JP2005171881A - 開放式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 代替フロンHFC−152aをカーエアコン用冷媒に用いた場合にも、圧縮機の能力維持を図ることができる開放式圧縮機を提供する。
【解決手段】 ハウジング(4,6)と、ハウジング内を延び、ハウジングに軸受を介して回転自在に支持された回転軸(10)と、ハウジング内に収容され、回転軸に駆動されて冷媒HFC−152aのガスの吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施するユニットと、ハウジングに列設し、ユニットに接続する吸入室(50)、ユニットに接続し吸入室に隣接する吐出室(52)、並びに吸入室と吐出室との間を断熱する吐出室断熱手段(81)を備えたヘッド(80)とを含むよう構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、開放式圧縮機に係り、詳しくは、圧縮に要する回転力を外部から得るべく回転軸をハウジングの外側に出し、そのハウジング内を気密に保つ軸封装置を備えた開放式圧縮機に関する。
従来、カーエアコン用冷媒には特定フロンCFC−12が用いられたが、オゾン層の破壊などの観点からフロンHFC−134aに代替されている。この代替フロンHFC−134aを用いた開放式圧縮機に関する技術は種々出願されている(特許文献1、2)。
しかし、このHFC−134aには地球温暖化の観点からの問題が依然として残されている。その冷媒の温暖化係数(GWP)が1300もあって未だに大きいからである。つまり、その冷媒を大気中に1kg放出すればCO2の1300kg放出と同等であることを意味する。よって、欧米においては、修理時の回収が義務付けられており、またいずれ全廃することも考えられている。
そこで、他の代替冷媒が必要となる。この例としては、CO2や代替フロンHFC−152aが挙げられる。特に、当該HFC−152aではGWPが140と小さく、HFC−134aに比して地球温暖化は低減される。また、HFC−152aは可燃性であるが上記HFC−134aに比して圧縮圧力も低くでき、成績係数(COP)の点でも優れている。
特開平5−202854号公報(段落番号0009等) 特開平5−26154号公報(段落番号0005等)
ところで、この代替フロンHFC−152aは、上記HFC−134aに比して吐出ガスの温度が約15〜20℃程度高くなるとの特性を有している。なぜならば、HFC−134aの比熱比(Cp/Cv)が1.12であるのに対し、HFC−152aのそれは1.15だからである。
そして、吐出ガスの温度の上昇は、圧縮機全体の高温化を引き起こすものとして懸念される。具体的には、吐出ガスからの熱の移動によって吸入ガスの温度が不所望に上昇して膨張し、この結果、吸入ガスの密度の低下によって実質的な冷媒循環量が減少するとの問題を生ずる。また、吐出ガス温度の上昇が圧縮機全体に伝わると、金属の熱膨張によって可動部分等に悪影響を及ぼすことになる。従って、カーエアコン用冷媒に代替フロンHFC−152aを用いる場合には、圧縮機の吐出温度の上昇に対する何等かの措置が必要になる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、代替フロンHFC−152aをカーエアコン用冷媒に用いた場合にも、圧縮機の能力維持を図ることができる開放式圧縮機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載の開放式圧縮機は、ハウジングと、ハウジング内を延び、ハウジングに軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、ハウジング内に収容され、回転軸に駆動されて冷媒HFC−152aのガスの吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施するユニットと、ハウジングに列設し、ユニットに接続する吸入室、ユニットに接続し吸入室に隣接する吐出室、並びに吸入室と吐出室との間を断熱する吐出室断熱手段を備えたヘッドとを含むことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、吐出室断熱手段は、吐出室を覆い、吸入室と吐出室との間を断熱する断熱材を含むことを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明では、ヘッドは、吸入室と吐出室とを区画する隔壁を備え、吐出室断熱手段は、隔壁内に吸入室及び吐出室の双方から独立して形成され、吸入室と吐出室との間を断熱する空隙を含むことを特徴としている。
更にまた、請求項4記載の発明では、吐出室断熱手段は、樹脂材で形成された吐出室及び吐出室を除きアルミニウム材で形成されたヘッド部分を備える複合構造からなり、吸入室と吐出室との間を断熱することを特徴としている。
また、請求項5記載の発明では、吐出室断熱手段は、樹脂材で形成されたヘッドを備える単一構造からなり、吸入室と吐出室との間を断熱することを特徴としている。
更に、請求項6記載の発明では、吐出室断熱手段は、吐出室を覆い、吐出室に隣接する圧縮室と吐出室との間を断熱する断熱材を含むことを特徴としている。
更にまた、請求項7記載の発明では、ユニットは、固定スクロール及び可動スクロールを備え、可動スクロールの旋回運動により圧縮室の容積を減少させて冷媒ガスの圧縮及び吐出動作を実施するスクロールユニットであることを特徴としている。
したがって、請求項1記載の本発明の開放式圧縮機によれば、代替フロンHFC−152aをカーエアコン用冷媒として用いた場合には、仮に吐出ガスの温度が上昇しても吐出室断熱手段が吸入室と吐出室との間を断熱する。よって、吐出室側から吸入室側への吐出ガスの熱の移動が少なくなり、吸入ガスの不所望な温度上昇を防止できる。従って、吸入ガスの膨張が抑制され、実質的な冷媒循環量の減少を防ぎ、成績係数(COP)の低下を防止することができる。また、吐出室の温度上昇が圧縮機全体に伝わり、金属が熱膨張してしまうことに伴う可動部分等への悪影響を減らすことができる。
また、請求項2記載の発明によれば、この場合には、現有の構成に吐出室を遮蔽する断熱材の構成を追加するのみで吸入ガスの不所望な温度上昇を防止することができる。なお、断熱材としては堅くて変形せずに断熱できるものであれば良い。また、樹脂のコーティングによる断熱材であっても良い。
更に、請求項3記載の発明によれば、吐出室が隔壁を介して吸入室に隣接した場合であっても、この隔壁内には空隙を設け、この空隙部分が吸入室と吐出室との間を連通しない独立部分として形成される。よって、この場合にも吐出室側から吸入室側への吐出ガスの熱の移動が少なくなり、吸入ガスの不所望な温度上昇を防止できる。
更にまた、請求項4記載の発明によれば、樹脂材による吐出室とアルミニウム材による吸入室とが構成されることになるので、この場合にも吐出室が遮蔽され、吸入ガスの不所望な温度上昇を防止できる。
また、請求項5記載の発明によれば、ヘッド全体を樹脂材で形成すれば、吐出室の遮蔽を図りつつ製造コストを低減することが可能になる。
更に、請求項6記載の発明によれば、吐出室断熱手段が圧縮室と吐出室との間を断熱する。よって、吐出室側から圧縮室側への吐出ガスの熱の移動が少なくなり、吸入ガスの不所望な温度上昇を防止できる。従って、吸入ガスの膨張が抑制され、実質的な冷媒循環量の減少を防ぎ、成績係数(COP)の低下を防止することができる。また、吐出室の温度上昇が圧縮機全体に伝わり、金属が熱膨張してしまうことに伴う可動部分等への悪影響をも減らすことができる。
