JP3724957B2 - 感光性ガラス板への孔開け加工方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性ガラス板への孔開け加工方法に関するものである。さらに詳しくは、感光性ガラス板の表裏それぞれに孔開け加工を行うための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドのノズルやドットプリンタのワイヤガイド等には、途中で径寸法の変わる段差が形成された段付き孔が使用されている。このような段付き孔を形成する方法は、特開平2−92839号公報、特開平6−227843号公報および特開平6−28613号公報に開示されている。
【0003】
これらの先行技術のうち、特開平2−92839号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、まず、2枚の感光性ガラス板に対してそれぞれ別々にマスク露光して潜像を形成した後、熱処理して潜像を結晶化する。次に、2枚の感光性ガラス板のそれぞれにエッチングを行って各潜像部分を除去することにより、2枚の感光性ガラス板にそれぞれ異なる径寸法の貫通孔を形成し、しかる後に2つの貫通孔が重なるように2枚の感光性ガラス板を貼り合わせることにより段付き孔を形成する。
【0004】
また、特開平6−227843号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、まず、感光性ガラス板にマスク露光を行って第1の潜像を形成し、熱処理して第1の潜像を結晶化した後、第1の潜像と重なる領域にマスク露光を行い、第1の潜像より径の大きな第2の潜像を形成する。次に、感光性ガラス板にエッチングを行うことにより、すでに結晶化している第1の潜像部分のみを除去し、第2の潜像の内側に小径孔を形成する。次に、感光性ガラス板を再び熱処理して第2の潜像を結晶化した後、第2の潜像の内側に形成された小径孔に耐エッチング材からなるシール材を充填する一方、第2の潜像の一方の端面部をシール材で覆う。次に、感光性ガラス板にエッチングを行うことにより、第2の潜像のうち、シール材で覆われた側とは反対側の端面部から所定の深さ分のみを除去し、シール材で覆った側に第2の潜像の一部を残す。しかる後に、シール材を除去することにより、段付き孔を形成する。
【0005】
さらに、特開平6−286163号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、まず、感光性ガラス板にマスク露光を行い、感光性ガラス板を貫通する第1の潜像を形成し、次に、感光性ガラス板に第1の潜像と重ねる領域に対してマスク露光を行い、第1の潜像よりも浅くて大きい第2の潜像を形成する。次に、感光性ガラス板を熱処理して第1および第2の潜像を結晶化し、しかる後にエッチングして第1および第2の潜像部分を一括して除去することにより段付き孔を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示されている感光性ガラス板への段付き孔の形成方法には、次のような問題がある。
【0007】
まず、特開平2−92839号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、2枚の感光性ガラス板にそれぞれ形成した潜像の大きさが異なるので、感光性ガラス板に熱処理を施した際に、2枚の感光性ガラス板の熱収縮量に差が生じる。従って、2つの貫通孔が正確に重なるように2枚の感光性ガラス板を精度よく貼り合わせるのが難しい。このため、段付き孔の大径部分と小径部分の位置関係がずれてしまうという問題がある。
【0008】
また、特開平6−227843号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、感光性ガラス板を熱処理して第1の潜像を結晶化させた後、第2の潜像を形成するための露光を行う。従って、第2の潜像を形成するための露光を行う際には、第1の潜像を結晶化させるための熱処理によって感光性ガラス板に熱収縮が起きているので、第2の潜像を形成する際のマスク合わせが難しい。このため、第2の潜像の位置を精度よく設定できない。それ故、この方法でも、段付き孔の大径部分と小径部分の位置関係がずれてしまう。また、第2の潜像に対するエッチング深さによって小径部分の深さ寸法や大径部分の深さ寸法が決まるが、このような深さ寸法を高い精度で制御できるほどエッチング条件を管理するのは困難である。しかも、第2の潜像の途中までしかエッチングしないので、第2潜像の残された部分の表面が孔内の段差面となるが、この第2の潜像の残された部分の表面を平坦にエッチングするのは困難である。このため、段付き孔の内面は粗いものとなってしまう。
【0009】
さらに、特開平6−286163号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、第2の潜像を形成する際の露光量によって段付き孔の大径部分の深さ寸法を決めることになるが、このような深さ寸法を高い精度で制御できるほど露光量を管理するのは困難である。
【0010】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、感光性ガラスからなる板材の表裏に高い位置精度で、かつ、深さ寸法の精度の高い孔をそれぞれ形成することのできる感光性ガラス板への孔開け加工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法では、複数枚の感光性ガラス板のそれぞれにマスクを介して紫外線を照射して潜像部を形成する露光工程と、前記潜像部が形成された前記複数枚の感光性ガラス板同士を位置合わせして重ね合わせる重ね合わせ工程と、該重ね合わせ工程により重ね合わせた前記複数枚の感光性ガラス板に熱処理を行って前記潜像部を結晶化するとともに前記複数枚の感光性ガラス板同士を融着させて積層ガラスとする熱処理工程と、前記積層ガラスから前記潜像部をエッチング除去することにより当該積層ガラスに孔を形成するエッチング工程とを行うことを特徴とする。
【0012】
本発明では、複数枚の感光性ガラス板に対してそれぞれ別々に露光工程を行って潜像部を形成した後、複数枚の感光性ガラス板同士を位置合わせして重ね合わせ、しかる後に、感光性ガラス基板同士の熱融着および潜像部に対する熱現像のための熱処理工程を行うので、この熱処理工程での熱処理によって熱膨張や熱収縮が生じる前の感光性ガラス板同士を位置合わせすることになる。従って、各感光性ガラス板に形成された各潜像部同士の間に高い位置精度をもつように各感光性ガラス板同士を重ね合わせることができる。それ故、各感光性ガラス板に形成された潜像部をエッチング除去することによって形成される各孔の間に高い位置精度を確保できる。
【0013】
