JP3725417B2 - 画像データ作成装置、画像データ作成装置を備えた印刷版記録装置、印刷版記録装置を備えた印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像データに基づいて印刷版を作成する印刷版記録装置に用いられる画像データ作成装置に係り、また当該画像データ作成装置を備えた印刷版記録装置、ならびに当該印刷版記録装置を備えた印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、版胴上において印刷版に対し画像を記録して製版を行う印刷版記録装置を備えた印刷装置が実用化されており、「デジタル印刷機」などと呼称されている。このデジタル印刷機では、複雑な製版作業が自動化されているため、比較的経験の少ないオペレータでも容易に印刷物を得ることができる。
【0003】
一方、オフセット印刷、特に湿し水を用いたオフセット印刷では、インキの乳化の問題がある。すなわちインキ中に湿し水が混入してインキが乳化し、この乳化が過度になると適切な印刷が行えないという問題である。このような過度の乳化は、例えばインキの消費量が少ない場合に発生する。つまりインキローラ上のインキが印刷により消費されないと過度に湿し水が混入するし、また過度に練られ続けるため空気の混入による乳化も起こりやすい。
【0004】
このような乳化を防止するためには、種々の方法が考えられる。例えば、最も単純には作業毎に乳化しすぎたインキを除去する方法がある。しかしながら、この手法では作業毎にインキを替えなければならず面倒である。また作業途中における過度の乳化を防止することができない。
【0005】
他の手法としては、インキ消費量の異なる領域毎に湿し水の供給量を可変する場合や、インキの供給量やインキ練り量などを可変することが考えられる。しかしながら、この手法は経験のないオペレータには困難であり、印刷装置側でも領域毎に湿し水量を可変できる機構やインキ練り量を可変する機構などを備えなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような問題に対し、経験の少ないオペレータでも容易に解決できる手法としては、各印刷領域において必要最小限度のインキの消費が行われるようにすることが考えられる。すなわち上述したように過度の乳化はインキの消費が少ない場合に発生するため、乳化を防止するためには印刷中に一定量以上のインキを消費するようにすればよい。このため本出願人は、2000年特許願第257649号等の明細書に示されるように、印刷装置において用いられる印刷版上にインキの乳化を防止しうる最低限のインキ消費を行うベタ部(インキ消費領域)を形成するようにしている。
【0007】
この発明は、さらに前記インキ消費領域における消費インキ量を少なくすることができるようになされたものであって、画像データに基づいてインキ消費領域の大きさ(幅)を自動的に設定するようにした印刷版記録装置に用いられる画像データ作成装置、ならびに当該画像データ作成装置を備える印刷版記録装置および印刷装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、印刷画像を表す画像データに基づいて印刷版上に各色ごとの印刷画像を記録する印刷版記録装置に用いられる画像データ作成装置であって、前記画像データに基づいて各色毎に印刷版幅方向の複数の領域毎にインキ供給量を演算するインキ供給量演算手段と、前記各領域毎に演算したインキ供給量から最少のインキ供給量を求める最少インキ供給量演算手段と、予め設定された規定インキ消費量から前記最少インキ供給量を減算して、各色毎に差分インキ消費量を求める差分インキ消費量演算手段と、印刷用紙上に印刷され、前記領域毎において前記差分インキ消費量分のインキを消費するための印刷方向の幅サイズを有し、前記印刷版の印刷幅方向の領域全てに対して設けられるインキ消費領域を各色毎に設定するインキ消費領域設定手段と、印刷用紙上に印刷される各インキ消費領域の印刷画像が印刷方向に並列して配置されるように、各色毎の印刷版の余白部に各インキ消費領域を配置する位置を設定するインキ消費領域配置手段と、設定された配置位置に基づいて印刷画像の画像データに対しインキ消費領域の画像データを付加するインキ消費領域付加手段と、を備え、前記各色のインキ消費領域の幅サイズの合計が前記印刷用紙の余白部よりも大きい場合は、各インキ消費領域の一部を重ね合わせて前記インキ消費領域の幅サイズの合計が前記印刷用紙の余白部と等しくなるように各インキ消費領域の重なり量を設定したことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像データ作成装置において、前記インキ消費領域は、印刷版の幅方向に沿って設けられた帯状のベタ部もしくは平網部からなることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像データ作成装置において、前記インキ消費領域設定手段は、前記差分インキ消費量に応じてインキ消費領域の幅サイズを可変するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像データ作成装置において、前記インキ消費領域は、印刷用紙の紙尻側に対応する印刷版余白部に形成されることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像データ作成装置において、画像データ作成装置は、印刷版上に画像を記録する印刷版記録装置と当該印刷版記録装置で作成した印刷版を用いて印刷を行なう印刷装置とに接続されているとともに、前記インキ供給量演算手段で求めた各領域毎のインキ供給量に対し前記差分インキ消費量を加算して実質インキ供給量を求める実質インキ供給量演算手段を備え、前記実質インキ供給量に基づいて前記印刷装置がインキ供給量の制御を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像データ作成装置を備えた印刷版記録装置である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の印刷版記録装置を備えた印刷装置であって、当該印刷版記録装置によって版胴上に保持した印刷版に対し印刷画像を記録するようにしたことを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の印刷装置において、配置すべきインキ消費領域の色数をn、YMCKの各色のインキ消費領域の帯幅サイズを各々y、m、c、k、印刷画像の印刷方向サイズをi、印刷用紙における紙咥側の印刷方向における印刷画像マージン幅をf、印刷用紙に基づく印刷幅方向における印刷可能最大幅をjとすると、各インキ消費領域の重なり量vがv={(c+m+y+k)−(j−f−i)}/(n−1)となるように各インキ消費領域が配置されることを特徴とする。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の印刷装置において、インキ供給量演算手段で求めた各領域毎のインキ供給量に対し前記差分インキ消費量を加算して実質インキ供給量を求め、この実質インキ供給量に基づいてインキ供給を行なうようにしたことを特徴とする。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項7または8に記載の印刷装置において、印刷画像に対し各インキ消費領域を付加した後に、再度、各領域毎のインキ供給量を演算して実質インキ供給量を求め、この実質インキ供給量に基づいてインキ供給を行なうようにしたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
まず本発明の原理を説明する。図4は、印刷用紙P上の印刷例を示す説明図である。この実施の形態では、印刷用紙P上には、印刷画像IMと、印刷幅方向に沿って長尺状のベタ領域からなるインキ消費領域Sと、が印刷されている。なお、図において印刷用紙Pの上から下に向かう方向が印刷方向であって、図の上側を紙咥え側、図の下側を紙尻側とし、印刷用紙Pの印刷方向サイズをj、印刷画像IMの印刷方向サイズをi、印刷画像IMの紙咥え側マージン幅をfとする。
【0019】
例えば、この例における「花」の色を赤紫色だとすると、印刷幅方向において「花」が印刷された領域Aでは比較的マゼンタ(M色)のインキは消費される。これに対し「花」のない領域B、Cでは、他にマゼンタ(M色)に係る色の画像がなければマゼンタ(M色)のインキはほとんど消費されない。この場合、領域B、Cにおけるマゼンタ(M色)のインキローラ上ではインキが消費されずに練り続けられるためにインキの乳化が過度に進んでしまう。そして過度の乳化が起こった領域ではインキの特性が変化してしまうため、例えば次ジョブの印刷時に適切な印刷品質が得られない。
【0020】
本発明では、上記のような場合、前記インキ消費領域Sとしてマゼンタ(M色)によるベタ領域を設ける。これによりマゼンタ(M色)のインキは少なくとも一定量以上が前記インキ消費領域Sにより消費されるため、インキローラ上での過度の乳化を防止することができる。
【0021】
次に前記インキ消費領域Sの好ましい実施の形態について説明する。まず前記インキ消費領域Sは、印刷画像IMにおいて全くインキが消費されない場合を仮定すると、最低限消費すべきインキ量として印刷濃度で換算してA3サイズ横通しの印刷装置においては約1.3〜2.5%程度となり、短辺(幅)は約5ないし10mm程度の幅を有するものが好ましい。このインキ消費領域Sの幅は、不必要に大きなものだとインキの無駄になる。従って本発明では、このインキ消費領域Sの幅を画像データに基づいて最小となるように自動設定するようにしている。これについては後述する。
【0022】
一方、インキ消費領域Sの長辺については、画像領域の長さに応じて自動的に設定してもよいが、印刷可能な最大印刷幅(紙幅サイズ)に渡って設けるのが好ましい。これは、次ジョブにおいてインキが乳化した領域がないようにするためである。またインキ消費領域Sは、YMCK色のそれぞれの色に対し独立して設けることが可能である。例えば、画像によっては2色以上のインキ消費領域を設けることが考えられるためである。さらに複数のインキ消費領域Sを併設する場合、できる限り各インキ消費領域Sは印刷用紙上に重ねない方が好ましい。すなわち100%濃度のベタを2以上重ねて印刷すれば、インキのトラッピングの問題や色が濁ってしまう可能性があるためである。本発明では、インキ消費領域の重なりを最小限度にするように配置しているが、これについても後述する。
【0023】
