JP3726582B2 - 半導体製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置及び製造方法にかかり、詳しくは、例えば半導体レーザとなるバー状の半導体素子を搬送しホルダに整列するための装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体レーザ(レーザダイオード)の製造過程において、レーザ基板をへき開して短冊状(バー状)にし、そのレーザバーに対して発光端面の保護や光出力の効率向上のために光学薄膜等の被膜が作製される。また、その被膜の製造過程において、生産効率(スループット性)を向上させるべく、複数のレーザバーがホルダに整列され且つ固定される。
【0003】
図9には、レーザバー100の外観を示す。長尺の直方体形状をなすレーザバー100において、基板101の両側面には電極102,103が形成されている。また、図の上側に光出力側端面104が形成され、図の下側に光反射側端面105が形成されており、これら端面104,105がコート面となっている。レーザバー100のサイズは、共振器長(キャビティ長)W、レーザバー長さL、レーザバー厚さHで規定され、通常、W=300〜1,000μm、L=10,000〜20,000μm、H=50〜200μmといった寸法で作製される。
【0004】
図10は、ホルダ70の構成を示す平面図であり、本ホルダ70は、図のA方向に移動可能な一対の保持板71と、図のB方向に移動可能な一対の保持板72とを備える。ホルダ70には、上記保持板71及び72に挟まれるようにしてレーザバー100とダミーバー110とが交互に配列される。符号73は、レーザバー100及びダミーバー110の落下防止のための四角枠状の押さえカバーである。
【0005】
ダミーバー110は、レーザバー100とほぼ同じ寸法で形成されるスペーサであり(但し、ダミーバー110の方がW寸法が僅かに短い)、こうしてレーザバー100とダミーバー110とを交互に並べる方法は、被膜形成工程に有用な技術として特開平9−83072号公報等にも開示されている。
【0006】
かかる場合、レーザバー100はコート面を上にしてホルダ70に整列され、通常は図11に示されるように、ホルダ70が水平面に配置され、その上にレーザバー100を並べる毎に図の左右の保持板72が宛われてレーザバー100の転倒が防止される。またその際、レーザバー100が浮き上がって高さズレが生じるのを防止すべく、面合わせ用のプレート75が上方から宛われるようになっていた。
【0007】
ところが、上記図11の装置では、プレート75による面合わせの作業が強いられ、作業性が悪いといった問題がある。また、先に整列されたレーザバーには、その後何度もプレート75が宛われるため、その際にコート面が損傷するおそれがあった。
【0008】
他のレーザバー整列装置として、図12の装置では、左右一対のガイド81で囲われたホルダ80内に、レーザバー100とダミーバー110とが交互に積載される。また、レーザバー100及びダミーバー110は、積載された状態で昇降機構82により昇降できるようになっていた。ところが、本装置では、ガイド81の壁面に沿ってレーザバー100のコート面が揃えられるものの、整列状態のレーザバー100が昇降機構82により昇降されるため、レーザバー100が損傷したり、パーティクルが発生したりするおそれがあった。
【0009】
一方、レーザバー搬送の従来技術として、ピンセットでレーザバーを持ち上げて搬送するものがある。つまり、図13のように、電極やへき開端面等の要部を損傷させないよう、レーザバー端部を真空ピンセット90でつかみ、例えば前記図10相当のホルダ70にレーザバー100を整列させていく。
【0010】
しかしながら、上記ピンセット90による搬送技術では、面積が非常に小さいために取り扱いが困難となる。また、ピンセット90を手動操作する場合、レーザバー100の搬送時にピンセット90がホルダ70等に接触する等、ピンセット90が誤って操作されると、レーザバー100が脱落し、汚れや損傷の原因となるおそれがあった。
