JP3725693B2 - 配管の漏水検査方法並びに給湯システム - Google Patents

配管の漏水検査方法並びに給湯システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも水又は温水の循環経路を形成する配管の漏水を検査する漏水検査方法並びにそのような漏水検査機能を備えた給湯システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、水などが通される配管の漏水を検査する方法として、配管内の圧力(水圧)を上昇させた後にその圧力の経時的変化に基づいて漏水発生の有無を検査する配管の漏水検査方法が提案されている。
【0003】
例えば、本発明者は、熱源機と浴槽並びに暖房端末機などを水及び温水の循環経路を形成する配管で接続して成る給湯システムにおいて、上述のような方法で配管の漏水を検査する検査方法を既に提案している(特開平9−178200号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記配管が金属のような硬い材質のものである場合には、配管内の圧力を上昇させた後に圧力が降下すれば漏水発生有りと比較的に容易に判断できるが、合成樹脂のように弾性を有する部材で配管が形成されている場合には配管自体が伸縮性を有しているので、配管内の圧力を上昇させた際に配管自体が圧力によって膨張しその内径が増加してしまい、そのために実際には漏水が発生していないにもかかわらず配管内の圧力が降下して正確な漏水検査が行えない虞がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することができる配管の漏水検査方法並びに給湯システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、少なくとも水又は温水の循環経路を形成する配管の漏水を検査する漏水検査方法であって、前記配管内の圧力を所定値まで上昇させるとともに配管内の循環を停止させた状態で配管内の圧力を検出し、検出した圧力の経時的変化に基づいて漏水の有無を検査する配管の漏水検査方法において、前記配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に該配管内の圧力検出値が曲線的に降下する初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、前記初期段階に続いて圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することを特徴とし、合成樹脂製の配管のように配管自体が伸縮性を有する場合には配管の膨張に伴って初期段階では圧力が曲線的に降下し、その後にほぼ直線的に降下するため、初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、その後に圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することにより、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記初期段階を経た後に配管内の圧力を再度前記所定値まで上昇させることを特徴とし、請求項1の発明の作用に加えて、配管内の圧力が直線的に降下する状態へ早く達することで検査時間を短縮することができる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、配管内の圧力を前記所定値よりも高い値まで上昇させることを特徴とし、請求項1の発明の作用に加えて、配管内の圧力が直線的に降下する状態へ早く達することで検査時間を短縮することができる。
【0009】
請求項4の発明は、上記目的を達成するため、温水を供給する熱源機と、該熱源機から温水が供給される浴槽と、前記熱源機から供給される温水を利用した熱交換により暖房を行う暖房端末機と、前記熱源機と浴槽及び暖房端末機の間に温水の循環経路を形成する配管とを備えた給湯システムにおいて、前記配管内の温水の圧力を上昇させる圧力上昇手段と、前記配管内の温水の循環を停止させる循環停止手段と、前記配管内の温水の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力上昇手段により配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に前記圧力検出手段の圧力検出値が曲線的に降下する初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、前記初期段階に続いて圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定する判定手段とを備えたことを特徴とし、合成樹脂製の配管のように配管自体が伸縮性を有する場合には配管の膨張に伴って初期段階では圧力が曲線的に降下し、その後にほぼ直線的に降下するため、初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、その後に圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することにより、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することが可能な給湯システムを提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を給湯システムに適用した実施形態について説明する。但し、本発明の配管の漏水検査方法は実施形態に限定する主旨ではなく、循環経路を形成する配管の漏水検査方法全般に本発明の技術的思想が適用可能である。
