JPH1161889A - 作業機の油圧回路 - Google Patents

作業機の油圧回路

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Publication number
JPH1161889A
JPH1161889A JP22167797A JP22167797A JPH1161889A JP H1161889 A JPH1161889 A JP H1161889A JP 22167797 A JP22167797 A JP 22167797A JP 22167797 A JP22167797 A JP 22167797A JP H1161889 A JPH1161889 A JP H1161889A
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JP
Japan
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control valve
pilot
port
valve
switching
Prior art date
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Application number
JP22167797A
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English (en)
Inventor
Katsumi Nakano
勝美 中野
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Kato Heavy Industries Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Ishikawajima Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上げ方向へ回動するブームの停止時の衝撃抑
制に加えて、遠隔操作弁の手動操作に同調してブームを
上げ下げできる作業機の油圧回路を提供する。 【解決手段】 パイロットポートCにパイロット圧が付
与された際にブームが上げ方向へ回動するようにシリン
ダ1に作動圧を付与し且つパイロットポートDのパイロ
ット圧が付与された際にブームが下げ方向へ回動するよ
うにシリンダ1に作動圧を付与する方向切換弁4と、パ
イロット圧を方向切換弁4のパイロットポートC,Dに
択一的に付与し得る遠隔操作弁5と、方向切換弁4のパ
イロットポートCから遠隔操作弁5への作動油の流通を
制限する流量制御弁6と、方向切換弁4のパイロットポ
ートDにパイロット圧が付与された際に方向切換弁4の
パイロットポートCを油タンク12に連通させる選択切
換弁39とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパイロット圧切換方
式の方向切換弁を備えた作業機の油圧回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の作業機の油圧回路の一例を
示すもので、この油圧回路は、作業機の上部旋回体に起
伏可能に支持されたブーム(アタッチメント)を起伏さ
せる油圧シリンダ1と、主ポンプ2及びパイロットポン
プ3と、パイロット圧切換方式の方向切換弁4と、手動
切換方式の遠隔操作弁5と、流量制御弁6とを備えてい
る。
【0003】油圧シリンダ1のシリンダ本体7の基端部
は、作業機の上部旋回体に枢支され、油圧シリンダ1の
ピストンロッド8の先端部は、ブームの所定箇所に枢支
されている。
【0004】この油圧シリンダ1のヘッド側流体室9に
作動圧を付与すると、起伏角度が大きくなる上げ方向へ
ブームが回動し、また、ロッド側流体室10に作動圧を
付与すると、起伏角度が小さくなる下げ方向へブームが
回動する。
【0005】主ポンプ2及びパイロットポンプ3は、作
業機の上部旋回体の後端寄り部分に設けた機器カバーに
内装され、上部旋回体に搭載された同一のエンジン11
によって駆動されるようになっており、両ポンプ2,3
の吸引口には、油タンク12に連通する管路13,14
が接続されている。
【0006】方向切換弁4は、ポンプポートP1と、タ
ンクポートT1と、2つの切換ポートA1,B1と、2つ
のパイロットポートC,Dとを有し、上部旋回体の所定
位置に設置されている。
