JP3722638B2 - 人工水晶に発生するエッチチャンネルの抑止方法及び人工水晶の加工方法並びにこれらによる高品位人工水晶、水晶ウェハ及び水晶片 - Google Patents

人工水晶に発生するエッチチャンネルの抑止方法及び人工水晶の加工方法並びにこれらによる高品位人工水晶、水晶ウェハ及び水晶片 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の技術分野】
本発明は人工水晶に発生するエッチチャンネルの抑止方法及び人工水晶の加工方法並びに高品位人工水晶、水晶ウェハ及び水晶片を産業上の技術分野とし、特に人工水晶の格子欠陥に起因してエッチングによって生ずるエッチチャンネルの発生を抑止する処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(発明の背景)人工水晶は、エレクトロニクスの発展とともに、圧電現象及び光学特性から、振動子(発振子、共振子)、弾性表面波素子及び光学素子等を含む水晶素子の原材料として有用されている。一般には、用途等に応じて+5゜XやATカット等の角度で人工水晶を切断して水晶ウェハとし、これを機械的に切断して複数の水晶片を得ている。
【0003】
近年では、例えば+5゜Xカットを用いた音叉型振動子においては、量産化あるいは小型化、薄型化の傾向から、機械加工に代えて、エッチング処理による外形加工(切断)により、複数の水晶片を得ることが行われている。
【0004】
【従来技術】
(従来技術の一例)第5図は人工水晶の育成方法(概略)を説明する模式図である。人工水晶はオートクレーブ(金属筒炉)1内で、水熱合成法によって育成される。通常では、バッフル板(対流制御板)2で仕切られた上方に水晶種子3を下方にラスカ(屑水晶)4を配置し、育成溶液5としての水酸化ナトリウム(NaOH)溶液を注入する。オ−トクレ−ブ1はヒータ6によって加熱され、水晶種子側は300〜350℃、ラスカ側は360〜400℃の温度に制御される。なお、オ−トクレ−ブ1の上端開口部は、圧力計7を有する金属蓋8で閉塞される。
【0005】
このようなものでは、ラスカ4が育成溶液5中に飽和分まで溶解し、オートクレーブ1内の温度差による対流によって、水晶種子3の周囲に接近する。そして、水晶種子3の周囲での温度低下により、育成溶液中の過飽和状態となったSiO2分子が水晶種子3に析出し、3方晶系の人工水晶に成長する。
【0006】
水晶種子3は、用途等によって、結晶軸(XYZ)のY軸方向に長い角棒や平板状のものが適用される。そして、人工水晶を音叉型水晶振動子に適用する場合の水晶種子3は、一般に、水晶種子用の原石から切出され、主面(X−Y面)がZ軸に直交するZ板と称されるY軸方向に長い水晶板が適用される(第6図)。
【0007】
Z板の水晶種子3が前述のように育成されると、特にZ軸及びX軸方向に成長される(第7図のYカット図)。一般には、X軸方向に成長した領域では不純物を多く含むことからこの部分を切断除去して、Z軸(厚み)の中心に水晶種子3を、両側に成長領域9(ab)含む角柱水晶体21とする(第8図)。
【0008】
そして、音叉型水晶振動子を形成する場合は、角柱水晶体21を例えば+5゜Xカットで切断して水晶ウェハ10を得る(第9図)。なお、+5゜Xカットとは、Z板をX軸を中心としてY軸からZ軸方向へ+5゜回転して得られる切断角度である(第10図)。回転した新たな軸をY’及びZ’軸とする。
【0009】
