JPH0968757A - 光照射装置 - Google Patents

光照射装置

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JPH0968757A
JPH0968757A JP7224969A JP22496995A JPH0968757A JP H0968757 A JPH0968757 A JP H0968757A JP 7224969 A JP7224969 A JP 7224969A JP 22496995 A JP22496995 A JP 22496995A JP H0968757 A JPH0968757 A JP H0968757A
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light
filament
point
reflecting mirror
image
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JP7224969A
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Mikio Imaeda
幹雄 今枝
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランプの精密な位置調整が不要で、かつフィ
ラメント形状等の制約が少なく、またフィラメントから
の発光ムラ等に影響を受けにくい、光照射装置を提供す
る。 【解決手段】 反射鏡21を定義する長軸に平行でか
つ、反射鏡21内の焦点23上にフィラメント22の略
中心が位置するように配置し、かつ光照射の対象物25
を、反射鏡21の他の焦点24より反射鏡21側に配置
することにより、光が適度に分散されて均一に対象物2
5に照射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光照射装置に関
し、特には立体画像形成用の光照射装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、特公昭59−35359号公報等
において、熱膨張性シート表面に、その熱膨張性シート
よりも光吸収性の高い材料で所望の画像を形成し、その
表面に光照射を行い、光吸収の差を利用して画像形成部
を加熱隆起させる技術が示されている。
【0003】また、特開昭61−72589号公報に
は、発泡記録体上に熱転写方式により光吸収性の高い材
料から成る画像を形成し、その上から光照射を行い、形
成画像の光吸収性を利用して前記発泡記録体上に形成画
像に応じた凹凸パターンを形成する技術が示されてい
る。
【0004】そして、これらの技術を応用して点字を作
成することが可能である。点字は直径2mm弱の半球状の
凸部を所定のパターンで形成し、これを指で触れて各部
の凸の有無を判別することで文字を認識するものであ
る。点字の1文字の大きさはおおよそ4mm×6mm程度で
ある。
【0005】また、一方、近年ラベルプリンターが一般
化してきている。ラベルプリンターは、あらかじめ受像
紙の裏面に粘着剤層を形成し、これに剥離紙がラミネー
トされた一定幅のラベルシートに、熱転写方式により文
字・記号などを印字する機器である。
【0006】印字されたラベルシートは、所定の長さに
切られて剥離紙を剥がしとられた後、生活什器、文房具
などに貼付され、その内容を表示する機能を持ってい
る。
【0007】ラベルプリンターで発泡記録体上に印字を
行い、光照射装置で立体化することにより、きわめて容
易に点字が形成されたラベルシートを作成することが可
能である。
【0008】しかし、反射鏡等の光学系を用いずにこの
光照射による点字の立体化を実現するためには、大きな
光量が必要である。例えば、通常の写真撮影用のタング
ステンランプを使用した場合、500W程度のランプを
使用し、かつこのランプを印字後の発泡記録体に10mm
程度まで近づけて光照射しなければならない。
【0009】ただし、反射鏡(楕円鏡)を備えた光照射
装置であれば、点字部分のみに光照射をする場合には、
100W以下のハロゲンランプで点字の立体化が可能で
ある。この場合反射鏡としては、楕円の一部をこの楕円
を含む平面と垂直な方向に平行移動して得られる軌跡に
よって定義される楕円鏡を用いるのが有利である。この