【0007】この方向切換弁4は、両パイロットポート
C,Dの双方に作動油圧が付与されていないときには、
ポンプポートP1、タンクポートT1、切換ポートA1
1のいずれもが他のポートに連通しない中立位置に弾
性体によりスプールが設定され、一方のパイロットポー
トCに作動油圧が付与され且つ他方のパイロットポート
Dが大気開放されると、ポンプポートP1が切換ポート
1に連通し且つ切換ポートB1がタンクポートT1に連
通する切換位置にスプールが移動し、他方のパイロット
ポートDに作動油圧が付与され且つ一方のパイロットポ
ートCが大気開放されると、ポンプポートP1が切換ポ
ートB1に連通し且つ切換ポートA1がタンクポートT1
に連通する切換位置にスプールが移動するように構成さ
れている。
【0008】更に、方向切換弁4のポンプポートP1
は、管路15を介して主ポンプ2の吐出口が接続され、
タンクポートT1には、油タンク12に連通する管路1
6が接続され、前記の管路15には、リリーフ弁17を
有し且つ油タンク12に連通する管路18が接続されて
いる。
【0009】また、方向切換弁4の一方の切換ポートA
1には、油圧シリンダ1のヘッド側流体室9に連通する
管路19が接続され、他方の切換ポートB1には、油圧
シリンダ1のロッド側流体室10に連通する管路20が
接続されている。
【0010】遠隔操作弁5は、ポンプポートP2と、タ
ンクポートT2と、2つの切換ポートA2,B2と、操作
レバー21とを有し、該操作レバー21を上部旋回体の
座席に着席した運転者が容易に操作できるように、座席
の近傍に設置されている。
【0011】この遠隔操作弁5は、操作レバー21を一
側M方向あるいは他側N方向のいずれにも傾動させてい
ないときには、切換ポートA2,B2の双方がタンクポー
トT 2に連通し且つポンプポートP2が他のポートA2
2,T2のいずれにも連通しない中立位置に弁体が設定
され、操作レバー21を一側M方向へ傾動させると、ポ
ンプポートP2が切換ポートA2に連通し且つ切換ポート
2がタンクポートT2に連通する切換位置に弁体が移動
し、操作レバー21を他側N方向へ傾動させると、ポン
プポートP2が切換ポートB2に連通し且つ切換ポートA
2がタンクポートT2に連通する切換位置に弁体が移動す
るように構成されている。
【0012】更に、遠隔操作弁5のポンプポートP2
は、管路22を介してパイロットポンプ3の吐出口が接
続され、タンクポートT2には、油タンク12に連通す
る管路23が接続され、前記の管路15には、リリーフ
弁24を有し且つ油タンク12に連通する管路25が接
続されている。
【0013】また、遠隔操作弁5の一方の切換ポートA
2には、方向切換弁4のパイロットポートCに連通する
管路26が接続され、他方の切換ポートB2には、方向
切換弁4のパイロットポートDに連通する管路27が接
続されている。
【0014】流量制御弁6は、遠隔操作弁5の一方の切
換ポートA2と方向切換弁4の一方のパイロットポート
Cとの間に介在するように、管路26の中間部分に設け
られている。
【0015】この流量制御弁6は、絞り弁機能部28
と、逆止弁機能部29とを有し、方向切換弁4のパイロ
ットポートCから遠隔操作弁5の切換ポートA2へ向う
作動油の流れを抑制するように構成されている。
【0016】図2に示す作業機の油圧回路においては、
操作レバー21を一側M方向へ傾動させると、遠隔操作
弁5のポンプポートP2が切換ポートA2に連通し且つ切
換ポートB2がタンクポートT2に連通して、パイロット
ポンプ3によるパイロット圧が、管路22、遠隔操作弁
5、管路26及び流量制御弁6を経て方向切換弁4のパ
イロットポートCに付与され、方向切換弁4のパイロッ
トポートDが、管路27、遠隔操作弁5、管路23を介
して油タンク12に連通する。
【0017】パイロットポートCにパイロット圧が付与
されると、方向切換弁4のポンプポートP1が切換ポー
トA1に連通し且つ切換ポートB1がタンクポートT1
連通する状態になり、主ポンプ2による作動圧が、管路
15、方向切換弁4、管路19を経て油圧シリンダ1の
ヘッド側流体室9に付与され、油圧シリンダ1のロッド
側流体室10が、管路20、方向切換弁4、管路16を
介して油タンク12に連通し、油圧シリンダ1のピスト
ンロッド8がシリンダ本体7から突出して、上部旋回体
に支持されているブームが上げ方向へ回動する。
【0018】操作レバー21の一側M方向への傾動を中
