JP3731214B2 - 圧縮機の液冷媒排出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は圧縮機の液冷媒排出装置、詳しくは、圧縮機の運転停止時に、その油溜りの油中に液冷媒が溶け込んで寝込むのを防止する圧縮機の液冷媒排出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧縮機に室内及び室外側熱交換器を冷媒配管で接続した冷凍装置においては、前記圧縮機の運転停止時に、前記冷凍装置の最も冷却された部分に冷媒が移動して凝縮する傾向があり、例えば夜間時などに暖房運転を停止したときには、前記室内側熱交換器の方が前記圧縮機や室外側熱交換器に較べ温度が高いため、これら圧縮機や室外側熱交換器の方に前記室内側熱交換器内の冷媒が移動し、また、朝方になって外気温度が上昇すると、前記圧縮機の熱容量は前記室外側熱交換器よりも大きく、この室外側熱交換器の方が早く温度上昇することから、該室外側熱交換器内の冷媒が温度の低い前記圧縮機側へと移動して凝縮し、この圧縮機のケーシング内に設けた油溜りの油中に液冷媒が溶け込んで寝込むのであり、この結果、前記液冷媒が前記油溜り内の油を希釈したり、また、前記圧縮機の再起動を行うとき、前記油溜り内の油中に溶け込んだ液冷媒が気泡状となって溶出することによりフォーミング現象が発生したり、或いは、液冷媒を圧縮要素が直接吸いこむことにより液圧縮が発生し、圧縮機の故障の原因になったりしている。
【0003】
しかして、従来では、前記圧縮機への液溜りを防止するため、前記圧縮機のケーシング内にクランクケースヒータを設け、このヒータで前記ケーシング内の油溜りを加熱して、該油溜りの油中に液冷媒が溶け込むのを防止し、また、油中に溶け込んだ液冷媒を速やかに外部排出させることにより、前記油溜りに液冷媒が寝込むのを防止するようにした液冷媒排出装置が知られている。
【0004】
ところが、以上のようにクランクケースヒータを使用する場合、該ヒータの発熱量は小さく、前記油溜りの油中に溶け込んだ液冷媒を排出するのに時間がかかるため、前記ヒータには常時通電させる必要があり、従って、たとえ前記油中に液冷媒が溶け込んでいなときでも前記ヒータへの通電が行われてランニングコストが高くなる問題があった。
【0005】
そこで、以上のような問題を解決することを目的として、特開平5ー272824号公報に記載された液冷媒排出装置が提案された。この液冷媒排出装置は、図3で示したように、圧縮要素と三相電動機とを備えた圧縮機Aに、ファンB0が付設された室内側コイルBと、同じくファンC0が付設された室外側コイルCとをそれぞれ切換弁Dを介して接続すると共に、前記圧縮機Aの冷媒吐出ラインに冷媒吐出温度を検出する第1温度センサーEを、また、前記室外側コイルCの近くに周囲温度を検出する第2温度センサーFをそれぞれ配設する一方、これら第1及び第2温度センサーE,Fをユニット制御装置Gに接続し、このユニット制御装置Gを前記圧縮機Aの駆動制御装置Hに接続させたものである。尚、同図中、Iは前記室内及び室外側コイルB,C間に配設された膨張弁である。
【0006】
そして、前記第2温度センサーFで検出される検出温度と予め設定された第2設定温度(例えば20〜30℃)とを比較して、この第2設定温度に対し前記第2温度センサーFによる検出温度が下回るとき、前記第1温度センサーEで検出される検出温度を予め前記第2設定温度よりも低めに設定された第1設定温度(例えば10〜20℃)と比較して、この第1設定温度に対し前記第1温度センサーEによる検出温度が下回るとき、前記ユニット制御装置Gから前記圧縮機Aの駆動制御装置Hに出力信号を出力して、この圧縮機Aに内装された三相電動機の各コイル巻線に、それぞれ電動機を回転駆動させない程度の低い電圧で通電することにより前記各巻線を発熱させ、これら各巻線の発熱で前記ケーシングの内部を加熱することにより、その油溜り中の油に液冷媒が溶け込んで寝込むのを防止するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