JP3725450B2 - ペットの引き紐 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は犬等のペットの引き紐に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の引き紐として、ペットの首輪又は胴輪等に連結して使用する引き紐の該把持部を輪状に形成すると共に、該把持部を摺動係止具により伸縮可能に形成し、係止突部と該係止突部が係脱可能な受部とからなる離脱可能な連結具を前記把持部に介在させると共に前記摺動係止具にこれら係止突部又は受部の根部を一体に形成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の引き紐は輪状の把持部の長さを伸縮するための摺動係止具に一体化した係止突部又は受部の構造が複雑である問題があった。
【0004】
本発明はこの問題点を解消し、摺動係止具の形状が簡単で丈夫なペットの引き紐を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成すべく1本の引き紐の中間部分に所定形状の挿通孔を有する摺動係止具を摺動可能に挿通し、該引き紐の先端部にペットの首輪又は胴輪に連結可能な第1フックを結着すると共に、該引き紐の後端部に第2フックを結着し、前記摺動係止具に該第2フックが係止可能な係止孔を有し、前記摺動係止具と前記第1フック又は前記第2フックとの間の前記引き紐に環状体を結着し、該環状体は前記フック及び前記引き紐が挿通可能で且つ前記摺動係止具が係止可能の形状に形成されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3により説明する。
【0007】
1は本発明の第1の実施の形態であるペットの引き紐を示し、該ペットの引き紐1は1本の帯状体2よりなり、該帯状体2は例えばナイロン糸を織って帯状に形成されていると共に、少なくともその1面は横縞状に凹凸部2aが形成されている。
【0008】
尚、両面に横縞の凹凸が形成されていると凹凸のある面を区別することなく製作を容易にすることができる。
【0009】
該帯状体2は先端部にペットの首輪や胴輪に係止するための第1フック3が結着され、後端部に第2フック4が結着されている。
【0010】
又、帯状体2の中間部分には、摺動可能に摺動係止具5が挿通され、該摺動係止具5には前記第2フック4が係止可能な係止孔6が一体に設けられている。
【0011】
該摺動係止具5は図2に示す如く3ミリメートル前後の厚みのあるアルミニウムや黄銅の金属製又は丈夫な合成樹脂製の方形板状体5dに形成され、該板状体5dに前記帯状体2の断面形状とほぼ同じ寸法の第1挿通孔5aと該帯状体2の断面形状のほぼ2倍の厚み寸法の第2挿通孔5bとが設けられ、更に該板状体5dから突状部5eを突出して該突状部5eに前記第2フック4を係止するための係止孔6が形成されている。
【0012】
図1に示す如く、前記帯状体2は前記摺動係止具5の第1挿通孔5aの下方から上方へ挿通すると共に第2挿通孔5bの上方から下方に挿通しこれら第1挿通孔5aと第2挿通孔5bとの中間の梁部5cを被う様に係合している。
【0013】
そして帯状体2の後端部に第2フック4を結着し、該第2フック4を前記摺動係止具5の係止孔6に係止すると図3に示す如く該帯状体2の一部は輪状となり、該輪状の帯状体2の部分が該引き紐1の把持部7となる。
【0014】
次に、上記の第1の実施の形態であるペットの引き紐1の使用方法を図面により説明する。
【0015】
先ず、引き紐1の先端の第1フック3をペットの首輪や胴輪の係止環に係止し、次に後端の第2フック4を摺動係止具5に設けた係止孔6に係止して輪状の把持部7を形成する。そして把持部7の長さを小型犬なら手が入る位に、又、大型犬なら肩に掛けられる様に摺動係止具5の第1挿通孔5aと第2挿通孔5bの個所において帯状体2の一方側を押し込んで図3の点線の状態の如く該帯状体2を突出した状態にしてから該帯状体2の他方側を引張ることを繰り返して把持部7の長さを調節する。
