JP3727429B2 - 車両の走行経路に対する位置関係算出方法 - Google Patents

車両の走行経路に対する位置関係算出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、道路の走行経路上に間隔を存して配列された磁気発生源(磁気ネイル)を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の走行経路に対する位置関係を算出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、道路の車両を走行させるべき走行経路上で、その道路の内部に埋め込んだ磁気ネイルを所定の間隔を存して配列しておくと共に、走行車両にこの磁気ネイルの磁気を検出するセンサを搭載し、前記磁気ネイルの発生する磁気を頼りに、ステアリングの自動操舵を行って、該磁気ネイルが配列されている所要の走行経路に沿って車両を走行させる自動走行システムが提案されている。
【0003】
この種の自動走行システムの従来提案されている方式では、磁気ネイルを検出するセンサを車両の前部や後部などの車両の底部の一カ所に取り付けられている。
【0004】
一方、この種の自動走行システムでは、車両が所要の走行経路に沿って走行するように車両の自動操舵を行うために、車両の走行経路に対する位置関係、特に、車両の走行経路に対する横方向偏差(車両の走行経路に対する車幅方向の位置ずれ量)、車両の走行経路に対する方位角偏差(車両の進行方向と走行経路とのなす角度)を精度よく把握することが必要となる。
【0005】
しかながら、前述のように車両に備えた磁気ネイルセンサが単一であると、走行中の車両の走行経路に対する横方向偏差や方位角偏差を精度よく求めることは困難であり、このため、それらの横方向偏差や方位角偏差の把握は、従来、磁気ネイルセンサ以外の他のセンシングシステムに依存していた。
【0006】
例えば、CCDカメラを車両に搭載して前方の道路を撮像し、その撮像した画像における道路の白線の位置や方向等に基づき、車両の道路幅方向の位置や方位角等を測定する方法が提案されている。しかしながら、この手法では、雨や雪等による道路の走行環境の悪化によってCCDカメラの検出性能が著しく劣化してしまい、その結果、車両の方位角等を精度よく測定することが困難となる。
【0007】
また、ヨーレートセンサを車両に搭載して、車両の走行軌跡を求めていき、その走行軌跡に基づき、所要の走行経路に対する車両の方位角等の位置関係を把握する手法もあるが、この手法では、走行距離の増加によりヨーレートセンサの検出誤差が蓄積するので、その結果、所要の走行経路に対する車両の方位角等の位置関係を精度よく把握することが困難となってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる背景に鑑み、走行経路上に配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行する自動走行システムにおいて、車両の自動操舵に必要な走行経路に対する車両の位置関係、特に走行経路に対する車両の横方向偏差や方位角偏差を精度よく的確に求めることができる車両の走行経路に対する位置関係算出方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様は、前記の目的を達成するために、走行経路上に所定の間隔を存して配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の前記走行経路に対する位置関係を算出する方法において、車両の前後の二箇所にそれぞれその各箇所における車両に対する各磁気発生源の横方向偏差量を検出する一対の磁気発生源検出手段を配置すると共に、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングを把握するためのタイマ手段を設け、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、各磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングの時間的先後関係とに基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする。
【0014】
かかる本発明の第2の態様によれば、車両の前後に配置された前記一対の磁気発生源検出手段の間隔は、前記磁気発生源の間隔の略整数倍に限られない。このため、各磁気発生源による磁気発生源の横方向偏差量の検出が時間差をおいて行われる場合がある。そして、このような場合には、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングを前記タイマ手段により把握して、それらの検出タイミングの先後関係を考慮することで、その先後関係と両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量とに基づき適正に前記車両の横方向偏差や方位角偏差を求めることが可能となる。そして、この場合も、車両の前後の各別の磁気発生源検出手段により検出される前記横方向偏差量に基づき車両の横方向偏差や方位角偏差を求めるので、それらの横方向偏差や方位角偏差を精度よく求めることができる。すなわち、本発明の第2の態様によれば、車両の前後に配置された前記一対の磁気発生源検出手段の間隔を、前記磁気発生源の間隔の略整数倍に限ることなく、車両の方位角偏差や横方向偏差を精度よく的確に求めることが可能となる。
【0015】
かかる本発明の第1の態様では、より詳しくは、前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり前記両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが略同時であるときには、前記車両の方位角偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ略同時に検出された磁気発生源の間隔又は両磁気発生源検出手段の間隔とから所定の演算式により算出する。
【0016】
また、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが略同時であるときには、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量から、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0017】
また、前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが異なるとき、前記車両の方位角偏差は、前記車両の前側の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングと前記車両の後側の磁気発生源検出手段よる磁気発生源の検出タイミングとのうち、いずれの検出タイミングが先か後かに応じて定まる両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量とから所定の演算式により算出する。
【0018】
さらに、この場合(両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが異なるとき)、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、該横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、前記方位角偏差とから、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係、及び両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングの先後関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0019】
また、本発明の第2の態様は、前記の目的を達成するために、走行経路上に所定の間隔を存して配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の前記走行経路に対する位置関係を算出する方法において、車両の前後の二箇所にそれぞれその各箇所における車両に対する各磁気発生源の横方向偏差量を検出する一対の磁気発生源検出手段を配置すると共に、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時の車両の走行距離を検出する距離検出手段を設け、その走行距離と車両における各磁気発生源の位置とに基づき各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時にその検出を行った各磁気発生源検出手段の前記走行経路上における該走行経路の距離方向の位置を把握し、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出時のそれぞれの該磁気発生源検出手段の走行経路上の位置の間の距離差の前記両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係とに基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする。
