JP3724015B2 - パイロット切換弁の応答性可変装置 - Google Patents

パイロット切換弁の応答性可変装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3724015B2
JP3724015B2 JP22466295A JP22466295A JP3724015B2 JP 3724015 B2 JP3724015 B2 JP 3724015B2 JP 22466295 A JP22466295 A JP 22466295A JP 22466295 A JP22466295 A JP 22466295A JP 3724015 B2 JP3724015 B2 JP 3724015B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pilot
piston
switching valve
valve
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22466295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0968204A (ja
Inventor
浩 田路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Construction Machinery Co Ltd filed Critical Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP22466295A priority Critical patent/JP3724015B2/ja
Publication of JPH0968204A publication Critical patent/JPH0968204A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3724015B2 publication Critical patent/JP3724015B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルなど建設機械、作業車両の油圧回路に配設したパイロット切換弁の応答性可変装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、特開平5−71505号公報に記載されている従来技術の油圧ショベル(図示していない)の一実施例油圧回路図である。図において、1は油圧ショベルのフロント部に装着している作業アタッチメント、2は作業アタッチメント1のブーム、3はアーム、4はバケット、5はブームシリンダ、6はアームシリンダ、7はバケットシリンダ、8はブームシリンダ5制御用パイロット切換弁、9はブーム用油圧リモコン弁、10,11はブーム用油圧リモコン弁9のそれぞれパイロット弁、12は絞り部、13はメイン油圧を吐出するメインポンプ、14はパイロット一次圧を吐出するパイロット油圧源であるパイロットポンプ、15は油タンクである。図8に示す油圧回路をそなえた油圧ショベルでは、ブーム用油圧リモコン弁9の操作レバー16をブーム上げ方向(図8に示すイ位置方向)に操作すると、パイロット弁11から導出されるパイロット二次圧は、管路17、絞り部12を経て、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート18に作用する。この場合に操作レバー16を無雑作に急激に操作しても、スプール切換用パイロットポート18に作用するパイロット二次圧は絞り部18で緩和されるので、ブーム用パイロット切換弁8にロ位置に緩やかに切換作動する。すなわち絞り部12を管路17に設けることによってブーム用パイロット切換弁8の応答性を鈍感にして、操作レバー16を急操作した場合でも、ブーム2昇降時における始動ショック及び停止ショックを緩和するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
油圧ショベルはブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダなど複数の油圧アクチュエータをそなえていて、種々の土木建設作業に従事している。上記作業内容には、作業用操作レバーの操作に応じる油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を速くして油圧アクチュエータを敏感に作動させる必要のある作業と、油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を遅くして油圧アクチュエータを鈍感に作動させる必要のある作業がある。すなわち前者の作業には掘削・積込み、バケット泥落とし、土蒔き、土羽打ちなどの作業があり、また後者の作業には地均らし、つり荷などの作業がある。