JP3733835B2 - エレベータの遠隔監視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの遠隔監視システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からエレベータを遠隔監視することが行われている。すなわち、エレベータ設置場所に設けた複数台の監視端末器を遠隔監視装置に公衆電話回線経由で接続して監視端末で記録するエレベータの動作状態を監視するようにしている。
【0003】
ところが、従来例にあっては、エレベータの増加に伴う監視端末器の増加や遠隔監視装置の回線及びシステムダウンにより、エレベータの異常発報等をする際に回線接続不可能、あるいは電話再接続による対応が困難となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、監視端末器から遠隔監視装置へ異常発報あるいはその他のエレベータの動作情報等を伝達する際に、ある監視装置が動作不良に陥った場合にも直ちに他の正常に動作している遠隔監視装置へ優先接続することが可能となるエレベータの遠隔監視システムを提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るエレベータの遠隔監視システムは、複数箇所のエレベータ設置場所7にそれぞれ設けた複数台の監視端末器2と、複数台の遠隔監視装置1とを公衆回線経由で接続して監視端末器2で記録するエレベータの動作情報を遠隔監視装置1へ伝達してエレベータの監視をするようにしたエレベータの遠隔監視システムにおいて、複数台の遠隔監視装置1の動作状態を監視し動作状態に応じて監視端末器2や遠隔監視装置1に指示を出すための管理装置3を備え、各監視端末器2にはそれぞれ端末IDが付与されるとともに各遠隔監視装置1にはそれぞれ接続IDが付与され、各監視端末器2には各遠隔監視装置1の接続IDとその接続順序が記憶された端末側のID記憶装置4を備え、各遠隔監視装置1には監視端末器2の端末IDが記憶された監視側のID記憶装置5を備え、管理装置3は、各遠隔監視装置1の状態を監視するための状態監視装置3aを備えて該状態監視装置3aによりある遠隔監視装置1が故障したことを検出すると、該当する遠隔監視装置1が担当する監視端末器2に故障を検出した遠隔監視装置1でない別の遠隔監視装置1の接続IDが優先するように遠隔端末器2に指示して該当する監視端末器2はこの指示により端末側のID記憶装置4に登録された優先順位に基づいて優先順位が次位である遠隔監視装置1に切り換えるように指示し、更に管理装置3は、新たに優先となった遠隔監視装置1の監視側のID記憶装置5に新たに担当する遠隔監視端末器1の端末IDを指示するように構成してあることを特徴とするものである。このような構成とすることで、監視端末器2から遠隔監視装置1へ異常発報等をする際に、ある遠隔監視装置1が動作不良に陥っていてもこれを管理装置3により検知して、管理装置3から直ちに監視端末器2に他の正常に動作している遠隔監視装置1の接続IDが優先するように指令すると共に、接続される正常に動作している遠隔監視装置1の監視側のID記憶装置4に新たに担当する監視端末器2の端末IDを指示し、これにより監視端末器2から遠隔監視装置1にエレベータの動作情報等の情報を確実に伝達することができるものである。
【0006】
また、任意の遠隔監視端末器2から端末側ID記憶装置4に登録された接続IDの接続順序に基づいて最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置1に接続しようとして接続出来なかった際に、該当する監視端末器2の端末側ID記憶装置4に登録された次位の接続順序の接続IDをもつ遠隔監視装置2に接続する手段を監視端末器2に備えることが好ましい。このような構成とすることで、ある遠隔監視端末器2から最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置1に接続しようとした際に、該当する遠隔監視装置1が正常に動作していても回線が塞がっている等の理由により接続出来ない場合には、監視端末器2側において自動的に端末側ID記憶装置4に登録された次位の接続IDを持つ別の遠隔監視装置1に接続することで、監視端末器2から遠隔監視装置1に動作情報等の情報を確実に伝達することができるものである。
