JP3728161B2 - パイプクリップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車の燃料パイプやブレーキパイプ等を車体パネル側に保持するパイプクリップの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種パイプクリップとして、特開平10−132145号公報に示すものが存する。
該従来のパイプクリップは、具体的には図示しないが、パネル側への固定手段を有するU字状の基体を備え、該基体の両側壁の上端縁にロック爪を互いに内側に向かって斜設して、この逆ハの字状をもって対向する対のロック爪で基体内に押し込まれるパイプを保持する構成となっている。
【0003】
依って、燃料パイプ等のパイプをパネル側に保持する場合には、まず、予め、U字状の基体を固定手段を介してパネル側に固定した状態を得て、パイプを基体の上方開口から内部に押し込むと、パイプは対のロック爪を外側に撓めながらロック爪を通過するので、対向するロック爪が原形に復帰して、パイプの上側周面を押圧する結果、これにより、パイプがパネル側に保持されることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来のパイプクリップは、簡単な構造で、パイプを即座に保持することができる利点を有するが、反面、パイプは逆ハ字状をもって対向する対のロック爪の先端部で押圧されているだけなので、パイプの曲げバラツキや作業中に、パイプ自体に過大な曲げ力や捻じり力が加わると、当該ロック爪が変形したり破損して、パイプがパイプクリップから外れてしまう恐れがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯かる従来のパイプクリップが抱える課題を有効に解決するために開発されたもので、請求項1記載の発明は、複数のパイプを保持するパイプクリップであって、逆ハの字状を呈して対向する対のロック爪を有するU字状の基体と、該基体の基端部側にヒンジ部を介して回動可能に連結される蓋体とを備え、基体と蓋体の自由端部側に相互に係止可能な係止手段を設けると共に、蓋体側に基体の対のロック爪の先端部中心間に隙間を画して臨むストッパー突起を設けて、該ストッパー突起の両側に対のロック爪の内側への変形を阻止する傾斜当接部を設ける一方、上記ヒンジ部側のストッパー突起は、対のロック爪の先端部中心からヒンジ部方向に偏心すると共に、ヒンジ部と反対側にのみ上記傾斜当接部を設ける構成を採用した。
【0011】
依って、請求項1記載の発明にあっては、万一、逆ハの字状を呈する対のロック爪が変形・破損したとしても、蓋体の存在によって、パイプがパイプクリップから抜け外れることを確実に防止できる。又、ストッパー突起の存在によって、パイプが対のロック爪を外側に押し開いて抜けようとしても、ストッパー突起に上から押さえられるので、パイプが抜け外れる心配がないと共に、傾斜当接部の存在によって、対のロック爪が内側に回り込んで変形することを確実に防止できる。
【0012】
更に、ヒンジ部側のストッパー突起が対のロック爪の先端部中心から偏心しているので、蓋体を閉じる時には、ストッパー突起が一方のロック爪とは干渉せず、且つ、当該ストッパー突起のヒンジ部側には傾斜当接部が設けられていないので、他方のロック爪との間には必要な隙間を画成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する好適な実施の形態に基づいて詳述すれば、該実施の形態に係るパイプクリップは、合成樹脂の一体成形品で、図1・図2に示す如く、薄肉ヒンジ部3を介してその基端部同士が回動可能に連結される矩形U字状の基体1と矩形L字状の蓋体2とを備えるものである。
【0014】
そして、前者の基体1は、その上面側に縦壁4で仕切られる3個の保持空間5を画成して、該各保持空間5を画成する縦壁4の上端縁に互いに内方に向かって延びるロック爪6を夫々一体に斜設し、この逆ハの字状をもって対向することとなる各対のロック爪6でパイプを個々の保持空間5内に保持する構成となすと共に、自由端側に後述する蓋体2の係止爪11と相互に係止可能な受け爪7を設け、且つ、下面側にパネル側に立設されたスタッドボルトに固定される固定部8を設ける構成となっている。尚、この固定部8は、スタッドボルトのネジ面に弾性的に係止する複数の弾性爪8aを有するものであるが、これに限定されるものではなく、固定部自体を錨状の脚部のようなもので構成しても良い。
【0015】
蓋体2は、その下面側の上記各保持空間5と対応する個所に、各逆ハの字状をもって対向する対のロック爪6の先端部中心間に臨む3本のストッパー突起9を一体に垂設して、該各ストッパー突起9の両側に傾斜当接部10を突設する構成となっているが、特に、薄肉ヒンジ部3側に近いストッパー突起9に対しては、対のロック爪6の先端部中心よりも薄肉ヒンジ部3方向に偏心させて、片側のみに傾斜当接部10を設けるものとする。又、蓋体2の自由端部側に上記受け爪7と相互に係止する係止爪11を設ける構成となっている。
【0016】
尚、上記した各傾斜当接部10は、パイプを保持する各ロック爪6の対応する面に沿った角度に形成されている。又、この蓋体2と基体1とを連結する薄肉ヒンジ部3は、図示する如く、基体1の各ロック爪6よりも高い位置に存在させて、蓋体2を開いた時には、基体1との間隔を大きく取れるようにして、パイプの保持空間5内に対する押し込み作業を良好となしている。
【0017】
