JP3728896B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車速および先行車との車間距離を制御する車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
先行車に追従走行中に手元操作スイッチ/レバーを操作することによって、運転者の意図に合った車速制御と車間距離制御を行うようにした車両用走行制御装置が知られている(例えば、特開平5−221253号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の車両用走行制御装置では、車間距離を調整する場合に、先行車の加減速度によって自車両の前後方向のG(以下、前後Gと呼ぶ)が変わり、常に同じ前後Gが得られないという問題がある。
図29に、従来の車両用走行制御装置によって、先行車に追従走行中にレバー操作により車間距離を調整した場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す。先行車が加速中にレバー操作をして車間距離を縮めた場合には、レバー操作により車間距離を縮めたことによるGに、先行車の加速によるGを加えた前後Gが自車両の前後方向に発生する。一方、先行車が定速走行中にレバー操作をして車間距離を縮めた場合には、レバー操作により車間距離を縮めたことによるGのみが自車両の前後方向に発生する。つまり、同じレバー操作を行っても先行車の加減速度によって自車両の前後Gが変化し、乗員が期待する前後Gが得られない。
【0004】
また、レバー操作による車速の増減中に先行車に追いついても追従状態にならず、先行車に接近し過ぎる可能性があり、追従走行にスムーズに移行しないという問題がある。
図30に、従来の車両用走行制御装置によって、先行車がいない場合にレバー操作し、レバー操作中に先行車が現れた場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す。先行車がいない場合にレバー操作を行うと、車速を調整することになる。図中のa点で先行車が現れた場合に、レバー操作が終了するb点までは車速を調整するため、運転者が操作を誤ると先行車に接近し過ぎる可能性がある。レバー操作を終えると追従制御になり、しばらく減速して車間距離を離すため、スムーズに追従しない。
【0005】
本発明の目的は、車速制御中には先行車に接近し過ぎないように先行車の加減速による前後G変化を防止し、車速制御終了後はスムーズに車間距離制御に移行するようにした車両用走行制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 請求項1の発明は、目標車速を設定するための操作部材と、操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出値に基づいて操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標車速を演算する目標車速演算手段と、車速検出値が目標車速となるように車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、目標車間距離設定手段は、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。
(2) 請求項2の車両用走行制御装置は、操作量検出値に応じた目標車速を設定する目標車速設定手段を備え、駆動制御手段によって、目標車速演算値と目標車速設定値の内の小さい方を目標車速として選択するようにしたものである。
(3) 請求項3の発明は、目標車速を設定するための操作部材と、操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出値に基づいて操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力を演算する第1の目標駆動力演算手段と、目標駆動力にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、目標車間距離設定手段は、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。
(4) 請求項4の車両用走行制御装置は、操作量検出値に応じた目標車速を設定する目標車速設定手段と、車速検出値を目標車速に一致させるための第2の目標駆動力を演算する第2の目標駆動力演算手段とを備え、駆動制御手段によって、第1の目標駆動力と第2の目標駆動力の内の小さい方を目標駆動力として選択するようにしたものである。
(5) 請求項5の発明は、目標車速を設定するための操作部材と、操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出値に基づいて操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力を演算する第1の目標駆動力演算手段と、第1の目標駆動力に応じた第1のスロットル開度と第1のブレーキ液圧を演算する第1のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段と、スロットル開度とブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、目標車間距離設定手段は、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。
(6) 請求項6の車両用走行制御装置は、操作量検出値に応じた目標車速を設定する目標車速設定手段と、車速検出値を目標車速に一致させるための第2の目標駆動力を演算する第2の目標駆動力演算手段と、第2の目標駆動力に応じた第2のスロットル開度と第2のブレーキ液圧を演算する第2のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段とを備え、駆動制御手段によって、第1のスロットル開度と第2のスロットル開度の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、第1のブレーキ液圧と第2のブレーキ液圧の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択するようにしたものである。
(7) 請求項7の発明は、目標駆動力を設定するための操作部材と、操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出値に基づいて操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、目標駆動力にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、目標車間距離設定手段は、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。
(8) 請求項8の車両用走行制御装置は、操作量検出値に応じた目標駆動力を設定する目標駆動力設定手段を備え、駆動制御手段によって、目標駆動力演算値と目標駆動力設定値の内の小さい方を目標駆動力として選択するようにしたものである。
(9) 請求項9の発明は、目標駆動力を設定するための操作部材と、操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出値に基づいて操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、目標駆動力演算値に応じた第1のスロットル開度と第1のブレーキ液圧を演算する第1のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段と、スロットル開度とブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、目標車間距離設定手段は、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。