また、複数枚の感光性ガラス板同士は、熱処理工程で起こる自己融着によって、位置合わせされた位置関係のまま自動的に貼り合わされる。また、別々に熱処理する方法とは違い、複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせた状態で熱処理工程を行うので、複数の感光性ガラス板は同一条件で加熱される。しかも、各感光性ガラス板において潜像部の結晶化が起こると、各感光性ガラス板間では、結晶化パターンの差によって収縮度合いが異なる傾向にあるが、本形態では、複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせた状態で熱処理を行うので、この熱処理の際には、結晶化と熱融着とが同時並行的に進行する。従って、各感光性ガラス板に形成された各潜像部の間の位置関係がずれるということがない。しかも、各感光性ガラス板同士は自己融着により貼り合わされるので、貼り合わせに際して応力が発生しない。それ故、各感光性ガラス板同士の接合強度が高いという利点もある。
【0014】
さらに、複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ露光処理を施して潜像部を形成するので、露光量を調整して潜像部の深さを制御する場合と違って、各感光性ガラス板の厚さ寸法に相当する深さ寸法の潜像部を形成できる。しかも、エッチング工程では、潜像部に対するエッチングを途中で停止させる方法とは違って、各感光性ガラス板に形成された潜像部全体を除去するので、エッチング時間が変動しても、そこに形成される孔の深さ寸法は、各感光性ガラス板の厚さ寸法に一致する。従って、各感光性ガラス板に形成した孔の深さ寸法の精度が高い。
【0015】
さらにまた、潜像部とそうでない部分の境界面が孔の内面となるので、潜像部の途中までしかエッチング除去しない方法と比較して、内面が平滑な孔を形成できる。
【0016】
本発明において、前記重ね合わせ工程で前記複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせる際には、前記複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ形成されたアライメントマークを基準に前記複数枚の感光性ガラス板同士の位置合わせを行うことが好ましい。このように構成すると、感光性ガラス同士を正確に重ね合わせることができる。
【0017】
このようなアライメントマークを利用するにあたって、本発明では、前記露光工程を行う以前に、前記複数枚の感光性ガラス板のそれぞれに前記アライメントマークを形成しておく一方、前記の各マスクにもアライメントマークを形成しておき、前記露光工程では、前記感光性ガラス板および前記マスクの各アライメントマーク同士を合わせることにより、前記感光性ガラス板に対して前記マスクを位置合わせする。このように構成すると、露光工程では感光性ガラス板のアライメントマークを利用してマスクの位置合わせを行うので、感光性ガラスの潜像部と、この感光性ガラス板に形成されているアライメントマークとは高い精度の位置関係を備えているので、アライメントマークを利用して感光性ガラス板同士を正確に重ね合わせれば、各感光性ガラス板の潜像部同士も高い精度で位置合わせすることができる。
【0018】
また、前記感光性ガラス板に形成するアライメントマークは、前記露光工程において前記マスクを介して前記感光性ガラス板に紫外線を照射することにより形成してもよい。このように構成した場合も、感光性ガラス板の潜像部と、この感光性ガラス板に形成されているアライメントマークとは高い精度の位置関係を備えているので、アライメントマークを利用して感光性ガラス板同士を正確に重ね合わせれば、各感光性ガラス板の潜像部同士も高い精度で位置合わせすることができる。
【0019】
本発明では、前記露光工程において、前記複数枚の感光性ガラス板のうちの少なくとも2枚の感光性ガラス板には、当該感光性ガラス板同士を重ね合わせたときに互いに異なる径寸法をもって重なる潜像部をそれぞれ形成することにより、前記積層ガラスに対して段付き孔を形成するのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法の実施の形態を説明する。
【0021】
[実施の形態1]
図1(A)〜(G)は、本発明の実施の形態1に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法を示す説明図である。これらの図を参照して、感光性ガラス板に段付き孔を形成する方法を説明する。
【0022】
まず、図1(A)〜(D)に示すように、LiO2 などを含有する感光性ガラス板(第1および第2の感光性ガラス板1、2)を2枚、準備する。この感光性ガラス板は、紫外線照射された部分に熱処理を施すと、リチウムシリケート(Si−LiO2 )の微細な結晶が析出し、このような微細な結晶が析出した部分は弗酸(フッ化水素酸)系のエッチングによってエッチング除去できる性質を有する。そこで、本形態では、このような性質を利用して、表裏に孔の形成された感光性ガラスからなる板材(後述する積層ガラス)を製造することを特徴とする。本形態では、2枚の感光性ガラス板のうち、第1の感光性ガラス板1の厚さ寸法はt1であり、第2の感光性ガラス板2の厚さ寸法はt2である。
【0023】
(露光工程)
このように準備した感光性ガラス板のうち、図1(A)に示すように、第1の感光性ガラス板1の表面12に、パターニング用の第1のマスク5を位置合わせして取り付ける。この際には、第1の感光性ガラス板1の表面12に予めアライメントマーク15を形成しておく一方、第1のマスク5には、第1の感光性ガラス板1に形成されたアライメントマーク15に対応するアライメントマーク52を形成しておく。これらのアライメントマーク15、52同士が一致するように第1のマスク5を第1の感光性ガラス板1に位置合わせする。また、第1のマスク5には第1の円形窓51が形成されている。
【0024】
次に、図1(B)に示すように、第1の感光性ガラス板1の表面12に対して垂直に紫外線を照射する。このようにすると、第1の感光性ガラス板1には、第1の円形窓51に対応する断面形状をもって第1の感光性ガラス板1の厚さ方向に延びる円柱状の第1の潜像部11が形成される。
【0025】
一方、図1(C)に示すように、第2の感光性ガラス板2の表面22に、パターニング用の第2のマスク6を位置合わせして取り付ける。この際には、第2の感光性ガラス板2の表面22に予めアライメントマーク25を形成しておく一方、第2のマスク6には、第2の感光性ガラス板2に形成されたアライメントマーク25に対応するアライメントマーク62を形成しておく。これらのアライメントマーク25、62同士が一致するように第2のマスク6を第2の感光性ガラス板2に位置合わせする。また、第2のマスク6には、第1のマスク5に形成された第1の円形窓51よりも大きめの第2の円形窓61が形成されている。
【0026】
次に、図1(D)に示すように、第2の感光性ガラス板2の表面22に対して垂直に紫外線を照射する。このようにすると、第2の感光性ガラス板2には、第2の円形窓61に対応する断面形状をもって第2の感光性ガラス板2の厚さ方向に延びる円柱状の第2の潜像部21が形成される。
【0027】
(重ね合わせ工程)
