JP3723144B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スロットマシン、さらに詳しくは、メダル受け皿を照明する透光部を有するスロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スロットマシン正面側の、スタートスイッチ等の操作手段が配置されている操作部と、メダル受け皿との間には、スロットマシンの外形デザインの一部として、文字やイラスト等を表示した表示部が設けられている。
この表示部は、通常、フレーム部材に表示パネルを嵌入したものとなっており、表示部の表示を際だたせるために、前扉内部に設けた照明装置により照明されるように形成されている。前記フレーム部材には、表示パネルを支持又は挟持するためのパネル押さえが設けられている。そして、このフレーム部材は、スロットマシンの機体軽量化の観点から、合成樹脂により形成される場合も多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のスロットマシンにおいては、前記フレーム部材を合成樹脂により形成する場合、前記パネル押さえを形成するのに複雑な抜き型を作らねばならず、金型コストがかかるという問題点があった。
また、設置場所の省スペースの観点から、メダル受け皿は表示パネルの下部分よりも奥まった位置に設けられており、表示パネル部分の陰になって、受け皿内部が暗くなってしまう。この問題を解決するために、メダル受け皿専用の照明を設けるのは、コストの点で好ましくない。
【0004】
さらに、従来のスロットマシンは、遊技内容を変更するための台交換の際、遊技を担当しないホッパーユニット等も同時に交換されることとなり、交換に要する費用がかかるだけでなく、資源の無駄となっていたという問題点があった。従って、これらの問題を解決可能であり、かつ、設置、交換が容易なスロットマシンが求められている。
【0005】
そこで、各請求項に記載された発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、以下の点にある。
(請求項1又は2
すなわち、請求項1又は2記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、表示パネルの照明をすると同時にメダル受け皿部分の照明ができ、加えて低コストで製造できるスロットマシンを提供しようとするものである。
【0006】
(請求項
請求項記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項記載の発明は、台交換の際、交換不要な部分はそのまま再利用することができ、資源の有効利用を図りつつ、経済性、機能性に優れた分離型スロットマシンを提供することを目的とする。
【0007】
(請求項
請求項記載の発明は、上記した請求項記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項記載の発明は、台交換の際、必要最低限の交換ですみ、交換部分をコンパクト化でき、輸送梱包の便に優れた分離型スロットマシンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、かっこ内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号及び番号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0009】
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、正面側に開口する本体キャビネット(1)と、本体キャビネット(1)の開口部(11)を開閉自在に塞ぐ前扉(3)と、複数の図柄が表示された回転リール(23)を回転可能に軸着した複数の駆動モータが固定されてなるリールユニット(22)とを少なくとも有し、前記前扉(3)には、払い出しメダルを貯留するためのメダル受け皿(43)と、前記回転リール(23)の作動を操作するための操作部(41)とが少なくとも設けてあり、前記メダル受け皿(43)と前記操作部(41)の間には、開口部(51)を有する正面部(52)と、底面部(53)を少なくとも有し、所定の表示を表示可能な表示パネル(70)を前記開口部(51)に嵌入したパネルユニット(50)が着脱自在に取り付けられ、前記表示パネル(70)は、前扉(3)内部に設けた照明装置(45)により裏面側から照明されるよう形成されているとともに、前記パネルユニット(50)の底面部(53)には、前記メダル受け皿(43)を前記照明装置(45)の光により照射するための透光部(200)が設けられているスロットマシンであって、前記パネルユニット (50) は、前記開口部 (51) の両側辺裏面側に上下方向にわたって設けられ、前記表示パネル (70) の左右の側端部を裏面側から係止する側方押さえ片 (56) を有している。