【0016】
もし、引き紐1に力が掛かると、図3に示す様に摺動係止具5に挿通した帯状体2は第1挿通孔5aと第2挿通孔5bの個所で図で一方に引っ張られるが、該帯状体2に形成されている横縞状の凹凸部2aの凹んだ個所に摺動係止具5の梁部5cの特に第1挿通孔5a側の角の部分が係合し、該摺動係止具5に挿通している帯状体2が全く滑ることなく、従って輪状の把持部7の長さは変化せず、当初の輪状を維持することができる。
【0017】
もし、摺動係止具5において帯状体2が滑ると把持部7の輪状が縮小して体を締め付けてしまうことになるが、上記の如く第1挿通孔5a側の梁部5cの角の部分のみで充分に滑り防止をすることができるので、第2挿通孔5bの孔形状は長さ調節を容易にするために大きくしている。
【0018】
更に、ペットの散歩時に、第2フック4を外して立木や柵に把持部7を巻き回してから係止して、ペットを立木などに係留させることができる。
【0019】
この様に1本の帯状体と2つのフックと3つの孔だけの摺動係止具とによる簡単な構成の引き紐により製作コストを低くすることができる。又、簡単な構造の摺動係止具は引き紐に力が掛っても破損せず長期間使用することができる。
【0020】
更に、従来の引き紐の輪状の把持部を係脱可能にする連結具は合成樹脂製の複雑な構造であったが、本発明の引き紐では簡単な係止孔6と頑丈な第2フック4とにより丈夫な係脱可能な連結具とすることができる。
【0021】
次に本発明の第2の実施の形態を図4により説明する。
【0022】
11は本発明の第2の実施の形態であるペットの引き紐を示し、該ペットの引き紐11は第1の実施の形態のペットの引き紐1と同様にナイロン糸を織った横縞状に凹凸部2aがある1本の帯状体12よりなり、該帯状体12の中間部分に摺動係止具5を挿通している。
【0023】
そして引き紐の先端部側の帯状体12の一部を第1フック3部分より第2フック4が結着されている後端部側に所定長折り返すと共に該第1フック3をこの織り返し個所12cで結着し、織り返した所定長の短尺側の帯状体12bの端部12dに環状体13を結着し、又該環状体13は、長尺側の長尺帯状体12aが挿通されていると共に、該短尺帯状体12bの端部12dに該長尺帯状体12aと共に溶着又は縫着して結着されている。
【0024】
更に、該環状体13は前記第2フック4とこれに結着されている帯状体12aが挿通可能の大きさに形成されている。
【0025】
次に本発明の第2の実施の形態の引き紐11の第1の使用方法として、図4の状態の引き紐11の環状体13に第2フック4とこれに結着の帯状体12aを挿通して、図5に示す如く、該環状体13の個所に前記摺動係止具5を当接係止する。かくて大きな輪状の把持部14が形成されると共に第1フック3と第2フック4とをそれぞれ有する左右に分かれた引き紐部が形成され、これらフック3、4に別々のペットの首輪又は胴輪を係止して、前記把持部14を手に持ち、2頭のペットを同時に散歩させることができる。
【0026】
又、環状体13から第1フック3迄の長さは所定長であるが、第2フック4迄の長さは前記摺動係止具5の個所で帯状体を摺動させて長さの調整をすることができて、同じ長さにしたり、第2フック4の長さをより長くすることもできる。
【0027】
更に、2頭のペットの散歩には2本の引き紐を用いているのが一般的であるが、該引き紐11では環状体13から分かれた第1フック3と第2フック4迄の引き紐部の長さが比較的短いので、2頭のペットが大きく離れたり、又、引き紐同志がからみ合ったりすることがなく、1本の引き紐だけで2頭のペットを並んで散歩させることができる。
【0028】
次に第2の使用方法として、図6に示す如く、第2フック4を環状体13に係止すると、大きな輪状の肩掛部15となり、又、第1フック3の個所で折り返した短尺帯状体12bと長尺帯状体12aとの間に形成される帯状体の二重部分は引き紐の補助把持部16として使用できる様に形成されており、ペットを散歩させる時に、前記肩掛部15を肩に掛け、補助把持部16を片手で持って引くことにより、力のある大型犬も散歩させることができる。