次に、図1(E)に示すように、第1の感光性ガラス板1と第2の感光性ガラス板2とを位置合わせして重ね合わせる。ここで、第1および第2の感光性ガラス板1、2には、第1および第2のマスク5、6を位置合わせする際に用いたアライメントマーク15、25が形成されているので、このアライメントマーク15、25同士が一致するように第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を位置合わせする。このように位置合わせを行うと、第1および第2の感光性ガラス板1、2にそれぞれ形成されている第1の潜像部11の中心と第2の潜像部の中心とが感光性ガラス板1、2の表面12、22に垂直な軸線L上で重なる。
【0028】
この状態で、第1および第2の感光性ガラス板1、2の側面に対して接着剤4を塗布して、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を固定する。
【0029】
(熱処理工程)
次に、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士が密着するように両側から荷重をかけながら、第1および第2の感光性ガラス板1、2に熱処理(熱現像処理)を施す。その結果、図1(F)に示すように、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成された第1および第2の潜像部11、21が結晶化し、エッチングされやすくなる。また、第1および第2の感光性ガラス板1、2は相互に密着した内面12、23同士が自己融着して、積層ガラス9が形成される。さらに、第1および第2の感光性ガラス板1、2を仮固定した接着剤は熱によって消失する。
【0030】
(エッチング工程)
次に、積層ガラス9をフッ酸等のエッチング液に浸漬することにより、積層ガラス9に形成されている第1および第2の潜像部11、21を除去する。その結果、図1(G)に示すように、積層ガラス9の表裏には、第1の潜像部11が除去されて形成された小径孔14と、第2の潜像部21が除去されて形成された大径孔24とが形成され、これらの小径孔14と大径孔24とが繋がって段付き孔8が形成される。
【0031】
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態の加工方法によれば、第1および第2の感光性ガラス板1、2に対してそれぞれ別々に露光工程を行って第1および第2の潜像部11、21を形成した後、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を位置合わせして重ね合わせ、しかる後に第1および第2の感光性ガラス板1、2に熱処理を施すので、熱処理によって熱膨張や熱収縮が生じる前の第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わす。また、第1および第2の感光性ガラス板1、2を位置合わせする際には、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成されたアライメントマーク15、25を使用し、かつ、これらのアライメントマーク15、25は、それぞれが第1および第2の潜像部11、21との間に高い精度の位置関係を有する。従って、アライメントマーク15、25を基準に第1および第2の感光性ガラス板1、2を正確に重ね合わせるだけで、第1および第2の潜像部11、21同士を高い精度の位置関係をもって第1および第2の感光性ガラス板1、2を重ね合わせることができる。
【0032】
また、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士は、熱処理工程で起こる自己融着によって、位置合わせされた位置関係のまま自動的に貼り合わされる。また、別々に熱処理する方法とは違い、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わせた状態で熱処理工程を行うので、第1および第2の感光性ガラス板1、2は同一条件で加熱される。しかも、第1および第2の感光性ガラス板1、2において第1および第2の潜像部11、21の結晶化が起こると、第1および第2の感光性ガラス板1、2の間では、結晶化パターンの差によって収縮度合いが異なるが、本形態では、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わせた状態で熱処理を行うので、この熱処理の際には、結晶化と熱融着とが同時並行的に進行する。従って、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成された第1および第2の潜像部11、21の間の位置関係がずれるということがない。それ故、第1および第2の潜像部11、21に相当する部分に形成される段付き孔8の小径孔14と大径孔24との間の位置精度が低下するということがない。
【0033】
しかも、第1の感光性ガラス板1と第2の感光性ガラス板2とは自己融着により貼り合わされるので、貼り合わせに際して応力が発生しない。それ故、第1の感光性ガラス板1と第2の各感光性ガラス板2の接合強度が高いという利点もある。
【0034】
さらに、第1および第2の感光性ガラス板1、2にそれぞれ露光処理を施して形成した第1および第2の潜像部11、21を重ね合わせて段付き孔8の潜像部を構成しているので、露光量を調整することによって潜像部の深さ寸法を決める方法とは違い、第1および第2の感光性ガラス板1、2の厚さ寸法t1、t2に一致した精度の高い深さ寸法d1、d2の第1および第2の潜像部11、21を形成できる。しかも、エッチング工程では、潜像部に対するエッチングを途中で停止させる方法とは違って、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成された第1および第2の潜像部11、21の全体を除去するので、エッチング時間が変動しても、そこに形成される小径孔14と大径孔24の深さ寸法d1、d2は、第1および第2の感光性ガラス板1、2の厚さ寸法t1、t2に一致する。従って、小径孔14と大径孔24の深さ寸法d1、d2の精度が高い段付き孔8を形成できる。このため、第1の感光性ガラス板1に形成した第1の潜像部11の中心と第2の感光性ガラス板2に形成した第2の潜像部21の中心とを完全に一致させることができるので、目論見通りの段付き孔8を形成できる。
【0035】
さらにまた、第1および第2の潜像部11、21とそうでない部分の境界面が段付き孔8の内面となるので、潜像部の途中までしかエッチング除去しない方法と比較して、内面が平滑な段付き孔8を形成できる。
【0036】
[実施の形態2]
図2(A)〜(F)は、本発明の実施の形態2に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法の説明図である。これらの図を参照して、底部が開口部よりも大径に形成された凹部や、多段の段差のある段付き孔等を形成する方法を説明する。
【0037】
(露光工程)
まず、図2(A)に示すように、第1の感光性ガラス板1Aに対して、第1の円形窓53と第2の円形窓54が形成された第1のマスク5Aを介して紫外線を照射することにより、第1の潜像部16と第2の潜像部17を形成する。
【0038】