そして、前記透光部(200)は、前記パネルユニット(50)の底面部(53)に、前記照明装置(45)の光が通過可能な孔(55)を設け、前記パネルユニット(50)の前記孔(55)を塞ぐ位置に、正面部(52)から底面部(53)に連続する透光部材(80)を取り付けて成り、前記透光部材(80)の正面部(52)側には、前記表示パネル(70)の下端部を裏面側から部分的に係止する下方押さえ片 (81)を設け、前記表示パネル (70) は、その側端部を前記側方押さえ片 (56) と前記パネルユニット (50) の正面部 (52) との間に形成された間隙 (57b) に上側から嵌入し、その下端部を、前記下方押さえ片 (81) と前記パネルユニット (50) の正面部 (52) との間に形成された間隙 (57a) に押入することにより、前記パネルユニット (50) に着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0010】
本発明は、メダル受け皿(43)を照明する機能を有するスロットマシンである。
前記本体キャビネット(1)は、正面側に開口する箱型の筐体であり、内部には、遊技メダルを貯留すると共に払い出すためのホッパーユニット(5)や、スロットマシンに電源を入れるため電源ユニット(4)などが設置されていてもよい。
前記前扉(3)は、本体キャビネット(1)の開口部(11)を開塞自在に取り付けられており、扉を閉めるとスロットマシンの正面構造となるように形成されているものである。すなわち、スロットマシンを操作するための操作部(41)と、払い出されたメダルを貯留しておくためのメダル受け皿(43)が設けられており、この他にも、回転リール(23)を見ることができる図柄表示窓(31)等を設けることができるものである。
【0011】
また、前扉(3)の操作部(41)とメダル受け皿(43)との間には、パネルユニット(50)が取り付けられていて、前扉(3)の内部には蛍光灯などの照明装置(45)が設けられていて、パネルユニット(50)を内側から照射するようになっている。
なお、この前扉(3)は、本体キャビネット(1)に固定されていてもよいし、分離可能に形成されていてもよい。さらにまた、この前扉(3)は、上扉(30)、下扉(40)のように上下に二分割して形成することもできる。
【0012】
前記リールユニット(22)は、表面に複数の図柄が表示される回転リール(23)を複数(例えば3個)有し、各回転リール(23)の回転軸には、特に図示しないが、これらを回転させるための駆動モータがそれぞれ設けられている。
前記パネルユニット(50)は、前記操作部(41)とメダル受け皿(43)との間に取り付けられた部材であり、表示パネル(70)を前扉(3)に配置するためのものである。なお、パネルユニット(50)は、スロットマシンの軽量化の観点より、合成樹脂製とすることができる。
【0013】
そして、パネルユニット(50)は、正面部(52)と、底面部(53)を少なくとも有しているが、例えば側面部(59)を有していても良い。また、前記表示パネル(70)に表示される所定の表示とは、例えば文字やイラスト等の、スロットマシンの正面デザインの一部を構成するものとすることができるが、これに限られない。
前記正面部(52)には、開口部(51)が設けられている。開口部(51)は、表示パネル(70)の表示が視認可能な大きさに形成されており、正面部(52)を構成する板材に穴を設けたものの他、正面部(52)を構成する枠材により囲まれた部分とすることもできる。
【0014】
前記底面部(53)は、前扉(3)に取り付けた状態で、正面部(52)よりも奥方向に段部を形成する部分である。そして、この底面部(53)には、前記照明装置(45)の光が通過可能な孔(55)が設けられている。すなわち、照明装置(45)からの光線の一部が、メダル受け皿(43)を照射することができるような位置に、設けられているものである、なお、孔(55)は、複数であっても単数であってもよい。この孔(55)は、メダル受け皿(43)を照明するための透光部(200)を構成するものである。
【0015】
そして、前記孔(55)を、パネルユニット(50)の内部側から塞ぐ位置に、透光部材(80)が取り付けられている。透光部材(80)は、透明のあるいは透光性を有する色つきの合成樹脂等により形成した部材であり、正面部(52)から底面部(53)に連続するように形成されている。例えば、正面部(51)と底面部(53)の内側隅角部(58)に沿うような形状であって、正面部(51)と底面部(53)の双方の内側面に当設可能な、例えば断面略L字型のブロックとすることができる。また、透光部材(80)の底面部(53)側に、前記孔(55)に嵌入可能な突起部(82)を設けても良い。
【0016】
さらに、前記透光部材(80)は、前記表示パネル(70)を裏面側から係止可能な下方押さえ片(81)を有している。すなわち、表示パネル(70)が外部からの圧力によりパネルユニット(50)の内側に外れてしまうのを留めるための手段を有している。