しかし従来より油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を敏感と鈍感に切換えられる安価で簡単な構成の応答性可変手段が講じられていなかった。また図8の実施例では、ある程度絞りを小さくしなければ所望の感度まで応答性を鈍らせることができず、この場合、油温に対する感度が上がり、低温時と高温時では操作性が変わる不具合があった。本発明は、油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を敏感と鈍感に切換えられる応答性可変装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明では、油圧アクチュエータ操作用の操作レバーを傾動操作してパイロット弁からのパイロット二次圧を導出し、そのパイロット二次圧を油圧アクチュエータ制御用のパイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに作用させることにより上記パイロット切換弁内のスプールを正方向又は逆方向に切換えるようにしている建設機械のパイロット切換弁に適用されるものであり、上記パイロット弁と、パイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートとを連通しているパイロット管路に絞り部を設け、その絞り部からスプール切換用パイロットポートに通じるパイロット管路の油圧ボリュームを開閉切換弁によって小容量と大容量に切換えるように構成した。そして、上記開閉切換弁は、パイロット切換弁の切換応答性を速くして油圧アクチュエータを敏感に作動させるときに上記パイロット管路の油圧ボリュームを小容量に切換える一方、パイロット切換弁の切換応答性を遅くして上記油圧アクチュエータを鈍感に作動させるときに上記パイロット管路の油圧ボリュームを大容量に切換えるものとした。この応答性可変装置において、パイロット管路に、ピストンをシリンダケーシングに嵌挿して形成したピストンバルブのピストン油室用ポートを接続し、上記開閉切換弁により、ピストンの位置をシリンダケーシング内変位させることにより、上記ピストン油室ボリュームを小容量又は大容量に切換えて上記パイロット管路の油圧ボリュームを切換えるのが好ましい。また、上記シリンダケーシングに、ピストンの背面に通じるポートを設け、パイロット圧油圧源からのパイロット圧を、上記開閉切換弁を介して上記ポートから上記ピストンの背面に作用させるのが好ましい。また、上記シリンダケーシング内における上記ピストンの背面側にばねを設け、ピストン油室側のピストンの端面にパイロット管路からのパイロット二次圧を作用させることにより上記ばねのばね力に抗してピストンを移動せしめてピストン室の油圧ボリュームを大容量にし、また上記ピストンの背面にパイロット圧油圧源からのパイロット圧を作用させることにより上記パイロット二次圧に抗して上記ピストンを固定せしめてピストン油室の油圧ボリュームを小容量とするのが好ましい。あるいはまた上記絞り部とピストン油室の接続部位の下流側で、パイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに通じるパイロット管路に、絞り部を設けるのが好ましい
【0005】
上記パイロット管路にピストンバルブのピストン油室が接続された構成の応答性可変装置では、作業用操作レバーの操作に応じる油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を速くして油圧アクチュエータを敏感に作動させる必要のある作業を行うときには、開閉切換弁を操作してシリンダケーシング内のピストン油室を小容量に設定する。この状態では、シリンダケーシング内のピストンの他方端面にはパイロット油圧源からのパイロット圧が作用して、ピストンが小容量のピストン油室を形成するようにピストンを固定している。そこで操作レバーを傾動操作すると、パイロット弁から導出されるパイロット二次圧の流量は絞り部を通過する。しかしこのパイロット二次圧は上記パイロット油圧源からのパイロット圧(パイロット一次圧)より低圧であるので、上記小容量のピストン室に作用してもピストンを動かすことはできない。したがって上記パイロット二次圧の流量は絞り部によって応答が遅れることなくそのままパイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに送油されるので、パイロット切換弁内のスプールを速やかにストローク移動させて、油圧アクチュエータを敏感に作動させることができる。
【0006】