更にまた、請求項7記載の発明によれば、回転式のスクロール型圧縮機は、往復式の斜板型圧縮機に比して、吸入室からの冷媒ガスが吐出室に至るまでに長時間を要することに鑑みたものである。換言すれば、吐出ガスからの熱は、吸入室の他、スクロール内にも移動してそのスクロール内のガス温度をも上昇させてしまうのである。よって、吐出室断熱手段をスクロール型圧縮機に設け、吸入室から圧縮室に至るまでの吸入ガスの不所望な温度上昇を抑えることで、吐出ガスの更なる温度上昇の可能性を排除し、圧縮機の能力維持を確実に達成できる。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るカーエアコン用の開放式圧縮機を示す。
当該圧縮機2はハウジング(シリンダブロック)6を備え、このシリンダブロック6の一端側には他のハウジング(クランクケース)4が、他端側にはヘッド(シリンダヘッド)80がそれぞれ複数の連結ボルトにより相互に連結されている。なお、図1には、シリンダブロック6とシリンダヘッド80との間を連結する連結ボルトのみが示されている。
クランクケース4内にはその中央に回転軸(駆動軸)10が配置され、この駆動軸10の一端側はクランクケース4を貫通し、軸受12を介してクランクケース4に回転自在に支持されている。一方、駆動軸10の他端はシリンダブロック6の中央に貫通して形成した中央孔14に進入し、軸受16を介してシリンダブロック6に回転自在に支持されている。
駆動軸10の一端は駆動プーリ18に電磁クラッチ20を介して連結可能となっており、電磁クラッチ20は駆動プーリ18に内蔵されている。駆動プーリ18は軸受22を介してクランクケース4に回転自在に支持され、車両のエンジン(図示しない)から動力を受けて回転される。従って、電磁クラッチ20がオン作動されると、駆動プーリ18の回転が駆動軸10に伝達され、この駆動軸10は一方向に回転される。
シリンダブロック6内には例えば7個のシリンダボア24が形成されている。これらシリンダボア24はシリンダブロック6の周方向に等間隔を存して配置され、駆動軸10と平行にしてシリンダブロック6をその軸線方向に貫通している。
各シリンダボア24内にはピストン26が摺動自在に嵌合され、これらピストン26の一端はシリンダブロック6からクランクケース4内、すなわち、クランク室28に突出したテール30として形成されている。テール30は一対のシュー32を有し、これらシュー32間に斜板34の外周縁部が摺動自在に挟み付けられている。
斜板34は駆動軸10に取り付けられ、そして、駆動軸10にはクランクケース4と斜板34との間に位置してロータ36が取り付けられている。これら斜板34及びロータ36は駆動軸10と一体に回転し、斜板34はロータ36にヒンジ38を介して連結され、傾動可能となっている。更に、駆動軸10には、この駆動軸10を囲繞するようにしてコイルスプリング40が取付けられており、このコイルスプリング40は斜板34をシリンダブロック6側に押圧付勢している。
一方、シリンダブロック6とシリンダヘッド80との間には円形のバルブプレート42が挟持されており、このバルブプレート42は各シリンダボア24内に、そのピストン26の他端、すなわち、そのヘッド80との間にて圧縮室44を形成させる。バルブプレート42には各シリンダボア24毎に吸入ポート46及び吐出ポート48がそれぞれ形成されている。図から明らかなように、バルブプレート42の径方向でみて、吸入ポート46は対応する吐出ポート48の外側に位置付けられている。
シリンダヘッド80は、シリンダブロック6に向けて開口したカップ形状をなし、このカップ形状の開口端はバルブプレート42に気密に嵌合され、シリンダブロック6に連結される。また、シリンダヘッド80はその内部に互いに独立した環状の吸入室50と、吐出室52とを有する。吸入室50はシリンダヘッド80の外周部に配置され、吐出室52はシリンダヘッド80の中央部に配置されている。つまり、吐出室52は隔壁81Aを介して吸入室50に隣接される。