このように切断された水晶ウェハ10は、機械的な研磨工程を経て平行平面とし、その厚みを約100μm以下に形成される。次に、水晶ウェハ10は、フォトリソグラフィー技術により電極を形成される(未図示)。そして、複数の音叉形状部11をマスクされ、NHHF液により、非マスク部をエッチングして、水晶ウェハ10から複数の音叉状水晶片を得る(第11図)。通常では水晶種子3は除いて音叉形状部11は形成される。なお、音叉状水晶片を得た後、電極を蒸着等により形成してもよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、人工水晶を育成するにあたっては、水晶種子3の完全な結晶構造を望まれるが、実際には結晶の一部に格子欠陥を含む。格子欠陥には点や線状のものがあり、Z板とした場合には、特にZ軸方向に線状の格子欠陥(線状欠陥とする)を多く含む。そして、オートクレーブ1内での水晶種子3の成長とともに、線状欠陥もそのまま(但しZ軸方向に対して約±20度の範囲内)進行して人工水晶中に生成される。
【0011】
このような線状欠陥部分は、エッチング液に対する化学的強度が弱く、液中に投入するとその部分が優先的にエッチングされる。したがって、第12図の断面図(但しZ板)に示したように、水晶ウェハ10のエッチング時には、Z軸方向の線状の格子欠陥部に対応して、通称エッチチャンネルと呼ばれるトンネル状の穴12や貫通孔13を形成する。
【0012】
また、線状欠陥の程度に応じてエッチチャンネルを生じないまでも、その表面に窪み(通称エッチピット)14を生じる。一般的には、エッチピット14の数に比例してエッチチャンネル数(穴12及び貫通孔13の合計)も増加する。
【0013】
一般には、エッチピット密度(ピット密度とする)A(個/cm)とエッチチャンネル密度(チャンネル密度とする)B(本/cm)のピットチャンネル密度比(チャンネル密度比とする)B/A(本/個)は、約0.2以上となる(但し、JIS及びIEC規格によるATカットでの評価)。なお、ATカットは、Y板(主面がY軸に直交した水晶板)をX軸を中心としてY軸からZ軸方向へ35゜15’回転して得られる切断角度である(第13図)。
【0014】
上述の+5゜Xカットの場合には、エッチチャンネルはZ軸方向が主面に対する垂直方向から若干ずれた、準垂直方向になる。したがって、水晶ウエハ10から各音叉状水晶片11に切断する際、エッチチャンネルは音叉状水晶片11の側面から内部に進行する。したがって、振動特性等を悪化させる。
【0015】
また、エッチング処理は、前述した外形加工(切り出し)以外でも、人工水晶の切断から水晶振動子等の水晶素子を形成する人工水晶の加工の間、例えば水晶ウェハ10の機械研磨後に生ずる加工歪層の除去あるいはその確認のために行われる。したがって、これらのエッチング処理時においても、水晶ウェハ10を分割した水晶片にはZ軸方向にエッチチャンネルを生ずることがある。
【0016】
そして、特に、エッチチャンネルの存在はその数(密度)が大きいほど、人工水晶、水晶ウェハ及び水晶片に対する占有積を大きくして破損等を生じさせ、実際上の製品化を不能としていた。また、クリスタルインピーダンス等の振動特性にも悪影響を及ぼすこともあった。
【0017】
このようなことから、JIS及びIEC規格では、人工水晶からATカットとして切出した水晶板(厚み約6mm)の単位面積当りのチャンネル密度(本/cm)をもって、人工水晶の評価を行っている。具体的には、5段階に分け、10(グレード1)、30(同2)、100(同3)、300(同4)、600(同5)本/cm の5段階に分けて評価している。
【0018】
そして、このような評価により、用途に応じて人工水晶をユーザに供給していた。例えば、上記のエッチング処理により、音叉型振動子を作成する場合には、チャンネル密度がグレード2近辺の30〜50本/cm程度を目安として、それ以下のものが望まれていた。
【0019】
しかしながら、格子欠陥(特に線状欠陥)の少ない人工水晶の育成には、水晶種子の品質及び育成条件等に細心の注意を払わなければならず、良好な結晶体を一様に得るには限度があった。このため、実際上では、人工水晶の育成後に、ロット毎にサンプルを抽出してエッチング処理、目視あるいはX線等による評価を行い、線状欠陥の少ないものを選別して供給せざるを得ず、歩留まりの悪い問題も引き起こしていた。
