JP2020097128A - 造形物の製造方法、造形物及び造形システム - Google Patents

造形物の製造方法、造形物及び造形システム Download PDF

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Abstract

【課題】より複雑な凹凸を有する造形物を製造できる造形物の製造方法、造形物及び造形システムを提供する。【解決手段】造形物の製造方法は、基材と、熱膨張材料を含み基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、熱膨張層の第1部分を、熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱工程と、熱膨張層の第1部分に含まれる第2部分を、熱膨張材料の最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱工程と、を含む。【選択図】図10

Description

本発明は、造形物の製造方法、造形物及び造形システムに関する。
基材シートと熱膨張性微小球を含む被覆層とを有し、所定の画像を光吸収特性に優れた画像形成材料で形成された熱膨張性シートに、光を照射して、画像形成材料の光吸収特性を利用して選択的に画像部分を加熱することによって、被覆層の熱膨張性微小球を膨張させて、立体画像(造形物)を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開昭64−28660号公報
特許文献1では、画像を形成する画像形成材料が発する熱により、熱膨張性微小球を加熱するので、画像に対応する被覆層の熱膨張性微小球だけでなく、その周辺の熱膨張性微小球も加熱される。これにより、熱膨張性シートにおける画像部分の周辺も隆起するので、複雑な凹凸を有する造形物を製造することは、困難である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、より複雑な凹凸を有する造形物を製造できる造形物の製造方法、造形物及び造形システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る造形物の製造方法は、
基材と、熱膨張材料を含み前記基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
前記熱膨張層の第1部分を、前記熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱工程と、
前記熱膨張層の前記第1部分に含まれる第2部分を、前記熱膨張材料の前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱工程と、を含む。
本発明の第2の観点に係る造形物は、
基材と、
前記基材の第1主面の上に積層され、前記基材と反対側の面に凹凸を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層は、膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱された熱膨張材料と、前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱された熱膨張材料とを含む。
本発明の第3の観点に係る造形システムは、
基材と、熱膨張材料を含み前記基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える成形シートから造形物を製造する造形システムであって、
前記熱膨張層の第1部分を、前記熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱手段と、
前記熱膨張層の前記第1部分に含まれる第2部分を、前記熱膨張材料の前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱手段と、を備える。
本発明によれば、より複雑な凹凸を有する造形物を製造できる。
本発明の実施形態1に係る成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る熱膨張材料の加熱温度と粒径との関係を示す図である。 本発明の実施形態1に係る造形物を示す斜視図である。 図3に示す造形物をA−A線で矢視した断面図である。 本発明の実施形態1に係る造形システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る制御ユニットの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る制御ユニットのハードウェアの構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る電磁波照射装置を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係るレーザ光照射装置を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る熱変換層を積層された成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る第1凹凸を形成された成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る第3凸部を形成された成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の変形例に係る第1凸部の裾引き部を示す模式図である。 本発明の変形例に係る第1凸部の断面を示す模式図である。 本発明の変形例に係る造形物の断面を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る造形物の製造方法について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本実施形態では、成形シート10から造形物100を製造する。