(10) 請求項10の車両用走行制御装置は、操作量検出値に応じた目標駆動力を設定する目標駆動力設定手段と、目標駆動力設定値に応じた第2のスロットル開度と第2のブレーキ液圧を演算する第2のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段とを備え、駆動制御手段によって、第1のスロットル開度と第2のスロットル開度の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、第1のブレーキ液圧と第2のブレーキ液圧の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択するようにしたものである。
(11) 請求項11の発明は、目標スロットル開度と目標ブレーキ液圧を設定するための操作部材と、操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、操作量検出値に基づいて操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、車速を検出する車速検出手段と、先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、目標駆動力に応じたスロットル開度とブレーキ液圧を演算するスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段と、スロットル開度とブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、目標車間距離設定手段は、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。
(12) 請求項12の車両用走行制御装置は、操作量検出値に応じたスロットル開度とブレーキ液圧を設定するスロットル開度/ブレーキ液圧設定手段とを備え、駆動制御手段によって、スロットル開度演算値とスロットル開度設定値の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、ブレーキ液圧演算値とブレーキ液圧設定値の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択するようにしたものである。
【0007】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明によれば、操作部材により目標車速を設定し、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。そして、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標車速を演算し、車速検出値が目標車速となるように車両を駆動制御するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
(2) 請求項2の発明によれば、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標車速演算値と、操作量検出値に応じた目標車速設定値の内の小さい方を目標車速として選択するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
(3) 請求項3の発明によれば、操作部材により目標車速を設定し、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。そして、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力を演算し、第1の目標駆動力にしたがって車両を駆動制御するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
(4) 請求項4の発明によれば、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力と、車速検出値を操作量検出値に応じた目標車速に一致させるための第2の目標駆動力の内の小さい方を目標駆動力として選択するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
(5) 請求項5の発明によれば、操作部材により目標車速を設定し、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。そして、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力を演算し、さらに第1の目標駆動力に応じた第1のスロットル開度と第1のブレーキ液圧を演算し、スロットル開度とブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
(6) 請求項6の発明によれば、車速検出値を操作量検出値に応じた目標車速に一致させるための第2の目標駆動力を演算し、さらに第2の目標駆動力に応じた第2のスロットル開度と第2のブレーキ液圧を演算し、第1のスロットル開度と第2のスロットル開度の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、第1のブレーキ液圧と第2のブレーキ液圧の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
(7) 請求項7の発明によれば、操作部材により目標駆動力を設定し、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。そして、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算し、目標駆動力にしたがって車両を駆動制御するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
(8) 請求項8の発明によれば、操作量検出値に応じた目標駆動力設定値と、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力演算値の内の小さい方を目標駆動力として選択するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
(9) 請求項9の発明によれば、操作部材により目標駆動力を設定し、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。そして、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算し、さらに目標駆動力演算値に応じた第1のスロットル開度と第1のブレーキ液圧を演算し、スロットル開度とブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
(10) 請求項10の発明によれば、目標駆動力設定値に応じた第2のスロットル開度と第2のブレーキ液圧を演算し、第1のスロットル開度と第2のスロットル開度の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、第1のブレーキ液圧と第2のブレーキ液圧の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