次に、作業用操作レバーの操作に応じる油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を遅くして油圧アクチュエータを鈍感に作動させる必要のある作業を行うときには、開閉切換弁をタンク連通油路位置の状態にして、シリンダケーシング内のピストンにはパイロット油圧源からのパイロット圧が作用しないようにしておく。そこで操作レバーを傾動操作すると、パイロット弁から導出されるパイロット二次圧の流量は、先ずシリンダケーシング内のピストンに作用し、内蔵しているばねのばね力に抗してピストンをストローク移動させ、大容量になるピストン室に供給される。そして上記絞り部を通過したパイロット二次圧の流量の一部は、パイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに送油される。そしてそのスプール切換用パイロットポートの内側のパイロット油室に供給されて、スプールをストロークさせる。すなわち上記絞り部を通過したパイロット二次圧の流量が、上記大容量のピストン油室と、パイロット切換弁の上記パイロット油室に同時に分流されるので、絞りによる応答遅れ効果が表れ、パイロット切換弁内のスプールの移動速度を遅くして、油圧アクチュエータを鈍感に作動させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例応答性可変装置を示す要部回路図である。図において、従来技術と同一構成要素を使用しているものに対しては同符号を付す。なお本実施例では、油圧ショベル(図示していない)に装備した複数個の各種油圧アクチュエータのうちブームシリンダ5を代表側油圧アクチュエータとして説明する。19はブーム用パイロット切換弁8のもう一方側(スプール切換用パイロットポート18と反対側のという意味)のスプール切換用パイロットポート、20L ,20R はそれぞれスプール切換用パイロットポート19,18の内部側のパイロット油室、21はスプール、22はピストンバルブ、23はピストンバルブ22のシリンダケーシング、24L ,24R はシリンダケーシング23内にストローク移動自在に嵌挿した一対のピストン、25L ,25R はそれぞれピストン室、26L ,26R はそれぞればね、27は開閉切換弁の一つである電磁開閉弁、28は電磁開閉弁27のソレノイド、35はスイッチ、30は電源である。図2は、ブーム用パイロット切換弁8を敏感に作動させるようにした第1実施例応答性可変装置の操作状態を示す要部回路図である。図3は、ブーム用パイロット切換弁8を鈍感に作動させるようにした第1実施例応答性可変装置の操作状態を示す要部回路図である。
【0008】
次に、本発明の第1実施例応答性可変装置の構成を図1〜図3について述べる。本発明では、ブーム用油圧リモコン弁9のパイロット弁10,11と、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート19,18とを連通しているパイロット管路(管路31a−31b−31c、管路32a−32b−32c)にそれぞれ単一では絞り効果を発揮しない程度の大きな絞りをそなえた絞り部33L ,33R を設け、かつその絞り部33L ,33R とスプール切換用パイロットポート19,18とを連通しているパイロット管路(管路31b−31c、管路32b−32c)に、ピストン24L ,24R をシリンダケーシング23に嵌挿して形成したピストンバルブ22のピストン油室25L ,25R を接続した。そして上記シリンダケーシング23内のピストン油室25L .25R にそれぞればね26L ,26R を設けるとともに、ピストン室25L ,25R とパイロット管路31b,32bとをそれぞれ連通せしめた。そして上記ピストン24L ,24R の背面に通じるシリンダケーシング23のポート34と、パイロットポンプ14とを電磁開閉弁27を介して連通せしめた。
【0009】
次に、本発明の第1実施例応答性可変装置の作用について述べる。本発明では操作レバー16の操作に応じるブーム用パイロット切換弁8の切換応答性を速くしてブームシリンダ5を敏感に作動させる必要のある作業を行うときには、図2に示すようにスイッチ35をオン操作すると、電磁開閉弁27のソレノイド28は通電し、電磁開閉弁27はタンク連通油路位置ハより開通油路位置ニに切換わる。パイロットポンプ14からのパイロット一次圧は、管路36、電磁開閉弁27の二位置、管路37、シリンダケーシング23のポート34を通じて、ピストン24L ,24R の背面に作用する。ピストン24L ,24R はばね26L ,26R のばね力に抗して移動する。それにより上記両ピストン24L ,24R は上記パイロット一次圧にて押圧され、ピストン油室25L ,25R を小容量に形成した状態で固定している。そこで操作レバー16を傾動操作(操作レバー16をイ位置方向又はホ位置方向に操作するがここではホ位置方向に操作した場合を例にして説明する)すると、パイロット弁10から導出されるパイロット二次圧の流量は、管路31a、絞り部33L (この絞り部33L は単一では絞り効果を発揮しない程度の大きな絞りをそなえている)、管路31b,38、シリンダケーシング23のピストン油室用ポート39を通じて流入しようとする。しかしこのパイロット二次圧はピストン24L ,24R の背面に作用しているパイロット一次圧より低圧であるので、上記ピストン24L ,24R を動かすことができない。したがって上記パイロット二次圧の流量は、そのまま管路31c、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート19を経て、パイロット油室20L に流入する。それによりスプール21を速やかにストローク移動させて、ブームシリンダ5を敏感に作動させることができる。