【0020】
このようなことから、例えば水晶ウェハの両主面(X−Y面)から電界拡散により金や銀を格子欠陥内に埋設して、エッチングによるエッチチャンネルの発生を防止する方法がある。しかし、これは装置も大がかりで、高価な金あるいは銀の使用により、経済性に欠ける問題があった。
【0021】
また、線状欠陥の少ない天然水晶から水晶種子を切出し、これから人工水晶を育成することも考えられるが、これらに適した大型な天然水晶は産出されにくく、あったとしてもかなりの高額(何千万)となり、現実には適応しない問題があった。
【0022】
(発明の目的)本発明は、エッチング処理によって生ずる人工水晶のエッチチャンネルの抑止方法及びこれらによる人工水晶の加工方法並びに高品位人工水晶、水晶ウェハ及び水晶片を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、人工水晶をエッチング溶液に投入してエッチング処理する以前に、人工水晶を水晶のαーβ転移点温度未満の温度で加熱処理したことを基本的な解決手段とする。
【0024】
【作用】
本発明では、人工水晶をエッチッング処理工程以前に加熱処理したので、以下の実験例で説明するように、非加熱処理のものに比較して、線状欠陥に起因したエッチングによって生ずるエッチチャンネルの発生数を減少する。以下、本発明を実施例(実験例)により詳述する。
【0025】
【実施例】
本実施例の各実験では、前述したと同様に、水熱合成法により育成された人工水晶をIEC規定の切断角度(ATカット)及び厚み(約6mm)で切断し、機械的な研磨工程を経て平行平面に形成された水晶板17を対象として、加熱処理を行った。
【0026】
但し、ここでは、角柱水晶体21を分割して水晶種子3を除去した人工水晶からATカットの水晶板17を得た(第1図)。そして、水晶板17の面粗さをWA#1000(研磨砥粒の大きさ)による仕上げとした。また、エッチング溶液としてはNHHFを使用し、エッチング時間を4時間として、水晶板17に発生するピット密度A及びチャンネル密度Bを測定した。
【0027】
さらに、加熱処理に際しては、第2図に示したように、ヒータ15を外周に有する円筒状の石英管16内に水晶板17を保持し、石英管16内の温度を熱電対18により検出して、温度制御装置19により内部温度を制御した。そして、いずれの場合も、常温から加熱温度(保持温度)に達する温度上昇時間を5時間とし、加熱温度から常温に戻る温度下降時間を5時間とした。なお、図中の符号20は石英管16の支持台である。
【0028】
【実験1】
表1は、本発明による加熱処理及び従来の非加熱処理として、水晶板17をエッチングしたときの、ピット密度A(個/cm)とチャンネル密度B(本/cm)を示したものである。但し、加熱温度は500℃であり、保持時間は100時間である。
【0029】
なお、本実験においては、同一原石から水晶板17を10枚切り出し、半分の5枚を加熱処理し、残り5枚を非加熱処理とした。そして、いずれも、エッチング処理後、一主面側から発生したエッチチャンネル数を複数領域でカウントし、これらの平均値から各水晶板17のピット密度A(個/cm)及びチャンネル密度B(本/cm)を求めた。
【0030】
ここでの実験結果値は、このように求めた各5枚のピット密度A及びチャンネル密度Bの平均値である。
Figure 0003722638
【0031】
表1から明らかなように、ピット密度Aは、加熱処理しても非加熱処理の場合と大差なく同様となる。しかし、チャンネル密度Bは、加熱処理すると、非加熱処理に対して1/10以下の約15本となる。これは、前述した音叉型振動子に適用する場合の目安となる50本以下となる。そして、チャンネル密度比B/Aは、非加熱処理で約0.2であるが、加熱処理では約0.02となる。このことから、加熱処理ではチャンネル密度B及びチャンネル密度比B/Aは、従来の非加熱処理に比較し、いずれも1/10以下になることが分かる。