ここで、下方押さえ片(81)は、透光部材(80)の正面部(52)側に形成され、正面部(52)と下方押さえ片(81)との間には、表示パネル(70)が嵌入可能な間隙(57a)ができるようになっている。具体的には、パネルユニット(50)の開口部(51)の下辺裏面側もしくは下方押さえ片(81)の正面側に段部を形成することにより、間隙(57)を形成することができる。そして、この間隙(57)は、前記表示パネル(70)の下端部を押入可能な幅を有しているので、表示パネル(70)の下端部を、前記下方押さえ片(81)及び正面部(52)との間に押入することができるものである。
【0017】
このように、透光部材(80)は、孔(55)を塞いで埃の侵入を防いだり、通過する光線に着色することもでき、透光部(200)の一部として機能する。さらに透光部材(80)は、表示パネル(70)の下端部を内側から下方押さえ辺(81)で押さえる働きも有している。すなわち、透光部材(80)は、透光部(200)を兼ねたパネル押さえとして機能するものである。
【0018】
本発明によれば、パネルユニット(50)の開口部(51)の下辺には、別途パネル押さえを取り付けたり、パネルユニット(50)に直接形成する必要がないことから、パネルユニット(50)の製造が容易となる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0019】
すなわち、請求項2記載の発明は、前記透光部材 (80) は、前記パネルユニット (50) の正面部 (52) と底面部 (53) の内側隅角部に沿うように、正面部 (52) から底面部 (53) に連続する形状を有し、前記パネルユニット (50) の裏面側から取り付けられることを特徴とする。
本発明は、透光部材の形状及び取り付け方法を限定したものである。
(請求項
請求項記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
【0020】
すなわち、請求項記載の発明は、前記前扉(3)を本体キャビネット(1)に着脱自在に取り付け、支持体(21)に少なくとも前記リールユニット(22)を設置した交換ユニット(2)を、前記本体キャビネット(1)内部に着脱自在に形成し、前記パネルユニット(50)を、前記前扉(3)に着脱自在に形成したことを特徴とする。
本発明は、前扉(3)及びリールユニット(22)を最低限交換可能に形成した分離型スロットマシンである。
【0021】
前記交換ユニット(2)は、支持体(21)及びリールユニット(22)とから構成されているが、他の構成部品、例えば、遊技機を制御するための主基板(25)や遊技を制御するための副基板(26)を搭載した基板ユニット(24)が含まれていてもよい。
支持体(21)は、交換ユニット(2)を本体キャビネット内部に固定するためのものである。この支持体(21)は、リールユニット(22)及び主基板(25)等の機器を設置することが可能な強度を有する枠状の構造体であれば良いものであり、具体的には、例えば、図1に示すように、直方体状の枠構造からなる金属枠のようなものを含むものである。そして、支持体(21)の内部には、複数の仕切り等を設けて、主基板(25)等を配置しやすくしても良いものである。支持体(21)は、例えばクリップなどの固定装置(10)により本体キャビネット内部に固定されると共に、固定装置(10)を解除することにより、本体キャビネット(1)から取り出し可能となっている。
【0022】
本発明においては、前記前扉(3)は、本体キャビネット(1)に着脱自在に形成されている。すなわち、本体キャビネット(1)に、係合部(6)を介して着脱自在に取り付けられており、本体キャビネット(1)から前扉(3)を取り外し、他の前扉(3)を取り付けることが可能である。
本発明によれば、遊技内容を変えたいときには、前扉(3)を開けて交換ユニット(2)を取り外し、新しい交換ユニット(2)を取り付ければ、本体キャビネット(1)をはじめ、遊技内容に直接関係ない部品はそのまま再利用することができる。また、スロットマシンの正面デザインを変えたいときには、前扉(3)を交換すればよい。
【0023】
(請求項
請求項記載の発明は、上記した請求項記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項記載の発明は、前記前扉(3)は、前記回転リール(23)の図柄を視認可能な図柄表示窓(31)を少なくとも有する上扉(30)と、前記操作部(41)及びメダル受け皿(43)を少なくとも有する下扉(40)とに分割されているとともに、前記パネルユニット(50)は、前記下扉(40)に着脱自在に形成されていることを特徴とする。
【0024】
本発明は、前扉(3)を上下に二分割しておのおの交換可能に形成したとともに、リールユニット(22)及びパネルユニット(50)を交換可能に形成した分離型スロットマシンである。
本発明においては、前扉(3)は、上扉(30)、下扉(40)とに分割されている。前記上扉(30)は、図柄表示窓(31)を少なくとも有しており、スロットマシンの正面構造の上側を形成するものである。前記下扉(40)は、操作部(41)及びメダル受け皿(43)及びパネルユニット(50)を少なくとも有し、スロットマシンの正面構造の下側を形成するものである。
【0025】
そして、前記上扉(30)、下扉(40)は、それぞれが、本体キャビネット(1)から取り外し可能に形成されている。従って、上扉(30)、下扉(40)を別々に交換することができる。