インキ消費領域Sは、通常、YMCのいずれか1ないし3色が指定されるが、文字線画領域などがある場合は、K色のインキ消費領域が設定される可能性もある。またYMCK以外の特色を用いる場合にも同様に行うことができる。またインキ消費領域Sは、小さい幅で効率よくインキが消費できるようにベタ領域を設定する場合と平網を使用する場合とがある。ただし平網の濃度が低いと、インキ消費領域の短辺幅は大きく設定する必要がある。またインキ消費領域Sを配置する位置については、紙尻側の余白部に設けるのが好ましい。すなわち印刷上流側に設けると、当該インキ消費領域Sの印刷にともない印刷画像IMの先端側の印刷濃度が影響を受ける場合があり、印刷画像IMにローラピッチのゴーストが現れやすいためである。
【0024】
続いて、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る画像データ作成装置および印刷版記録装置を備えた印刷装置の一例を示す側面概要図であり、図2はこの印刷装置における画像データの処理構成を示すブロック図である。
【0025】
まず図1に示すように、この印刷装置は、印刷機構として、印刷版を保持する第1および第2の版胴1、2と、それぞれの版胴からインキ画像を転写するための第1および第2のブランケット胴3、4と、印刷用紙を保持して両ブランケット胴3、4に当接する圧胴5と、圧胴5に対し印刷用紙を供給または排出する給紙胴6および排紙胴7と、前記第1および第2の版胴1、2上の印刷版に対し湿し水またはインキを供給する湿し水供給手段8およびインキ供給手段9と、積載された未印刷の印刷用紙を順次供給する給紙部10と印刷された印刷用紙を順次積載する排紙部11とを備える。
【0026】
一方、この印刷装置は、製版機構として、前記第1および第2の版胴1、2に対し未露光の印刷版を供給する印刷版供給部12と、版胴上の印刷版に対し画像を記録する画像記録部13と、画像が記録された印刷版を現像処理する現像部14と、使用済みの印刷版を排出する印刷版排出部15とを備える。
【0027】
また、この印刷装置は、印刷された印刷用紙上の画像を撮像して、印刷された画像の位置ズレ量や色濃度等を測定するための撮像部16と、印刷装置の各部を制御する印刷制御部17(図2に図示)とを備える。以下、各部の詳細について説明する。
【0028】
第1の版胴1は、図示しない版胴駆動機構によって図1の実線で示す第1の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を移動可能なように構成されており、第2の版胴2についても同様に図示しない版胴駆動機構によって図1の実線で示す第2の印刷位置と二点鎖線で示す画像記録位置との間を移動可能なように構成されている。すなわち第1および第2の版胴1、2は、印刷作業を実行する時にはそれぞれ第1または第2の印刷位置に配置され、製版作業を実行する時には、順次交代して画像記録位置に配置されて各版胴上で印刷版の製版処理が行われる。
【0029】
この第1の版胴1と第2の版胴2は、それぞれ2色分の印刷版を保持可能な周面を有し、各色の印刷版をその周面上で180度対向した位置に固定するための図示しない咥え手段を備える。なお、上記の説明では1つの印刷領域を有する印刷版を2枚ずつ版胴へ装着するようにしているが、2つの印刷領域を列設する1枚の印刷版を装着するようにしてもよい。また、例えば所定のポリマーなどを塗布・硬化せしめて版胴の表面自体を印刷版面とするものであってもよい。
【0030】
第1のブランケット胴3は、前記第1の印刷位置にて第1の版胴1と当接して回転するように構成されており、第2のブランケット胴4についても同様に前記第2の印刷位置にて第2の版胴2と当接して回転するように構成されている。この第1および第2のブランケット胴3、4は、前記第1および第2の版胴1、2と同じ直径を有し、各版胴から2色分のインキ画像を転写可能なブランケットをその周面に装着している。
【0031】
圧胴5は、前記第1および第2の版胴1、2の1/2の直径を有し、第1および第2のブランケット胴3、4の両方と当接して回転するように構成されている。この圧胴5には、前記印刷版上の印刷領域に対応する大きさの印刷用紙を1枚保持可能な図示しない咥え手段を備えている。この咥え手段は図示しない開閉機構によって所定のタイミングで開閉して、前記印刷用紙を挟持することができる。
【0032】
給紙胴6および排紙胴7は、圧胴5と同じ直径を有し、前記圧胴5に備えられた咥え手段と同様の図示しない咥え手段を備える。この給紙胴6の咥え手段は前記圧胴5の咥え手段に対し同期して印刷用紙を受け渡すように配置されており、排紙胴7の咥え手段は前記圧胴5の咥え手段から同期して印刷用紙を受け取るように配置されている。
【0033】
上記第1および第2の印刷位置に配置された第1および第2の版胴1、2と、第1および第2のブランケット胴3、4と、圧胴5と、給紙胴6および排紙胴7とは、それぞれの胴に対し各胴の直径と略同一の図示しない駆動ギアが胴端に備えられており、各々当接する胴の間で各ギアが噛合している。従って、このギアを図示しない印刷駆動用モータにより駆動することで、上記各胴を同期して回転駆動することができる。
【0034】