【0011】
図1は本実施形態の給湯システムの一例を示す一部省略したシステム構成図である。熱源機1には往配管23及び戻配管24により暖房端末機30,31が接続されている。暖房端末機30,31は、熱源機1から供給される温水を利用した熱交換により暖房を行うもので、熱交換で暖められた温風を吹き出す温水温風機30や床材の下側に敷設された熱交換器で床を直接暖房する床暖房装置31などである。熱源機1は熱媒となる温水の膨張を吸収する補給水タンク3と、補給水タンク3と往配管23の間に設けられた暖房用循環ポンプ5並びに暖房用熱交換器2と、電磁弁から成り補給水タンク3への水道水などの注水を開閉する補給水バルブ4とを備えており、往配管23及び戻配管24を含む暖房用循環経路内の温水を暖房用熱交換器2のバーナ2aで加熱し暖房用循環ポンプ5によって循環させて高温の温水を暖房端末機30,31に供給している。
【0012】
また、熱源機1は往き追焚配管21と戻り追焚配管22を介して浴槽20に接続されている。この往き追焚配管21と戻り追焚配管22とは熱源機1内で循環経路が形成され、その循環経路中に設けられた浴槽用循環ポンプ7で浴槽20の湯水を循環させるとともに、同じく上記循環経路中に設けられた追焚用熱交換器6にて往き追焚配管21と戻り追焚配管22を介して循環する湯水が加熱されることで追焚が行われる。ここで追焚用熱交換器6は、暖房用熱交換器2で加熱された温水を利用するものであって、追焚用バルブ8が開いて暖房用の上記循環経路から分岐された追焚用経路に温水が流れることで熱交換を行うようになっている(但し、追焚用熱交換器6はバーナで直接加熱する構造のものであっても良い)。なお、上記追焚用の循環経路には電磁弁から成る注湯バルブ9を介して図示しない給湯手段が接続されており、注湯バルブ9を開いて給湯手段からの温水が往き追焚配管21あるいは戻り追焚配管22あるいはその両方から浴槽20に供給されるようになっている。ただし、上記給湯手段は通常熱源機1に内蔵されている。
【0013】
さらに、上記給湯システムには浴槽20の水位を検出する水位センサ10と、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略す。)を主構成要素とする制御装置11と、使用者により操作される各種のスイッチやシステムの運転状況などを表示する表示手段などを具備し制御装置1との間で双方向の通信を行って操作指令や表示データなどの授受を行うコントローラ(図示せず)とが設けてある。水位センサ10は感圧素子を用いて検出される往き及び戻り追焚配管21,22内の温水の圧力(水圧)から浴槽20内の水位を検出する。而して、制御装置11はコントローラからの操作指令に基づいて浴槽20内の湯が設定された温度に成るように浴槽用循環ポンプ7ならびに追焚用バルブ8を制御して浴槽20の追焚を行うとともに、水位センサ10で検出される浴槽20内の水位が設定された水位に達するまで注湯バルブ9を制御して温水を浴槽20に供給し、さらに暖房運転時には、図示しない暖房端末機30,31内のバルブを双方向通信による遠隔制御にて開いて往配管23及び戻配管24を含む暖房用循環経路内の温水を暖房用熱交換器2で加熱し暖房用循環ポンプ5によって循環させて高温の温水を暖房端末機30,31に供給するような制御を行う。なお、制御装置11は通常プリント基板上にマイコン等を実装して実現され、熱源機1内に収納される。
【0014】
上述したような給湯システムにおいては、施工後に熱源機1や各配管に漏水が発生しないか否かを、圧力検査(気密検査)を実施して確認する必要がある。従来は、浴槽20側の往き追焚配管21及び戻り追焚配管22の先端部分に設けられた浴槽内循環口を閉止治具25で閉止し、両追焚配管21,22を熱源機1より取り外してから一方の追焚配管の熱源機1側に圧力確認用の圧力表示計(ブルドン管など)を取り付けた上で、手押しポンプなどを用いて他方の追焚配管より配管内の水を約2kg重/cm2以上に加圧し、圧力表示計の表示値を検査者が目視で監視しておき、圧力降下の有無により追焚用の配管経路に漏水が発生しているか否かを検査者が判定している。また、同様の手順で暖房用の配管経路についても漏水の検査が行われている。
【0015】