また、本発明においては、パネルユニット(50)が前扉(3)から着脱自在に形成されている。すなわち、前扉(3)からパネルユニット(50)を取り外し、他のパネルユニット(50)を取り付けることが可能である。具体的には、パネルユニット(50)にパネルユニット係合部54を設け、一方、下扉(40)には扉側係合部(46)を設け、両者を係合又は解除することにより、着脱自在とすることができる。
【0026】
これは特に、上扉(30)のみを交換したい場合に意義がある。すなわち、操作部(41)及びメダル受け皿(43)のデザインはほとんど変える必要がないので、台交換の際、下扉(40)は交換しない方が好ましい。しかし、スロットマシンの正面デザインが変化するため、パネル部分のデザインは交換する必要が生じる。このような場合でも、下扉(40)を交換せずに、パネルユニット(50)又はパネルユニット(50)に嵌入されている表示パネル(70)を交換するだけでよい。
【0027】
本発明によれば、遊技内容を変えたいときには、上扉(30)を開けて交換ユニット(2)を取り外し、新しい交換ユニット(2)を取り付ければ、本体キャビネット(1)をはじめ、遊技内容に直接関係ない部品はそのまま再利用することがてきる。また、スロットマシンの正面デザインを変えたいときには、上扉(30)を交換すればよい。そして、そのデザインに下扉(40)を合わせるためは、パネルユニット(50)又は表示パネル(70)を交換すればよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(図面の説明)
図1乃至図7は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は分離型スロットマシンSを示す分解斜視図、図2は分離型スロットマシンの開扉状態を示す斜視図、図3は下扉の分解斜視図、図4は下パネルユニットの斜視図、図5は下パネルユニットの縦断面図、図6は下パネルユニットの横断面図である。図7は本発明の他の実施の形態を示す前扉の斜視図である。
【0029】
本実施の形態における分離型スロットマシンSは、図1に示すように、大きく分けて、正面側に開口部11を有する本体キャビネット1、本体キャビネット1内部に着脱自在に設けられる交換ユニット2、本体キャビネット1の開口部11を開閉可能に塞ぐ前扉3とから構成されており、さらにこの前扉3は、本体キャビネット1の開口上部13を開閉可能に塞ぐ上扉30、本体キャビネット1の開口下部14を開閉可能に塞ぐ下扉40とから構成されている。
【0030】
(本体キャビネット1)
本体キャビネット1は、底板15及び側板16及び天板及び裏板からなる正面側に開口する筺体であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。そして、この中板12の下面には電源ユニット4が設けられ、底板15にはホッパーユニット5が固定されている。
【0031】
ここで、電源ユニット4は、中板12の下面に、取り付け板等を介して取り付けられており、特に図示しないが電源装置が内装されていると共に、遊技店側が種々の設定を行うためのスイッチ等、店操作部100を有している。
上記電源ユニット4及びホッパーユニット5は、交換ユニット2の交換に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、交換時には設置されたままにしておけるようになっているものである。
【0032】
また、側板16の正面左側の下部には、前記下扉40を係合させ、回転自在に支持するための本体係合部62が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
さらに、本体係合部62の対向側の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
【0033】
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体としての支持体21と、この支持体21に固定されたリールユニット22及び基板ユニット24とから形成されている。
ここで、リールユニット22は、周囲に複数の図柄を表示した複数の回転リール23と、特に図示しないが、回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。また、前記基板ユニット24には、遊技及びスロットマシンの作動を制御するための主基板25と、各種演出を行うための副基板26が含まれている。
記支持体21の正面左側の縦枠には、前記上扉30を回転自在に係合するための支持体係合部60が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
【0034】
さらに、支持体係合部60の対向側の縦枠には、上扉30を閉めた際、上扉30をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2は、本体キャビネット1の中板12の上に乗せ、開口上部13内部に収納されるものである。そして、固定装置10により本体キャビネット1に固着される。
