JP3727412B2 - ピングリッドアレイソケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピングリットアレイ(以下、PGAと略称する)タイプのコンタクト配置を有するCPUなどの半導体チップを、プリント配線基板など他の回路構成要素に接続するために用いられるPGAソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、PGAソケットのある使用方法を模式的に示す斜視図である。
【0003】
図1に示されるPGAソケット1は、半導体チップ(例えばCPU)12をプリント配線基板14に接続されるために使用される。半導体チップ12の裏面からは、アレイ状に配置された複数のコンタクトピン13が突出している。一方、半導体チップ12の上面には、典型的には放熱フィン11が設けられる。
【0004】
PGAソケット1の上面には、半導体チップ12のコンタクトピン13に対応して複数のコンタクトホール2が設けられている。一方、PGAソケット1の裏面からは、やはりアレイ状に配置された複数のコンタクトピン3が突出している。それぞれのコンタクトホール2の内部にはインナーコンタクト片(図1には不図示)が設けられて、対応するコンタクトピン3に電気的に接続されている。これによって、PGAソケット1の上面側に配置される構成要素(図1の構成では半導体チップ12)と下面側に配置される構成要素(図1の構成ではプリント配線基板14)との間に、電気的接続が提供される。
【0005】
半導体チップ12が接続されたPGAソケット1は、プリント配線基板14に接続され、さらにソケット17を介してマザーボード19に搭載される。このとき、PGAソケット1のコンタクトピン3、それに対応するプリント配線基板14の上面のコンタクトホール15及び下面のコンタクトピン16、さらにソケット17に設けられているコンタクトホール18によって、これらの構成要素間の電気的接続が確保される。なお、プリント配線基板14の上には、必要に応じて、他のICチップ21や、半導体チップ12の動作クロックを切替えるための切替えスイッチ22などが設けられる。
【0006】
図2は、PGAソケット1のコンタクトホール2及びコンタクトピン3の構成を示す図である。具体的には、図2(a)は、PGAソケット1の部分的な断面図である。また、図2(b)は、図2(a)に矢印Aで示す方向から見たPGAソケット1の平面図であり、コンタクトピン3の配置を示している。
【0007】
従来のPGA型半導体チップのコンタクトピンは、一般的には2.54mmピッチで配置されている。これにあわせて、従来のPGAソケット1のコンタクトホール2及びコンタクトピン3も、典型的には2.54mmピッチで設けられる。さらに、この場合のコンタクトホール2及びコンタクトピン3は、典型的には、図2(b)に示すようにグリッドの頂点にそれぞれ配置される。
【0008】
図3は、従来のPGAソケットに含まれるコンタクトピン3の構成を示す図である。図3(a)は、コンタクトピン3を側面から見た図である。実際には、図3(b)に示すようにコンタクトピン3の内部の一部には空間4が設けられていて、この空間4にインナーコンタクト片5が挿入されてコンタクトピン3の本体に接触している。従って、コンタクトピン3の実際の断面形状は、図3(c)に示すようになる。PGAソケット1の上面に搭載される半導体チップ12のコンタクトピン13(図1参照)がPGAソケット1のコンタクトホール2に挿入されると、このインナーコンタクト片5に接触し、さらにコンタクトピン3の本体に電気的に導通する。
【0009】
図4は、従来のPGAソケット1の接続相手になるプリント配線基板14の構成を模式的に示す図である。具体的には、図4(a)は、プリント配線基板14の部分的な断面図である。また、図4(b)は、図4(a)に矢印Bで示す方向から見たプリント配線基板14の平面図であり、コンタクトホール15の配置を示している。
【0010】
プリント配線基板14のコンタクトホール15は、図4(b)に示すように、2.54mmピッチのグリッドの各頂点に配置されるとともに、さらにその面心位置にも配置されている。このコンタクトホール15のうちで2.54mmピッチのグリッドの各頂点に相当する位置にあるものには、図4(b)に示す面とは反対側からコンタクトピン16が挿入されている。従って、プリント配線基板16のコンタクトピンも、結果的には2.54mmピッチで設けられている。
【0011】
