JP3732288B2 - 熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材の印面作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、熱可塑性樹脂多孔体を印材として用いているスタンプは広く知られており、その印面作成方法も特開昭50−155323号や特開昭60−193686号のように金型を用いる方法、実開平6−45753号や特開平7−251558号のようにサーマルヘッドプリンターによる方法、特開平8−72376号のように赤外線輻射熱を利用する方法、など様々な方法が知られている。
その中でも特開平8−72376号(以下、「当該発明」という。)は、原稿を作成する工程や赤外線を照射する工程など趣味的な工程が存在し、玩具として大変興味深いものとなっている。当該発明は、連続気泡を有する熱可塑性樹脂多孔体である印材に、カーボンなどの赤外線を吸収して発熱する物質を含む発熱板を当接させ、更に、カーボンなどの赤外線を吸収して発熱する物質により文字・図形等を描出した原稿を当接させ、前記原稿側から赤外線を照射することによって、印面を作成しており、その現象は次の通りである。
▲1▼原稿上での現象:原稿側から赤外線を照射すると、カーボン等の発熱物質(文字・図形等が描出されている部分)は赤外線を吸収し発熱する。一方、発熱物質が存在しない部分(文字・図形等が描出されていない余白の部分)では赤外線が透過して発熱しない。
▲2▼発熱板上での現象:原稿の発熱物質に対応する部分は、赤外線が到達しないので発熱せず、原稿の発熱物質の熱を受けて僅かに加熱される。一方、原稿の発熱物質が存在しない部分を透過してきた赤外線は、対応する部分の発熱板で吸収され発熱する。
▲3▼印材表面上での現象:発熱板において僅かに加熱された部分は温度が低いので、熱可塑性樹脂多孔体を溶融することができない。一方、発熱している発熱板の部分は十分に温度が高いので、熱可塑性樹脂多孔体を溶融し連続気泡を潰す。
しかしながら、当該発明にて作成したスタンプは、文字・図形等の輪郭や細い線・小さな文字がシャープにできない欠点があった。その原因は、原稿の発熱物質が存在しない部分を透過してくる赤外線は、垂直方向だけではなく様々な入射角で進入してくるため不必要な部分まで発熱してしまって、文字等の輪郭をきざきざに溶融してしまうためであると推定される(図13参照)。
このように赤外線を物質に通過させた後発熱させることは、赤外線の乱反射等により制御することが難しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、文字・図形等の輪郭や細い線・小さな文字がシャープに形成でき、鮮明な印影が得られる熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法を見い出し、本発明を提供するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1の発明として、赤外線によって発熱する発熱物質を塗布又は含有してなる発熱板に、熱遮断物質により鏡像の文字、図形等を描出した熱伝導性シートを熱遮断物質が発熱板に当接するように重ね、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱伝導性シートに当接させ、前記発熱板側から赤外線を照射して発熱板を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
第2の発明として、赤外線によって発熱する発熱物質を塗布又は含有してなる発熱板に、熱遮断物質により正像の文字、図形等を描出した熱伝導性シートを熱遮断物質が発熱板に当接しないように重ね、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱伝導性シートに当接させ、前記発熱板側から赤外線を照射して発熱板を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
第3の発明として、赤外線によって発熱する発熱物質を塗布してなる熱伝導性シートの発熱物質不存在側に、熱遮断物質により正像の文字、図形等を描出し、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱遮断物質に当接するように重ね、前記発熱物質側から赤外線を照射して発熱物質を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
第4の発明として、熱遮断物質により鏡像の文字、図形等を描出した熱伝導性シートの熱遮断物質存在側に、赤外線によって発熱する発熱物質を塗布した後、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を発熱物質に当接しないように重ね、前記発熱物質側から赤外線を照射して発熱物質を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