なお、本実施の形態の印刷装置では、圧胴5に対し版胴1、2およびブランケット胴3、4が2倍の周長を有するため、版胴1、2およびブランケット胴3、4が1回転する毎に圧胴が2回転する。従って、圧胴5が印刷用紙を保持したまま2回転すると、第1および第2の版胴1、2から、各2色ずつ合計4色の多色印刷が行える。
【0035】
湿し水供給手段8は、第1および第2の印刷位置における各版胴1、2に対しそれぞれ2組づつ配置されており、各版胴1、2上の2つの印刷版に対し選択的に湿し水を供給することができる。この湿し水供給手段8は、湿し水を貯留する水舟と、水舟内の湿し水を汲み上げて印刷版面に渡す湿し水ローラ群とからなり、湿し水ローラのうち少なくとも印刷版面に当接するローラは、図示しないカム機構によって版胴面に対し当接または離間するするように構成されている。なお印刷版が湿し水を不要とするタイプの印刷版であれば、湿し水供給手段8は不要となる。
【0036】
インキ供給手段9は、第1および第2の印刷位置における各版胴1、2に対しそれぞれ2組づつ配置されており、各版胴1、2上の2つの印刷版に対し選択的に異なる色のインキを供給することができる。例えばこの実施の形態では、第1の版胴1に対しては、ブラック(K色)とマゼンタ(M色)のインキ供給手段9が配置され、第2の版胴2に対しては、シアン(C色)とイエロー(Y色)のインキ供給手段9が配置される。
【0037】
このインキ供給手段9は、印刷幅方向に沿って複数のインキキーを備え、当該インキキーに対応した領域毎にインキ供給量を可変して供給可能なインキ壷手段と、インキ壷手段から繰り出されたインキを練り渡すインキローラ群とからなり、インキローラのうち少なくとも印刷版面に当接するローラは、図示しないカム機構によって版胴面に対し当接または離間するするように構成されている。なお、湿し水供給手段8とインキ供給手段9のいくつかは、前記第1および第2の版胴1、2の移動にともない、その移動経路から待避できるように構成されている。
【0038】
給紙部10は、未使用の印刷用紙を積載したパイルから印刷用紙を一枚ずつ取りだして給紙胴6に渡すものであって、この実施の形態では、給紙胴の2回転毎に1回印刷用紙を供給するよう動作する。また排紙部11は、印刷された印刷用紙を排紙胴7から受け取って積載するものである。
【0039】
次に、この印刷装置の製版機構について説明する。この印刷装置では、製版作業を実行する時には、第1および第2の版胴1、2を交互に画像記録位置に移動させる。この画像記録位置では、版胴に対し図示しない摩擦ローラが直接または間接的に当接されて回転駆動するように構成されている。
【0040】
印刷版供給部12は、ロール状の未露光印刷版を遮光して保管したカセットロールと、引き出した印刷版を版胴1、2まで搬送する搬送ローラおよび搬送ガイドと、前記印刷版をシート状に切断する切断手段と、を有する。この実施の形態では、印刷版としてレーザ光によって画像を露光記録する銀塩感材を用いているが、例えばレーザ光により溶融またはアブレーションされるサーマルタイプの印刷版等を用いても良い。なお印刷版の供給動作手順は、まず前記カセットロールから引き出した印刷版の先端を前記版胴1、2の図示しない咥え手段に挟持させ、この状態で版胴1、2を回転させて印刷版を版胴1、2上に巻回し、この後、所定長で印刷版を切断して印刷版の後端を他方の咥え手段により挟持するものである。
【0041】
画像記録部13は、レーザ光のon/offによって印刷版上に露光を施して画像を記録するものである。この画像記録部13は、画像データに基づいてレーザ光源から照射されたレーザ光をポリゴンミラーなどの偏向手段によって版胴の軸線方向に走査するものであり、この偏向手段による走査と版胴の回転とにより印刷版上に画像を記録することができるように構成されている。もしくは版胴の軸線方向に沿って1以上のレーザ照射手段を列設しておき、版胴を回転させながら当該レーザ照射手段を版胴の軸線方向に沿って平行移動して走査する形式であってもよい。
【0042】
現像部14は、前記画像記録部13により露光された印刷版を現像処理するものである。この実施の形態では、現像部14は、図示しない処理槽に貯留された処理液を塗布ローラにより汲み上げて印刷版に対し塗布して現像処理を行う構成になっており、版胴から待避する位置と版胴へ近接する位置とに移動する図示しない昇降手段が備えられている。なお現像処理が要らない画像記録方法を採用すれば、現像部14はなくてもよい。
【0043】
印刷版排出部15は、印刷に使用された印刷版を排出する装置であって、画像記録位置にある版胴から印刷版を剥離する剥離手段と、剥離された印刷版を搬送する搬送手段と、搬送された使用済みの印刷版を排出する排出カセットとを備える。
【0044】
撮像部16は、排出される印刷用紙上の画像やカラーチャートを読み取るものであり、本実施の形態では、印刷用紙の幅方向に沿って設けられたRGBラインセンサーを有し、印刷用紙の搬送にともない線順次に印刷用紙上の画像を撮像することができる。この撮像部16で読み取った画像データは印刷制御部17によって画像処理され、印刷物の色ズレ量や色濃度などの測定データが演算される。そして測定データに基づいて、印刷装置各部の機構が制御されて見当合わせやインキ供給量の調整が行われる。
【0045】
