JP3725099B2 - 傘の柄の取付機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、傘の柄の取付機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、環境保護や省資源化を図る目的で、リサイクル性の高い商品が望まれるようになってきている。そのため、商品の使用後、商品をそのまま廃棄するのではなく、商品を構成している各部材を材質ごとに分別し、これを再利用する要望が強くなってきている。
【0003】
ところで、従来からよく知られている傘、例えば、いわゆるビニール傘と呼ばれるものは、金属製の中棒に親骨及び受骨を放射状に配してシートを開閉自在に支持させ、中棒の下端に合成樹脂製の柄を接続して構成している。しかし、このようなビニール傘はシート部分と金属製の中棒を分離することは比較的簡単にできるものの、傘の柄から中棒を分離することが困難であった。すなわち、ビニール傘の柄の取付けは、金属製の中棒の下端部を加熱した状態で、合成樹脂製の柄の上端部に挿し込んで溶着して結合させていたため、一旦、結合されてしまうと、柄から中棒を抜き取ることができず容易に分離するはできなかった。そのため、ビニール傘は、使用後に各材質ごとに分別し再利用に供することが困難で、ひいては産業廃棄物の発生量を増加させる要因にもなっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、仮に傘の柄から中棒が取外せるようになっていたとしても、これが簡易になし得るようになっていなければ、結局、廃棄に際し分別はなされないであろうし、また、中棒と柄との取付機構そのものが複雑であったならば、コストアップにつながり、結局、需要者に受け入れられないことになってしまう。さらに、中棒と柄との結合が強固になされていなければ、傘としての機能を十分に果たし得ないことから、やはり需要者に受け入れられないことになる。そこで、ビニール傘のリサイクル性を高めるためには、中棒と柄の取付け及び取外しが簡易な構成で達成され、しかも、傘と柄との結合が強固となるような傘の柄の取付機構であることが要求される。
【0005】
本発明は上記した課題を解決すべくなされたもので、中棒を柄に押し込んで回動するのみで中棒と柄との取付け及び取外しをすることができ、しかも、柄に中棒が結合されている時は、弾性部材の弾発付勢によって中棒が強固に支持される傘の柄の取付機構を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る傘の柄の取付機構は、上端に有底孔が形成された柄本体と、前記有底孔の底部に間隙が生じるように前記有底孔中に抜脱不能に嵌着された筒状体と、前記有底孔の間隙に配設される弾性体と、下端部の外周面に突起が設けられた中棒とを備え、前記筒状体の内周部に縦溝を貫通状に形成すると共に該筒状体の下縁部に凹溝を形成し、前記縦溝に前記突起を貫通させることで前記中棒を前記筒状体内に挿通すると共に該中棒を該筒状体内で回転し前記弾性部材の弾発付勢により該中棒を支持させることで該突起を前記凹溝に係止させ、中棒と柄本体とが結合されるようにしたことを特徴としている。
【0007】
また、前記中棒の下端部に該中棒と直交する貫通孔を穿設すると共に、該貫通孔に棒状部材を挿入し該棒状部材を中棒の外周面より突出させて突起を形成するような構成とすることが好ましい。このように形成することで、傘の柄の取付機構の構成をさらに簡易化させることができると共に分別も容易化される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1は本発明が適用された傘の全体を示す斜視図、図2は分解斜視図、図3は本発明を透視して示す斜視図である。図1に示した傘1は、従来から一般に広く普及しているいわゆるビニール傘と呼ばれるもので、金属パイプ製の中棒2の外周に下ろくろ3が上下方向に摺動可能に設けられ、中棒2の上端に上ろくろ4が取付固定されている。そして、上ろくろ4には複数本の親骨5の一方端が針金によって回動自在に取付けられて放射状に配置されている。また、親骨5と同数の受骨6の各一方端が下ろくろ3に針金等によって回動可能に取付けられ、各受骨6の他方端は各親骨4の所定箇所と係合するように取付けられている。なお、本実施の形態に示した中棒2、下ろくろ3、上ろくろ4、親骨5及び受骨6はリサイクルの際の便宜を考慮してすべて同一金属によって形成されている。
【0009】
前記した放射状に配置された各親骨4にはシート9が張設されている。具体的には、シート9は親骨4の本数に対応する多角形(本実施形態では8角形)とされ、その各頂点部分には露先7が溶着されている。また、シート9の中心部分には中棒2を貫通させる穴が穿設され、この穴に合致するようにキャップ8が溶着されている。このような構成から、中棒2にシート9の中心の穴を挿通した後、各々の露先7を各親骨5の先端に装着するのみでシート9を張設することができる。一方、中棒2の下端には、略J字形状の柄本体10が結合されている。なお、露先7、キャップ8、シート9、柄本体10及び筒状体12はリサイクルの便宜を考慮してすべて同一樹脂材料が用いられている。
【0010】
次に本発明に係る傘の柄の取付機構について説明する。この取付機構は、図2に示すように、有底孔11が形成された柄本体10と、該有底孔11に嵌着される筒状体12と、弾性体の一例としてのコイルバネ13と、下端部に突起14が設けられた中棒2とによって概略構成されている。
【0011】
