JP2023170996A - 空調衣服用装置 - Google Patents

Abstract

【課題】多量な発熱を伴う状態となる破損が生じた電子部品の発熱によって発火することのない空調衣服用装置を提供する。【解決手段】第１の半導体部７ｆが、経年劣化等によって多量な発熱を伴う状態となる破損が生じた場合には、破損した第１の半導体部７ｆの表面温度が急激に発熱することになる。このようにして第１の半導体部７ｆから発生した熱は、充填した熱伝導物質を介して直ちに第１の遮断部７ｇに伝達するので、第１の半導体部７ｆの発熱した温度が、爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度に達する前に、第１の遮断部７ｇの溶断部が溶解することになる。そして、第１の遮断部７ｇによって、バッテリ部からの電力供給が遮断される。第１の半導体部７ｆの発熱は、熱伝導物質によって熱伝導が迅速かつ効率的に第１の遮断部７ｇに伝達することから、一部が破損した第１の半導体部７ｆが爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度に達することはない。【選択図】図５

Description

本発明は、爆発性雰囲気内で着用する空調衣服に取り付ける空調衣服用装置に関するものである。

特許文献１に示すように、高温環境下での作業時等に作業者が着用し、取り付けられたファンにより衣服内に外気を吸入する空調衣服が知られている。そして、この空調衣服は石油精製・石油化学・化学合成プラント等の可燃性ガスや可燃性粉じんから成る可燃性物質の蒸気が空気中に存在する爆発性雰囲気内で、着用するニーズも存在する。

特開２０１９－６５８６１号公報

しかし、特許文献１に示すような通常の空調衣服は、上述の爆発性雰囲気内での使用に耐え得るように防爆仕様が施されておらず、ケーブルの短絡や部品の故障等による爆発性雰囲気内の可燃性物質への着火に対しては、無対策である。

爆発性雰囲気内で上述の従来の空調衣服を使用した場合には、何らかの不具合が空調衣服用装置に発生し、火花等により爆発性雰囲気内の可燃性物質に着火する危険性がある。

例えば、電流を制御する半導体素子から成る電子部品の一部が破損し、多量な発熱を伴う状態となる破損、例えば高い抵抗値を持つ状態となる破損が生じた場合には、この電子部品にバッテリから電力供給することによって、異常に加熱することがある。このような電子部品に部分的な破損が発生した場合にも、上述のように爆発性雰囲気内の可燃性物質に着火する危険性が生ずる。

本発明の目的は、上述の課題を解消し、多量な発熱を伴う抵抗値を持った状態で電子部品が破損した場合であっても、この破損した電子部品の発熱によって着火することのない空調衣服用装置を提供することにある。

上記目的を達成するための本発明に係る空調衣服用装置は、主筐体部内に、バッテリ部と、主制御部を含む制御回路部とを備え、ファン部に接続ケーブルを介して接続して前記ファン部に電力を供給する空調衣服用装置であって、前記ファン部へのオン・オフの制御を行う前記主制御部は、前記バッテリ部の一方の電極に対して、第１の保護装置を介して接続されており、前記第１の保護装置は、前記バッテリ部を制御する第１の半導体部と、周囲の温度が所定温度を超過すると、前記バッテリ部からの電力供給を遮断する第１の遮断部と、前記第１の半導体部及び前記第１の遮断部の周囲を熱伝導物質で取り囲むように内部を充填した第１の筐体部とから成ることを特徴とする。

本発明に係る空調衣服用装置によれば、接続したバッテリ部からの電流により、多量な発熱を伴う状態となる破損が生じた半導体部に対して、周囲の温度が所定温度を超過すると、バッテリ部からの電力供給を遮断する遮断部と、半導体部及び遮断部の周囲を熱伝導物質で取り囲むように内部を充填した筐体部を設けて、保護装置を配置することで、爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度に達する前に、遮断部によりバッテリ部からの電力供給が遮断される。従って、爆発性雰囲気内で使用しても、一部が破損した半導体部によって可燃性物質への着火を引き起こすことはない。

