JP3729981B2 - ブロー成形機における材料替え方法とこれに使用するブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとこのダイヘッドを有するブロー成形機及びこのダイヘッドに使用されるスリーブ - Google Patents
ブロー成形機における材料替え方法とこれに使用するブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとこのダイヘッドを有するブロー成形機及びこのダイヘッドに使用されるスリーブ Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明はブロー成形機における材料替え方法とこれに使用するブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとこのダイヘッドを有するブロー成形機及びこのダイヘッドに使用されるスリーブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の技術においては、種々のブロー成形機が開発されている。
その材料替え時には、アキュームレータ型のブロー成形機においては、プランジャ全体をダイヘッド本体の上方に完全に引き出して行なうものがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の技術のものでは、プランジャーの移動ストロークが大きくなり、装置全体が大型化する。
この発明は、材料替え（即ち、材質、色などを替えること）を円滑に行なえるようにしたブロー成形機における材料替え方法とこれに使用するブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとこのダイヘッドを有するブロー成形機、このダイヘッドに使用されるスリーブを提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、特定発明はブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、このスリーブを環状分配路を境として上下に２分割可能とし、このスリーブと前記マンドレルとの間に環状樹脂路を形成し、
材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外し、材料替えを行うことを特徴とするブロー成形機における材料替え方法としてある。
この課題を解決するために、関連発明は前記材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外した状態で、下スリーブの内壁面に付着している旧材料を除去すると共に、新材料を前記上スリーブに形成した溶融樹脂分配路を通して前記マンドレルとダイヘッド本体間へ供給し、残留している旧材料を新材料により押流しダイヘッド本体の下方から排出することを特徴とするブロー成形機における材料替え方法としてある。
【０００５】
この課題を解決するために、関連発明はブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このマンドレルとスリーブ間に樹脂路を形成し、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、この内、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とするブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとしてある。
【０００６】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記上スリーブは前記マンドレルと一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記マンドレル、上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが好ましい。
【０００７】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることが、上下スリーブの組合せ上望ましい。
【０００８】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【０００９】
この課題を解決するために、この関連発明は請求項３、４、５または６記載のブロー成形用ダイヘッドを有することを特徴とするブロー成形機としてある。
【００１０】
この課題を解決するために、このブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口はダイリングとコアで形成され、このダイリングはダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付けられており、前記マンドレルとダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブが配備されており、
このマンドレルとスリーブ間には前記パリソン押出環状口に連通するほゞ環状の樹脂路が形成され、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、
この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、このうち、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることが好ましい。
【００１１】
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが望ましい。
【００１２】
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通としてあることが好ましい。
【００１３】
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【００１４】
この課題を解決するために、関連発明はアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、このスリーブを環状分配路を境として上下に２分割可能とし、このスリーブと前記マンドレルとの間に環状樹脂路を形成し、
材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外し、材料替えを行うことを特徴とするブロー成形機における材料替え方法としてある。
【００１５】
この課題を解決するために、前記材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外した状態で、下スリーブの内壁面に付着している旧材料を除去するとともに、新材料を前記上スリーブに形成した溶融樹脂分配路を通して前記マンドレルとダイヘッド本体間へ供給し、残留している旧材料を新材料により押流しダイヘッド本体の下方から排出することを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機における材料替え方法としてある。
【００１６】
この課題を解決するために、関連発明はアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジャの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このプランジャとスリーブ間に樹脂路を形成し、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、前記下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とするブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとしてある。
【００１７】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが好ましい。
【００１８】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることが望ましい。