第5の発明として、赤外線によって発熱する発熱物質を塗布又は含有してなる発熱板の発熱物質存在側に、熱遮断物質により正像の文字、図形等を描出し、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱遮断物質に当接するように重ね、前記発熱板側から赤外線を照射して発熱物質を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
【0005】
【作用】
第1発明から第4発明によって印面が作成できる理由は、大体次の通りであると推測される。
▲1▼発熱物質における現象:
発熱物質に赤外線が到達すると、ほとんどの赤外線を発熱物質が吸収して発熱する。そして、発熱した熱を熱伝導性シートへ伝達する。
▲2▼熱伝導性シートにおける現象:
熱伝導性シートにおいて熱遮断物質が存在する部分(文字・図形等が描出されている部分)は、発熱物質の熱を吸収又は断熱し、印材へ熱をほとんど伝達しない。一方、熱遮断物質が存在しない部分(文字・図形等が描出されていない余白の部分)は、発熱物質の熱をそのまま印材に伝達する。
▲3▼印材の表面における現象:
熱伝導性シートにおいて熱遮断物質が存在する部分は、熱をほとんど伝達しないので、熱可塑性樹脂多孔体を溶融することができない。一方、熱遮断物質が存在しない部分は、発熱物質の熱をそのまま伝達するので、熱可塑性樹脂多孔体を溶融し連続気泡を潰す。
次に、第5発明によって印面が作成できる理由は、大体次の通りであると推測される。
▲1▼発熱物質における現象:
発熱物質に赤外線が到達すると、ほとんどの赤外線を発熱物質が吸収して発熱する。そして、発熱した熱は、熱遮断物質及び印材へ伝達する。
▲2▼熱遮断物質における現象:
熱遮断物質が存在する部分(文字・図形等が描出されている部分)は、発熱物質の熱を吸収又は断熱し、印材へ熱をほとんど伝達しない。
▲3▼印材の表面における現象:
熱遮断物質が存在する部分は、熱がほとんど伝達しないので、熱可塑性樹脂多孔体を溶融することができない。一方、熱遮断物質が存在しない部分は、発熱物質の熱が直接伝達し、熱可塑性樹脂多孔体を溶融し連続気泡を潰す。
【0006】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる印材は、連続気泡を有する熱可塑性樹脂多孔体であり、素材としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等を用いることができる。当該多孔体は、熱可塑性樹脂と水溶性物質を混練りし焼成した後水溶性物質を溶出して作成する方法、発泡剤により発泡させて作成する方法、熱可塑性樹脂粒子の表面同士を僅かに溶融させて焼成する方法などによって得ることができる。
本発明に用いられる熱伝導性シートは、発熱物質が発熱した熱を効率よく印材に伝達する物質がよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のプラスチックシート、金箔、銅箔、アルミ箔等の金属シートなどから選ばれ、厚さが5μm〜50μmのものが好ましく用いられる。
本発明に用いられる熱遮断物質は、発熱物質が発熱した熱を遮断又は伝達しにくい物質から選ばれ、カーボン、フタロシアン、アントラキノン、ジスアゾ、酸化チタン、パールマイカ等の顔料を例示することができる。文字等を熱伝導性シートや発熱板に描出する時は、熱遮断物質を溶剤中に分散させたインキをインキジェットプリンターで噴射して描出したり、筆記具に充填させて筆記したり、熱遮断物質と樹脂と混ぜ合わせトナーとしコピー機やレーザプリンタを使用したりする。また、熱遮断物質からなる文字等の厚さを、5μm〜50μmになるよう設定すると、特に輪郭がシャープな印面を得ることができるので好ましい。
本発明に用いられる発熱物質は、波長0.76μm〜1μmの赤外線を効率よく吸収し発熱する物質から選ばれ、カーボン、フタロシアン、アントラキノン、ペリノン、ペリレン、ジスアゾ、アルミ化合物、酸化物系金属微粉末、水酸化カルシウム、無水珪酸、無水珪酸アルミナ等の顔料や、ニトロソ化合物、シアニン、チオールニッケル錯塩、フタロシアニン、トリアリールメタン、インモニウム・ジインモニウム、ナフトキノン、アントラキノン等の染料や、赤外線吸収高分子物質等を用いることができる。
本発明において、発熱板を用いる時は、前記発熱物質を樹脂中に混合させて作成される発熱物質含有プラスチックシート、前記発熱物質をインキ化して表面に塗布したプラスチックシートなどとして得ることができる。
ここで、カーボンをはじめとする多くの顔料は、赤外線を照射した場合は発熱物質として作用するが、熱伝導体として用いる場合は熱伝導率が低いので、熱遮断物質として作用する。
【0007】
次に、印面作成方法について説明する。
発熱物質側に熱遮断物質を描出した熱伝導性シートを当接させ、更に、印材を当接させた後、発熱物質に対し赤外線を照射する。そうすると、発熱物質がほとんどの赤外線を吸収して発熱する。そして、この熱は当接している熱伝導性シートへ伝達する。次に、熱伝導性シートにおいては、文字・図形等を描出することに用いられる熱遮断物質の部分で、伝達してきた熱を吸収又は断熱する。一方、熱遮断物質がない余白の部分は、伝達してきた熱を吸収又は断熱しないで当接している印材に伝達する。次に、印材においては、吸収又は断熱されたことによってほとんど伝達してこない熱の部分と、伝達してきた熱の部分によって、熱可塑性樹脂多孔体が溶融しない部分と溶融して連続気泡を潰す部分とができ、印面を作成することができる。