【0020】
かかる本発明の第2の態様は、前記第1の態様と同様に、車両の前後に配置された前記一対の磁気発生源検出手段の間隔は、前記磁気発生源の間隔の略整数倍に限られず、各磁気発生源による磁気発生源の横方向偏差量の検出が時間差をおいて行われる場合を考慮したものである。すなわち、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出時のそれぞれの該磁気発生源検出手段の走行経路上の位置の間の距離差が両磁気発生源検出手段の間隔と略等しいとき、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の横方向偏差量の検出が略同時に行われ、該距離差が両磁気発生源検出手段の間隔よりも長いときには、後側の磁気発生源検出手段による検出タイミングが前側の磁気発生源検出手段による検出タイミングよりも早い。また、該距離差が両磁気発生源検出手段の間隔よりも短いときには、後側の磁気発生源検出手段による検出タイミングが前側の磁気発生源検出手段による検出タイミングよりも遅い。従って、両磁気発生源検出手段の間隔に対する前記距離差の大小関係は、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングの先後関係を示すものとなる。従って、前記距離差の両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係を考慮することで、その大小関係と両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量とに基づき、前記第1の態様と同様に、適正に前記車両の横方向偏差や方位角偏差を求めることが可能となる。そして、この場合も、車両の前後の各別の磁気発生源検出手段により検出される前記横方向偏差量に基づき車両の横方向偏差や方位角偏差を求めるので、それらの横方向偏差や方位角偏差を精度よく求めることができる。すなわち、本発明の第2の態様によれば、前記第1の態様と同様に、車両の前後に配置された前記一対の磁気発生源検出手段の間隔を、前記磁気発生源の間隔の略整数倍に限ることなく、車両の方位角偏差や横方向偏差を精度よく的確に求めることが可能となる。
【0021】
かかる本発明の第2の態様では、より詳しくは、前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と略等しいときには、前記車両の方位角偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の間隔又は両磁気発生源検出手段の間隔とから所定の演算式により算出する。
【0022】
また、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と略等しいときには、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量から、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0023】
また、前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と異なるとき、前記車両の方位角偏差は、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔よりも長いか短いかに応じて定まる両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量とから所定の演算式により算出する。
【0024】
さらに、この場合、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と異なるとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、前記方位角偏差とから、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係、及び前記距離差の前記両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0025】
また、本発明の第3の態様は、前記の目的を達成するために、走行経路上に間隔を存して配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の前記走行経路に対する位置関係を算出する方法において、車両の前後の二箇所にそれぞれその各箇所における車両に対する各磁気発生源の横方向偏差量を検出する一対の磁気発生源検出手段を配置すると共に、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時の車両の走行距離を検出する距離検出手段を設け、その走行距離と車両における各磁気発生源の位置とに基づき各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時にその検出を行った各磁気発生源検出手段の前記走行経路上における該走行経路の距離方向の位置を把握し、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出時のそれぞれの該磁気発生源検出手段の走行経路上の位置の間の距離差とに基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする。
【0026】
かかる本発明の第3の態様は、前記磁気発生源の間隔が必ずしも所定の間隔で配列されているとは限らない場合でも、走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することができるものである。すなわち、このような場合には、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出時のそれぞれの該磁気発生源検出手段の走行経路上の位置の間の距離差とに基づくことで、車両の方位角偏差や横方向偏差を精度よく的確に求めることができる。
【0027】
具体的には、前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記距離差とから所定の演算式により算出する。この場合、その演算式は、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングの先後関係には依存しない。
【0028】
また、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と略等しいとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量から、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0029】
また、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と異なるとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記距離差とから、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係、及び前記距離差の前記両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0030】
ところで、本発明の前述の前記第1乃至第3の態様では、車両の蛇行や磁気発生源検出手段の故障等により、両磁気発生源検出手段のいずれか一方が磁気発生源を検出することができなくなると、車両の方位角偏差や横方向偏差を算出することができなくなる。
【0031】
そこで、本発明の前記第1乃至第3の態様では、さらに、前記両磁気発生源検出手段のうち、いずれか一方の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出が不能となったとき、他方の磁気発生源検出手段により順次検出される二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量に基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出する。
【0032】
これにより、いずれか一方の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出が不能となっても、他方の磁気発生源検出手段によって磁気発生源を検出することができる状態では、その他方の磁気発生源検出手段によって車両の走行に伴い順次検出される二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量に基づいて車両の方位角偏差や横方向偏差を求めることが可能となる。