造形物100は、加飾シート、壁紙等として使用される。本明細書において、「造形物」は所定の面に凹凸を造型(形成)されているシートであり、凹凸は、幾何学形状、文字、模様、装飾等を構成する。ここで、「装飾」とは、視覚及び/又は触覚を通じて美感を想起させるものである。「造形(又は造型)」は、形のあるものを作り出すことを意味し、装飾を加える加飾、装飾を形成する造飾のような概念をも含む。また、本実施形態の造形物100は、所定の面に凹凸を有する立体物であるが、いわゆる3Dプリンタにより製造された立体物と区別するため、本実施形態の造形物100を2.5次元(2.5D)オブジェクト又は疑似三次元(Pseudo−3D)オブジェクトとも呼ぶ。本実施形態の造形物100を製造する技術は、2.5D印刷技術又はPseudo−3D印刷技術とも呼べる。
(成形シート)
まず、図1、図2を参照して、成形シート10を説明する。成形シート10は、図1に示すように、基材20と基材20の第1主面22の上に積層された熱膨張層30とを備える。本実施形態では、熱膨張層30は第1主面22の全面に積層されている。
成形シート10の基材20は、熱膨張層30を積層される第1主面22と、第1主面22と反対側の第2主面24とを有する。基材20は熱膨張層30を支持する。基材20は、例えば、シート状に形成される。基材20を構成する材料は、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)等の熱可塑性樹脂である。基材20を構成する材料の種類と基材20の厚さは、造形物100の用途に応じて選択される。
成形シート10の熱膨張層30は、基材20の第1主面22の上に積層される。熱膨張層30は、バインダ31と、バインダ31中に分散された熱膨張材料(すなわち、膨張前の熱膨張材料)32とを含む。バインダ31は、酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー等の任意の熱可塑性樹脂である。熱膨張材料32は、例えば、熱膨張性マイクロカプセルである。熱膨張性マイクロカプセルは、プロパン、ブタン、その他の低沸点物質から構成された発泡剤を、熱可塑性樹脂製の殻内に包み込んだマイクロカプセルである。熱膨張性マイクロカプセルの殻は、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、これらの共重合体等の熱可塑性樹脂から形成される。
熱膨張材料32は、図2に示すように、膨張開始温度Ts以上に加熱されると、殻の軟化と発泡剤の気化により膨張する。熱膨張材料32は、膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱される場合、加熱された温度に応じた所定の粒径を有する状態まで膨張する。最大膨張温度Tmは、熱膨張材料32が最大の粒径を有する状態になる温度である。熱膨張材料32は、最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱された場合、最大の粒径を有する状態まで膨張した後、加熱された温度に応じた粒径を有する状態まで収縮する。以下では、膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱されて、所定の粒径を有する状態まで膨張した熱膨張材料32を、膨張済みの熱膨張材料32bと記載する。また、最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱され、最大の粒径を有する状態まで膨張した後、加熱された温度に応じた粒径を有する状態まで収縮した熱膨張材料32を、収縮済みの熱膨張材料32cと記載する。
また、膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱された熱膨張材料32は、前回より高い温度に加熱されると、加熱された温度に応じた粒径まで、膨張、又は膨張した後収縮する。一方、最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱された熱膨張材料32は、前回より高い温度に加熱されても、気化した発泡剤が殻から拡散しているので、膨張も収縮もしない。
熱膨張材料32は、膨張前の粒径の5倍程度まで膨張する。膨張前の熱膨張材料32の平均粒径は、例えば、5〜50μmである。また、熱膨張材料32の膨張開始温度Tsは、例えば80℃、熱膨張材料32の最大膨張温度Tmは、例えば120℃である。以下では、膨張開始温度Tsと最大膨張温度Tmは、成形シート10の熱膨張層30に含まれている熱膨張材料32の膨張開始温度Tsと最大膨張温度Tmを指す。
成形シート10の熱膨張層30は、熱膨張材料32の膨張により膨張され、基材20と反対側の面35に、後述する第1凹凸110と第2凹凸120を形成される。
(造形物)
次に、図3、図4を参照して、造形物100を説明する。造形物100は、図3、図4に示すように、基材20と、基材20の第1主面22の上に積層され、基材20と反対側に第1凹凸110と第2凹凸120とを有する熱膨張層30と、第1凹凸110に対応するパターンで積層された熱変換層130とを備える。
造形物100は、シート状の造形物であり、表面に第1凹凸110と第2凹凸120とを有している。造形物100の基材20の構成は成形シート10の基材20と同様であるので、ここでは、造形物100の熱膨張層30と熱変換層130について、説明する。
造形物100の熱膨張層30は、図4に示すように、バインダ31と、膨張前の熱膨張材料32a(すなわち、成形シート10の熱膨張材料32)と、膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱された膨張済みの熱膨張材料32bと、最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱された収縮済みの熱膨張材料32cとを含んでいる。ここで、粒径の大きさは、膨張済みの熱膨張材料32b>収縮済みの熱膨張材料32c>膨張前の熱膨張材料32aの順に大きい。
