JP3728920B2 - 電池保護回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電池保護回路に係り、特に、電池と外部回路との間に直列に挿入されたスイッチング回路部をオフすることにより、電池を保護する電池保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池を充電するための充電制御回路では、電源と電池との間にスイッチング素子を直列に接続し、スイッチング素子を制御することにより電池の充電を制御している。電池への充電時には、電源からスイッチング素子を介して充電電流が電池に供給される。このため、充電電流によりスイッチング素子が加熱する。
【0003】
スイッチング素子が規定値以上に加熱されると破損の恐れがあるので、従来は、スイッチング素子と電池との間に温度ヒューズを直列に接続していた。温度ヒューズは、周囲温度が所定の温度、例えば、125℃になると、ヒューズが切断され、スイッチング素子に電流が流れないようにする。
このとき、温度ヒューズは、半田付けの際の加熱によりヒューズが切断されないように、半田付け部分を本体から離して設定して、接続していた。
【0004】
図5に温度ヒューズの取り付け方法を示す図を示す。
温度ヒューズ31は、充放電制御トランジスタ用IC32に近接して設けられる。温度ヒューズ31と充放電制御トランジスタ用IC32との間には、熱伝導率の良好な樹脂などが充填され、充放電制御トランジスタ用IC32の温度が温度ヒューズ31に確実に伝わるように取り付けられる。
【0005】
また、温度ヒューズ本体31aと半田付け部31bとの距離は、半田付けによる熱が温度ヒューズ本体31aに伝達されてヒューズが切断されることがない充分な距離Lに設定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の非常保護回路では、温度ヒューズが用いられていたため、温度ヒューズが切断されると、温度ヒューズを交換する以外に復旧できない等の問題点があった。
また、温度ヒューズは、基板への搭載時に半田付けを行う場合に、半田付け時の熱のために切断されることを防止するために温度ヒューズと半田付け部分とを離して設ける必要があり、取り付けスペースが必要となるので、小型化の妨げとなっていた。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、小型で、復帰可能な電池保護回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電池(2)と外部回路との間に直列に挿入されたスイッチング回路部(Q1、Q2)をオフすることにより、電池(2)を保護する電池保護回路において、スイッチング回路部(Q1、Q2)の温度が所定温度以上になると制御信号を駆動電源が切断されるまで反転状態とする温度検出回路(5、6)と、温度検出回路(5、6)から制御信号が供給されており、温度検出回路(5、6)の制御信号が反転されているときにスイッチング回路部(Q1、Q2)をオフする駆動回路(16、9)とを有することを特徴とする。
【0009】
また、温度検出回路(5、6)は、温度に応じてスイッチングする温度検出素子(Q 11 )と、温度検出素子(Q 11 )の電位に応じてスイッチングされ、制御信号を反転させる出力トランジスタ(Q 14 )と、温度検出素子(Q 11 )の電位に応じて起動し、出力トランジスタ(Q 14 )から出力される制御信号を駆動電源(V cc )が切断されるまで反転状態にラッチするラッチ回路(Q 12 、Q 13 、R 12 〜R 14 、D 11 )とを有することを特徴とする。
【0010】
ラッチ回路(Q 12 、Q 13 、R 12 〜R 14 、D 11 )は、温度検出素子(Q 11 )に並列にコレクタ−エミッタが接続された第1のトランジスタ(Q 12 )と、第1及び第2の抵抗(R 13 、R 14 )よりなり、第1及び第2の抵抗(R 13 、R 14 )の接続点が第1のトランジスタ(Q 12 )のベースに接続された分圧手段(R 13 、R 14 )と、温度検出素子(Q 11 )がベースに接続され、コレクタが分圧手段(R 13 、R 14 )に接続され、エミッタに電源が接続された第2のトランジスタ(Q 13 )とを有することを特徴とする。