図5は、従来のPGAソケット1がプリント配線基板14に接続されている状態を示す図である。具体的には、図5(a)は、接続状態にあるPGAソケット1及びプリント配線基板14の部分的な断面図である。また、図5(b)は、図5(a)に矢印Cで示す方向から見たプリント配線基板14の平面図である。
【0012】
PGAソケット1とプリント配線基板14とは、それぞれのコンタクトピン3及び16がお互いにハーフピッチ(1.27mm)ずれるように位置し、PGAソケット1のコンタクトピン3がプリント配線基板14のコンタクトホールを貫通して反対側から突出するように装着される。突出したPGAソケット1のコンタクトピン3とプリント配線基板14のコンタクトピン16とは、プリント配線基板14の表面に設けられた配線23によって電気的に接続される。
【0013】
さらに、プリント配線基板14の表面には適切な配線パターン(不図示)が設けられており、コンタクトピン3或いは16を、プリント配線基板14の上に搭載されている他の回路要素に接続する。これによって、PGAソケット1に装着されている半導体チップ12の信号は、プリント配線基板14の上で必要な信号処理を施された上で、ソケット17を介してマザーボード19に伝達される。
【0014】
従来のPGAソケット1の製造にあたっては、ソケット本体すなわちハウジングを構成する樹脂材料に、コンタクトピン3を圧入して固定する。このとき、図3で参照番号30として示している「つば状」の箇所が、コンタクトピン3をハウジングに固定する圧入部として機能する。
【0015】
従来のPGAタイプの半導体チップは、一般的に2.54mmピッチが採用されている。これに対応する2.54mmピッチのPGAソケットでは、このようにコンタクトピン3をハウジングに圧入して製造しても、機械的或いは電気的特性などの観点で特に問題は生じない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにコンタクトピン3が圧入によってハウジングに固定されている従来のPGAソケット1には、以下のような2つの問題点が存在する。
【0017】
第1に、圧入の結果として、それぞれのコンタクトピン3はハウジングにかたく固定されている。このような構成は、コンタクトピン3の保持という点では理想的ではあるものの、一部のコンタクトピン3が斜めに固定されたり所定のピッチが得られなかったりすると、接続相手であるプリント配線基板のコンタクトホールへのコンタクトピンの勘合が困難になる。従って、圧入工程では、製造条件の精密な管理が必要になり、製造効率や製造コスト、さらには製造歩留まりの改善が困難になる。
【0018】
第2に、PGAタイプの半導体素子構造における挟ピッチ化の傾向に関連する問題点がある。すなわち、挟ピッチ化に対応するためには、PGAソケットのコンタクトピンも挟ピッチ(例えば1.27mmピッチ)で配置される必要がある。しかし、そのような挟ピッチ対応品を従来のように圧入によって製造しようとすると、個々のコンタクトピン3の間のハウジング樹脂に過大な応力が印加されて、結果的にハウジングにクラックが生じる可能性がある。これを避けようとすると、製造歩留まりが著しく低下する。
【0019】
従って、従来の構造ないしは製造方法では、挟ピッチ化(例えば1.27mmピッチ)に対応したPGAソケットを製造することは事実上は不可能である。
【0020】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、歩留まりよく効率的に製造できる挟ピッチ化に対応したPGAソケットを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明のピングリッドアレイソケットは、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とを組み合わせることによって構成され複数の貫通孔がアレイ状に設けられているハウジングと、該複数の貫通孔にそれぞれ挿入された複数のコンタクト部材と、を備え、該複数のコンタクト部材のそれぞれは、該第1のハウジング部材と該第2のハウジング部材とに挟み込まれて揺動可能な状態に保持されており、そのことによって上記目的が達成される。
【0022】
ある実施形態では、前記複数のコンタクト部材のそれぞれは、その一端が前記ハウジングの外部に突出しているコンタクトピンであって、該コンタクトピンの他端の内部にはインナーコンタクト片が挿入されていて、該コンタクトピンと該インナーコンタクト片との間の電気的導通が確保されている。
【0023】