熱膨張層30の第1凹凸110は、膨張済みの熱膨張材料32bを含む第1凸部112と、膨張前の熱膨張材料32aを含む第1凹部114とから構成されている。また、熱膨張層30の第2凹凸120は、第1凸部112に形成され、膨張済みの熱膨張材料32bを含む第2凸部122と、収縮済みの熱膨張材料32cを含む第2凹部124とから構成されている。
本実施形態では、造形物100の熱変換層130は、第1凹凸110を形成するために設けられる。熱変換層130は、基材20の第2主面24の上に、熱膨張層30の第1凹凸110に対応したパターンで積層される。
熱変換層130は、照射された電磁波を熱に変換し、変換された熱を放出する。これにより、成形シート10の熱膨張層30は、所定の温度に加熱される。膨張前の熱膨張材料32aが加熱される温度は、後述する熱変換材料を含む熱変換層130の濃淡(すなわち熱変換材料の密度又は濃度)と、熱変換層130に照射される電磁波の単位面積と単位時間当たりのエネルギー量とにより制御できる。熱変換層130は、成形シート10の他の部分に比べて速やかに、電磁波を熱に変換するので、熱変換層130の近傍の領域(熱膨張層30)が選択的に加熱される。
熱変換層130は、吸収した電磁波を熱に変換する熱変換材料から構成される。熱変換材料は、カーボン分子であるカーボンブラック、六ホウ化金属化合物、酸化タングステン系化合物等である。例えば、カーボンブラックは、可視光、赤外光等を吸収して熱に変換する。また、六ホウ化金属化合物と酸化タングステン系化合物は、近赤外光を吸収して熱に変換する。六ホウ化金属化合物と酸化タングステン系化合物の中では、近赤外光領域で吸収率が高く、かつ可視光領域の透過率が高いことから、六ホウ化ランタン(LaB)とセシウム酸化タングステン(CsWO)が好ましい。
(造形物の製造方法)
次に、図5〜図12を参照して、造形物100の製造方法を説明する。本実施形態では、シート状(例えば、A4用紙サイズ)の成形シート10から、造形物100を製造する。
まず、造形物100の製造方法において使用される造形システム500を説明する。造形システム500は、図5に示すように、制御ユニット600と、成形シート10に熱変換層130を積層する印刷装置700と、熱変換層130に電磁波を照射する電磁波照射装置800と、熱膨張層30にレーザ光を照射するレーザ光照射装置900とを備える。
制御ユニット600は、印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900とを制御する。制御ユニット600は、図6に示すように、制御部610と記憶部612と通信部614と操作部616と表示部618とを備える。制御ユニット600又は制御部610は制御手段として機能する。
制御ユニット600の制御部610は、制御ユニット600の各部を制御すると共に、印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900の動作を制御する。制御ユニット600の記憶部612は、印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900の制御に用いられる、データとプログラムとを記憶する。制御ユニット600の通信部614は、印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900と通信する。制御ユニット600の操作部616は、ユーザから操作を受け付ける。ユーザは、操作部616を操作することによって、制御ユニット600に指令を入力できる。制御ユニット600の表示部618は、データ、印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900の状態を表す情報等を表示する。
図7は、制御ユニット600のハードウェアの構成を示す。制御部610は、CPU(Central Processing Unit)631とRAM(Random Access Memory)632から構成される。制御部610の機能は、CPU631が記憶部612に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部612は、ROM(Read Only Memory)633とハードディスク634とを備える。通信部614は通信インタフェース635である。操作部616は、例えば、タッチパネル636、キーボード、マウスである。表示部618は、例えば、液晶ディスプレイ637である。CPU631と各部は、バス639を介して接続する。
図5に戻り、印刷装置700は、制御ユニット600により制御され、成形シート10の基材20の第2主面24の上に熱変換層130を印刷する。印刷装置700は、例えば、インクジェットプリンタである。印刷装置700は、図示しない、CPUから構成される制御部とROMとRAMから構成される記憶部とを備えている。印刷装置700は印刷手段として機能する。
印刷装置700は、制御ユニット600の記憶部612に記憶されている第1凹凸110を表すデータに基づいて、第1凹凸110に対応したパターンで、熱変換層130を印刷する。具体的には、印刷装置700は、第1凹凸110の第1凸部112の高さに応じた濃淡パターンを、熱変換材料を含むインクで印刷する。これにより、熱変換層130が基材20の第2主面24に積層される。
電磁波照射装置800は、図8に示すように、筐体801内に、熱変換層130を積層された成形シート10を載置するトレイ810と、成形シート10に積層された熱変換層130に電磁波を照射する照射部820と、照射部820を移動させる図示しない移動機構とを備える。また、電磁波照射装置800は、図示しない、CPUから構成される制御部とROMとRAMから構成される記憶部とを備えている。本実施形態では、電磁波照射装置800又は照射部820は第1加熱手段として機能する。なお、理解を容易にするため、本明細書では、図8における電磁波照射装置800の長手右方向(紙面の右方向)を+X軸方向、上方向(紙面の上方向)を+Z軸方向、+X軸方向と+Z軸方向に垂直な方向(紙面の手前方向)を+Y軸方向として説明する。
