JP3725364B2 - パイプ用換気扇のルーバー取付装置 - Google Patents

パイプ用換気扇のルーバー取付装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁部等に埋設されたパイプに取り付けられるパイプ用換気扇のルーバー取付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境の良化を図るため、常時換気を行うパイプ用換気扇の普及に伴い、パイプ用換気扇の取付時に装着される化粧用のルーバーの取り付けが容易で正確な位置にがたつくことなく取り付けられるようにすることの要求が高まってきている。
【0003】
従来、この種のパイプ用換気扇のルーバー取付装置として図7に示されるものが知られていた。以下、その構成について図7を参照しながら説明する。
【0004】
図に示すように、内部にファンモーター101を複数の支持脚102で支持し、前部にほぼ椀状のフレーム103を設けて換気扇本体104を形成し、フレーム103の外周に軸方向の凹溝105を設け、凹溝105の後方側寄りにルーバー係合部106を設け、ほぼ椀状のルーバー107の内周面にルーバー係合部106に係合する爪108を設け、爪108の反対側の下方部のルーバー107の内周部には、フレーム103の後方端部に係合しルーバー107が保持される保持リブ109を設け、ルーバー107の取付時には、ルーバー107に設けた爪108をフレーム103に設けたルーバー係合部106に係合し、ルーバー107に設けた保持リブ109をフレーム103に係合して取り付けていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のパイプ用換気扇のルーバー取付装置では、換気扇本体104を壁部に埋設したパイプ(図示せず)に装着するときには、換気扇本体104が円筒形で上下の方向がわかりにくい形状であるため、上下が反転した状態で換気扇本体104が取り付けられることがあり、それに伴いルーバー107も上下反転された状態で取り付けられたり、あるいは、ルーバー107には爪108と保持リブ109を設けているだけであるため、ルーバー107を強くフレーム103に押圧すると誤って、換気扇本体104に対し上下反対に取り付けてしまうという課題があった。
【0006】
また、フレーム103に設けられるルーバー係合部106とルーバー107に設けられる爪108の位置がいずれもフレーム103およびルーバー107の椀状の開放部側寄りに形成されているため、成形時における成形のそりの影響がでやすく、フレーム103に設けられるルーバー係合部106とルーバー107に設けられる爪108との係合が確実でなくなり、ルーバー107ががたつくという課題があった。
【0007】
また、ルーバー107に設けた保持リブ109が、フレーム103の距離の長い椀状面に沿い係合しながら移動しなければならないため、ルーバー107の着脱に大きな力を必要とするという課題があった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するもので、ルーバーを正常な位置に、着脱が容易で、がたつきを防止した状態に取り付けることができるパイプ用換気扇のルーバー取付装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のパイプ用換気扇のルーバー取付装置においては、内部にファンモーターを有した換気扇本体の前部に形成されるほぼ椀状のフレームと、このフレームの上方側外周部に設けられるルーバ−係合部に係合される爪を設け、前記フレームに装着されるルーバーとを備え、前記フレームの下方側における前面と外周面の境界部分にテーパ部を形成し、前記ルーバーの下方側内周に前記フレームのテーパ部と同じテーパを有するテーパリブを設けたパイプ用換気扇のルーバー取付装置であって、前記ルーバー係合部を、前記フレームの上方側外周部の軸方向に設けられる凹溝において、前記ルーバーの後方側開放部から遠ざかった反開放部の位置となる前方側寄りに設け、前記ルーバー係合部に係合される爪を前記ルーバーの上方側内周面の反開放部の位置となる前方側寄りに設けた構成としたものである。
【0010】
この本発明によれば、ルーバーを正常な位置に、着脱が容易で、がたつきを防止した状態に取り付けることができるパイプ用換気扇のルーバー取付装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、内部にファンモーターを有した換気扇本体の前部に形成されるほぼ椀状のフレームと、このフレームの上方側外周部に設けられるルーバー係合部に係合される爪を設け、前記フレームに装着されるルーバーとを備え、前記フレームの下方側における前面と外周面の境界部分に設けられるテーパ部を形成し、前記ルーバーの下方側内周に前記フレームのテーパ部と同じテーパを有するテーパリブを設けたパイプ用換気扇のルーバー取付装置であって、前記ルーバー係合部を、前記フレームの上方側外周部の軸方向に設けられる凹溝において、前記ルーバーの後方側開放部から遠ざかった反開放部の位置となる前方側寄りに設け、前記ルーバー係合部に係合される爪を前記ルーバーの上方側内周面の反開放部の位置となる前方側寄りに設けた構成としたものであり、フレームの下方側に形成されるテーパ部により換気扇本体の上下方向の確認が容易にでき正常な方向に換気扇本体を取り付けることができるとともに、ルーバーに設けたテーパリブによりルーバーを換気扇本体に対し上下反対に取り付けることが不可能となり、ルーバーを正常な方向に取り付けることができ、また、ルーバ−に設けた保持リブは、フレームに設けたテーパ部には当接せず、幅の狭いフレームの外周面に沿い移動し着脱されることとなり、着脱に大きな労力を要することなく容易となる。
