してはたわみ管自体に耐水性がなく適用が困難である。たとえ、たわみ管にPVC等の被覆を施しても、光ケーブル敷設時の外傷やネズミの咬害により被覆が破壊される場合があり、屋外での適用に問題があった。
【0004】
このような問題を解決するたわみ管として、金属製の外管の内周面に密封層が形成されたたわみ管が知られている。外管で強度を保持し、密封層で耐水性を保持する(例えば、特開昭50−103575号公報、特公昭61−54992号公報参照)。
【0005】
上記たわみ管の製造方法の1つとして、可とう性を有する金属製の外管に内管を挿通し、内管を加熱・加圧して径方向に拡張し、内管を前記外管の内周面に密着させて密封層を外管内周面に形成する方法が知られている。例えば、上記特公昭61−54992号公報記載の方法では、次のようにして内管を外管内周面に密封層を形成する。周面を一周する大きなひだを軸方向に略等間隔に形成した金属製フレキシブルチューブ(外管)内に薄手の耐食性樹脂チューブ(内管)を貫入する。ついで、高温高圧流体により耐食性樹脂チューブを加熱し軟化させつつ、耐食性樹脂チューブに内圧をかけて耐食性樹脂チューブを金属製フレキシブルチューブの内面に沿わせ膨出させる。金属製フレキシブルチューブと耐食性樹脂チューブを軸方向に圧縮してひだピッチを短く縮める。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記たわみ管の製造方法では、高温高圧流体により耐食性樹脂チューブを加熱し、軟化させつつ耐食性樹脂チューブに内圧をかけて耐食性樹脂チューブを金属製フレキシブルチューブの内面に沿わせ膨出させるので、次のような問題があった。
【0007】
高温高圧流体は、耐食性樹脂チューブ(内管)の後端から供給される。管先端に向かって進入する高温高圧流体の顕熱が、途中で金属製外管および内管に吸収されて温度が下がる。したがって、管先端寄りの部分が所定の温度に達するまで、温度の下がった流体を管先端から放出しながら、管後端から高温高圧流体を補給しなければならない。このため、管全長にわたって内管が軟化して外管内周面に密着する温度となるには長時間を要する。管後端寄りの部分は密封層形成作業開始から管先端寄りの部分が所定の温度に達するまでの間、高温の流体が通過するので、管後端寄りの部分は過熱され、溶融するおそれもある。さらには、高温高圧流体を多く消費するために、エネルギー損失も大きい。たわみ管が細径かつ長尺(例えば内径3.0mm、長さ50m)になると、管摩擦損失が大きくなり、高温高圧流体の管内への供給に更に時間を要し、生産能率の低下を招く。
【0008】
この発明は、エネルギー損失を抑え、高い生産能率で耐圧性と密封性とを兼ね備えたたわみ管を製造することができるたわみ管の製造方法およびその装置を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明のたわみ管の製造方法は、内管を挿通した可とう性を有する外管の外部からの加熱、および内管内気体の圧力により内管を径方向に拡張して内管を外管内周面に密着させ、密封層を外管内周面に形成する。外管の材料として普通鋼、合金鋼、アルミニウム合金その他の金属、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレンの商品名)などの合成樹脂が用いられる。内管の材料としてポリエチレン、PVC、テフロン(登録商標)などの合成樹脂が用いられる。加圧気体として、空気または窒素ガスが適している。
【0010】
この発明のたわみ管の製造方法では、内管内に加圧気体を充填し、内管内に加圧気体を充填した2重管を管長手方向に延びる加熱炉内を一定速度で移送しながら外部より加熱し、内管内の加圧気体により内管を拡張する。このため、密封層を外管内周面に短時間で形成することができ、エネルギーの消費も少ない。細径かつ長尺のたわみ管であってもエネルギー損失を抑え、高い生産能率で製造することができる。また、加熱温度の調整が容易であり、種々の寸法および材質の外管および内管を高精度で加熱することができる。
【0011】
上記たわみ管の製造方法で、前記2重管を巻き取った繰出しスプールから2重管を前記加熱炉内に供給し、加熱炉から出た2重管を繰出し速度と同速度で巻取りスプールに巻き取ると共に、前記繰出しスプールからの繰出し位置および巻取りスプールの巻取り位置が一致するように両スプールをそれぞれスプール軸方向に変位させるようにしてもよい。