【0011】
他方、特開平5−23987号公報等には、吸着コレット装置を用いて電子部品を吸着し、所定位置に搬送する装置が提案されている。すなわち、この吸着コレット装置は、電子部品表面に当接させられる吸着面と、該吸着面において開口する吸引孔とを備え、吸引孔を介して電子部品表面に吸引負圧を作用させて当該電子部品を吸着し、搬送するものであった。しかしながら、上記公報を含め吸着コレットによる従来の搬送技術では、レーザバーを安定した状態で搬送し且つホルダに整列させることに関しては何ら考慮されていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、半導体素子を安定した状態で搬送又は整列させ、且つその作業性を向上させることができる半導体製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の半導体製造装置では、ホルダは、半導体素子を横並びの状態で載置するための第1の載置面と、その第1の載置面に垂直に設けられる第2の載置面とを有し、前記第1の載置面が水平面に対して傾いている。
【0015】
なお、本明細書では、重力が作用する方向と直角をなす面を水平面と称し、半導体製造装置が水平面に設置される場合には、前記第1の載置面は本製造装置の設置面に対して傾くことになる。
【0016】
請求項1の構成によれば、半導体素子の整列に際し、水平面を基準に傾斜した第1の載置面とそれに垂直な第2の載置面との上に最初の半導体素子が載置され、以降、第1の載置面に沿って半導体素子が並べられる。その際、個々の半導体素子は傾いた状態でホルダに積載されるので、従来技術と異なり、半導体素子が転倒したり、転倒防止用部材を宛うことに起因して半導体素子が浮き上がったりする等の不都合は生じない。このとき、半導体素子は、第1の載置面に沿って自重により高さが揃えられる。また、整列状態の半導体素子を移動させることもないので、半導体素子に傷がついたり、パーティクルが発生することもない。その結果、半導体素子を安定した状態で整列させ、且つその作業性を向上させることができる。
【0017】
しかも、請求項1の構成では、吸着コレットの吸着面が予め前記ホルダの第1又は第2の載置面の何れかに対してほぼ平行に設けられている、すなわち、吸着コレットの吸着面がホルダの傾斜に合わせて傾斜しているので、例えば直方体状の半導体素子を吸着コレットからホルダに受け渡す際において当該素子の不用意な動きや位置ズレが抑制できる。それ故、より一層安定した搬送及び整列作業が実現できる。
【0021】
一方、請求項2に記載の発明では、前記吸着コレット又は前記ホルダの傾斜に合わせてその傾斜角度が調整されるトレイに予め半導体素子が並べられており、前記吸着コレットは、前記トレイに載置されている半導体素子を、該吸着コレットの吸着面の傾斜角にて傾斜した状態で吸着する。本構成によれば、トレイからホルダへの半導体素子の搬送及び整列作業が連続的に効率良く実施される。
更に、請求項3に記載の発明では、吸着コレットの真下にホルダ又はトレイが配置されるよう水平方向の位置合わせを行う水平移動手段を備え、前記吸着コレットは、真下に配置される前記ホルダ又は前記トレイに対し、鉛直方向に上下動する。
【0022】
つまり、吸着コレットがトレイ上の半導体素子を吸着した後、上動してトレイから離れ、更にその後、水平移動手段の駆動により吸着コレットの真下にホルダ装置が配置される。そして、吸着コレットが下動して半導体素子がホルダに整列される。本構成によれば、トレイからホルダへの半導体素子の搬送及び整列作業が連続的に効率良く実施される。
【0024】
請求項4に記載の発明では、トレイにはトレイ上の半導体素子の配置が調整できるよう位置調整部材が設けられており、吸着コレットはトレイの一定位置から半導体素子を受け取る。従って、吸着コレットによる搬送時の初期の位置合わせが容易になり、半導体素子を効率良く搬送することが可能となる。
【0029】