【００１９】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【００２０】
この課題を解決するために、この関連発明は請求項１４、１５、１６または１７記載のブロー成形用ダイヘッドを有することを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機としてある。
【００２１】
この課題を解決するために、このアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口はダイリングとコアで形成され、このダイリングはダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付けられており、前記マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジャの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブが配備されており、
このプランジャとスリーブ間には前記パリソン押出環状口に連通するほゞ環状の樹脂路が形成され、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、
この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、このうち、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることが望ましい。
【００２２】
この課題を解決するために、このアキュームレータ型ブロー成形機における前記上スリーブは前記マンドレルと一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが望ましい。
【００２３】
この課題を解決するために、このアキユームレータ型ブロー成形機における前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることが好ましい。
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【００２４】
この課題を解決するために、関連発明は、前記ダイヘッドにおける環状分配路を境として分割された上スリーブと下スリーブからなり、この下スリーブはこのブローダイヘッドに着脱自在としてあることを特徴とするスリーブとしてある。
【００２５】
この課題を解決するために、このスリーブにおける前記下側スリーブは、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブが単一のブローダイヘッドに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路を形成する下側スリーブの上端面の形状並びにスリーブの長さ及び下側スリーブの内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴としてある。
【００２６】
【発明の実施の形態】
実施の形態１
請求項１４、１５、１６、１７記載の発明の代表的な実施の形態を請求項１８１９、２０、２１、２２記載の発明の代表的な実施の形態、請求項２３、２４記載の発明の代表的な実施の形態と併せて説明する。
図１において、Ａ１は、ダイ内アキューム型ブロー成形機Ｂ１におけるブロー成形用ダイヘッドである。このブロー成形用ダイヘッドＡ１におけるパリソン押出環状口１０を形成するダイリング１１とコア１２のうち、ダイリング１１をダイヘッド本体１３の先端に着脱可能に取付けられる。マンドレル１４に沿い摺動する昇降可能なプランジャ１５の外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体１３の内面にスリーブ２０が配備されている。
このプランジャ１５の外周面とスリーブ２０内周面との間に樹脂路３０が形成されている。このスリーブ２０の中間部には押出機Ｃから供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路３０に連通する環状分配路３１が形成してある。環状分配路３１を境として、前記スリーブ２０は上スリーブ２１と下スリーブ２２に分割され、この下スリーブ２２がダイヘッド本体１３の下方から取り外し可能に装備されている。このプランジャ１５の上昇時に、マンドレル１４とスリーブ２２間にアキューム室１７が形成される。
【００２７】
前記環状分配路３１の吐出口は前記上スリーブ２１の下端内縁と下スリーブ２２の上端内縁とで形成されている。
前記下側スリーブ２２は、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブ２２が単一のブローダイヘッドＡ１に対し取替自在に装備しており、前記環状分配路３１を形成する下スリーブ２２の上端面の形状並びに下スリーブ２２の長さ及び下スリーブ２２の内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてある。
前記上スリーブ２１は前記ダイヘッド本体１３と一体としてあり、前記押出機Ｃに連通する溶融樹脂分配路３２が前記上スリーブ２１平面半円弧状に形成され、この溶融樹脂分配路３２が前記環状分配路３１に連通している（図２参照）。
前記環状分配路３１は円周方向に展開した状態において波型湾曲した形状、例えば谷と山の連続した湾曲した形状としてある（図３参照）。このように波型湾曲である場合は前記溶融樹脂路分配路３２は、前記各山の頂部に連通されている。
この際、前記環状分配路３１の形状は、ブロー成形する樹脂に応じた輪郭形状としてある。例えば、ＡＢＳのような樹脂せん断速度の大きい場合には、この環状分配路の窪み形状はＰ、Ｐ、ＨＤＰＥのような樹脂せん断速度の小さいものの場合より、浅い形状とし、かつ前記樹脂路の流路面積を小さくし、その流速を速くする。
前記環状分配路３１の下方で、上限位置にあるプランジャ１５の外周面に対面する下スリーブ２２の適宜の箇所には滞留し劣化した樹脂を掻き出すための取出し部１８ａが前記ダイヘッド本体１３を半径方向に貫通して設けられている。
【００２８】
この形態における材料替えを、請求項１２、１３記載の発明の代表的な実施の形態として説明する。
ａ）使用する樹脂の材質を替える場合
このダイヘッドＡ１に組み込まれている下スリーブ２２を次の手順で取外す。
プランジャ１５を上下動させ、旧材料を前記アキューム室１７から吐出させる。更に、前記ダイリング１１をダイヘッド本体１３の先端から取外し、ダイヘッド本体１３先端に取替え用の開口部を形成する。
この開口部を通して、前記下スリーブ２２をダイヘッド本体１３の先端から下方へ引き出し取り外す。
このマンドレル１４の外周面やプランジャ１５の外周面を清掃する。
この後、前記押出機Ｃの作動により次に使用する材質の異なる樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１に残留している旧材料を除去し、清掃する。
次に使用する樹脂の材質に応じた下スリーブ２２を前記取外しと逆の手順でダイヘッド本体１３内に組み付ける。
この際、この環状分配路３１を形成する前記下スリーブ２２の上端部の環状窪み２２ａの深さは、使用する樹脂に応じて形成されている。
【００２９】
ｂ）使用する樹脂の色を替える場合
前記ａ）同様の手順で下スリーブ２２を取り外す。
この取り外した下スリーブ２２の内周面に付着している旧色の樹脂を完全に除去する。
また、マンドレル１４の外周面やプランジャ１５の外周面に付着している旧色の樹脂も除去する。
次いで押出機Ｃの作動により、次に使用する色の樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１に残留している旧色の樹脂を除去し、清掃する。
次に、清掃済みの下スリーブ２２を取外し時と逆の手順によりダイヘッド本体１３内に組み付ける。
前記材料替え時において、前記取出し部１８ａのプラグを外して、前記プランジャ１５と下スリーブ２２間の樹脂路に滞留している樹脂も必要に応じてこの取り出し部１８ａを介して除去する。
【００３０】
実施の形態２
請求項３、４、５、６記載の発明の代表的な実施の形態を請求項７、８、９、１０記載の発明の代表的な実施の形態及び請求項２３、２４記載の発明の代表的な実施の形態と併せて説明する。