断すると、遠隔操作弁5の切換ポートA2,B2の双方が
タンクポートT2に連通し且つポンプポートP2が他のポ
ートA2,B2,T2のいずれにも連通しなくなり、主ポ
ンプ2からの作動圧が方向切換弁4のパイロットポート
Cに付与されない状態になるため、弾性体により方向切
換弁4のスプールが中立位置へ押し戻される。
【0019】このとき、流量制御弁6の絞り弁機能部2
8が、方向切換弁4のパイロットポートCから遠隔操作
弁5の切換ポートA2へ向って押し出される作動油の流
通を抑制し、方向切換弁4のスプールが中立位置に急激
に戻ることを抑止する。
【0020】これにより、上部旋回体に搭乗している運
転者に対する、上げ方向へ回動しているブームの停止時
の慣性負荷に起因した衝撃を緩和する。
【0021】操作レバー21を他側N方向へ傾動させる
と、遠隔操作弁5のポンプポートP 2が切換ポートB2
連通し且つ切換ポートA2がタンクポートT2に連通し
て、パイロットポンプ3によるパイロット圧が、管路2
2、遠隔操作弁5、管路27を経て方向切換弁4のパイ
ロットポートDに付与され、方向切換弁4のパイロット
ポートCが、管路26及び流量制御弁6、遠隔操作弁
5、管路23を介して油タンク12に連通する。
【0022】パイロットポートDにパイロット圧が付与
されると、方向切換弁4のポンプポートP1が切換ポー
トB1に連通し且つ切換ポートA1がタンクポートT1
連通する状態になり、主ポンプ2による作動圧が、管路
15、方向切換弁4、管路20を経て油圧シリンダ1の
ロッド側流体室10に付与され、油圧シリンダ1のヘッ
ド側流体室9が、管路19、方向切換弁4、管路16を
介して油タンク12に連通し、油圧シリンダ1のピスト
ンロッド8がシリンダ本体7へ向って後退して、上部旋
回体に支持されているブームが下げ方向へ回動する。
【0023】操作レバー21の他側N方向への傾動を中
断すると、遠隔操作弁5の切換ポートA2,B2の双方が
タンクポートT2に連通し且つポンプポートP2が他のポ
ートA2,B2,T2のいずれにも連通しなくなり、主ポ
ンプ2からの作動圧が方向切換弁4のパイロットポート
Dに付与されない状態になるため、弾性体により方向切
換弁4のスプールが中立位置へ押し戻される。
【0024】図3は従来の作業機の油圧回路の他の例を
示すもので、図中、図2と同一の符号を付した部分は同
一物を表している。
【0025】この油圧回路では、図2における流量制御
弁6に替えて、第1の流量制御切換弁31を管路26の
中間部分に設け、また、第2の流量制御切換弁32を管
路27の中間部分に設けている。
【0026】第1の流量制御切換弁31は、絞り弁機能
部33と、逆止弁機能部34と、パイロットポートEと
を有し、パイロットポートEにパイロット圧が付与され
ていない状態においては、上記の絞り弁機能部33及び
逆止弁機能部34によって方向切換弁4のパイロットポ
ートCから遠隔操作弁5の切換ポートA2へ向う作動油
の流れを抑制する位置にスプールが設定され、パイロッ
トポートEにパイロット圧が付与された状態において
は、上記の作動油の流れの抑制を解除する切換位置にス
プールが移動するように構成されている。
【0027】第2の流量制御切換弁32は、絞り弁機能
部35と、逆止弁機能部36と、パイロットポートFを
有し、パイロットポートFにパイロット圧が付与されて
いない状態においては、上記の絞り弁機能部35及び逆
止弁機能部36によって方向切換弁4のパイロットポー
トDから遠隔操作弁5の切換ポートB2へ向う作動油の
流れを抑制する位置にスプールが設定され、パイロット
ポートFにパイロット圧が付与された状態においては、
上記の作動油の流れの抑制を解除する切換位置にスプー
ルが移動するように構成されている。
【0028】更に、第1の流量制御切換弁31のパイロ
ットポートEには、管路27の第2の流量制御切換弁3
2と遠隔操作弁5の切換ポートB2との間の部分に連通
する管路37が接続され、また、第2の流量制御切換弁
32のパイロットポートFには、管路26の第1の流量
制御切換弁31と遠隔操作弁5の切換ポートA2との間
の部分に連通する管路38が接続されている。
【0029】図3に示す作業機の油圧回路においては、
遠隔操作弁5の操作レバー21を一側M方向へ傾動させ
ると、パイロットポンプ3によるパイロット圧が、管路
22、遠隔操作弁5、管路26及び第1の流量制御切換