【0012】
この発明のたわみ管製造装置は、可とう性を有する金属製の外管に内管を挿通した2重管について加圧および加熱により内管を径方向に拡張して外管内周面に密着させ、密封層を外管内周面に形成するたわみ管の製造装置において、前記2重管を巻き取った繰出しスプールを有する管繰出し装置と、繰出しスプールを回転駆動する繰出しスプール駆動装置と、繰出しスプールに巻き取られた2重管の前記内管後端から回転管継手を介して内管内に加圧気体を供給する加圧気体充填装置と、管繰出し装置の出側に配置され、管長手方向に延びる加熱炉と、加熱炉の出側に配置され、2重管を巻き取る巻取りスプールを有する管巻取り装置と、巻取りスプールを回転駆動する巻取りスプール駆動装置と、巻取りスプールに巻き取られた2重管の内管先端部に回転管継手を介して接続された加圧気体排出装置と、2重管の繰出し速度および巻取り速度、加圧気体の内管内圧力、ならびに加熱炉炉内温度をあらかじめ設定した値に保持する制御装置とを備えている。
【0013】
この発明のたわみ管製造装置は、管繰出し装置と管巻取り装置とを備え、これら装置の間に管長手方向に延びる加熱炉を配置しているので、内管が挿通された長尺の外管を連続的に加熱することができ、高い生産能率でたわみ管を製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の1実施の形態を示すもので、たわみ管製造装置を模式的に示している。たわみ管製造装置は、主として管繰出し装置10、加圧気体充填装置20、加熱炉30、冷却装置40、管巻取り装置50、および制御装置60からなっている。
【0015】
管繰出し装置10は、レール15上を横行(紙面に対し直角方向に移動)可能なスタンド11を備えている。スタンド11は、駆動モータ14により横行駆動される。スタンド11には、繰出しスプール12が着脱可能に取り付けられる。繰出しスプール12には、これの回転軸と同軸に回転管継手16が接続されている。繰出しスプール12は、繰出しモータ13により回転駆動される。外管に内管が挿通された2重管1が、あらかじめ繰出しスプール12に巻き取られている。
【0016】
加圧気体充填装置20は、空気圧縮機21からの配管22が回転管継手16を介して2重管1の内管に接続されている。配管22の途中に充填圧力制御弁23が設けられている。
【0017】
加熱炉30は、管長手方向に延びる管状の炉体31を有している。炉体31の入口寄り、中央および出口寄りにそれぞれ電熱ヒータ32、33、34が配置されている。電熱ヒータ32、33、34が位置する炉内31に温度センサ36、37、38が設けられている。
【0018】
冷却装置40は、空気圧縮機42からの配管43が冷却室42に延びている。配管43の途中に冷却空気圧力制御弁45が設けられている。配管43の先端には、冷却室41内に開口するノズル(図示しない)が取り付けられている。
【0019】
管巻取り装置50は、レール55上を横行するスタンド51を備えている。スタンド51は、駆動モータ54により駆動される。スタンド51には、巻取りスプール52が着脱可能に取り付けられる。巻取りスプール52は、巻取りモータ53により回転駆動される。巻取りスプール52には、これの回転軸と同軸に回転管継手56が取り付けられている。巻取りスプール52に巻き取られた後述の耐熱ダミー管に回転管継手56を介して配管57が接続されている。配管57の先端に管出口弁58および圧力センサ59が取り付けられている。
【0020】
制御装置60は、モータ回転速度、管内圧、炉内温度などを計測して、繰出しモータ13および巻取りモータ53の回転速度、繰出しスプール12および巻取りスプール52の位置、充填空気圧、炉内温度、および冷却温度を制御する。
【0021】
図2は制御システムの構成を示している。