一方、半導体製造方法として、請求項5に記載の発明では、吸着コレットにより半導体レーザとなるバー状の半導体素子を水平面に対して傾斜させて吸着し、ホルダに搬送する工程と、該傾斜した状態のまま、同様に水平面に対して傾斜し半導体素子を横並びの状態で載置するための第1の載置面と該第1の載置面に垂直に設けられる第2の載置面とを有するホルダに半導体素子を載置する工程とを有する。
【0030】
本請求項5の半導体製造方法によれば、個々の半導体素子は傾斜した状態で吸着コレットに吸着され、その後、ホルダに積載されるので、半導体素子を吸着コレットからホルダに受け渡す際において当該半導体素子の不用意な動きや位置ズレが抑制できる。また、半導体素子が転倒したり、転倒防止用部材を宛うことに起因して半導体素子が浮き上がったりする等の不都合は生じない。このとき、半導体素子は自重により高さが揃えられる。また、整列状態の半導体素子を移動させることもないので、半導体素子に傷がついたり、パーティクルが発生することもない。その結果、半導体素子を安定した状態で搬送及び整列させ、且つその作業性を向上させることができる。なお、半導体素子を搬送しホルダに載置する際、吸着コレットの先端部における吸着面の傾きは20°〜70°の範囲内で調整されると良い(請求項6)。
【0031】
また、請求項7に記載の半導体製造方法では、半導体素子を予め収容するトレイから吸着コレットにより当該半導体素子を受け取る工程と、その後、ホルダ上に吸着コレットが配置されるよう水平方向の位置合わせを行う工程とを有する。上記各工程により、トレイからホルダへの半導体素子の搬送及び整列作業が連続的に効率良く実施される。
【0032】
請求項8に記載の半導体製造方法では、半導体素子の搬送に際し、吸着コレットはエアを吸引し続け、当該半導体素子をホルダに載置する直前にエアを排出するので、半導体素子をホルダに載置する際、半導体素子が吸着コレットから強制的に離れる。これにより、静電気等が原因で半導体素子が整列しにくくなるといった不都合が解消される。また、ホルダに載置する際、吸着コレットによりホルダ表面に半導体素子を押し付けることがないので、半導体素子の損傷等が未然に防止できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をレーザバー整列装置に具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態の装置において、製造の対象となるレーザバー(半導体レーザ)100は、前記図9と同等の寸法及び形状を持つものとし、そのレーザバーの搬送及び整列の工程について説明する。また、ダミーバー110についても同じものとする。
【0034】
図1は、本実施の形態におけるレーザバー整列装置を示す全体斜視図である。本レーザバー整列装置はその概要として、レーザバー100を吸着して搬送するためのコレット装置10と、レーザバー100を整列させるためのホルダ装置20と、整列前のレーザバー100を収容しておくためのトレイ装置30と、水平方向(xy方向)に移動可能な水平移動手段としての移動装置40と、位置合わせの確認を行うための実体顕微鏡50とを備える。移動装置40は、ホルダ装置20及びトレイ装置30を搭載し、x軸,y軸の2方向に移動して位置合わせの微調整を行うxyステージ41と、xyステージ41の下部に設けられ、位置合わせの粗調整を行うガイド42とからなる。以下に各装置の詳細な構成を説明する。
【0035】
コレット装置10は、軟質の樹脂材料からなる吸着コレット11と、その吸着コレット11の上部に接続される接続管12と、吸着コレット11を鉛直方向に上下動させるためのコレット駆動部13とからなる。吸着コレット11は略ニードル形状をなし、図2に示されるようにその軸線が鉛直方向に延び、先端の吸着面11aが水平面Hzを基準に角度θ1で傾斜して設けられている。この傾斜角θ1は20°〜70°の範囲内であればよいが、より望ましくは30°〜60°程度であるとよく、本実施の形態ではθ1=30°とする。
【0036】
軟質樹脂製の吸着コレット11を用いることで、レーザバー100の真空吸着時に傷、欠け、割れ等が防止される。特に、ダイボンディング等、加圧・加熱する工程で当該コレット装置10を共用することを想定し、耐熱性に優れるポリイミド樹脂にて吸着コレット11を構成すると良い。なお、吸着コレット11自体が軟質の樹脂材料でなくとも、その先端部に軟質の樹脂材料からなる吸着パッドを設ける構成でも良い。