弁31を経て方向切換弁4のパイロットポートCに付与
され、方向切換弁4のパイロットポートDが、管路27
及び第2の流量制御切換弁32、遠隔操作弁5、管路2
3を介して油タンク12に連通する。
【0030】また、パイロットポンプ3によるパイロッ
ト圧が、管路22、遠隔操作弁5、管路26、管路38
を経てパイロットポートFに付与され、第2の流量制御
切換弁32による作動油の流れの抑制が解除される。
【0031】方向切換弁4のパイロットポートCにパイ
ロット圧が付与されると、主ポンプ2による作動圧が、
管路15、方向切換弁4、管路19を経て油圧シリンダ
1のヘッド側流体室9に付与され、油圧シリンダ1のロ
ッド側流体室10が、管路20、方向切換弁4、管路1
6を介して油タンク12に連通し、油圧シリンダ1のピ
ストンロッド8がシリンダ本体7から突出して、上部旋
回体に支持されているブームが上げ方向へ回動する。
【0032】遠隔操作弁5の操作レバー21の一側M方
向への傾動を中断すると、主ポンプ2からの作動圧が方
向切換弁4のパイロットポートCに付与されない状態に
なるため、弾性体により方向切換弁4のスプールが中立
位置へ押し戻される。
【0033】このとき、第1の流量制御切換弁31の絞
り弁機能部33が、方向切換弁4のパイロットポートC
から遠隔操作弁5の切換ポートA2へ向って押し出され
る作動油の流通を制限し、方向切換弁4のスプールが中
立位置に急激に戻ることを抑制する。
【0034】これにより、上部旋回体に搭乗している運
転者に対する、上げ方向へ回動しているブームの停止時
の慣性負荷に起因した衝撃を緩和する。
【0035】遠隔操作弁5の操作レバー21を他側N方
向へ傾動させると、パイロットポンプ3によるパイロッ
ト圧が、管路22、遠隔操作弁5、管路27及び第2の
流量制御切換弁32を経て方向切換弁4のパイロットポ
ートDに付与され、方向切換弁4のパイロットポートC
が、管路26及び流量制御切換弁31、遠隔操作弁5、
管路23を介して油タンク12に連通する。
【0036】また、パイロットポンプ3によるパイロッ
ト圧が、管路22、遠隔操作弁5、管路27、管路37
を経てパイロットポートEに付与され、第1の流量制御
切換弁31による作動油の流れの抑制が解除される。
【0037】方向切換弁4のパイロットポートCにパイ
ロット圧が付与されると、主ポンプ2による作動圧が、
管路15、方向切換弁4、管路20を経て油圧シリンダ
1のロッド側流体室10に付与され、油圧シリンダ1の
ヘッド側流体室9が、管路19、方向切換弁4、管路1
6を介して油タンク12に連通し、油圧シリンダ1のピ
ストンロッド8がシリンダ本体7へ向って後退して、上
部旋回体に支持されているブームが下げ方向へ回動す
る。
【0038】遠隔操作弁5の操作レバー21の他側N方
向への傾動を中断すると、主ポンプ2からの作動圧が方
向切換弁4のパイロットポートDに付与されない状態に
なるため、弾性体により方向切換弁4のスプールが中立
位置へ押し戻される。
【0039】このとき、第2の流量制御切換弁32の絞
り弁機能部35が、方向切換弁4のパイロットポートD
から遠隔操作弁5の切換ポートB2へ向って押し出され
る作動油の流通を抑制し、方向切換弁4のスプールが中
立位置に急激に戻ることを抑止する。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図2に示す
作業機の油圧回路では、遠隔操作弁5の操作レバー21
を一側M方向へ傾動させて、ブームを上げ方向に回動さ
せた直後に、遠隔操作弁5の操作レバー21を他側N方
向へ傾動させることにより、ブームを下げ方向に回動さ
せる場合、方向切換弁4のパイロットポートCから遠隔
操作弁5の切換ポートA2への作動油の流通が、流量制
御弁6の絞り弁機能部28によって抑止されるため、ポ
ンプポートP1が切換ポートB1に連通し且つ切換ポート
1がタンクポートT1に連通する位置に、方向切換弁4
のスプールが速やかに移動せず、運転者による操作レバ
ー21の他側N方向への傾動と、ブームの下げ方向への
回動とが同調しない。
【0041】すなわち、図2の油圧回路を適用した作業
機では、ブームを連続的に上げ下げすることにより、ブ
ームの先端部のバケットで地表を突き固める作業や杭の
打ち残し部分を地中に打ち込む作業や荷の吊下げ作業を
効率よく行うことができない。
【0042】図3に示す作業機の油圧回路では、操作レ