前記柄本体10の上端には有底孔11が形成されており、この有底孔11に筒状体12が嵌着されている。筒状体12は、中心部に中棒2を挿通する円孔15が貫通され、さらに該円孔15の内周部に後述する中棒2の突起14をガイドするための2条の縦溝16,16が対向して貫通状に形成されている。また、筒状体12の下縁部には、縦溝16,16と異なる位置に凹溝17,17が形成されている。筒状体12の外周は有底孔11の内周に略合致する大きさに形成されており、そのため、筒状体12を一旦有底孔11に嵌め込むと有底孔11から抜脱不能となる。また、有底孔11の深さDは筒状体12の長さLよりも若干深くなるように設定されている。従って、有底孔11に筒状体12を嵌着すると有底孔11の底部には間隙Sが形成されることになる。さらに、有底孔11の底部に形成された間隙Sには、筒状体12の円孔15から挿入されたコイルバネ13が配設されている。
【0012】
前記中棒2の下端部の外周面には突起14,14が形成されている。具体的には、中棒2の下端部に該中棒2と直交する貫通孔18が穿設されており、この貫通孔18に棒状部材19を挿入し、棒状部材19を中棒2の外周面より突出させて突起14,14が形成されている。なお、突起14,14を形成する棒状部材19の下端には前記コイルバネ13が支持されて中棒2を弾発付勢することになる。
【0013】
以上のように構成された本発明に係る傘の柄の取付機構による柄本体と中棒との接続手順について説明する。図4及び図5に示すように、まず、柄本体10の有底孔11に筒状部材12を嵌着し、柄本体10と筒状部材12の上端が面一となるように固定して、有底孔11の底部に間隙Sが形成されるようにする。次いで、図6に示すように筒状部材12の円孔15内にコイルバネ13を落とし込んで間隙Sに介在させる。そして、中棒12の突起14,14を縦溝16,16に臨ませ、矢示したように下方へ力を加えながら中棒2を押し込み、図7に示すように突起18,18を筒状部材12の下端に突出させた状態で中棒2を矢示方向に回動させる。このとき、コイルバネ13は棒状部材19を支持して中棒2を上方へ弾発付勢していることから、中棒2の突起14,14が凹溝17,17の位置にくると自動的に凹溝17,17に係止され且つ安定的に保持されることになる。
【0014】
次に本発明による柄本体10と中棒2との分解手順について説明する。まず、中棒2を下方へ押し下げて、図7に示すように各突起14,14を各凹溝17,17から離脱させ、次いで突起14,14が縦溝16,16の位置にくるまで中棒2を回動させる。あとは中棒2を筒状体12から引き抜けば、中棒2と柄本体10とが分離される。また、このとき、コイルバネ13の上端が筒状体12の円孔15に臨んでいる状態になるので、柄本体10を逆さに向けてやれば円孔15からコイルバネ13を簡単に取り出すことができる。
【0015】
また、本実施の形態に一例として示した傘1は、各々の露先7を各親骨5の先端から外した後、キャップ8を中棒2の上端から抜けば、シート9を中棒2から簡単に分離することができる。ここで、傘1は上述したとおり、中棒2、下ろくろ3、上ろくろ4、親骨5、及び受骨6が同一金属で形成されており、他方、露先7、キャップ8、シート9、柄本体10及び筒状体12が同一樹脂で形成されているため、分解後は2種類の材質のものに分別することができ、ひいては資源の再利用に供することができる。
【0016】
なお、前記実施の形態の説明では、中棒2の下端部に設けられる突起14,14を中棒2の下端部に該中棒2と直交する貫通孔18と該貫通孔18に挿入される棒状部材19とによって形成されたものを例として示したが、これに限定されるものではなく、例えば、中棒2の下端部に一体的に突起を形成して構成してもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る傘の柄の取付機構によれば、傘の中棒を柄本体の筒状体に押し込んで回動するのみで中棒と柄との取付け及び取外しをすることができ、しかもこれを簡易な構成でなし得るようにしているので、低コストで且つ廃棄に際し分別がし易い傘を提供することができる。また、傘の中棒と柄本体との結合時においては、弾性部材によって中棒が強固に支持されるように構成しているので上記のような効果を発揮した上でさらに傘本来の機能を十分に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される傘の斜視図である。
【図2】本発明が要部分解斜視図である。
【図3】本発明の要部を透視して示す斜視図である。
【図4】本発明の要部組立順を示す斜視図である。
【図5】図4の要部段面図である。
【図6】図5に続く要部組立順を示す要部段面図である。
【図7】図6に続く要部組立順を示す要部段面図である。
【図8】中棒と柄本体を結合した状態の要部段面図である。
【符号の説明】
2 中棒
10 柄本体
11 有底孔
12 筒状体
13 弾性体
14 突起
16 縦溝
17 凹溝
Claims (2)
- 上端に有底孔が形成された柄本体と、前記有底孔の底部に間隙が生じるように前記有底孔中に抜脱不能に嵌着された筒状体と、前記有底孔の間隙に配設される弾性体と、下端部の外周面に突起が設けられた中棒とを備え、
前記筒状体の内周部に縦溝を貫通状に形成すると共に該筒状体の下縁部に凹溝を形成し、前記縦溝に前記突起を貫通させることで前記中棒を前記筒状体内に挿通すると共に該中棒を該筒状体内で回動し前記弾性部材の弾発付勢により該中棒を支持させることで該突起を前記凹溝に係止させ、中棒と柄本体とが結合されるようにした傘の柄の取付機構。 - 前記中棒の下端部に該中棒と直交する貫通孔を穿設すると共に、該貫通孔に棒状部材を挿入し該棒状部材を中棒の外周面より突出させて突起を形成した請求項1記載の傘の柄の取付機構。
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