また、図2(B)に示すように、第2の感光性ガラス板2Aに対して、第3の円形窓63と第4の円形窓64が形成された第2のマスク6Aを介して紫外線を照射することにより、第3の潜像部26と第4の潜像部27を形成する。ここで、第3の円形窓63は第1のマスク5Aに形成された第1の円形窓53よりも大きい。また、第4の円形窓64は、第1のマスク5Aに形成された第2の円形窓54よりも小さい。
【0039】
さらに、図2(C)に示すように、第3の感光性ガラス板3に対して、第5の円形窓74が形成された第3のマスク7を介して紫外線を照射することにより、第5の潜像部37を形成する。ここで、第5の円形窓74は、第2のマスク6Aに形成された第4の円形窓64よりも小さい。
【0040】
(重ね合わせ工程)
次に、図2(D)に示すように、第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3を位置合わせしながら重ねて、この状態で接着剤4によって仮固定する。このようにすると、第1および第2の感光性ガラス板1A、2Aに形成された第1および第3の潜像部16、26が重なる。また、第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3に形成された第2、第4および第5の潜像部17、27、37が重なる。
【0041】
(熱処理工程)
次に、接着剤4によって仮固定された第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3に熱処理を行い、図2(E)に示すように、第1〜第5の潜像部16〜17、26〜27、37を結晶化すると共に、第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3同士が融着した積層ガラス9Aを形成する。
【0042】
(エッチング工程)
しかる後に、積層ガラス9Aをエッチング液に浸漬し、第1〜第5の潜像部16〜17、26〜27、37を除去する。この結果、図2(F)に示すように、底部が開口部よりも大径に形成された凹部81と、3段階の段差のある段付き孔82が形成される。
【0043】
[その他の実施の形態]
なお、上記形態では、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成されたアライメントマーク15、25は予め形成されているが、これらのアライメントマーク15、25は、露光工程において形成してもよい。たとえば、図3(A)、(B)に示すように、露光工程において使用する第1および第2のマスク5B、6Bには、第1および第2の円形窓51、61の他に、アライメントマーク用の小径孔55、65を形成しておく。次に、図3(C)、(D)に示すように、このマスク5B、6Bを介して第1および第2の感光性ガラス板1、2に紫外線を照射することにより、第1および第2の感光性ガラス板1、2に対して第1および第2の潜像部11、21を形成すると共に、第1および第2の感光性ガラス板1、2において使用状態に支障がない場所に予めフォトレジスト膜を形成し、紫外線の照射後、現像することにより小径のマーク部18、28を形成する。従って、図3(E)に示すように、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わせる際には、この小径のマーク部18、28をアライメントマークとして使用することができる。このようにすると、マスク5B、6Bを介して感光性ガラス板1、2に形成される第1および第2の潜像部11、21とアライメントマーク(小径のマーク部18、28)との間の位置精度が高いので、このアライメントマークを基準に第1および第2の感光性ガラス板1、2を重ね合わせることにより、第1および第2の潜像部11、21の間の位置精度を高めることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法では、露光工程を行って潜像部を形成した複数枚の感光性ガラス板同士を、熱処理工程で加熱する前に位置合わせし、重ね合わせるので、各感光性ガラス板に形成された潜像部をエッチング除去することによって形成される各孔の間に高い位置精度を確保できる。また、複数枚の感光性ガラス板同士は、熱処理工程で起こる自己融着によっ貼り合わされる際に、結晶化と熱融着とが同時並行的に進行するので、各感光性ガラス板に形成された各潜像部の間の位置関係がずれるということがない。しかも、各感光性ガラス板同士は自己融着により貼り合わされるので、貼り合わせに際して応力が発生しない。それ故、各感光性ガラス板同士の接合強度が高いという利点もある。さらに、複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ露光処理を施して潜像部を形成するので、露光量を調整して潜像部の深さを制御する方法や潜像部に対するエッチングを途中で停止させる方法と違って、形成される孔の深さ寸法は、各感光性ガラス板の厚さ寸法に一致する。従って、各感光性ガラス板に形成した孔の深さ寸法の精度が高い。さらにまた、潜像部とそうでない部分の境界面が孔の内面となるので、潜像部の途中までしかエッチング除去しない方法と比較して、内面が平滑な孔を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(G)は、本発明の実施の形態1に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法を示す説明図である。
【図2】(A)〜(F)は、本発明の実施の形態2に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法を示す説明図である。
【図3】(A)〜(E)は、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1A 第1の感光性ガラス板
2、2A 第2の感光性ガラス板
3 第3の感光性ガラス板
5 第1のマスク
6 第2のマスク
7 第3のマスク
8 段付き孔
9 積層ガラス
11、16〜17、21、26〜27、37 潜像部
14 小径孔
24 大径孔
81 凹部
82 多段の段付き孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光性ガラス板への孔開け加工方法に関するものである。さらに詳しくは、感光性ガラス板の表裏それぞれに孔開け加工を行うための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットヘッドのノズルやドットプリンタのワイヤガイド等には、途中で径寸法の変わる段差が形成された段付き孔が使用されている。このような段付き孔を形成する方法は、特開平2−92839号公報、特開平6−227843号公報および特開平6−28613号公報に開示されている。
【0003】
これらの先行技術のうち、特開平2−92839号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、まず、2枚の感光性ガラス板に対してそれぞれ別々にマスク露光して潜像を形成した後、熱処理して潜像を結晶化する。次に、2枚の感光性ガラス板のそれぞれにエッチングを行って各潜像部分を除去することにより、2枚の感光性ガラス板にそれぞれ異なる径寸法の貫通孔を形成し、しかる後に2つの貫通孔が重なるように2枚の感光性ガラス板を貼り合わせることにより段付き孔を形成する。