しかしながら上述したような従来の漏水検査方法では、検査者が検査用の冶具や手押しポンプ、圧力表示計、工具、さらには手押しポンプに水を入れるための容器(やかんなど)を携帯しなければならず、しかも熱源機1からの配管の取り外し並びに検査後の配管の再取り付けを行う必要があることから検査に手間がかかり、特に集合住宅のように一度に多くのシステムを検査する場合に人手と時間を要するという問題や、配管の再取り付け時に施工ミスが発生してしまう虞があるという問題や、検出精度が圧力表示計の精度によって左右されるほか、圧力表示計の表示値に基づいて人(検査者)が判定するために経験や注意力によっても影響を受けてしまい、均一な品質が保てないという問題がある。
【0016】
このような問題を解決するために本発明者は、図示しない給湯手段から温水配管(往き追焚配管21及び戻り追焚配管22)への注湯(給水)圧力を利用して往き追焚配管21及び戻り追焚配管22並びに熱源機1内の追焚用の温水の循環経路の水圧を上昇させ、水位センサ10で検出される圧力の変化に基づいて上記追焚用の循環経路における漏水を検出するとともに、熱源機1内の追焚配管の水抜き用栓26を利用して往き追焚配管21と暖房用の往配管23とを連絡する連絡管27を取り付け、連絡管27を介して上記注湯圧力を暖房用の往配管23及び戻配管24並びに熱源機1内の暖房用温水の循環経路に印加して配管内の水圧を上昇させ、水位センサ10で検出される圧力に基づいて上記暖房用の循環経路における漏水を検出する、という漏水検査方法並びにそのような漏水検査機能を備えた給湯システムを既に提案している。
【0017】
しかしながら、このような漏水検査方法では従来技術で説明したように配管が伸縮性を有する場合に正確な漏水検査が行えない虞がある。
【0018】
そこで本発明者は、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することができる配管の漏水検査方法並びに給湯システムを今回提案するものである。
【0019】
次に本実施形態における漏水検査方法を、図2のフローチャート並びに図3の圧力検出値の経時変化を示すタイムチャートを参照して具体的に説明する。
【0020】
まず制御装置11の制御機能により配管(往き追焚配管21、戻り追焚配管22、往配管23、戻配管24)内を水で満たし、浴槽20内の循環口を閉止冶具25にて閉止する。ここで、閉止冶具25には万が一にも循環口にかかる圧力が異常上昇したときに備えて過圧逃がし弁(又は圧力安全弁)を設けておくことが望ましい。また、熱源機1内の追焚配管の水抜き用栓26と暖房用の往配管23の間に連絡管27を取り付ける。さらに検査者が熱源機1と往配管23及び戻配管24の間に設けられている各バルブ12を閉めた後、適宜の操作(例えば、コントローラが具備する「自動試運転スイッチ」と「手動水はりスイッチ」の同時押し)により制御装置11を漏水検査モードに設定する。
【0021】
漏水検査モードに設定された制御装置11は、暖房端末機30,31に内蔵された熱動弁(図示せず)を開き(図2のS1、以下同じ)、熱源機1の水量サーボ(図示せず)を最小流量位置まで絞り(S2)、浴槽用循環ポンプ7を停止させた状態で注湯バルブ(注湯電磁弁)9にパルス電圧を印加することで注湯バルブ9をパルス的に開閉する(S3)。すなわち、本実施形態では配管内の圧力を上昇させる検査媒体が液体(水)であり、少量の注入で配管内の圧力が大きく上昇するので、配管内の圧力を監視しながら極少量の注入を行う必要がある。そのために水位センサ10で検出される圧力(圧力検出値)Pが所定値(例えば、2kg/cm2)に達した否かを監視しながら、注湯バルブ9をパルス的に開閉して極少量ずつ注湯させるものである(S4)。ここで上記水量サーボは注湯バルブ9の上流側に設けられるバルブ機構であって、水及び温水の流量を調整するために設けてあり、圧力上昇時(加圧時)に水量サーボを最小流量位置まで絞ることで注湯バルブ9を通過する流量ができるだけ少なくなるようにしている。
【0022】
制御装置11は圧力検出値Pが上記所定値を超えたら注湯バルブ9を閉じ、その時点の圧力検出値のピーク値P0をメモリに記憶するとともに内部のタイマをリセットする(S5)。なお、配管内の圧力が所定値まで上がりきらない場合、あるいは所定値よりも上がりすぎる場合には各々所定の表示(「L」表示や「H」表示)を制御装置11の図示しない表示部に表示させ、それ以上の圧力の上昇を停止する。
【0023】
以下の説明ではタイマをリセットした時点を基準時T0とし、この基準時T0からの経過時間をタイマのカウント時間とする。ここで図3に示すようにピーク値P0は、通常上記所定値(2kg/cm2)よりも高い値となり、配管(往き及び戻り追焚配管21,22、往配管23、戻配管24など)が合成樹脂のような弾性を有する部材で形成されている場合には、配管の膨張によって圧力検出値Pがピーク値P0から曲線的に降下する。
【0024】
ここで制御装置11は、基準時T0からの経過時間が5分を超えるまでの間で、その時点の圧力検出値Pとピーク値P0との差(=P0−P)である圧力降下量が第1の閾値(例えば、0.6kg/cm2)を越えるか否かを監視し(S6)、越えた場合には多量の漏水が発生していると判定する(S7)。すなわち、配管に多量の漏水が発生していれば当然に降下量が大きいから、上述のように配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に圧力検出値Pが曲線的に降下する段階(以下、「初期段階」と呼ぶ)M1での圧力検出値Pの降下量(P0−P)を比較的大きな値に設定した第1の閾値と比較し、圧力の降下量が大きい多量の漏水をいち早く検出できるようにしている。