制御装置60は、中央演算装置61、I/Oポート62、A/D変換器63、カウンタ64、D/Aポート65、およびパワーアンプ66から構成されている。I/Oポート63には、モータ13、14、53、54、加熱炉30などの操作スイッチ67および設定器68が接続されている。A/D変換器63には、繰出しスプール12および巻取りスプール52のタコメータ71、74、充填空気圧力センサ24、管出口圧力センサ59、冷却空気圧力センサ46、ならびに加熱炉温度センサ36、37、38がそれぞれ接続されている。タコメータ71、74は繰出しスプール12および巻取りスプール52の回転速度を検出し、これらスプールの繰出し量および巻取り量を求める。カウンタ64には、繰出しモータ13、巻取りモータ53、繰出しスプール横行モータ14および巻取りスプール横行モータ54のパルスジェネレータ70、73、76、77がそれぞれ接続されている。カウンタ64はパルスジェネレータ70、73、76、77からの信号パルスをカウントし、上記モータ13、53、14、54の回転速度をフィードバック制御する。D/Aポート65の出力側には、各種モータ、加熱炉および圧力制御弁にパワーを供給するパワーアンプ66が接続されている。
【0022】
加熱炉の設定温度は、次のようにして求める。
内管の任意点(x,y,z)における時刻tの温度θ(r,t)は
Figure 0003734438
で表される。
ただし、λ…熱伝導率(※x,y,zによらない) c…比熱 ρ…密度
いま、設定温度(炉内温度)をΘ℃として、単位面積当たりの温度変化(Θ−θ)がx,y,zによらず、時刻tのみに従属するとした場合、式(1)は
dθ(t)/dt=(λ/c・ρ)・(Θ−θ) (2)
∴dθ(t)/(Θ−θ)=(λ/c・ρ)・dt=κ・dt (3)
となる。ただし、
κ=(λ/c・ρ):温度伝導率
よって、式(3)の両辺を積分し、初期条件(t=0のときθ=τ℃)を代入すれば求める温度θ(t)は
θ(t)=Θ−{exp(−κ・t)}・(Θ−τ) (4)
となる。
【0023】
長尺のたわみ管は重ねて巻き取るので、巻取りが進むと繰出しスプールの巻取り径は小さくなり、逆に巻取りスプールの巻取り径が大きくなる。回転速度が一定であると、繰出しスプールの周速度(管繰出し速度)は遅くなり、巻取りスプールの周速度(管巻取り速度)は早くなる。両周速度が一致しないと両スプール間の管に張力が作用し、回転が妨げられるので、スプール回転速度を制御する必要がある。巻取り任意時のスプール周速度と初期スプール周速度を一定とする任意時のスプール回転速度ωnは次式で表される。
ωn={R0/(R0+n・d)}・ω0 (5)
ただし、R0:巻取りスプール径
d:たわみ管・管径
n:巻取り段数
ω0:初期スプール回転速度
よって、任意時の巻取り速度Vnと初期巻取り速度V0が等しくなる。
Vn=V0=一定 (6)
∵Vn=(R0+n・d)・ωn
V0=R0・ω0
今、段数n時の任意巻取り長さがLnとすると、巻き数mは
m=Ln/{2π(R0+n・d)}
で求められる。次にn段目をフルに巻取る巻数はW/d(一定)である。
ただし、W:スプール幅
d:たわみ管・管径
よって、巻取り中常時、mとW/dを比較演算し、
a)m<W/dのとき
定速制御を継続(補正なし)。
b)m≧W/dのとき
スプールの横行方向を繰出し側、巻取り側両方とも反転する。
段数の更新(インクリメント)はn→(n+1)とし、巻数比較にしようするLnの更新(クリア)はLn→0とする。なお、巻取り全長Lは別途、記憶保持する。
【0024】
ここで、上記のように構成されたたわみ管製造装置による被覆層形成方法について説明する(図1〜図4参照)。
(1)繰出しスプール12に巻き取った外管2に、振動挿通法(例えば、特開昭62−44010号公報参照)により内管3を挿通し、2重管1(図4(a)参照)を準備する。
(2)2重管1を巻き取った繰出しスプール12を管繰出し装置10にセットする。
(3)圧力制御弁23から延びる配管22を内管3の終端部(巻始め端)に回転管継手16を介して接続する。
(4)後端にねじ込み式カプラー28が取り付けられた耐熱ダミー管9(長さ10m以下)の先端部(巻終り端)を空の巻取りスプール52に固定する。
(5)耐熱ダミー管9の先端部を回転管継手56を介して管出口弁58および圧力センサ59に接続する。
(6)耐熱ダミー管9を巻取りスプール52から巻き戻し、加熱炉30の中を通し、繰出しスプール12に巻き取られた2重管1の始端部(巻終り端)をカプラー28に連結する。
(7)スイッチPB5〜8(図2参照)により横行駆動モータ14、54を繰出しスプール12および巻取りスプール52をそれぞれ横行させ、繰出し位置と巻取り位置とを一致させる(図3A参照)。
(8)空気圧縮機から圧縮空気を圧力制御弁を介して内管3に注入する。設定圧は0.1〜0.5MPaであり、内管3の径、長さにより適宜選択する。
(9)内管3の材質特性をもとに式(1)〜(4)から炉内設定温度Θ(℃)を算出し、デジタル設定器DS3に数値セットしたのち、運転スイッチPB1をONにし、加熱炉30の運転を開始する。