反射鏡は、例えば平板を楕円形状に曲げて容易に作成す
ることができる。
【0010】従来、このような反射鏡内にハロゲンラン
プを配置する場合には、フィラメントから発する光を最
大限集光するために、所定長さのフィラメントを反射鏡
の焦点が通る直線と一致するように配置していた。ま
た、照射する対象物を、前記反射鏡の他の焦点上に配置
していた。
【0011】図10に上記フィラメントの配置を示す。
反射鏡81は、楕円の一部をこの楕円を含む平面と垂直
な方向に平行移動することによって得られる楕円鏡であ
る。この中にハロゲンランプ88が配置され、このハロ
ゲンランプ88中にはフィラメント82がある。
【0012】ここで、ハロゲンランプ88は、前記フィ
ラメント82が前記反射鏡81を構成する各楕円の焦点
を結ぶ直線と一致するように配置される。
【0013】このときに焦点に配置されたフィラメント
から発する光が、他の焦点の位置に配置された対象物に
集光される状態の模式図を、図11に示す。ここでは、
平面上の光路のみを考えることとする。
【0014】図11において、反射鏡81は冷却のため
上下2つの部分に分かれており、上下それぞれの部分は
ほぼ等しい形状であるので、以下では、上部のみを用い
て説明する。フィラメント82から出て、反射鏡81に
あたった光は、理論的にはすべて他の焦点83に集光さ
れる。
【0015】すなわち、反射鏡81上の点84、85、
86を例に取ると、光源82から出て点84、85、8
6で反射鏡にあたった光は反射鏡81に反射されて、そ
れぞれ反射鏡81の他の焦点83を通ることになる。
【0016】従って他の焦点83に対象物87が置かれ
た場合、この対象物87上にこれらの光が集中して照射
される。
【0017】前記光源82からの光のうち、他の焦点8
3に置かれた対象物87上に照射される割合は、前記反
射鏡81が、光源82を覆う範囲によって決まる。この
例の場合には、反射鏡81は光源82の周囲約180゜
を覆っているので、前記光源82に発した光のうち50
%が、他の焦点83に収束することとなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すフィラメント配置の光照射系を実際に生産するの
は困難である。すなわち、ハロゲンランプの外形に対し
てフィラメントの位置は必ずしも精度良く作られていな
い。このため、フィラメントを正確に焦点位置にの設置
するためには、1点ずつハロゲンランプの位置や、方向
を調整しなければならず、コストアップの原因となると
いう問題点がある。
【0019】また、対象物である熱膨張性シートに点字
を作成する場合、点字は横書きで表記されるから、光照
射によって点字を形成する場合には、少なくとも6mm以
上の幅で均一な照度となるような光照射を行うことが必
要である。このため、フィラメントの幅は6mm以上さら
に望ましくは8mm以上のものを用意しなくてはならない
という問題点がある。
【0020】さらに、フィラメントからの光照射にムラ
がある場合、対象物にはムラのある光が照射される。こ
のため、均一な高さの点字が得られないという問題点が
ある。
【0021】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、ランプの精密な位置調整が不要
で、かつフィラメント形状等の制約が少なく、またフィ
ラメントからの発光ムラ等に影響を受けにくい、光照射
装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の光照射装置は、楕円の一部
をこの楕円を含む平面と垂直な方向に平行移動して得ら
れる軌跡によって定義される楕円鏡と、その楕円鏡内に
配置されると共に所定の長さのフィラメントを有する光
源とを備え、光源から発光する光を楕円鏡に反射させて
対象物に照射する光照射装置において、光源のフィラメ
ントが、前記楕円の長軸方向に平行、且つ、フィラメン
トの中央部分が楕円の略焦点上に位置するよう配置さ
れ、対象物が楕円鏡の他の焦点よりも光源側に配置され
ている。よって、光が適度に分散されて対象物に照射さ
れるため、光源の位置調整が容易で、かつフィラメント
形状等の制約が少なく、またフィラメントのムラ等によ
る影響を受けにくくなり、均一な光照射が可能となる。
【0023】また、請求項2記載の光照射装置は、対象