【0025】
さらに制御装置11は、初期段階M1で漏水発生有りと判定すれば種種の警告表示を行って検査者に漏水の発生を知らせる(S8)。例えば、制御装置11に設けた表示部に特定のエラーコードを表示させたり、コントローラに設けた表示素子などを発光させることで上記警告表示を行うことが可能である。そして、このような多量の漏水発生が検出された場合には、制御装置11は暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S9)、検査結果をメモリに記憶して(S10)検査を終了する。
【0026】
一方、基準時T0からの経過時間が5分を超えるまでの間(初期段階M1)に圧力降下量が第1の閾値を越えなければ、制御装置11は多量の漏水発生が無いものとしてさらに少量の漏水発生の有無を検査するべく、圧力検出値Pが所定値を超えるまで再度配管内の圧力を上昇させ、圧力検出値Pが上記所定値を超えたら注湯バルブ9を閉じ、その時点の圧力検出値のピーク値P0(図3における2つめの頂点)をメモリに書き換えて記憶するとともに内部のタイマをリセットする(S5)。そして、制御装置11は基準時T0からの経過時間が5分を超えるまでの間(第2段階M2)で圧力降下量が1回目の場合よりも低い閾値(例えば、0.3kg/cm2)を越えるか否かを監視し(S6)、越えた場合には少量の漏水が発生していると判定して(S7)、エラーコード(初期段階M1と異なるものでもよい)を表示させ、且つコントローラに設けた表示素子などを発光させる警告表示を行う(S8)。そして、漏水発生が検出された場合には、制御装置11は暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S9)、検査結果をメモリに記憶して(S10)検査を終了する。
【0027】
而して圧力降下量を1回目よりも低い値に設定した閾値と比較することにより、1回目よりも少量の漏水発生の有無を検査している。このように2段階の検査を行っているのは、検査媒体に水を使用しており、仮に多量の漏水が発生している場合には床や家の躯体などに与える影響が大きいので、そのような場合に直ちに対処できるようにするためである。
【0028】
次に制御装置11は、2回目の圧力上昇でも漏水発生が検出されなかった場合には、図3に示すように圧力検出値Pが略直線的に降下する状態になるまで(例えば、2回目の圧力上昇でピーク値P0に達した時点(第2の基準時)T0からの経過時間が8分を経過するまで)の待機期間M3を設け(S13)、待機期間M3の終了後に微小な漏水発生の有無を検査する。而して、第2の帰順時T0から8分が経過した時点、つまり圧力がほぼ直線的に降下しだした時点の圧力検出値P1をメモリに書き換えて記憶するとともに内部のタイマをリセットする(S14)。なお、以下の説明ではタイマをリセットした時点を基準時T1とし、この基準時T1からの経過時間をタイマのカウント時間とする。ここで制御装置11は、基準時T1からの経過時間が5分を超えるまでの間(検査期間M4)で、その時点の圧力検出値Pと基準時T1の圧力検出値P1との差(=P1−P)である圧力降下量が第2の閾値(例えば、0.08kg/cm2)を越えるか否かを監視し(S15)、越えた場合には微小な漏水が発生していると判定し(S16)、初期段階M1や第2段階M2と異なるエラーコードを表示させ、且つコントローラに設けた表示素子などを発光させる警告表示を行う(S17)。そして、漏水発生が検出された場合には、制御装置11は暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S9)、検査結果をメモリに記憶して(S10)検査を終了する。
【0029】
さらに、制御装置11は基準時T1からの経過時間が5分を超えたら、その時点の圧力降下量(P1−P)を、第2の閾値よりも低い第3の閾値(例えば、0.03kg/cm2)と比較し(S19)、上記圧力降下量が第3の閾値を下回っていれば極僅かな漏水も発生していないと判定して(S25)、暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S26)、検査結果をメモリに記憶して(S27)検査を終了する。
【0030】
一方、基準時T1からの経過時間が5分を超えた時点の圧力降下量(P1−P)が第3の閾値を越えている場合には極僅かな漏水が発生している可能性があると考えられるため、制御装置11は2回目の圧力上昇時における基準時T0からの経過時間が20分を越えているか否かを判断し(S20)、20分を越えていれば上記圧力降下量(P0−P)を第3の閾値よりも高い閾値(例えば、0.15kg/cm2)と比較する(S21)。そして、圧力降下量が上記閾値(=0.15kg/cm2)を下回っていれば極僅かな漏水も発生していないと判定して、制御装置11は暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S26)、検査結果をメモリに記憶して(S27)検査を終了する(図3における予備検査期間M5)。