【0037】
本コレット装置10において、図示しない真空ポンプが駆動され、接続管12を介して吸着コレット11に吸引負圧が作用すると、その吸着面11aにレーザバー100が吸着される。このとき、レーザバー100は、吸着面11aの傾斜角θ1にて傾斜した状態で吸着されることとなる。
【0038】
次に、ホルダ装置20について図3を用いて説明する。ホルダ装置20は、基台21とその上に載置されたyステージ22とを備え、これら両者の間には蝶番23が設けられている。yステージ22は、蝶番23により任意の角度に傾斜し、その傾斜の状態は角度固定ガイド24により固定される。なお、ホルダ装置20の角度調整機構は、図示したような蝶番23と角度固定ガイド24とによるものに限定されず、市販のθステージなど角度が調整できるものであれば良い。
【0039】
yステージ22には、平坦板で構成されるテーブル26が設けられ、テーブル26の上には治具27により位置固定されてホルダ28が載置されている。この場合、yステージ22を傾けることでテーブル26が傾き、結果としてホルダ28の角度が調整される。また、yステージ22の手前側に設けられたレバー25を操作することにより、テーブル26が前後方向(y方向)にスライドし、その位置が微調整されるようになっている。
【0040】
ホルダ28は、円板状のホルダ本体61と、図の左右方向にスライド可能な一対の保持板62,63と、図の上下方向にスライド可能な一対の保持板64,65とを有し、それら保持板62〜65がホルダ28の中央部に向けてスライドすることで、レーザバー100及びダミーバー110が整列状態で固定保持される。ここで、図4(a)のホルダ断面図にも示されるように、左右の保持板62,63には、ホルダ中央部側の端部に段差部62a,63aが設けられており、この段差部62a,63aの上にレーザバー100及びダミーバー110が横並びの状態で載置される。向かい合う段差部62a,63aの間は、窓部66となっている。
【0041】
また、図4(b)に示されるように、ホルダ本体61は水平面Hzを基準に角度θ2で傾斜しており、レーザバー100及びダミーバー110が実際に載置される段差部62a,63aの傾きも同じθ2となる。この傾斜角θ2は、前述の角度調整機構により調整されるようになっており、積載した状態のレーザバー100及びダミーバー110が保持板65とは逆側に倒れず、且つ自重で高さ合わせが可能な角度であればよい。実際には、傾斜角θ2は20°〜70°の範囲内であればよいが、より望ましくは30°〜60°程度であるとよく、本実施の形態ではθ2=60°とする。
【0042】
また、傾斜角θ2は、コレット吸着面11aの傾き(前述のθ1)に応じて調整されるようになっており、吸着コレット11による傾斜状態のままレーザバー100をホルダ28に載置するには、(90°−θ1)=θ2としてコレット吸着面11aとホルダ28とが直交するように角度調整する。但し、θ1,2は指定の角度に対し±10°の範囲にあれば実用上の問題は少ないと考える。かかる場合、保持板62,63の段差部62a,63aにより「第1の載置面」が構成され、図の下側の保持板65の端面により「第2の載置面」が構成される。
【0043】
因みに、ホルダ28の傾斜角θ2が70°を越えると、保持板65側(ホルダ手前側)にレーザバー100がこぼれ易くなったり、ホルダ装置20のテーブル26等が吸着コレット11の搬送動作の妨げとなるといった不都合が生じる。また、傾斜角θ2が20°未満であると、保持板65とが逆側にレーザバー100が倒れ易くなってしまう。
【0044】
次に、トレイ装置30の構成を図5及び図6を用いて説明する。トレイ装置30は、レーザバー100及びダミーバー110を収容するトレイ31と、そのトレイ31を載せるためのトレイ台32と、トレイ台32の傾斜角θ3を調整するための角度調整部33と、トレイ台32の高さを調整するための高さ調整部34とから構成される。