吸入室50は各シリンダボア24の吸入ポート46にそれぞれ吸入弁54を介して連通することができる。これに対し、吐出室52は各シリンダボア24の吐出ポート48にそれぞれ吐出弁56を介して連通することができる。吸入弁54及び吐出弁56はともにリード弁からなる。より詳しくは、吸入弁54の弁体はシリンダブロック6とバルブプレート42との間に挟持され、その圧縮室44内に配置されている。一方、吐出弁56の弁体は吐出室52側のバルブプレート42の面にその弁開度を制限するストッパ58とともに取付けボルト60を介して取り付けられている。
吸入室50及び吐出室52は代替フロンHFC−152aによる冷媒循環管路に接続されており、この冷媒循環管路には吐出室52側から凝縮器、膨脹弁及び蒸発器が順次介挿されている。これら凝縮器及び膨脹弁は圧縮機と同様に車両のエンジンルーム内に配置され、これに対し、蒸発器は車両の車室側に配置されている。
ここで、本実施形態のシリンダヘッド80には吐出室52と吸入室50との間を断熱させる吐出室断熱部(吐出室断熱手段)81が備えられている。本実施形態の吐出室断熱部81としては、吐出室52の内側面に沿って形成されたカップ形状の断熱材が配設されている。当該断熱材としては堅くて変形せずに断熱できるものであれば良く、また、樹脂のコーティングによる断熱材であっても良い。
そして、圧縮機2の駆動軸10とともに斜板34が回転されると、この斜板34の回転は各ピストン26の往復運動に変換される。ここで、ピストン26がそのシリンダボア24内の圧縮室44を増加させる方向に移動すると、吸入弁54が開かれ、吸入室50から吸入ポート46を通じて冷媒HFC−152aのガスが吸い込まれる。この後、ピストン26が圧縮室44側に移動されると、圧縮室44内に吸い込まれた冷媒は圧縮され、この圧縮圧が吐出弁56の締切圧を越えた時点で吐出弁56が開かれる。この結果、圧縮冷媒は圧縮室44から吐出ポート48を通じて吐出室52内、つまり、冷媒循環管路に向けて吐出される。この吐出された冷媒は、この後、凝縮器にて凝縮され、そして、膨脹弁を通じて液相の冷媒が蒸発器に供給される。液相の冷媒は蒸発器内に気化し、この気化熱よって蒸発器周辺の空気が冷却される。従って、このような冷却空気を車室内に導入させて、車室内の冷房を行うことができる。
このように、本実施形態の圧縮機2では、吐出室断熱部81が吐出室52を断熱材で遮蔽することから、代替フロンHFC−152aを用いることによって吐出室52内の吐出ガスの温度が上昇しても、圧縮機2の全体に対する温度の上昇や実質的な冷媒循環量の減少を防止する。
このような利点は、具体的には図2のモリエル線図からも明らかである。当該線図の縦軸は圧力Pを示し、横軸はエンタルピiを示す。そして、圧縮行程では吐出温度の位置に該当するエンタルピと吸入温度の位置に該当するエンタルピとの差が冷媒に与えられる仕事量となる。例えば、従来の吸入温度の位置は点aであり、吐出温度の位置は点bである。ここで、本実施形態の如く吐出室断熱部を設けた場合には、吸入温度の位置を示す点Aが従来の点aよりも左側に位置し、吸入温度が低くなることが分かる。また、吐出温度の位置を示す点Bも従来の点bよりも左側に位置し、吐出温度の上昇も抑えられることも分かる。更に、本実施形態の仕事量Dもまた従来の仕事量dに比して小さくなることが分かる。
すなわち、本実施形態の圧縮機2によれば、吐出ガスの温度が上昇してしまうという代替フロンHFC−152aの負の特性に起因した悪影響を排除できることが明らかとなる。換言すれば、吐出室52側から吸入室50側への吐出ガスの熱の移動が少なくなるのである。これは吸入ガスの不所望な温度上昇を防止できて、その膨張が抑制可能となり、この結果、吸入ガスのガス密度の低下が防止されて実質的な冷媒循環量の減少を防ぎ、成績係数(COP)の低下を防止可能となることを意味する。