図４において、Ａは、ブロー成形機Ｂにおけるブロー成形用ダイヘッドである。このブロー成形用ダイヘッドＡにおけるパリソン押出環状口１０を形成するダイリング１１とコア１２のうち、ダイリングをダイヘッド本体１３の先端に着脱可能に取付けられる。マンドレル１４と前記ダイヘッド本体１３間で、このダイヘッド本体１３の内面にスリーブ２０が配備されている。
このマンドレルの外周面１４とスリーブ２０内周面との間に樹脂路３０が形成されている。このスリーブ２０の中間部には押出機Ｃから供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路３０に連通する環状分配路３１が形成してある。この環状分配路３１を境として、前記スリーブ２０は上スリーブ２１と下スリーブ２２に分割され、この下スリーブ２２がダイヘッド本体１３の下方から取り外し可能に装備されている。前記環状分配路３１の吐出口は前記上スリーブ２１の下端内縁と下スリーブ２２の上端内縁とで形成されていることを特徴とする。
前記下スリーブ２２は、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下スリーブ２２が単一のブローダイヘッドＡに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路３１を形成する下スリーブ２２の上端面の形状並びにスリーブ２２の長さ及び下スリーブ２２の内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴としてある。
前記上スリーブ２１は前記ダイヘッド本体１３と一体としてあり、前記押出機Ｃに連通する二又に分れた樹脂分配路３２が前記上スリーブ２１に放射状に形成され、この溶融樹脂分配路３２の吐出部が、ダイヘッド本体１３の中心線周りに１８０°位相を異にしたところで、前記環状分配路３１に連通している。
前記上スリーブ２１と前記下スリーブ２２の境界面である環状分配路３１は円周方向に展開した状態において波形に湾曲した形状、例えば谷と山の連続した湾曲した形状としてある。即ち、前記波形に湾曲した山の頂部分に前記溶融樹脂分配路３２の各吐出部がそれぞれ連通されている。
前記環状分配路３１に滞留し劣化した樹脂を掻き出すための取出し部１８が前記ダイヘッド本体１３に設けられている。
この際、前記環状分配路３１の形状は、ブロー成形する樹脂に応じた輪郭形状としてある。例えば、ＡＢＳのような樹脂せん断速度の大きい場合には、この環状分配路の窪み形状はＰＰ、ＨＤＰＥのような樹脂せん断速度の小さいものの場合より、浅い形状とし、かつ前記樹脂路の流路面積を小さくし、その流速を速くする。
【００３１】
この形態における材料替えを、請求項１、２記載の発明の代表的な実施の形態として説明する。
ａ）使用する樹脂の材質を替える場合
このダイヘッドＡに組み込まれている下スリーブ２２を次の手順で取外す。
前記ダイリング１１をダイヘッド本体１３の先端から取外し、ダイヘッド本体１３先端に取替え用の開口部を形成する。
この開口部を通して、前記下スリーブ２２をダイヘッド本体１３の先端から下方へ引き出し取り外す。
このようにして下スリーブ２２を取り外した後、前記押出機Ｃの作動により次に使用する材質の異なる樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１、マンドレル１４外周面に残留している旧樹脂を除去し、清掃する。
【００３２】
次に使用する樹脂の材質に応じた下スリーブ２２を前記取外しと逆の手順でダイヘッド本体１３内に組み付ける。
この際、この環状分配路３１を形成する前記下スリーブ２２の上端部の環状窪み２２ａの深さは、使用する樹脂に応じて形成されている。
ｂ）使用する樹脂の色を替える場合
前記ａ）同様の手順で下スリーブ２２を取り外す。
この取り外した下スリーブ２２の内周面に付着している旧色の樹脂を完全に除去する。
また、マンドレル１４の外周面に付着している旧色の樹脂も除去する。
次いで押出機Ｃの作動により、次に使用する色の樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１に残留している旧色の樹脂を除去し、清掃する。
次に、清掃済みの下スリーブ２２を取外し時と逆の手順によりダイヘッド本体１３内に組み付ける。
前記材料替え時に、前記取出し部１８のプラグを外して、前記環状分配路３１に滞溜する傾向にある旧材料を必要に応じこの取出し部１８を介して除去する。
【００３３】
【発明の効果】
請求項１記載の発明においては、下スリーブをダイヘッド本体の下方から取り外すことで、スリーブの取外し作業を簡略化し、材料替えを容易に行なえる。
請求項２記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化できる。
下スリーブを組み付けるのみで前記吐出口を形成でき、下スリーブを外すことで、この環状分配路の吐出口の下部が開放された状態となり、材料替えがし易い。
【００３４】
請求項３記載の発明は請求項１、２記載の方法発明を実施でき、その効果を発揮できる。更に、ダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下方に引き出し交換できる。
請求項４記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項５記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、樹脂を均等に、かつ円滑に溶融樹脂分配路から環状分配路を通って前記樹脂路に供給できる。
【００３５】
請求項６記載の発明においては、前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されているため、その吐出口を下スリーブの形状に応じ、樹脂に応じた形状にセットできる。
請求項７記載の発明においては、請求項３、４、５、６記載の発明の効果をブロー成形の材料替え時に発揮できる。
請求項８記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化できる。
下スリーブを組み付けるのみで前記吐出口を形成でき、下スリーブを外すことで、この環状分配路の吐出口の下部が開放された状態となり、材料替えがし易いダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下法に引き出し交換できる。
【００３６】
請求項９記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項１０記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形形状され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、樹脂を均等に、かつ円滑に溶融樹脂分配路から環状分配炉をとおって前記樹脂路に供給できる。
請求項１１記載の発明においては、請求項６記載の発明同様の効果をブロー成形時に発揮できる。
【００３７】
請求項１２記載の発明においては、アキュームレータ型ブロー成形機における前記下スリーブをダイヘッド本体の下方から取り外すことで、プランジャをダイヘッド本体外へ取外すことなく、スリーブの取外し作業を簡略化し、材料替えを容易に行なえる。
請求項１３記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化でき、前記環状分配路から樹脂路に溶融樹脂を均一に供給できる。
【００３８】
請求項１４記載の発明は請求項１２、１３記載の方法発明を実施でき、その効果を発揮できるとともに、ダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下方に引き出し交換できる。
請求項１５記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項１６記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、溶融樹脂分配炉から環状分配路の全域に均等に樹脂を供給でき、アキユーム室への滞留を円滑化できる。
【００３９】
請求項１７記載の発明においては、前記効果に加え前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されているため、材料に応じた下スリーブを選択して、その材料に適したこの吐出口を形成できる。