電磁波照射装置800のトレイ810は、熱変換層130を積層された成形シート10を、電磁波照射装置800における所定の位置に配置する。トレイ810は、例えば、成形シート10の外周部を固定する枠状のトレイである。熱変換層130を積層された成形シート10は、熱変換層130を−Z軸方向に向けてトレイ810に固定される。
電磁波照射装置800の照射部820は、成形シート10に積層された熱変換層130に電磁波を照射して熱変換層130に熱を放出させ、熱膨張層30を膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱する。本実施形態では、熱変換層130が第1凸部112の高さに応じた濃淡パターンで形成されているので、熱膨張層30の第1凸部112に対応する第1部分30aが膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱される。これにより、熱膨張層30の第1部分30aの膨張前の熱膨張材料32aが膨張され、膨張済みの熱膨張材料32bが形成される。膨張済みの熱膨張材料32bが形成されることにより、熱膨張層30の第1部分30aが膨張し、第1凸部112(すなわち第1凹凸110)が熱膨張層30に形成される。
本実施形態では、照射部820は、+X側から−X方向に移動しつつ、−Z側(すなわち熱変換層130側)から電磁波を熱変換層130に照射する。
照射部820は、カバー821と、ランプ822と、反射板823と、ファン824とを備える。カバー821は、ランプ822と反射板823とファン824とを収納する。ランプ822は、例えば、直管状のハロゲンランプから構成される。ランプ822は、熱変換層130に、近赤外領域(波長750nm〜1400nm)、可視光領域(波長380nm〜750nm)、中赤外領域(波長1400nm〜4000nm)等の電磁波を照射する。反射板823は、ランプ822から照射された電磁波を熱変換層130に向けて反射する反射板である。ファン824は、カバー821内に空気を送り込み、ランプ822と反射板823とを冷却する。
レーザ光照射装置900は、図9に示すように、筐体901内に、第1凹凸110を形成された成形シート10を載置するトレイ910と、熱膨張層30を最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱するレーザ照射部920と、レーザ照射部920を移動させる図示しない移動機構とを備える。また、レーザ光照射装置900は、図示しない、CPUから構成される制御部とROMとRAMから構成される記憶部とを備えている。本実施形態では、レーザ光照射装置900又はレーザ照射部920は第2加熱手段として機能する。
レーザ光照射装置900のトレイ910は、第1凹凸110を形成された成形シート10をレーザ光照射装置900における所定の位置に配置する。トレイ910は、例えば、+Z軸方向の面が開口した箱形状のケースである。第1凹凸110を形成された成形シート10は、熱膨張層30を+Z軸方向に向けてトレイ910に載置される。
レーザ光照射装置900のレーザ照射部920は、熱膨張層30の第2凹部124に対応する第2部分30bに、レーザ光を照射して、第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する。第2凹部124は第1凸部112に形成されるので、熱膨張層30の第2部分30bは、熱膨張層30の第1凸部112に対応する第1部分30aに含まれている。
具体的には、レーザ照射部920は、制御ユニット600の記憶部612に記憶されている第2凹凸120を表すデータに基づいて、第1凸部112の第2凹部124に対応する第2部分30bにレーザ光を照射して、第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する。これにより、第2部分30bに含まれる膨張済みの熱膨張材料32bが、最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱されて収縮し、収縮済みの熱膨張材料32cが形成される。収縮済みの熱膨張材料32cが形成されることにより、第2部分30bは収縮し、第2凹部124(すなわち第2凹凸120)が第1凸部112に形成される。
本実施形態では、レーザ照射部920は、−X側から+X方向に移動しつつ、+Z側(すなわち熱膨張層30側)からレーザ光を第1凸部112に照射する。
レーザ照射部920は、例えば炭酸ガスレーザ照射器であり、炭酸ガスレーザ発振部、ポリゴンミラー、レンズ等(図示せず)を備える。レーザ照射部920は、炭酸ガスレーザ発振部で発振された炭酸ガスレーザ光をポリゴンミラーで反射させて、+X方向に移動しつつ、炭酸ガスレーザ光を+Y方向と−Y方向に走査して、熱膨張層30の第2凹部124に対応する第2部分30bに炭酸ガスレーザ光を照射する。なお、本明細書において、熱膨張層30にレーザ光又は電磁波を照射して加熱するとは、レーザ光又は電磁波のエネルギーを熱エネルギーに変換せず(すなわち、熱変換層130を介さず)、レーザ光又は電磁波で直接的に加熱することを意味する。