【0010】
次に、操作レバー16の操作の応じるブーム用パイロット切換弁8の切換応答性を遅くしてブームシリンダ5を鈍感に作動させる必要のある作業を行うときには、図3に示すようにスイッチ35をオフ操作する。電磁開閉弁27のソレノイド28が非電通となるので、電磁開閉弁27はタンク連通油路位置ハとなり、パイロットポンプ14からのパイロット一次圧はシリンダケーシング23のポート34に作用しない。そこで操作レバー16をたとえばホ位置方向に傾動操作すると、パイロット弁10から導出されるパイロット二次圧の流量は、管路31a、絞り部33L 、管路31b,38、シリンダケーシング23のピストン油室用ポート39を通じて、ピストン油室25L に作用する。それと同時に上記管路31bより分岐して上記パイロット二次圧の流量の一部が管路31c、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート19を経て、パイロット油室20L に流入する。上記の場合にシリンダケーシング23内にはパイロット一次圧が作用していないので、ピストン油室25L に作用するパイロット二次圧はピストン24L 及び24R をばね26R のばね力に抗してストロークさせ、大容量に変化するピストン油室25L に供給される。すなわち上記絞り部33L を通過したパイロットに次圧の流量が、上記大容量のピストン油室25L と、ブーム用パイロット切換弁8の上記パイロット油室20L に同時に分流されるので、絞り部33L での応答遅効果が表れ、ブーム用パイロット切換弁8内のスプール21の移動速度を遅くして、ブームシリンダ5を鈍感に作動させることができる。また上記の作用はスプール21のストローク増大方向への移動時及びストローク中立方向への復帰時にも発揮されるので、ブーム昇降時における始動ショック及び停止ショックを緩和することができる。また本実施例ではパイロット一次圧を制御する開閉切換弁として、スイッチ35で容易に切換操作できる電磁開閉弁27を使用しているが、手動のレバー操作、あるいはまたパイロット圧操作によって切換するようにした開閉切換弁(図示していない)を用いてもよい。
【0011】
次に図4は、本発明の第1実施例応答可変装置にさらに絞り部40,41を付設せしめた要部回路図である。図4に示す応答性可変装置では、絞り部33L とシリンダケーシング23のピストン油室用ポート39の下流側で、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート19に通じる管路31d−31eに絞り部40を介設し、また絞り部33R とシリンダケーシング23のピストン油室用ポート39’の下流側で、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート18に通じる管路32d−32eに絞り部41を介設した。それにより図1に示す第1実施例の場合よりさらにブーム用パイロット切換弁8内のスプール21の移動速度を遅くして、ブームシリンダ5をより鈍感に作動させることができる。
【0012】
なお図5は、本発明の第1実施例応答性可変装置における他実施例ピストンバルブ22Mを示す断面図である。油圧ショベル(図示していない)は複数個の油圧アクチュエータたとえばブームシリンダ5、アームシリンダ、バケットシリンダなどを装備しているので、それぞれ油圧アクチュエータに配置するピストンバルブを図5に示すように一体形に組付けて、コンパクトなピストンバルブ22Mを形成することができる。また本発明における絞り部33L ,33R は特別な絞り部を製作しなくても、油圧配管の内径寸法を細く設定することによって代用することも可能である。
【0013】
次に図6は、本発明の第2実施例応答性可変装置を示す要部回路図である。図において、第1実施例応答性可変装置と同一構成要素を使用しているものに対しては同符号を付す。42はピストンバルブ、43はピストンバルブ42のシリンダケーシング、44L ,44R はシリンダケーシング43に嵌挿した一対のピストン、45はばね、46は上記ピストン44L ,44R の背面に通じておりパイロット一次圧を導入するシリンダケーシング43のポート、47,47’はそれぞれピストン油室用ポートである。図6に示す第2実施例応答性可変装置の構成が図1に示す第1実施例応答性可変装置と異なる点は、シリンダケーシング43の内部に嵌挿した一対のピストン44L と44R との間に単数個のばね45を取付けた点である。