他の実施形態では、前記複数のコンタクト部材のそれぞれは、前記貫通孔の内壁に設けられたコンタクトスリーブであって、該コンタクトスリーブの両端にはそれぞれインナーコンタクト片が挿入されていて、該コンタクトスリーブと該それぞれのインナーコンタクト片との間の電気的導通が確保されている。
【0024】
さらに他の実施形態では、前記ハウジングの表面に配線パターンが設けられており、前記複数の貫通孔のうちで該配線パターンの近傍に位置する貫通孔の直径が他の貫通孔の直径よりも小さい値に設定されている。
【0025】
以下、作用について説明する。
【0026】
上記のように本発明のPGAソケットでは、そのハウジングを、第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とを組み合わせることによって構成する。ハウジングに設けられた貫通孔すなわちコンタクトホールに挿入されるコンタクト部材(コンタクトピン或いはコンタクトスリーブ)は、上記の組み合わせの際に第1及び第2のハウジング部材で挟み込むことによって保持される。この結果、ハウジングに装着されたコンタクト部材がある程度の自由度を有して揺動可能な状態に保持される、「フローティング構造」が実現される。
【0027】
このような保持メカニズムを採用することによって、従来のPGAソケットの製造時に一般的に実施される圧入工程を行わずに、コンタクト部材をハウジングに保持することができる。
【0028】
さらに、このようなフローティング構造によれば、PGAソケットに装着される他の回路構成要素(例えば半導体チップ)、或いはPGAソケットそれ自身のコンタクト部材のピッチにある程度のずれがあっても、PGAソケットのコンタクト部材がある程度傾斜することなどによって、そのピッチずれが吸収される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0030】
(第1の実施の形態)
図6は、本発明に従ったPGAソケット100のある使用方法を模式的に示す斜視図である。
【0031】
図6に示されるPGAソケット100は、半導体チップ(例えばCPU)112をマザーボード119の上に搭載されたソケット117に装着するために使用される。さらにPGAソケット100は、半導体チップ(CPU)112の内部クロック周波数を上げるCPUアクセラレータとしての機能を有しており、そのための切替えスイッチ122が設けられている。但し、本発明の適用はこのようなCPUアクセラレータ機能を有するPGAソケットに限られるものではなく、例えば従来技術として説明したように、半導体チップをプリント配線基板に接続されるために使用されるPGAソケットに対しても適用できることは言うまでもない。
【0032】
半導体チップ112の裏面からは、アレイ状に配置された複数のコンタクトピン113が突出している。一方、半導体チップ112の上面には、典型的には、放熱フィン111及び放熱ファン110(或いはいずれか一方のみ)が設けられる。
【0033】
PGAソケット100の上面には、半導体チップ112のコンタクトピン113に対応して複数のコンタクトホール102が設けられている。一方、PGAソケット100の裏面からは、やはりアレイ状に配置された複数のコンタクトピン103が突出している。それぞれのコンタクトホール102の内部にはインナーコンタクト片(図6には不図示)が設けられて、対応するコンタクトピン103に電気的に接続されている。これによって、PGAソケット100の上面側に配置される構成要素(図6の構成では半導体チップ112)と下面側に配置される構成要素(図6の構成ではソケット117)との間に、電気的接続が提供される。
【0034】
半導体チップ112が接続されたPGAソケット100は、前述のようにソケット117を介してマザーボード119に搭載される。このとき、PGAソケット100のコンタクトピン103、それに対応してソケット117に設けられているコンタクトホール118によって、これらの構成要素間の電気的接続が確保される。
【0035】
図7(a)は、本発明のPGAソケット100の断面図である。また、図7(b)は、図7(a)に矢印Dで示す方向から見たPGAソケット100の平面図であり、コンタクトホール102の配置を示している。
【0036】
本発明のPGAソケット100のコンタクトホール102及びコンタクトピン103は、最近のPGA型半導体チップのコンタクト配置にあわせて、2.54mmピッチのグリッドの各頂点、及びそのグリッドの面心に相当する位置に、それぞれ配置されている。この結果、本発明のPGAソケット100では、コンタクトホール102及びコンタクトピン103は、従来の半分のピッチである1.27mmピッチで配置されている。