物がその表面に光吸収性の高い材料で画像が形成された
熱膨張性シートからなり、画像が形成された面に光が照
射される。よって、均一の高さに立体画像が形成され
る。
【0024】そして、請求項3記載の光照射装置は、均
一の高さの点字が形成される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0026】まず、本実施の形態で使用する立体画像形
成用シートを構成する熱膨張性シートの断面図を図6に
示す。熱膨張性シート60は、基材62上に熱膨張層6
1およびオーバーコート層65が積層されて形成された
ものである。
【0027】そして、熱膨張層61は、熱可塑性樹脂中
に発泡剤63が分散されて構成されている。
【0028】前記発泡剤63には、炭酸水素ナトリウム
等の重炭酸塩、各種過酸化物、ジアゾアミノベンゼン、
パラジカルボン酸アルミニウム、及びアゾビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ化合物等の熱分解により無毒性のガ
スを発生するものが好適に用いられる。
【0029】また、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ある
いはそれらの共重合体からなる殻材の内部にプロパンや
ブタン、ペンタン等の低沸点の気化性物質を封入して、
直径10〜20μmのマイクロカプセル化した熱膨張性
カプセルを、発泡剤63として用いても良い。
【0030】これらの発泡剤63を、バインダーとして
用いる樹脂の溶液あるいはエマルジョン中に、ロールミ
ル、サンドミル等の公知の分散装置を用いて分散する。
この分散液が、公知の塗布装置を用いて、基材62上に
塗布され、さらに乾燥されて熱膨張層61が形成され
る。
【0031】前記バインダー用の樹脂には、発泡剤63
が加熱されることにより熱分解して、ガスを発生した
時、あるいは熱膨張性カプセルが熱膨張した時に、同時
に熱軟化して安定な発泡層を形成できるように、酢酸ビ
ニル系ポリマー、アクリル系ポリマー等の熱可塑性樹脂
が好適に用いられる。
【0032】オーバーコート層65は、こうして得られ
た熱膨張層61上に、オーバーコート材が水、あるいは
溶剤に溶解あるいは分散された塗工液を公知の塗布装置
を用いて塗布し、ついで60〜70℃で乾燥される。
【0033】ここで、オーバーコート材としては、アク
リルエマルジョン、水分散性ポリエステル、水系ウレタ
ン樹脂、水系アクリルウレタン樹脂等の水分散性高分子
あるいは樹脂エマルジョンが特に好適に用いられる。
【0034】次に、基材62に要求される特性として
は、平滑であること、耐水性があること、引張強度があ
ることの他、発泡剤63が発泡した時に、熱膨張層61
の反対側に隆起してしまわない剛性を持っていることが
あげられる。これらの特性を備えたものとして、例え
ば、紙の他に、ポリプロピレン等の合成紙、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)等の各種プラスチックフィルムが好適に
用いられる。中でも、発泡処理が施され、気泡を内部に
多数持つPETフィルムを用いると、断熱効果が高いた
めにより低エネルギーで画像を立体化することができ
る。
【0035】以上の工程および構成で熱膨張性シート6
0が作成される。さらに、熱転写時の印字品質を向上す
るために、このシートにカレンダー加工を施して、前記
熱膨張性シート60の表面平滑度を向上しても良い。
【0036】以上詳述した工程により得られた熱膨張性
シート60を用いた熱膨張性シート50の断面図を図7
に示す。図7に示すように、熱膨張性シート50は、基
材62の熱膨張層61が形成されていない方の面に、感
圧接着性をもつ粘着剤層51と離型層(図示せず)をも
つ離型紙52とが重ねられて形成されている。
【0037】前記粘着剤層51は、ワックス系、アクリ
ル系、シリコン系及びゴム系等の粘着剤がトルエン、メ
チルエチルケトン等の溶剤に溶解された塗工液、あるい
はエマルジョン化された塗工液が公知の塗布装置を用い
て、前記基材62に塗布乾燥されることにより形成され
る。
【0038】そして、粘着剤層51が形成された後、そ
の粘着剤層51に剥離紙52がラミネートされる。剥離
紙52は、紙あるいはポリプロピレン、PET等のプラ
スチックフィルム基材に、シリコーン系あるいはポリエ