【0011】
分圧手段(R 13 、R 14 )と第2のトランジスタ(Q 12 )のコレクタとの間に、第2のトランジスタ(Q 12 )のコレクタから分圧手段(R 13 、R 14 )の方向が順方向となるように挿入されたダイオード(D 11 )を有することを特徴とする。
【0012】
電池(2)の過放電を検出する過放電検出回路(10、11)と、電池(2)の過充電を検出する過充電検出回路(14、15)とを有し、スイッチング回路部(Q1、Q2)は、過放電検出回路(10、11)により電池(2)の過放電が検出されたときにオフされ、電池(2)を外部回路から切断する放電制御トランジスタ(Q1)と、過充電検出回路(14、15)により電池(2)の過充電が検出されたときにオフされ、電池(2)を外部回路から切断する充電制御トランジスタ(Q2)とを有し、温度検出回路(5、6)は、放電制御トランジスタ(Q1)の温度を検出する第1の温度検出回路(5)と、充電制御トランジスタ(Q2)の温度を検出する第2の温度検出回路(6)とを有し、駆動回路(16、9)は、第1の温度検出回路(5)の出力に応じて放電制御トランジスタ(Q1)をオフする第1の駆動回路(16)と、第2の温度検出回路(6)の出力に応じて充電制御トランジスタ(Q2)をオフする第2の駆動回路(9)とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、温度検出回路により周囲の温度に応じて制御信号を制御してスイッチング回路部をスイッチングさせることにより、容易に復帰が可能となる。
【0014】
また、本発明によれば、温度検出回路により、温度の上昇が検出されると、制御信号が反転し、スイッチング回路部をオフして、駆動電源がオフされるまで、ラッチされるため、周囲温度が低下しても制御信号の状態はそのまま保持され、スイッチング回路部をオフのまま維持するので、温度ヒューズと同様に扱え、また、駆動電源をオフすると、容易に復帰することができるので、温度ヒューズなどのように交換する必要がなく、扱いが容易となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例のブロック構成図を示す。
本実施例は、充電可能なリチウムイオン電池ユニットに適用した例を示す。
本実施例のリチウムイオン電池ユニット1は、主に、リチウムイオン電池2、リチウムイオン電池2への充電を制御する充電制御IC3、充放電を制御する充放電制御トランジスタQ1 、Q2 、温度ヒューズ4、温度検出回路5、6から構成される。
【0022】
リチウムイオン電池ユニット1には、電源電圧が印加される電源端子T+ 、T- が設けられている。電源端子T+ には、電源から電圧+Bが印加され、電源端子T- には、電源から電圧−Bが印加される。
電源端子T+ は、リチウムイオン電池2の正電極が接続される。また、電源端子T+ は、フィルタ7、8を介して充電制御IC3の入力端子t7 、t8 に接続される。また、電源端子T- は、温度ヒューズ4、制御トランジスタQ1 、Q2 を介してリチウムイオン電池2の負電極、及び、充電制御IC3のグランド端子t1 に接続される。
【0023】
制御トランジスタQ1 は、放電制御を行うトランジスタで、NチャネルMOSFET(Feild Effect Transistor )から構成される。制御トランジスタQ1 は、ソースがリチウムイオン電池2の負電極に接続され、ドレインが制御トランジスタQ2 のドレインに接続され、ゲートが充電制御IC3の放電制御端子t2 に接続される。
【0024】
また、制御トランジスタQ2 は、充電制御を行うトランジスタで、NチャネルMOSFET(Feild Effect Transistor )から構成される。制御トランジスタQ2 は、ソースが温度ヒューズ4を介して電源端子T- に接続され、ドレインが制御トランジスタQ1 のドレインに接続され、ゲートが駆動回路9を充電制御IC3の充電制御端子t4 に接続される。