【0037】
図8は、本発明のPGAソケットに含まれるコンタクトピン103の構成を示す図である。図8(a)は、コンタクトピン103を側面から見た図である。実際には、図8(b)に示すようにコンタクトピン103の内部の一部には空間104が設けられていて、この空間104にインナーコンタクト片105が挿入されてコンタクトピン103の本体に接触している。従って、コンタクトピン103の実際の断面形状は、図8(c)に示すようになる。PGAソケット100の上面に搭載される半導体チップ112のコンタクトピン113(図6参照)がPGAソケット100のコンタクトホール102に挿入されると、このインナーコンタクト片105に接触し、さらにコンタクトピン103の本体に電気的に導通する。
【0038】
本発明のPGAソケット100に含まれるコンタクトピン103も、図8に示すように、その側面に「つば状」の形状を有するように加工された部分130を有している。このつば状の部分130を利用してコンタクトピン103がハウジングによって保持されるが、本発明では、その際に、従来技術のような圧入工程は実施しない。本発明におけるコンタクトピン103の保持方法を、以下に説明する。
【0039】
図9は、本発明のPGAソケット100の構成をさらに詳細に説明する分解断面図である。
【0040】
図示されているように、本発明のPGAソケットのハウジングは、2つの部分に分解される。以下では、便宜上、これらをそれぞれ第1のハウジング部材132及び第2のハウジング部材134と称する。第1のハウジング部材132及び第2のハウジング部材134のそれぞれには、先に図7(b)を参照して説明したような1.27mmピッチのグリッドパターンで、複数の貫通孔133及び135が設けられている。これらの貫通孔133及び135に、先に図8を参照して説明したように、また図9にもあらためて図示しているように、インナーコンタクト片105を内部に有するコンタクトピン103が挿入される。
【0041】
実際の組立工程では、まず図10に示すように、第2のハウジング部材134の貫通孔135に、コンタクトピン103をそれぞれ挿入する。次に、このようにコンタクトピン103が挿入されている状態の第2のハウジング部材134に第1のハウジング部材132を組み合わせて、第1のハウジング部材132の貫通孔133にコンタクトピン103をそれぞれ挿入する。これによって、図11に示す形状が得られる。このとき、第1のハウジング部材132によってそれぞれのコンタクトピン103の側面のつば状の部分130を第2のハウジング部材134に押しつけることによって、各コンタクトピン103がハウジングに保持されている。
【0042】
このような保持メカニズムを採用することによって、PGAソケットの製造工程において、圧入工程を実施する必要がなくなる。この結果、PGAソケットが挟ピッチ化されても、圧入工程の実施に伴って従来技術で問題となるハウジングでのクラックの発生を回避することができる。従って、本発明によれば、例えば1.27mmピッチのような挟ピッチのPGAソケットを、歩留まり良く製造することができる。
【0043】
さらに、このような保持メカニズムでは、従来技術における圧入工程による保持の場合とは異なって、コンタクトピン103がハウジングに強固に固定されることはない。むしろ、各コンタクトピン103は、第1及び第2のハウジング部材132及び134の間で、ある程度の自由度を有してその向きを変更し得る。すなわち、各コンタクトピン103は揺動可能な状態でハウジングに保持されている。以下では、このような特徴を有する本発明のコンタクトピン103の保持構造を、「フローティング構造」と称する。
【0044】
図12は、そのようなフローティング構造によるコンタクトピン103の保持状態を模式的に示す部分断面図である。図中で(II)と示されているコンタクトピン103は、一点鎖線で示されるコンタクトホール102の中心線に対して、傾斜せずに保持されている。一方、図中で(I)と示されているコンタクトピン103は、一点鎖線で示されるコンタクトホール102の中心線に対して、僅かに傾いて保持されている。
【0045】
このようなフローティング構造によれば、PGAソケット100に接続される他の回路構成要素、例えば図6の構成では半導体チップ112のコンタクトピン113のピッチにある程度のずれがあっても、PGAソケット100のコンタクトピン103がある程度傾斜することなどによって、そのピッチずれを吸収してかん合することができる。従って、半導体チップ112の各サンプル間にピッチ精度のばらつきがある程度あっても、そのばらつきが吸収される。この結果、半導体チップサンプルの利用効率が向上する。