図10〜図12を参照して、造形物100の製造方法を説明する。図10は、造形物100の製造方法を示すフローチャートである。造形物100の製造方法は、成形シート10を準備する準備工程(ステップS10)と、成形シート10の基材20の第2主面24に電磁波を熱に変換する熱変換層130を第1凹凸110に対応したパターンで積層する熱変換層積層工程(ステップS20)と、熱変換層130に電磁波を照射して、熱膨張層30の第1凸部112に対応する第1部分30aを、熱膨張材料32の膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱する第1加熱工程(ステップS30)と、第1部分30aに含まれ第2凹部124に対応する第2部分30bにレーザ光を照射して、第2部分30bを熱膨張材料32の最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する第2加熱工程(ステップS40)と、を含む。
準備工程(ステップS10)では、成形シート10と、第1凹凸110を表すデータと、第2凹凸120を表すデータとを準備する。成形シート10は、例えば、基材20の第1主面22に、バインダ31と熱膨張材料32とを混合した塗布液をスクリーン印刷し、印刷された塗布液を乾燥することにより製造される。第1凹凸110を表すデータと第2凹凸120を表すデータは、ユーザにより作成される。
熱変換層積層工程(ステップS20)では、印刷装置700によって、第1凹凸110を表すデータに基づいて、成形シート10の基材20の第2主面24に、熱変換材料を含むインクを、第1凸部112の高さに応じた濃淡パターン(すなわち、第1凹凸110に対応したパターン)で印刷する。これにより、熱変換層130が、図11に示すように、成形シート10の基材20の第2主面24に積層される。
図10に戻り、第1加熱工程(ステップS30)では、電磁波照射装置800によって、成形シート10に積層された熱変換層130に、熱変換層130が熱に変換する電磁波を照射する。熱変換層130は電磁波を熱に変換し、変換された熱を放出する。本実施形態では、熱変換層130から放出された熱により、熱膨張層30が熱膨張材料32の膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱されて、膨張済みの熱膨張材料32bが、膨張前の熱膨張材料32aから形成される。熱変換層130は、第1凸部112の高さに応じた濃淡パターンで形成されているので、図8、図12に示すように、熱膨張層30の第1凸部112に対応する第1部分30aが加熱されて膨張し、第1凸部112が形成される。
図10に戻り、第2加熱工程(ステップS40)では、レーザ光照射装置900によって、第2凹凸120を表すデータに基づいて、第1凸部112を形成された熱膨張層30の第2凹部124に対応する第2部分30bにレーザ光を照射する。本実施形態では、レーザ光を照射して、第2部分30bを熱膨張材料32の最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する。これにより、熱膨張層30の第2部分30bにおいて、収縮済みの熱膨張材料32cが膨張済みの熱膨張材料32bから形成される。そして、第2部分30bが収縮し、図4に示すように、第2凹部124が第1凸部112に形成される。以上により、造形物100を製造できる。
本実施形態では、熱膨張層30の第1部分30aを膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱し膨張させた後に、第1部分30aに含まれる第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱し収縮させるので、膨張のみで凹凸を形成する製造方法よりも、複雑な凹凸を形成できる。また、電磁波照射装置800は、熱変換層130を介して、熱膨張層30の厚さ方向全体に渡って加熱するので、大きく高い第1凹凸110を形成できる。レーザ光照射装置900は、レーザ光により、熱膨張層30を局所的に加熱できるので、より細かな第2凹凸120を形成できる。
<実施形態2>
実施形態1では、造形物100は、熱膨張層30の第1部分30aを膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱した後、第1部分30aに含まれる第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱して製造されているが、造形物100は、第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱した後、第1部分30aを膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱して製造されてもよい。
本実施形態の成形シート10と造形物100と造形システム500は、実施形態1と同様であるので、造形物100の製造方法について説明する。
図13は、本実施形態の造形物100の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態の造形物100の製造方法は、準備工程(ステップS10)と、熱変換層積層工程(ステップS20)と、第1部分30aに含まれ第2凹部124に対応する第2部分30bにレーザ光を照射して、第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する第2加熱工程(ステップS50)と、熱変換層130に電磁波を照射して、熱膨張層30の第1凸部112に対応する第1部分30aを、膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱する第1加熱工程(ステップS60)と、を含む。本実施形態の準備工程(ステップS10)と熱変換層積層工程(ステップS20)は実施形態1と同様であるので、第2加熱工程(ステップS50)と第1加熱工程(ステップS60)について説明する。
第2加熱工程(ステップS50)では、レーザ光照射装置900によって、熱変換層130を積層された成形シート10の熱膨張層30の第2凹部124に対応する第2部分30bにレーザ光を照射して、第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する。これにより、収縮済みの熱膨張材料32cが膨張前の熱膨張材料32aから形成され、図14に示すように、第2凹部124の元となる第3凸部212が熱膨張層30の第2部分30bに形成される。なお、収縮済みの熱膨張材料32cの粒径は、膨張前の熱膨張材料32aの粒径よりも大きい。