【0007】
また、故障した遠隔監視装置1が復旧したことが管理装置3で確認された際に、管理装置3が、故障が復旧した遠隔監視装置1が本来監視すべき監視端末器2に対して復旧した遠隔監視装置1に接続の優先戻すように指示すると共に、故障した際に該監視端末器2を臨時に担当することとなった別の遠隔監視装置1に臨時の担当を解除するように指示することが好ましい。このような構成とすることで、故障が復旧した場合に、スムーズに元の状態に戻すことができるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0009】
複数箇所のエレベータ設置場所7にそれぞれ監視端末器2(監視端末器2a、2b、2c……)が設けてある。この複数のエレベータの設置場所7毎に設けた複数台の監視端末器2a、2b、2c……は、複数台の遠隔監視装置1(遠隔監視装置1A、1B、1C……)に公衆回線により接続してあり、監視端末器2で記録するエレベータの動作情報を遠隔監視装置1へ伝達してエレベータの監視をするようになっている。
【0010】
管理装置3は複数台の遠隔監視装置1A、1B、1C……の動作状態を監視して動作状態に応じて監視端末器2a、2b、2c……や遠隔監視装置1A、1B、1C……に指示を出すようになっている。
【0011】
複数箇所のエレベータ設置場所7にそれぞれ設けた各監視端末器2a、2b、2c……には各監視端末器2a、2b、2c……毎に異なる端末IDが付与してある。また、複数台の遠隔監視装置1にはそれぞれ各遠隔監視装置1A、1B、1C……毎に異なる接続IDが付与してある。
【0012】
そして、各監視端末器2a、2b、2c……には各遠隔監視装置1A、1B、1C……の接続IDとその接続順序が記憶された端末側のID記憶装置4が設けてある。この端末側のID記憶装置4は、接続順序と接続IDとを対応づけたテーブルとなっていて回線接続の優先順位に1A、1B、1C……が登録してある。また、各遠隔監視装置1A、1B、1C……には監視端末器2の端末IDが記憶された監視側のID記憶装置5が設けてある。
【0013】
管理装置3には上記複数の端末側のID記憶装置4と監視側のID記憶装置5に接続順序が登録されたテーブルがあり、このテーブルには監視端末器2a、2b、2c……を識別する端末IDと回線接続の優先順に1A、1B、1C……が登録してある。また、管理装置3には各遠隔監視装置1の状態を監視するための動作テーブルよりなる状態監視装置3aが設けてあり、各遠隔監視装置遠隔監視装置1A、1B、1C……は常に状態監視装置3aの動作確認用ビットに”1”を書き込むことにより、各遠隔監視装置遠隔監視装置1A、1B、1C……の動作が把握できるようになっており、ある遠隔監視装置1が動作確認用ビットに”1”と書き込まれず”0”のままの場合には管理装置3は該当する遠隔監視装置1が故障であると判断するようになっている。そして、複数の遠隔監視装置1A、1B、1C……のうちある遠隔監視装置1が動作確認用ビット30に”1”と書き込まず、故障であると判定された際は、管理装置3が該故障した遠隔監視装置1でない別な遠隔監視装置1の接続IDが優先するように監視端末器2に指示するとともに、遠隔監視装置1の監視側のID記憶装置4に担当する監視端末器2の端末IDを指示するようになっている。
【0014】
しかして、複数の遠隔監視装置1A、1B、1C……が故障でないとき(つまり管理装置3に設けた状態動作監視装置3aにより遠隔監視装置1の故障を検知していないとき)は管理装置3の状態監視装置3aの動作テーブルの動作確認用ビット30には図2(a)のように1A、1B、1C……ともそれぞれ”1”と書き込まれる。そして、監視端末器2(例えば監視端末器2a)から当該監視端末器2に設けた端末側のID記憶装置4に登録された回線接続の優先順位(例えば図3のように複数台の遠隔監視装置1A、1B、1Cという接続順序で登録してある)により、優先の遠隔監視装置1Aに公衆回線により接続し、当該監視端末器2で記録するエレベータの動作情報を優先の遠隔監視装置1Aへ伝達してエレベータの監視をするようになっている。
【0015】