【0035】
(上扉30)
上扉30は、交換ユニット2の支持体21に回転自在かつロック可能に形成されている板状の扉であり、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、周囲に飾り部33を設けてある。そして、種々の表示を行うための表示部32が設けられているものである。
【0036】
ここで、前記飾り部33は、ランプ等により形成しても良く、入賞の報知その他の演出時にランプが点滅するようにしてもよい。また、前記表示部32は、7セグメントLED等により数字を表示するものや、特に図示しないが、画像を表示するための液晶画面あるいはCRTなどとしてもよい。
さらに、図2に示すように、上扉30の裏面には、前記支持体係合部60に係合可能な上扉係合部61が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、上扉係合部61の対向側には、ロック機構7が設けられている。
【0037】
以上のように構成された上扉30は、前記交換ユニット2を本体キャビネット1に固着した状態で、扉を閉めロックすることにより、本体キャビネット1の開口上部13を密閉することができるものである。このように形成すると、上扉30と交換ユニット2とを同時に交換することができる。
なお、本実施の形態では、上扉30は、交換ユニット2の支持体21に取り付ける構成としたが、本体キャビネット1の側板16に取り付けるようにしてもよい。この場合は、側板16に本体係合部62を設け、上扉係合部61を係合させる。
【0038】
(下扉40)
下扉40は、本体キャビネット1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、本体キャビネット1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。
下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。また、下部には払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43が形成されており、前記操作部41とメダル受け皿43との間には、遊技内容その他の表示をするための表示パネル70が嵌め込まれたパネルユニット50が着脱自在に取り付けられている。
【0039】
前記操作部41としては、下扉40の上面右端にはメダル投入口42及び上面左側に設けられたベットスイッチ、正面側にはスタートスイッチ及びストップスイッチ及び鍵穴44が設けられている。なお、ベットスイッチとは、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものであり、スタートスイッチ及びストップスイッチは、回転リール23の回転を開始及び停止させるためのものである。また、鍵穴44は、前扉3を解錠するためのものであり、この穴に所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが解除されるものである。そして、下扉40が解錠されることにより、上扉30も解放可能に形成されている。
【0040】
さらに、図2に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター48が設けられている。そして、下扉40の裏面下部の左右には、種々の音声を出力するためのスピーカ49が設けられている。
また、下扉40の裏面には、前記本体係合部62と係合可能な下扉係合部63が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部63の対向側には、ロック機構7が設けられている。
【0041】
ところで、図3に示すように、下扉40の操作部41とメダル受け皿43との間には、正面側に向かって開口する下扉開口部120が形成されており、前記パネルユニット50を取り付けることにより、この下扉開口部120が塞がれるようになっているものである。
前記下扉開口部120の下枠121及び縦枠122の上方には、パネルユニット50を取り付けるための扉側係合部46(46a,46b)が設けられている。この扉側係合部46は、後述するパネルユニット50のパネルユニット係合部54(54a,54b)と係合可能な形状に形成されているものである。具体的には、扉側係合部46aは、下扉開口部120の縦枠122の上方に設けられた孔であり、扉側係合部46bは、下扉開口部120の下枠121に設けられた切欠部である。さらに、扉側係合部46は、下扉40の裏面側から、パネルユニット係合部54の係合を解除可能に形成されている。
【0042】
また、下扉開口部120の内部には、パネルユニット50の表示パネル70を照明するための照明装置45が設けられている。照明装置45は、例えば蛍光灯などであり、表示パネル70を照明可能であると共に、少なくともパネルユニット50の底面部53にまで光線が届くような態様で取り付けられている。
(パネルユニット50)