請求項１８記載の発明においては、請求項１４、１５、１６、１７記載の発明の効果をブロー成形の材料替え時に発揮できる。
請求項１９記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化できる。
下スリーブを組み付けるのみで前記吐出口を形成でき、下スリーブを外すことで、この環状分配路の吐出口の下部が開放された状態となり、材料替えがし易いダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下法に引き出し交換できる。
【００４０】
請求項２０記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項２１記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形形状され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、樹脂を均等に、かつ円滑に溶融樹脂分配路から環状分配炉をとおって前記樹脂路に供給できる。
請求項２２記載の発明においては、請求項１７記載の発明同様の効果をブロー成形時に発揮できる。
請求項２３記載の発明においては、前記スリーブの構造を簡略化して、材料替えを行なうことができる。
請求項２４記載の発明においては、前記下側スリーブは、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブが単一のブローダイヘッドに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路を形成する下側スリーブの上端面の形状並びにスリーブの長さ及び下側スリーブの内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴としてあるため、単一のブローダイヘッドが種々の材料をブロー成形することができる。
【００４１】
なお、前記実施の形態において詳述してないが、押出機がブローダイヘッドの側面に接続されて、溶融樹脂が前記ブローダイヘッドの側面に供給されるものについては、前記溶融樹脂溜り部の波の頂の数は、全周で２個又は４個が等間隔角に設けてある。これに対し、押出機と連なる溶融樹脂路がブローダイヘッドの中心軸部に竪方向にあり、これより放射状の溶融樹脂分配路が設けてある場合においては、前記溶融樹脂溜り部の波部の頂の数は、前記分配路の数に合せて、ダイの全周に対して、等分割角に設けてある場合もある。
前記各請求項記載の発明の効果を、スリーブの加工上から述べれば、スリーブが上下に分割されているから、溶融樹脂溜り部の内端面は、複雑な曲面や、外側面から見ればアンダーカットとなる部分であっても、端面側から簡単に精密な加工ができ、溶融樹脂の流れに最適な加工が従来品より格段に容易に加工し得る。従来溶融樹脂溜り部の幅は狭く、微妙な曲面であり、加工具の大きさや、形状の制限もあり、精密加工を施すにも、経済的に自づから制限が生じていた。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態１の縦断面図である。
【図２】図１の溶融樹脂分配路の平面図である。
【図３】図１における環状分配路の展開図である。
【図４】実施の形態２の縦断面図である。
【符号の説明】
２１ 上スリーブ
２２ 下スリーブ
【産業上の利用分野】
この発明はブロー成形機における材料替え方法とこれに使用するブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとこのダイヘッドを有するブロー成形機及びこのダイヘッドに使用されるスリーブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の技術においては、種々のブロー成形機が開発されている。
その材料替え時には、アキュームレータ型のブロー成形機においては、プランジャ全体をダイヘッド本体の上方に完全に引き出して行なうものがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来の技術のものでは、プランジャーの移動ストロークが大きくなり、装置全体が大型化する。
この発明は、材料替え（即ち、材質、色などを替えること）を円滑に行なえるようにしたブロー成形機における材料替え方法とこれに使用するブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとこのダイヘッドを有するブロー成形機、このダイヘッドに使用されるスリーブを提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、特定発明はブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、このスリーブを環状分配路を境として上下に２分割可能とし、このスリーブと前記マンドレルとの間に環状樹脂路を形成し、
材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外し、材料替えを行うことを特徴とするブロー成形機における材料替え方法としてある。
この課題を解決するために、関連発明は前記材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外した状態で、下スリーブの内壁面に付着している旧材料を除去すると共に、新材料を前記上スリーブに形成した溶融樹脂分配路を通して前記マンドレルとダイヘッド本体間へ供給し、残留している旧材料を新材料により押流しダイヘッド本体の下方から排出することを特徴とするブロー成形機における材料替え方法としてある。
【０００５】
この課題を解決するために、関連発明はブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このマンドレルとスリーブ間に樹脂路を形成し、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、この内、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とするブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとしてある。
【０００６】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記上スリーブは前記マンドレルと一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記マンドレル、上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが好ましい。
【０００７】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることが、上下スリーブの組合せ上望ましい。
【０００８】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【０００９】
この課題を解決するために、この関連発明は請求項３、４、５または６記載のブロー成形用ダイヘッドを有することを特徴とするブロー成形機としてある。
【００１０】
この課題を解決するために、このブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口はダイリングとコアで形成され、このダイリングはダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付けられており、前記マンドレルとダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブが配備されており、
このマンドレルとスリーブ間には前記パリソン押出環状口に連通するほゞ環状の樹脂路が形成され、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、
この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、このうち、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることが好ましい。