空調衣服の正面から見た説明図である。 空調衣服用装置のブロック回路構成図である。 空調衣服用装置の斜視図である。 空調衣服用装置の分解斜視図である。 第１の保護装置の分解斜視図である。 第２の保護装置の分解斜視図である。

本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図１は空調衣服Ｗを背面から見た説明図であり、図２は空調衣服Ｗに取り付けられる空調衣服用装置Ｍのブロック回路構成図である。空調衣服Ｗは、正面に開閉用のジッパーＷ１を備えた上着Ｗ２に、空調衣服用装置Ｍが取り付けられている。

空調衣服用装置Ｍは、上着Ｗ２の背面に設けた図示しない取付孔に固定した複数個の例えば２個のファン部Ｆと、上着Ｗ２の内ポケット等に収納する空調衣服用装置１と、各ファン部Ｆ及び空調衣服用装置１を接続する複数の接続ケーブルＣとから構成されている。

円盤状のファン部Ｆは、上着Ｗ２に対して左右対称になるように配置されており、ハウジング内に羽根部Ｆ１が収納されている。この羽根部Ｆ１を回転させるモータに対して接続ケーブルＣを介して電力供給を行い、羽根部Ｆ１を高速に回転させることで、外気を上着Ｗ２内に吸入する。ジッパーＷ１を閉じた状態の上着Ｗ２内では、矢印の方向に気流Ｋが発生し、上着Ｗ２内の空気は首や手首の隙間を介して、外部に排出される。

このようにファン部Ｆのモータの駆動により、上着Ｗ２内は涼しい状態が維持される。なお、ファン部Ｆは直流で動作する軸流ファン以外に、遠心ファン等の適宜のファンを採用することも可能である。

ファン部Ｆのハウジングは本体部と固定枠部とから成り、これらで上着Ｗ２の取付孔を挟持することで固定されている。ファン部Ｆの故障時等には、本体部から固定枠部を分離することで、容易に上着Ｗ２からファン部Ｆを取り外すことが可能である。

ファン部Ｆ毎に独立して配線される接続ケーブルＣの一方の端部には、後述する空調衣服用装置１の端子用接続部と接続する接続端子部Ｃ１が設けられている。接続ケーブルＣの他方の端部は、ファン部Ｆと連結しているように図示しているが、端子用接続部及び接続端子部Ｃ１と同様に取り外し可能としてもよい。

図３は空調衣服用装置１の斜視図であり、図４は分解斜視図である。空調衣服用装置１は、上面を解放した箱状の基部２と、基部２を上方から被せて密閉する上蓋部３とから成る主筐体部４内に、リチウムイオン電池等から成るバッテリ部５と、このバッテリ部５と接続される制御回路部６が収納されている。

基部２は、バッテリ部５が収納される空間と制御回路部６が収納される空間とを区分けする内壁部２ａを有し、基部２の外周壁２ｂの上辺には、外周壁２ｂに沿って溝部２ｃが設けられている。

また、内壁部２ａの端部には、バッテリ部５のプラス極、マイナス極の電力線５ａ、５ｂを制御回路部６側に配線するための凹部２ｄが設けられている。

基部２の外周壁２ｂの一部には、ファン部Ｆに対する電力供給をオン・オフする電源スイッチ部２ｅと、バッテリ部５の残量を表示する残量表示部２ｆと、接続ケーブルＣの接続端子部Ｃ１を挿入する端子用接続部２ｇと、充電するために商用電源等から充電ケーブルを介して、接続可能な充電用挿入片２ｈとが設けられている。

上蓋部３は、基部２の内壁部２ａと、先端同士が接する内壁部３ａとを有し、上蓋部３の外周壁３ｂには、接続ケーブルＣの接続端子部Ｃ１を挿入する端子用接続部３ｃと、基部２の充電用挿入片２ｈと当接することで充電用挿入口４ａを形成する充電用挿入片３ｄとが設けられている。