【0033】
この場合、さらに具体的には、前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから所定の演算式により車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度を算出し、その算出した角度を前記方位角偏差として求める。尚、この場合、本発明の第2の態様では、車両の走行距離を検出する距離検出手段を備えておく。
【0034】
さらに、前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、該横方向偏差は、前記方位角偏差と、前記二つの磁気発生源の横方向偏差量のいずれか一方とから、前記車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出する。
【0035】
あるいは、前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから、車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差を算出し、その算出した横方向偏差を前記車両の横方向偏差として求める。尚、この場合も、本発明の第2の態様では、車両の走行距離を検出する距離検出手段を備えておく。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態のにおける自動走行車のシステム構成図である。
【0037】
この自動走行車は、車両1を走行させるべき所定の走行経路(例えば走行車線の中央)に沿って後述の磁気ネイル(磁気発生源)を埋設して配列してなる道路を、その磁気ネイルを検出しながら自動走行するものであり、マイクロコンピュータ等を用いて構成された走行位置検出部10、走行計画部11、ステアリング制御部12、車速制御部13及び車両方位角・横方向偏差算出部14を車両1に搭載している。また、車両前部及び車両後部の下部には、それぞれ磁気ネイルセンサ2,3(磁気発生源検出手段)が取り付けられ、さらに車輪(図では後輪)の所定回転数毎にパルスを出力する車輪パルスセンサ15が備えられている。
【0038】
走行位置検出部10は、前記車輪パルスセンサ15の出力をカウントして車両1の走行距離を算出する走行距離算出部16(距離検出手段)と、車両1の角速度を検出するジャイロセンサ17と、車両外部に設けられた漏洩同軸ケーブル等との無線通信により車両1の走行区域等の情報を受信する位置情報通信部18とからそれぞれ与えられる走行距離、角速度、受信情報に基づき、走行経路上における車両1の走行位置を求める。
【0039】
走行計画部11は、走行位置検出部10から与えられる車両1の走行位置情報を基に、走行経路に沿って車両1を走行させるための最適な車速と進行方向とを求め、それをステアリング制御部12や車速制御部13に与える。
【0040】
磁気ネイルセンサ2,3は、それぞれその下方に磁気ネイルが位置したとき、車両1に対する磁気ネイルの横方向(車幅方向)の偏差量(偏差の方向を含む)を示す信号を出力する。
車両方位角・横方向偏差算出部14は、磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ検出された磁気ネイルの横方向偏差量や、前記走行距離算出部16により求められた車両1の走行距離、タイマ19(タイマ手段)から与えられる時刻データ(クロック信号)に基づき後述するように車両1の走行経路に対する方位角偏差及び横方向偏差を算出し、それをステアリング制御部12に与える。尚、車両方位角・横方向偏差算出部14は、磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ検出された磁気ネイルの横方向偏差量を、そのそれぞれの検出時点における車両1の走行距離及び時刻データと共に記憶保持し、それを各磁気ネイルセンサ2,3による磁気ネイルの検出が行われれる毎に更新する。
【0041】
ステアリング制御部12は、車両方位角・横方向偏差算出部14から与えられる車両1の方位角偏差及び横方向偏差に基づき、車両1が前記走行計画部11により求められた車両1の最適進行方向に走行するように図示しないステアリング装置を制御する。
【0042】
車速制御部13は、前走車との適正な車間距離を保持しつつ前記走行計画部11により求められた最適車速で車両1が走行するように図示しないスロットル装置やブレーキ装置を制御する。
【0043】
次に、このようなシステム構成を有する自動走行車の前記車両方位角・横方向偏差算出部14による車両1の方位角偏差及び横方向偏差の算出手法の第1の実施形態を図2を参照して説明する。この第1の実施形態は、前記磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ略同時に検出されるデータを用いて車両1の方位角偏差及び横方向偏差を算出する手法を示すものである。
【0044】
図2を参照して、5は車両1を走行させるべき走行経路、6は走行経路5上で道路に埋め込まれ配列された磁気ネイルであり、本実施形態では、磁気ネイル6同士の間隔Bは一定間隔で、車両1の磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aは、磁気ネイル6の間隔Bのほぼ整数倍(図では約2倍)とされている。このため、、車両1が走行経路5に略沿って走行すると、各磁気ネイルセンサ2,3がほぼ同時に2Bの間隔を有する磁気ネイル6a,6bを検出する。
【0045】
ここで、図中、θ、εy はそれぞれ本実施形態において算出する車両1の王位角偏差及び横方向偏差であり、方位角偏差θは磁気ネイル6を配列した走行経路5と車両1の車幅方向の中央を通って前後方向に延びる車体中心線4とのなす角度θ(走行経路5と車両1の進行方向とのなす角度)である。また、車両1の横方向偏差εy は、車両1の車体中心線4の前後方向の中心7(車両1の中心)と、走行経路5との離間距離である。この距離は数学的には、走行経路5に直行する方向での車両中心7と走行経路5との間の距離であるが、本実施形態では、車幅方向(車体中心線4と直行する方向)での車両中心7と走行経路5との間の距離を車両1の横方向偏差εy とする。
【0046】
また、図中、Y1 ,Y2 はそれぞれ各磁気ネイルセンサ2,3により検出される横方向偏差量であり、この横方向偏差量Y1 ,Y2 は、車両1の走行時にそれぞれ各磁気ネイルセンサ2,3の下方に位置した磁気ネイル6a,6bの車体中心線4から各磁気ネイル6a,6bまでの車幅方向での距離である。この場合、横方向偏差量Y1 ,Y2 は図2の車体中心線4より上方向(車両1の進行方向に対して左方向)を正方向、車体中心線4より下方向(車両1の進行方向に対して右方向)を負方向とする(図2の状態では、Y1 >0、Y2 <0)。
【0047】
尚、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aは車長とほぼ同一で、車両中心7から前後に等間隔A/2の位置に設けられている。
【0048】
以上の内容を前提として、本実施形態における車両方位角・横方向偏差算出部14は車両1の走行時に、各磁気ネイルセンサ2,3によりほぼ同時に磁気ネイル6a,6bの横方向偏差量Y1 ,Y2 が検出されると(この時、横方向偏差量Y1 ,Y2 と共に前記タイマ19から与えられる時刻データはほぼ同一となる)、それらの横方向偏差量Y1 ,Y2 を用いて次のように車両1の方位角偏差θ及び横方向偏差εy を算出する。
【0049】
すなわち、まず、図2において長さ(Y1 −Y2 )の辺と長さAの辺とを有する直角三角形を考慮して明なように、方位角偏差θは横方向偏差量Y1 ,Y2 と磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aとを用いて次式(1)により求められる。
【0050】
θ=tan-1[(Y1 −Y2 )/A] ……(1)
尚、この場合、各磁気ネイルセンサ2,3によりほぼ同時に磁気ネイル6a,6bの間隔2Bが判っているので、上記の直角三角形を考慮して明らかなように、横方向偏差量Y1 ,Y2 と磁気ネイルセンサ6a,6bの間隔2Bとを用いて次式(2)により方位角偏差θを求めてもよい。
【0051】
θ=sin-1[(Y1 −Y2 )/2B] ……(2)
また、図2において角度θの頂角と長さ(Y1 −Y2 )の底辺とを有する直角三角形と、同一の角度θの頂角と長さ(εy −Y2 )の底辺とを有する直角三角形と、車両中心7が磁気ネイルセンサ2,3の間の中央に位置することとを考慮して明らかなように、
A:(Y1 −Y2 )=A/2:(εy −Y2
の関係式が成り立つ。従って、車両の横方向偏差εy は、横方向偏差量Y1 ,Y2 を用いて次式(3)により求められる。
【0052】
εy =(Y1 −Y2 )/2+Y2 =(Y1 +Y2 )/2……(3)