上の液冷媒排出装置は、前記第2温度センサーFによる検出温度が前記第2設定温度に対し下回り、かつ、前記第1温度センサーEで検出される検出温度が前記第2設定温度よりも低めに設定された第1設定温度に対して下回る条件を満足したとき、前記ユニット制御装置Gから前記圧縮機Aの駆動制御装置Hに出力信号を出力して、この圧縮機Aに内装された三相電動機の各コイル巻線に低電圧通電して発熱させることにより前記油溜り中の油中に液冷媒が溶け込むのを防止するようにしたものであるため、前述した特定条件下にある限りは前記電動機への低電圧通電が継続されるのであり、従って、以上のようにする場合でも通電時間が長くなって電気代が高くなったのである。
【0008】
本発明の目的は、三相電動機への欠相通電時間を少なくして、少ない電気代でランニングコストを低廉にできながら、ケーシング内の油溜りに液冷媒が寝込むのを防止できる圧縮機の液冷媒排出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、圧縮要素12と三相電動機13とをケーシング11に内装した圧縮機1の油溜り10に、液冷媒が寝込むのを防ぐ液冷媒排出装置であって、前記油溜り10への液冷媒の寝込みを検出する寝込み検出手段6と、油溜り10の近くのケーシング11の胴体温度の温度勾配より前記油溜り10からの液冷媒の排出を検出する液排出検出手段7と、前記寝込み検出手段6による液冷媒の寝込み検出時、前記三相電動機13を欠相通電して加熱させ、かつ、この加熱を予め設定する設定時間ごとに制御し、前記液排出検出手段7による液冷媒の排出検出時、前記加熱を停止する加熱制御手段8とを備えたのである。
【0010】
また、前記寝込み検出手段6は、前記油溜り10を含むケーシング11の胴体温度T1を検出する第1温度検出センサー61と、前記圧縮機1の吸入側に接続される熱交換器4を含む周囲温度T2を検出する第2温度検出センサー62とを備え、前記胴体温度T1が予め設定する設定温度T0より低いときと、前記周囲温度T2と胴体温度T1との温度差ΔTが、予め設定する設定温度差ΔT0以上のときとの何れか一方が満足するとき、寝込み信号を出力するようにしたものである。
【0011】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、前記ケーシング11の油溜り10に液冷媒の寝込みが発生したとき、その寝込みが前記寝込み手段6で検出され、この検出結果に基づく前記加熱制御手段8からの出力信号により前記三相電動機13に欠相通電させ、この欠相通電による発熱で前記ケーシング1の油溜り10を加熱し、また、該油溜り10の加熱を前記加熱制御手段8で設定された所定の設定時間ごとに断続的に加熱制御し、そして、斯かる加熱制御により前記油溜り10から液冷媒が排出され、その排出が前記液排出検出手段7で検出されたとき前記加熱制御手段8による加熱を停止するようにしたから、前記電動機13に欠相通電して前記油溜り10を加熱する際、従来のように、各温度検出センサーで検出される検出温度と予め設定された設定温度とが特定の条件下にある限り連続して行うのではなく、前記電動機13への欠相通電は前記加熱制御手段8で設定された所定設定時間ごとに断続的に行われ、しかも、前記液排出検出手段7が作動したときには前記電動機13の加熱を停止させられるのである。
【0012】
従って、以上のような加熱を行うにも拘らず不必要なとき、つまり液冷媒が寝込んでいない時には通電しないから、前記三相電動機13に悪影響を及ぼしたりすることなく、この電動機13への通電時間を少なくして、少ない電気代でランニングコストを低廉にできながら、前記ケーシング11内の油溜り10に液冷媒が寝込むのを防止することができるのである。
【0013】