次に、第1加熱工程(ステップS60)では、電磁波照射装置800によって、第3凸部212を形成された成形シート10に積層されている熱変換層130に電磁波を照射して、第2部分30b(すなわち第3凸部212)を含む第1部分30aを膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱する。これにより、第1部分30aの第2部分30b以外の部分30cにおいて、膨張済みの熱膨張材料32bが膨張前の熱膨張材料32aから形成される。一方、第1部分30aに含まれる第2部分30bでは、第2加熱工程(ステップS50)により、収縮済みの熱膨張材料32cが既に形成されおり、収縮済みの熱膨張材料32cは、加熱によって膨張も収縮もしない。したがって、熱変換層130に電磁波を照射して、第1部分30aを膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱することにより、第1部分30aの第2部分30b以外の部分30cが膨張し、結果として、図4に示すような、第1凸部112と第1凹部114と、第2凸部122と第2凹部124とが形成される。以上により、造形物100を製造できる。なお、膨張済みの熱膨張材料32bの粒径は、収縮済みの熱膨張材料32cの粒径よりも大きい。
本実施形態では、第2部分30bを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱することにより、加熱によって膨張も収縮もしない収縮済みの熱膨張材料32cを形成した後に、第1部分30aを膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱して、膨張済みの熱膨張材料32bを形成するので、第2部分30b(第3凸部212)の状態を維持したまま、第1部分30aの第2部分30b以外の部分30cを膨張させることができる。第2部分30bに影響を与えず、第1部分30aの第2部分30b以外の部分30cを膨張させることができるので、より複雑な凹凸を形成できる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、造形物100はロール状の成形シート10からロール状に製造されてもよい。
基材20を構成する材料は、熱可塑性樹脂に限らず、紙、布等であってもよい。基材20を構成する熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂とポリエステル系樹脂に限らず、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂、ポリイミド系樹脂等であってもよい。
実施形態1と実施形態2では、熱変換層130は基材20の第2主面24に積層されているが、熱変換層130は熱膨張層30に積層されてもよい。また、熱変換層130は、基材20の第2主面24に設けられた剥離層に積層されてもよい。これにより、造形物100から剥離層を剥離して、造形物100から熱変換層130を除去できる。
成形シート10と造形物100は、各層の間に他の任意の材料による層を形成されてもよい。例えば、基材20と熱膨張層30との間に、基材20と熱膨張層30とをより密着させる密着層が形成されてもよい。密着層は、例えば、表面改質剤から構成される。
また、造形物100は、カラー画像を印刷されてもよい。例えば、造形物100は、熱膨張層30の上に、シアンとマゼンタとイエローとブラックの4色のインクから構成され、カラー画像を表すカラーインク層を積層されてもよい。
印刷装置700は、インクジェットプリンタに限られない。例えば、印刷装置700はレーザプリンタであってもよい。また、印刷装置700は、造形物100にカラー画像を印刷してもよい。
熱膨張材料32の膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱する第1加熱手段は、電磁波照射装置800又は照射部820に限られない。第1加熱手段は、例えば、電熱ヒータであってもよい。電熱ヒータは、熱変換層130を積層されていない成形シート10の熱膨張層30の第1部分30aを、膨張開始温度Ts以上最大膨張温度Tm以下に加熱する。
熱膨張材料32の最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱する第2加熱手段は、レーザ光照射装置900又はレーザ照射部920に限られない。第2加熱手段は、例えば、熱抵抗素子を配列されたサーマルプリントヘッド、赤外線ランプからの出射光を集光して照射する集光照射装置等であってもよい。
最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱される第2部分30bは、第1部分30aに含まれていればよい。例えば、熱変換層130に電磁波を照射して、第1凸部112を形成すると、熱膨張層30の熱変換層130に対応する部分よりも広い部分(第1部分30aに相当)が膨張開始温度Ts以上に加熱され、図15に示すように、第1凸部112に裾引き部112aが生じることがある。この場合、第1凸部112の裾引き部112a(第2部分30bに相当)を、最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱して、裾引き部112aの膨張済みの熱膨張材料32bを収縮させることにより、裾引き部112aをなくし、図16に示すように、第1凸部112の外形を整えることができる。第1凸部112を形成した後に第1凸部112の外形を整えられるので、より複雑な凹凸を有する造形物100を製造できる。なお、膨張前の熱膨張材料32aを最大膨張温度Tmよりも高い温度に加熱して、膨張前の熱膨張材料32aの粒径よりも小さい粒径を有する収縮済みの熱膨張材料32cを形成することにより、成形シート10に凹部を形成することもできる。