【0031】
しかし、圧力降下量が上記閾値(=0.15kg/cm2)を越えている場合には、制御装置11はさらにその圧力降下量を第4の閾値(例えば、0.08kg/cm2)と比較し(S22)、第4の閾値を越えていれば極僅かな漏水発生有りと判定して(S23)、初期段階M1や第2段階M2あるいは検査段階M4と異なるエラーコードを表示させ、且つコントローラに設けた表示素子などを発光させる警告表示を行う(S24)。そして、漏水発生が検出された場合には、制御装置11は暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S9)、検査結果をメモリに記憶して(S10)検査を終了する。また、圧力降下量が第2の閾値を下回っていれば、制御装置11は極僅かな漏水も発生していないと判定し(S25)、暖房端末機30,31の熱動弁を閉じ(S26)、検査結果をメモリに記憶して(S27)検査を終了する。
【0032】
上述のようにして熱源機1、浴槽20、往き追焚配管21及び戻り追焚配管22等の追焚用の温水循環経路における漏水検査が終了すれば、制御装置11の動作モードが漏水検査モードから通常の動作モードへ復帰する。なお、制御装置11が具備するメモリに上記漏水検査の結果を記憶して保持しているため、後からいつでも検査結果を確認することができて使い勝手が向上できる。また、本実施形態では、浴槽20の追焚用の配管の漏水検査と暖房端末機30を含む暖房用の配管の漏水検査と連絡管27を用いて同時に行うようにしているが、連絡管27を用いることなくそれぞれの漏水検査を別々に行っても良い。
【0033】
上述のように本実施形態によれば、漏水検査のために加圧用の手押しポンプや圧力表示計、工具あるいはやかん等が不要となり、検査者の携帯品を減らすことができる。また、決められた判定基準の下で制御装置11が漏水の有無の判定を行うので、検査者の違いによる判定のばらつきを防いで均一な品質を保つことができる。さらに、人手と手間を要さずに漏水検出が可能であるから、一度に多くのシステムの漏水を検査する場合でも、小人数の検査者で並行して実施することができるという利点がある。しかも、従来のように検査のために熱源機1から配管を取り外す必要がなく、作業が簡単になるとともに配管の再取り付けに伴う施工ミスの発生も防止できる。
【0034】
さらに、検査対象の配管(往き追焚配管21など)が合成樹脂製で伸縮性を有する場合には配管の膨張に伴って初期段階M1では圧力が曲線的に降下し、その後にほぼ直線的に降下するが、本実施形態では初期段階M1での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、その後に圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することにより、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することができる。
【0035】
ここで、一旦配管内の圧力を所定値まで上昇させて初期段階M1の多量の漏水発生の有無を検査した後に再度圧力を所定値まで上昇させたり、さらには最初に所定値よりも高い圧力まで上昇させることによって、配管内の圧力が直線的に降下する状態へ早く達することで検査時間を短縮することができるという利点がある。なお、圧力を再度上昇させる回数は3回以上であってもよく、回数が増えるほど検査精度を向上させることができる。また、漏水発生有無の判定を行うための閾値を学習により可変するようにしても良く、このように閾値を可変にすることで配管設備全般の漏水検査を行うことができる。さらに、合成樹脂製の配管は圧力だけでなく温度によっても伸縮し、温度が高い場合には圧力降下量が大きくなるので、外気温又は配管内の水温に応じて圧力検出値や閾値を補正するようにすれば、より正確に漏水検査を行うことが可能である。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明は、少なくとも水又は温水の循環経路を形成する配管の漏水を検査する漏水検査方法であって、前記配管内の圧力を所定値まで上昇させるとともに配管内の循環を停止させた状態で配管内の圧力を検出し、検出した圧力の経時的変化に基づいて漏水の有無を検査する配管の漏水検査方法において、前記配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に該配管内の圧力検出値が曲線的に降下する初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、前記初期段階に続いて圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定するので、合成樹脂製の配管のように配管自体が伸縮性を有する場合には配管の膨張に伴って初期段階では圧力が曲線的に降下し、その後にほぼ直線的に降下するため、初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、その後に圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することにより、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することができるという効果がある。