【0025】
充電制御IC3は、主に、過放電検出回路10、放電不感応時間設定回路11、過電流検出回路12、ヒステリシス設定回路13、過充電検出回路14、充電不感応時間設定回路15から構成される。充電制御IC3の電源端子t7 には、フィルタ7を介してリチウムイオン電池2、又は、電源端子T+ から駆動電源が供給される。充電制御IC3は、端子t7 に供給される電源に応じて駆動される。フィルタ7は、抵抗R1 及びコンデンサC1 によりローパスフィルタを構成しており、リチウムイオン電池2、又は、電源端子T+ の電圧の変動を吸収して電源端子t7 に駆動電圧Vccとして供給する。
【0026】
充電制御IC3の電圧検出端子t8 には、電源端子t7 と同様に、フィルタ8を介してリチウムイオン電池2、又は、電源端子T+ から駆動電源が供給される。電圧検出端子t8 は、過放電検出回路10、及び、過充電検出回路14に検出電圧として供給される。
過放電検出回路10は、電圧検出端子t8 の電圧が所定の電圧以上、例えば、2.3〔V〕以上であると、放電不感応時間設定回路11に起動信号を供給する。放電不感応時間設定回路11は、過放電検出回路10から起動信号が供給されると、過電流検出回路12により不感応時間が設定される。放電不感応時間設定回路11は、設定された不感応時間だけ遅延した後、放電制御端子t2 をハイレベルとする。放電制御端子t2 がハイレベルになると、放電制御トランジスタQ1 がオンになり、放電が可能とされる。
【0027】
また、過放電検出回路10は、電圧検出端子t8 の電圧が所定の電圧以下、例えば、2.3〔V〕以下になると、放電不感応時間設定回路11の不感応時間を解除する。放電不感応時間設定回路11は、過放電検出回路10からの起動信号が解除されると、放電不感応時間設定回路11は、設定された不感応時間だけ遅延した後、放電制御端子t2 をローレベルとする。放電制御端子t2 がローレベルになると、放電制御トランジスタQ1 がオフして、放電が停止される。
【0028】
また、充電制御IC3の電源端子t7 、電圧検出端子t8 には、フィルタ7、8を介して電源電圧B+ が印加される。フィルタ7、8は、抵抗R0 、R1 及びコンデンサC0 、C1 から構成される。
さらに、過電流検出端子t3 は、抵抗R2 を介して、放電制御トランジスタQ1 のドレインに接続される。また、遅延タイミング設定端子t6 には、コンデンサC2 が接続され、コンデンサC2 の容量に応じて不感応時間設定回路15の不感応時間が設定される。
【0029】
また、充電制御IC3の充電制御端子t4 は、駆動回路9を介して充電制御トランジスタQ2 のゲートに接続される。駆動回路9は、NPNトランジスタQD2、抵抗R3 〜R5 から構成される。
充電制御IC3の充電制御端子t4 から出力された充電制御信号は、抵抗R4 、R5 により分圧されて、トランジスタQD2のベースに供給される。トランジスタQD2は、充電制御端子t4 から出力された充電制御信号がハイレベルのときにオンして、充電制御トランジスタQ2 のゲートから充電制御信号を接地に引き込む。
【0030】
また、トランジスタQD2は、充電制御端子t4 から出力された充電制御信号がローレベルのときにオフする。トランジスタQD2がオフすることにより、充電制御トランジスタQ2 のゲートには、電源端子T+ から抵抗R3 を介して電流が供給される。このため、充電制御トランジスタQ2 のゲートは、ハイレベルになり、充電制御トランジスタQ2 はオンする。
【0031】
温度検出回路5は、駆動回路16を介して放電制御トランジスタQD1のゲートに接続される。駆動回路16は、NPNトランジスタQD1及び抵抗R6 から構成される。
温度検出回路5の出力信号は、トランジスタQD1のベースに供給される。トランジスタQD1のベースは抵抗R6 を放電制御トランジスタQ1 のソース側に接続されている。
【0032】