(11) 請求項11の発明によれば、操作部材により目標スロットル開度と目標ブレーキ液圧を設定し、操作部材の操作中には車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、操作部材の操作直後には車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は車速検出値に応じた目標車間距離を設定する。そして、車間距離検出値を目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算し、さらに目標駆動力演算値に応じたスロットル開度とブレーキ液圧を演算し、スロットル開度とブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
(12) 請求項12の発明によれば、スロットル開度演算値と操作量検出値に応じたスロットル開度設定値の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、ブレーキ液圧演算値と操作量検出値に応じたブレーキ液圧設定値の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
−発明の第1の実施の形態−
図1は第1の実施の形態の構成を示す図である。
操作量センサー1は車速を設定するための操作レバー(不図示)の操作量θを検出するセンサーであり、ポテンショメーターなどが用いられる。測距センサー2はレーザーレーダーなどの距離測定用センサーであり、先行車までの車間距離Lを測定する。車速センサー3は変速機の出力軸などに連結され、車両の走行速度Vを検出する。コントローラー4はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、操作レバーの操作量θ、先行車との車間距離Lなどに基づいて車速を制御する。スロットルアクチュエーター5は不図示のエンジンのスロットルバルブを駆動するアクチュエーターで、モーターでスロットルワイヤーを引っ張る方式や電子スロットルが用いられる。
【0009】
図2はコントローラー4による車速制御を示すブロック図である。
コントローラー4は、マイクロコンピューターのソフトウエア形態により演算制御ブロック4a〜4fを構成する。相対速度演算部4aは、測距センサー2により検出された車間距離Lを微分あるいは差分することによって、自車と先行車との相対速度Vsを求める。目標車間距離調整部4bは、操作レバーが操作されていない場合には、車速センサー3により検出された車速Vと設定車間時間T1とに基づいて、次式により目標車間距離L’を求める。
【数1】
L’=T1*V
ただし、操作レバーが操作されている時には、車速Vと最小車間時間T2に基づいて次式により目標車間距離L’を求める。
【数2】
L’=T2*V
また、操作レバーの操作が終了した直後時には、目標車間距離L’が車間距離検出値Lとなるように次式により設定車間時間T1を求め、数式1により目標車間距離L’を求める。
【数3】
T1=L/V
【0010】
車間距離制御部4cは、車間距離検出値Lと相対速度Vsと車速Vとに基づいて次式により目標車速V’1を求める。
【数4】
V’1=F1*(L−L’)+F2*Vs+(V+Vs)
数式4において、F1,F2は制御ゲインであり、(V+Vs)は先行車速度である。数式4により、車間距離Lを目標車間距離L’に、車速Vを先行車の速度(V+Vs)に一致させるための目標車速V’1を求めることができる。
【0011】
目標車速設定部4dは、操作量センサー1により検出されたレバー操作量θに応じて次式により目標車速V’2を設定する。
【数5】
V’2=C*θ+V
ここで、Cは定数である。目標車速調整部4cは、車間距離制御の目標車速V’1と、レバー操作による目標車速V’2の内の小さい方を選択し、車速指令値V’とする。車速制御部4fは、車速指令値V’に基づいて次式によりスロットル開度TVOを求める。
【数6】
ΔV=V−V’
【数7】
TVO=G1*ΔV+G2*∫ΔVdt+G3*dΔV/dt
【0012】
図3、図4は第1の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第1の実施の形態の動作を説明する。
コントローラー4は所定の時間間隔でこの車速制御を実行する。まずステップ1において、測距センサー2により車間距離Lを検出する。続くステップ2で、検出した車間距離Lに基づいて相対速度Vsを演算する。さらに、ステップ3では車速センサー3により車速Vを検出し、続くステップ4で操作量センサー1によりレバー操作量θを検出する。
【0013】
ステップ5において操作量センサー1による検出値に基づいてレバー操作を確認し、レバーが操作されたらステップ6へ進む。ステップ6では、上記数式2により目標車間距離L’に車速Vに応じた最小目標車間距離を設定する。なお、車速に応じた最小目標車間距離を予めマップ化しておき、このマップにより最小目標車間距離を設定してもよい。続くステップ7でレバー操作の有無を示すレバー操作フラグをセットし、ステップ12へ進む。一方、レバーが操作されていない時はステップ10へ進み、レバー操作フラグがセットされているかどうかを確認する。今回はレバー操作が検出されず、且つレバー操作フラグがセットされている場合は、レバー操作が終了した直後であると判断してステップ8へ進む。ステップ8では、数式3および数式1により目標車間距離L’に目標車間距離検出値Lを設定する。続くステップ9でレバー操作フラグをクリヤしてステップ12へ進む。また、レバーが操作されておらず、レバー操作が終了した直後でもない時は、ステップ11で数式1により車速Vに応じた目標車間距離L’を設定する。ステップ12において、目標車間距離L’、車間距離検出値L、車速Vおよび相対速度Vsに基づいて、数式4により車間距離制御の目標車速V’1を求める。
【0014】
ステップ13で操作量センサー1による検出値に基づいてレバー操作を確認し、レバーが操作されたらステップ14へ進む。ステップ14では、レバー操作量θに応じて数式5により目標車速V’2を演算する。続くステップ15で、車間距離制御の目標車速V’1とレバー操作による目標車速V’2とを比較し、ステップ16,17で両者の小さい方を車速指令値V’に設定する。一方、レバーが操作されていない時は、ステップ17で車間距離制御の目標車速V’1を車速指令値V’に設定する。ステップ18で、車速指令値V’に基づいて数式6および数式7によりスロットル開度TVOを演算する。そして、ステップ19でスロットル開度TVOによりスロットルアクチュエーター5を制御する。
【0015】
図5は、第1の実施の形態の車両用走行制御装置によって、先行車に追従走行中にレバー操作により車速を調整した場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す。先行車が加減速している時にレバーを操作して車間距離を縮めても、発生する前後Gはレバー操作で車速を調整したことによるGのみとなり、先行車の加速度は無関係になる。また、先行車が定速走行している時にレバーを操作して車間距離を縮めても、発生する前後Gはやはりレバー操作で車速を調整したことによるGのみとなる。すなわち、第1の実施の形態によれば先行車の加減速があっても、同じレバー操作に対して同じ前後Gが発生し、運転者が期待する前後Gが得られる。
【0016】
図6は、第1の実施の形態の車両用走行制御装置によって、先行車がいない場合にレバー操作し、レバー操作中に先行車が現れた場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す。先行車がいない場合にレバー操作を行って車速を調整している時に、図中のa点でいきなり先行車が現れると、車間距離制御の目標車速V’1とレバー操作による目標車速V’2の小さい方を車速制御の指令値V’とする。b点では車間距離制御の目標車速V’1の方が小さくなっており、この目標車速V’1を選択して車速を制御するので、スムーズに追従走行に移行し、最小車間距離より接近しないように制御することができる。