【0046】
また、PGAソケット100それ自身のコンタクトピン103のピッチにある程度のずれがあっても、フローティング構造によってコンタクトピン103それ自身がある程度傾斜して、接続を可能にする。従って、PGAソケット100それ自身の製造時に要求されるコンタクトピン103のピッチ精度のレベルを、低減することができる。
【0047】
なお、本実施形態のPGAソケットにおけるハウジング(第1及び第2のハウジング部材132及び134)を構成する樹脂材料は、特定のものに限られるわけではない。例えば、ポリアミド、PBT、LCP、PESなど、樹脂成形において一般的に使用されている種類の材料を使用することができる。
【0048】
(第2の実施の形態)
上述の第1の実施形態のPGAソケット100では、その内部にインナーコンタクト片105を有するコンタクトピン103が、複数のコンタクトホール102のそれぞれに挿入されている。これに対して、コンタクトピン103を設ける代わりに、それぞれのコンタクトホール102の両端部にインナーコンタクト片105をそれそれ設ければ、外部回路構成要素のコンタクトピンがPGAソケットのコンタクトホールに双方向から挿入され得る構成となる。
【0049】
図13は、上記のような構成を可能にするコンタクトホール102の形状を示す断面図である。
【0050】
具体的には、それぞれのコンタクトホール102の内部に電気的導通を確保するためのコンタクトスリーブ106を挿入し、さらにそれに接触するように両側からインナーコンタクト片105をそれぞれ挿入する。このとき、コンタクトスリーブ106を第1の実施形態で述べたフローティング構造で保持することによって、先述と同様の効果を奏することができる。なお、コンタクトスリーブ106の形状は特定のものに限られるわけではなく、図13に(a)〜(d)として示すような様々な形状が可能である。
【0051】
図14は、上記のようにインナーコンタクト片を両方向から有する本実施形態のPGAソケット200に対して、半導体チップ210及びプリント配線基板220が装着されている様子を模式的に示す断面図である。図示されるように、PGAソケット200の一方の側からは半導体チップ210のコンタクトピンが挿入され、他方の側からはプリント配線基板220のコンタクトピンが挿入される。
【0052】
(第3の実施の形態)
図15に、本発明の第3の実施形態におけるPGAソケット300を示す。具体的には、図15(a)は、PGAソケット300の平面図であり、コンタクトホール302の配置を示している。図15(b)は、図15(a)において「E」として示す部分の拡大平面図である。また、図15(c)は、図15(a)に示す線X−Xに沿った断面図である。
【0053】
PGAソケット300の構成は、基本的には、先に説明した第1の実施形態におけるPGAソケット100の構成と同じである。すなわち、コンタクトホール302及びコンタクトピン303は、最近のPGA型半導体チップのコンタクト配置にあわせて、2.54mmピッチのグリッドの各頂点及びそのグリッドの面心に相当する位置に相当する位置にそれぞれ配置されている。この結果、PGAソケット300でも、コンタクトホール302及びコンタクトピン303は、従来の半分のピッチである1.27mmピッチで配置されている。
【0054】
ここで、本実施例のPGAソケット300では、そのハウジングの表面上に配線310が形成されている。この配線310は、例えば、PGAソケット300に装着される半導体チップ(CPU)の内部クロックを切り替えるための切替えスイッチ322が搭載される搭載部324への配線パターンである。この配線310は、PGAソケット300のハウジングを構成する樹脂表面にめっきを施し、更にその部分に所定の配線310を形成するMID(Molded Interconnection Device)技術によって形成される。
【0055】
従来のPGAソケットにおいても、そのハウジング表面に配線が形成されることがある。但し、そのような従来技術によるPGAソケットでは、一般に2.54mmピッチのグリッドの各頂点位置にコンタクトホール及びコンタクトピンが配置されており、ハウジング表面には配線を形成するための場所的余裕が比較的存在している。それに対して本発明のPGAソケットでは、すでに述べたようにコンタクトホール及びコンタクトピンはグリッドの頂点に加えてその面心位置にも配置されており、結果的に1.27mmピッチで配置されている。そのため、ハウジングの表面には、配線を設けるための場所的な余裕があまり存在しない。
