JP2003312696A - 合成樹脂製キャップ体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 壜体の口部からの取り外しが容易で、分別回
収を容易に達成することができる合成樹脂製のキャップ
体を提供することを、目的とする。 【解決手段】 壜体の口部に組み付き、内壁面にネジを
設けたキャップの筒壁の下部に複数の易破断性連結片を
介して、口部に上方への引き抜き不能に組み付くための
係止部を内周面に付設した短円筒状の不正開封防止のた
めのリング体を連設したキャップ体であること、リング
体を、割リングとこの割リングの両方の端縁を一体連結
する伸張片から形成し、この伸張片の周方向への伸張に
よる拡径可能に構成すること、にある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ピルフアープルー
フ特性を有する容器に用いる合成樹脂製キャップ体に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、キャップの不正開封を防止するた
め、キャップの下端部に連結片を介して不正開封防止リ
ングを一体に設け、該不正開封防止リングの内壁に上方
への引き抜きを不能にするための係止弾性片等を設けて
不正開封防止リング壜体に組み付ける構造としている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たとえ
ば飲料用等に多く使用されているＰＥＴ壜体においては
多く場合ポリプロピレン樹脂製のキャップ体が用いられ
ているが、不正開放防止リングを容易に壜体の口部から
取り外すことができず、壜体の使用後の分別回収が容易
にできないという問題があった。

【０００４】そこで、本発明は上記した従来技術におけ
る問題点を解消すべく創案されたもので、壜体の口部か
らの取り外しが容易で、分別回収を容易に達成すること
ができる合成樹脂製のキャップ体を提供することを、目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するための手段の内、請求項１記載の発明の手段は、
壜体の口部に組み付き、内壁面にネジを設けたキャップ
の筒壁の下部に複数の易破断性連結片を介して、口部に
上方への引き抜き不能に組み付くための係止部を内周面
に付設した短円筒状の不正開封防止のためのリング体を
連設したキャップ体であること、リング体を、割リング
とこの割リングの両方の端縁を一体連結する伸張片から
形成し、この伸張片の周方向への伸張による拡径可能に
構成すること、にある。

【０００６】請求項１記載の上記構成により、壜体の使
用後、伸張片を周方向に引っ張ることにより、リング体
の径を拡径できるので、このリング体を口部から容易に
取り外すことができ、分別回収を容易に達成することこ
とができる。

【０００７】請求項２記載の発明の手段は、請求項１記
載の発明において、伸張片を折り畳み状構造を有する形
状とし、この折り畳み状構造を周方向へ伸展すること、
にある。

【０００８】請求項２記載の上記構成により、伸張片を
折り畳み状の形状とすることにより、折り畳み状態を伸
展するようにして容易に伸張片を左右に伸張することが
できる。

【０００９】請求項３記載の発明の手段は、請求項２記
載の発明において、伸張片の形状をＵ字状とすること、
にある。

【００１０】請求項３記載の上記構成により、Ｕ字状の
形状は折り畳み状構造のなかでも最も簡単な形状であ
り、成形のための金型構造を簡単にすることができ、ま
た成形を容易に実施することができる。

【００１１】請求項４記載の発明の手段は、請求項１、
２または３記載の発明において、伸張片の両端部の近傍
に対向する位置に、それぞれ連結片を配置することにあ
る。

【００１２】請求項４記載の上記構成により、伸張片の
両端近傍に連結片が位置するので使用前の伸張片を利用
しての不正開放を防止することができる。

【０００１３】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１〜図５
により説明する。図１は本発明の合成樹脂製キャップ体
１１の一実施例の全体斜視図、図２は壜体１の口部２に
組付き固定した状態を示した正面図、図３は図２の縦断
面図である。

【００１４】キャップ体１１は、内壁面にネジ１３を設
けたキャップ１２の筒壁の下部に複数の易破断性の連結
片１５を介して不正開封防止のための短円筒状のリング
体１６を連設すると共に、このリング体１６の内側下端
周縁に沿って、キャップ１２の螺脱時に壜体１の口部２
のネジ部３とネックリング５の間に周設された係止周条
４の下面に当接してリング体１６を壜体１に係止させる
折曲変形自在な係止弾性片１９が斜め内側方向に複数立
設され係止部１８の機能を発揮する。また通常、キャッ
プ１２の頂壁の下面にはシール片７が付設される。