実施形態2では、第3凸部212を造形物100の第2凹部124の元となるように形成しているが、第3凸部212を造形物100の凸部として形成してもよい。例えば、第2加熱工程(ステップS50)において形成される、収縮済みの熱膨張材料32cの粒径よりも、第1加熱工程(ステップS60)において形成される膨張済みの熱膨張材料32bの粒径を小さくすることにより、図17に示すような、凹凸を有する造形物100を製造できる。
実施形態1と実施形態2において、制御ユニット600は、CPU631を備えており、CPU631の機能によって、印刷装置700と電磁波照射装置800レーザ光照射装置900を制御している。本発明では、制御ユニット600は、CPU631に代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、制御回路等の専用ハードウェアを備えてもよい。この場合、処理のそれぞれを、個別のハードウェアにより実行してもよい。また、処理のそれぞれをまとめて、単一のハードウェアにより実行してもよい。処理の一部を専用ハードウェアにより実行し、処理の他の一部をソフトウェア又はファームウェアにより実行してもよい。また、制御ユニット600の制御部610が実現する機能は、印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900の制御部により実現されてもよい。
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた印刷装置と電磁波照射装置とレーザ光照射装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、印刷装置と電磁波照射装置とレーザ光照射装置を制御するコンピュータに、上記の実施形態で例示した印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900による各機能構成を実現させることもできる。すなわち、上記の実施形態で例示した印刷装置700と電磁波照射装置800とレーザ光照射装置900による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置等を制御するCPU等が実行できるように適用することができる。
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
基材と、熱膨張材料を含み前記基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
前記熱膨張層の第1部分を、前記熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱工程と、
前記熱膨張層の前記第1部分に含まれる第2部分を、前記熱膨張材料の前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱工程と、を含む、
造形物の製造方法。
(付記2)
前記第1加熱工程、前記第2加熱工程の順に実施され、
前記第1加熱工程では、前記熱膨張材料を膨張させて前記第1部分を膨張させ、
前記第2加熱工程では、前記第1加熱工程により膨張済みの前記熱膨張材料を収縮させ、前記第1加熱工程により膨張した前記第1部分に含まれる前記第2部分を収縮させる、
付記1に記載の造形物の製造方法。
(付記3)
前記第2加熱工程、前記第1加熱工程の順に実施され、
前記第2加熱工程では、前記熱膨張材料を膨張させた後収縮させて、前記第2部分を膨張させ、
前記第1加熱工程では、前記第2加熱工程により収縮済みの前記熱膨張材料以外の前記熱膨張材料を膨張させて、前記第1部分の、前記第2加熱工程により膨張した前記2部分以外の部分を膨張させる、
付記1に記載の造形物の製造方法。
(付記4)
前記成形シートの前記第1主面と反対側の第2主面、又は前記熱膨張層に、前記第1部分に対応するパターンで、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程を含み、
前記第1加熱工程では、前記熱変換層に前記電磁波を照射する、
付記1乃至3のいずれか1つに記載の造形物の製造方法。
(付記5)
前記第2加熱工程では、前記熱膨張層の前記第2部分にレーザ光を照射して、前記熱膨張層の前記第2部分を加熱する、
付記1乃至4のいずれか1つに記載の造形物の製造方法。
(付記6)
基材と、
前記基材の第1主面の上に積層され、前記基材と反対側の面に凹凸を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層は、膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱された熱膨張材料と、前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱された熱膨張材料とを含む、
造形物。
(付記7)
前記熱膨張層の前記凹凸の凹部は、前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱された前記熱膨張材料を含む、
付記6に記載の造形物。
(付記8)
基材と、熱膨張材料を含み前記基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える成形シートから造形物を製造する造形システムであって、
前記熱膨張層の第1部分を、前記熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱手段と、
前記熱膨張層の前記第1部分に含まれる第2部分を、前記熱膨張材料の前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱手段と、を備える、
造形システム。
(付記9)