【0032】
なお、この実験では、加熱温度を500℃、保持時間を100時間の一定として加熱処理をすると、エッチチャンネルの発生を抑止する効果のあることが判明した。しかし、加熱温度及び保持時間とエッチチャンネルの発生数との因果関係が不明である。そこで、これらを変化させたときのピット密度A、チャンネル密度B及びチャンネル密度比B/Aを明らかにするため、さらに次の実験を行った。
【0033】
【実験2】
表2は、加熱温度を変化させたときの水晶板17に生ずるピット密度A及びチャンネル密度Bの関係を示す実験結果である。但し、保持時間は実験の便宜上、10時間とし、温度上昇及び下降時間は前実験1と同様に5時間とした。
【0034】
また、本実験においては、育成後の同一原石(但し実験1の原石とは異なる)から隣接する3枚の水晶板17(厚み6mm)を5組切り出し、各組毎に中央の水晶板17(中央素板とする)を、200、300、400、500、550℃の温度で加熱処理し、両側の水晶板17(両側素板とする)を非加熱処理とした。
【0035】
そして、これらをエッチング処理後、中央素板については、複数領域において両主面から発生したエッチピット及びエッチチャンネル数をカウントとし、これらの平均値からピット密度A及びチャンネル密度Bを求めた。また、両側素板については、中央素板と対向する面側から発生したエッチピット及びエッチチャンネル数を複数領域においてカウントし、これらの平均値からピット密度A及びチャンネル密度Bを求めた。
【0036】
Figure 0003722638
【0037】
この表から明らかなように、加熱処理によるピット密度A2は、非加熱処理のピット密度A1に比較して幾分低下しているが、全体的には加熱温度に拘らずにほぼ一定で、実験1の結果と同様である。しかし、加熱処理によるチャンネル密度B2は、加熱温度の上昇とともに明らかに減少する。
【0038】
特に、非加熱処理に対する加熱処理によるエッチチャンネルの残存比率Pに示したように、300℃を越えると加熱処理によるチャンネル密度B2は非加熱処理とした同密度B1の105.5本から50本以下となって半減する。そして、500℃で約25%以下(25本)になり、さらにα−β転移点温度(理論値573℃)に近づく550℃では10%以下(9.5本)になる。また、加熱処理によるチャンネル密度比B2/A2は、これに伴って同様に減少し、500℃では約0.1となり、550℃では0.05となる。
【0039】
なお、この表2に基づき、第3図に加熱温度に対するチャンネル減少率特性を示す。この図から、α−β転移点温度(573℃)に近接するほど、非加熱処理に対するエッチチャンネルの減少率が増大することが窺い知れる。但し、加熱温度はα−β転移点温度を越えるとα型からβ型へと転移し、その後温度を下げても完全な可逆的性はなく双晶等を発生する虞があることから、転移点以上の温度に加熱することはできない。
【0040】
【実験3】
表3は、加熱時間と水晶板17に生ずるピット密度A及びチャンネル密度Bの関係を示す実験結果である。但し、加熱温度は500℃とし、温度上昇及び下降時間は実験1、2と同様に5時間とする。また、本実験においては、実験2と同様に、同一原石(実験2と同一原石)から隣接する3枚の水晶板17を3組切り出して、各組の中央素板を1、10及び50時間加熱処理し、両側素板を非加熱処理として、それぞれのピット密度A及びチャンネル密度Bを求めた。
【0041】
Figure 0003722638
【0042】
この表から明らかなように、加熱処理後のピット密度A2は前実験1、2と同様で加熱時間に関係なく、ほぼ一定である。しかし、チャンネル密度B2は加熱時間にも依存し、加熱時間が長いほど減少する。この例では、加熱後1時間で比加熱処理時の約25%と急激に減少し、その後の50時間でゆっくりと約10%にまで減少する。また、加熱処理によるチャンネル密度比B2/A2も、これと同様に1時間までに急減し、その後じっくりと約0.07までに減少する。