【００１１】
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが望ましい。
【００１２】
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通としてあることが好ましい。
【００１３】
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【００１４】
この課題を解決するために、関連発明はアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、このスリーブを環状分配路を境として上下に２分割可能とし、このスリーブと前記マンドレルとの間に環状樹脂路を形成し、
材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外し、材料替えを行うことを特徴とするブロー成形機における材料替え方法としてある。
【００１５】
この課題を解決するために、前記材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外した状態で、下スリーブの内壁面に付着している旧材料を除去するとともに、新材料を前記上スリーブに形成した溶融樹脂分配路を通して前記マンドレルとダイヘッド本体間へ供給し、残留している旧材料を新材料により押流しダイヘッド本体の下方から排出することを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機における材料替え方法としてある。
【００１６】
この課題を解決するために、関連発明はアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジャの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このプランジャとスリーブ間に樹脂路を形成し、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、前記下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とするブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドとしてある。
【００１７】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが好ましい。
【００１８】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることが望ましい。
【００１９】
この課題を解決するために、このブロー成形用ダイヘッドにおける前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【００２０】
この課題を解決するために、この関連発明は請求項１４、１５、１６または１７記載のブロー成形用ダイヘッドを有することを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機としてある。
【００２１】
この課題を解決するために、このアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口はダイリングとコアで形成され、このダイリングはダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付けられており、前記マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジャの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブが配備されており、
このプランジャとスリーブ間には前記パリソン押出環状口に連通するほゞ環状の樹脂路が形成され、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、
この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、このうち、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることが望ましい。
【００２２】
この課題を解決するために、このアキュームレータ型ブロー成形機における前記上スリーブは前記マンドレルと一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることが望ましい。
【００２３】
この課題を解決するために、このアキユームレータ型ブロー成形機における前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることが好ましい。
この課題を解決するために、このブロー成形機における前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されている場合もある。
【００２４】
この課題を解決するために、関連発明は、前記ダイヘッドにおける環状分配路を境として分割された上スリーブと下スリーブからなり、この下スリーブはこのブローダイヘッドに着脱自在としてあることを特徴とするスリーブとしてある。
【００２５】
この課題を解決するために、このスリーブにおける前記下側スリーブは、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブが単一のブローダイヘッドに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路を形成する下側スリーブの上端面の形状並びにスリーブの長さ及び下側スリーブの内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴としてある。
【００２６】
【発明の実施の形態】
実施の形態１
請求項１４、１５、１６、１７記載の発明の代表的な実施の形態を請求項１８１９、２０、２１、２２記載の発明の代表的な実施の形態、請求項２３、２４記載の発明の代表的な実施の形態と併せて説明する。
図１において、Ａ１は、ダイ内アキューム型ブロー成形機Ｂ１におけるブロー成形用ダイヘッドである。このブロー成形用ダイヘッドＡ１におけるパリソン押出環状口１０を形成するダイリング１１とコア１２のうち、ダイリング１１をダイヘッド本体１３の先端に着脱可能に取付けられる。マンドレル１４に沿い摺動する昇降可能なプランジャ１５の外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体１３の内面にスリーブ２０が配備されている。
このプランジャ１５の外周面とスリーブ２０内周面との間に樹脂路３０が形成されている。このスリーブ２０の中間部には押出機Ｃから供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路３０に連通する環状分配路３１が形成してある。環状分配路３１を境として、前記スリーブ２０は上スリーブ２１と下スリーブ２２に分割され、この下スリーブ２２がダイヘッド本体１３の下方から取り外し可能に装備されている。このプランジャ１５の上昇時に、マンドレル１４とスリーブ２２間にアキューム室１７が形成される。
【００２７】
前記環状分配路３１の吐出口は前記上スリーブ２１の下端内縁と下スリーブ２２の上端内縁とで形成されている。
前記下側スリーブ２２は、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブ２２が単一のブローダイヘッドＡ１に対し取替自在に装備しており、前記環状分配路３１を形成する下スリーブ２２の上端面の形状並びに下スリーブ２２の長さ及び下スリーブ２２の内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてある。
前記上スリーブ２１は前記ダイヘッド本体１３と一体としてあり、前記押出機Ｃに連通する溶融樹脂分配路３２が前記上スリーブ２１平面半円弧状に形成され、この溶融樹脂分配路３２が前記環状分配路３１に連通している（図２参照）。
前記環状分配路３１は円周方向に展開した状態において波型湾曲した形状、例えば谷と山の連続した湾曲した形状としてある（図３参照）。このように波型湾曲である場合は前記溶融樹脂路分配路３２は、前記各山の頂部に連通されている。