前記成形シートは、前記成形シートの前記第1主面と反対側の第2主面、又は前記熱膨張層に、前記第1部分に対応するパターンで積層された、電磁波を熱に変換する熱変換層を備え、
前記第1加熱手段は、前記電磁波を前記熱変換層に照射して、前記熱膨張層を加熱する、
付記8に記載の造形システム。
(付記10)
前記第2加熱手段は、前記熱膨張層の前記第2部分にレーザ光を照射して、前記熱膨張層の前記第2部分を加熱する、
付記8又は9に記載の造形システム。
10・・・成形シート、20・・・基材、22・・・基材の第1主面、24・・・基材の第2主面、30・・・熱膨張層、30a・・・第1部分、30b・・・第2部分、30c・・・第1部分の第2部分以外の部分、31・・・バインダ、32・・・熱膨張材料、32a・・・膨張前の熱膨張材料、32b・・・膨張済みの熱膨張材料、32c・・・収縮済みの熱膨張材料、35・・・熱膨張層の基材と反対側の面、100・・・造形物、110・・・第1凹凸、112・・・第1凸部、112a・・・裾引き部、114・・・第1凹部、120・・・第2凹凸、122・・・第2凸部、124・・・第2凹部、130・・・熱変換層、212・・・第3凸部、500・・・造形システム、600・・・制御ユニット、610・・・制御部、612・・・記憶部、614・・・通信部、616・・・操作部、618・・・表示部、631・・・CPU、632・・・RAM、633・・・ROM、634・・・ハードディスク、635・・・通信インタフェース、636・・・タッチパネル、637・・・液晶ディスプレイ、639・・・バス、700・・・印刷装置、800・・・電磁波照射装置、801・・・筐体、810・・・トレイ、820・・・照射部、821・・・カバー、822・・・ランプ、823・・・反射板、824・・・ファン、900・・・レーザ光照射装置、901・・・筐体、910・・・トレイ、920・・・レーザ照射部、Ts・・・膨張開始温度、Tm・・・最大膨張温度

Claims (10)

  1. 基材と、熱膨張材料を含み前記基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
    前記熱膨張層の第1部分を、前記熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱工程と、
    前記熱膨張層の前記第1部分に含まれる第2部分を、前記熱膨張材料の前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱工程と、を含む、
    造形物の製造方法。
  2. 前記第1加熱工程、前記第2加熱工程の順に実施され、
    前記第1加熱工程では、前記熱膨張材料を膨張させて前記第1部分を膨張させ、
    前記第2加熱工程では、前記第1加熱工程により膨張済みの前記熱膨張材料を収縮させ、前記第1加熱工程により膨張した前記第1部分に含まれる前記第2部分を収縮させる、
    請求項1に記載の造形物の製造方法。
  3. 前記第2加熱工程、前記第1加熱工程の順に実施され、
    前記第2加熱工程では、前記熱膨張材料を膨張させた後収縮させて、前記第2部分を膨張させ、
    前記第1加熱工程では、前記第2加熱工程により収縮済みの前記熱膨張材料以外の前記熱膨張材料を膨張させて、前記第1部分の、前記第2加熱工程により膨張した前記2部分以外の部分を膨張させる、
    請求項1に記載の造形物の製造方法。
  4. 前記成形シートの前記第1主面と反対側の第2主面、又は前記熱膨張層に、前記第1部分に対応するパターンで、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程を含み、
    前記第1加熱工程では、前記熱変換層に前記電磁波を照射する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。
  5. 前記第2加熱工程では、前記熱膨張層の前記第2部分にレーザ光を照射して、前記熱膨張層の前記第2部分を加熱する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。
  6. 基材と、
    前記基材の第1主面の上に積層され、前記基材と反対側の面に凹凸を有する熱膨張層と、を備え、
    前記熱膨張層は、膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱された熱膨張材料と、前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱された熱膨張材料とを含む、
    造形物。
  7. 前記熱膨張層の前記凹凸の凹部は、前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱された前記熱膨張材料を含む、
    請求項6に記載の造形物。
  8. 基材と、熱膨張材料を含み前記基材の第1主面に積層された熱膨張層とを備える成形シートから造形物を製造する造形システムであって、
    前記熱膨張層の第1部分を、前記熱膨張材料の膨張開始温度以上最大膨張温度以下に加熱する第1加熱手段と、
    前記熱膨張層の前記第1部分に含まれる第2部分を、前記熱膨張材料の前記最大膨張温度よりも高い温度に加熱する第2加熱手段と、を備える、
    造形システム。
  9. 前記成形シートは、前記成形シートの前記第1主面と反対側の第2主面、又は前記熱膨張層に、前記第1部分に対応するパターンで積層された、電磁波を熱に変換する熱変換層を備え、
    前記第1加熱手段は、前記電磁波を前記熱変換層に照射して、前記熱膨張層を加熱する、
    請求項8に記載の造形システム。
  10. 前記第2加熱手段は、前記熱膨張層の前記第2部分にレーザ光を照射して、前記熱膨張層の前記第2部分を加熱する、
    請求項8又は9に記載の造形システム。
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