チレン、PVA、アルキッド樹脂等の離型層を形成した
もので、特に、シリコーン系のものが好適に用いられ
る。
【0039】尚、熱膨張性シート50は、上記の作成法
によるものの他、同様の材料を用いて、基材62上に熱
膨張層61が塗布形成されたものと、剥離層が形成され
た剥離シート52上に粘着層51が塗布形成されたもの
とを張り合わせても、同形態のものを形成することがで
きる。これは、上記の熱膨張性シート50と全く同様に
取り扱うことが可能である。
【0040】次に、以上のように構成される熱膨張性シ
ート60,50を用いた立体画像シートの作成方法を、
図8及び図9を参照して説明する。ここで、熱膨張性シ
ート60,50を用いて、その上面に点字等の立体画像
を形成したものを立体画像シートとする。
【0041】まず、図8に示すように、前記熱膨張性シ
ート60のオーバーコート層65上に、例えば、熱転写
記録装置に用いられる熱転写リボン72を重ね、この熱
転写リボン72の背面から、熱転写記録装置に設けられ
たサーマルヘッド71を押し当てる。サーマルヘッド7
1が、画像信号に基づいて制御回路(図示せず)に制御
されて発熱すると、熱転写リボン72上の対応する箇所
のインク層が溶融し、オーバーコート層65の表面に融
着する。そして、インクが冷却した後で前記熱転写リボ
ン72を剥がし取れば、熱転写リボン72のインク層の
画像部だけがオーバーコート層65へと転移して、オー
バーコート層65上に、図形として画像64が形成され
る。
【0042】本実施の形態においては、オーバーコート
層65上に画像を形成するのに熱転写記録装置のサーマ
ルヘッド71を用いたが、その他のものを用いることも
可能である。例えば、熱転写リボン72の背面を、画像
信号に基づいて強度変調されたレーザ光を走査して加熱
し、強い強度のレーザ光が照射された熱転写リボン72
に対応する箇所のインク層を溶融させてオーバーコート
層65の表面に融着させてもよい。
【0043】ここで、熱転写リボン72のインクには、
光を吸収して発熱する材料を使用する。例えば、黒色の
印字像を得たい場合、カーボンブラックを用いれば良
い。カーボンブラックは、可視光から近赤外までの光を
吸収して、その光エネルギーを熱に変えるという性質を
もっている。
【0044】一方、黒色以外の印字像が必要な場合に
は、例えば赤色、青色、黄色等の公知の染・顔料をイン
クに用いる。しかし、これらの染・顔料では赤外領域の
光吸収が少ないために、十分な光エネルギーを熱に変え
ることができない。そこで、スズ、アンチモン、あるい
はインジウムの酸化物を主成分とする複合酸化物を適宜
インク組成に混合することにより、赤外領域の光吸収を
大きくすることが必要である。
【0045】以上の工程により、熱膨張性シート50、
60上に光吸収性をもつ画像64が形成される。
【0046】次に光照射について説明すると、図9に示
すように、光吸収性をもつ画像64が形成された熱膨張
性シート60に対して、ランプ73を用いて光を照射す
る。ランプ73には、タングステンランプ、ハロゲンラ
ンプ及びキセノンランプ等の可視光から赤外領域までの
光を放射することができるランプが用いられる。
【0047】このランプ73により、オーバーコート層
65上に形成された光吸収性をもつ画像64に光が照射
されると、光は、画像64に吸収されて、熱エネルギー
に変わる。このため、画像64の下方の熱膨張層61が
加熱される。熱膨張層61に、発泡剤63を使用した場
合には、その発泡剤63の加熱分解による発泡により、
オーバーコート層65および熱膨張層61の表面が隆起
する。また、熱膨張層61に熱膨張性カプセルを使用し
た場合には、カプセルの膨張によりオーバーコート層6
5および熱膨張層61の表面が隆起し、これにより、画
像64に対応する部分に立体画像が形成された立体画像
シートが形成される。
【0048】この時、ランプ73によって光照射を行う
と同時に、ファン74で前記オーバーコート層65の表
面付近に送風を行うと、オーバーコート層65の近くの
雰囲気温度の上昇を防ぐことができる。これにより、光
吸収して昇温する部分と、光反射して昇温しない部分と
での温度差を大きくすることができ、このため熱膨張性
層61の隆起させたい箇所だけを隆起させることがで
き、立体画像の分解能を高めることができる。