【0004】
また、特開平6−227843号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、まず、感光性ガラス板にマスク露光を行って第1の潜像を形成し、熱処理して第1の潜像を結晶化した後、第1の潜像と重なる領域にマスク露光を行い、第1の潜像より径の大きな第2の潜像を形成する。次に、感光性ガラス板にエッチングを行うことにより、すでに結晶化している第1の潜像部分のみを除去し、第2の潜像の内側に小径孔を形成する。次に、感光性ガラス板を再び熱処理して第2の潜像を結晶化した後、第2の潜像の内側に形成された小径孔に耐エッチング材からなるシール材を充填する一方、第2の潜像の一方の端面部をシール材で覆う。次に、感光性ガラス板にエッチングを行うことにより、第2の潜像のうち、シール材で覆われた側とは反対側の端面部から所定の深さ分のみを除去し、シール材で覆った側に第2の潜像の一部を残す。しかる後に、シール材を除去することにより、段付き孔を形成する。
【0005】
さらに、特開平6−286163号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、まず、感光性ガラス板にマスク露光を行い、感光性ガラス板を貫通する第1の潜像を形成し、次に、感光性ガラス板に第1の潜像と重ねる領域に対してマスク露光を行い、第1の潜像よりも浅くて大きい第2の潜像を形成する。次に、感光性ガラス板を熱処理して第1および第2の潜像を結晶化し、しかる後にエッチングして第1および第2の潜像部分を一括して除去することにより段付き孔を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示されている感光性ガラス板への段付き孔の形成方法には、次のような問題がある。
【0007】
まず、特開平2−92839号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、2枚の感光性ガラス板にそれぞれ形成した潜像の大きさが異なるので、感光性ガラス板に熱処理を施した際に、2枚の感光性ガラス板の熱収縮量に差が生じる。従って、2つの貫通孔が正確に重なるように2枚の感光性ガラス板を精度よく貼り合わせるのが難しい。このため、段付き孔の大径部分と小径部分の位置関係がずれてしまうという問題がある。
【0008】
また、特開平6−227843号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、感光性ガラス板を熱処理して第1の潜像を結晶化させた後、第2の潜像を形成するための露光を行う。従って、第2の潜像を形成するための露光を行う際には、第1の潜像を結晶化させるための熱処理によって感光性ガラス板に熱収縮が起きているので、第2の潜像を形成する際のマスク合わせが難しい。このため、第2の潜像の位置を精度よく設定できない。それ故、この方法でも、段付き孔の大径部分と小径部分の位置関係がずれてしまう。また、第2の潜像に対するエッチング深さによって小径部分の深さ寸法や大径部分の深さ寸法が決まるが、このような深さ寸法を高い精度で制御できるほどエッチング条件を管理するのは困難である。しかも、第2の潜像の途中までしかエッチングしないので、第2潜像の残された部分の表面が孔内の段差面となるが、この第2の潜像の残された部分の表面を平坦にエッチングするのは困難である。このため、段付き孔の内面は粗いものとなってしまう。
【0009】
さらに、特開平6−286163号公報に開示されている段付き孔の形成方法では、第2の潜像を形成する際の露光量によって段付き孔の大径部分の深さ寸法を決めることになるが、このような深さ寸法を高い精度で制御できるほど露光量を管理するのは困難である。
【0010】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、感光性ガラスからなる板材の表裏に高い位置精度で、かつ、深さ寸法の精度の高い孔をそれぞれ形成することのできる感光性ガラス板への孔開け加工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法では、複数枚の感光性ガラス板のそれぞれにマスクを介して紫外線を照射して潜像部を形成する露光工程と、前記潜像部が形成された前記複数枚の感光性ガラス板同士を位置合わせして重ね合わせる重ね合わせ工程と、該重ね合わせ工程により重ね合わせた前記複数枚の感光性ガラス板に熱処理を行って前記潜像部を結晶化するとともに前記複数枚の感光性ガラス板同士を融着させて積層ガラスとする熱処理工程と、前記積層ガラスから前記潜像部をエッチング除去することにより当該積層ガラスに孔を形成するエッチング工程とを行うことを特徴とする。
【0012】
本発明では、複数枚の感光性ガラス板に対してそれぞれ別々に露光工程を行って潜像部を形成した後、複数枚の感光性ガラス板同士を位置合わせして重ね合わせ、しかる後に、感光性ガラス基板同士の熱融着および潜像部に対する熱現像のための熱処理工程を行うので、この熱処理工程での熱処理によって熱膨張や熱収縮が生じる前の感光性ガラス板同士を位置合わせすることになる。従って、各感光性ガラス板に形成された各潜像部同士の間に高い位置精度をもつように各感光性ガラス板同士を重ね合わせることができる。それ故、各感光性ガラス板に形成された潜像部をエッチング除去することによって形成される各孔の間に高い位置精度を確保できる。
【0013】
また、複数枚の感光性ガラス板同士は、熱処理工程で起こる自己融着によって、位置合わせされた位置関係のまま自動的に貼り合わされる。また、別々に熱処理する方法とは違い、複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせた状態で熱処理工程を行うので、複数の感光性ガラス板は同一条件で加熱される。しかも、各感光性ガラス板において潜像部の結晶化が起こると、各感光性ガラス板間では、結晶化パターンの差によって収縮度合いが異なる傾向にあるが、本形態では、複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせた状態で熱処理を行うので、この熱処理の際には、結晶化と熱融着とが同時並行的に進行する。従って、各感光性ガラス板に形成された各潜像部の間の位置関係がずれるということがない。しかも、各感光性ガラス板同士は自己融着により貼り合わされるので、貼り合わせに際して応力が発生しない。それ故、各感光性ガラス板同士の接合強度が高いという利点もある。
【0014】
さらに、複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ露光処理を施して潜像部を形成するので、露光量を調整して潜像部の深さを制御する場合と違って、各感光性ガラス板の厚さ寸法に相当する深さ寸法の潜像部を形成できる。しかも、エッチング工程では、潜像部に対するエッチングを途中で停止させる方法とは違って、各感光性ガラス板に形成された潜像部全体を除去するので、エッチング時間が変動しても、そこに形成される孔の深さ寸法は、各感光性ガラス板の厚さ寸法に一致する。従って、各感光性ガラス板に形成した孔の深さ寸法の精度が高い。