本実施形態の車両方位角・横方向偏差算出部14は前記式(1)又は(2)と、式(3)との演算を行うことにより、車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy を求める。そして、このようにして求めた方位角偏差θと横方向偏差εy とをステアリング制御部12に車両1の自動操舵を行うためのデータとして与える。
【0053】
このように、二つの磁気ネイルセンサ2,3で検出された磁気ネイル6a,6bの横方向偏差量Y1 ,Y2 を用いて車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを求めることで、磁気ネイルセンサ2,3の検出誤差等の影響が低減され、方位角偏差θや横方向偏差εy を精度よく求めることができる。そして、方位角偏差θや横方向偏差εy を精度よく求めることができるので、車両1を走行経路5に沿わせて走行させるためのステアリング制御を的確に行うことができる。
【0054】
尚、本実施形態では、磁気ネイルセンサ2,3は間隔Aは磁気ネイル6の間隔Bのほぼ整数倍(2B)で、両磁気ネイルセンサ2,3による磁気発生源6a,6bの検出がほぼ同時に行われることがあらかじめ判っているので、前記図1のタイマ19を省略してもよい。
【0055】
次に、図1のシステム構成を有する自動走行車の前記車両方位角・横方向偏差算出部14による車両1の方位角偏差及び横方向偏差の算出手法の第2の実施形態を図3乃至図5を参照して説明する。この第2の実施形態は、前記磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが前述の如く走行経路5上に一定間隔で配列された磁気ネイル6の間隔Bの整数倍になっているとは限らず、例えば図3及び図4に示すように2B<A<3Bである場合に、磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ検出されるデータと、そのそれぞれの検出タイミングにおいて前記タイマ19から与えられる時刻データとを用いて車両1の方位角偏差θ及び横方向偏差εy を算出する手法を示すものである。
【0056】
このとき、車両1の前後の磁気ネイルセンサ2,3は、磁気ネイル6を同時には検出できず、図3の上段に示すように時刻T1 において前側の磁気ネイルセンサ2が最初に磁気ネイル6aを検出してその横方向偏差量Y1 が得られ、その後に、図3の下段に示すように、時刻T1 よりも後の時刻T2 において後側の磁気ネイルセンサ3が磁気ネイル6bを検出してその横方向偏差量Y2 が得られる場合と、これと逆に図4に示すように、後側の磁気ネイルセンサ3が前側の磁気ネイルセンサ2よりも先に磁気ネイル6を検出する場合との二通りの場合がある。
【0057】
そして、本実施形態における車両方位角・横方向偏差算出部14は各磁気ネイルセンサ2,3による磁気ネイル6の検出時にその検出データ(横方向偏差量)と共にタイマ19から与えられる時刻データを比較することで、前者の場合(図3の場合)と後者の場合(図4の場合)とを区別し、それぞれの場合に応じた演算処理により、車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出する。
【0058】
さらに詳細には、上記の時刻データの比較によって、前側の磁気ネイルセンサ2の検出データが更新された時刻(前側の磁気ネイルセンサ2が磁気ネイル6を検出した時刻)が、後側の磁気ネイルセンサ3の検出データが更新された時刻(後側の磁気ネイルセンサ3が磁気ネイル6を検出した時刻)よりも古い場合には、図3の場合であり、このとき、車両方位角・横方向偏差算出部14は次のように方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出する。
【0059】
すなわち、図3を参照して明らかなように、この場合、各磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ順次検出された磁気ネイル6a,6bの間隔は2Bであるから、車両1の方位角偏差θは、その間隔2Bと、各磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ順次検出された磁気ネイル6a,6bの横方向偏差量Y1 ,Y2 (図ではY1 >0、Y2 <0)とを用いて次式(4)により求める。
【0060】
θ=sin-1[(Y1 −Y2 )/2B] ……(4)
また、図3を参照して明らかなように、
2B・cosθ:(Y1 −Y2 )=A/2:(εy −Y2
であるので、車両1の横方向偏差εy は、前記方位角偏差θと、磁気ネイル6a,6bの間隔2Bと、横方向偏差量Y1 ,Y2 と、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aとを用いて次式(5)により求める。
【0061】
εy =A・(Y1 −Y2 )/(4B・cosθ)+Y2 ……(5)
以下、式(4),(5)の算出処理を処理1と称する。
【0062】
一方、各磁気ネイルセンサ2,3の検出データに伴う時刻データの比較によって、後側の磁気ネイルセンサ3の検出データが更新された時刻が、前側の磁気ネイルセンサ2の検出データが更新された時刻よりも古い場合には、図4の場合であり、このとき、車両方位角・横方向偏差算出部14は次のように方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出する。
【0063】
すなわち、図4を参照して明らかなように、この場合、各磁気ネイルセンサ3,2によりそれぞれ順次検出された磁気ネイル6b,6aの間隔は3Bであるから、車両1の方位角偏差θは、その間隔3Bと、各磁気ネイルセンサ3,2によりそれぞれ順次検出された磁気ネイル6b,6aの横方向偏差量Y2 ,Y1 (図ではY1 >0、Y2 <0)とを用いて次式(6)により求める。
【0064】
θ=sin-1[(Y1 −Y2 )/3B] ……(6)
また、図4を参照して明らかなように、
3B・cosθ:(Y1 −Y2
=(3B・cosθ−A/2):(εy −Y2
の関係式が成り立つので、車両1の横方向偏差εy は、磁気ネイルセンサ3,2によりそれぞれ順次検出された磁気ネイル6a,6bの間隔は3Bと、方位角偏差θと、磁気ネイル6a,6bの横方向偏差量Y2 ,Y1 とを用いて、次式(7)により求める。
【0065】
εy =[(Y1 −Y2 )・(3B・cosθ−A/2)]/(3B・cosθ)+Y2 ……(7)
以下、式(6),(7)の算出処理を処理2と称する。
【0066】
以上説明したような、本実施形態における車両方位角・横方向偏差算出部14による処理は、図5に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、まず、各磁気ネイルセンサ2,3の検出データに伴う時刻データの比較によって、前側(磁気ネイルセンサ2側)のデータよりも後側(磁気ネイルセンサ3側)のデータの方が後に更新されたか否かを判断する(STEP1)。この判断結果がYESの場合(図3の場合)には、前記処理1を実行し(SYEP2)、判断結果がNOの場合(図4の場合)には、前記処理2を実行する(STEP3)。
【0067】
そして、このようにして求めた方位角偏差θと横方向偏差εy とをステアリング制御部12に車両1の自動操舵を行うためのデータとして出力し(STEP4)、それに応じたステアリング制御を行わしめる。
【0068】
このように、本実施形態によれば、車両1の前後に設けた磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが磁気ネイル6の間隔Bの整数倍でなく、両磁気ネイルセンサ2,3による磁気ネイル6の検出が同時に行われない場合でも、両磁気ネイルセンサ2,3による磁気ネイル6の検出タイミングに応じた演算処理を行うことで、各磁気ネイルセンサ2,3により時間差をおいて検出された磁気ネイル6a,6bの横方向偏差量Y1 ,Y2 を用いて車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを精度よく求めることができる。そして、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが磁気ネイル6の間隔Bの整数倍でなくてもよいため、整数倍のときに比べてセンサ2,3からのデータの入力の時間間隔を小さくでき、時間遅れの小さな最新の車両状態を検出できる。さらに、磁気ネイルセンサ2,3の車両1への取り付けの自由度が増し、汎用性が高まる。
【0069】
尚、本実施形態では、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが磁気ネイル6の間隔Bの整数倍でなく、磁気ネイルセンサ2,3による磁気ネイル6の検出が時間差をおいて行われる場合についてのみ説明したが、さらに、磁気ネイルセンサ2,3による検出が略同時に行われる場合にも車両1の方位角偏差θや横方向偏差εy を算出することができるようにすることも可能である。この場合には、磁気ネイルセンサ2,3の検出データに伴うタイマ19からの時刻データが互いに略等しいとき(検出データの更新時刻がほぼ同じであるとき)に、前記第1の実施形態で説明した演算処理を行えばよい。このようにすると、さらに汎用性が高まる。
