JP3726072B2 - クラッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチ装置において、クラッチハウジング内のスリーブシリンダによりクラッチの遮断操作を行わせるもの、とくに、スリーブシリンダがブーツで覆われたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
クラッチハウジング内のスリーブシリンダがレリーズベアリングをその軸方向に付勢してクラッチの遮断操作を行わせ、クラッチの操作リンク機構を廃することが従来から考えられているが、クラッチハウジング内にはクラッチディスクの摩耗により生じた粉塵等が存在するので、スリーブシリンダを覆うブーツによりスリーブシリンダを防護する必要がある。
【0003】
この場合、スリーブシリンダを作動させるクラッチ作動液としてブレーキ作動液と同じ液体が通常使用されるため、上記ブーツとしては、スリーブシリンダから漏れ出したクラッチ作動液ににより膨潤せず、しかも、比較的安価な周知のEPDMにより形成されるのが有利であるが、クラッチハウジング内には、エンジン側からエンジンオイルが、及びまたは、トランスミッション側からトランスミッションオイルが漏れ出してくるおそれがあり、これらのオイルがブーツの外面に付着すると、ブーツが膨潤して本来の弾力性が失われ、スリーブシリンダの作動に応じたブーツの追随性が損なわれるという不具合がある。
【0004】
他方、クラッチハウジング内の比較的高い温度に悪影響を受けず、しかも、クラッチ作動液やエンジンオイル等によって膨潤を起こさないゴム材質としては、フッ素樹脂またはシリコン樹脂が知られているが、これらの樹脂材料は非常に高価であるため、それによって上記ブーツを構成することはブーツのコストを著しく高騰させることとなるので、非現実的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、クラッチハウジング内に配置されたスリーブシリンダによりクラッチの遮断操作を行わせる場合に、スリーブシリンダを防護するブーツとして、安価であると同時に耐久性の大きいものを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかるクラッチ装置は、クラッチハウジング内に配置されてレリーズベアリングをその軸方向に付勢するスリーブシリンダと、EPDMにより形成され上記クラッチハウジング内で上記スリーブシリンダを覆って上記レリーズベアリングとの間をシールするブーツとを有し、上記ブーツのエンジン側、及びまたは、トランスミッション側となる外面全体がフッ素樹脂またはシリコン樹脂によりコーティングされている。
【0007】
すなわち、ブーツの内面はEPDMで構成されているため、ブーツ内のスリーブシリンダからクラッチ作動液が漏れ出しても、そのクラッチ作動液によりブーツが膨潤して材質を変化させられるようなことはなく、また、ブーツのエンジン側、及びまたは、トランスミッション側となる外面全体がフッ素樹脂またはシリコン樹脂によりコーティングされているため、クラッチハウジング内にエンジン側からエンジンオイルが漏れ出し、及びまたは、トランスミッション側からトランスミッションオイルが漏れ出して、ブーツの外面に付着するようなことがあっても、それによりブーツが膨潤して材質を変化させられることはなく、しかも、ブーツの本体が安価なEPDMにより形成されていて、高価なフッ素樹脂またはシリコン樹脂の使用量はわずかですむため、ブーツの製造コストを低く抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施形態例について説明する。
【0009】
車両におけるクラッチ装置1はクラッチハウジング2内に収容されていて、フライホイール3とプレッシャプレート4との間にクラッチディスク5が挟持され、ダイヤフラムスプリング6の周縁部がプレッシャプレート4に当接していると共に、ダイヤフラムスプリング6の中央縁部がレリーズベアリング7に当接している。
【0010】
また、クラッチハウジング2内にレリーズベアリング7と隣接してスリーブシリンダ10が配置され、スリーブシリンダ10におけるピストン11の一方の端面12がレリーズベアリング7に当接すると共に、クラッチハウジング2に固定された導管13がスリーブシリンダ10の液室14に連通して、液室14内のクラッチ作動液圧がピストン11の他方の端面15へ作用するように構成されている。