本発明の熱遮断物質は、確実に伝達してきた熱を遮断し熱の拡散を防止できるので、本発明によりスタンプを作成すると、文字や図形等の輪郭が非常にシャープに形成でき、また、細い線や小さな文字も所々が欠けたり、線の太さが太くなったり細くなったりすることなく、原図通りに作成することができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)
第1の発明を図1及び図2にて説明する。1は印材であって、連続気泡を有する熱可塑性樹脂多孔体を素材とした多孔体である。本実施例では、溶融温度が50℃〜70℃であるエチレン−オレフィン共重合体を主材としたポリオレフィン樹脂(タフマーA4090(商品名:三井石油化学製))を使用した。
2は熱伝導性シートであって、厚さ30μmの透明ポリプロピレンフィルムシートに、熱遮断物質3としてカーボンを含んでいるインキをインキジェットプリンターを使用して文字を描いた。この際、当該文字は鏡像になるように、コンピューター又はワードプロセッサーを操作して印刷した。
4は発熱板であって、乾式複写機を使用して、厚さ100μmの透明ポリプロピレンフィルム(通常、OHP用シートとして販売されているもの)の片側表面に発熱物質5としてカーボントナーを均一に塗布したものを作成して使用した。印面は、ガラス板6の上に、発熱板4をカーボントナーが上になるように載せ、次に熱伝導性シート2を文字が下になるように重ねて載せ、続けて印材1を重ねて載せ、その上に三者が密着するように重し7を載せ、その後ガラス板の下方から赤外線を照射して作成した。
このあと、印材を取り出してその表面を観察すると、文字以外の部分が溶融して連続気泡が潰れていた。この印材に市販の浸透印用インキ(Xstamper染料系インキXR−6赤(商品名:シヤチハタ工業(株)製))を含浸させて押印したところ、文字の輪郭が非常にシャープな印影を得ることができた。
(実施例2)
第2の発明を図3及び図4にて説明する。印材1は実施例1と同じものを用いた。
熱伝導性シート2は、厚さ30μmの透明ポリプロピレンフィルムシートに、熱遮断物質3として酸化チタンを含んでいるインキを内蔵させた中綿式筆記具を用いて文字を描いた。当該文字は、正像のままでよいので、最終的に得たい文字通り描いた。
発熱板4は、カーボンを樹脂中に混合させて作成した厚さ0.5mmのカーボン含有透明ポリプロピレンフィルムを使用した。
印面は、ガラス板6の上に、発熱板4を載せ、次に熱伝導性シート2を文字が上になるように重ねて載せ、続けて印材1を重ねて載せ、その上に三者が密着するように重し7を載せ、その後ガラス板の下方から赤外線を照射して作成した。
このあと、印材を取り出してその表面を観察すると、文字以外の部分が溶融して連続気泡が潰れていた。この印材に市販の浸透印用インキ(Xstamper顔料系インキXLR−60朱色(商品名:シヤチハタ工業(株)製))を含浸させて押印したところ、文字の輪郭が非常にシャープな印影を得ることができた。
(実施例3)
第3の発明を図5及び図6にて説明する。印材1は実施例1と同じものを用いた。
熱伝導性シート2は、厚さ50μmの銅箔であって、この片面に発熱物質5としてカーボンを含んでいるインキをインキジェットプリンターを使用して均一に塗布した。次に、発熱物質を塗布しなかったもう一方の面に熱遮断物質3として酸化チタンを含んでいるインキをインキジェットプリンターを使用して文字を描いた。当該文字は、正像のままでよいので、最終的に得たい文字通り描いた。
印面は、ガラス板6の上に、熱伝導性シート2を発熱物質が下、熱遮断物質が上になるように載せ、次に印材1を重ねて載せ、その上に両者が密着するように重し7を載せ、その後ガラス板の下方から赤外線を照射して作成した。
このあと、印材を取り出してその表面を観察すると、文字以外の部分が溶融して連続気泡が潰れていた。この印材に市販の浸透印用インキ(Xstamper染料系インキXR−6赤(商品名:シヤチハタ工業(株)製))を含浸させて押印したところ、文字の輪郭が非常にシャープな印影を得ることができた。
(実施例4)
第4の発明を図7及び図8にて説明する。印材1は実施例1と同じものを用いた。
熱伝導性シート2は、厚さ50μmの銅箔であって、この片面に熱遮断物質3として酸化チタンを含んでいるインキを内蔵させた中綿式筆記具を用いて文字を描いた。この際、当該文字は鏡像になるように描いた。次に、熱伝導性シートの同じ面に熱遮断物質の上から発熱物質5としてカーボンを含んでいるインキをインキジェットプリンターを使用して均一に塗布した。
印面は、ガラス板6の上に、熱伝導性シート2を発熱物質が下になるように載せ、次に印材1を重ねて載せ、その上に両者が密着するように重し7を載せ、その後ガラス板の下方から赤外線を照射して作成した。
このあと、印材を取り出してその表面を観察すると、文字以外の部分が溶融して連続気泡が潰れていた。この印材に市販の浸透印用インキ(Xstamper顔料系インキXLR−60朱色(商品名:シヤチハタ工業(株)製))を含浸させて押印したところ、文字の輪郭が非常にシャープな印影を得ることができた。