【0017】
このように、操作レバーにより常に車速を設定するとともに、レバー操作中には車速Vに応じた最小車間距離以下にならない目標車速V’1を演算し、また、レバー操作の終了直後にはその時の車間距離検出値を維持するための目標車速V’1を演算し、さらに、レバーが操作されていない時には車速Vに応じた車間距離を維持するための目標車速V’1を演算するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
また、車間距離Lを目標値L’とするための車間距離制御の目標車速V’1と、レバー操作量θに応じて設定した目標車速V’2の内の小さい方を目標車速V’に設定するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
【0018】
−発明の第2の実施の形態−
図7は第2の実施の形態の構成を示す図である。なお、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
変速比センサー6はソレノイドなどにより自動変速機の変速比Rを検出するセンサーであり、回転センサー7はエンジンの回転速度Neを検出するセンサーである。なお、変速比Rは自動変速機の変速比に最終減速比を乗じたものである。
【0019】
図8はコントローラー4Aによる車速制御を示すブロック図である。なお、図2に示す制御ブロックと同様な制御ブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
コントローラー4Aは、マイクロコンピューターのソフトウエア形態により演算制御ブロック4a,4b,4d,4g〜4jを構成する。相対速度演算部4aは相対速度Vsを演算する。目標車間距離調整部4bは、レバーが操作されていない時は車速Vに基づいて数式1により目標車間距離L’を演算し、レバーが操作されている時は車速Vに基づいて数式2により最小の目標車間距離L’を演算する。また、レバー操作が終了した直後には数式3および数式1により目標車間距離L’に車間距離検出値Lを設定する。
【0020】
車間距離制御部4gは、車間距離検出値L、目標車間距離L’および相対速度Vsに基づいて、次式により目標駆動力F’1を求める。
【数8】
F’1=Ft1*(L−L’)+Ft2*∫(L−L’)dt+Ft3*Vsここで、Ft1,Ft2,Ft3は制御ゲインである。目標車速設定部4dは、レバー操作量θに応じた目標車速V’2を上記数式5により求める。車速制御部4hは、車速Vを目標車速V’2に一致させるための目標駆動力F’2を上記数式6および次式により演算する。
【数9】
F’2=Gt1*ΔV+Gt2*∫ΔVdt+Gt3*dΔV/dt
ただし、Gt1,Gt2,Gt3は制御ゲインである。目標駆動力調整部4iは、車間距離制御の目標駆動力F’1とレバー操作による車速制御の目標駆動力F’2の内の小さい方を選択し、駆動力指令値F’とする。
【0021】
駆動力制御部4jは、駆動力をその指令値F’に一致させるためのスロットル開度TVOを演算する。図9にスロットル開度の演算方法を示す。まず、次式により駆動力指令値F’を変速比Rによりエンジン軸トルクTeに変換する。
【数10】
Te=F’*W/(R*0.98)
ここで、Wは駆動輪の半径である。さらに、エンジン軸トルクTeとエンジン回転速度Neとに基づいて、図9に示すようなエンジン特性マップからスロットル開度TVOを表引き演算する。
【0022】
図10、図11は、第2の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第2の実施の形態の動作を説明する。なお、図3、図4に示す動作と同様な動作のステップに対しては同一のステップ番号を付して相違点を中心に説明する。
ステップ12Aにおいて、目標車間距離L’、車間距離検出値Lおよび相対速度Vsに基づいて、数式8により車間距離制御の目標駆動力F’1を求める。ステップ14Aでは、車速Vを目標値V’2に一致させるための目標駆動力F’2を数式6および数式9により演算する。ステップ15Aにおいて、車間距離制御の目標駆動力F’1とレバー操作による車速制御の目標駆動力F’2とを比較し、ステップ16A,17Aで両者の小さい方を駆動力指令値F’に設定する。一方、レバーが操作されていない時は、ステップ17Aで車間距離制御の目標駆動力F’1を駆動力指令値F’に設定する。ステップ18Aで、駆動力指令値F’に基づいて数式10および図9に示す方法によりスロットル開度TVOを演算する。
【0023】
このように、操作レバーにより常に車速を設定するとともに、レバー操作中には車速Vに応じた最小車間距離以下にならない目標駆動力F’1を演算し、また、レバー操作の終了直後にはその時の車間距離検出値を維持するための目標駆動力F’1を演算し、さらに、レバーが操作されていない時には車速Vに応じた車間距離を維持するための目標駆動力F’1を演算するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
また、車間距離Lを目標値L’とするための車間距離制御の目標駆動力F’1と、レバー操作量θに応じた車速V’2を達成するための車速制御の目標駆動力F’2の内の小さい方を目標駆動力F’に設定するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
【0024】
−発明の第3の実施の形態−
図12は第3の実施の形態の構成を示す図である。なお、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
ブレーキアクチュエーター8は不図示のブレーキ装置を作動させるためのアクチュエーターであり、例えば電動モーターによりシリンダーをピストンで押して液圧をかける方式のものを用いる。
【0025】
図13はコントローラー4Bによる車速制御を示すブロック図である。なお、図8に示す制御ブロックと同様な機能の制御ブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
コントローラー4Bは、マイクロコンピューターのソフトウエア形態により演算制御ブロック4a,4b,4d,4g,4h,4k,4m,4nを構成する。相対速度演算部4aは相対速度Vsを演算する。目標車間距離調整部4bは、レバーが操作されていない時は車速Vに基づいて数式1により目標車間距離L’を演算し、レバーが操作されている時は車速Vに基づいて数式2により最小の目標車間距離L’を演算する。また、レバー操作が終了した直後には数式3および数式1により目標車間距離L’に車間距離検出値Lを設定する。
【0026】
車間距離制御部4gは、車間距離検出値L、目標車間距離L’および相対速度Vsに基づいて数式8により車間距離制御の目標駆動力F’1を演算する。スロットル開度、ブレーキ液圧演算部4kは、車間距離制御の目標駆動力F’1に応じたスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を求める。図14にスロットル開度TVOとブレーキ液圧BRの演算方法を示す。まず、上述した数式10により目標駆動力F’1を変速比Rによりエンジン軸トルクTeに変換し、エンジン軸トルクTeとエンジン回転速度Neとに基づいて、エンジン特性マップからスロットル開度TVO1を表引き演算する。なお、この実施の形態では演算結果のスロットル開度TVO1に例えば80degのリミッターをかける。次に、車間距離制御の目標駆動力F’1に基づいて次式によりブレーキ液圧BR1を求める。
【数11】
BR=F’1/(−Bc)
なお、この実施の形態では演算結果のブレーキ液圧BR1に例えば4MPaのリミッターをかける。
【0027】