【0056】
そこで、本実施形態のPGAソケット300では、配線310の形成箇所の近傍とその他の箇所とで、コンタクトホール302の形状を異なったものにしている。その様子を、図15(b)及び(c)を参照して以下に更に説明する。
【0057】
具体的には、配線310が形成される箇所の近傍に位置するコンタクトホール302bの直径を、その他の箇所のコンタクトホール302aの直径よりも小さくする。但し、配線310とコンタクトピン303とがはんだ340によって電気的に接続される箇所のコンタクトホール302cの直径は、コンタクトホール302aの直径とコンタクトホール302bの直径との間の値に設定されている。
【0058】
このようにコンタクトホール302の直径を選択的に変化することによって、本実施形態のPGAソケット300では、その表面における配線310の形成が容易になる。さらに、コンタクト部分(コンタクトホール302及びコンタクトピン303)と配線310との間の距離を大きくとることができるので、PGAパターンが挟ピッチ化しているにもかかわらず、絶縁耐圧が向上される。
【0059】
なお、本実施形態のようにMID技術によってその表面に配線を形成するためには、ハウジングを構成する樹脂材料としては液晶ポリマ(LCP)を使用することが望ましい。
【0060】
以上に述べた第1〜第3の実施形態の説明では、本発明のPGAソケットのコンタクトホール及びコンタクトピンは、2.54mmピッチのグリッドの各頂点ならびに面心に相当する位置に配置されて、結果的に1.27mmピッチで配列されている。或いは、1.27mmピッチのグリッドの各頂点にコンタクトホール及びコンタクトピンが配置されるような構成であっても、本発明が適用できて上述と同様の効果を奏することは言うまでもない。
【0061】
また、コンタクト配置のピッチの数値は、以上の説明で言及した特定の値に限られるわけではない。
【0062】
【発明の効果】
上記のように本発明のPGAソケットでは、第1及び第2のハウジング部材を組み合わせて構成されるハウジングに設けられた貫通孔(コンタクトホール)に挿入されるコンタクト部材(コンタクトピン或いはコンタクトスリーブ)は、第1及び第2のハウジング部材で挟み込まれることによって保持されている。この結果、ハウジングに装着されたコンタクト部材がある程度の自由度を有して揺動可能な「フローティング構造」が実現される。
【0063】
このような保持メカニズムを採用することによって、ハウジングへのコンタクト部材の装着ために圧入工程を実施する必要がなくなるので、PGAソケットが挟ピッチ化されても、圧入工程に起因するハウジングのクラック発生を回避することができる。従って、本発明によれば、例えば1.27mmピッチのような挟ピッチのPGAグリッドを、歩留まり良く製造することができる。
【0064】
さらに、上記のようなフローティング構造によれば、PGAソケットに装着される他の回路構成要素(例えば半導体チップ)のコンタクトピンのピッチにある程度のずれがあっても、PGAソケットのコンタクト部材がある程度傾斜することなどによってかん合(接続)が可能であって、そのピッチずれを吸収することができる。
【0065】
また、PGAソケットのコンタクト部材のピッチにある程度のずれがあっても、フローティング構造によってコンタクト部材それ自身がある程度傾斜して接続を可能にする。従って、PGAソケットそれ自身の製造時に要求されるコンタクト部材のピッチ精度のレベルが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】PGAソケットのある使用方法を模式的に示す斜視図である。
【図2】(a)は、従来のPGAソケットの部分的な断面図であり、(b)は、(a)に矢印Aで示す方向から見た平面図である。
【図3】(a)は、従来のPGAソケットに含まれるコンタクトピンの側面図であり、(b)は、(a)に示すコンタクトピンの断面とその内部に挿入されるインナーコンタクト片を示す図であり、(c)は、コンタクトピンにインナーコンタクト片が挿入された状態を示す断面図である。
【図4】(a)は、プリント配線基板の部分的な断面図であり、(b)は、(a)に矢印Bで示す方向から見たプリント配線基板の平面図である。