また、外周壁３ｂの下辺に沿って、基部２の溝部２ｃと嵌合する突条部３ｅが設けられており、溝部２ｃに突条部３ｅを嵌合させることで基部２及び上蓋部３を密閉して固定することが可能である。

このように基部２を上蓋部３により固定すると、内壁部２ａ、３ａには凹部２ｄ、３ｆから成る矩形孔が形成され、この矩形孔にシリコン樹脂材等から成る密封性の高い立方体状のシール材２ｉが嵌入されている。

このシール材２ｉは中央に電力線５ａ、５ｂを挿通する一対の貫通孔２ｊと、この貫通孔２ｊの周囲を取り囲むように凹設した溝部２ｋとを備えている。凹部２ｄ、３ｆの周辺の内壁部２ａ、３ａに、シール材２ｉの溝部２ｋを押し込んだ状態で、基部２に上蓋部３を閉止すると主筐体部４に衝撃を加えてもシール材２ｉが内壁部２ａ、３ａから外れることはない。

シール材２ｉを内壁部２ａ、３ａに嵌合することで、バッテリ部５が収納される空間と、制御回路部６が収納される空間を完全に分離することができる。このようにすることで、例えばリチウムイオン電池から成るバッテリ部５から電解液が液漏れしても、制御回路部６側に電解液が浸水することはない。

バッテリ部５としては、例えば公称電圧３．７Ｖ、定格容量１．８８Ａｈのリチウムイオン電池を、複数個を連結して使用する。また、バッテリ部５として充電用挿入口４ａを介して充電可能な充電池に代えて、使い捨ての乾電池を採用することも可能である。なお、乾電池を採用する場合には、充電用挿入口４ａを設ける必要はない。

制御回路部６は、主基板６ａ上に配置されており、マイコン等から成る主制御部６ｂと、この主制御部６ｂとそれぞれが直接に接続される、電源スイッチ部２ｅとオン・オフするように接触するスイッチ端子６ｃ、主筐体部４の端子用接続部２ｇ、３ｃと連通する出力端子６ｄ、６ｅ、充電用挿入口４ａに連通する充電端子６ｆ、及び基部２の残量表示部２ｆの裏面に配置された図示しないＬＥＤ素子の端子を接続する接続孔６ｇと、第１、第２の保護装置７、８と、接続端子部Ｃ１が接続する端子用接続部２ｇ、３ｃと第２の保護装置間に並列に配置されると共に、主制御部６ｂと第２の保護装置８を介して接続する電流制限部９とから構成されている。なお、残量表示部２ｆは、バッテリ部５の残量に応じて、複数のＬＥＤ素子が点灯するようにされている。

主制御部６ｂは図２に示すように、バッテリ部５の一方の電極であるマイナス極側の電力線５ｂに対しては、第１の保護装置７を介して接続されており、バッテリ部５の他方の電極であるプラス極側の電力線５ａに対しては、第２の保護装置８を介して接続されている。

第１の保護装置７は、一方の側面が開口した矩形箱状の第１の筐体部７ａと、この第１の筐体部７ａ内に設けられたスライド部７ｂに、挿入して収納される被収納部７ｃとから構成されている。

なお、この第１の筐体部７ａには耐熱性を有する樹脂、例えばポリカーボネイト製のものが用いられる。なお、第１の筐体部７ａの材料は、耐熱性を有する樹脂以外にも、放熱効率の高いアルミニウム等の金属製を採用してもよい。

また、第１の筐体部７ａの内側壁に対向して設けられたスライド部７ｂは、一対の平行した突起条体から成る溝形状をしており、これらの突起条体の間に、板状体である被収納部７ｃの第１の基板部７ｄを摺動可能としている。