スロットル開度、ブレーキ液圧演算部4mは、レバー操作による車速制御の目標駆動力F’2に基づいて、上述した数式10、数式11および図14に示す方法によりスロットル開度TVO2とブレーキ液圧BR2を求める。スロットル開度、ブレーキ液圧調整部4nは、車間距離制御のスロットル開度TVO1と車速制御のスロットル開度TVO2の内の小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定する。さらに、車間距離制御のブレーキ液圧BR1と車速制御のブレーキ液圧BR2の内の大きい方、すなわち減速度が大きく得られる方をブレーキ液圧指令値BRに設定する。
【0028】
図15、図16は、第3の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第3の実施の形態の動作を説明する。なお、図3、図4および図10、図11に示す動作と同様な動作のステップに対しては同一のステップ番号を付して相違点を中心に説明する。
ステップ12Bにおいて、車間距離制御の目標駆動力F’1に基づいて、上記数式10、数式11および図14に示す方法により車間距離制御のスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を演算する。一方、ステップ14Bにおいて、車速制御の目標駆動力F’2に基づいて、上記数式10、数式11および図14に示す方法により車速制御のスロットル開度TVO2とブレーキ液圧BR2を演算する。レバーが操作された場合は、ステップ20〜22で車間距離制御のスロットル開度TVO1と車速制御のスロットル開度TVO2とを比較し、小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定する。さらに、ステップ23〜25において、車間距離制御のブレーキ液圧BR1と車速制御のブレーキ液圧BR2とを比較し、大きい方をブレーキ液圧指令値BRに設定する。なお、レバーが操作されていない場合は、ステップ26と続くステップ25で、スロットル開度指令値TVOとブレーキ液圧指令値BRにそれぞれ車間距離制御のスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を設定する。
【0029】
このように、操作レバーにより常に車速を設定するとともに、レバー操作中には車速Vに応じた最小車間距離以下にならない目標駆動力F’1を演算し、また、レバー操作の終了直後にはその時の車間距離検出値を維持するための目標駆動力F’1を演算し、さらに、レバーが操作されていない時には車速Vに応じた車間距離を維持するための目標駆動力F’1を演算する。そして、目標駆動力F’1を達成するための車間距離制御のスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を設定するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
また、車間距離Lを目標値L’とするための車間距離制御のスロットル開度TVO1およびブレーキ液圧BR1と、レバー操作量θに応じた車速V’2を達成するための車速制御のスロットル開度TVO2およびブレーキ液圧BR2の内、スロットル開度TVO1,TVO2は小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定し、ブレーキ液圧BR1,BR2は大きい方をブレーキ液圧指令値BRに設定するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移させることができる。
【0030】
−発明の第4の実施の形態−
図17は第4の実施の形態の構成を示す図である。なお、上述した各実施の形態の構成図に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
操作量センサー1Aは駆動力を設定するための操作レバー(不図示)の操作量θを検出するセンサーであり、ポテンショメーターなどが用いられる。
【0031】
図18はコントローラー4Cによる車速制御を示すブロック図である。なお、上述した各実施の形態の車速制御ブロック図に示すブロックと同様な機能のブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
コントローラー4Cは、マイクロコンピューターのソフトウエア形態により演算制御ブロック4a、4b、4g、4i、4j、4pを構成する。相対速度演算部4aは相対速度Vsを演算する。目標車間距離調整部4bは、レバーが操作されていない時は車速Vに基づいて数式1により目標車間距離L’を演算し、レバーが操作されている時は車速Vに基づいて数式2により最小の目標車間距離L’を演算する。また、レバー操作が終了した直後には数式3および数式1により目標車間距離L’に車間距離検出値Lを設定する。
【0032】
車間距離制御部4gは、車間距離検出値L、目標車間距離L’および相対速度Vsに基づいて数式8により車間距離制御の目標駆動力F’1を演算する。目標駆動力演算部4pは、レバー操作量θに応じた目標駆動力F’2を次式により演算する。
【数12】
F’2=Ct*θ
ここで、Ctは定数である。目標駆動力調整部4iは、車間距離制御の目標駆動力F’1とレバー操作による目標駆動力F’2の内の小さい方を選択し、駆動力指令値F’とする。駆動力制御部4jは、上記数式10および図9に示す方法により、駆動力をその指令値F’に一致させるためのスロットル開度TVOを演算する。
【0033】
図19、図20は、第4の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、第4の実施の形態の動作を説明する。
ステップ31において、レバー操作量θに応じて数式12により目標駆動力F’2を演算する。なお、その他のステップの動作は、上述した各実施の形態の車速制御の動作と同様であり、説明を省略する。
【0034】
このように、操作レバーにより常に車両の駆動力を設定するとともに、レバー操作中には車速Vに応じた最小車間距離以下にならない目標駆動力F’1を演算し、また、レバー操作の終了直後にはその時の車間距離検出値を維持するための目標駆動力F’1を演算し、さらに、レバーが操作されていない時には車速Vに応じた車間距離を維持するための目標駆動力F’1を演算するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
また、車間距離Lを目標値L’とするための車間距離制御の目標駆動力F’1と、レバー操作量θに応じた目標駆動力F’2の内の小さい方を目標駆動力F’に設定するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
【0035】
−発明の第5の実施の形態−
図21は第5の実施の形態の構成を示す図である。なお、上述した各実施の形態の構成図に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
操作量センサー1Aは駆動力を設定するための操作レバー(不図示)の操作量θを検出するセンサーであり、ポテンショメーターなどが用いられる。なお、この操作レバーはバネにより中点を維持するように構成されている。
【0036】
図22はコントローラー4Dによる車速制御を示すブロック図である。なお、上述した各実施の形態の車速制御ブロック図に示すブロックと同様な機能のブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