(10)自動的に巻取りスプール52に巻取る条件(たわみ管径、スプール端、巻取速度、巻取量)を各々デジタル設定器DS1、DS2に数値セットする。
(11)冷却装置40に冷却空気を供給する。圧力設定は冷却空気制御弁45により行う。設定圧力は、0.2〜1.0MPaであり、加熱状態に応じて適宜選択する。
(12)加熱炉30内が設定温度Θ(℃)に達すると、停止スイッチPB2および運転スイッチPB1をONにし、自動運転に移行する。誤動作防止のため、停止および運転スイッチを同時にONにする。
(13)繰出しスプール回転数TG1および巻取りスプール回転数TG2を計測し、両計測値の差に基づき、繰出しモータ13、巻取りモータ53の各モータの駆動を制御し、運転中のたわみ管4の巻取り速度を設定値に維持する。サンプリング時間(3〜5秒)ごとに、巻取り量、設定速度S、繰出し回転数TG1および巻取り回転数TG2を計測し、そのときの巻取り量に応じて、設定速度Sと繰出し回転数TG1および巻取り回転数TG2とを比較する。
S≒繰出し速度巻取り速度:繰出し回転数TG1および巻取り回転数TG2は不変
S≒繰出し速度巻取り速度:巻取り回転数TG2のみを減少。
S≒繰出し速度巻取り速度:巻取り回転数TG2のみを増加。
S≒巻取り速度繰出し速度繰出し回転数TGのみを減少。
S≒巻取り速度繰出し速度繰出し回転数TGのみを増加。
(14)運転中のたわみ管4の巻取り量は、巻取りモータ13の軸心に直結したエンコーダ73によりパルス検出および積算し、管理する。積算値(ΣPG2)が、初期設定の巻取り量Nと等しくなった時点で、自動巻取り運転を終了する。
(15)運転中の内管3の内部圧力は、内管出口圧力(P2)が初期設定圧で保持されるように、充填圧力(P1)を充填圧力制御弁にて圧力を補正制御し、管理する。
P2≒P1±ΔP (ΔP:補正圧力)
(16)運転中の炉内温度は、温度センサ36で常時計測し、設定温度(DS3)に保持されるように、加熱ヒータ32、33、34のコイル電流を下記の範囲内にする。
設定温度(DS3)−1≦炉内温度Θ≦設定温度(DS3)+1 (℃)
(17)繰出しスプール12と巻取りスプール52は左右方向に交差するように横行しながら、巻取り運転を実行する。図3において、Aが運転前、B、Cが運転中を表し、運転中はB→C→Bの状態が繰り返される。
【0025】
図4は、上記工程で内管の変化の状態を示している。図4(a)は、外管2に内管3を挿通した2重管1を示している。図4(b)は、2重管1が加熱炉30の中途にあって、内管3の一部が外管内周面側に内圧により張り出した状態を示している。図(c)は、冷却装置出口の、完成したたわみ管4を示しており、図1の内管3が外管2の内周面に密着して密封層5を形成している。
【0026】
図5は、たわみ管の他の実施の形態を示している。上記のようにして得られたたわみ管4の外周面に、合成樹脂により外面被覆7を形成したたわみ管6を示している。たわみ管6の耐水性および防食性は、外面被覆7により高められている。合成樹脂として、ポリエチレン、PVCなどが用いられる。
【0027】
【実施例】
光ファイバ、電線、および水をそれぞれ内包する3種類のケーブル用たわみ管(長さ100m)を、図1に示す装置により作製した。外管は、径方向に延びる環状部が端部に形成された大径部と小径部とを有する多数の管状ブロックからなっており、隣り合うブロックの大径部の環状部と小径部の環状部とが係合してたわみ管を形成している。たわみ管は、隣り合うブロックがらせん状につながるようにして1つの帯状板で成形されている(特開平3−231701号公報参照)。加熱炉は長さ3mであり、内径は20mmである。
【0028】
Figure 0003734438
Figure 0003734438
炉内設定温度 :400〜415℃内部設定圧力 :0.6MPa巻取速度 :1.8m/min冷却空気圧力 :0.3〜0.4MPa耐圧:5MPa(50気圧)油圧ホースとして使用可能。上記3種類のたわみ管内に空気圧(3MPa)を加え、120時間放置した。その結果、いずれのたわみ管も空気漏れはなかった。
【0029】
図6は、前記式(4)に基づいて内管温度の経時変化を求めた例を示している。内管の材質は、高密度PEである。式(4)において、熱伝導率λ:0.0006(J/cm・s・K)、比熱c:1.2(j/g・K)、密度ρ:0.9(g/cm3)であり、κ:0.0056(cm2/s)である。