被収納部７ｃは、第１の基板部７ｄと、主制御部６ｂ及びバッテリ部５と配線接続された第１の端子部７ｅとから構成され、第１の基板部７ｄは、バッテリ部５の過電圧、過放電、過電流に対する制御を行う第１の半導体部７ｆと、周囲の温度が所定温度を超過すると第１の端子部７ｅに接続するバッテリ部５からの電力供給を遮断する一対の第１の遮断部７ｇとを有している。

第１の半導体部７ｆは、バッテリ部５の過電圧、過放電、過電流を監視するＩＣチップ部７ｈと、このＩＣチップ部７ｈからのゲート部に印加するゲート電圧によって、ソース、ドレイン間のバッテリ部５の電流を制御するＦＥＴ素子（電界効果トランジスタ）である第１、第２のＦＥＴ部７ｉ、７ｊとから構成されている。

一方の第１のＦＥＴ部７ｉは、充電用挿入口４ａを介して接続される外部電源からバッテリ部５への過剰な充電を保護する充電保護用のＦＥＴ素子であり、他方のＦＥＴ部７ｊはバッテリ部５から充電用挿入口４ａへの放電を保護する放電保護用のＦＥＴ素子である。

また、第１の筐体部７ａ内に収納された第１の基板部７ｄと、第１の筐体部７ａとの間の空間には、絶縁体である熱伝導物質、例えばシリコン材が充填されている。この図示しないシリコン材は、第１の半導体部７ｆ及び１対の第１の遮断部７ｇを取り囲むように配置されることになる。

第２の保護装置８は、第１の保護装置７同様に一方の側面が開口した矩形箱状の第２の筐体部８ａと、この第２の筐体部８ａ内に設けられたスライド部８ｂに挿入して収納される被収納部８ｃとから構成されている。この第２の筐体部８ａも第１の筐体部７ａと同様に、耐熱性を有する樹脂、例えばポリカーボネイト製のものが用いられる。

被収納部８ｃは、第２の基板部８ｄと、主制御部６ｂ、電流制限部９、及びバッテリ部５と配線接続された第２の端子部８ｅとから構成される。第２の基板部８ｄは、第２の半導体部８ｆと、周囲の温度が所定温度を超過すると、第２の端子部８ｅに接続するバッテリ部５からの電力供給を遮断する第２の遮断部８ｇとを有している。

一対の第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇは、何れもバッテリ部５からの電力線に対して直列に接続されており、内部に図示しない溶断部を有するラジアルタイプやアキシャルタイプの温度ヒューズが用いられている。なお、第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇは１個でも、３個以上の複数であってもよい。

溶断部の周囲の温度が高温となり、所定温度、例えば１５０℃を超過すると内部の溶断部が溶解し、溶断部が溶解することで物理的に電力線の連続状態を断線状態にする。なお、溶断部が溶解する所定温度は、爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度よりも低い温度とされている。

また、一対の第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇをそれぞれ直列に接続する二重系にすることで、一方の遮断部７ｇ、８ｇの溶断部に不具合等があって、電力供給を遮断することができないとしても、正常に動作する他方の遮断部７ｇ、８ｇによって電力供給を遮断することができる。

第２の半導体部８ｆは主制御部６ｂからのゲート部に印加するゲート電圧によって、ソース、ドレイン間のバッテリ部５から端子用接続部２ｇ、３ｃへ流れる電流を制御する第３、第４のＦＥＴ部８ｈ、８ｉから構成されている。

一方の第３のＦＥＴ部８ｈは、スイッチ端子６ｃによるファン部ＦのＯＮ／ＯＦＦ制御用のＦＥＴ素子であり、他方の第４のＦＥＴ部８ｉは放電口であるべき端子用接続部２ｇ、３ｃから電流制限部９側へと、電流が逆流する逆充電遮断用のＦＥＴ素子である。

図２に示すように、ファン部Ｆ毎に対応するように並列に配置された電流制限部９には、それぞれ過電流が発生しないように、出力電流を制御する４個の電流制限素子９ａが直列に配置されている。