【００１５】係止弾性片１９は屈曲変形自在であり、成
形時にはリング体１６の下方に倒した形で成形され、ま
たキャップ体１１の口部２への組み付けもその弾性的な
性質を利用して容易に実施することができる。しかしな
がら、係止部１８はこの一実施で示した係止弾性片１９
に限定されるものでなく、たとえば上記壜体１の係止周
状４に係止する係止突条を周接することによってもその
目的は達成することができる。

【００１６】リング体１６は割リング１７とこの割リン
グ１７の両端縁を一体連結するＵ字状の折り畳み状構造
を有した伸張片２２で形成されており、また割リング１
７の上端面の伸張片２２の両端部の近傍に対向する位置
に、連結片１５がそれぞれ配置している。

【００１７】使用に際して、キャップ１２の螺脱時にお
いては、このキャップ１２を螺脱方向に回転させると、
易破断性の連結片１５は切断され、キャップ１２はリン
グ体１６から取り外され、リング体１６は壜体１の口部
に組み付いた状態で残される。

【００１８】使用終了後、リング体１６のＵ字状の伸張
片２２を、たとえば指で拡げたり、ドライバー状の治具
を用いる等して、折り畳みの状態を伸展するように、Ｕ
字を左右に開くようにして周方向に伸張させることによ
り容易にリング体１６の径を大きくすることができ、口
部２からの取り外しが可能となる。（図４（ｂ）参照）

【００１９】図５は折り畳み状構造の形状を有する伸張
片２２の他の例を示したものであり、（ａ）はＷ字状で
あり、（ｂ）はＳ状であるが本願発明の伸張片２２の形
状はこれらの形状に限定されるものではない。

【００２０】

【発明の効果】本発明は上記した構成としたので、以下
の効果を奏する。請求項１記載の発明にあっては、壜体
の使用後、伸張片を周方向に引っ張ることにより、リン
グ体の径を拡径できるので、このリング体を口部から容
易に取り外すことができ、分別回収を容易に達成するこ
とことができる。

【００２１】請求項２記載の発明にあっては、伸張片を
折り畳み状構造を有する形状としたので、折り畳み状態
を伸展するようにして容易に伸張片を左右に伸張するこ
とができる。

【００２２】伸張片の形状をＵ字状とすることにより、
折り畳み状構造のなかでも最も簡単な形状であり、成形
のための金型構造を簡単にすることができ、また成形を
容易に実施することができる。

【００２３】伸張片の両端部の近傍に対向する位置に、
それぞれ連結片を配置することにより、使用前の伸張片
を利用しての不正開放を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のキャップ体の一実施例の全体斜視図。

【図２】本発明のキャップ体の一実施例を壜体の口部に
嵌合した状態を示す、正面図。

【図３】本発明のキャップ体の一実施例を壜体の口部に
嵌合した状態を示す、縦断面図。

【図４】本発明のキャップ体の一実施例の伸張片の伸張
による変形様式を部分的に拡大した斜視図で示した、説
明図。

【図５】伸張片の他の例を部分的に拡大して示す、斜視
図。

【符号の説明】

１ ； 壜体 ２ ； 口部 ３ ； ネジ部 ４ ； 係止周条 ５ ； ネックリング ７ ； シール片 １１ ； キャップ体 １２ ； キャップ １３ ； ネジ １５ ； 連結片 １６ ； リング体 １７ ； 割リング １８ ；係止部 １９ ； 係止弾性片 ２２ ； 伸張片

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壜体(1)の口部(2)に組み付き、内壁面に
   ネジ(13)を設けたキャップ(12)の筒壁の下部に複数の易
   破断性連結片(15)を介して、前記口部(2)に上方への引
   き抜き不能に組み付くための係止部(19)を内周面に付設
   した短円筒状の不正開封防止のためのリング体(16)を連
   設したキャップ体(11)において、前記リング体(16)を、
   割リング(17)と該割リング(17)の両方の端縁を一体連結
   する伸張片(22)から形成し、該伸張片(22)の周方向への
   伸張による拡径可能に構成した合成樹脂製キャップ体。
2. 【請求項２】伸張片(22)を折り畳み状構造を有する形状
   とし、該折り畳み状構造を周方向へ伸展する構成とした
   請求項１記載の合成樹脂製キャップ体。
3. 【請求項３】伸張片(22)の形状をＵ字状とした、請求項
   ２記載の合成樹脂製キャップ体。
4. 【請求項４】伸張片(22)の両端部の近傍に対向する位置
   に、それぞれ連結片(15)を配置した、請求項１、２また
   は３記載の合成樹脂製キャップ体。