依って、斯かる構成のパイプクリップを用いて、パイプPをパネル12側に整列保持する場合には、パネル12側に立設されているスタッドボルト13を基体1下面の固定部8内に差し込んで、固定部8の各弾性爪8aをスタッドボルト13のネジ面に係止して、予め、基体1をスタッドボルト13側に固定した後、各保持空間5内にパイプPを押し込むと、パイプPは対向する対のロック爪6を外側に撓めながらロック爪6を通過するので、対向する対のロック爪6が原形に復帰して、その先端部でパイプPの上側周面を押圧する結果、これにより、図3に示す如く、一旦、パイプPがパネル12側に仮保持されることとなる。
【0018】
そこで、最後に、蓋体2を薄肉ヒンジ部3を介して回動して、蓋体2側の係止爪11を基体1側の受け爪7に係止すれば、これにより、最終的に、各パイプPがパイプクリップによってパネル12側に本保持されることとなる訳であるが、この場合には、図4に示す如く、薄肉ヒンジ部3側のストッパー突起9を除いて、その他のストッパー突起9は対応する対のロック爪6の先端部中心間に臨みながら位置することとなる。
【0019】
そして、この時に、例えば、パイプPの曲げバラツキや作業中に、パイプP自体に過大な曲げ力や捻じり力が加わって、対のロック爪6が内側に回り込んで変形しようとした場合には、図5に示す如く、各ロック爪6がストッパー突起9の両側に存する傾斜当接部10に当接して、それ以上の変形を阻止するので、これにより、ロック爪6の折損や破損が有効に防止されると同時に、パイプPの抜け外れを防止し、逆に、対のロック爪6が外側に変形して、パイプPがロック爪6から外れようとした場合には、図6に示す如く、ストッパー突起9がパイプPを上から押さえてその抜け外れを有効に防止することとなる。
【0020】
従って、本実施の形態にあっては、ロック爪6の変形や破損を有効に防止できるので、従来のものと比較すると、パイプPの保持力が大幅にアップすることとなるが、万一、ロック爪6が変形や破損した場合でも、蓋体2が存在するので、パイプPのパイプクリップからの抜け外れも有効に防止できる。
【0021】
尚、ロック爪6の変形やパイプPの抜け外れに関しては、便宜上、図中の中央に整列保持されたパイプPを例にとって説明したが、両側に存するパイプPについても、同様な原理で、ロック爪6の変形やパイプPの抜け外れを防止できることは言うまでもない。特に、ヒンジ部3に近い側においては、例え、片側しか傾斜当接部10が設けられていなくとも、そのストッパー突起9は偏心しているので、薄肉ヒンジ部3側のロック爪6の内側への変形に際しては、ストッパー突起9自体でその変形を阻止することとなるので、何ら支障が生じることがない。逆に、ストッパー突起9が偏心していることは、蓋体2を閉じる時に、ストッパー突起9が一方のロック爪6とは干渉せず、且つ、他方のロック爪6との間には必要な隙間を形成できるし、更に、ストッパー突起9の回動軌跡との関係で、薄肉ヒンジ部3からロック爪6までの距離を小さくできるので、クリップ全体の小型化にも貢献できる。
【0022】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、上記構成の採用により、請求項1の下では、万一、逆ハの字状を呈する対のロック爪が変形・破損したとしても、蓋体の存在によって、パイプがパイプクリップから抜け外れることを確実に防止できる。又、ストッパー突起の存在によって、パイプが対のロック爪を外側に押し開いて抜けようとしても、ストッパー突起に上から押さえられるので、パイプが抜け外れる心配がないと共に、傾斜当接部の存在によって、対のロック爪が内側に回り込んで変形することを確実に防止できる。
【0023】
更に、ヒンジ部側のストッパー突起が対のロック爪の先端部中心から偏心しているので、蓋体を閉じる時には、ストッパー突起が一方のロック爪とは干渉せず、且つ、当該ストッパー突起のヒンジ部側には傾斜当接部が設けられていないので、他方のロック爪との間には必要な隙間を画成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るパイプクリップを示す斜視図である。
【図2】同パイプクリップの縦断面図である。
【図3】パイプの仮保持状態を一部断面して示す正面図である。
【図4】パイプの最終保持状態を一部断面して示す正面図である。
【図5】パイプにより対のロック爪が内側に変形しようとした状態を一部断面して示す説明図である。
【図6】パイプにより対のロック爪が外側に押し広げられた状態を一部断面して示す説明図である。
【符号の説明】
1 基体
2 蓋体
3 薄肉ヒンジ部
4 縦壁
5 保持空間
6 ロック爪
7 受け爪(係止手段)
8 固定部
8a 弾性爪
9 ストッパー突起
10 傾斜当接部
11 係止爪(係止手段)
12 パネル
13 スタッドボルト
P パイプ
Claims (1)
- 複数のパイプを保持するパイプクリップであって、逆ハの字状を呈して対向する対のロック爪を有するU字状の基体と、該基体の基端部側にヒンジ部を介して回動可能に連結される蓋体とを備え、基体と蓋体の自由端部側に相互に係止可能な係止手段を設けると共に、蓋体側に基体の対のロック爪の先端部中心間に隙間を画して臨むストッパー突起を設けて、該ストッパー突起の両側に対のロック爪の内側への変形を阻止する傾斜当接部を設ける一方、上記ヒンジ部側のストッパー突起は、対のロック爪の先端部中心からヒンジ部方向に偏心すると共に、ヒンジ部と反対側にのみ上記傾斜当接部を設けたことを特徴とするパイプクリップ。
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- 1999-12-10 JP JP35105899A patent/JP3728161B2/ja not_active Expired - Fee Related
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