バー21を一側M方向へ傾動させて、方向切換弁4のパ
イロットポートCにパイロット圧を付与する際に、第2
の流量制御切換弁32による管路27の作動油の流れの
抑制が解除され、また、操作レバー21を他側N方向へ
傾動させて、方向切換弁4のパイロットポートDにパイ
ロット圧を付与する際に、第1の流量制御切換弁31に
よる管路26の作動油の流れの抑制が解除されるため、
ブームを連続的に上げ下げすることについて支障はない
ものの、第1の流量制御切換弁31及び第2の流量制御
切換弁32の双方を、遠隔操作弁5と方向切換弁4との
間に組み込まなければならないので、近年需要が増加し
ている小型の作業機には適用しにくい。
【0043】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、簡単な回路構成により、上げ方向へ回動するブーム
の停止時の衝撃抑制に加えて、遠隔操作弁の手動操作に
同調してブームの上げ下げができる作業機の油圧回路を
提供することを目的としている。
【0044】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の作業機の油圧回路では、作業機の上部旋回
体に対して起伏可能に支持されたブームを起伏させるシ
リンダ1と、一方のパイロットポートCにパイロット圧
が付与された際に主ポンプ2からの作動圧をブームが上
げ方向へ回動するようにシリンダ1に付与し且つ他方の
パイロットポートDのパイロット圧が付与された際に主
ポンプ2からの作動圧をブームが下げ方向へ回動するよ
うにシリンダ1に付与するパイロット圧切換方式の方向
切換弁4と、パイロットポンプ3からのパイロット圧を
方向切換弁4の2つのパイロットポートC,Dに択一的
に付与し得る手動切換方式の遠隔操作弁5と、方向切換
弁4の一方のパイロットポートCと遠隔操作弁5との間
に介在し且つ当該パイロットポートCから遠隔操作弁5
への作動油の流通を制限する流量制御弁6と、方向切換
弁4の他方のパイロットポートDにパイロット圧が付与
された際に方向切換弁4の一方のパイロットポートCを
油タンク12に連通させる選択切換弁39とを備えてい
る。
【0045】本発明の作業機の油圧回路においては、遠
隔操作弁5によるパイロットポンプ3から方向切換弁4
の一方のパイロットポートCへのパイロット圧の付与を
中断することにより、上げ方向へ回動しているブームを
停止させる際に、方向切換弁4のパイロットポートCか
ら遠隔操作弁5への作動油の流通を流量制御弁6で制限
して、方向切換弁4のスプールが中立位置に急激に戻る
ことを抑制し、上げ方向へ回動しているブームの停止時
の慣性負荷に起因した衝撃を緩和する。
【0046】また、遠隔操作弁5によってパイロットポ
ンプ3から方向切換弁4の他方のパイロットポートDに
パイロット圧を付与すると、方向切換弁4のパイロット
ポートDに付与されるパイロット圧により選択切換弁3
9が切り換えられて、方向切換弁4の一方のパイロット
ポートCが油タンク12に連通し、方向切換弁4のスプ
ールが速やかに移動することにより、遠隔操作弁5の手
動操作に同調してブームが下げ方向に回動する。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0048】図1は本発明の作業機の油圧回路の実施の
形態の一例を示すもので、この油圧回路は、作業機の上
部旋回体に起伏可能に支持されたブームを起伏させる油
圧シリンダ1と、主ポンプ2及びパイロットポンプ3
と、パイロット圧切換方式の方向切換弁4と、手動切換
方式の遠隔操作弁5と、流量制御弁6と、選択切換弁3
9とを備えており、図中、図2及び図3と同一の符号を
付した部分は同一物を表している。
【0049】選択切換弁39は、入側ポートQと、出側
ポートRと、パイロットポートSとを有している。
【0050】この選択切換弁39は、パイロットポート
Sにパイロット圧が付与されたときに、入側ポートQが
出側ポートRに連通し、パイロットポートSにパイロッ
ト圧が付与されていないときには、入側ポートQと出側
ポートRとの連通が遮断されるように構成されている。
【0051】選択切換弁39の入側ポートQには、管路
26の流量制御弁6と方向切換弁4のパイロットポート
Cとの間の部分に連通する管路40が接続され、出側ポ
ートRには、油タンク12に連通する管路41が接続さ
れている。
【0052】また、選択切換弁39のパイロットポート