この際、前記環状分配路３１の形状は、ブロー成形する樹脂に応じた輪郭形状としてある。例えば、ＡＢＳのような樹脂せん断速度の大きい場合には、この環状分配路の窪み形状はＰ、Ｐ、ＨＤＰＥのような樹脂せん断速度の小さいものの場合より、浅い形状とし、かつ前記樹脂路の流路面積を小さくし、その流速を速くする。
前記環状分配路３１の下方で、上限位置にあるプランジャ１５の外周面に対面する下スリーブ２２の適宜の箇所には滞留し劣化した樹脂を掻き出すための取出し部１８ａが前記ダイヘッド本体１３を半径方向に貫通して設けられている。
【００２８】
この形態における材料替えを、請求項１２、１３記載の発明の代表的な実施の形態として説明する。
ａ）使用する樹脂の材質を替える場合
このダイヘッドＡ１に組み込まれている下スリーブ２２を次の手順で取外す。
プランジャ１５を上下動させ、旧材料を前記アキューム室１７から吐出させる。更に、前記ダイリング１１をダイヘッド本体１３の先端から取外し、ダイヘッド本体１３先端に取替え用の開口部を形成する。
この開口部を通して、前記下スリーブ２２をダイヘッド本体１３の先端から下方へ引き出し取り外す。
このマンドレル１４の外周面やプランジャ１５の外周面を清掃する。
この後、前記押出機Ｃの作動により次に使用する材質の異なる樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１に残留している旧材料を除去し、清掃する。
次に使用する樹脂の材質に応じた下スリーブ２２を前記取外しと逆の手順でダイヘッド本体１３内に組み付ける。
この際、この環状分配路３１を形成する前記下スリーブ２２の上端部の環状窪み２２ａの深さは、使用する樹脂に応じて形成されている。
【００２９】
ｂ）使用する樹脂の色を替える場合
前記ａ）同様の手順で下スリーブ２２を取り外す。
この取り外した下スリーブ２２の内周面に付着している旧色の樹脂を完全に除去する。
また、マンドレル１４の外周面やプランジャ１５の外周面に付着している旧色の樹脂も除去する。
次いで押出機Ｃの作動により、次に使用する色の樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１に残留している旧色の樹脂を除去し、清掃する。
次に、清掃済みの下スリーブ２２を取外し時と逆の手順によりダイヘッド本体１３内に組み付ける。
前記材料替え時において、前記取出し部１８ａのプラグを外して、前記プランジャ１５と下スリーブ２２間の樹脂路に滞留している樹脂も必要に応じてこの取り出し部１８ａを介して除去する。
【００３０】
実施の形態２
請求項３、４、５、６記載の発明の代表的な実施の形態を請求項７、８、９、１０記載の発明の代表的な実施の形態及び請求項２３、２４記載の発明の代表的な実施の形態と併せて説明する。
図４において、Ａは、ブロー成形機Ｂにおけるブロー成形用ダイヘッドである。このブロー成形用ダイヘッドＡにおけるパリソン押出環状口１０を形成するダイリング１１とコア１２のうち、ダイリングをダイヘッド本体１３の先端に着脱可能に取付けられる。マンドレル１４と前記ダイヘッド本体１３間で、このダイヘッド本体１３の内面にスリーブ２０が配備されている。
このマンドレルの外周面１４とスリーブ２０内周面との間に樹脂路３０が形成されている。このスリーブ２０の中間部には押出機Ｃから供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路３０に連通する環状分配路３１が形成してある。この環状分配路３１を境として、前記スリーブ２０は上スリーブ２１と下スリーブ２２に分割され、この下スリーブ２２がダイヘッド本体１３の下方から取り外し可能に装備されている。前記環状分配路３１の吐出口は前記上スリーブ２１の下端内縁と下スリーブ２２の上端内縁とで形成されていることを特徴とする。
前記下スリーブ２２は、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下スリーブ２２が単一のブローダイヘッドＡに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路３１を形成する下スリーブ２２の上端面の形状並びにスリーブ２２の長さ及び下スリーブ２２の内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴としてある。
前記上スリーブ２１は前記ダイヘッド本体１３と一体としてあり、前記押出機Ｃに連通する二又に分れた樹脂分配路３２が前記上スリーブ２１に放射状に形成され、この溶融樹脂分配路３２の吐出部が、ダイヘッド本体１３の中心線周りに１８０°位相を異にしたところで、前記環状分配路３１に連通している。
前記上スリーブ２１と前記下スリーブ２２の境界面である環状分配路３１は円周方向に展開した状態において波形に湾曲した形状、例えば谷と山の連続した湾曲した形状としてある。即ち、前記波形に湾曲した山の頂部分に前記溶融樹脂分配路３２の各吐出部がそれぞれ連通されている。
前記環状分配路３１に滞留し劣化した樹脂を掻き出すための取出し部１８が前記ダイヘッド本体１３に設けられている。
この際、前記環状分配路３１の形状は、ブロー成形する樹脂に応じた輪郭形状としてある。例えば、ＡＢＳのような樹脂せん断速度の大きい場合には、この環状分配路の窪み形状はＰＰ、ＨＤＰＥのような樹脂せん断速度の小さいものの場合より、浅い形状とし、かつ前記樹脂路の流路面積を小さくし、その流速を速くする。
【００３１】
この形態における材料替えを、請求項１、２記載の発明の代表的な実施の形態として説明する。
ａ）使用する樹脂の材質を替える場合
このダイヘッドＡに組み込まれている下スリーブ２２を次の手順で取外す。
前記ダイリング１１をダイヘッド本体１３の先端から取外し、ダイヘッド本体１３先端に取替え用の開口部を形成する。
この開口部を通して、前記下スリーブ２２をダイヘッド本体１３の先端から下方へ引き出し取り外す。
このようにして下スリーブ２２を取り外した後、前記押出機Ｃの作動により次に使用する材質の異なる樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１、マンドレル１４外周面に残留している旧樹脂を除去し、清掃する。
【００３２】
次に使用する樹脂の材質に応じた下スリーブ２２を前記取外しと逆の手順でダイヘッド本体１３内に組み付ける。
この際、この環状分配路３１を形成する前記下スリーブ２２の上端部の環状窪み２２ａの深さは、使用する樹脂に応じて形成されている。
ｂ）使用する樹脂の色を替える場合
前記ａ）同様の手順で下スリーブ２２を取り外す。
この取り外した下スリーブ２２の内周面に付着している旧色の樹脂を完全に除去する。
また、マンドレル１４の外周面に付着している旧色の樹脂も除去する。
次いで押出機Ｃの作動により、次に使用する色の樹脂をこのブロー成形用ダイヘッドＡに供給し、前記溶融樹脂分配路３２、環状分配路３１に残留している旧色の樹脂を除去し、清掃する。
次に、清掃済みの下スリーブ２２を取外し時と逆の手順によりダイヘッド本体１３内に組み付ける。
前記材料替え時に、前記取出し部１８のプラグを外して、前記環状分配路３１に滞溜する傾向にある旧材料を必要に応じこの取出し部１８を介して除去する。
【００３３】
【発明の効果】
請求項１記載の発明においては、下スリーブをダイヘッド本体の下方から取り外すことで、スリーブの取外し作業を簡略化し、材料替えを容易に行なえる。
請求項２記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化できる。
下スリーブを組み付けるのみで前記吐出口を形成でき、下スリーブを外すことで、この環状分配路の吐出口の下部が開放された状態となり、材料替えがし易い。
【００３４】
請求項３記載の発明は請求項１、２記載の方法発明を実施でき、その効果を発揮できる。更に、ダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下方に引き出し交換できる。
請求項４記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項５記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、樹脂を均等に、かつ円滑に溶融樹脂分配路から環状分配路を通って前記樹脂路に供給できる。