印刷制御部17は、各種I/Fを介して上述した印刷装置の各部に接続されたコンピュータシステムであって、印刷装置全体の制御を行うものである。なお印刷制御部17は図2に示すように後述する画像データ作成装置20と接続されており、受け取った画像データを前記画像記録部13に対し送出して印刷版に対する画像の記録を行うようにしている。
【0046】
次に図2に基づいて、前記印刷装置の前段にあって印刷版の記録に用いられる画像データを作成する画像データ作成装置20とについて説明する。画像データ作成装置20は、モニターなどの表示手段、キーボードやマウスなどの入力手段、ハードディスクなどの記憶手段、ならびにLANなどに接続された通信手段などを備えたコンピュータシステムのハードウェアと、このハードウェアを画像データ作成装置として機能すべくプログラミングされたソフトウェアとにより構成されている。
【0047】
この画像データ作成装置20は、機能的に見ると図2に示すように、画像データ入力編集部21と、PPFデータ作成部22と、インキ供給量演算部23と、最小インキ供給量演算部24と、差分インキ消費量演算部25と、インキ消費領域データ作成部26と、配置データ作成部27と、合成部28と、RIP処理部29とを備える。
【0048】
画像データ入力編集部21は、他のDTP装置などで作成された画像データを入力し、必要により編集を行なったり印刷条件を設定するものである。画像データ入力編集部21で編集等がなされた画像データD0は、PPFデータ作成部22と合成部28に送出される。また画像データ入力編集部21で編集された印刷条件に基づいて、画像データD0の印刷方向の画像サイズi、使用する印刷用紙の印刷方向のサイズj、画像データD0を配置する際の印刷用紙紙咥え側からのマージン幅fに係る印刷条件データSD1が配置データ作成部27へ送出される。
【0049】
PPFデータ作成部22は、編集された画像データD0に基づいてPPF(print production format)データD1を作成するものである。なおPPFデータD1とは、印刷前工程から印刷後工程にかけて一貫的に使用することができるようにCIP3(International Cooperation for Integration of Prepress, Press, and Postpress)規格により設定されたデータ形式であり、前記画像データD0よりも低解像度な多値の画像データである。本実施の形態では、当該PPFデータD1は印刷工程におけるインキ供給量xの演算に用いられる。
【0050】
インキ供給量演算部23は前記PPFデータD1に基づいてインキ供給量xを演算するものであって、各インキ色毎に前記画像データを累積演算して、印刷幅方向に沿った複数の領域毎にインキ供給量xを演算する。例えば図5は、所定の色版において複数の領域毎にインキ供給量xを演算した結果をヒストグラムで示した例である。なお領域数は例えばインキ供給手段9のインキキーの数に基づいて定められる。ここで演算されたインキ供給量xに係るデータは、次段の最小インキ供給量演算部24での判断に使用されるが、印刷装置におけるインキ供給制御にも使用されるため印刷制御部17へも送信される。
【0051】
最小インキ供給量演算部24は、各色毎に演算されたインキ供給量xを比較して最小の値を求めるものである。例えば図5(A)に示す色版の例では、領域x7における値が最小インキ供給量であり、図5(B)に示す別の色版では領域x6における値が最小インキ供給量である。ここで得た最小インキ供給量xsに係るデータは次段の差分インキ消費量演算部25へ送られる。
【0052】
差分インキ消費量演算部25は、予め定められた規定インキ消費量x0から前記最小インキ供給量xsを減算して差分インキ消費量xd(xd=x0−xs)を求めるものである。ここで規定インキ消費量x0は、過度の乳化を防止するために最低限度消費が必要なインキ消費量であって、予め実験的に求めておく。なお規定インキ消費量x0は、できればインキの種類や印刷速度などの印刷条件に応じて複数を求めておくのが好ましい。図5(A)の例では、前記領域x7の最小インキ供給量xsと規定インキ消費量x0との差分aが差分インキ消費量xdとして求められる。また図5(B)の例では、前記領域x6の最小インキ供給量xsと規定インキ消費量x0との差分bが差分インキ消費量xdとして求められる。
【0053】
インキ消費領域データ作成部26は、前記差分インキ消費量xdに基づいて、インキ消費領域Sの幅サイズを決定し、この幅サイズに基づくインキ消費領域Sの画像データ(以後、インキ消費領域データD2とする)を作成する。また前記差分インキ消費量xdが0以下であれば、乳化を防止するための最低限のインキの消費が印刷幅方向の全領域において行われているということであるから、該当する色に対してはインキ消費領域Sの形成は不要である。
【0054】
前記幅サイズの決定としては、例えば、前記規定インキ消費量x0に係るデフォルトの幅サイズをr0とすると、差分インキ消費量xdに対応するインキ消費領域の幅サイズrは比例演算によってr=r0・xd/x0で求められるので、求めた幅サイズrの帯幅を有するベタ領域(もしくは網領域)の画像データをインキ消費領域データD2として作成すればよい。この演算は最も単純な比例演算から求めているが、サイズやインキ種類などに応じて種々の補正を加えてもよい。また前記差分インキ消費量xdに対して、インキ消費領域Sの幅サイズrは段階的に可変するものであってもよい。