【0037】
請求項2の発明は、前記初期段階を経た後に配管内の圧力を再度前記所定値まで上昇させるので、請求項1の発明の効果に加えて、配管内の圧力が直線的に降下する状態へ早く達することで検査時間を短縮することができるという効果がある。
【0038】
請求項3の発明は、配管内の圧力を前記所定値よりも高い値まで上昇させるので、請求項1の発明の効果に加えて、配管内の圧力が直線的に降下する状態へ早く達することで検査時間を短縮することができるという効果がある。
【0039】
請求項4の発明は、温水を供給する熱源機と、該熱源機から温水が供給される浴槽と、前記熱源機から供給される温水を利用した熱交換により暖房を行う暖房端末機と、前記熱源機と浴槽及び暖房端末機の間に温水の循環経路を形成する配管とを備えた給湯システムにおいて、前記配管内の温水の圧力を上昇させる圧力上昇手段と、前記配管内の温水の循環を停止させる循環停止手段と、前記配管内の温水の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力上昇手段により配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に前記圧力検出手段の圧力検出値が曲線的に降下する初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、前記初期段階に続いて圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定する判定手段とを備えたので、合成樹脂製の配管のように配管自体が伸縮性を有する場合には配管の膨張に伴って初期段階では圧力が曲線的に降下し、その後にほぼ直線的に降下するため、初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、その後に圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することにより、配管の材質にかかわらずに正確に漏水発生の有無を検査することが可能な給湯システムを提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のシステム構成図である。
【図2】同上の漏水検査方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】同上の漏水検査方法を説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
1 熱源機
9 注湯バルブ
10 水位センサ
11 制御装置
20 浴槽
21 往き追焚配管
22 戻り追焚配管
23 往配管
24 戻配管
27 連絡管
30,31 暖房端末機

Claims (4)

  1. 少なくとも水又は温水の循環経路を形成する配管の漏水を検査する漏水検査方法であって、前記配管内の圧力を所定値まで上昇させるとともに配管内の循環を停止させた状態で配管内の圧力を検出し、検出した圧力の経時的変化に基づいて漏水の有無を検査する配管の漏水検査方法において、前記配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に該配管内の圧力検出値が曲線的に降下する初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、前記初期段階に続いて圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定することを特徴とする配管の漏水検査方法。
  2. 前記初期段階を経た後に配管内の圧力を再度前記所定値まで上昇させることを特徴とする請求項1記載の配管の漏水検査方法。
  3. 配管内の圧力を前記所定値よりも高い値まで上昇させることを特徴とする請求項1又は2記載の配管の漏水検査方法。
  4. 温水を供給する熱源機と、該熱源機から温水が供給される浴槽と、前記熱源機から供給される温水を利用した熱交換により暖房を行う暖房端末機と、前記熱源機と浴槽及び暖房端末機の間に温水の循環経路を形成する配管とを備えた給湯システムにおいて、前記配管内の温水の圧力を上昇させる圧力上昇手段と、前記配管内の温水の循環を停止させる循環停止手段と、前記配管内の温水の圧力を検出する圧力検出手段と、前記圧力上昇手段により配管内の圧力を所定値まで上昇させた後に前記圧力検出手段の圧力検出値が曲線的に降下する初期段階での圧力検出値の降下量が第1の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定し、前記初期段階に続いて圧力検出値が略直線的に降下している段階で圧力検出値の単位時間当たりの降下量が第2の閾値よりも大きい場合に漏水有りと判定する判定手段とを備えたことを特徴とする給湯システム。
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