図6に示す第2実施例応答性可変装置では、操作レバー16の操作に応じるブーム用パイロット切換弁8の切換応答性を速くしてブームシリンダ5を敏感に作動させる必要のある作業を行うとき、スイッチ35をオン操作する。電磁開閉弁27のソレノイド28は通電し、電磁開閉弁27はタンク連通油路位置ハより開通油路位置ニに切換わる。パイロットポンプ14からのパイロット一次圧は、管路36、電磁開閉弁27のニ位置、管路37、シリンダケーシング43のポート46を通じて、ピストン44L ,44R の背面に作用する。上記両ピストン44L ,44R は上記パイロット一次圧にて押圧された状態で固定する。そこで操作レバー16をたとえばホ位置方向に傾動操作すると、パイロット弁10から導出されるパイロット二次圧の流量は、管路31a、絞り部33L 、管路31b,38、シリンダケーシング43のピストン油室用ポート47を通じて流入しようとする。しかしこのパイロット二次圧はピストン44L ,44R の背面に作用しているパイロット一次圧より低圧であるので、上記ピストン44L ,44R を動かすことができない。したがって上記パイロット二次圧の流量は、そのまま管路31c、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート19を経て、パイロット油室20L に流入する。それによりスプール21を速やかにストロークさせて、ブームシリンダ5を敏感に作動させることができる。
【0014】
次に、図7は、ブーム用パイロット切換弁8を鈍感に作動させるようにした第2実施例応答性可変装置の操作状態を示す要部回路図である。操作レバー16の操作に応じるブーム用パイロット切換弁8の切換応答性を遅くしてブームシリンダ5を鈍感に作動させる必要のある作業を行うときには、スイッチ35をオフ操作する。電磁開閉弁27のソレノイド28が非通電となるので、電磁開閉弁27はタンク連通油路位置ハとなり、パイロットポンプ14からのパイロット一次圧はシリンダケーシング43のポート46に作用しない。そこで操作レバー16を図6に示すようにたとえばホ位置方向に傾動操作すると、パイロット弁10から導出されるパイロット二次圧の流量は、管路31a、絞り部33L 、管路31b,38、シリンダケーシング43のピストン油室用ポート47を通じて、ピストン油室48L に作用する。それと同時に上記管路31bより分岐して上記パイロット二次圧の流量の一部が管路31c、ブーム用パイロット切換弁8のスプール切換用パイロットポート19を経て、パイロット油室220L に流入する。上記の場合にシリンダケーシング43内にはパイロット一次圧が作用していないので、ピストン油室48L に作用するパイロット二次圧はピストン44L をばね45のばね力に抗してストロークさせ、大容量に変化するピストン油室48L に供給される。したがってこの第2実施例応答性可変装置の作用は、第1実施例応答性可変装置の場合と同様である。
【0015】
【発明の効果】
本発明の応答性可変装置を装備した例えば油圧ショベルで、作業用操作レバーの操作に応じる油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を速くして油圧アクチュエータを敏感に作動させる必要のある作業を行うときには、開閉切換弁を操作してシリンダケーシング内のピストン油室を小容量に設定する。この状態では、シリンダケーシング内のピストンの他方端面にはパイロット油圧源からのパイロット圧が作用して、ピストンが小容量のピストン油室を形成するようにピストンを固定している。そこで操作レバーを傾動操作すると、パイロット弁から導出されるパイロット二次圧の流量は単一では絞り効果を発揮しない比較的大きな絞り部を通過するが、シリンダケーシング内のピストンを動かすことはできない。したがって上記パイロット二次圧の流量は絞り部によって応答が遅れることなくそのままパイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに送油されるので、パイロット切換弁内のスプールを速やかにストローク移動させて、油圧アクチュエータを敏感に作動させることができる。次に、作業用操作レバーの操作に応じる油圧アクチュエータ制御用パイロット切換弁の切換応答性を遅くして油圧アクチュエータを鈍感に作動させる必要のある作業を行うときには、開閉切換弁をタンク連通油路一の状態にして、シリンダケーシング内のピストンにはパイロット油圧源からのパイロット圧が作用しないようにしておく。そこで操作レバーを傾動操作すると、パイロット弁から導出されるパイロット二次圧の流量は、先ずシリンダケーシング内のピストンに作用し、内蔵しているばねのばね力に抗してピストンをストローク移動させ、大容量になるピストン室に供給される。そして上記絞り部を通過したパイロット二次圧の流量の一部は、パイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに送油される。そしてそのスプール切換用パイロットポートの内側のパイロット油室に供給されて、スプールをストロークさせる。