Sには、管路27に連通する管路42が接続されてい
る。
【0053】図1に示す作業機の油圧回路では、遠隔操
作弁5の操作レバー21を一側M方向へ傾動させると、
パイロットポンプ3によるパイロット圧が、管路22、
遠隔操作弁5、管路26及び流量制御弁6を経て方向切
換弁4のパイロットポートCに付与され、方向切換弁4
のパイロットポートDが、管路27、遠隔操作弁5、管
路23を介して油タンク12に連通する。
【0054】このとき、管路27を流通する作動油は、
方向切換弁4のパイロットポートDから遠隔操作弁5を
経て油タンク12へ戻るものであるため、選択切換弁3
9のパイロットポートSに対してパイロット圧が付与さ
れず、選択切換弁39は、入側ポートQと出側ポートR
との連通が遮断された状態に設定される。
【0055】方向切換弁4のパイロットポートCにパイ
ロット圧が付与されると、主ポンプ2による作動圧が、
管路15、方向切換弁4、管路19を経て油圧シリンダ
1のヘッド側流体室9に付与され、油圧シリンダ1のロ
ッド側流体室10が、管路20、方向切換弁4、管路1
6を介して油タンク12に連通し、油圧シリンダ1のピ
ストンロッド8がシリンダ本体7から突出して、上部旋
回体に支持されているブームが上げ方向へ回動する。
【0056】遠隔操作弁5の操作レバー21の一側M方
向への傾動を中断すると、主ポンプ2からの作動圧が方
向切換弁4のパイロットポートCに付与されない状態に
なるため、弾性体により方向切換弁4のスプールが中立
位置へ押し戻される。
【0057】このとき、流量制御弁6の絞り弁機能部2
8が、方向切換弁4のパイロットポートCから遠隔操作
弁5の切換ポートA2へ向って押し出される作動油の流
通を抑制し、方向切換弁4のスプールが中立位置に急激
に戻ることを抑止する。
【0058】よって、上げ方向へ回動しているブームの
急停止による慣性負荷に起因した衝撃が、上部旋回体に
搭乗している運転者に作用することがない。
【0059】遠隔操作弁5の操作レバー21を他側N方
向へ傾動させると、パイロットポンプ3によるパイロッ
ト圧が、管路22、遠隔操作弁5、管路27を経て方向
切換弁4のパイロットポートDに付与され、方向切換弁
4のパイロットポートCが、管路26及び流量制御弁
6、遠隔操作弁5、管路23を介して油タンク12に連
通する。
【0060】このとき、パイロットポンプ3によるパイ
ロット圧が、管路22、遠隔操作弁5、管路27、管路
42を経てパイロットポートSに付与され、選択切換弁
39は、入側ポートQが出側ポートRに連通する状態に
設定される。
【0061】これにより、方向切換弁4のパイロットポ
ートCが、管路26、管路40、選択切換弁39を介し
て油タンク12に連通し、流量制御弁6の絞り弁機能部
28に抑制されることなく、遠隔操作弁5の操作レバー
21の他側N方向への傾動に応じて方向切換弁4のスプ
ールが速やかに移動する。
【0062】方向切換弁4のパイロットポートDにパイ
ロット圧が付与されると、主ポンプ2による作動圧が、
管路15、方向切換弁4、管路20を経て油圧シリンダ
1のロッド側流体室10に付与され、油圧シリンダ1の
ヘッド側流体室9が、管路19、方向切換弁4、管路1
6を介して油タンク12に連通し、油圧シリンダ1のピ
ストンロッド8がシリンダ本体7へ向って後退して、上
部旋回体に支持されているブームが下げ方向へ回動す
る。
【0063】よって、遠隔操作弁5の操作レバー21を
一側M方向へ傾動させて、ブームを上げ方向に回動させ
た直後に、遠隔操作弁5の操作レバー21を他側N方向
へ傾動させることにより、ブームを下げ方向に回動させ
る場合、運転者による操作レバー21の他側N方向への
傾動と、ブームの下げ方向への回動とが同調する。
【0064】操作レバー21の他側N方向への傾動を中
断すると、主ポンプ2からの作動圧が方向切換弁4のパ
イロットポートDに付与されない状態になるため、弾性
体により方向切換弁4のスプールが中立位置へ押し戻さ
れる。
【0065】このように、図1に示す作業機の油圧回路
では、遠隔操作弁5によるパイロットポンプ3から方向
切換弁4の一方のパイロットポートCへのパイロット圧
の付与を中断して、上げ方向へ回動しているブームを停
止させる際に、方向切換弁4のパイロットポートCから
遠隔操作弁5への作動油の流通を流量制御弁6により制
限し、方向切換弁4のスプールが中立位置に急激に戻る
ことを抑制するので、上げ方向へ回動しているブームの