【0030】
【発明の効果】
この発明のたわみ管の製造方法では、内管を挿通した外管を外部より加熱し、内管内の加圧気体により内管を拡張する。このため、高温高圧気体は内管が拡張したのち、管の先端から排出されるので、密封層を外管内周面に短時間で形成することができ、エネルギーの消費も少ない。細径かつ長尺のたわみ管であってもエネルギー損失を抑え、高い生産能率で製造することができる。
【0031】
この発明のたわみ管の製造装置では、管繰出し装置と管巻取り装置とを備え、これら装置の間に管長手方向に延びる加熱炉を配置しているので、内管が挿通された長尺の外管を連続的に加熱することができ、高い生産能率でたわみ管を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施の形態であり、たわみ管製造装置を模式的に示す装置概略図である。
【図2】上記装置の制御システムの構成図である。
【図3】管繰出しスプールと管巻取り装置の位置合せの説明図である。
【図4】たわみ管の製造工程で、内管が外管内周面に密着する状態を示す管断面図である。
【図5】たわみ管の他の実施の形態を示す断面図である。
【図6】加熱時間tと内管温度θとの関係の1例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 2重管 2 外管
3 内管 4 たわみ管
5 密封層 6 たわみ管
7 外面被覆 9 耐熱ダミー管
10 管繰出し装置 11 スタンド
12 繰出しスプール 13 繰出しモータ
14 横行駆動モータ 16 回転管継手
20 加圧気体充填装置 21 空気圧縮機
23 充填空気圧力制御弁 24 充填空気圧力センサ
28 カプラ 30 加熱炉
31 炉体 32〜33 加熱ヒータ
36〜38 炉内温度センサ 40 冷却装置
41 冷却室 42 空気圧縮機
45 冷却空気圧力制御弁 46 冷却空気圧力センサ
50 管巻取り装置 51 スタンド
52 巻取りスプール 53 巻取りモータ
54 横行駆動モータ 56 回転管継手
58 管出口弁 60 制御装置
61 中央演算装置 62 I/Oポート
63 A/D変換器 64 カウンタ
65 D/Aポート 66 パワーアンプ
67 スイッチ 68 設定器
70、73、76、77 パルスジェネレレータ
71、74 タコジェネレータ

Claims (3)

  1. 可とう性を有する金属製の外管に内管を挿通した2重管を作製し、加圧および加熱により内管を径方向に拡張して内管を外管内周面に密着させ、密封層を外管内周面に形成するたわみ管の製造方法において、内管内に加圧気体を充填し、内管内に加圧気体を充填した2重管を管長手方向に延びる加熱炉内を一定速度で移送しながら外部より加熱し、内管内の加圧気体により内管を拡張することを特徴とするたわみ管の製造方法。
  2. 前記2重管を巻き取った繰出しスプールから2重管を前記加熱炉内に供給し、加熱炉から出た2重管を繰出し速度と同速度で巻取りスプールに巻き取ると共に、前記繰出しスプールからの繰出し位置および巻取りスプールの巻取り位置が一致するように両スプールをそれぞれスプール軸方向に変位させる請求項1記載のたわみ管の製造方法。
  3. 可とう性を有する金属製の外管に内管を挿通した2重管について、加圧および加熱により内管を径方向に拡張して内管を外管内周面に密着させ、密封層を外管内周面に形成するたわみ管の製造装置において、前記2重管を巻き取った繰出しスプールを有する管繰出し装置と、繰出しスプールを回転駆動する繰出しスプール駆動装置と、繰出しスプールに巻き取られた2重管の前記内管後端から回転管継手を介して内管内に加圧気体を供給する加圧気体充填装置と、管繰出し装置の出側に配置され、管長手方向に延びる加熱炉と、加熱炉の出側に配置され、2重管を巻き取る巻取りスプールを有する管巻取り装置と、巻取りスプールを回転駆動する巻取りスプール駆動装置と、巻取りスプールに巻き取られた2重管の内管先端部に回転管継手を介して接続された加圧気体排出装置と、2重管の繰出し速度および巻取り速度、加圧気体の内管内圧力、ならびに加熱炉炉内温度をあらかじめ設定した値に保持する制御装置とを備えたことを特徴とするたわみ管製造装置。
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