すなわち上記絞り部を通過したパイロット二次圧の流量が、上記大容量のピストン油室と、パイロット切換弁の上記パイロット油室に同時に分流されるので、絞りによる応答遅れ効果が表れ、パイロット切換弁内のスプールの移動速度を遅くして、油圧アクチュエータを鈍感に作動させることができる。そしてこの場合には、上記の作用がスプールのストローク増大方向への移動時及びストローク中立方向への復帰時にも発揮されるので、ブーム昇降時における始動ショック及び停止ショックを緩和することができる。本発明の応答性可変装置は油温の影響を受けにくく、またその構造が簡単で製作費が安く、しかも容易に既存装置に装着できるとともに、油圧ショベルなど建設機械、作業機械の作業対応性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例応答性可変装置を示す要部回路図である。
【図2】本発明の第1実施例応答性可変装置の実施例操作状態を示す要部回路図である。
【図3】本発明の第1実施例応答性可変装置の実施例操作状態を示す要部回路図である。
【図4】本発明の第1実施例応答性可変装置に絞り部を付設せしめた要部回路図である。
【図5】本発明における他実施例ピストンバルブを示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施例応答性可変装置を示す要部回路図である。
【図7】本発明の第2実施例応答性可変装置の実施例操作状態を示す要部回路図である。
【図8】従来技術の油圧ショベルの一実施例油圧回路図である。
【符号の説明】
5 ブームシリンダ
8 ブーム用パイロット切換弁
10,11 パイロット弁
12,33L ,33R ,40,41 絞り部
16 操作レバー
18,19 スプール切換用パイロットポート
20L ,20R パイロット油室
21 スプール
22,22M ピストンバルブ
23,43 シリンダケーシング
24L ,24R ,44L ,44R ピストン
25L ,25R ,48L ピストン室
26L ,26R ,45 ばね
27 電磁開閉弁
34,46 ポート
35 スイッチ
39,39’,47,47’ ピストン油室用ポート

Claims (5)

  1. 油圧アクチュエータ操作用の操作レバーを傾動操作してパイロット弁からのパイロット二次圧を導出し、そのパイロット二次圧を油圧アクチュエータ制御用のパイロット切換弁のスプール切換用パイロットポートに作用させることにより上記パイロット切換弁内のスプールを正方向又は逆方向に切換えるようにしている建設機械のパイロット切換弁に適用され、
    記パイロット弁と上記スプール切換用パイロットポートとを連通しているパイロット管路に絞り部設けられ、その絞り部から上記スプール切換用パイロットポートに通じるパイロット管路の油圧ボリュームが、開閉切換弁によって小容量と大容量に切換可能に構成され、
    上記開閉切換弁は、パイロット切換弁の切換応答性を速くして油圧アクチュエータを敏感に作動させるときに上記パイロット管路の油圧ボリュームを小容量に切換える一方、パイロット切換弁の切換応答性を遅くして上記油圧アクチュエータを鈍感に作動させるときに上記パイロット管路の油圧ボリュームを大容量に切換えるものであることを特徴とするパイロット切換弁の応答性可変装置。
  2. 求項1記載のパイロット切換弁の応答性可変装置において
    シリンダケーシングにピストンが嵌挿されてピストン油室が形成されたピストンバルブが設けられ、
    上記パイロット管路に上記ピストンバルブのピストン油室接続され
    上記開閉切換弁により、上記ピストンの位置をシリンダケーシング内変位させることにより、上記ピストン油室の油圧ボリュームを小容量又は大容量に切換えて上記パイロット管路の油圧ボリュームを切換えることを特徴とするパイロット切換弁の応答性可変装置。
  3. 求項2記載のパイロット切換弁の応答性可変装置において
    上記シリンダケーシングには、ピストンの背面に通じるポートが設けられ、
    パイロット圧油圧源からのパイロット圧を、上記開閉切換弁を介して上記ポートから上記ピストンの背面に作用させることを特徴とするパイロット切換弁の応答可変装置。
  4. 求項3記載のパイロット切換弁の応答性可変装置において
    上記シリンダケーシング内における上記ピストンの背面側にばねが設けられ、
    ピストン油室側のピストンの端面に上記パイロット管路からのパイロット二次圧を作用させることにより上記ばねのばね力に抗してピストンを移動せしめてピストン室の油圧ボリュームを大容量にする一方、上記ピストンの背面に上記パイロット圧油圧源からのパイロット圧を作用させることにより上記パイロット二次圧に抗して上記ピストンを固定せしめてピストン油室の油圧ボリュームを小容量とすることを特徴とするパイロット切換弁の応答性可変装置。
  5. 求項記載のパイロット切換弁の応答性可変装置において