しかも、本実施形態の吐出室断熱部81では、現有の圧縮機の構成に吐出室52を遮蔽する断熱材の構成を追加するのみで吸入ガスの不所望な温度上昇を防止することができ、製造コストの低減が図られる。
ところで、吐出室断熱部は吐出室52と吸入室50とを区画させる隔壁部分にのみ設けられるものであっても良い。図3は本発明の他の実施例に係る開放式圧縮機2Aを示す。当該圧縮機2Aと上述の圧縮機2との違いはヘッドの構成のみであることから、以下この構成について詳細に説明する。
すなわち、当該圧縮機2Aのシリンダヘッド82はバルブプレート42に向けて開口したカップ形状をなす。シリンダヘッド82には吸入室50及び吐出室52が形成されており、吐出室52は隔壁82Aを介して吸入室50に隣接される。
本実施例のシリンダヘッド82には隔壁82Aに対して吐出室断熱部が備えられている。より具体的には、隔壁82Aは吐出室52側に対面する吐出側隔壁部83及び吸入室50側に対面する吸入側隔壁部84とを有し、これらの各隔壁部83、84との間に切れ込みを入れて構成され、吐出室52と吸入室50との間を連通しない独立した空隙部85を有して構成される。
つまり、この空隙部85は吐出室52の熱が隔壁を介して吸入室50に移動するのを遮る機能を果たす。よって、代替フロンHFC−152aを冷媒として用いる場合にも上述と同様な吸入ガスの不所望な温度上昇が防止できる。
また、吐出室断熱部は、吐出室を樹脂製とし、他のシリンダヘッド全体をアルミニウム製とした複合構造であっても良いものである。
この吐出室断熱部については図4に示される。当該圧縮機2Bのシリンダヘッド86は、バルブプレート42に向けて開口したカップ形状をなすが、シリンダヘッド86内には樹脂製の吐出室断熱部87が別途独立して配設される。つまり、吐出室52が樹脂製の吐出室断熱部87で区画される。一方、吐出室52の周囲は吸入室50がアルミニウム製のシリンダヘッド86にて区画される。また、吐出室52は樹脂製の吐出室断熱部87による隔壁87Aを介して吸入室50に隣接される。
このように、樹脂材による吐出室52とアルミニウム材による吸入室50とでシリンダヘッドを構成すれば吐出室52を遮蔽することができ、この場合にも吸入ガスの不所望な温度上昇が防止できる。
なお、吐出室断熱部は吐出室及び吸入室を含んだシリンダヘッド全体を樹脂製とした単一構造であっても良い。この場合には、吐出室を遮蔽しつつ、製造コストの低減が可能になるからである。
更に、吐出室断熱部は、吐出室52とこれに隣接するシリンダボア24内の圧縮室44との間を断熱しても良い。本実施例の圧縮機2Cのシリンダヘッド88は図5に示されており、吐出室52は隔壁89Aを介して吸入室50に隣接される。一方、吐出室52はバルブプレート42を介して圧縮室44に隣接される。そして、吐出室断熱部89としては、吐出室52の内側面及び吐出室52側のバルブプレート42の面に沿って形成された断熱材が配設されている。
このように、圧縮室44と吐出室52との間をも断熱すれば、吐出室52側から吸入室50側への他、吐出室52側から圧縮室44側への吐出ガスの熱の移動も少なくなり、代替フロンHFC−152aを用いることによって吐出室52内の吐出ガスの温度が上昇しても、圧縮機2Cの全体に対する温度の上昇や実質的な冷媒循環量の減少を更に防止できる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記実施形態では往復式の斜板型圧縮機について示されているが、本発明は斜板型圧縮機に必ずしも限定されるものではなく、例えば回転式のスクロール型圧縮機など、自動車のエンジンに取り付けられる容積形の各種の開放式圧縮機に適用することができる。