これらの電流制限素子９ａには、例えばセラミック抵抗器である抵抗素子が採用され、この抵抗素子による抵抗によって制限電流値を超過しないように出力電流が制限される。

各電流制限素子９ａは、抵抗値が例えば２Ω程度の抵抗素子が用いられ、複数の抵抗値が小さい電流制限素子９ａを配置することで、電流制限素子９ａからの発熱を分散している。従って、電流制限素子９ａの配置数は、ファン部Ｆの出力等に応じて適宜に設定されることになる。

なお、電流制限素子９ａには抵抗素子に代えて、ＦＥＴ素子を採用することもできる。このような場合は、２個のＦＥＴ素子の電流制限素子９ａを直列に接続する二重系にすることが好ましい。二重系にすることで、一方の電流制限素子９ａが故障し、出力電流を制限できなくなったとしても、故障していない他方の電流制限素子９ａにより、制限電流値を超過しないように維持することができる。

電流制限素子９ａの制限電流値は、羽根部Ｆ１が安定して回転駆動しているときの定格電流値Ｉａと同値、又は定格電流値Ｉａよりも若干高く設定されている。

なお、本実施例では２個の電流制限素子９ａを配置しているが、電流制限部９の電流制限素子９ａは、３個以上の複数個を直列に配置して構成してもよく、制限電流値を超過しないように出力電流を制限することができれば、素子の個数は適宜に決めることができる。

各種の制御を行う第１、第２の保護装置７、８の第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの何れかが、経年劣化等によって前述のように多量の発熱を伴うような抵抗値を持った状態で破損した場合には、破損した第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの表面温度が急激に発熱することになる。

このようにして第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆから発生した熱は、充填した熱伝導物質を介して直ちに第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇに伝達するので、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの発熱による温度上昇が、爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度に達する前に、第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇの溶断部が溶解することになる。

そして、第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇによって、バッテリ部５からの電力供給が遮断されるので、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの温度は徐々に低下してゆく。

このように、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの発熱は、充填した熱伝導物質によって迅速かつ効率的に第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇに伝達することから、一部が破損した第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆが爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度に達することはない。

特に、迅速かつ効率的に熱伝達するので、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの発熱後、直ちに第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇによって電力供給を遮断することができるので、第１、２の保護装置７、８の表面温度上昇を抑制することができる。従って、第１、２の保護装置７、８を小型化しても、表面温度が可燃性物質の着火する温度に到達することはないという利点もある。

また、第１、第２の保護装置７、８に充填された熱伝導物質と第１、第２の筐体部７ａ、８ａは、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの発熱に対して、放熱効果を有しており、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの正常時の発熱に対しては、第１、第２の保護装置７、８外に熱を逃がして、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆの熱暴走や熱劣化等を防いでいる。

なお、主筐体部４内において、接続したバッテリ部５からの電流により、多量の発熱を伴うような抵抗値を持った状態で一部が破損する電子部品の全ては、第１、第２の保護装置７、８内に配置されている。

同様に、電流制限素子９ａとして、ＦＥＴ素子を採用した場合であっても、多量の発熱を伴うような抵抗値を持った状態で一部が破損する可能性があるので、第１、第２の保護装置７、８と同様に、箱状の筐体部、筐体部に充填する熱伝導物質、バッテリ部５からの電力供給を遮断する一対の遮断部を配置する必要がある。

なお、図示するような電流制限素子９ａに、セラミック抵抗器を採用する場合には、ＦＥＴ素子に発生するような高い抵抗値を持つ状態となる破損は生じないので、遮断部や熱伝導物質を充填した筐体部を配置する必要はない。