しかも、前記油溜り10を加熱するに際して、従来のように三相電動機の各巻線にそれぞれ低電圧通電する場合には、前記各巻線に高電圧をかけることはできず、この結果、該各巻線による発熱量が不足気味となって、前記油溜り内の液冷媒を確実に排出するためには、前記各巻線への低電圧通電時間を長くする必要があったのに対し、本発明では、前記三相電動機13に欠相通電させて発熱させるのであるから、前記各巻線の一部に高電圧をかけられ、従って、欠相通電による発熱量を低電圧通電に比較して増大させることができ、このため、これら各巻線の発熱により前記油溜り10内の液冷媒を短時間で確実に排出できるのであって、このことによっても電気代を少なくできるのである。
【0014】
また、請求項2記載によれば、前記寝込み検出手段6が、前記液溜り10を含むケーシング11の胴体温度T1を検出する第1温度検出センサー61と、前記圧縮機1の吸入側に接続される熱交換器4を含む周囲温度T2を検出する第2温度検出センサー62とを備え、前記胴体温度T1が予め設定する設定温度T0より低いときと、前記周囲温度T2と胴体温度T1との温度差ΔTが、予め設定する設定温度差ΔT0以上のときとの何れか一方を満足するとき、寝込み信号を出力するようにしているため、前記圧縮機1の油溜り10に液冷媒の寝込みが発生しているのを直接的に、また、正確に検出でき、この寝込み信号に基づき前記三相電動機13への単相通電が行われて前記油溜り10を加熱するのであるから、前記三相電動機13への欠相通電時間をより少なくでき、電気代の節約を一層効果的に行うことができてランニングコストを低廉にできながら、前記油溜り10への液冷媒の寝込みを一層良好かつ正確に防止できるのである。
【0015】
【実施例】
図1の実施例はヒートポンプ式冷凍装置を示しており、この冷凍装置は、圧縮機1、四路切換弁2、ファン31が付設された室内外側熱交換器3、同じくファン41が付設された室外側熱交換器4をそれぞれ冷媒配管で接続して構成されており、また、前記圧縮機1は、底部に油溜り10をもつ密閉ケーシング11に、圧縮要素12と、該圧縮要素12を駆動する三相電動機13とを内装している。尚、図1中、5は前記各熱交換器3,4間の冷媒配管に介装された膨張弁である。
【0016】
そして、以上の冷凍装置により冷房運転を行う場合には、前記四路切換弁2を同図点線で示すように切換えて、前記圧縮機1からの吐出冷媒を前記室外側熱交換器4から室内側熱交換器3に送って室内冷房を行い、また、暖房運転を行うときには、前記四路切換弁2を同図実線のように切換えて、前記圧縮機1からの吐出冷媒を前記室内側熱交換器3から室外側熱交換器4に送って室内暖房を行うのである。
【0017】
しかして、以上のような暖房運転を行った後に運転停止したようなとき、前記ケーシング11に設けた油溜り10の油中に液冷媒が寝込むのを防止する液冷媒排出防止装置を、次の構造したのである。
【0018】
即ち、この液冷媒排出装置は、前記ケーシング1の油溜り10への液冷媒の寝込みを検出する寝込み検出手段6と、前記油溜り10からの液排出を検出する液排出検出手段7と、前記寝込み検出手段6による液冷媒の寝込み検出時、前記三相電動機13に設ける各コイル巻線のうち二相の巻線に単相通電して加熱させ、かつ、この加熱を予め設定する設定時間ごとに制御し、前記液排出検出手段7による液冷媒の排出検出時に加熱を停止する加熱制御手段8とを設けたのである。
【0019】
更に詳記すると、図1に示した実施例における前記寝込み検出手段6は、前記ケーシング11の胴体一部で前記油溜り10の近くに配設され、前記ケーシング11の胴体温度T1を検出する第1温度検出センサー61と、前記室外側熱交換器4の近くに配設され、該熱交換器4近くの周囲温度を検出する第2温度検出センサー62とを備え、これら各温度検出センサー61,62を前記加熱制御手段8に接続しており、そして、前記第1温度検出センサー61で検出される胴体温度T1が予め設定する設定温度T0より低い第1条件(T1<T0)のときと、前記第2温度検出センサー62で検出される周囲温度T2と前記胴体温度T1との温度差ΔTが、予め設定する設定温度差ΔT0以上の第2条件(ΔT≧ΔT0)との少なくとも何れか一方の条件を満足するとき、前記油溜り10に液冷媒の寝込みが発生していると判断して、前記加熱制御手段8から寝込み信号を出力し、前記三相電動機13の欠相通電で前記油溜り10を加熱することにより、この油溜り10の油中に混入する液冷媒を排出して、該液冷媒の前記油溜り10への寝込みを防止するようになすのである。