一例としてスクロール型圧縮機に関して述べると、該圧縮機は駆動ケーシング及び圧縮ケーシングを有するハウジングを備えている。駆動ケーシングには回転軸が備えられており、この駆動ケーシングに圧縮ケーシングが嵌合されている。この圧縮ケーシング内には固定スクロール及び可動スクロールからなるスクロールユニットが配置されており、可動スクロールの旋回運動により圧縮室の容積を減少させて冷媒ガスの圧縮及び吐出動作を実施している。
ここで、この圧縮ケーシングにはヘッドが連結されている。そして、ヘッド内の吐出室に対して上述した吐出室断熱部を配設すれば、スクロール型圧縮機の如く吸入室から吐出室に至るまでに時間を要する場合にも吐出ガスの温度上昇の影響を受け難くなり、吐出室における吐出ガスの更なる温度上昇の可能性が排除される。よって、圧縮機の確実なる能力維持に貢献できる。
本発明の一実施形態に係る開放式圧縮機の断面構成図である。 図1の圧縮機の断熱効果を説明する図である。 他の実施例に係る開放式圧縮機の断面構成図である。 他の実施例に係る開放式圧縮機の断面構成図である。 他の実施例に係る開放式圧縮機の断面構成図である。
符号の説明
2,2A,2B,2C 開放式圧縮機
4 ハウジング(クランクケース)
6 ハウジング(シリンダブロック)
10 回転軸
12、16 軸受
44 圧縮室
50 吸入室
52 吐出室
80 ヘッド(シリンダヘッド)
81 断熱材(吐出室断熱手段)
82 ヘッド(シリンダヘッド)
83 吐出側隔壁部(隔壁)
84 吸入側隔壁部(隔壁)
85 空隙部(吐出室断熱手段)
86 アルミニウム製ヘッド(シリンダヘッド)
87 樹脂製吐出室(吐出室断熱手段)
88 ヘッド(シリンダヘッド)
89 断熱材(吐出室断熱手段)

Claims (7)

  1. ハウジングと、
    該ハウジング内を延び、該ハウジングに軸受を介して回転自在に支持された回転軸と、
    前記ハウジング内に収容され、前記回転軸に駆動されて冷媒HFC−152aのガスの吸入、圧縮及び吐出の一連のプロセスを実施するユニットと、
    前記ハウジングに列設し、前記ユニットに接続する吸入室、前記ユニットに接続し前記吸入室に隣接する吐出室、並びに前記吸入室と前記吐出室との間を断熱する吐出室断熱手段を備えたヘッドとを含むことを特徴とする開放式圧縮機。
  2. 前記吐出室断熱手段は、前記吐出室を覆い、前記吸入室と前記吐出室との間を断熱する断熱材を含むことを特徴とする請求項1に記載の開放式圧縮機。
  3. 前記ヘッドは、前記吸入室と前記吐出室とを区画する隔壁を備え、
    前記吐出室断熱手段は、前記隔壁内に前記吸入室及び前記吐出室の双方から独立して形成され、前記吸入室と前記吐出室との間を断熱する空隙を含むことを特徴とする請求項1に記載の開放式圧縮機。
  4. 前記吐出室断熱手段は、樹脂材で形成された吐出室及び該吐出室を除きアルミニウム材で形成されたヘッド部分を備える複合構造からなり、前記吸入室と前記吐出室との間を断熱することを特徴とする請求項1に記載の開放式圧縮機。
  5. 前記吐出室断熱手段は、樹脂材で形成されたヘッドを備える単一構造からなり、前記吸入室と前記吐出室との間を断熱することを特徴とする請求項1に記載の開放式圧縮機。
  6. 前記吐出室断熱手段は、前記吐出室を覆い、該吐出室に隣接する圧縮室と前記吐出室との間を断熱する断熱材を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の開放式圧縮機。
  7. 前記ユニットは、固定スクロール及び可動スクロールを備え、該可動スクロールの旋回運動により圧縮室の容積を減少させて前記冷媒ガスの圧縮及び吐出動作を実施するスクロールユニットであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の開放式圧縮機。
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