【００３５】
請求項６記載の発明においては、前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されているため、その吐出口を下スリーブの形状に応じ、樹脂に応じた形状にセットできる。
請求項７記載の発明においては、請求項３、４、５、６記載の発明の効果をブロー成形の材料替え時に発揮できる。
請求項８記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化できる。
下スリーブを組み付けるのみで前記吐出口を形成でき、下スリーブを外すことで、この環状分配路の吐出口の下部が開放された状態となり、材料替えがし易いダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下法に引き出し交換できる。
【００３６】
請求項９記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項１０記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形形状され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、樹脂を均等に、かつ円滑に溶融樹脂分配路から環状分配炉をとおって前記樹脂路に供給できる。
請求項１１記載の発明においては、請求項６記載の発明同様の効果をブロー成形時に発揮できる。
【００３７】
請求項１２記載の発明においては、アキュームレータ型ブロー成形機における前記下スリーブをダイヘッド本体の下方から取り外すことで、プランジャをダイヘッド本体外へ取外すことなく、スリーブの取外し作業を簡略化し、材料替えを容易に行なえる。
請求項１３記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化でき、前記環状分配路から樹脂路に溶融樹脂を均一に供給できる。
【００３８】
請求項１４記載の発明は請求項１２、１３記載の方法発明を実施でき、その効果を発揮できるとともに、ダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下方に引き出し交換できる。
請求項１５記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項１６記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、溶融樹脂分配炉から環状分配路の全域に均等に樹脂を供給でき、アキユーム室への滞留を円滑化できる。
【００３９】
請求項１７記載の発明においては、前記効果に加え前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されているため、材料に応じた下スリーブを選択して、その材料に適したこの吐出口を形成できる。
請求項１８記載の発明においては、請求項１４、１５、１６、１７記載の発明の効果をブロー成形の材料替え時に発揮できる。
請求項１９記載の発明においては、前記効果に加えて、上スリーブを不動とでき、その構造を簡略化でき、かつ、前記溶融樹脂分配路で押出機からの溶融樹脂を２分配することにより前記環状分配路に円滑に供給でき、前記樹脂路に均等に注入できるため、この樹脂路の構造を簡略化できる。
下スリーブを組み付けるのみで前記吐出口を形成でき、下スリーブを外すことで、この環状分配路の吐出口の下部が開放された状態となり、材料替えがし易いダイリングをダイヘッド本体から外すことでダイヘッド本体の先端に下スリーブ交換用の開口部を形成でき、この開口部を通して、下スリーブを下法に引き出し交換できる。
【００４０】
請求項２０記載の発明は前記効果に加え、環状分配路への溶融樹脂の分配構造を簡略にできる。
請求項２１記載の発明は、前記効果に加え、前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形形状され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通しているため、樹脂を均等に、かつ円滑に溶融樹脂分配路から環状分配炉をとおって前記樹脂路に供給できる。
請求項２２記載の発明においては、請求項１７記載の発明同様の効果をブロー成形時に発揮できる。
請求項２３記載の発明においては、前記スリーブの構造を簡略化して、材料替えを行なうことができる。
請求項２４記載の発明においては、前記下側スリーブは、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブが単一のブローダイヘッドに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路を形成する下側スリーブの上端面の形状並びにスリーブの長さ及び下側スリーブの内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴としてあるため、単一のブローダイヘッドが種々の材料をブロー成形することができる。
【００４１】
なお、前記実施の形態において詳述してないが、押出機がブローダイヘッドの側面に接続されて、溶融樹脂が前記ブローダイヘッドの側面に供給されるものについては、前記溶融樹脂溜り部の波の頂の数は、全周で２個又は４個が等間隔角に設けてある。これに対し、押出機と連なる溶融樹脂路がブローダイヘッドの中心軸部に竪方向にあり、これより放射状の溶融樹脂分配路が設けてある場合においては、前記溶融樹脂溜り部の波部の頂の数は、前記分配路の数に合せて、ダイの全周に対して、等分割角に設けてある場合もある。
前記各請求項記載の発明の効果を、スリーブの加工上から述べれば、スリーブが上下に分割されているから、溶融樹脂溜り部の内端面は、複雑な曲面や、外側面から見ればアンダーカットとなる部分であっても、端面側から簡単に精密な加工ができ、溶融樹脂の流れに最適な加工が従来品より格段に容易に加工し得る。従来溶融樹脂溜り部の幅は狭く、微妙な曲面であり、加工具の大きさや、形状の制限もあり、精密加工を施すにも、経済的に自づから制限が生じていた。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態１の縦断面図である。
【図２】図１の溶融樹脂分配路の平面図である。
【図３】図１における環状分配路の展開図である。
【図４】実施の形態２の縦断面図である。
【符号の説明】
２１ 上スリーブ
２２ 下スリーブ
Claims (24)
- ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、このスリーブを環状分配路を境として上下に２分割可能とし、このスリーブと前記マンドレルとの間に環状樹脂路を形成し、
材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外し、材料替えを行うことを特徴とするブロー成形機における材料替え方法。 - 前記材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外した状態で、下スリーブの内壁面に付着している旧材料を除去すると共に、新材料を前記上スリーブに形成した溶融樹脂分配路を通して前記マンドレルとダイヘッド本体間へ供給し、残留している旧材料を新材料により押流しダイヘッド本体の下方から排出することを特徴とする請求項１記載のブロー成形機における材料替え方法。
- ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このマンドレルとスリーブ間に樹脂路を形成し、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、この内、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とするブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。 - 前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることを特徴とする請求項３記載のブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。