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、内部にファンモーター1を複数の支持脚2で支持し、前部に壁部等に取付ける椀状のフレーム3を形成した換気扇本体4のフレーム3の上方側外周部の軸方向に凹溝5を設け、凹溝5内にルーバー係合部6を設け、フレーム3のほぼ下半分における前面と外周面の境界部分にテーパ部7を設け、フレーム3に嵌合係止される椀状のルーバー8の上方側内周部にはフレーム3に設けたルーバー係合部6に係合される爪9を設け、下方側内周部の前方側にはフレーム3に設けたテーパ部7と同じテーパを有するテーパリブ10を間隔をあけて2個設け、下方側の内周部の後方側には、テーパリブ10の中間位置に対応する位置にフレーム3の後方側となる外周面に係合しルーバー8を保持する保持リブ11を設け、ルーバー8の下方部には取手12を設けている。
【0014】
上記構成において、換気扇本体4は、壁部13に設けたパイプ(図示せず)に装着するときに、一見してフレーム3に設けたテーパ部7が確認され、テーパ部7を下方側にして換気扇本体4は取り付けられる。
【0015】
そして、ルーバー8を換気扇本体4のフレーム3に取り付けるときには、フレーム3に設けたルーバー係合部6にルーバー8に設けた爪9を係合し、ルーバー8の下方部に設けた取手12をフレーム3側に押圧することにより、フレーム3の外周面が保持リブ11に係合して、ルーバー8がフレーム3に取り付けられる。
【0016】
また、ルーバー8をフレーム3より取り外すときには、取手12を前方に向け引くことにより、ルーバー8に設けた保持リブ11がフレーム3より外れ、ルーバー8の上方部に設けた爪9をルーバー係合部6より離脱することにより、ルーバー8を取り外すことができる。
【0017】
このように本発明の実施の形態1のパイプ用換気扇のルーバー取付装置によれば、換気扇本体4の前部に形成されるフレーム3のほぼ下半分における前面と外周面の境界部分にテーパ部7を形成し、フレーム3に嵌合係止されるルーバー8にフレーム3のテーパ部7と同じテーパを有するテーパリブ10を設けた構成としたので、換気扇本体4はフレーム3に設けたテーパ部7により一見して上下方向を確認することができ、換気扇本体4を正常な方向に取付けることができるとともに、ルーバー8に設けたテーパリブ10により、ルーバー8を上下逆方向に取り付けようとしても、テーパリブ10がフレーム3の椀状の前面に当り取付けられないので、ルーバー8を上下反動して取り付けることができなくなり、ルーバー8の取付方向が規制され、ルーバー8は正常な方向に取付けられることとなる。
【0018】
また、フレーム3に係合するルーバー8の保持リブ11は、フレーム3に設けたテーパ部7には当接せず、幅の狭いフレーム3の外周面に沿い移動して係合するので、その分抵抗が少なくなってルーバー8の着脱が容易となる。
【0019】
(実施の形態2)
図3に示すように、フレーム3Aに設けられるルーバー係合部6Aをフレーム3Aの上方側外周部の軸方向に設けられる凹溝5の前方側寄りに設け、ルーバー係合部6Aに係合される爪9Aをルーバー8Aの上方側内周面の前方側寄りに設ける。
【0020】
上記構成により、フレーム3Aおよびルーバー8Aの成形において、そり等のひずみの影響の大きいフレーム3Aおよびルーバー8Aの後方側の開放部から遠ざかった反開放部側の位置となる前方側寄りに、フレーム3Aに設けられるルーバー係合部6Aおよびルーバー8Aに設けられる爪9Aが設けられることにより、そり等のひずみの影響が少なく、寸法精度が高まり、ルーバー係合部6Aに対する爪9Aの係合にばらつきが少なくなる。
【0021】
このように本発明の実施の形態2のパイプ用換気扇のルーバー取付装置によれば、フレーム3Aに設けられるルーバー係合部6Aおよびルーバー8Aに設けられる爪9Aを、成形時にそり等のひずみの影響の少ない反開放部側となる前方側寄りに設けたので、ルーバー係合部6Aに対する爪9Aの係合精度が高まり、ルーバー8Aをがたつくことなくフレーム3Aに取付けることができる。
【0022】
(実施の形態3)
図4および図5に示すように、フレーム3Bに設けられるルーバー係合部6Bの両側にルーバー係合部6Bに弾性力が作用するようにスリット14を設け、ルーバー係合部6Bを凹溝底部15で支持するように構成する。
【0023】
上記構成において、ルーバー8をフレーム3Bに嵌合係止するため、ルーバー8に設けた爪9をフレーム3Bに設けたルーバー係合部6Bに係合するときには、ルーバー係合部6Bに作用する小さな弾性力に抗して、爪9をルーバー係合部6Bに係合し、ルーバー8に設けた保持リブ11をフレーム3Bに係合して取り付ける。このとき、ルーバー係合部6Bには弾性力が作用するため、爪9の係合および保持リブ11の係合時に大きな力を必要とすることなく係合することができる。