【0070】
次に、図1のシステム構成を有する自動走行車の前記車両方位角・横方向偏差算出部14による車両1の方位角偏差及び横方向偏差の算出手法の第3の実施形態を前記図3及び図4を参照して説明する。この第3の実施形態は、前記第2の実施形態と同じく、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが磁気ネイル6の間隔B(一定間隔)の整数倍でなく、例えば2B<A<3Bである場合に、磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ検出されるデータと、そのそれぞれの検出時において前記走行距離算出部16から与えられる走行距離データとを用いて車両1の方位角偏差θ及び横方向偏差εy を算出する手法を示すものである。
【0071】
このとき、前記第2の実施形態と同様に、前側の磁気ネイルセンサ2により検出されたデータ(磁気ネイル6の横方向偏差量Y1 )が後側の磁気ネイルセンサ3により検出されたデータ(磁気ネイル6の横方向偏差量Y2 )よりも時間的に先行している場合(図3の場合)と、これと逆に磁気ネイルセンサ2により検出されたデータ(横方向偏差量Y2 )が磁気ネイルセンサ3により検出されたデータ(横方向偏差量Y1 )よりも時間的に遅れている場合(図4の場合)とがある。
【0072】
ここで、図3及び図4を参照して、前側の磁気ネイルセンサ2が磁気ネイル6を検出した時に、走行距離算出部16から与えられる車両1の走行距離をX1 、後側の磁気ネイルセンサ3が磁気ネイル6を検出した時の車両1の走行距離をX2 とし、それらの走行距離X1 ,X2 が例えば車両中心7の走行経路5上の走行地点を示すものとすると、前側の磁気ネイルセンサ2が磁気ネイル6を検出した時における磁気ネイルセンサ2の走行経路5上における位置は、走行距離X1 の車両中心7の地点から車両1の前方側に磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aの半分A/2の距離だけ車両1の進行方向に離間した地点、すなわち、X1 +A/2の位置となる。同様に、後側の磁気ネイルセンサ3が磁気ネイル6を検出した時における磁気ネイルセンサ3の走行経路5上における位置は、走行距離X2 の車両中心7の地点から車両1の後方側にA/2の距離だけ車両1の進行方向と逆方向に離間した地点、すなわち、X2 −A/2の位置となる。従って、磁気ネイルセンサ2,3がそれぞれ磁気ネイル6を検出した時点における各磁気ネイルセンサ2,3の位置の間の車両進行方向における距離差ΔXは、
Figure 0003727429
となる。
【0073】
そして、この距離差ΔXは、図3の場合には、同図を参照して明らかなように磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aよりも小さくなり(ΔX≒2Bとなる)、図4の場合には、同図を参照して明らかなように磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aよりも大きくなる(ΔX≒3Bとなる)。従って、この距離差ΔXの、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aに対する大小関係は、車両方位角・横方向偏差算出部14に取り込まれる各磁気ネイルセンサ2,3の検出データの時間的先後関係を示すものとなる。
【0074】
そこで、本実施形態における車両方位角・横方向偏差算出部14は、車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出するに際して、まず、各磁気ネイルセンサ2,3の検出データ(横方向偏差量Y1 ,Y2 )と共に走行距離算出部16から与えられた走行距離X1 ,X2 のデータから前記距離差ΔXを前記式(8)により求め、それを磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aと比較する。そして、この比較結果がΔX<Aである場合には、図3の場合であるので、前記第2の実施形態と同様に、前記式(4)、(5)によりそれぞれ方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出する。また、上記の比較結果が、ΔX>Aである場合には、図4の場合であるので、前記第2の実施形態と同様に、前記式(6)、(7)によりそれぞれ方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出する。
【0075】
そして、このようにして求めた方位角偏差θと横方向偏差εy とをステアリング制御部12に車両1の自動操舵を行うためのデータとして出力し、それに応じたステアリング制御を行わしめる。
【0076】
このように、本実施形態によっても、前記第2の実施形態と同様に、各磁気ネイルセンサ2,3により時間差をおいて検出された磁気ネイル6a,6bの横方向偏差量Y1 ,Y2 を用いて車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを精度よく求めることができる。そして、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが磁気ネイル6の間隔Bの整数倍でなくてもよいため、整数倍のときに比べてセンサ2,3からのデータの入力の時間間隔を小さくでき、時間遅れの小さな最新の車両状態を検出できる。さらに、磁気ネイルセンサ2,3の車両1への取り付けの自由度が増し、汎用性が高まる。
【0077】
尚、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aが磁気ネイル6の間隔Bの略整数倍である場合(磁気ネイルセンサ2,3による磁気ネイル6の検出がほぼ同時に行われる場合)には、前記距離差ΔXが磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aと略等しくなるので、この場合には、前記第1の実施形態で説明した演算処理を行うことで、方位角偏差θと横方向偏差εy とを求めることができる。
【0078】
次に、図1のシステム構成を有する自動走行車の前記車両方位角・横方向偏差算出部14による車両1の方位角偏差及び横方向偏差の算出手法の第4の実施形態を前記図6乃至図8を参照して説明する。この第4の実施形態は、走行経路5上の磁気ネイル6が、図6乃至図8に示すように必ずしも一定となっていない場合に、磁気ネイルセンサ2,3によりそれぞれ検出されるデータと、そのそれぞれの検出時において前記走行距離算出部16から与えられる走行距離データとを用いて車両1の方位角偏差θ及び横方向偏差εy を算出する手法を示すものである。
【0079】
このとき、図6乃至図8を参照して、前記第3の実施形態で説明した距離差ΔX(前記式(8)参照)と、磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aとの関係に着目すると、磁気ネイル6の間隔は磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aに対して不定であるので、図6に示すようにΔX>Aとなる場合(車両方位角・横方向偏差算出部14に取り込まれる前側の磁気ネイルセンサ2の検出データの更新タイミングが後側の磁気ネイルセンサ3の検出データの更新タイミングよりも遅い場合)と、図7に示すようにΔX<Aとなる場合(車両方位角・横方向偏差算出部14に取り込まれる前側の磁気ネイルセンサ2の検出データの更新タイミングが後側の磁気ネイルセンサ3の検出データの更新タイミングよりも早い場合)と、図8に示すようにΔX≒Aとなる場合(車両方位角・横方向偏差算出部14に取り込まれる両磁気ネイルセンサ2,3の検出データの更新タイミングほぼ同時である場合)との3通りの場合がある。
【0080】
そして、図6乃至図8のいずれの場合であっても、これらの図を参照して明らかなように車両1の方位角偏差θは、磁気ネイルセンサ2,3のそれぞれの検出データである横方向偏差量Y1 ,Y2 と前記距離差ΔXとを用いて、次式(9)により求めることができる。
【0081】
θ=tan-1[(Y1 −Y2 )/ΔX] ……(9)
尚、式(9)において図8の場合には、ΔX≒Aであるので式中のΔXに代えてAを用いてもよく、この場合には、式(9)は前記第1の実施形態で説明した式(1)と一致する。
【0082】
また、車両1の横方向偏差εy については、図6の場合(ΔX>Aの場合)には、同図を参照して明らかなように
(Y1 −Y2 ):ΔX=(εy −Y2 ):(ΔX−A/2)