【0045】
トレイ台32には、レーザバー100又はダミーバー110が常に同じ位置から受け渡されるようトレイ31の位置調整を行うための調整ねじ35が設けられており、この調整ねじ35により吸着コレット11による搬送時の初期の位置合わせが行われる。
【0046】
角度調整部33において、球状の穴部36内には、トレイ台32に連結されたボール37が収容されており、このボール37の位置を任意に変更し調整ねじ38で固定することにより、水平面Hzに対するトレイ31の角度θ3が調整される。この傾斜角θ3は、前記コレット吸着面11aの傾斜角θ1やホルダ28の傾斜角θ2に応じて決定されればよい。実際には、傾斜角θ3は20°〜70°の範囲内であればよいが、より望ましくは30°〜60°程度であるとよく、本実施の形態ではθ3=30°(=θ1)とする。また、高さ調整部34には調整ねじ39が設けられている。なお、トレイ装置30の構成は、図5及び図6のものに限定されるものではなくトレイ31のセット、位置調整、角度調整が可能な構造であれば良い。
【0047】
次に、上記構成のレーザバー整列装置の動作手順を説明する。
先ず始めに、xyステージ41又はガイド42による位置調整を行ってトレイ31上の所定位置に吸着コレット11を配置し、トレイ31に収容されているレーザバー100又はダミーバー110を吸着コレット11にて真空吸着する。このとき、実体顕微鏡50で吸着コレット11の先端位置を確認しながら操作が行われる。その後、レーザバー100又はダミーバー110を吸着した状態の吸着コレット11の真下に、同じくxyステージ41又はガイド42による位置調整を行ってホルダ装置20を移動させ、実体顕微鏡50で位置確認を行いながらレーザバー100又はダミーバー110をホルダ28に載置し整列させる。
【0048】
より詳細には、レーザバー100の搬送及び整列の様子を示す図7において、既述の通りトレイ31は角度θ3で傾斜し、且つ吸着コレット11の吸着面11aは角度θ1で傾斜しており(θ1=θ3)、吸着コレット11はレーザバー100の電極面(図9の102又は103)の端部を真空吸着して持ち上げる。このとき、トレイ31はコレット吸着面11aに平行に設置されているので、レーザバー100が安定した状態で且つ確実に受け渡される。そして次に、レーザバー100を真空吸着したままホルダ28上でxy方向(水平方向)の位置合わせした後、吸着コレット11を降下させてホルダ28に近づける。
【0049】
なお前記図1には、ホルダ28とトレイ31とが同じ向きに傾斜した状態を示したが、実際のレーザバー搬送時には図7の通り、ホルダ28とトレイ31とを互いに逆向きに傾斜させる。但し、仮にホルダ28とトレイ31とが同じ向きに傾斜していても、レーザバー受け取り後に吸着コレット11をその軸線を中心に180°回転させれば、トレイ31からホルダ28へのレーザバー100の搬送が良好に実施される。
【0050】
その後、レーザバー100をホルダ28に載置する直前に真空吸引を停止すると共に、コレット先端部からエアを排出する。これにより、吸着コレット11に吸着されていたレーザバー100が確実に吸着面11aから離れ、ホルダ28に所定順序で整列される。このとき、コレット吸着面11a及びホルダ28が角度θ1,θ2でそれぞれ傾斜し、レーザバー100のコート面は保持板62,63の段差部62a,63aに平行に、レーザバー100の電極面は保持板65の端面に平行になっているので、レーザバー100を吸着コレット11からホルダ28に受け渡す際において当該レーザバー100の不用意な動きや位置ズレが抑制される。そしてその後、前記整列させたホルダ28を用いて、レーザバー100の被膜形成面(コート面)に対し所定の被膜形成処理が施される。
【0051】