パネルユニット50は、図3乃至図6に示すように、前記下扉40の下扉開口部120を塞ぐように取り付けられるユニットであり、フレーム部材に表示パネル70を嵌入したものである。フレームの部分は、軽量化の観点から、合成樹脂により形成されている。
【0043】
パネルユニット50は、図3及び図4に示すように、開口部51を有する正面部52と、正面部52の底辺から奥方向に段部を形成する底面部53と、正面部52の両側片から奥方向に設けられた側面部59によりフレーム部材が構成されている。
前記正面部52には、開口部51が設けられている。開口部51は、表示パネル70の表示が視認可能な大きさに形成された穴である。そして、図4及び図6(A)に示すように、この開口部51の両側辺裏面側には、表示パネル70の左右の側端部を裏面側から係止可能な側方押さえ片 56が、上下方向にわたり設けられている。すなわち、表示パネル70の左右の側端部が外部からの圧力によりパネルユニット50の内側に外れてしまうのを防止するようになっている。
【0044】
さらに、正面部52の裏面上方であって、開口部51の左右側には、パネルユニット50を下扉40に取り付けるためのパネルユニット係合部54aが二つ設けられている。パネルユニット係合部54aは、図4に示すように、相対向するフック部を有する突出片であり、下扉40の縦枠122の上方に設けられた扉側係合部46aと係合可能に形成されている。
【0045】
前記底面部53には、前記照明装置45の光が通過可能な孔55が設けられている。この孔55は、底面部53の長手方向に設けられた長方形状であり、照明装置45からの光線がメダル受け皿43を照射可能な位置に、二つ設けられている。なお、孔55の形状はこれに限られず、例えば円又は楕円の孔55を複数設けてもよい。また、孔55は単数であってもよい。
【0046】
そして、前記孔55を、パネルユニット50の内部側から塞ぐ位置に、透光部材80が取り付けられている。なお、前記孔55と透光部材80とにより、透光部200が構成されるものであるが、これについては後述する。また、底面部53の後端部には、図4に示すように、パネルユニット係合部54bが設けられている。パネルユニット係合部54bは、下方に爪部を有する突出部であり、下扉40の下枠121に設けられた扉側係合部46bと係合可能に形成されている。
【0047】
前記側面部59は、図1に示すように、パネルユニット50を下扉40に取り付けた状態で、下扉40の側面部の一部を構成するものである。
ここで、前記透光部200について詳述する。
透光部200は、パネルユニット50の底面部53に穿設された孔55及びこの孔55を塞ぐ透光部材80とからなる。
【0048】
前記透光部材80は、透明のあるいは透光性を有する色つきの合成樹脂により形成した部材であり、パネルユニット50の正面部52の裏面に、ねじ等により固定されるものである。
具体的には、透光部材80は、図4又は図5に示すように、正面部51と底面部53の内側隅角部58に沿う略L字状のブロックであって、正面部51と底面部53の双方の内側面に当設可能となっている。
【0049】
ここで、前記透光部材80は、前記表示パネル70を裏面側から係止可能な下方押さえ片81を有している。この下方押さえ片81は、表示パネル70の下端部が外部からの圧力によりパネルユニット50の内側に外れてしまうのを防止するためのものである。
具体的には、下方押さえ片81は、図5に示すように、透光部材80の正面部側に形成された立設片であり、正面部52の開口部51の下辺裏面側と下方押さえ片81との間には間隙57aが形成されている。間隙57aは、図5(A)に示すように、パネルユニット50側に段部を設けることにより形成されるものであるが、図5(B)に示すように、透光部材80側に段部を設けることにより形成してもよい。
【0050】
さらに、透光部材80の底面部53側には、前記孔55に嵌入可能な突起部82が設けられている。この突起部82は孔55に嵌入可能となっており、図6(B)に示すように、プリズム加工が施してある。このように形成することにより、照明装置45の光線が乱反射して、メダル受け皿43の広い範囲を照射することができる。なお、図6(B)は、図6(A)のI−I線断面図である。
【0051】
ここで、図示した例によれば、一の孔55に一の透光部材80を対応させて設けているが、複数の孔55を単一の透光部材80で塞ぐように形成してもよい。あるいは、一の孔55を複数の透光部材80で塞ぐように形成してもよい。
このように、透光部材80は、孔55を塞いで埃の侵入を防いだり、透光部材80を色つきの素材で形成することにより通過する光線に着色することもでき、透光部200の一部として機能する。さらに透光部材80は、表示パネル70の下端部を内側から下方押さえ片81で押さえる働きも有している。すなわち、透光部材80は、孔55を塞ぐ位置に取り付けることにより、透光部200を兼ねたパネル押さえとして機能するものである。
【0052】
従って、パネルユニット50の開口部51の下辺には、パネル押さえを別途形成したり取り付けたりする必要はなく、部品数を少なくできると同時に、パネルユニット50の製造にあたり、パネル押さえを形成するための複雑な金型も必要としない。このため、スロットマシンの製造コストを低く押さえることができる。