停止時の慣性負荷に起因した衝撃を緩和することができ
る。
【0066】また、遠隔操作弁5によってパイロットポ
ンプ3から方向切換弁4の他方のパイロットポートDに
パイロット圧を付与すると、方向切換弁4のパイロット
ポートDに付与されるパイロット圧により選択切換弁3
9が切り換えられて、方向切換弁4の一方のパイロット
ポートCが油タンク12に連通し、方向切換弁4のスプ
ールが速やかに移動するので、遠隔操作弁5の操作レバ
ー21の他側N方向への傾動に同調してブームを下げ方
向に回動させることができる。
【0067】よって、図1の油圧回路を適用した作業機
では、ブームを連続的に上げ下げすることにより、ブー
ムの先端部のバケットで地表を突き固める作業や杭の打
ち残し部分を地中に打ち込む作業や荷の吊下げ作業を効
率よく行うことができる。
【0068】なお、本発明の作業機の油圧回路は、上述
した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは
勿論である。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の作業機の油
圧回路においては、流量制御弁6により、方向切換弁4
のパイロットポートCから遠隔操作弁5への作動油の流
通を制限し、選択切換弁39により、方向切換弁4の他
方のパイロットポートDにパイロット圧が付与された際
に方向切換弁4の一方のパイロットポートCを油タンク
12に連通させるので、簡単な回路構成で、上げ方向へ
回動するブームの停止時の衝撃抑制に加えて、遠隔操作
弁の手動操作に同調してブームを上げ下げさせることが
でき、よって、地表を突き固める作業や杭の打ち残し部
分を地中に打ち込む作業や荷の吊下げ作業を効率よく行
うことが可能になる、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業機の油圧回路の実施の形態の一例
を示す回路図である。
【図2】従来の作業機の油圧回路の一例を示す回路図で
ある。
【図3】従来の作業機の油圧回路の他の例を示す回路図
である。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ(シリンダ) 2 主ポンプ 3 パイロットポンプ 4 方向切換弁 5 遠隔操作弁 6 流量制御弁 12 油タンク 39 選択切換弁 C パイロットポート D パイロットポート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機の上部旋回体に対して起伏可能に
    支持されたブームを起伏させるシリンダ(1)と、一方
    のパイロットポート(C)にパイロット圧が付与された
    際に主ポンプ(2)からの作動圧をブームが上げ方向へ
    回動するようにシリンダ(1)に付与し且つ他方のパイ
    ロットポート(D)のパイロット圧が付与された際に主
    ポンプ(2)からの作動圧をブームが下げ方向へ回動す
    るようにシリンダ(1)に付与するパイロット圧切換方
    式の方向切換弁(4)と、パイロットポンプ(3)から
    のパイロット圧を方向切換弁(4)の2つのパイロット
    ポート(C)(D)に択一的に付与し得る手動切換方式
    の遠隔操作弁(5)と、方向切換弁(4)の一方のパイ
    ロットポート(C)と遠隔操作弁(5)との間に介在し
    且つ当該パイロットポート(C)から遠隔操作弁(5)
    への作動油の流通を制限する流量制御弁(6)と、方向
    切換弁(4)の他方のパイロットポート(D)にパイロ
    ット圧が付与された際に方向切換弁(4)の一方のパイ
    ロットポート(C)を油タンク(12)に連通させる選
    択切換弁(39)とを備えてなることを特徴とする作業
    機の油圧回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170026445A (ko) 2014-07-03 2017-03-08 스미도모쥬기가이고교 가부시키가이샤 쇼벨 및 쇼벨의 제어방법
CN111350627A (zh) * 2020-04-01 2020-06-30 东方电气自动控制工程有限公司 一种带手自动切换的液压调速控制系统

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