駆動回路16は、温度検出回路5の出力信号がローレベルのときは、トランジスタQD1はオフするので、放電制御トランジスタQ1 のゲートには充電制御IC3の放電制御端子t2 から放電制御信号が供給され、放電制御トランジスタQ1 は、放電制御信号に応じてスイッチングされる。
また、駆動回路16は、温度検出回路5の出力信号がハイレベルのときは、トランジスタQD1がオンするので、充電制御IC3の放電制御端子t2 から出力された放電制御信号はトランジスタQD1を介して放電制御トランジスタQ1 のソース側に供給されてしまうので、放電制御トランジスタQ1 のゲートは、放電制御信号によらず、ローレベルとされ、放電制御トランジスタQ1 はオフされる。
【0033】
温度検出回路6は、駆動回路9を介して充電制御トランジスタQ2 のゲートに接続される。駆動回路9は、温度検出回路6の出力信号がローレベルのときは、放電制御トランジスタQ1 のゲートには充電制御IC3の放電制御端子t2 から放電制御信号が供給され、放電制御トランジスタQ1 は、放電制御信号に応じてスイッチングされる。
【0034】
また、駆動回路9は、温度検出回路6の出力信号がハイレベルのときは、トランジスタQD2が充電制御IC3の充電制御端子t4 から出力された放電制御信号によらずオンするため、放電制御トランジスタQ2 のゲートは、ローレベルとされ、放電制御トランジスタQ2 はオフする。
ここで、温度検出回路5、6について詳細に説明する。
【0035】
図2に本発明の一実施例の温度検出回路の回路構成図を示す。
温度検出回路5、6は、抵抗R11〜R14、NPNトランジスタQ11、Q12、PNPトランジスタQ13、Q14、ダイオードD11から構成される。
抵抗R11及びトランジスタQ11は、電源電圧Vccに対して直列に接続される。トランジスタQ11は、温度検出素子に相当する。トランジスタQ11のコレクタには、抵抗R11を介して電源電圧Vccが印加される。また、トランジスタQ11のエミッタは、接地に接続される。さらに、トランジスタQ11のベースは、開放状態とされる。
【0036】
図3に本発明の一実施例の温度検出素子の温度に応じたコレクタ電流の特性図を示す。
トランジスタQ11のコレクタ電流Ic は、一般に図3に示すように温度が略100℃以下で略0〔A〕で、100〜110℃で急激に増加する特性を持っている。
【0037】
このため、温度が100℃以下では、トランジスタQ11はオフ状態であり、抵抗R11とトランジスタQ11との接続点の電位はハイレベルとなる。温度が100℃以上では、トランジスタQ11はオン状態となり、抵抗R11とトランジスタQ11との接続点の電位はローレベルとなる。
抵抗R11とトランジスタQ11との接続点は、PNPトランジスタQ13、Q14のベースに接続される。
【0038】
トランジスタQ13は、特許請求の範囲の第2のトランジスタに相当し、エミッタに電源電圧Vccが印加され、コレクタはダイオードD11のアノードに接続される。トランジスタQ13は、抵抗R11とトランジスタQ11との接続点の電位がハイレベルでオフし、ローレベルでオンする。
トランジスタQ14は、特許請求の範囲の出力トランジスタに相当し、エミッタに電源電圧Vccが印加され、コレクタが出力端子となる。トランジスタQ14は、トランジスタQ13と同様に抵抗R11とトランジスタQ11との接続点の電位がハイレベルでオフし、ローレベルでオンする。
【0039】
ダイオードD11は、特許請求の範囲のPN接合素子に対応し、アノードがトランジスタQ13のコレクタに接続され、カソードが抵抗R13、R14を介して接地に接続される。抵抗R13、R14は、特許請求の範囲の分圧手段に対応し、抵抗R13は、特許請求の範囲の第1の抵抗、抵抗R14は、特許請求の範囲の第2の抵抗に相当する。抵抗R13、R14との接続点は、トランジスタQ12のベースに接続される。
【0040】
トランジスタQ12は、特許請求の範囲の第1のトランジスタに相当し、コレクタが抵抗R12を介してトランジスタQ11のコレクタに接続され、エミッタが接地される。