【0015】
さらにまた、潜像部とそうでない部分の境界面が孔の内面となるので、潜像部の途中までしかエッチング除去しない方法と比較して、内面が平滑な孔を形成できる。
【0016】
本発明において、前記重ね合わせ工程で前記複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせる際には、前記複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ形成されたアライメントマークを基準に前記複数枚の感光性ガラス板同士の位置合わせを行うことが好ましい。このように構成すると、感光性ガラス同士を正確に重ね合わせることができる。
【0017】
このようなアライメントマークを利用するにあたって、本発明では、前記露光工程を行う以前に、前記複数枚の感光性ガラス板のそれぞれに前記アライメントマークを形成しておく一方、前記の各マスクにもアライメントマークを形成しておき、前記露光工程では、前記感光性ガラス板および前記マスクの各アライメントマーク同士を合わせることにより、前記感光性ガラス板に対して前記マスクを位置合わせする。このように構成すると、露光工程では感光性ガラス板のアライメントマークを利用してマスクの位置合わせを行うので、感光性ガラスの潜像部と、この感光性ガラス板に形成されているアライメントマークとは高い精度の位置関係を備えているので、アライメントマークを利用して感光性ガラス板同士を正確に重ね合わせれば、各感光性ガラス板の潜像部同士も高い精度で位置合わせすることができる。
【0018】
また、前記感光性ガラス板に形成するアライメントマークは、前記露光工程において前記マスクを介して前記感光性ガラス板に紫外線を照射することにより形成してもよい。このように構成した場合も、感光性ガラス板の潜像部と、この感光性ガラス板に形成されているアライメントマークとは高い精度の位置関係を備えているので、アライメントマークを利用して感光性ガラス板同士を正確に重ね合わせれば、各感光性ガラス板の潜像部同士も高い精度で位置合わせすることができる。
【0019】
本発明では、前記露光工程において、前記複数枚の感光性ガラス板のうちの少なくとも2枚の感光性ガラス板には、当該感光性ガラス板同士を重ね合わせたときに互いに異なる径寸法をもって重なる潜像部をそれぞれ形成することにより、前記積層ガラスに対して段付き孔を形成するのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法の実施の形態を説明する。
【0021】
[実施の形態1]
図1(A)〜(G)は、本発明の実施の形態1に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法を示す説明図である。これらの図を参照して、感光性ガラス板に段付き孔を形成する方法を説明する。
【0022】
まず、図1(A)〜(D)に示すように、LiO2 などを含有する感光性ガラス板(第1および第2の感光性ガラス板1、2)を2枚、準備する。この感光性ガラス板は、紫外線照射された部分に熱処理を施すと、リチウムシリケート(Si−LiO2 )の微細な結晶が析出し、このような微細な結晶が析出した部分は弗酸(フッ化水素酸)系のエッチングによってエッチング除去できる性質を有する。そこで、本形態では、このような性質を利用して、表裏に孔の形成された感光性ガラスからなる板材(後述する積層ガラス)を製造することを特徴とする。本形態では、2枚の感光性ガラス板のうち、第1の感光性ガラス板1の厚さ寸法はt1であり、第2の感光性ガラス板2の厚さ寸法はt2である。
【0023】
(露光工程)
このように準備した感光性ガラス板のうち、図1(A)に示すように、第1の感光性ガラス板1の表面12に、パターニング用の第1のマスク5を位置合わせして取り付ける。この際には、第1の感光性ガラス板1の表面12に予めアライメントマーク15を形成しておく一方、第1のマスク5には、第1の感光性ガラス板1に形成されたアライメントマーク15に対応するアライメントマーク52を形成しておく。これらのアライメントマーク15、52同士が一致するように第1のマスク5を第1の感光性ガラス板1に位置合わせする。また、第1のマスク5には第1の円形窓51が形成されている。
【0024】
次に、図1(B)に示すように、第1の感光性ガラス板1の表面12に対して垂直に紫外線を照射する。このようにすると、第1の感光性ガラス板1には、第1の円形窓51に対応する断面形状をもって第1の感光性ガラス板1の厚さ方向に延びる円柱状の第1の潜像部11が形成される。
【0025】
一方、図1(C)に示すように、第2の感光性ガラス板2の表面22に、パターニング用の第2のマスク6を位置合わせして取り付ける。この際には、第2の感光性ガラス板2の表面22に予めアライメントマーク25を形成しておく一方、第2のマスク6には、第2の感光性ガラス板2に形成されたアライメントマーク25に対応するアライメントマーク62を形成しておく。これらのアライメントマーク25、62同士が一致するように第2のマスク6を第2の感光性ガラス板2に位置合わせする。また、第2のマスク6には、第1のマスク5に形成された第1の円形窓51よりも大きめの第2の円形窓61が形成されている。
【0026】
次に、図1(D)に示すように、第2の感光性ガラス板2の表面22に対して垂直に紫外線を照射する。このようにすると、第2の感光性ガラス板2には、第2の円形窓61に対応する断面形状をもって第2の感光性ガラス板2の厚さ方向に延びる円柱状の第2の潜像部21が形成される。
【0027】
(重ね合わせ工程)
次に、図1(E)に示すように、第1の感光性ガラス板1と第2の感光性ガラス板2とを位置合わせして重ね合わせる。ここで、第1および第2の感光性ガラス板1、2には、第1および第2のマスク5、6を位置合わせする際に用いたアライメントマーク15、25が形成されているので、このアライメントマーク15、25同士が一致するように第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を位置合わせする。このように位置合わせを行うと、第1および第2の感光性ガラス板1、2にそれぞれ形成されている第1の潜像部11の中心と第2の潜像部の中心とが感光性ガラス板1、2の表面12、22に垂直な軸線L上で重なる。
【0028】
この状態で、第1および第2の感光性ガラス板1、2の側面に対して接着剤4を塗布して、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を固定する。
【0029】
(熱処理工程)
次に、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士が密着するように両側から荷重をかけながら、第1および第2の感光性ガラス板1、2に熱処理(熱現像処理)を施す。その結果、図1(F)に示すように、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成された第1および第2の潜像部11、21が結晶化し、エッチングされやすくなる。また、第1および第2の感光性ガラス板1、2は相互に密着した内面12、23同士が自己融着して、積層ガラス9が形成される。さらに、第1および第2の感光性ガラス板1、2を仮固定した接着剤は熱によって消失する。