【図5】(a)は、図2に示すPGAソケットが図4に示すプリント配線基板に装着されている状態を示す部分的な断面図であり、(b)は、(a)に矢印Cで示す方向から見た平面図である。
【図6】PGAソケットのある使用方法を模式的に示す斜視図である。
【図7】(a)は、本発明のある実施形態におけるPGAソケットの部分的な断面図であり、(b)は、(a)に矢印Dで示す方向から見た平面図である。
【図8】(a)は、本発明のPGAソケットに含まれるコンタクトピンの側面図であり、(b)は、(a)に示すコンタクトピンの断面とその内部に挿入されるインナーコンタクト片を示す図であり、(c)は、コンタクトピンにインナーコンタクト片が挿入された状態を示す断面図である。
【図9】本発明のPGAソケットに含まれるハウジングの構成を示す断面図である。
【図10】本発明のPGAソケットに含まれるハウジングへのコンタクトピンの装着過程を示す断面図である。
【図11】本発明のPGAソケットに含まれるハウジングにコンタクトピンが装着された様子を断面図である。
【図12】本発明のPGAソケットに含まれるハウジングにコンタクトピンが装着された様子を部分的に拡大して示す断面図である。
【図13】(a)〜(d)は、本発明の他の実施形態のPGAソケットが備えるコンタクトスリーブがとり得る様々な形状を示す断面図である。
【図14】図13に示すコンタクトスリーブに半導体チップ及びプリント配線基板のコンタクトピンが挿入されている状態を示す断面図である。
【図15】(a)は、本発明のさらに他の実施形態におけるPGAソケットの平面図であり、(b)は、(a)の一部の部分拡大平面図であり、(c)は、(a)に示す線X−Xにおける断面図である。
【符号の説明】
1 PGAソケット
2 コンタクトホール
3 コンタクトピン
5 インナーコンタクト片
11 放熱フィン
12 半導体チップ
14 プリント配線基板
17 ソケット
19 マザーボード
21 ICチップ
22 切替えスイッチ
100 PGAソケット
102 コンタクトホール
103 コンタクトピン
105 インナーコンタクト片
106 コンタクトスリーブ
110 放熱ファン
111 放熱フィン
112 半導体チップ
117 ソケット
119 マザーボード
122 切替えスイッチ
132 第1のハウジング部材
134 第2のハウジング部材
200 PGAソケット
210 半導体チップ
220 プリント配線基板
300 PGAソケット
302、302a、302b、302c コンタクトホール
303 コンタクトピン
310 配線
322 切替えスイッチ
324 切替えスイッチ搭載部

Claims (3)

  1. 第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とを組み合わせることによって構成され、複数の貫通孔がグリッド状に設けられているハウジングと、該複数の貫通孔にそれぞれ挿入された複数のコンタクト部材と、を備えるピングリッドアレイソケットであって、
    該複数のコンタクト部材のそれぞれは、該第1のハウジング部材と該第2のハウジング部材とに挟み込まれて揺動可能な状態に保持されており、該複数のコンタクト部材のそれぞれの一端には前記ハウジングの外部に突出しているコンタクトピンを備え、該コンタクトピンの他端の内部にはインナーコンタクト片が挿入されていて、該コンタクトピンと該インナーコンタクト片との間の電気的導通が確保されている、ピングリッドアレイソケット。
  2. 第1のハウジング部材と第2のハウジング部材とを組み合わせることによって構成され、複数の貫通孔がグリッド状に設けられているハウジングと、該複数の貫通孔にそれぞれ挿入された複数のコンタクト部材と、を備えるピングリッドアレイソケットであって、
    該複数のコンタクト部材のそれぞれは、該第1のハウジング部材と該第2のハウジング部材とに挟み込まれて揺動可能な状態に保持されており、該複数のコンタクト部材のそれぞれには、該貫通孔の内壁に設けられたコンタクトスリーブを備え、該コンタクトスリーブの両端にはそれぞれインナーコンタクト片が挿入されていて、該コンタクトスリーブと該それぞれのインナーコンタクト片との間の電気的導通が確保されている、ピングリッドアレイソケット。
  3. 前記ハウジングの表面に配線パターンが設けられており、前記複数の貫通孔のうちで該配線パターンの近傍に位置する貫通孔の直径が他の貫通孔の直径よりも小さい値に設定されている、請求項1又は2に記載のピングリッドアレイソケット。
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