一方、遠隔監視装置1Aがシステムダウン等により故障した場合は、状態監視装置3aは遠隔監視装置1Aが書き入れる動作テーブルの動作確認用ビット30が図2(b)のように”0”となっていることで遠隔監視装置1Aの異常を検出し、図3に示すように、管理装置3は遠隔監視装置1Aが担当(分担)する監視端末器2を監視装置データベースから引き出すと共に管理装置3に設けられた故障データ記憶領域31に遠隔監視装置1Aの異常を記憶させ、該当する監視端末器2に故障を検出した上記遠隔監視装置1A以外の別の遠隔監視装置1に切り換えるように指示し、監視端末器2はこの指示により端末側のID記憶装置4に登録された優先順に基づいて優先順位が次位である遠隔監視装置1Bに接続を切り換えるように指示を行う。また、管理装置3は監視装置1Bに対し、遠隔監視装置1Aが担当する監視端末器2の端末IDを指示し、これにより遠隔監視装置1Bが急遽遠隔監視装置1Aの負担分を負担することとなっても確実に対応できるようにしている。
【0016】
次に、復旧については、状態監視装置3aが常時監視している遠隔監視装置1Aが書き入れる動作テーブルの動作確認用ビット30が”0”から”1”になっている場合には管理装置3により遠隔監視装置1Aで本来監視すべき監視端末器2に対して元の遠隔監視装置1Aが優先に戻すように指示を行い、更に、遠隔監視装置1Bに対しても遠隔監視装置1Aが復旧したことを告げて臨時の担当を解除するように指示することで終了とする。これにより遠隔管理システムが元の状態に復旧するものである。
【0017】
また、任意の遠隔監視端末器2から端末側ID記憶装置4に登録された接続IDの接続順序に基づいて最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置1に接続しようとして回線が塞がっていたりして接続出来なかった場合には、該当する監視端末器2の端末側ID記憶装置4に登録された次位の接続順序の接続IDをもつ遠隔監視装置2に接続する手段が監視端末器2に備えてある。これにより、ある遠隔監視端末器2から最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置1に接続しようとした際に、該当する遠隔監視装置1が正常に動作していても回線が塞がっている等の理由により接続出来ない場合には、監視端末器2側において自動的に端末側ID記憶装置4に登録された次位の接続IDを持つ別の遠隔監視装置1に接続することで、監視端末器2から遠隔監視装置1に異常発報等を確実に伝達することができるものである。
【0018】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、複数台の遠隔監視装置の動作状態を監視し動作状態に応じて監視端末器や遠隔監視装置に指示を出すための管理装置を備え、各監視端末器にはそれぞれ端末IDが付与されるとともに各遠隔監視装置にはそれぞれ接続IDが付与され、各監視端末器には各遠隔監視装置の接続IDとその接続順序が記憶された端末側のID記憶装置を備え、各遠隔監視装置には監視端末器の端末IDが記憶された監視側のID記憶装置を備え、管理装置は、各遠隔監視装置の状態を監視するための状態監視装置を備えて該状態監視装置によりある遠隔監視装置が故障したことを検出すると、該当する遠隔監視装置が担当する監視端末器に故障を検出した遠隔監視装置でない別の遠隔監視装置の接続IDが優先するように遠隔端末器に指示して該当する監視端末器はこの指示により端末側のID記憶装置に登録された優先順位に基づいて優先順位が次位である遠隔監視装置に切り換えるように指示し、更に管理装置は、新たに優先となった遠隔監視装置の監視側のID記憶装置に新たに担当する遠隔監視端末器の端末IDを指示するように構成してあるので、監視端末器から遠隔監視装置へ動作情報等のエレベータ情報を伝達する際に、ある監視装置が動作不良に陥った場合にも直ちに他の正常に動作している遠隔監視装置へ優先接続することが可能となり、監視端末器の監視を確実に行うことができるものである。