【0030】
(エッチング工程)
次に、積層ガラス9をフッ酸等のエッチング液に浸漬することにより、積層ガラス9に形成されている第1および第2の潜像部11、21を除去する。その結果、図1(G)に示すように、積層ガラス9の表裏には、第1の潜像部11が除去されて形成された小径孔14と、第2の潜像部21が除去されて形成された大径孔24とが形成され、これらの小径孔14と大径孔24とが繋がって段付き孔8が形成される。
【0031】
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態の加工方法によれば、第1および第2の感光性ガラス板1、2に対してそれぞれ別々に露光工程を行って第1および第2の潜像部11、21を形成した後、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を位置合わせして重ね合わせ、しかる後に第1および第2の感光性ガラス板1、2に熱処理を施すので、熱処理によって熱膨張や熱収縮が生じる前の第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わす。また、第1および第2の感光性ガラス板1、2を位置合わせする際には、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成されたアライメントマーク15、25を使用し、かつ、これらのアライメントマーク15、25は、それぞれが第1および第2の潜像部11、21との間に高い精度の位置関係を有する。従って、アライメントマーク15、25を基準に第1および第2の感光性ガラス板1、2を正確に重ね合わせるだけで、第1および第2の潜像部11、21同士を高い精度の位置関係をもって第1および第2の感光性ガラス板1、2を重ね合わせることができる。
【0032】
また、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士は、熱処理工程で起こる自己融着によって、位置合わせされた位置関係のまま自動的に貼り合わされる。また、別々に熱処理する方法とは違い、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わせた状態で熱処理工程を行うので、第1および第2の感光性ガラス板1、2は同一条件で加熱される。しかも、第1および第2の感光性ガラス板1、2において第1および第2の潜像部11、21の結晶化が起こると、第1および第2の感光性ガラス板1、2の間では、結晶化パターンの差によって収縮度合いが異なるが、本形態では、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わせた状態で熱処理を行うので、この熱処理の際には、結晶化と熱融着とが同時並行的に進行する。従って、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成された第1および第2の潜像部11、21の間の位置関係がずれるということがない。それ故、第1および第2の潜像部11、21に相当する部分に形成される段付き孔8の小径孔14と大径孔24との間の位置精度が低下するということがない。
【0033】
しかも、第1の感光性ガラス板1と第2の感光性ガラス板2とは自己融着により貼り合わされるので、貼り合わせに際して応力が発生しない。それ故、第1の感光性ガラス板1と第2の各感光性ガラス板2の接合強度が高いという利点もある。
【0034】
さらに、第1および第2の感光性ガラス板1、2にそれぞれ露光処理を施して形成した第1および第2の潜像部11、21を重ね合わせて段付き孔8の潜像部を構成しているので、露光量を調整することによって潜像部の深さ寸法を決める方法とは違い、第1および第2の感光性ガラス板1、2の厚さ寸法t1、t2に一致した精度の高い深さ寸法d1、d2の第1および第2の潜像部11、21を形成できる。しかも、エッチング工程では、潜像部に対するエッチングを途中で停止させる方法とは違って、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成された第1および第2の潜像部11、21の全体を除去するので、エッチング時間が変動しても、そこに形成される小径孔14と大径孔24の深さ寸法d1、d2は、第1および第2の感光性ガラス板1、2の厚さ寸法t1、t2に一致する。従って、小径孔14と大径孔24の深さ寸法d1、d2の精度が高い段付き孔8を形成できる。このため、第1の感光性ガラス板1に形成した第1の潜像部11の中心と第2の感光性ガラス板2に形成した第2の潜像部21の中心とを完全に一致させることができるので、目論見通りの段付き孔8を形成できる。
【0035】
さらにまた、第1および第2の潜像部11、21とそうでない部分の境界面が段付き孔8の内面となるので、潜像部の途中までしかエッチング除去しない方法と比較して、内面が平滑な段付き孔8を形成できる。
【0036】
[実施の形態2]
図2(A)〜(F)は、本発明の実施の形態2に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法の説明図である。これらの図を参照して、底部が開口部よりも大径に形成された凹部や、多段の段差のある段付き孔等を形成する方法を説明する。
【0037】
(露光工程)
まず、図2(A)に示すように、第1の感光性ガラス板1Aに対して、第1の円形窓53と第2の円形窓54が形成された第1のマスク5Aを介して紫外線を照射することにより、第1の潜像部16と第2の潜像部17を形成する。
【0038】
また、図2(B)に示すように、第2の感光性ガラス板2Aに対して、第3の円形窓63と第4の円形窓64が形成された第2のマスク6Aを介して紫外線を照射することにより、第3の潜像部26と第4の潜像部27を形成する。ここで、第3の円形窓63は第1のマスク5Aに形成された第1の円形窓53よりも大きい。また、第4の円形窓64は、第1のマスク5Aに形成された第2の円形窓54よりも小さい。
【0039】
さらに、図2(C)に示すように、第3の感光性ガラス板3に対して、第5の円形窓74が形成された第3のマスク7を介して紫外線を照射することにより、第5の潜像部37を形成する。ここで、第5の円形窓74は、第2のマスク6Aに形成された第4の円形窓64よりも小さい。
【0040】
(重ね合わせ工程)
次に、図2(D)に示すように、第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3を位置合わせしながら重ねて、この状態で接着剤4によって仮固定する。このようにすると、第1および第2の感光性ガラス板1A、2Aに形成された第1および第3の潜像部16、26が重なる。また、第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3に形成された第2、第4および第5の潜像部17、27、37が重なる。
【0041】
(熱処理工程)