上記トランジスタQ12、Q13、ダイオードD11、抵抗R12、R13、R14によりラッチ回路が構成される。なお、トランジスタQ12、Q13、ダイオードD11、抵抗R12、R13、R14から構成されるラッチ回路は、特許請求の範囲のラッチ回路に相当する。
【0041】
次に、温度検出回路5、6の動作を説明する。
まず、周囲温度が100℃以下では、温度検出素子であるトランジスタQ11がオフ状態であるので、トランジスタQ13、Q14のベース電位はハイレベルとなる。トランジスタQ13、Q14は、PNPトランジスタであり、ベース電位がハイレベルのときは、オフとなる。
【0042】
トランジスタQ14がオフであるので、検出温度出力端子Ttsはローレベルとなる。すなわち、温度検出信号がローレベルとなる。
なお、このとき、トランジスタQ13がオフであるので、抵抗R13、R14には電流が供給されず、よって、抵抗R13、R14の接続点はローレベルとなる。トランジスタR13、R14の接続点がローレベルとなると、トランジスタQ12のベース電位がローレベルとなるので、トランジスタQ12はオフとなる。
【0043】
よって、トランジスタQ11〜Q14の全てがオフとなるので、電流は消費されない。このため、低消費電流で温度検出、制御を行える。
また、周囲温度が100℃を越えると、まず、トランジスタQ11がオンする。トランジスタQ11がオンすると、トランジスタQ13、Q14のベース電位が低下する。
【0044】
トランジスタQ14のベース電位が低下すると、トランジスタQ14がオンする。トランジスタQ14がオンすると、検出温度出力端子Ttsに電流が供給され、検出温度出力端子Ttsがハイレベルになる。
トランジスタQ13もベース電位が低下すると、トランジスタQ13がオンする。トランジスタQ13がオンすると、ダイオードD11を介して抵抗R13、R14に電流が供給される。抵抗R13、R14は、供給電流を電圧に変換して、トランジスタQ12のベースに供給し、トランジスタQ12のベース電位をハイレベルにする。
【0045】
トランジスタQ12はベース電位がハイレベルになると、オンし、抵抗R12を介してトランジスタQ13、Q14のベースから電流を引き込む。
ここで、周囲温度が100℃より低下し、トランジスタQ11がオフしたとしても、トランジスタQ12がオンであるので、トランジスタQ13、Q14のベースからは依然として電流が引き込まれる。よって、トランジスタQ13、Q14は、オン状態に維持される。なお、このとき、トランジスタQ13、Q14のオン状態は電源電圧Vccがオフとなるまで、維持されることになる。
【0046】
以上のように、温度検出回路5、6は、周囲温度が100℃以上になると、出力信号をハイレベルに保持し、周囲温度が100℃以下に低下しても、出力信号をラッチし、ハイレベルに維持する。
温度検出回路5の出力信号は、駆動回路16を介して制御トランジスタQD1のゲートに供給され、温度検出回路6の出力信号は、駆動回路9を介して制御トランジスタQD2のゲートに供給される。
【0047】
放電制御トランジスタQ1 は、温度検出回路5の出力信号がローレベルのときには、駆動回路16を構成する駆動トランジスタQD1のベースがローレベルとなるので、駆動トランジスタQD1がオフして、充電制御IC3の放電制御端子t2 から出力される放電制御信号が放電制御トランジスタQ1 のゲートに供給され、放電制御信号に応じて放電制御トランジスタQ1 が制御される。
【0048】
また、充電制御トランジスタQ2 は、温度検出回路6の出力信号がローレベルのときには、駆動回路9の駆動トランジスタQD2のベースがローレベルになるので、駆動トランジスタQD2がオフして、充電制御IC3の充電制御端子t4 から出力される充電制御信号が充電制御トランジスタQ2 のゲートに供給され、充電制御信号に応じて充電制御トランジスタQ2 が制御される。
【0049】
放電制御トランジスタQ1 は、温度検出回路5の出力信号がハイレベルのときには、駆動回路16を構成する駆動トランジスタQD1のベースがハイレベルとなるので、駆動トランジスタQD1がオンして、充電制御IC3の放電制御端子t2 から出力される放電制御信号を接地に供給する。このため、放電制御トランジスタQ1 のゲートはローレベルとなり、放電制御トランジスタQ1 は放電制御端子t2 から出力される放電制御信号によらず、オフする。