【0019】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、任意の遠隔監視端末器から端末側ID記憶装置に登録された接続IDの接続順序に基づいて最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置に接続しようとして接続出来なかった際に、該当する監視端末器の端末側ID記憶装置に登録された次位の接続順序の接続IDを持つ遠隔監視装置に接続する手段を監視端末器に備えてあるので、ある遠隔監視端末器から最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置に接続しようとした際に、該当する遠隔監視装置が正常に動作していても回線が塞がっている等の理由により接続出来ない場合には、監視端末器側において自動的に端末側ID記憶装置に登録された次位の接続IDを持つ別の遠隔監視装置に接続して、監視端末器から遠隔監視装置にエレベータの動作情報等を確実に伝達することができるものである。
【0020】
また、請求項3記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加え得て、故障した遠隔監視装置が復旧したことが管理装置で確認された際に、管理装置が、故障が復旧した遠隔監視装置が本来監視すべき監視端末器に対して復旧した遠隔監視装置に接続の優先戻すように指示すると共に、故障した際に該監視端末器を臨時に担当することとなった別の遠隔監視装置に臨時の担当を解除するように指示するので、故障が復旧した場合に、スムーズに元の状態に戻すことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロック図である。
【図2】同上の複数の遠隔監視装置の動作状態を説明する説明図である。
【図3】同上の監視装置の一つが故障した際の接続順序を示す説明図である。
【符号の説明】
1 遠隔監視装置
2 監視端末器
3 管理装置
4 端末側のID記憶装置
5 監視側のID記憶装置
7 エレベータ設置場所

Claims (3)

  1. 複数箇所のエレベータ設置場所にそれぞれ設けた複数台の監視端末器と、複数台の遠隔監視装置とを公衆回線経由で接続して監視端末器で記録するエレベータの動作情報を遠隔監視装置へ伝達してエレベータの監視をするようにしたエレベータの遠隔監視システムにおいて、複数台の遠隔監視装置の動作状態を監視し動作状態に応じて監視端末器や遠隔監視装置に指示を出すための管理装置を備え、各監視端末器にはそれぞれ端末IDが付与されるとともに各遠隔監視装置にはそれぞれ接続IDが付与され、各監視端末器には各遠隔監視装置の接続IDとその接続順序が記憶された端末側のID記憶装置を備え、各遠隔監視装置には監視端末器の端末IDが記憶された監視側のID記憶装置を備え、管理装置は、各遠隔監視装置の状態を監視するための状態監視装置を備えて該状態監視装置によりある遠隔監視装置が故障したことを検出すると、該当する遠隔監視装置が担当する監視端末器に故障を検出した遠隔監視装置でない別の遠隔監視装置の接続IDが優先するように遠隔端末器に指示して該当する監視端末器はこの指示により端末側のID記憶装置に登録された優先順位に基づいて優先順位が次位である遠隔監視装置に切り換えるように指示し、更に管理装置は、新たに優先となった遠隔監視装置の監視側のID記憶装置に新たに担当する遠隔監視端末器の端末IDを指示するように構成してあることを特徴とするエレベータの遠隔監視システム。
  2. 任意の遠隔監視端末器から端末側ID記憶装置に登録された接続IDの接続順序に基づいて最優先の接続IDに対応する遠隔監視装置に接続しようとして接続出来なかった際に、該当する監視端末器の端末側ID記憶装置に登録された次位の接続順序の接続IDを持つ遠隔監視装置に接続する手段を監視端末器に備えて成ることを特徴とする請求項1記載のエレベータの遠隔監視システム。
  3. 故障した遠隔監視装置が復旧したことが管理装置で確認された際に、管理装置が、故障が復旧した遠隔監視装置が本来監視すべき監視端末器に対して復旧した遠隔監視装置に接続の優先戻すように指示すると共に、故障した際に該監視端末器を臨時に担当することとなった別の遠隔監視装置に臨時の担当を解除するように指示することを特徴とする請求項1記載のエレベータの遠隔監視システム。
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