ところで、パネルユニット50は、以上のように構成されたフレーム部材に、表示パネル70を嵌め込んだものである。
【0053】
表示パネル70は、透光性を有するアクリル板等の部材からなり、文字、イラスト、写真等を表示してある表示部を有している。そして、遊技機の電源がONの時には、前記下扉開口部120内に設けられた照明装置45により内側から照射されるようになっている。
この表示パネル70は、図5及び図6(A)に示すように、側方押さえ片56及び透光部材80の下方押さえ片81とにり形成される間隙57(57a,57b)に嵌入可能であり、パネルユニット50の上面側から、側方押さえ片56により形成される間隙57bに側端部を嵌入させて下方に押し込むことにより、開口部51を塞ぐようになっている。そして、開口部51の下辺にまで押入したときには、表示パネル70の左右端部は側方押さえ片56と正面部53の裏面とにより、表示パネル70の下端部は下方押さえ片81と正面部53の裏面とにより、それぞれ間隙57b及び間隙57aの間で挟持された状態となる。このとき、表示パネル70の上端部は特に裏面側から押さえられてはいないが、左右側端部を上下にわたり側方押さえ片56が裏面側から支持していると共に、表示パネル70の下端部を透光部材80の押さえ辺81が裏面側から支持していることから、正面側からの圧力にも十分な強度を持たせることができる。
【0054】
なお、このように、表示パネル70をフレーム部材の上側からスライドさせて嵌め込むようにしたことから、取り外すときは表示パネル70を両面から手で挟んで引き上げれば容易に取り外すことができ、また嵌め込むときも表示パネル70の下端部を間隙57bに差し込んで押し下げるだけでよい(図4参照)。
(パネルユニット50の交換)
次に、上記構成を有するパネルユニット50の交換について述べる。
【0055】
表示パネル70は、遊技の説明等が書かれている場合には、遊技変更に際し変更する必要があり、遊技の説明等が書かれていない場合でも、上扉30のデザインとそろいであることが多いので、上扉30を交換するとき同時に交換する必要がある。
この場合、表示パネル70を嵌め込んだパネルユニット50を交換することもできるし、パネルユニット50のフレーム部材は交換せず、表示パネル70のみを交換することもできる。このように、表示パネル70又はパネルユニット50を下扉40から取り外して交換することにより、下扉40を交換しなくても、下扉40の正面デザインを変えることができ、特に、操作部41を取り替える必要がない場合には効果的である。
【0056】
パネルユニット50を交換する場合には、下扉40の裏面側から、パネルユニット50のパネルユニット係合部54と、下扉開口部120の下枠121及び縦枠122の扉側係合部46の係合を解除する。そして、パネルユニット50を下扉40の正面方向に押し出せば、パネルユニット50を下扉40から取り外すことができる。しかる後、別のパネルユニット50又は表示パネル70を交換したパネルユニット50を下扉開口部120に取り付ける。
【0057】
このように、本実施の形態によれば、表示パネル70の照明をすると同時にメダル受け皿部分の照明ができ、さらに表示パネル70の交換も容易にでき、加えて低コストで製造できる分離型スロットマシンSを提供することができるものである。
なお、本実施の形態は、前扉が上下二分割されているものであったが、図7に示すように、前扉3が一枚に形成されているものであってもよい。この場合には、係合部6及びロック機構7の突出片90は本体キャビネット1の側板16に設けることとなる。
【0058】
また、本発明は、分離型スロットマシンに限らず、分離型でないスロットマシンにも使用できるものである。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1又は2
すなわち、請求項1又は2記載の発明によれば、表示パネルの照明をすると同時にメダル受け皿部分の照明ができ、加えて低コストで製造できるスロットマシンを提供することができる。
【0060】
(請求項
請求項記載の発明によれば、上記した請求項1又は2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項記載の発明によれば、台交換の際、交換不要な部分はそのまま再利用することができ、資源の有効利用を図りつつ、経済性、機能性に優れた分離型スロットマシンを提供することができる。
【0061】
(請求項