【0055】
図5(A)では、差分aに対して幅サイズraのインキ消費領域が形成された例を示し、同図5(B)では、差分bに対して幅サイズrbのインキ消費量が形成された例を示している。このようにして作成されたインキ消費領域データD2は合成部28に送信され、また作成された各色毎の幅サイズrに係るデータは幅サイズデータSD2として配置データ作成部27に送信される。さらに前記インキ消費領域Sに係る差分インキ消費量xdは印刷装置へ送られ、インキ供給量の制御に用いられる。なお印刷装置へ送信される差分インキ消費量xdは差分インキ消費量演算部25で演算された値をそのまま用いても良いし、また補正を加えた場合は設定されたインキ消費領域Sから再度算出し直してもよい。
【0056】
配置データ作成部27は、前記印刷条件データSD1と幅サイズデータSD2とに基づき、各インキ消費領域Sの配置位置を演算して配置データLDを生成するものである。ここで各インキ消費領域Sは各色毎に順次重ねられずに並列に配置されるのが好ましい。これは各インキ消費領域Sの幅サイズrの合計が印刷用紙の余白部よりも小さければ可能であり、配置位置としては各インキ消費領域Sを単純に各幅サイズr毎にずらして配置するだけでよい。一方、印刷用紙の余白部の方が小さい場合は、インキ消費領域Sの一部を重ね合わせて配置することになる。この実施の形態では、各インキ消費領域Sを必要最小限度に重ね合わせるものであって、各インキ消費領域Sの重なり量vを均一にして自動配置するようにしている。
【0057】
各インキ消費領域Sの配置位置は以下のとおり演算される。まず配置すべきインキ消費領域の数をn、YCMKの各インキ消費領域Sの幅サイズをそれぞれy、c、m、kとすると、前記重なり量vは、v={(y+c+m+k)―(j−i−f)}/(n−1)に設定することになる。ただし前述したように、jは印刷用紙の印刷方向サイズ(詳細には印刷可能最大サイズ)、iは印刷画像の印刷方向サイズ、fは紙咥え側のマージン幅である。
【0058】
ここで印刷用紙の紙咥え側を印刷開始位置として、印刷画像IMに対し印刷方向にYCMKの順にインキ消費領域Sを形成するとすると、Y色のインキ消費領域は印刷開始位置から(f+i)の位置に配置し、次のC色のインキ消費領域は印刷開始位置から(f+i+y−v)の位置に配置し、M色のインキ消費領域は印刷開始位置から(f+i+y+c−2v)の位置に配置し、k色のインキ消費領域は印刷開始位置から(f+i+y+c+m−3v)の位置に配置すればよい。この実施の形態では、各インキ消費領域はそれぞれ同一の重なり量vだけ重なった状態で自動的に配置されることになり、オペレータが配置位置などを考慮しなくてもよい。なお演算の結果、前記重なり量vが0以下になれば、各インキ消費領域Sは重ね合わせなくてもよい。この場合は前記重なり量v=0として、各インキ消費領域Sを幅サイズ毎に位置をずらして配置すればよい。
【0059】
図6(A)はY色とC色とに対しそれぞれ幅サイズy、cのインキ消費領域Sy、Scを形成する例を示している。この例では、幅サイズの合計(y+c)が、余白部の大きさ(j−i−f)よりも小さいため、インキ消費領域Sy、Scはそれぞれ重ねられることなく順次配置されている。他方、図6(B)はY色とC色とに対しそれぞれ幅サイズy2、c2のインキ消費領域Sy2、Sc2を形成する例を示している。この例では、幅サイズの合計(y2+c2)が、余白部の大きさ(j−i−f)よりも大きいため、インキ消費領域Sy2、Sc2はそれぞれ重ねられて配置され、その重なり量v2は、v2={(y2+c2)―(j−i−f)}/(2−1)となる。
【0060】
合成部28は、配置データLDに基づいて画像データD0に対しインキ消費領域データD2を付加することによって、印刷画像に対しインキ消費領域を配置した画像データD3を作成する。なお必要に応じ、CRTモニターなどに画像データD3に基づく参照画像が表示される。オペレータはこの参照画像を見てインキ消費領域Sの配置状態などを確認することができる。
【0061】
この画像データD3はRIP処理部29によってRIP処理(Raster-Image-Processing)がなされて2値画像データD4に変換される。この画像データD4はYCMKの各色に対応したビットマップ形式の画像データであり、順次印刷装置に送信される。なおRIP処理部29で変換された画像データD4は、変換動作と並行して印刷装置へ送信されてもよいし、また適宜の記憶装置に格納された後、まとめて送信されるようにしてもよい。
【0062】
印刷装置では、印刷制御部17が当該画像データD4を受け取り、画像記録部13に対し画像記録を行うように制御する。一方、印刷装置では、前記インキ供給量xのデータと差分インキ消費量xdのデータとを受け取り、実際に供給を行うインキ供給量(以後、実質インキ供給量という)を演算してインキ制御を行う。すなわち差分インキ消費量xdを全領域のインキ供給量xに対し加算すれば、各領域における実質インキ供給量を求めることができる。なお、この実施の形態であればインキ供給量xと差分インキ消費量xdとを加算して実質インキ供給量を求めるようにしているが、合成部28で合成された画像データd3またはRIP処理後の2値画像データD4に基づいて、インキ供給量を再演算するようにしてもよい。
【0063】