【0049】以上の工程を行うことにより、インクを転
写した部分だけに熱を発生させて熱膨張性シート50、
60の表面を隆起させることができる。
【0050】次に、本実施の形態で使用する光照射器の
光学系について説明を加える。図1は、フィラメントの
配置を模式的に示した透視図である。楕円鏡としての反
射鏡11は楕円の一部をこの楕円を含む平面に平行に移
動して得られる軌跡によって定義される曲面形状を持つ
鏡であり、従来技術の反射鏡81と同形状である。
【0051】光源としてのハロゲンランプ13はその内
部にフィラメント12を有しており、このフィラメント
12はタングステン、モリブデン、クロムなどの高融点
の金属を螺旋状に形成した公知のものである。
【0052】フィラメント12の形状は消費電力等によ
り変化するが、点字を形成するための光照射装置には直
径1mm程度、長さが4mm程度のもので、消費電力が50
Wから100Wのものが好適に用いられる。
【0053】図1において、フィラメント12は、フィ
ラメント12の長手方向が前記反射鏡11を定義する楕
円の長軸に乗るように配置されている。またこの時、前
記フィラメントの略中心が、反射鏡11内に延びる楕円
の焦点の軌跡で定義される直線上にあることが望まし
い。
【0054】図2はフィラメント12、反射鏡11及
び、照射の対象物の配置をモデル的に示したものであ
る。図2において反射鏡21は、図1における反射鏡1
1をモデル的に示したものである。そして、従来技術の
反射鏡81と同様、反射鏡21は、2つに分かれてい
る。図2においては、簡単のため反射鏡21の下半分に
ついては、省略してある。
【0055】また、図2におけるフィラメント22は、
図1のフィラメント12を直線に近似したものである。
また、フィラメント22の略中心は反射鏡21内にある
焦点23に位置している。そして、他の焦点24よりも
フィラメント22側には、光照射される対象物25が配
置されている。
【0056】フィラメント22上の点から発した光は、
全方向に放射されるが、このうち約50%の光は、従来
例と同様に反射鏡21に反射され、対象物25の方向に
照射される。
【0057】これをさらに詳細に考えると、フィラメン
ト22上の点27から発した光32は、反射鏡21上の
点26にあたり、反射光35は対象物25上の点29に
あたる。同様に、フィラメント22上の焦点位置23か
ら出た光33は、反射鏡21上の点26にあたり、反射
光36は対象物25の上の点30にあたる。さらに、フ
ィラメント上の点28から出た光34は、反射鏡21上
の点26にあたり、反射光37は対象物25上の点31
にあたる。
【0058】すなわち、焦点に対して前後に分布した光
点からでた光が、反射鏡21上の1点で反射されて、対
象物25に分布を持って照射されている。
【0059】この光の照射についてシミュレーションを
行った。すなわち、反射鏡21上の各点に、フィラメン
ト22上の各点から発した光があたった時、この反射光
が対象物25のどの位置にあたるかを考えた。
【0060】このときのパラメータは、楕円鏡の長径が
27.8mm、短径が17mm、フィラメントの長さが4mm
として計算した。
【0061】この結果、対象物25が反射鏡21の他の
焦点24上に置かれた場合には、図3のような強度分布
となることがわかった。すなわち、中心付近の光強度は
強いものの中心から離れるにつれて、光強度は急激に下
がり、中心と比べ中心から3mm離れた位置での光強度は
約30%になってしまう。
【0062】このため、この光を用いて立体画像を形成
する場合には、この光強度分布を補償するように、対象
物25を上下左右方向に移動しなければならない。
【0063】また、対象物25を反射鏡21の他の焦点
よりも2mm遠い位置に置いた場合には、図4のような強
度分布となる。焦点位置においた場合と比べややムラは
減るものの、やはり中央の光強度が強く、周辺の光強度
は弱くなり、中心位置と比べ約50%の光強度となって
いる。
【0064】一方、図2の配置のように対象物25を反
射鏡21の他の焦点より2mm近い位置に置いた場合に
は、光強度の分布は、図5に示すよう中心から±3mmの
範囲では、ほぼ均一な光強度が得られる。
【0065】すなわち、この配置であれば、4mmの長さ
のフィラメント22を用いながらも、点字形成に必要な
照射幅6mmでほぼ均一な光の強度分布が得られる。した