の関係式が成り立つので横方向偏差εy は、横方向偏差量Y1 ,Y2 と距離差ΔXと磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aとを用いて次式(10)により求めることができる。
【0083】
εy =(Y1 −Y2 )・(ΔX−A/2)/ΔX+Y2 ……(10)
また、図7の場合(ΔX<Aの場合)には、同図を参照して明らかなように
(Y1 −Y2 ):ΔX=(εy −Y2 ):A/2
の関係式が成り立つので、横方向偏差εy は、横方向偏差量Y1 ,Y2 と距離差ΔXと磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aとを用いて次式(11)により求めることができる。
【0084】
εy =A・(Y1 −Y2 )/2ΔX+Y2 ……(11)
さらに、図8の場合(ΔX≒Aの場合)には、
(Y1 −Y2 ):ΔX=(εy −Y2 ):ΔX/2
の関係式が成り立つので、横方向偏差εy は、横方向偏差量Y1 ,Y2 から次式(12)により求めることができる。
【0085】
εy =(Y1 −Y2 )/2+Y2
=(Y1 +Y2 )/2 ……(12)
尚、この式(12)は前記第1の実施形態で説明した式(3)と同一である。
【0086】
以上の内容に基づいて、本実施形態における車両方位角・横方向偏差算出部14は、車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを算出するに際して、まず、前記第3の実施形態と同様に、各磁気ネイルセンサ2,3の検出データ(横方向偏差量Y1 ,Y2 )と共に走行距離算出部16から与えられた走行距離X1 ,X2 のデータから前記距離差ΔXを前記式(8)により求める。そして、この距離差ΔXと横方向偏差量Y1 ,Y2 とから、前記式(9)により方位角偏差θを求める。
【0087】
さらに、前記距離差ΔXを磁気ネイルセンサ2,3の間隔Aと比較する。そして、この比較結果がΔX>Aである場合には、図6の場合であるので、前記式(10)により横方向偏差εy を算出する。また、上記の比較結果が、ΔX<Aである場合には、図7の場合であるので、前記式(11)により横方向偏差εy を算出する。また、上記の比較結果がΔX≒Aである場合には、図8の場合であるので、前記式(12)により横方向偏差εy を算出する。
【0088】
そして、このようにして求めた方位角偏差θと横方向偏差εy とをステアリング制御部12に車両1の自動操舵を行うためのデータとして出力し、それに応じたステアリング制御を行わしめる。
【0089】
このように本実施形態によれば、走行経路5上の磁気ネイル6の間隔が一定でないような場合にも、各磁気ネイルセンサ2,3により時間差をおいて、あるいはほぼ同時に検出された磁気ネイル6の横方向偏差量Y1 ,Y2 を用いて車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを精度よく求めることができる。
【0090】
ところで、以上説明した第1乃至第4の各実施形態において、磁気ネイルセンサ2又は3の故障、あるいは車両1の蛇行、上下動等により、磁気ネイルセンサ2,3のいずれか一方が磁気ネイル6を検出することができなくなった場合には、前述の演算処理では方位角偏差θや横方向偏差εy を算出することができなくなり、そのままでは、車両1のステアリング制御を行うこともできなくなる。
【0091】
そこで、前述の各実施形態では、このような場合には、単一の磁気ネイルセンサ2又は3の検出データと走行距離算出部16から得られる車両1の走行距離のデータとを用いて以下に説明するように車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを求める。
【0092】
すなわち、図9を参照して、車両1が走行経路5に略沿って走行している状態で、例えば後側の磁気ネイルセンサ3により磁気ネイル6が検出することができなくなったとき、前側の磁気ネイルセンサ2により走行経路5上の互いに隣合う磁気ネイル6a,6bが車両の走行に伴って順次検出され、それらの横方向偏差量Y1a,Y1bが得られる。このとき、磁気ネイル6aを磁気ネイルセンサ2が検出した時点における車両1の走行距離をXm 、磁気ネイル6bを検出した時点における走行距離をXn とすると、同図を参照して明らかなように、車両1の走行経路5に対する方位角偏差θは、各磁気ネイル6a,6bのそれぞれの検出時点の間で車両1が走行した距離(Xn −Xm )と、横方向偏差量Y1a,Y1bとを用いて次式(13)により求めることができる。
【0093】
θ=tan-1[(Y1b−Y1a)/(Xn −Xm )]……(13)
また、磁気ネイル6bを検出した時の車両1の横方向偏差εy は、上記方位角偏差θと、横方向偏差量Y1bとを用いて次式(14)により求めることができる。
【0094】
εy =Y1b−[(A/2)・tanθ] ……(14)
尚、式(13)から、tanθ=(Y1b−Y1a)/(Xn −Xm )であるから、横方向偏差量εy は、横方向偏差量Y1a,Y1bを用いて次式(15)により求めることもできる。
【0095】
εy =Y1b−[(A/2)・(Y1b−Y1a)/(Xn −Xm )]……(15)
また、図10を参照して、例えば前側の磁気ネイルセンサ2により磁気ネイル6が検出することができなくなったとき、後側の磁気ネイルセンサ3により走行経路5上の互いに隣合う磁気ネイル6a,6bが車両の走行に伴って順次検出され、それらの横方向偏差量Y2a,Y2b(Y2a<0、Y2b<0)が得られる。
【0096】
そして、このとき、同図を参照して明らかなように、車両1の走行経路5に対する方位角偏差θは、前述の場合と同様に、各磁気ネイル6a,6bのそれぞれの検出時点の間で車両1が走行した距離(Xn −Xm )と、横方向偏差量Y2a,Y2bとを用いて次式(16)により求めることができる。
【0097】
θ=tan-1[(Y2b−Y2a)/(Xn −Xm )]……(16)
また、磁気ネイル6bを検出した時の車両中心7の横方向偏差εy は、上記方位角偏差θと、横方向偏差量Y2bとを用いて次式(17)により求めることができる。
【0098】
εy =Y2b+[(A/2)・tanθ] ……(17)
尚、式(13)から、tanθ=(Y2b−Y2a)/(Xn −Xm )であるから、横方向偏差量εy は、横方向偏差量Y2a,Y2bを用いて次式(18)により求めることもできる。
【0099】
εy =Y2b+[(A/2)・(Y2b−Y2a)/(Xn −Xm )]……(18)
以上の内容に基づいて、前述の各実施形態における車両方位角・横方向偏差算出部14は、磁気ネイルセンサ2又は3の故障、あるいは車両1の蛇行、上下動等によって磁気ネイルセンサ2,3のいずれか一方による磁気ネイル6の検出ができななくなった場合、例えば後側の磁気ネイルセンサ3による検出ができなくなった場合(図9の場合)には、前側の磁気ネイルセンサ2によって順次検出される磁気ネイル6の横方向偏差量Y1a,Y1bを用いて前記式(13)により車両1の方位角偏差θを求める。さらに、前記式(14)あるいは式(15)により、車両1の横方向偏差εy を求める。
【0100】
また、前側の磁気ネイルセンサ2による検出ができなくなった場合(図10の場合)には、後側の磁気ネイルセンサ3によって順次検出される磁気ネイル6の横方向偏差量Y2a,Y2bを用いて前記式(16)により車両1の方位角偏差θを求める。さらに、前記式(17)あるいは式(18)により、車両1の横方向偏差εy を求める。 そして、このようにして求めた方位角偏差θと横方向偏差εy とをステアリング制御部12に車両1の自動操舵を行うためのデータとして出力し、それに応じたステアリング制御を行わしめる。
【0101】
これにより、磁気ネイルセンサ2,3のいずれか一方による磁気ネイル6の検出ができなくなった場合でも、他方の磁気ネイルセンサの検出データのみを用いて車両1の方位角偏差θと横方向偏差εy とを応急的に求めて、車両1を走行経路5に沿わせるためのステアリング制御を的確に行うことができる。
【0102】
尚、上記のように磁気ネイルセンサ2,3のいずれか一方による検出ができなくなったとき、車両の横方向偏差εy として、他方の磁気ネイルセンサ2又は3により検出された横方向偏差量をそのまま用いてステアリング制御を行うことも可能であるが、この場合には、該磁気ネイルセンサ2又は3により検出された横方向偏差量が、ステアリング制御のために本来必要な車両中心7の横方向偏差と大きく相違して、車両1の操舵が不適正なものとなる虞れがある。これに対して、前記各実施形態では、磁気ネイルセンサ2又は3により検出された横方向偏差量を用いて車両中心7の横方向偏差を求めるため、偏差の連続性を保つことができ、適正なステアリング制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における自動走行車のシステム構成図
【図2】図1の自動走行車における算出方向の第1の実施形態を説明するための説明図