- 前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることを特徴とする請求項３または４記載のブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。
- 前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されていることを特徴とする請求項３、４または５記載のブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。
- 請求項３、４、５または６記載のブロー成形用ダイヘッドを有することを特徴とするブロー成形機。
- 前記ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口はダイリングとコアで形成され、このダイリングはダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付けられており、マンドレルと前記ダイヘッド本体間で、このダイヘッド本体の内面にスリーブが配備されており、
このマンドレルとスリーブ間には前記パリソン押出環状口に連通するほゞ環状の樹脂路が形成され、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に上流側で連通する環状分配路が形成してあり、
この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、このうち、少なくとも下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とする請求項７記載のブロー成形機。 - 前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記マンドレル、上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が下流側で前記環状分配路に連通していることを特徴とする請求項７または８記載のブロー成形機。
- 前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることを特徴とする請求項７、８または９記載のブロー成形機。
- 前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されていることを特徴とする請求項７、８、９または１０記載のブロー成形機。
- アキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジヤの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このスリーブを環状分配路を境として上下に２分割可能とし、このスリーブとプランジャとの間に環状樹脂路を形成し、
材料替えに際しては、ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、
前記スリーブを構成する上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外すことを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機における材料替え方法。 - 前記材料替えに際しては、前記ダイリングをダイヘッド本体の先端から外し、前記上下スリーブの内、下スリーブを、押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する前記環状分配路を境として、ダイヘッド本体の下方から取り外した状態で、下スリーブの内壁面に付着している旧材料を除去するとともに、新材料を前記上スリーブに形成した溶融樹脂分配路を通して前記マンドレルとダイヘッド本体間へ供給し、残留している旧材料を新材料により押流しダイヘッド本体の下方から排出することを特徴とする請求項１２記載のブロー成形機における材料替え方法。
- アキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口を形成するダイリングとコアのうち、ダイリングをダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付け、マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジヤの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブを配備し、
このプランジャとスリーブ間に樹脂路を形成し、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、前記下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。 - 前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることを特徴とする請求項１４記載のアキユームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。
- 前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることを特徴とする請求項１４または１５記載のアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。
- 前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されていることを特徴とする請求項１４、１５または１６記載のアキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッド。
- 請求項１４、１５、１６または１７記載のブロー成形用ダイヘッドを有することを特徴とするアキュームレータ型ブロー成形機。
- 前記アキュームレータ型ブロー成形機におけるブロー成形用ダイヘッドにおけるパリソン押出環状口はダイリングとコアで形成され、このダイリングはダイヘッド本体の先端に着脱可能に取付けられており、マンドレルに沿い摺動する昇降可能なプランジャの外周面を取り囲むように前記ダイヘッド本体の内面にスリーブが配備されており、
このプランジャとスリーブ間には前記パリソン押出環状口に連通するほゞ環状の樹脂路が形成され、このスリーブの中間部には押出機から供給される溶融樹脂を受けて前記樹脂路に連通する環状分配路が形成してあり、
この環状分配路を境として、前記スリーブは上スリーブと下スリーブに分割され、前記下スリーブがダイヘッド本体の下方から取り外し可能に装備されていることを特徴とする請求項１８記載のアキュームレータ型ブロー成形機。 - 前記上スリーブは前記ダイヘッド本体と一体としてあり、前記押出機に連通する溶融樹脂分配路が前記上スリーブに形成され、この溶融樹脂分配路が前記環状分配路に連通していることを特徴とする請求項１８または１９記載のアキュームレータ型ブロー成形機。
- 前記環状分配路は、円周方向に展開した形状を波形に形成され、各山の頂部に前記溶融樹脂分配路が連通していることを特徴とする請求項１８、１９または２０記載のアキュームレータ型ブロー成形機。
- 前記環状分配路の吐出口は前記上スリーブの下端内縁と下スリーブの上端内縁とで形成されていることを特徴とする請求項１８、１９、２０または２１記載のアキュームレータ型ブロー成形機。
- 請求項３、４、５、６、１４、１５または１６記載の前記ダイヘッドにおける環状分配路を境として分割された上スリーブと下スリーブからなり、この下スリーブはこのブローダイヘッドに着脱自在としてあることを特徴とするブローダイヘッドに使用されるスリーブ。
- 前記下側スリーブは、複数種の使用樹脂に対応し、複数個の下側スリーブが単一のブローダイヘッドに対し取替自在に装備しており、前記環状分配路を形成する下側スリーブの上端面の形状並びにスリーブの長さ及び下側スリーブの内径寸法が、前記対応する使用樹脂に最適の形状及び寸法としてあることを特徴とするブローダイヘッドに使用される請求項２３記載のスリーブ。
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