    上記パイロット管路に上記絞り部及び上記ピストン油室の接続部位の下流側に絞り部が設けられていることを特徴とするパイロット切換弁の応答性可変装置。
JP22466295A 1995-08-08 1995-08-08 パイロット切換弁の応答性可変装置 Expired - Fee Related JP3724015B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22466295A JP3724015B2 (ja) 1995-08-08 1995-08-08 パイロット切換弁の応答性可変装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22466295A JP3724015B2 (ja) 1995-08-08 1995-08-08 パイロット切換弁の応答性可変装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0968204A JPH0968204A (ja) 1997-03-11
JP3724015B2 true JP3724015B2 (ja) 2005-12-07

Family

ID=16817249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22466295A Expired - Fee Related JP3724015B2 (ja) 1995-08-08 1995-08-08 パイロット切換弁の応答性可変装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3724015B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4875687B2 (ja) * 2008-11-15 2012-02-15 東芝機械株式会社 油圧制御装置
UY32560A (es) * 2009-04-29 2010-11-30 Bayer Schering Pharma Ag Inmunoconjugados de antimesotelina y usos de los mismos
CN104454689A (zh) * 2014-11-20 2015-03-25 刘涛 压力调节系统及其应用的工程机械
KR102034829B1 (ko) * 2018-05-08 2019-10-21 에스에프하이월드 주식회사 유압식 구동기용 양방향 유량제어 밸브 및 이를 이용한 유량제어 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0968204A (ja) 1997-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3550260B2 (ja) アクチュエータ作動特性制御装置
US7275369B2 (en) Hydraulic control device for controlling a boom-swing frame combined motion in an excavator
JP3724015B2 (ja) パイロット切換弁の応答性可変装置
JP2002005109A (ja) 操作制御装置
JP7304776B2 (ja) 制御弁装置、及びそれを備える油圧駆動システム
JPH09287175A (ja) 油圧リモコン回路
JPH0579060A (ja) 油圧シヨベルの油圧回路
JP3511414B2 (ja) 圧油供給装置
JP3703309B2 (ja) 油圧制御回路
JP3143946B2 (ja) 油圧ショベルの油圧回路
US3871537A (en) Control for mobile construction machine
JPH07139509A (ja) 油圧作業機の油圧駆動装置
JP3344745B2 (ja) 油圧制御回路
KR970011613B1 (ko) 굴삭기의 평탄작업 제어장치
JP2001050204A (ja) タイマーバルブ
JPH06249208A (ja) 建設機械の油圧駆動装置
JPH1161889A (ja) 作業機の油圧回路
JP3930392B2 (ja) 配管破断制御弁装置
JP3346211B2 (ja) 作業機の油圧回路
JPH0559751A (ja) 油圧操作回路
JP3444506B2 (ja) 圧油供給装置
KR100559238B1 (ko) 엑츄에이터 연동기능을 갖는 건설기계용 유압회로
JP2685870B2 (ja) 作業機械の油圧回路
JPH05187410A (ja) 油圧シリンダのキャビテーション防止装置
JPH02125031A (ja) 圧力補償型流体圧制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050912

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees