JP3727459B2 - 密閉形圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成する密閉形圧縮機において、特に密封端子を覆うカバー体の密閉ケースに対する取付け構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の、密閉形圧縮機を図6に示す。
aは密閉ケースであり、この内部には電動機部bと圧縮機構部cとを回転軸dを介して連結してなる電動圧縮機本体eを収容している。密閉ケースaの上面部には吐出管fが接続されるとともに、この近傍部位には密封端子(ターミナル、とも呼ばれる)iが密封状態で取付けられる。
【0003】
そして、この密封端子iは、密閉ケースaに固定具hを介して取付けられるカバー体(ターミナルカバー、とも呼ばれる)jによって覆われる。
上記固定具hは、頭部を溶接などの手段で密閉ケースaの上面部に取付け固着される固定ボルトkと、この固定ボルトkのカバー体jを貫通して上方へ突出するねじ部に螺着され、かつカバー体jを締結固定するナットmとからなる。
【0004】
このような密閉形圧縮機の周囲には、図示しない配管類が配置されていて、これら配管類の隙間から上記ナットmを締結するための工具を挿入し、かつ締結作業を行なうようになっている。
【0005】
すなわち、圧縮機の上面部は電動圧縮機本体eの中心軸La方向に垂直な水平面をなすとともに、カバー体jの上面部であるナット受け部も水平面をなすために、固定ボルトkは鉛直上向きに立設される。ナットmの締め付けの際には、工具を鉛直方向に挿入して行なわれ、上記配管類はこの作業に対応した取り回しとなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、たとえば空気調和機の冷凍サイクルでは、従来より用いられるCFC(クロロフルオロカーボン)12(R12と呼ばれる)冷媒、あるいはHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)22(R22と呼ばれる)冷媒に代わって、新たに塩素原子を含まないHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒が採用されるに至った。
【0007】
そしてHFC冷媒のなかで、混合冷媒であるR410Aが用いられることになるが、この冷媒は理論冷凍能力が従来より用いられる冷媒の理論冷凍能力よりも大きい高圧冷媒である。
【0008】
このことから、高圧冷媒を空気調和機の冷凍サイクルに用いると、使用圧力が従来のR22と比較して約1.5倍高くなり、構成部品全ての耐圧設計を見直さなければならない。
【0009】
すなわち、上記圧縮機の構造のままで高圧冷媒を用いると、使用圧力が高いところから密閉ケースaが内圧を受けて変形する恐れがある。ただし、密閉ケースaの周部には電動機部bを構成する固定子が嵌着されるとともに、圧縮機構部cを構成する支持フレームなどが嵌合されるので、内圧を受けてもそれほど顕著な変形は生じない。
【0010】
ところが、同じ密閉ケースaの上面部には、密封端子iと吐出管fが取付けられるのみで、これら部材は変形抑制部材にはなり得ず、密閉ケースa上面部は内圧を受けて変形し易い。
【0011】
そこで新らたに、図7に示すような密閉ケースnが設計された。これは、上面部pが傾斜している。具体的には球面状をなして、高圧冷媒の使用にも十分耐えられる剛性を有する。
【0012】
しかしながら、このような上面部pを球形状とした圧縮機において、従来設計の延長で密封端子iの取付けを考えた場合、特にカバー体jと固定具hの中心軸Lb方向は鉛直方向に対して斜めになり、そのためナット締付け用工具を斜めに挿入しなければならない。
【0013】
この状態でナットmの締付け作業を行なおうとすると、配管類が邪魔になって作業ができない。すなわち、上記配管類は工具を鉛直方向に挿入してナットmを締め付けることを前提とした取り回しとなっており、工具を斜めに挿入しての締付けに対応する取り回しは実質的に不可能である。
【0014】
本発明は上記事情にもとづきなされたものであり、その目的とするところは、密閉ケースを高圧冷媒の使用にも耐えられる構造にすることを前提として、周囲の配管の取り回しを何ら変更することなく、密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け作業を容易に行なえるようにして、作業性の向上を図った密閉形圧縮機を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を満足するため、本発明の密閉形圧縮機は、請求項1として、電動機部と圧縮機構部が回転軸を介して連結されてなる電動圧縮機本体と、この電動圧縮機本体を収容し、その上部が傾斜面をなす密閉ケースと、この密閉ケースの上部傾斜面に密封状態で配置され、電動機部と電気的に接続される密封端子と、この密封端子を覆うカバー体と、このカバー体を密閉ケースに対して取付け固定する固定具とを具備し、上記固定具は、その端部が上記密閉ケースに固着され、中心軸が上記電動圧縮機本体の中心軸と平行に向けられることを特徴とする。
【0016】
請求項2として、請求項1記載の密閉形圧縮機において上記密閉ケースの上部傾斜面は、ほぼ球形状をなすことを特徴とする。
請求項3として、請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉形圧縮機において上記密閉ケースの上部傾斜面には、上記電動圧縮機本体の中心軸に対して垂直な面を有する平坦部が設けられ、この平坦部に上記固定具端部が固着されることを特徴とする。
【0017】
請求項4として、請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉形圧縮機において上記固定具の密閉ケース固着側端部は、上記密閉ケースの上部傾斜面と同一の傾斜状に形成されることを特徴とする。
【0018】
請求項5として、請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉形圧縮機において上記密閉ケースの上部傾斜面には、電動圧縮機本体の中心軸と平行な孔が設けられ、この孔に上記固定具端部が密封固着されることを特徴とする。
【0019】
請求項6として、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の密閉形圧縮機において上記密封端子は、上記電動圧縮機本体の中心軸に対して垂直な面に形成される固定具受け部を有することを特徴とする。
【0020】
請求項7として、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の密閉形圧縮機において上記圧縮機構部は、高圧冷媒を圧縮することを特徴とする。
上述の課題を解決する手段を採用することにより、耐圧構造の密閉ケースとして上部が傾斜しており、この密閉ケース傾斜部に密封端子を覆うカバー体を固定具を介して取付けるにあたって、周囲の配管類が取付け用工具の邪魔になることがなく、容易に取付け作業を行なえる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における密閉形圧縮機の一実施の形態を、図面にもとづいて説明する。この密閉形圧縮機は、たとえば空気調和機の冷凍サイクルを構成している。そして、冷凍サイクルに用いられる冷媒は、従来のR22冷媒に比べて凝縮圧力や蒸発圧力が高いHFC冷媒であることが前提であり、そのなかでもR410Aが使用される。
【0022】
このR410A冷媒は、ジフルオロメタン(R32)と、ペンタフルオロエタン(R125)とを互いに50%(重量比)の割合で混合した疑似共沸混合冷媒であって、圧力損失が小さく、熱伝導が高いところから空気調和機に最適な特性を有している。
【0023】
ただし、このR410A冷媒は従来より用いられるR22冷媒に対して凝縮圧力や蒸発圧力が高く、他のHFC混合冷媒と比較しても高い。したがって、HFC混合冷媒のうちで、特にR410A冷媒は高圧冷媒と呼ばれる。
【0024】
図1に示す、図中1は、後述する密閉ケースである。この密閉ケース1内には、電動圧縮機本体2が収容される。
上記電動圧縮機本体2は、垂直方向に向けられる回転軸3の上部側に電動機部4、下部側に圧縮機構部5が連設されて構成される。特に、上記圧縮機構部5の一部は、密閉ケース1の内底部に形成される潤滑油の溜り部6に浸漬される。
【0025】
上記電動機部4は、密閉ケース1内壁に固定される固定子7と、この固定子の内周面と狭少の間隙を存して配設され、上記回転軸3に嵌着される回転子8とからなる。
【0026】
上記圧縮機構部5は、ここでは上下に二段のシリンダ室9a,9bを備え、それぞれのシリンダ室9a,9bに偏心ローラ10a,10bが偏心回転自在に収容される二段ロータリ式圧縮機構をなす。
【0027】
この圧縮機構部5の各シリンダ室9a,9bには吸込み管11a,11bが接続されていて、気液分離器12を介して冷凍サイクルを構成する図示しない蒸発器(室内熱交換器)に連通される。
【0028】
つぎに、上記密閉ケース1について詳述する。
この密閉ケース1は、下端部が底部となり、上端部が開口する円筒体からなるケース本体13と、このケース本体の上端開口部を閉成する蓋体14とから構成される。
【0029】
上記ケース本体13および蓋体14とも、使用冷媒が高圧冷媒であるR410Aを用いるにも拘らず、その板厚は従来と同一でよい。ケース本体13には電動機部4を構成する固定子7と、圧縮機構部5を構成する支持フレーム5aが嵌着され、蓋体14には吐出管16および後述する密封端子を覆うカバー体22が取付けられる。
【0030】
上記蓋体14は、ケース本体13の上端開口部に嵌合され、かつケース本体の嵌合端縁に沿って溶接される嵌合部14aと、この嵌合部と一体に連設されケース本体13の上端開口部を閉塞する閉塞部15とから形成される。
【0031】
上記閉塞部15は、実質的に密閉ケース1の上面部となり、かつ冷凍サイクルに使用する冷媒が高圧冷媒であるところから、耐圧構造のため傾斜形成される。具体的には、優れた耐圧を得るために密閉ケース1の中心軸上に中心点をもつ球面状に形成される。
【0032】
したがって、上記閉塞部15はこれ以降、球面部15と呼ぶ。この球面部15の球面半径は、大きな剛性を得るためケース体13内径寸法の50〜100%の範囲に設定とよい。
【0033】
上記球面部15のほぼ中心部に設けられる吐出管16は、球面部15に軸方向に沿って開口される取付け用孔16aに緩挿されたうえ、ロー付けなどの手段で固着される。その下端部は上記電動機部4の上方部位において開口し、他端部は図示しない冷凍サイクルを構成する凝縮器(室外側熱交換器)に連通される。
【0034】
また、上記球面部15の所定部位には上記カバー体22が、後述するように固定具18を介して取付けられている。
つぎに、上記密封端子の構成と、上記固定具18によるカバー体22の密閉ケース1に対する取付け手段について、図2にもとづいて説明する。
【0035】
上記密封端子21は、リード線を介して上記電動機部4に電気的に接続される複数の端子20を備えた端子部(ターミナル、とも呼ばれる)で構成される。そして密封端子21は、球面部15に設けられる図示しない開口部に嵌め込まれ、かつ所定の手段をもって密封状態で取付け固定される。
【0036】
したがって、密封端子21は球面部15の接線方向に沿って取付けられ、各端子20は法線方向に沿って突出する。このことから、各端子20は密閉ケース1の中心軸である電動圧縮機本体2の中心軸Laに対して傾いている。
【0037】
上記カバー体22は、下端面側のみ開口する箱状をなし、この開口部周縁が上記球面部15に当接するよう球状に形成され、かつ固定具18によって球面部15に取付け固定される。
【0038】
上記カバー体22の周部は端子20の軸方向に沿って延出され、かつ開口部と対向する上面部は大部分が周部の軸方向と垂直な面となっているが、一部のみ電動圧縮機本体2の中心軸Laと垂直な面の固定具受け部である、ナット受け部23が形成される。
【0039】
このナット受け部23に孔部24が貫通して設けられ、固定具18を構成する固定ボルト25のねじ部が挿通してカバー体22の上方へ突出している。カバー体22から上方へ突出するねじ部に固定ボルト25とともに固定具18を構成するナット26が螺着されて、カバー体22は球面部15に取付け固定される。
【0040】
上記固定ボルト25の下端頭部25aは、密閉ケース球面部15に溶接などの手段により取付け固定される。なお説明すれば、球面部15の一部は凹陥形成されていて、その底面部は固定ボルト25の下端頭部25aを取付けるのに十分な大きさの面積を有し、かつ上記電動圧縮機本体2の中心軸Laに対して垂直な面の平坦部27が形成される。
【0041】
この平坦部27に上記固定ボルト25の下端頭部25aが固着されるところから、固定具18を構成する固定ボルト25と、このねじ部に螺合されるナット26の中心軸Lb方向は、電動圧縮機本体2の中心軸La方向と平行である。
【0042】
しかして、外部市中電源から密封端子21を介して電動機部4に通電されると回転軸3が回転駆動され、それによって各偏心ローラ10a,10bはシリンダ室9a,9b内で偏心回転を行う。気液分離器12を介して各吸込管11a,11bからそれぞれのシリンダ室9a,9bへHFC混合冷媒であるR410Aガスが吸込まれる。
【0043】
偏心ローラ10a,10bがシリンダ室9a,9b内周面の所定部位に転接すると、シリンダ室の空間容量が最大となる。冷媒ガスは各吸込管11a,11bからシリンダ室9a,9bに導かれて充満する。
【0044】
そして、偏心ローラ10a,10bの偏心回転にともなってシリンダ室9a,9b内周面との転接位置が移動し、移動側のシリンダ室容積が減少する。すなわち、先にシリンダ室に導かれたガスが徐々に圧縮される。
【0045】
回転軸3が継続して回転されると移動側のシリンダ室9a,9b容量がさらに減少し、ここに導かれたガスが圧縮され所定圧まで上昇したところでシリンダ室から高圧ガスが密閉ケース1内に吐出され充満する。そして、密閉ケース1上部の吐出管16から吐出される。
【0046】
冷凍サイクルに高圧冷媒R410Aを用いる一方、密閉ケース1の板厚は従来と同様薄いものを採用したが、密閉ケース1を構成するケース本体13には、電動機部4の固定子7が嵌着されるとともに、圧縮機構部5の支持フレーム5aが嵌着されており、また底部には潤滑油の溜り部6が形成されているから、ほとんど変形しない。
【0047】
また、蓋体14を構成する嵌合部14aはケース本体13に連設されているので、さほど変形することがない。
加えて、蓋体14の球面部15は、その形状構造から、球面部15に応力が集中しても変形に至ることがほとんどなく、また、たとえ変形が発生したところでごくわずかであって、到底、金属破壊は生じない。
【0048】
また、この圧縮機の組立て作業において、球面部15に固定具18を介して密封端子21を覆うカバー体22を密閉ケース1に取付けるにあたって、鉛直方向とした電動圧縮機本体2の中心軸La方向に対して固定具18の中心軸Lb方向を平行にしたから、固定ボルト25のねじ部にナット26を締結するのに工具を鉛直方向に挿入して行なう。
【0049】
すなわち、高圧冷媒の使用に対応するよう密閉ケース1構造を変更したが、この密閉形圧縮機の周囲に配管される配管類は、従来と同様の取り回しを何ら変更する必要がなく、鉛直方向に工具を挿入してカバー体22を少しの支障もなく取付けられる。
【0050】
また、密閉ケース1の球面部15に電動圧縮機本体2の中心軸La方向に対して垂直な面を有する平坦部27を設けて、ここに固定ボルト25を固着するようにしたから、必然的に固定具18の中心軸Lb方向を電動圧縮機本体2の中心軸La方向と平行に配置できる。
【0051】
さらに、カバー体22の上面部に、電動圧縮機本体2の中心軸La方向と垂直な面のナット受け部23を設けて、ここで固定具18を構成するナット26を受けるようにしたから、必然的に電動圧縮機本体2の中心軸La方向と平行な固定具18の取付けができる。
【0052】
なお上記実施の形態では、高圧冷媒使用のため、耐圧構造をなすよう密閉ケース1の閉塞部15を球形状としたが、これに限定されるものではなく、図3に示すようにしてもよい。
【0053】
密閉ケース1Aの上端面である吐出管16の接続部15aは平坦面に形成され、ここから周部に向かってテーパ状の傾斜面15bに形成される。密封端子21は、この傾斜面15bに密封状態で取付けられる。この密封端子21を覆うカバー体22が、固定具18を介して傾斜面15bに取付け固定される。
【0054】
すなわち、上記傾斜面15bに、電動圧縮機本体2の中心軸La方向とは垂直な面の平坦部27が設けられ、ここに固定ボルト25の下端頭部25aを固着することと、カバー体22の上面一部に電動圧縮機本体2の中心軸La方向とは垂直な面のナット受け部23を設けることは変わりがない。
【0055】
このような密閉ケース1A構造であっても、高圧冷媒の使用に十分耐えられる剛性が確実に得られるとともに、ナット締結用の工具を鉛直方向に挿入して締結作業をなすうえで、配管類を従来と同一の引き回しをなしても少しの邪魔にもならない。
【0056】
また、上記実施の形態においては、固定具18の中心軸Lb方向を電動圧縮機本体2の中心軸La方向と平行にするため、密閉ケース球面部15の一部を凹陥形成し底面を中心軸Laと垂直な面の平坦部27としたが、これに限定されるものではなく、以下に述べるようにしてもよい。
【0057】
図4に示すように、密閉ケース1の上面部を球形状にすることと、カバー体22の上面一部を電動圧縮機本体2の軸方向とは垂直な面のナット受け部23とすることは、先に説明した通りである。
【0058】
ここでは、球面部15に先に説明したような平坦部27を凹陥形成する必要がない。代って、固定具18Aを構成する固定ボルト25Aの下端頭部25aの端面qを球面部15の形状と一致するような曲成形状をなし、球面部15の所定位置に係合したうえ固着する。すなわち、加工の対象が固定ボルト25Aであるので、工数的に有利である。
【0059】
図5に示す構成であってもよい。ここでも、密閉ケース1の上面部15を球形状にすることと、カバー体22の上面一部を電動圧縮機本体2の中心軸La方向とは垂直な面のナット受け部23とすることは、先に説明した通りである。
【0060】
密閉ケース1の球面部15には、電動圧縮機本体2の中心軸La方向と平行に貫通孔28が設けられる。この貫通孔28の直径は、上記固定具18を構成する固定ボルト25Bのねじ部直径よりも大とする。
【0061】
この固定ボルト25Bは、先に述べた下端頭部25aは不要であり、全長に亘ってねじ部と同一直径でよい。換言すれば、所定直径の棒材の端部に、その直径のねじ部を形成することとなる。
【0062】
そして、下端部wを上記球面部15に設けられる貫通孔28に挿入し、治具などで仮保持した状態で固定ボルト25Bと貫通孔28の間にたとえば溶融したロー材を流し込み、密封固着状態となす。
【0063】
結果として、固定具18Bの中心軸Lb方向を電動圧縮機本体2の中心軸La方向と平行にすることができ、しかも球面部15には単なる貫通孔28の加工ですみ工数的に有利となるとともに、固定ボルト25Bは棒材をそのまま用いることができて、部品費の低減に寄与する。
【0064】
なお、上述の各実施の形態では、いわゆる縦型の圧縮機として説明したがこれに限定されるものではなく、横長状の密閉ケース内に電動機部と圧縮機構部とを左右に並べて連結した電動圧縮機本体を収容する、いわゆる横置き型の圧縮機にも提供できることは勿論である。また、上記圧縮機構部5はロータリ形に限定されるものではなく、いわゆるスクロールタイプのものや、ヘリカルブレードタイプであってもよい。
【0065】
また、上述の各実施の形態では、R410Aなどの高圧冷媒を使用したものを前提として説明したが、これに限定されるものではなく、密閉ケースを共通部品として、R22などの従来の冷媒を使用したものに適用してもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、高圧冷媒の使用にも充分に耐えられるよう密閉ケースを耐圧構造として、周囲の配管の取り回しを何ら変更することなく、密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け作業を容易に行なえるようにして、作業性の向上を図るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す、密閉形圧縮機の縦断面図。
【図2】同実施の形態の、密封端子と、この密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け構造を説明する図。
【図3】他の実施の形態の、密封端子と、この密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け構造を説明する図。
【図4】さらに他の実施の形態の、密封端子と、この密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け構造を説明する図。
【図5】さらに他の実施の形態の、密封端子と、この密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け構造を説明する図。
【図6】従来の、密閉形圧縮機と、密封端子と、この密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け構造を説明する図。
【図7】さらに異なる密閉形圧縮機と、密封端子と、この密封端子を覆うカバー体の密閉ケースへの取付け構造を説明する図。
【符号の説明】
4…電動機部、
5…圧縮機構部、
3…回転軸、
2…電動圧縮機本体、
1…密閉ケース、
15…球面部、
21…密封端子、
22…カバー体、
18…固定具、
25…固定ボルト、
26…ナット、
27…平坦部、
25a…(固定ボルトの)下端頭部、
28…貫通孔、
23…固定具受け部(ナット受け部)。
Claims (7)
- 電動機部と圧縮機構部が回転軸を介して連結されてなる電動圧縮機本体と、
この電動圧縮機本体を収容し、その上部が傾斜面をなす密閉ケースと、
この密閉ケースの上部傾斜面に密封状態で配置され、上記電動機部と電気的に接続される密封端子と、
この密封端子を覆うカバー体と、
このカバー体を密閉ケースに対して取付け固定する固定具とを具備し、
上記固定具は、その端部が上記密閉ケースに固着され、中心軸が上記電動圧縮機本体の中心軸と平行に向けられることを特徴とする密閉形圧縮機。 - 上記密閉ケースの上部傾斜面は、ほぼ球形状をなすことを特徴とする請求項1記載の密閉形圧縮機。
- 上記密閉ケースの上部傾斜面には、上記電動圧縮機本体の中心軸に対して垂直な面を有する平坦部が設けられ、
この平坦部に上記固定具端部が固着されることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉形圧縮機。 - 上記固定具の密閉ケース固着側端部は、上記密閉ケースの上部傾斜面と同一の傾斜状に形成されることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉形圧縮機。
- 上記密閉ケースの上部傾斜面には、電動圧縮機本体の中心軸と平行な孔が設けられ、
この孔に上記固定具端部が密封固着されることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉形圧縮機。 - 上記カバー体は、上記電動圧縮機本体の中心軸に対して垂直な面に形成される固定具受け部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の密閉形圧縮機。
- 上記圧縮機構部は、高圧冷媒を圧縮することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の密閉形圧縮機。
Priority Applications (1)
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WO2013121808A1 (ja) * | 2012-02-15 | 2013-08-22 | 三菱重工業株式会社 | 電動圧縮機及び電動圧縮機の製造方法 |
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