【0020】
また、前記加熱制御手段8と前記圧縮機1の三相電動機13との間には、該電動機13における各相のコイル巻線から引出された3本の第1〜第3リード線U,V,Wの中間にそれぞれ第1〜第3スイッチS1,S2,S3を介装して、これら各スイッチS1,S2,S3を前記加熱制御手段8からの指令に基づきオン動作させることにより、前記電動機13の各コイル巻線に通電させ、該電動機13を回転駆動させて前記圧縮要素12の圧縮運転を行い、また、前記コントローラ6からの指令に基づき前記各スイッチS1,S2,S3をオフ動作させることにより、前記電動機13の各巻線への通電を遮断して前記圧縮要素12の回転駆動を停止させるようにしている。
【0021】
そして、前記各リード線U,V,Wのうち、例えば第2及び第3リード線V,Wに、前記第2,第スイッチS2,S3を短絡する短絡線C1,C2を、前記スイッチS1,S2に対し並列状に接続して、これら各短絡線C1,C2に第4及び第5スイッチS4,S5をそれぞれ介装して、前記第1〜第3スイッチS1,S2,S3がオフ動作され、前記電動機13への通電が遮断されて前記圧縮機1の運転が停止されている場合で、前記各温度検出センサー61,62の検出結果に基づき前記加熱制御手段8が、前記第1条件(T1<T0)と第2条件(ΔT≧ΔT0)との何れか一方を満足していることを確認したとき、前記加熱制御手段8から液冷媒の寝込み信号が出力され、前記第4,第5スイッチS4,S5がオン動作させられ、このオン動作により、前記電動機13の2つのコイル巻線に通電させて欠相通電が行われるのである。従って、この欠相運転による前記各コイル巻線の発熱で前記油溜り10を加熱して油中から液冷媒を排出できるのである。
【0022】
また、以上のような電動機13の加熱により液冷媒が排出されて前記第1及び第2条件を逸脱したとき、前記加熱制御手段8に備えた前記液排出検出手段7で前記油中からの液冷媒排出が検出され、この検出で前記第4,第5スイッチS4,S5がオフ動作させられ、前記電動機13の欠相通電による加熱が停止させられるのである。
【0023】
さらに、前記加熱制御手段8により前記三相電動機13の加熱を制御するにあたっては、図2の(イ)で示すように、前記第4,第5スイッチS4,S5を前記加熱制御手段8で設定された所定の設定時間t1,t2,t3・・ごとにオン.オフ動作させて、前記電動機13の断続的な加熱を行うのである。前記設定時間t1,t2,t3,・・・・のうち、最初の設定オン時間t1は、前記設定温度(T0)で前記第4,第5スイッチS4,S5がオン動作されて欠相通電による加熱を行うとき、前記電動機13の温度上限値fに達するまでの時間を基に設定するのであり、また、次の設定オフ時間t2は、前記電動機13の温度が前記設定温度(T0)より高い所定温度に低下するまでの時間を基に設定するのであり、更に次の設定オン時間t3は、設定オフ時間t2により低下する温度から前記電動機13の温度上限値fに達するまでの時間を基に設定するのであって、以後前記設定オフ時間t2及び設定オン時間t3と同様に設定するのである。
【0024】
従って、以上の設定時間t1,t2,t3・・・・で繰り返す断続通電により、前記電動機13の温度は図1(ハ)のように変化し、前記電動機13の上限温度値fを超えるのを回避できるのであって、欠相通電による加熱で電動機13に悪影響を及ぼすことはない。
【0025】
また、以上の加熱によって前記油溜り10の温度は、上昇するのであるが、液冷媒が存在している間は、図2(ロ)の曲線aのようにその温度上昇は小さい。そして、液冷媒が排出されるに従って、温度上昇勾配は大きくなり、液冷媒が排出されると、その温度勾配は変曲点bを介して、曲線cのようにその温度勾配は急勾配となる。
【0026】