【0011】
さらに、クラッチハウジング2内に存在する粉塵等からスリーブシリンダ10を保護するために、スリーブシリンダ10を覆う蛇腹状のEPDM製ブーツ16が設置されており、ブーツ16の端部を保持するブーツ押え17がコイルばね18によりレリーズベアリング7側へ弾力的に付勢されて、レリーズベアリング7とブーツ16との間がシールされている。
なお、ブーツ16は、その外面全体がフッ素樹脂またはシリコン樹脂の焼き付け等により薄くコーティングされている。
【0012】
また、クラッチハウジング2には、導管13が下方へ延びて近接した個所に孔30が設けられ、孔30の内周縁へ着脱自在に嵌め込まれたグロメット31を導管13の下端部が挿通することにより、グロメット31が孔30を下方から閉塞している。
【0013】
上記装置は、車両の運転者が図示しないクラッチペダルを踏んでいない状況を示しているが、運転者がクラッチペダルを踏めば、導管13により液室14内へクラッチ作動液圧が供給され、このクラッチ作動液圧によりピストン11がレリーズベアリング7を図1の左方へ付勢して、ダイヤフラムスプリング6の中央縁部を図1の左方へ変位させ、それに応じてブーツ16も適宜弾性変形し、クラッチディスク5によるエンジンからトランスミッションへの動力伝達が遮断されることとなる。
【0014】
この場合、ブーツ16の本体はEPDM製であって、その内面がEPDMで構成されているため、ブーツ16内のスリーブシリンダ10からクラッチ作動液が漏れ出しても、そのクラッチ作動液によりブーツ16の内面が膨潤して材質を変化させられるようなことはなく、また、ブーツ16の外面全体がフッ素樹脂またはシリコン樹脂によりコーティングされているため、クラッチハウジング2内にエンジン側からエンジンオイルが、及びまたは、トランスミッション側からトランスミッションオイルが漏れ出してきて、これらのオイルがブーツ16の外面に付着しても、ブーツ16の外面が膨潤して材質を変化させられるようなこともなく、従って、ブーツ16の弾性が長期間にわたって良好に保持されるので、ブーツ16の寿命を容易に長く確保させることができる。
【0015】
また、ブーツ16の本体がEPDM製であって、ブーツ16の外面全体がフッ素樹脂またはシリコン樹脂により薄くコーティングされているにすぎないので、ブーツ16全体を高価なフッ素樹脂またはシリコン樹脂で構成する場合と比較すると、ブーツ16の製造コストを大幅に低減させることができて、実用的価値が非常に大きい特色がある。
【0016】
【発明の効果】
本発明にかかるクラッチ装置にあっては、ブーツ内のスリーブシリンダからクラッチ作動液が漏れ出しても、また、クラッチハウジング内に漏れ出したエンジンオイル等がブーツの外面に付着しても、ブーツはそれらにより膨潤して材質を変化させられることがないため、ブーツの寿命を容易に長く確保させることができる一方、ブーツの本体が安価なEPDMにより形成されていて、高価なフッ素樹脂またはシリコン樹脂の使用量はわずかですむため、ブーツの製造コストを低く抑制することができて、実用的価値がすこぶる高い特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における概略縦断面図。
【図2】上記実施形態例の要部縦断面拡大図。
【符号の説明】
1 クラッチ装置
2 クラッチハウジング
5 クラッチディスク
7 レリーズベアリング
10 スリーブシリンダ
11 ピストン
14 液室
Claims (1)
- クラッチハウジング内に配置されてレリーズベアリングをその軸方向に付勢するスリーブシリンダと、EPDMにより形成され上記クラッチハウジング内で上記スリーブシリンダを覆って上記レリーズベアリングとの間をシールするブーツとを有し、上記ブーツのエンジン側、及びまたは、トランスミッション側となる外面全体がフッ素樹脂またはシリコン樹脂によりコーティングされたクラッチ装置。
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- 2002-06-14 JP JP2002173859A patent/JP3726072B2/ja not_active Expired - Fee Related
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