コントローラー4Dは、マイクロコンピューターのソフトウエア形態により演算制御ブロック4a、4b、4g、4k、4m、4n、4pを構成する。相対速度演算部4aは相対速度Vsを演算する。目標車間距離調整部4bは、レバーが操作されていない時は車速Vに基づいて数式1により目標車間距離L’を演算し、レバーが操作されている時は車速Vに基づいて数式2により最小の目標車間距離L’を演算する。また、レバー操作が終了した直後には数式3および数式1により目標車間距離L’に車間距離検出値Lを設定する。
【0037】
車間距離制御部4gは、車間距離検出値L、目標車間距離L’および相対速度Vsに基づいて数式8により車間距離制御の目標駆動力F’1を演算する。目標駆動力演算部4pは、上記数式12によりレバー操作量θに応じた目標駆動力F’2を次式により演算する。スロットル開度、ブレーキ液圧演算部4kは、上記数式11と図14に示す方法により、車間距離制御の目標駆動力F’1に応じたスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を求める。また、スロットル開度、ブレーキ液圧演算部4mは、レバー操作による目標駆動力F’2に基づいて、数式11と図14の方法によりスロットル開度TVO2とブレーキ液圧BR2を求める。スロットル開度、ブレーキ液圧調整部4nは、車間距離制御のスロットル開度TVO1と車速制御のスロットル開度TVO2の内の小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定する。さらに、車間距離制御のブレーキ液圧BR1と車速制御のブレーキ液圧BR2の内の大きい方、すなわち減速度が大きく得られる方をブレーキ液圧指令値BRに設定する。
【0038】
図23、図24は、第5の実施の形態の動作を示すフローチャートである。なお、図15、図16に示す第3の実施の形態のステップ14と14Aがステップ31に変更される以外は、図15、図16に示すフローチャートと同様であり、説明を省略する。ステップ31では、数式11によりレバー操作量θに応じた目標駆動力F’2が演算される。
【0039】
このように、操作レバーにより常に車両の駆動力を設定するとともに、レバー操作中には車速Vに応じた最小車間距離以下にならない目標駆動力F’1を演算し、また、レバー操作の終了直後にはその時の車間距離検出値を維持するための目標駆動力F’1を演算し、さらに、レバーが操作されていない時には車速Vに応じた車間距離を維持するための目標駆動力F’1を演算する。そして、目標駆動力F’1を達成するための車間距離制御のスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を設定するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
また、車間距離Lを目標値L’とするための車間距離制御のスロットル開度TVO1およびブレーキ液圧BR1と、レバー操作量θに応じた目標駆動力F’2を達成するための車速制御のスロットル開度TVO2およびブレーキ液圧BR2の内、スロットル開度TVO1,TVO2は小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定し、ブレーキ液圧BR1,BR2は大きい方をブレーキ液圧指令値BRに設定するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
【0040】
−発明の第6の実施の形態−
図25は第6の実施の形態の構成を示す図である。なお、上述した各実施の形態の構成図に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
操作量センサー1Bはスロットル開度およびブレーキ液圧を設定するための操作レバー(不図示)の操作量θを検出するセンサーであり、ポテンショメーターなどが用いられる。なお、この操作レバーはバネにより中点を維持するように構成されている。
【0041】
図26はコントローラー4Eによる車速制御を示すブロック図である。なお、上述した各実施の形態の車速制御ブロック図に示すブロックと同様な機能のブロックに対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
コントローラー4Eは、マイクロコンピューターのソフトウエア形態により演算制御ブロック4a、4b、4g、4k、4n、4rを構成する。相対速度演算部4aは相対速度Vsを演算する。目標車間距離調整部4bは、レバーが操作されていない時は車速Vに基づいて数式1により目標車間距離L’を演算し、レバーが操作されている時は車速Vに基づいて数式2により最小の目標車間距離L’を演算する。また、レバー操作が終了した直後には数式3および数式1により目標車間距離L’に車間距離検出値Lを設定する。
【0042】
車間距離制御部4gは、車間距離検出値L、目標車間距離L’および相対速度Vsに基づいて数式8により車間距離制御の目標駆動力F’1を演算する。スロットル開度、ブレーキ液圧演算部4kは、上記数式11と図14に示す方法により、車間距離制御の目標駆動力F’1に応じたスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を求める。目標スロットル開度、目標ブレーキ液圧演算部4rは、次式によりレバー操作量θに応じた目標スロットル開度TVO2と目標ブレーキ液圧BR2を演算する。
【数13】
P=Chb*θ
ここで、Chbは定数である。
【数14】
P>0の時、TVO2=P,BR=0,
P=0の時、TVO2=0,BR=−P
スロットル開度、ブレーキ液圧調整部4nは、車間距離制御のスロットル開度TVO1とレバー操作によるスロットル開度TVO2の内の小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定する。さらに、車間距離制御のブレーキ液圧BR1とレバー操作によるブレーキ液圧BR2の内の大きい方、すなわち減速度が大きく得られる方をブレーキ液圧指令値BRに設定する。
【0043】
図27、図28は、第6の実施の形態の動作を示すフローチャートである。なお、図23、図24に示す第5の実施の形態のステップ31と14Aがステップ41に変更される以外は、図23、図24に示す動作と同様であり、説明を省略する。ステップ41では、数式13、数式14によりレバー操作量θに応じた目標スロットル開度TVOと目標ブレーキ液圧BRを演算する。
【0044】
このように、操作レバーにより常にスロットル開度とブレーキ液圧を設定するとともに、レバー操作中には車速Vに応じた最小車間距離以下にならない目標駆動力F’1を演算し、また、レバー操作の終了直後にはその時の車間距離検出値を維持するための目標駆動力F’1を演算し、さらに、レバーが操作されていない時には車速Vに応じた車間距離を維持するための目標駆動力F’1を演算する。そして、目標駆動力F’1を達成するための車間距離制御のスロットル開度TVO1とブレーキ液圧BR1を設定するようにしたので、先行車の加減速度が変化してもレバー操作による車両の前後Gは変化せず、乗員が期待する前後Gが得られる。また、レバー操作中に先行車に接近し過ぎるのを防止できる。
また、車間距離Lを目標値L’とするための車間距離制御のスロットル開度TVO1およびブレーキ液圧BR1と、レバー操作量θに応じたスロットル開度TVO2およびブレーキ液圧BR2の内、スロットル開度TVO1,TVO2は小さい方をスロットル開度指令値TVOに設定し、ブレーキ液圧BR1,BR2は大きい方をブレーキ液圧指令値BRに設定するようにしたので、レバー操作による車速の増減中に先行車が突然現れても先行車に接近し過ぎるのを防止でき、レバー操作後は車間距離制御へスムーズに移行させることができる。
【0045】