【0029】
尚、図示しないが、第2フック4を摺動係止具5の係止孔6に係止することにより、前記第1の実施の形態の引き紐1と同様の使い方ができる。
【0030】
又、前記摺動係止具5の係止孔6を第2フック4と長尺帯状体12aが挿通可能な大きさに形成し、これら第2フック4と長尺帯状体12aを前記係止孔6に挿通してから該第2フック4を環状体13に係止することにより、長尺帯状体12aが係止孔6の前後において把持部を形成され、犬の散歩等において引き紐の把持の個所を選択して引き紐の長さの加減が可能となる。
【0031】
尚、前記の実施の形態のいずれにおいても、引き紐1が帯状体2の例を示したが、引き紐1を断面略円形の例えば組紐の如き丸状組により形成し、しかも前記摺動係止具5の第1挿通孔5a及び第2挿通孔5bを前記丸状紐が挿通可能な大きさの円形等に形成すると共に、前記丸状紐の外周の凹凸状の凹んだ個所に摺動係止具5の梁部5cの特に第1挿通孔5a側の角の部分が係合するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
このように本発明によると、1本の帯状体と2つのフックと3つの孔の摺動係止具との簡単な構成の引き紐により製作コストを低くでき、又、板状体に3つの孔が設けられている簡単な構造の丈夫な摺動係止具は引き紐に力が掛っても破損せず長期間使用でき、更に、引き紐の断面形状とほぼ同じ寸法の挿通孔を有する摺動係止具と横縞状の凹凸部を有する引き紐により該引き紐に力が掛っても引き紐が引っ掛って滑らず把持部の当初の輪状の長さを維持することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の引き紐の斜視図である。
【図2】摺動係止具の斜視図である。
【図3】使用時の断面側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の引き紐の斜視図である。
【図5】その第1の使用方法を示す斜視図である。
【図6】第2の使用方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 引き紐
2 帯状体
2a 凹凸部
3 第1フック
4 第2フック
5 摺動係止具
5a 第1挿入孔
5b 第2挿入孔
6 係止孔
7 把持部

Claims (3)

  1. 1本の引き紐の中間部分に所定形状の挿通孔を有する摺動係止具を摺動可能に挿通し、該引き紐の先端部にペットの首輪又は胴輪に連結可能な第1フックを結着すると共に、該引き紐の後端部に第2フックを結着し、前記摺動係止具に該第2フックが係止可能な係止孔を有し、前記摺動係止具と前記第1フック又は前記第2フックとの間の前記引き紐に環状体を結着し、該環状体は前記フック及び前記引き紐が挿通可能で且つ前記摺動係止具が係止可能の形状に形成されていることを特徴とするペットの引き紐。
  2. 1本の引き紐の中間部分に所定形状の挿通孔を有する摺動係止具を摺動可能に挿通し、該引き紐の先端部にペットの首輪又は胴輪に連結可能な第1フックを結着すると共に、該引き紐の後端部に第2フックを結着し、前記摺動係止具に該第2フックが係止可能な係止孔を有し、前記摺動係止具は板状体よりなり、該板状体に、引き紐を下方から上方に挿通する第1挿通孔と、挿通した該引き紐を上方から下方に挿通する第2挿通孔と前記係止孔を順次形成すると共に、前記引き紐を帯状体に形成し、前記第1挿通孔の巾寸法は該帯状体の巾寸法と同等又は少許大に、奥行寸法は該帯状体の厚み寸法と同等又は少許大に形成し、前記係止孔は前記第2フックと前記引き紐が挿通可能な大きさに形成したことを特徴とするペットの引き紐。
  3. 前記引き紐を帯状体に形成し、該帯状体の少なくとも一方の面に横縞状に凹凸を形成し、前記摺動係止具における第1挿通孔と第2挿通孔の間の梁部の角部が前記凹凸の凹部を係合可能に形成したことを特徴とする請求項2に記載のペットの引き紐。
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