次に、接着剤4によって仮固定された第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3に熱処理を行い、図2(E)に示すように、第1〜第5の潜像部16〜17、26〜27、37を結晶化すると共に、第1〜第3の感光性ガラス板1A、2A、3同士が融着した積層ガラス9Aを形成する。
【0042】
(エッチング工程)
しかる後に、積層ガラス9Aをエッチング液に浸漬し、第1〜第5の潜像部16〜17、26〜27、37を除去する。この結果、図2(F)に示すように、底部が開口部よりも大径に形成された凹部81と、3段階の段差のある段付き孔82が形成される。
【0043】
[その他の実施の形態]
なお、上記形態では、第1および第2の感光性ガラス板1、2に形成されたアライメントマーク15、25は予め形成されているが、これらのアライメントマーク15、25は、露光工程において形成してもよい。たとえば、図3(A)、(B)に示すように、露光工程において使用する第1および第2のマスク5B、6Bには、第1および第2の円形窓51、61の他に、アライメントマーク用の小径孔55、65を形成しておく。次に、図3(C)、(D)に示すように、このマスク5B、6Bを介して第1および第2の感光性ガラス板1、2に紫外線を照射することにより、第1および第2の感光性ガラス板1、2に対して第1および第2の潜像部11、21を形成すると共に、第1および第2の感光性ガラス板1、2において使用状態に支障がない場所に予めフォトレジスト膜を形成し、紫外線の照射後、現像することにより小径のマーク部18、28を形成する。従って、図3(E)に示すように、第1および第2の感光性ガラス板1、2同士を重ね合わせる際には、この小径のマーク部18、28をアライメントマークとして使用することができる。このようにすると、マスク5B、6Bを介して感光性ガラス板1、2に形成される第1および第2の潜像部11、21とアライメントマーク(小径のマーク部18、28)との間の位置精度が高いので、このアライメントマークを基準に第1および第2の感光性ガラス板1、2を重ね合わせることにより、第1および第2の潜像部11、21の間の位置精度を高めることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法では、露光工程を行って潜像部を形成した複数枚の感光性ガラス板同士を、熱処理工程で加熱する前に位置合わせし、重ね合わせるので、各感光性ガラス板に形成された潜像部をエッチング除去することによって形成される各孔の間に高い位置精度を確保できる。また、複数枚の感光性ガラス板同士は、熱処理工程で起こる自己融着によっ貼り合わされる際に、結晶化と熱融着とが同時並行的に進行するので、各感光性ガラス板に形成された各潜像部の間の位置関係がずれるということがない。しかも、各感光性ガラス板同士は自己融着により貼り合わされるので、貼り合わせに際して応力が発生しない。それ故、各感光性ガラス板同士の接合強度が高いという利点もある。さらに、複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ露光処理を施して潜像部を形成するので、露光量を調整して潜像部の深さを制御する方法や潜像部に対するエッチングを途中で停止させる方法と違って、形成される孔の深さ寸法は、各感光性ガラス板の厚さ寸法に一致する。従って、各感光性ガラス板に形成した孔の深さ寸法の精度が高い。さらにまた、潜像部とそうでない部分の境界面が孔の内面となるので、潜像部の途中までしかエッチング除去しない方法と比較して、内面が平滑な孔を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(G)は、本発明の実施の形態1に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法を示す説明図である。
【図2】(A)〜(F)は、本発明の実施の形態2に係る感光性ガラス板への孔開け加工方法を示す説明図である。
【図3】(A)〜(E)は、本発明の感光性ガラス板への孔開け加工方法の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1A 第1の感光性ガラス板
2、2A 第2の感光性ガラス板
3 第3の感光性ガラス板
5 第1のマスク
6 第2のマスク
7 第3のマスク
8 段付き孔
9 積層ガラス
11、16〜17、21、26〜27、37 潜像部
14 小径孔
24 大径孔
81 凹部
82 多段の段付き孔
Claims (5)
- 複数枚の感光性ガラス板のそれぞれにマスクを介して紫外線を照射して潜像部を形成する露光工程と、前記潜像部が形成された前記複数枚の感光性ガラス板同士を位置合わせして重ね合わる重ね合わせ工程と、該重ね合わせ工程により重ね合わせた前記複数枚の感光性ガラス板に熱処理を行って前記潜像部を結晶化するとともに前記複数枚の感光性ガラス板同士を融着させて積層ガラスとする熱処理工程と、前記積層ガラスから前記潜像部をエッチング除去することにより当該積層ガラスに孔を形成するエッチング工程とを有すること特徴とする感光性ガラス板への孔開け加工方法。
- 請求項1において、前記重ね合わせ工程で前記複数枚の感光性ガラス板同士を重ね合わせる際には、前記複数枚の感光性ガラス板にそれぞれ形成されたアライメントマークを基準に前記複数枚の感光性ガラス板同士の位置合わせを行うことを特徴とする感光性ガラスの加工方法。
- 請求項2において、前記露光工程を行う以前に、前記複数枚の感光性ガラス板のそれぞれに前記アライメントマークを形成しておく一方、前記の各マスクにもアライメントマークを形成しておき、前記露光工程では、前記感光性ガラス板および前記マスクの各アライメントマーク同士を合わせることにより、前記感光性ガラス板に対して前記マスクを位置合わせすることを特徴とする感光性ガラスの加工方法。
- 請求項2において、前記感光性ガラス板に形成するアライメントマークは、前記露光工程において前記マスクを介して前記感光性ガラス板に紫外線を照射することにより形成することを特徴とする感光性ガラス板への孔開け加工方法。
- 請求項1ないし4の何れかにおいて、前記露光工程では、前記複数枚の感光性ガラス板のうちの少なくとも2枚の感光性ガラス板には、当該感光性ガラス板同士を重ね合わせたときに互いに異なる径寸法をもって重なる潜像部をそれぞれ形成することにより、前記積層ガラスに対して段付き孔を形成することを特徴とする感光性ガラス板への孔開け加工方法。
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JP23105298A JP3724957B2 (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 感光性ガラス板への孔開け加工方法 |
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JP23105298A JP3724957B2 (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 感光性ガラス板への孔開け加工方法 |
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