(実施例5)
第5の発明を図9及び図10にて説明する。印材1は実施例1と同じものを用いた。
発熱板4としては、カーボンを樹脂中に混合させて作成した厚さ0.5mmのカーボン含有透明ポリプロピレンフィルムを用いた。次に、この片面に熱遮断物質3として酸化チタンを含んでいるインキをインキジェットプリンターを使用して文字を描いた。当該文字は、正像のままでよいので、最終的に得たい文字通り描いた。
印面は、ガラス板6の上に、発熱板4を文字が上になるように載せ、次に印材1を重ねて載せ、その上に両者が密着するように重し7を載せ、その後ガラス板の下方から赤外線を照射して作成した。
このあと、印材を取り出してその表面を観察すると、文字以外の部分が溶融して連続気泡が潰れていた。この印材に市販の浸透印用インキ(Xstamper顔料系インキXLR−60朱色(商品名:シヤチハタ工業(株)製))を含浸させて押印したところ、文字の輪郭が非常にシャープな印影を得ることができた。
(実施例6)
第5の発明の別形態を図11及び図12にて説明する。印材1及び発熱板は実施例1と同じものを用いた。
次に、発熱板の片面に熱遮断物質3として酸化チタンを含んでいるインキをインキジェットプリンターを使用して文字を描いた。当該文字は、正像のままでよいので、最終的に得たい文字通り描いた。
印面は、ガラス板6の上に、発熱板4を文字が上になるように載せ、次に印材1を重ねて載せ、その上に両者が密着するように重し7を載せ、その後ガラス板の下方から赤外線を照射して作成した。
このあと、印材を取り出してその表面を観察すると、文字以外の部分が溶融して連続気泡が潰れていた。この印材に市販の浸透印用インキ(Xstamper顔料系インキXLR−60朱色(商品名:シヤチハタ工業(株)製))を含浸させて押印したところ、文字の輪郭が非常にシャープな印影を得ることができた。
【0009】
【効果】
本発明によれば、どの角度で赤外線が進入してきても熱可塑性樹脂多孔体の溶解したくない部分は熱遮断物質によって確実に保護できるので、印面において文字・図形等の輪郭や細い線・小さな文字を非常にシャープに形成することができ、鮮明な印影のスタンプを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の分解図
【図2】赤外線を照射した状態の実施例1の断面図
【図3】実施例2の分解図
【図4】赤外線を照射した状態の実施例2の断面図
【図5】実施例3の分解図
【図6】赤外線を照射した状態の実施例3の断面図
【図7】実施例4の分解図
【図8】赤外線を照射した状態の実施例4の断面図
【図9】実施例5の分解図
【図10】赤外線を照射した状態の実施例5の断面図
【図11】実施例6の分解図
【図12】赤外線を照射した状態の実施例6の断面図
【図13】従来の発明の赤外線を照射した状態の断面図
【符号の説明】
1 印材
2 熱伝導性シート
3 熱遮断物質
4 発熱板
5 発熱物質
6 ガラス板
7 重し

Claims (4)

  1. 赤外線によって発熱する発熱物質を塗布又は含有してなる発熱板に、熱遮断物質により鏡像の文字、図形等を描出した熱伝導性シートを熱遮断物質が発熱板に当接するように重ね、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱伝導性シートに当接させ、前記発熱板側から赤外線を照射して発熱板を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
  2. 赤外線によって発熱する発熱物質を塗布又は含有してなる発熱板に、熱遮断物質により正像の文字、図形等を描出した熱伝導性シートを熱遮断物質が発熱板に当接しないように重ね、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱伝導性シートに当接させ、前記発熱板側から赤外線を照射して発熱板を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
  3. 赤外線によって発熱する発熱物質を塗布してなる熱伝導性シートの発熱物質不存在側に、熱遮断物質により正像の文字、図形等を描出し、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を熱遮断物質に当接するように重ね、前記発熱物質側から赤外線を照射して発熱物質を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
  4. 熱遮断物質により鏡像の文字、図形等を描出した熱伝導性シートの熱遮断物質存在側に、赤外線によって発熱する発熱物質を塗布した後、熱可塑性樹脂多孔体からなる印材を発熱物質に当接しないように重ね、前記発熱物質側から赤外線を照射して発熱物質を発熱させ、熱遮断物質の不存在部分に対応する印材の表面を溶融し、インキの滲み出し部分と非滲み出し部分を作成することを特徴とする熱可塑性樹脂多孔体の印面作成方法。
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