以上の各実施の形態の構成において、操作量センサー1,1A,1Bが操作量検出手段を、コントローラー4,4A,4B,4C,4D,4Eが捜査状況判定手段、目標車間距離設定手段、目標車速演算手段、駆動制御手段、目標車速設定手段、第1の目標駆動力演算手段、第2の目標駆動力演算手段、第1のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段、第2のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段、スロットル開度/ブレーキ液圧演算手段およびスロットル開度/ブレーキ液圧設定手段を、車速センサー3が車速検出手段を、測距センサー2が車間距離検出手段をそれぞれ構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態の車速制御を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図4】図3に続く、第1の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態の車両用走行制御装置によって、先行車に追従走行中にレバー操作により車速を調整した場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す図である。
【図6】第1の実施の形態の車両用走行制御装置によって、先行車がいない場合にレバー操作し、レバー操作中に先行車が現れた場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す図である。
【図7】第2の実施の形態の構成を示す図である。
【図8】第2の実施の形態の車速制御を示すブロック図である。
【図9】スロットル開度の演算方法を示す図である。
【図10】第2の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図11】図10に続く、第2の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態の構成を示す図である。
【図13】第3の実施の形態の車速制御を示すブロック図である。
【図14】スロットル開度とブレーキ液圧の演算方法を示す図である。
【図15】第3の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図16】図15に続く、第3の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図17】第4の実施の形態の構成を示す図である。
【図18】第4の実施の形態の車速制御を示すブロック図である。
【図19】第4の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図20】図19に続く、第4の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図21】第5の実施の形態の構成を示す図である。
【図22】第5の実施の形態の車速制御を示すブロック図である。
【図23】第5の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図24】図23に続く、第5の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図25】第6の実施の形態の構成を示す図である。
【図26】第6の実施の形態の車速制御を示すブロック図である。
【図27】第6の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図28】図27に続く、第6の実施の形態の車速制御を示すフローチャートである。
【図29】従来の車両用走行制御装置によって、先行車に追従走行中にレバー操作により車速を調整した場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す図である。
【図30】従来の車両用走行制御装置によって、先行車がいない場合にレバー操作し、レバー操作中に先行車が現れた場合の車速、車間距離、前後Gの変化を示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B 操作量センサー
2 測距センサー
3 車速センサー
4,4A,4B,4C,4D,4E コントローラー
4a 相対速度演算部
4b 目標車間距離調整部
4c 車間距離制御部
4d 目標車速設定部
4e 目標車速調整部
4f 車速制御部
4g 車間距離制御部
4h 車速制御部
4i 目標駆動力調整部
4j 駆動力制御部
4k,4m スロットル開度、ブレーキ液圧演算部
4n スロットル開度、ブレーキ液圧調整部
4p 目標駆動力演算部
4r 目標スロットル開度、目標ブレーキ液圧演算部
5 スロットルアクチュエーター
6 変速比センサー
7 回転センサー
8 ブレーキアクチュエーター
Claims (12)
- 目標車速を設定するための操作部材と、
前記操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
前記操作量検出値に基づいて前記操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
前記車間距離検出値を前記目標車間距離に一致させるための目標車速を演算する目標車速演算手段と、
前記車速検出値が前記目標車速となるように車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記目標車間距離設定手段は、前記操作部材の操作中には前記車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、前記操作部材の操作直後には前記車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は前記車速検出値に応じた目標車間距離を設定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項1に記載の車両用走行制御装置において、
前記操作量検出値に応じた目標車速を設定する目標車速設定手段を備え、
前記駆動制御手段は、前記目標車速演算値と前記目標車速設定値の内の小さい方を目標車速として選択することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 目標車速を設定するための操作部材と、
前記操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
前記操作量検出値に基づいて前記操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
前記車間距離検出値を前記目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力を演算する第1の目標駆動力演算手段と、
前記目標駆動力にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記目標車間距離設定手段は、前記操作部材の操作中には前記車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、前記操作部材の操作直後には前記車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は前記車速検出値に応じた目標車間距離を設定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項3に記載の車両用走行制御装置において、
前記操作量検出値に応じた目標車速を設定する目標車速設定手段と、
前記車速検出値を前記目標車速に一致させるための第2の目標駆動力を演算する第2の目標駆動力演算手段とを備え、
前記駆動制御手段は、前記第1の目標駆動力と前記第2の目標駆動力の内の小さい方を目標駆動力として選択することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 目標車速を設定するための操作部材と、