従って、前記胴体温度T1を検出する第1温度検出センサー61からの温度情報により、その温度勾配つまり、温度の変化率を演算できるし、この温度勾配から液冷媒の排出を検出できるのであって、前記液排出検出手段7は、前記加熱制御手段8のCPVを用いることにより構成できる。そして、以上のように前記液排出検出手段7により検出する液冷媒排出の検出結果に基づいて前記電動機13の欠相通電による加熱を停止させるのである。
【0027】
尚、前記液排出検出手段7は、前記第1温度センサー61で検出する胴体温度T1からその温度勾配をみて液冷媒排出を検出するようにしたが、前記胴体温度T1の絶対値から液冷媒の排出を検出するようにしてもよいし、また、温度勾配と絶対値とにより検出するようにしてもよい。
【0028】
次に、以上の構成による作用について説明する。前記冷凍装置の暖房運転を行った後に運転を停止したようなとき、先ず、前記各温度検出センサー61,62により前記胴体温度T1と周囲温度T2とが検出され、これら胴体温度T1及び周囲温度T2が前記加熱制御手段8に入力されて、該加熱制御手段8が前記第1条件(T1<T0)と第2条件(ΔT≧ΔT0)との何れか一方を満足していることを確認したとき、前記油溜り10に液冷媒の寝込みが発生していると判断されて、前記加熱制御手段8から液冷媒の寝込み信号が出力され、これに伴い前記第4,第5スイッチS4,S5がオン動作されて前記電動機13に欠相通電され、この欠相通電による発熱で前記油溜り10が加熱されて油中から液冷媒が排出されるのである。
【0029】
また、以上のような電動機13の加熱により液冷媒が排出されて前記第1及び第2条件を逸脱したとき、前記液排出検出手段7による出力で前記第4,第5スイッチS4,S5がオフ動作されて、前記電動機13による加熱が停止されるのである。
【0030】
また、以上のような電動機13の欠相通電による加熱は、図2の(イ)で示したように、予め設定された所定の設定時間t1,t2,t3・・・・ごとに前記電動機13に断続的に通電されるのであって、この電動機13に欠相通電が行われても、電動機13の温度は、図1(ハ)で示すように、該電動機13に悪影響を与えない温度上限値fの範囲内に抑えられるのである。また、液排出検出手段7により液冷媒排出が検出されると、前記電動機13への通電が停止されるのである。従って、前記三相電動機13を欠相通電して加熱するにも拘らず、該電動機13に悪影響を及ぼしたりすることなく、しかもこの電動機13への通電時間を短くして、少ない電気代でランニングコストを低廉にできながら、前記ケーシング11内の油溜り10に液冷媒が寝込むのを防止できるのである。
【0031】
さらに、欠相通電により加熱するようにしているから、その発熱量を従来例の低電圧通電による場合に比較して増大させることができ、前記油溜り10内の液冷媒を短時間で確実に排出できるのであって、このことによっても電気代を少なくできるのである。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、圧縮要素12と三相電動機13とをケーシング11に内装した圧縮機1の油溜り10に、液冷媒が寝込むのを防ぐ液冷媒排出装置であって、前記油溜り10への液冷媒の寝込みを検出する寝込み検出手段6と、前記油溜り10からの液冷媒の排出を検出する液排出検出手段7と、前記寝込み検出手段6による液冷媒の寝込み検出時、前記三相電動機13を単相通電して加熱させ、かつ、この加熱を予め設定する設定時間ごとに制御し、前記液排出検出手段7による液冷媒の排出検出時、前記加熱を停止する加熱制御手段8とを備えたから、記ケーシング11の油溜り10に液冷媒の寝込みが発生したとき、その寝込みを前記寝込み手段6で検出し、この検出結果に基づく前記加熱制御手段8からの出力信号により前記三相電動機13に欠相通電して、前記ケーシング1の油溜り10を効率よく加熱できるし、また、この加熱は所定の設定時間ごとに断続的に加熱制御するのであるから、電動機13への悪影響少なく加熱できて、前記油溜り10への液冷媒の寝込みを防止できる。
【0033】