上記整列作業において、最初は、保持板62,63の段差部62a,63aとそれに垂直な保持板65の端面との上に最初のダミーバー110が載置され、以降、段差部62a,63aに沿ってレーザバー100及びダミーバー110が連続して交互に並べられる。その際、個々のレーザバー100及びダミーバー110は傾いた状態でホルダ28に積載されるので、転倒したり、転倒防止用部材を宛うことに起因して浮き上がったりする等の不都合は生じない。レーザバー100は、段差部62a,63aに沿って自重により高さが揃えられる。また、整列状態のレーザバー100を移動させることもないので、レーザバー100のコート面に傷がついたり、パーティクルが発生することもない。
【0052】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
吸着コレット11によりレーザバー100を傾斜状態で吸着して搬送し、同じく傾斜したホルダ28にレーザバー100を載置するので、レーザバー100を安定した状態で搬送及び整列させることができ、且つその作業性が向上する。
【0053】
コレット装置10、ホルダ装置20、トレイ装置30及び移動装置40等によりレーザバー整列装置を構成したので、トレイ装置30からホルダ装置20へのレーザバー100の搬送及び整列作業を連続的に効率良く実施することが可能となる。また、水平方向(xy方向)の移動は移動装置40により行い、上下方向(垂直方向)の移動はコレット装置10により行うので、レーザバー整列の精度向上が可能となり、仮に精度が悪化しても、各動作を行う部位の調整を独立して行うことで容易に調整できる。
【0054】
レーザバー100をホルダ28に載置する直前に吸着コレット11からエアが排出されるので、レーザバー載置の際、レーザバー100が吸着コレット11から強制的に離れ、静電気等が原因でレーザバー100が整列しにくくなるといった不都合が解消される。また、ホルダ28に載置する際、吸着コレット11によりホルダ表面にレーザバー100を押し付けることがないので、レーザバー100の損傷等が未然に防止できる。
【0055】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
コレット装置10の構成を図8のように変更する。図8のコレット装置10では、吸着コレット11が平行に2本設けられ、その先端部においてレーザバー100が吸着される。この場合、レーザバー100は、両端2カ所で吸着保持されるため、搬送時の安定性が向上する。
【0056】
上記実施の形態では、コレット軸が鉛直方向に延び、その軸方向に対して吸着面11aが斜めに形成されていたが、コレット軸自体が斜めに設けられる場合には、そのコレット軸と吸着面11aとが垂直であってもよい。要は、コレット吸着面11aが水平面に対して傾斜し、ホルダ28に対して垂直又は平行となる構成であれば、既述の優れた効果が得られる。
【0057】
上記実施の形態では、コレット吸着面11aをホルダ28の保持板65端面(第2の載置面)に対してほぼ平行に設け、レーザバー100の電極面側を吸着コレット11で吸着することとしたが(図7参照)、これに代えて、コレット吸着面11aをホルダ28の保持板62,63の段差部62a,63a(第1の載置面)に対してほぼ平行に設けてもよい。例えばレーザバー100以外の半導体素子を吸着・搬送する場合には、このようにコレット吸着面の向きを特定しない方が望ましいと考える。そして、半導体素子の吸着部位に応じてコレット吸着面の向きを決めればよい。
【0058】
上記実施の形態では、ホルダ装置20及びトレイ装置30をxyステージ41に搭載し、xyステージ41等によりx軸及びy軸方向の移動を行うこととしたが、これに代えて、コレット装置10がx軸及びy軸方向に移動できる構成としても良い。或いは、コレット装置10のxy方向の移動、ホルダ装置20及びトレイ装置30のxy方向の移動が共に可能な構成であっても良い。
【0059】
上記実施の形態では、実体顕微鏡50で位置調整しながら手動操作によりレーザバー100の搬送及び整列を行ったが、実体顕微鏡50に代えて画像認識技術と連携した自動位置調整装置を設け、自動位置調整を行うようにしてもよい。この場合、生産効率(スループット性)が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるレーザバー整列装置を示す全体斜視図。
【図2】吸着コレットの先端形状を示す図。