【図3】図1の自動走行車における算出方向の第2及び第3の実施形態を説明するための説明図
【図4】図1の自動走行車における算出方向の第2及び第3の実施形態を説明するための説明図
【図5】図1の自動走行車における算出方向の第2の実施形態を説明するためのフローチャート
【図6】図1の自動走行車における算出方向の第4の実施形態を説明するための説明図
【図7】図1の自動走行車における算出方向の第4の実施形態を説明するための説明図
【図8】図1の自動走行車における算出方向の第4の実施形態を説明するための説明図
【図9】図1の自動車走行車において一対の磁気ネイルセンサのいずれか一方による磁気ネイルの検出ができなくなった場合の算出方法を説明するための説明図
【図10】図1の自動車走行車において一対の磁気ネイルセンサのいずれか一方による磁気ネイルの検出ができなくなった場合の算出方法を説明するための説明図
【符号の説明】
1…車両、2…前側の磁気ネイルセンサ(磁気発生源検出手段)、3…後側の磁気ネイルセンサ(磁気発生源検出手段)、5…走行経路、6…磁気ネイル(磁気発生源)、θ…車両の方位角偏差、εy…車両の横方向偏差

Claims (26)

  1. 走行経路上に所定の間隔を存して配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の前記走行経路に対する位置関係を算出する方法において、車両の前後の二箇所にそれぞれその各箇所における車両に対する各磁気発生源の横方向偏差量を検出する一対の磁気発生源検出手段を配置すると共に、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングを把握するためのタイマ手段を設け、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、各磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングの時間的先後関係とに基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  2. 前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり前記両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが同時であるとき、前記車両の方位角偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ同時に検出された磁気発生源の間隔又は両磁気発生源検出手段の間隔とから所定の演算式により算出することを特徴とする請求項1記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  3. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが同時であるとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量から、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項1又は2記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  4. 前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記両磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出タイミングが異なるとき、前記車両の方位角偏差は、前記車両の前側の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングと前記車両の後側の磁気発生源検出手段よる磁気発生源の検出タイミングとのうち、いずれの検出タイミングが先か後かに応じて定まる両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量とから所定の演算式により算出することを特徴とする請求項1記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  5. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、該横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、前記方位角偏差とから、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係、及び両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出タイミングの先後関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項4記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  6. 前記両磁気発生源検出手段のうち、いずれか一方の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出が不能となったとき、他方の磁気発生源検出手段により順次検出される二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量に基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  7. 車両の走行距離を検出する距離検出手段を備え、前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから所定の演算式により車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度を算出し、その算出した角度を前記方位角偏差として求めることを特徴とする請求項6記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  8. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、該横方向偏差は、前記方位角偏差と、前記二つの磁気発生源の横方向偏差量のいずれか一方とから、前記車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項7記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  9. 車両の走行距離を検出する距離検出手段を備え、前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから、車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差を算出し、その算出した横方向偏差を前記車両の横方向偏差として求めることを特徴とする請求項6又は7記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  10. 走行経路上に所定の間隔を存して配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の前記走行経路に対する位置関係を算出する方法において、車両の前後の二箇所にそれぞれその各箇所における車両に対する各磁気発生源の横方向偏差量を検出する一対の磁気発生源検出手段を配置すると共に、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時の車両の走行距離を検出する距離検出手段を設け、その走行距離と車両における各磁気発生源の位置とに基づき各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時にその検出を行った各磁気発生源検出手段の前記走行経路上における該走行経路の距離方向の位置を把握し、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出時のそれぞれの該磁気発生源検出手段の走行経路上の位置の間の距離差の前記両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係とに基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  11. 前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と等しいとき、前記車両の方位角偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の間隔又は両磁気発生源検出手段の間隔とから所定の演算式により算出することを特徴とする請求項10記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  12. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と等しいとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量から、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項10又は11記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  13. 前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と異なるとき、前記車両の方位角偏差は、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔よりも長いか短いかに応じて定まる両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量とから所定の演算式により算出することを特徴とする請求項10記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  14. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と異なるとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ順次検出された磁気発生源の間隔と、前記方位角偏差とから、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係、及び前記距離差の前記両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項13記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  15. 前記両磁気発生源検出手段のうち、いずれか一方の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出が不能となったとき、他方の磁気発生源検出手段により順次検出される二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量に基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  16. 前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから所定の演算式により車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度を算出し、その算出した角度を前記方位角偏差として求めることを特徴とする請求項15記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  17. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、該横方向偏差は、前記方位角偏差と、前記二つの磁気発生源の横方向偏差量のいずれか一方とから、前記車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項16記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  18. 前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから、車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差を算出し、その算出した横方向偏差を前記車両の横方向偏差として求めることを特徴とする請求項15又は16記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  19. 走行経路上に間隔を存して配列された磁気発生源を検出しながら該走行経路に沿って走行するように自動操舵を行う自動走行車の前記走行経路に対する位置関係を算出する方法において、車両の前後の二箇所にそれぞれその各箇所における車両に対する各磁気発生源の横方向偏差量を検出する一対の磁気発生源検出手段を配置すると共に、各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時の車両の走行距離を検出する距離検出手段を設け、その走行距離と車両における各磁気発生源の位置とに基づき各磁気発生源検出手段による各磁気発生源の検出時にその検出を行った各磁気発生源検出手段の前記走行経路上における該走行経路の距離方向の位置を把握し、両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、両磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出時のそれぞれの該磁気発生源検出手段の走行経路上の位置の間の距離差とに基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  20. 前記車両の方位角偏差は、車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度であり、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記距離差とから所定の演算式により算出することを特徴とする請求項19記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  21. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と等しいとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量から、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項19又は20記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  22. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、前記距離差が前記両磁気発生源検出手段の間隔と異なるとき、前記車両の横方向偏差は、前記両磁気発生源検出手段によりそれぞれ検出された磁気発生源の横方向偏差量と、前記距離差とから、前記車両の中央部と前記両磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係、及び前記距離差の前記両磁気発生源検出手段の間隔に対する大小関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項19又は20記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  23. 前記両磁気発生源検出手段のうち、いずれか一方の磁気発生源検出手段による磁気発生源の検出が不能となったとき、他方の磁気発生源検出手段により順次検出される二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量に基づき前記走行経路に対する車両の方位角偏差又は横方向偏差を算出することを特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  24. 前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから所定の演算式により車両の進行方向と前記走行経路とのなす角度を算出し、その算出した角度を前記方位角偏差として求めることを特徴とする請求項23記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  25. 前記車両の横方向偏差は、車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差であり、該横方向偏差は、前記方位角偏差と、前記二つの磁気発生源の横方向偏差量のいずれか一方とから、前記車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により算出することを特徴とする請求項24記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
  26. 前記他方の磁気発生源検出手段により順次検出された前記二つの磁気発生源のそれぞれの横方向偏差量と、その二つの磁気発生源が順次検出される時間間隔内における車両の走行距離とから、車両の中央部と前記他方の磁気発生源検出手段との幾何学的位置関係に応じた所定の演算式により車両の中央部の前記走行経路に対する横方向偏差を算出し、その算出した横方向偏差を前記車両の横方向偏差として求めることを特徴とする請求項23又は24記載の車両の走行経路に対する位置関係算出方法。
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