がって、ハロゲンランプと、点字パターンを担持した熱
膨張性シートとを一方向のみに移動すれば、均一な点字
の形成が可能となる。
【0066】以上の結果を図12に示す表にまとめた。
対象物25を反射鏡21の他の焦点より2mm近い位置に
置いた場合には、中心から±3mmすなわち6mmの範囲で
平均値が高く、かつ標準偏差の小さい光強度分布が得ら
れている。
【0067】実際にこれらの配置で光照射を行うと、こ
のシミュレーション結果が実際の熱膨張層の膨張の様子
を良く反映していることがわかった。特にシミュレーシ
ョンで示されたように、対象物25を反射鏡21の他の
焦点より2mm近い位置に置いた場合には、効率よく均一
な高さの点字を形成することができた。
【0068】本実施の形態においては、点字パターンへ
の光照射に重きを置いているが、より大きな反射鏡と長
いフィラメントを用いることにより、本実施の形態と同
様にフィラメント長さ以上の範囲を均一に照射できる。
これにより、装置の小型化や性能の向上が可能となるこ
とは本実施の形態からも明らかである。
【0069】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項1記載の光照射器によれば、比較的小型で
小電力の光源を使用しながら所望の範囲で均一な光強度
が得られる。
【0070】また、請求項2記載の光照射器によれば、
安価に、高品質の立体画像を得ることが可能となる。
【0071】更に、請求項3記載の光照射器によれば、
簡単に均一の高さの点字を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の光照射装置の構成を示
す外観図である。
【図2】上記光照射器のフィラメント、反射鏡、及び照
射の対象物の配置のモデル図である。
【図3】上記光照射器による光照射のシミュレーション
結果のうち、対象物を焦点位置に置いたときの、光強度
の分布図である。
【図4】上記光照射器による光照射のシミュレーション
結果のうち、対象物を焦点より2〓遠い位置に置いたと
きの、光強度の分布図である。
【図5】上記光照射器による光照射のシミュレーション
結果のうち、対象物を焦点より2〓近い位置に置いたと
きの、光強度の分布図である。
【図6】本実施の形態で使用する熱膨張性シートの断面
図である。
【図7】本実施の形態で使用する粘着剤層及び離型紙を
備えた熱膨張性シートの断面図である。
【図8】上記熱膨張性シートに、光吸収性の画像を熱転
写する工程を示す説明図である。
【図9】上記熱膨張性シートに形成された画像を立体化
させる工程を示す説明図である。
【図10】従来の光照射装置の構成を示す外観図であ
る。
【図11】従来の光照射器のフィラメント、反射鏡、及
び照射の対象物の配置のモデル図である。
【図12】上記光照射シミュレーションの結果をまとめ
た表である。
【符号の説明】
11 反射鏡 12 フィラメント 21 反射鏡 22 フィラメント 23 焦点 24 他の焦点 25 対象物 50,60,80 熱膨張性シート 61 熱膨張層 62 基材 63 発泡剤 64 画像

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楕円の一部をこの楕円を含む平面と垂直
    な方向に平行移動して得られる軌跡によって定義される
    楕円鏡と、その楕円鏡内に配置されると共に所定の長さ
    のフィラメントを有する光源とを備え、光源から発光す
    る光を楕円鏡に反射させて対象物に照射する光照射装置
    において、 前記光源のフィラメントが、前記楕円の長軸方向に平
    行、且つ、フィラメントの中央部分が楕円の略焦点上に
    位置するよう配置され、 前記対象物が前記楕円鏡の他の焦点よりも前記光源側に
    配置されていることを特徴とする光照射装置。
  2. 【請求項2】 前記対象物は、その表面に光吸収性の高
    い材料で画像が形成された熱膨張性シートからなり、画
    像が形成された面に光が照射されることを特徴とする請
    求項1記載の光照射装置。
  3. 【請求項3】 前記画像は点字であることを特徴とする
    請求項2記載の光照射装置。
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