請求項記載の発明によれば、上記した請求項記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項記載の発明によれば、台交換の際、必要最低限の交換ですみ、交換部分をコンパクト化でき、輸送梱包の便に優れた分離型スロットマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であって、分離型スロットマシンの分解斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態であって、分離型スロットマシンの、本体から前扉3を外した分解斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態であって、下扉から下パネルユニットを分離した分解斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態であって、下パネルユニットの斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態であって、下パネルユニットの縦断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態であって、下パネルユニットの横断面図である。
【図7】 本発明の他の実施の形態であって、前扉から下パネルユニットを分離した分解斜視図である。
【符号の説明】
S 分離型スロットマシン 1 本体キャビネット
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源ユニット 5 ホッパーユニット
6 係合部 7 ロック機構
10 固定装置 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板
21 支持体 22 リールユニット
23 回転リール 24 基板ユニット
25 主基板 26 副基板
30 上扉 31 図柄表示窓
32 表示部 33 飾り部
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 メダル受け皿
44 鍵穴 45 照明装置
46 扉側係合部
48 メダルセレクター 49 スピーカ
50 パネルユニット 51 開口部
52 正面部 53 底面部
54 パネルユニット係合部 55 孔
56 側方押さえ片 57 間隙
58 隅角部 59 側面部
60 支持体係合部 61 上扉係合部
62 本体係合部 63 下扉係合部
70 表示パネル
80 透光部材 81 下方押さえ片
82 突起部
90 突出片 100 店操作部
120 下扉開口部 121 下枠
122 縦枠 200 透光部

Claims (4)

  1. 正面側に開口する本体キャビネットと、
    本体キャビネットの開口部を開閉自在に塞ぐ前扉と、
    複数の図柄が表示された回転リールを回転可能に軸着した複数の駆動モータが固定されてなるリールユニットとを少なくとも有し、
    前記前扉には、払い出しメダルを貯留するためのメダル受け皿と、前記回転リールの作動を操作するための操作部とが少なくとも設けてあり、
    前記メダル受け皿と前記操作部の間には、
    開口部を有する正面部と、底面部を少なくとも有し、所定の表示を表示可能な表示パネルを前記開口部に嵌入したパネルユニットが着脱自在に取り付けられ、
    前記表示パネルは、前扉内部に設けた照明装置により裏面側から照明されるよう形成されているとともに、
    前記パネルユニットの底面部には、前記メダル受け皿を前記照明装置の光により照射するための透光部が設けられているスロットマシンであって、
    前記パネルユニットは、前記開口部の両側辺裏面側に上下方向にわたり設けられ、前記表示パネルの左右の側端部を裏面側から係止する側方押さえ片を有し、
    前記透光部は、
    前記パネルユニットの底面部に、前記照明装置の光が通過可能な孔を設け、
    前記パネルユニットの前記孔を塞ぐ位置に、正面部から底面部に連続する透光部材を取り付けて成り、
    前記透光部材の正面部側には、前記表示パネルの下端部を裏面側から部分的に係止する下方押さえ片を設け、
    前記表示パネルは、その側端部を前記側方押さえ片と前記パネルユニットの正面部との間に形成された間隙に上側から嵌入し、その下端部を、前記下方押さえ片と前記パネルユニットの正面部との間に形成された間隙に押入することにより、前記パネルユニットに着脱自在に取り付けられることを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記透光部材は、前記パネルユニットの正面部と底面部の内側隅角部に沿うように、正面部から底面部に連続する形状を有し、前記パネルユニットの裏面側から取り付けられることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
  3. 前記前扉を本体キャビネットに着脱自在に取り付け、
    支持体に少なくとも前記リールユニットを設置した交換ユニットを、前記本体キャビネット内部に着脱自在に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のスロットマシン。
  4. 前記前扉は、
    前記回転リールの図柄を視認可能な図柄表示窓を少なくとも有する上扉と、
    前記操作部及びメダル受け皿を少なくとも有する下扉とに分割されているとともに、
    前記パネルユニットは、前記下扉に着脱自在に形成されていることを特徴とする請求項記載のスロットマシン。
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