このように、本発明に係る空調衣服用装置１によれば、接続したバッテリ部５からの電流により、多量な発熱を伴う状態となる破損、例えば高い抵抗値を持つ状態となる破損が生じた第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆに対して、周囲の温度が所定温度を超過すると、バッテリ部５からの電力供給を遮断する第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇと、第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆ及び第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇの周囲を熱伝導物質で取り囲むように内部を充填した第１、第２の筐体部７ａ、８ａとを設けて、第１、第２の保護装置７、８を配置することで、爆発性雰囲気内の可燃性物質の着火する温度に達する前に、第１、第２の遮断部７ｇ、８ｇによりバッテリ部５からの電力供給が遮断される。従って、爆発性雰囲気内で使用しても、一部が破損した第１、第２の半導体部７ｆ、８ｆによって可燃性物質への着火を引き起こすことはない。

１ 空調衣服用装置
２ｇ、３ｃ 端子用接続部
４ 主筐体部
５ バッテリ部
５ａ、５ｂ 電力線
６ 制御回路部
６ｂ 主制御部
７ 第１の保護装置
７ａ 第１の筐体部
７ｆ 第１の半導体部
７ｇ 第１の遮断部
７ｈ ＩＣチップ部
７ｉ 第１のＦＥＴ部
７ｊ 第２のＦＥＴ部
８ 第２の保護装置
８ａ 第２の筐体部
８ｆ 第２の半導体部
８ｇ 第２の遮断部
８ｈ 第３のＦＥＴ部
８ｉ 第４のＦＥＴ部
９ 電流制限部
Ｃ 接続ケーブル
Ｆ ファン部

Claims (7)

1. 主筐体部内に、バッテリ部と、主制御部を含む制御回路部とを備え、ファン部に接続ケーブルを介して接続して前記ファン部に電力を供給する空調衣服用装置であって、
   前記ファン部へのオン・オフの制御を行う前記主制御部は、前記バッテリ部の一方の電極に対して、第１の保護装置を介して接続されており、
   前記第１の保護装置は、前記バッテリ部を制御する第１の半導体部と、周囲の温度が所定温度を超過すると、前記バッテリ部からの電力供給を遮断する第１の遮断部と、前記第１の半導体部及び前記第１の遮断部の周囲を熱伝導物質で取り囲むように内部を充填した第１の筐体部とから成ることを特徴とする空調衣服用装置。
2. 前記第１の半導体部は、前記バッテリ部の過電圧、過放電、過電流に対する制御を行うことを特徴とする請求項１に記載された空調衣服用装置。
3. 前記第１の半導体部は、過電圧、過放電、過電流を監視するＩＣチップ部と、充電保護用のＦＥＴ部と、放電保護用のＦＥＴ部とから成ることを特徴とする請求項２に記載された空調衣服用装置。
4. 前記第１の遮断部は、前記バッテリ部の電力線に対して、直列に複数個を接続していることを特徴とする請求項１に記載された空調衣服用装置。
5. 前記制御回路部は、更に第２の保護装置と、前記接続ケーブルが接続する端子用接続部及び前記第２の保護装置間に並列に配置され、前記ファン部の個数と同数の電流制限部とを備え、
   前記主制御部は前記バッテリ部の他方の電極に対して、第２の保護装置を介して接続され、
   前記第２の保護装置は、前記主制御部と接続する第２の半導体部と、周囲の温度が所定温度を超過すると、前記バッテリ部からの電力供給を遮断する第２の遮断部と、前記第２の半導体部及び前記第２の遮断部を熱伝導物質で取り囲むように内部を充填した第２の筐体部とから成ることを特徴とする請求項１～４の何れか１項に記載された空調衣服用装置。
6. 前記第２の半導体部は、前記主制御部による前記ファン部へのオン・オフの制御用のＦＥＴ部と、前記バッテリ部への逆充電遮断用のＦＥＴ部とから成ることを特徴とする請求項５に記載された空調衣服用装置。
7. 前記第２の遮断部は、前記バッテリ部の電力線に対して、直列に複数個を接続していることを特徴とする請求項５に記載された空調衣服用装置。

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