その上、以上の加熱制御により前記油溜り10から液冷媒が排出されたときには、加熱を停止するようにしているから、つまり、従来のように、各温度検出センサーで検出される検出温度と予め設定された設定温度とが特定の条件下にある限り連続して行うのではなく、前記電動機13への欠相通電を所定設定時間ごとに断続的に行うようにした上で前記液排出検出手段7が作動したときには寝込み検出手段6が作動していても、前記電動機13の加熱運転を停止するようにしたから、前記三相電動機13に悪影響を及ぼしたりすることなく、この電動機13への通電時間を短縮でき、少ない電気代でランニングコストを低廉にできながら、前記ケーシング11内の油溜り10に液冷媒が寝込むのを防止することができるのである。
【0034】
しかも、前記油溜り10を加熱するに際して、従来のように低電圧通電により行うものでなく、欠相通電により行うものであるから、その発熱量を増大させることができ、このため、前記油溜り10内の液冷媒を短時間で確実に排出でき、このことによっても電気代を少なくできるのである。
【0035】
また、請求項2記載によれば、前記寝込み検出手段6が、前記液溜り10を含むケーシング11の胴体温度T1を検出する第1温度検出センサー61と、前記圧縮機1の吸入側に接続される熱交換器4を含む周囲温度T2を検出する第2温度検出センサー62とを備え、前記胴体温度T1が予め設定する設定温度T0より低いときと、前記周囲温度T2と胴体温度T1との温度差ΔTが、予め設定する設定温度差ΔT0以上のときとの何れか一方を満足するとき、寝込み信号を出力するようにしているため、前記寝込み検出手段6の検出結果に基づき前記加熱制御手段8で前記電動機13の加熱制御を行う場合、前記圧縮機1の油溜り10に液冷媒の寝込みが発生しているのを直接的に、また、正確に検出できるのである。従って、前記三相電動機13への欠相通電時間をより少なくし、電気代の節約を一層効果的に行うことができてランニングコストを低廉にできながら、前記油溜り10への液冷媒の寝込みを一層良好かつ正確に防止できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる圧縮機の液冷媒排出装置を備えた冷凍装置の配管系統図である。
【図2】同液冷媒排出装置の制御態様を説明する説明図である。
【図3】従来の液冷媒排出装置を備えた冷凍装置の配管系統図である。
【符号の説明】
1……圧縮機
10…油溜り
11…ケーシング
12…圧縮要素
13…三相電動機
4……熱交換器
6……寝込み検出手段
61…第1温度検出センサー
62…第2温度検出センサー
7……液排出検出手段
8……加熱制御手段

Claims (2)

  1. 圧縮要素(12)と三相電動機(13)とをケーシング(11)に内装した圧縮機(1)の油溜り(10)に、液冷媒が寝込むのを防ぐ液溜り防止装置であって、前記油溜り(10)への液冷媒の寝込みを検出する寝込み検出手段(6)と、前記油溜り(10)の近くの前記ケーシング(11)の胴体温度の温度勾配より前記油溜り(10)からの液冷媒の排出を検出する液排出検出手段(7)と、前記寝込み検出手段(6)による液冷媒の寝込み検出時、前記三相電動機(13)を欠相通電して加熱させ、かつ、この加熱を予め設定する設定時間ごとにオン・オフ制御し、前記液排出検出手段(7)による液冷媒の排出検出時、前記加熱を停止する加熱制御手段(8)とを備えていることを特徴とする圧縮機の液冷媒排出装置。
  2. 寝込み検出手段(6)は、油溜り(10)を含むケーシング(11)の胴体温度(T1)を検出する第1温度検出センサー(61)と、圧縮機(1)の吸入側に接続される熱交換器(4)を含む周囲温度(T2)を検出する第2温度検出センサー(62)とを備え、前記胴体温度(T1)が予め設定する設定温度(T0)より低いときと、前記周囲温度(T2)と胴体温度(T1)との温度差(ΔT)が、予め設定する設定温度差(ΔT0)以上のときとの何れか一方が満足するとき、寝込み信号を出力するようにしている請求項1記載の圧縮機の液冷媒排出装置。
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