【図3】ホルダ装置の構成を示す斜視図。
【図4】ホルダの構成を示す断面図。
【図5】トレイ装置の構成を示す斜視図。
【図6】トレイ装置の構成を示す断面図。
【図7】レーザバーの搬送及び整列の様子を説明するための略図。
【図8】コレット装置の別の構成例を示す斜視図。
【図9】レーザバーの構成例を示す斜視図。
【図10】従来技術におけるホルダを示す平面図。
【図11】従来技術におけるレーザバー整列装置を示す図。
【図12】従来技術におけるレーザバー整列装置を示す図。
【図13】従来技術におけるレーザバー搬送の状態を示す図。
【符号の説明】
10…コレット装置、11…吸着コレット、11a…吸着面、20…ホルダ装置、23…角度調整機構を構成する蝶番、24…角度調整機構を構成する角度固定ガイド、28…ホルダ、35…位置調整部材を構成する調整ねじ、62〜65…保持板、62a,63a…段差部、30…トレイ装置、31…トレイ、40…水平移動手段を構成する移動装置、50…実体顕微鏡、100…レーザバー(半導体レーザ)。
Claims (8)
- 半導体レーザとなるバー状の半導体素子を吸着コレットで吸着してホルダに搬送し、当該ホルダに整列させた状態で前記半導体素子の光共振器をなす少なくとも一方の端面に被膜を作製する半導体製造装置において、
前記ホルダは、半導体素子を横並びの状態で載置するための第1の載置面と、その第1の載置面に垂直に設けられる第2の載置面とを有し、前記第1の載置面が水平面に対して傾いており、
前記吸着コレットは、その吸着面が前記半導体素子の吸着部位に応じて予め前記ホルダの第1の載置面に対してほぼ平行に或いは前記ホルダの第2の載置面に対してほぼ平行に設けられていることを特徴とする半導体製造装置。 - 請求項1に記載の半導体製造装置において、
前記半導体素子は、前記吸着コレット又はホルダの傾斜に合わせてその傾斜角度が調整されるトレイに予め並べられており、
前記吸着コレットは、前記トレイに載置されている半導体素子を、該吸着コレットの吸着面の傾斜角にて傾斜した状態で吸着することを特徴とする半導体製造装置。 - 請求項2に記載の半導体製造装置において、
前記吸着コレットの真下に前記ホルダ又は前記トレイが配置されるよう水平方向の位置合わせを行う水平移動手段を備え、
前記吸着コレットは、真下に配置される前記ホルダ又は前記トレイに対し、鉛直方向に上下動することを特徴とする半導体製造装置。 - 請求項2又は3に記載の半導体製造装置において、
前記トレイにはトレイ上の半導体素子の配置が調整できるよう位置調整部材が設けられ、吸着コレットはトレイの一定位置から半導体素子を受け取ることを特徴とする半導体製造装置。 - 半導体レーザとなるバー状の半導体素子をホルダに整列させ、その状態で前記半導体素子の光共振器をなす少なくとも一方の端面に被膜を作製するための半導体製造方法において、
吸着コレットにより半導体素子を水平面に対して傾斜させて吸着し、ホルダに搬送する工程と、
水平面に対して傾斜し半導体素子を横並びの状態で載置するための第1の載置面と該第1の載置面に垂直に設けられる第2の載置面とを有するホルダに、前記半導体素子を傾斜した状態のまま載置する工程と、
を有する
ことを特徴とする半導体製造方法。 - 請求項5に記載の半導体製造方法において、
半導体素子を搬送しホルダに載置する際、吸着コレットの先端部における吸着面の傾きは20°〜70°の範囲内で調整されることを特徴とする半導体製造方法。 - 請求項5又は6に記載の半導体製造方法において、
半導体素子を予め収容するトレイから吸着コレットにより当該半導体素子を受け取る工程と、その後、ホルダ上に吸着コレットが配置されるよう水平方向の位置合わせを行う工程と、
を有することを特徴とする半導体製造方法。 - 請求項5〜7の何れかに記載の半導体製造方法において、
半導体素子の搬送に際し、吸着コレットはエアを吸引し続け、当該半導体素子をホルダに載置する直前にエアを排出することを特徴とする半導体製造方法。
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