【0024】
このように本発明の実施の形態3のパイプ用換気扇のルーバー取付装置によれば、ルーバー係合部の両側に、ルーバー係合部6Bに弾性力が作用するようにスリット14を設けたので、ルーバー8の着脱が容易となるとともに、ルーバー8をがたつくことなく取り付けることができる。
【0025】
(実施の形態4)
図6に示すように、ルーバー8Bに設けられる爪9Bおよび保持リブ11Aの周囲を薄肉部16で形成し構成する。
【0026】
上記構成において、ルーバー8Bをフレーム(図示せず)に取付けるときには、フレームに設けたルーバー係合部に、ルーバー8Bの爪9Bが薄肉部16のたわみによるルーバー8Bの変形をともなって係合し、フレームのテーパ部を設けた下方部には、保持リブ11Aが薄肉部16のたわみによるルーバー8Bの変形をともなって係合することとなり、ルーバー8Bを取り外すときには、爪9Bおよび保持リブ11Aが薄肉部16のたわみによるルーバー8Bの変形をともなって取り外され、取り外しに大きな力を必要としなくなる。
【0027】
このように本発明の実施の形態4のパイプ用換気扇のルーバー取付装置によれば、爪9Bおよび保持リブ11Aの周囲を薄肉部16で形成したので、薄肉部16がたわむことによりルーバー8Bが変形して、ルーバー8Bを簡単に取り外すことができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の実施の形態から明らかなように、本発明によれば内部にファンモーターを有した換気扇本体の前部に形成されるほぼ椀状のフレームと、このフレームの上方側外周部に設けられるルーバー係合部に係合される爪を設け、前記フレームに装着されるルーバーとを備え、前記フレームの下方側における前面と外周面の境界部分にテーパ部を形成し、前記ルーバーの下方側の内周に前記フレームのテーパ部と同じテーパを有するテーパリブを設けたパイプ用換気扇のルーバー取付装置であって、前記ルーバー係合部を、前記フレームの上方側外周部の軸方向に設けられる凹溝において、前記ルーバーの後方側開放部から遠ざかった反開放部の位置となる前方側寄りに設け、前記ルーバー係合部に係合される爪を前記ルーバーの上方側内周面の反開放部の位置となる前方側寄りに設けた構成としたので、ルーバーの上下取付け間違いを防止し、ルーバーの着脱を容易にすることができ、かつ、成形品のそりの影響が極めて小さい前方側に係合部分が設けられ、ルーバーのがたつきが防止できるパイプ用換気扇のルーバー取付装置を提供できる。
【0030】
また、ルーバー係合部の両側に、ルーバー係合部に弾性力が作用するようにスリットを設けたので、ルーバーが嵌合しやすく、かつルーバー係合部がルーバーにフィットしてルーバーが外れにくくなる。
【0031】
また、ルーバーに設けられる爪および保持リブの周囲を薄肉部で形成したので、ルーバーが変形しやすくなり、ルーバーの取り外しが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のパイプ用換気扇のルーバー取付装置の構成を示す斜視図
【図2】同パイプ用換気扇のルーバー取付装置の構成を示す概略断面図
【図3】本発明の実施の形態2のパイプ用換気扇のルーバー取付装置の構成を示す斜視図
【図4】本発明の実施の形態3のパイプ用換気扇のルーバー取付装置の構成を示す斜視図
【図5】同パイプ用換気扇のルーバー取付装置のルーバー係合部の構成を示す上面図
【図6】本発明の実施の形態4のパイプ用換気扇のルーバー取付装置のルーバーの構成を示す背面図
【図7】従来のパイプ用換気扇のルーバー取付装置の構成を示す斜視図
【符号の説明】
1 ファンモーター
3 フレーム
3A フレーム
4 換気扇本体
5 凹溝
6 ルーバー係合部
6A ルーバー係合部
6B ルーバー係合部
7 テーパ部
8 ルーバー
8A ルーバー
8B ルーバー
9 爪
9A 爪
9B 爪
10 テーパリブ
11 保持リブ
11A 保持リブ
14 スリット
16 薄肉部

Claims (3)

  1. 内部にファンモーターを有した換気扇本体の前部に形成されるほぼ椀状のフレームと、このフレームの上方側外周部に設けられるルーバー係合部に係合される爪を設け、前記フレームに装着されるルーバーとを備え、前記フレームの下方側における前面と外周面の境界部分にテーパ部を形成し、前記ルーバーの下方側内周に前記フレームのテーパ部と同じテーパを有するテーパリブを設けたパイプ用換気扇のルーバー取付装置であって、前記ルーバー係合部を、前記フレームの上方側外周部の軸方向に設けられる凹溝において、前記ルーバーの後方側開放部から遠ざかった反開放部の位置となる前方側寄りに設け、前記ルーバー係合部に係合される爪を前記ルーバーの上方側内周面の反開放部の位置となる前方側寄りに設けたパイプ用換気扇のルーバー取付装置。
  2. ルーバー係合部の両側にルーバー係合部に弾性力が作用するようにスリットを設けた請求項1記載のパイプ用換気扇のルーバー取付装置。
  3. ルーバーに設けられる爪および保持リブの周囲を薄肉部で形成した請求項1または記載のパイプ用換気扇のルーバー取付装置。
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