次に本発明に係るインキ消費領域Sの付加手順について図3のフローチャートを用いて説明する。まずステップS1では、前記インキ供給量演算部23にて各インキ色毎にインキ供給量xが演算される。この演算は前述したようにインキ供給手段9のインキ供給領域毎に行われる。ステップS2では、各色毎にまずインキ供給量xを比較して、最小インキ供給量xsが求められる。続いて規定インキ消費量x0から最小インキ供給量xsを減算して差分インキ消費量xdが演算される。これにより各色毎に必要なインキ消費領域を判断することができる。
【0064】
次のステップS3では前記差分インキ消費量xdに基づいて対応する色のインキ消費領域Sの幅サイズrが演算され、この幅サイズrに基づくインキ消費領域データD2が作成される。そして次のステップS4では印刷画像に対するインキ消費領域Sの配置位置を求め、配置データLDが作成される。ステップS5では前記配置データLDに基づいて、画像データD0に対しインキ消費領域データD2が合成される。この後、合成された画像データD3をRIP処理した2値画像データD4に基づいて印刷版場に画像が記録される。
【0065】
上述したように本実施の形態では、画像データに基づいて必要最小限度の大きさのインキ消費領域を容易に付加することができるので、インキの消費を抑えつつ過度の乳化現象を防止することができる。またインキ消費領域Sの合計の幅が大きい場合でも、重なり量を調整して自動的に配置をすることができる。
[その他の実施の形態]
【0066】
(1)上記実施の形態では、印刷装置と画像データ作成装置とを個別に分離して示しているが、両者を含めて一体化された印刷装置としてもよい。また画像記録部13を印刷装置から分離して独立した印刷版記録装置として使用してもよい。
【0067】
(2)上記実施の形態では、画像データD0とインキ消費領域データD2とを合成してからRIP処理するようにしているが、画像データD0をRIP処理してから、予め2値化されたインキ消費領域データを付加するようにしてもよい。
【0068】
(3)上記実施の形態では、湿し水を用いる印刷装置について説明したが、空気と接触するインキ練りによっても乳化が促進されるため、湿し水を用いない印刷装置にも適用できる。
【0069】
(4)インキ消費領域Sは、実質的に印刷幅方向に沿ってインキを消費するように設けられていればよい。図6は種々のインキ消費領域Sを表す説明図である。例えば図7(A)では複数の分断された領域が印刷幅方向に沿って設けられている例である。また図7(B)は、各分断された領域が、千鳥状ではあるが実質的に印刷方向に沿って配置された例である。また図7(C)は、一列で表されるべきインキ消費領域を複数に分割した例であり、実質的に印刷幅方向に沿って設けられたインキ消費領域Sと同等である。図7(D)は、インキ消費領域Sを、文字や記号などの線画のベタ部で構成した例である。文字や記号に加え、平網や他のベタ部などを加えても良い。また文字や記号は、意味のある印刷情報などを記録するようにしてもよい。
【0070】
(5)上記実施の形態では、インキ供給量xをPPFデータから演算するようにしているが、画像データD0から算出するようにしてもよい。なおインキ供給量xは画像面積値によって定まるので、本明細書におけるインキ供給量xとは画像面積値自体も含むものとする。
【0071】
(6)上記実施の形態では、インキ供給量xと差分インキ消費量xdを画像データ作成装置20内で合算するようにしているが、印刷装置側で加算処理するようにしてもよい。
【0072】
(7)上記実施の形態では、印刷幅方向の全域に対し一様にインキ消費領域Sを付加するようにしたが、インキ供給量の少ない領域に対応した位置にだけインキ消費領域Sを付加するようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】
請求項1、2、6または7に記載の発明によれば、画像データに基づいて最小限度のインキ消費領域が付加されるので、インキの消費量を抑制しつつインキの乳化を防止することができる。特に請求項3に記載の発明では、インキ消費領域の幅サイズを可変することで、インキの消費量を適宜最小限度のものに抑えることができる。
【0074】
さらに請求項4に記載の発明では、インキ消費領域を紙尻側に設けているので、印刷画像に対するゴーストなどの濃度ムラなどがでにくい。また請求項1乃至10に記載の発明では、インキ消費領域の重なり量を最小にすることで、トラッピングやインキの濁りを少なくすることができる。また 請求項5、9または10に記載の発明は、インキ消費領域の付加によるインキ消費量の増加があっても、印刷装置において精度良くインキ供給量の制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る画像データ作成装置を用いるための印刷版記録装置を備えた印刷装置の構成を示す側面図である。
【図2】 印刷装置と画像データ作成装置とに係るブロック図である。
【図3】 インキ消費領域を付加する手順を示すフローチャートである。
【図4】 印刷用紙上におけるインキ消費領域の説明図である。
【図5】 インキ供給量に対応するインキ消費領域の幅サイズを示す説明図である。
【図6】 インキ消費領域の配置を説明する説明図である。
【図7】 インキ消費領域の他の形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 第1の版胴