【0050】
また、充電制御トランジスタQ2 は、温度検出回路6の出力信号がハイレベルのときには、駆動回路9を構成する駆動トランジスタQD2のベースがハイレベルとなるので、駆動トランジスタQD2がオンして、充電制御IC3の充電制御端子t4 から出力される充電制御信号を接地に供給する。このため、充電制御トランジスタQ2 のゲートはローレベルとなり、充電制御トランジスタQ2 は充電制御端子t4 から出力される充電制御信号によらず、オフする。
【0051】
本実施例によれば、温度が100℃以下のときには、放電制御トランジスタQ1 、充電制御トランジスタQ2 のゲートには、充電制御IC3の放電制御端子t2 、充電制御端子t4 から充電制御信号、放電制御信号が供給され、充電制御IC3による通常の制御動作が実現され、また、温度が100℃以上となると、温度検出回路5、6により駆動回路16、9が動作して、充電制御IC3の放電制御端子t2 、充電制御端子t4 から出力された充電制御信号、放電制御信号は接地に供給され、充電制御信号、放電制御信号にかかわらず放電制御トランジスタQ1 、充電制御トランジスタQ2 のゲートはローレベルとなり、放電制御トランジスタQ1 、充電制御トランジスタQ2 はオフすることにより、電流を遮断し、加熱を防止することができる。
【0052】
このとき、温度検出回路5、6は、ラッチ機能により温度が100℃以上になった後、温度が100℃以下になっても、温度検出回路5、6の出力信号は、ハイレベルに保持され、放電制御トランジスタQ1 、充電制御トランジスタQ2 はオフに維持され、電源電圧Vccが切断されるまで電流を遮断し続ける。よって、温度ヒューズと同様な動作を実現でき、また、電源電圧Vccを切断することにより容易に復帰させることができ、扱いが容易となる。
【0053】
なお、温度検出回路5、6の構成は、上記の構成のものに限られるものではない。
図4に本発明の一実施例の温度検出回路の変形例の回路構成図を示す。
本変形例の温度検出回路5、6は、電源電圧Vccに対して抵抗R21、R22、ダイオードD21、D22を直列に接続し、ダイオードD21、D22の温度に応じた電流の変化を用いて、温度検出を行う。温度が上昇すると、ダイオードD21、D22に流れる電流が増加する。
【0054】
ダイオードD21、D22に流れる電流が増加すると、トランジスタQ21のベース電位が上昇する。トランジスタQ21のベース電位が上昇し、所定のレベルを超えると、トランジスタQ21がオンする。
トランジスタQ21がオンすると、トランジスタQ22、Q23のベースから電流を引き込む。トランジスタQ22、Q23のベースから電流が引き込まれると、トランジスタQ22、Q23がオンする。
【0055】
トランジスタQ22がオンすることにより、ダイオードD21、D22にオン電流を供給し、トランジスタQ21をオン状態にラッチする。また、トランジスタQ23がオンすることにより、出力信号がハイレベルとなる。
なお、温度が所定温度より低下しても、トランジスタQ22のコレクタ電流によりダイオードD21、D22の電流は、トランジスタQ21をオンするのに充分な電流に維持され、出力信号をハイレベルに保持する。すなわち、ラッチ機能を有する。
【0056】
このとき、本実施例では、温度検出のため、ダイオードD1 、D2 にアイドル電流を供給する必要があるので、消費電流が図2の温度検出回路に比べて多くなる。
なお、本実施例では、信頼性を向上するために、温度検出回路5、6に直列に温度ヒューズ4を接続したが、温度ヒューズ4は必ずしも必要ではない。
【0057】
また、本実施例では、非常保護回路として、リチウムイオン電池ユニット1に適用した例を説明したが、制御トランジスタを有する構成であれば、これに限られるものではない。
さらに、本実施例では、放電制御トランジスタQ1 側の温度検出回路5を充電制御IC3とは別体で構成したが、充電制御IC3内に内蔵してもよい。また、このとき、駆動回路16も充電制御IC3内に内蔵する構成としてもよい。