前記操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
前記操作量検出値に基づいて前記操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
前記車間距離検出値を前記目標車間距離に一致させるための第1の目標駆動力を演算する第1の目標駆動力演算手段と、
前記第1の目標駆動力に応じた第1のスロットル開度と第1のブレーキ液圧を演算する第1のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段と、
前記スロットル開度と前記ブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記目標車間距離設定手段は、前記操作部材の操作中には前記車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、前記操作部材の操作直後には前記車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は前記車速検出値に応じた目標車間距離を設定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項5に記載の車両用走行制御装置において、
前記操作量検出値に応じた目標車速を設定する目標車速設定手段と、
前記車速検出値を前記目標車速に一致させるための第2の目標駆動力を演算する第2の目標駆動力演算手段と、
前記第2の目標駆動力に応じた第2のスロットル開度と第2のブレーキ液圧を演算する第2のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段とを備え、
前記駆動制御手段は、前記第1のスロットル開度と前記第2のスロットル開度の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、前記第1のブレーキ液圧と前記第2のブレーキ液圧の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 目標駆動力を設定するための操作部材と、
前記操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
前記操作量検出値に基づいて前記操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
前記車間距離検出値を前記目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、
前記目標駆動力にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記目標車間距離設定手段は、前記操作部材の操作中には前記車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、前記操作部材の操作直後には前記車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は前記車速検出値に応じた目標車間距離を設定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項7に記載の車両用走行制御装置において、
前記操作量検出値に応じた目標駆動力を設定する目標駆動力設定手段を備え、
前記駆動制御手段は、前記目標駆動力演算値と前記目標駆動力設定値の内の小さい方を目標駆動力として選択することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 目標駆動力を設定するための操作部材と、
前記操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
前記操作量検出値に基づいて前記操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
前記車間距離検出値を前記目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、
前記目標駆動力演算値に応じた第1のスロットル開度と第1のブレーキ液圧を演算する第1のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段と、
前記スロットル開度と前記ブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記目標車間距離設定手段は、前記操作部材の操作中には前記車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、前記操作部材の操作直後には前記車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は前記車速検出値に応じた目標車間距離を設定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項9に記載の車両用走行制御装置において、
前記操作量検出値に応じた目標駆動力を設定する目標駆動力設定手段と、
前記目標駆動力設定値に応じた第2のスロットル開度と第2のブレーキ液圧を演算する第2のスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段とを備え、
前記駆動制御手段は、前記第1のスロットル開度と前記第2のスロットル開度の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、前記第1のブレーキ液圧と前記第2のブレーキ液圧の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 目標スロットル開度と目標ブレーキ液圧を設定するための操作部材と、
前記操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
前記操作量検出値に基づいて前記操作部材の操作状況を判定する操作状況判定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
先行車までの車間距離を検出する車間距離検出手段と、
目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
前記車間距離検出値を前記目標車間距離に一致させるための目標駆動力を演算する目標駆動力演算手段と、
前記目標駆動力に応じたスロットル開度とブレーキ液圧を演算するスロットル開度/ブレーキ液圧演算手段と、
前記スロットル開度と前記ブレーキ液圧にしたがって車両を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記目標車間距離設定手段は、前記操作部材の操作中には前記車速検出値に応じた最小目標車間距離を設定し、前記操作部材の操作直後には前記車間距離検出値を目標車間距離に設定し、その後は前記車速検出値に応じた目標車間距離を設定することを特徴とする車両用走行制御装置。 - 請求項11に記載の車両用走行制御装置において、
前記操作量検出値に応じたスロットル開度とブレーキ液圧を設定するスロットル開度/ブレーキ液圧設定手段とを備え、
前記駆動制御手段は、前記スロットル開度演算値と前記スロットル開度設定値の内の小さい方をスロットル開度指令値として選択するとともに、前記ブレーキ液圧演算値と前記ブレーキ液圧設定値の内の大きい方をブレーキ液圧指令値として選択することを特徴とする車両用走行制御装置。
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