2 第2の版胴
3 第1のブランケット胴
4 第2のブランケット胴
5 圧胴
6 給紙胴
7 排紙胴
9 インキ供給手段
11 排紙部
13 画像記録部
17 印刷制御部
20 画像データ作成装置
21 画像データ入力編集部
22 PPFデータ作成部
23 インキ供給量演算部
24 最小インキ供給量演算部
25 差分インキ消費量演算部
26 インキ消費領域データ作成部
27 配置データ作成部
28 合成部
29 RIP処理部
30 実質インキ供給量演算部
D0 画像データ
D1 PPFデータ
D2 インキ消費領域データ
D3 合成された画像データ
D4 2値画像データ
LD 配置データ
IM 印刷画像
P 印刷用紙
S インキ消費領域
x インキ供給量
x0 規定インキ消費量
xs 最小インキ供給量
xd 差分インキ消費量
r インキ消費領域の幅サイズ
f 印刷画像の紙咥え側からのマージン量
i 印刷画像の印刷方向サイズ
j 印刷用紙の印刷方向サイズ
v インキ消費領域の重なり量
Claims (10)
- 印刷画像を表す画像データに基づいて印刷版上に各色ごとの印刷画像を記録する印刷版記録装置に用いられる画像データ作成装置であって、
前記画像データに基づいて各色毎に印刷版幅方向の複数の領域毎にインキ供給量を演算するインキ供給量演算手段と、
前記各領域毎に演算したインキ供給量から最少のインキ供給量を求める最少インキ供給量演算手段と、
予め設定された規定インキ消費量から前記最少インキ供給量を減算して、各色毎に差分インキ消費量を求める差分インキ消費量演算手段と、
印刷用紙上に印刷され、前記領域毎において前記差分インキ消費量分のインキを消費するための印刷方向の幅サイズを有し、前記印刷版の印刷幅方向の領域全てに対して設けられるインキ消費領域を各色毎に設定するインキ消費領域設定手段と、
印刷用紙上に印刷される各インキ消費領域の印刷画像が印刷方向に並列して配置されるように、各色毎の印刷版の余白部に各インキ消費領域を配置する位置を設定するインキ消費領域配置手段と、
設定された配置位置に基づいて印刷画像の画像データに対しインキ消費領域の画像データを付加するインキ消費領域付加手段と、を備え、
前記各色のインキ消費領域の幅サイズの合計が前記印刷用紙の余白部よりも大きい場合は、各インキ消費領域の一部を重ね合わせて前記インキ消費領域の幅サイズの合計が前記印刷用紙の余白部と等しくなるように各インキ消費領域の重なり量を設定したことを特徴とする画像データ作成装置。 - 前記インキ消費領域は、印刷版の幅方向に沿って設けられた帯状のベタ部もしくは平網部からなることを特徴とする請求項1に記載の画像データ作成装置。
- 前記インキ消費領域設定手段は、前記差分インキ消費量に応じてインキ消費領域の幅サイズを可変するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像データ作成装置。
- 前記インキ消費領域は、印刷用紙の紙尻側に対応する印刷版余白部に形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像データ作成装置。
- 画像データ作成装置は、
印刷版上に画像を記録する印刷版記録装置と当該印刷版記録装置で作成した印刷版を用いて印刷を行なう印刷装置とに接続されているとともに、
前記インキ供給量演算手段で求めた各領域毎のインキ供給量に対し前記差分インキ消費量を加算して実質インキ供給量を求める実質インキ供給量演算手段を備え、
前記実質インキ供給量に基づいて前記印刷装置がインキ供給量の制御を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像データ作成装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像データ作成装置を備えることを特徴とする印刷版記録装置。
- 請求項6に記載の印刷版記録装置を備え、当該印刷版記録装置によって版胴上に保持した印刷版に対し印刷画像を記録するようにしたことを特徴とする印刷装置。
- 配置すべきインキ消費領域の色数をn、YMCKの各色のインキ消費領域の帯幅サイズを各々y、m、c、k、印刷画像の印刷方向サイズをi、印刷用紙における紙咥側の印刷方向における印刷画像マージン幅をf、印刷用紙に基づく印刷幅方向における印刷可能最大幅をjとすると、
各インキ消費領域の重なり量vがv={(c+m+y+k)−(j−f−i)}/(n−1)となるように各インキ消費領域が配置されることを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。 - インキ供給量演算手段で求めた各領域毎のインキ供給量に対し前記差分インキ消費量を加算して実質インキ供給量を求め、この実質インキ供給量に基づいてインキ供給を行なうようにしたことを特徴とする請求項7または8に記載の印刷装置。
- 印刷画像に対し各インキ消費領域を付加した後に、再度、各領域毎のインキ供給量を演算して実質インキ供給量を求め、この実質インキ供給量に基づいてインキ供給を行なうようにしたことを特徴とする請求項7または8に記載の印刷装置。
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