【0058】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、温度検出回路により周囲の温度に応じて制御信号を制御してスイッチング素子をスイッチングさせることにより、容易に復帰が可能となるなどの特長を有する。
【0059】
また、本発明によれば、温度検出回路により、温度の上昇が検出されると、制御信号が反転し、スイッチング回路部をオフして、駆動電源がオフされるまで、ラッチされるため、周囲温度が低下しても制御信号の状態はそのまま保持され、スイッチング回路部をオフのまま維持するので、温度ヒューズと同様に扱え、また、駆動電源をオフすると、容易に復帰することができるので、温度ヒューズなどのように交換する必要がなく、扱いが容易となるなどの特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施例の温度検出回路の回路構成図である。
【図3】 本発明の一実施例の温度検出素子の温度に応じたコレクタ電流の特性図である。
【図4】本発明の一実施例の温度検出回路の変形例の回路構成図である。
【図5】温度ヒューズの取り付け方法を示す図である。
【符号の説明】
1 リチウムイオン電池ユニット
2 リチウムイオン電池
3 充電制御IC
4 温度ヒューズ
5、6 温度検出回路
7、8 フィルタ
9、16 駆動回路
10 過放電検出回路
11 放電不感応時間設定回路
12 過電流検出回路
13 ヒステリシス設定回路
14 過充電検出回路
15 充電不感応時間設定回路
Claims (2)
- 電池と外部回路との間に直列に挿入されたスイッチング回路部をオフすることにより、該電池を保護する電池保護回路において、
前記スイッチング回路部の温度が所定温度以上になると制御信号を駆動電源が切断されるまで反転状態とする温度検出回路と、
前記温度検出回路から前記制御信号が供給されており、前記温度検出回路の制御信号が反転されているときに前記スイッチング回路部をオフする駆動回路とを有し、
前記温度検出回路は、温度に応じてスイッチングする温度検出素子と
前記温度検出素子の電位に応じてスイッチングされ、前記制御信号を反転させる出力トランジスタと、
前記温度検出素子の電位に応じて起動し、前記出力トランジスタから出力される前記制御信号を前記駆動電源が切断されるまで反転状態にラッチするラッチ回路とを有し、
前記ラッチ回路は、前記温度検出素子に並列にコレクタ−エミッタが接続された第1のトランジスタと、
第1及び第2の抵抗よりなり、該第1及び第2の抵抗の接続点が前記第1のトランジスタのベースに接続された分圧手段と、
前記温度検出素子がベースに接続され、コレクタが前記分圧手段に接続され、エミッタに電源が接続された第2のトランジスタと、
前記分圧手段と前記第2のトランジスタのコレクタとの間に、前記第2のトランジスタのコレクタから前記分圧手段の方向が順方向となるように挿入されたダイオードとを有することを特徴とする電池保護回路。 - 前記電池の過放電を検出する過放電検出回路と、
前記電池の過充電を検出する過充電検出回路とを有し、
前記スイッチング回路部は、前記過放電検出回路により前記電池の過放電が検出されたときにオフされ、前記電池を外部回路から切断する放電制御トランジスタと、
前記過充電検出回路により前記電池の過充電が検出されたときにオフされ、前記電池を外部回路から切断する充電制御トランジスタとを有し、
前記温度検出回路は、前記放電制御トランジスタの温度を検出する第1の温度検出回路と、
前記充電制御トランジスタの温度を検出する第2の温度検出回路とを有し、
前記駆動回路は、前記第1の温度検出回路の出力に応じて前記放電制御トランジスタをオフする第1の駆動回路と、
前記第2の温度検出回路の出力に応じて前記充電制御トランジスタをオフする第2の駆動回路とを有することを特徴とする請求項1記載の電池保護回路。
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