【0043】
なお、この表に基づき、加熱時間に対するチャンネル減少率特性を第4図に示す。この図から、加熱時間が長いほど、エッチチャンネルの発生数が減少し、非加熱処理に対するエッチチャンネルの減少率が増大することが窺い知れる。
【0044】
【実験による作用効果】
以上の実験結果から、加熱処理しても、本実験内の加熱温度及び加熱時間ではピット密度Aは殆どその影響を受けない。しかし、チャンネル密度Bは、加熱温度及び加熱時間に依存して確実に減少する。また、これに伴い、チャンネル密度比B/Aが従来に比して大幅に小さくなる。
【0045】
ちなみに、従来の非加熱処理によるチャンネル密度比B/Aは、前述したように最小で約0.2であり、最大では約0.45になり、平均的には0.35程度になる。但し、この値は人工水晶1本を対象とした平均的な値であり、人工水晶の切り出し部分によっては、0.2以下あるいは0.45以上となる水晶板17もある。この点、上記実験例による加熱処理した水晶板17では、チャンネル密度比B/Aを従来の最小値(約0.2)に対して1/10となる、0.02以下にできる。
【0046】
このようなことから、水晶板17のピット密度Aあるいはチャンネル密度Bに応じて、エッチング処理前に相応の加熱処理を行えば、チャンネル密度比B/Aを従来の約1/10以下とした0.02以下に減少して、チャンネル密度Bを50本以下に制御できる。したがって、通常通りに人工水晶を育成されて、チャンネル密度比B/Aが大きいものであっても、高品位化できるのできわめて有用となる。
【0047】
なお、水晶板17の加熱処理以前のチャンネル密度Bが、元々小さいものであれば、チャンネル密度比B/Aが0.02以下になるまで加熱しなくても、すなわち加熱温度が500℃より低くても、あるいは加熱時間が短くてもチャンネル密度Bを50本以下に制御できる。
【0048】
そして、エッチング処理により、前述の例えば+5゜カットとした水晶ウェハ10から例えば音叉状に形成する場合、音叉側面から内部に発生するエッチチャンネルを抑止するので、音叉状水晶片の破損を防止してクリスタルインピーダンス等の振動特性に与える影響も防止できる。
【0049】
【他の事項】
上記実施例では、JIS及びIEC規格によるATカット水晶板17を対象として加熱したが、例えば育成後の人工水晶を原石のままとして加熱処理したとしても、その加熱温度や加熱時間には多少のずれがあったとしても、同様の効果を奏することはいうまでもない。そして、この場合には、育成後の人工水晶のチャンネル密度に応じて、温度や時間を設定して加熱処理すれば、チャンネル密度を例えば50本以下に制御し得るので、格別の手段を講ずることなく従来通りの育成条件で、高品質の人工水晶を得ることができる。
【0050】
また、水晶板17を複数に分割して個々の水晶片を得て、これの研磨加工後に生ずる加工歪層の除去あるいは周波数調整のためにエッチング処理する場合であっても、エッチング処理以前に水晶片を加熱処理すればエッチチャンネルの発生を防止できる。要するに、エッチングによる外形加工処理工程以前の段階で人工水晶(原石)又は所定の形状に加工された水晶ウェハあるいは水晶片を加熱処理することにより、線状欠陥に起因したエッチングによるエッチチャンネルの発生を防止できる。
【0051】
但し、人工水晶は、水熱合成法により育成するため、棒状あるいは板状の水晶種子3をZ軸方向(厚み)の中央部に有する。そして、これらの水晶種子は、殆どの場合、前述同様にZ軸方向に線状欠陥を有する。したがって、育成初期においては、その表面が育成溶液(NaOH)に溶解して、水晶種子にエッチチャンネルを生じる。そして、人工水晶が育成されて冷却すると、アルカリ溶液や気泡が水晶種子のエッチチャンネル内に封じ込められたままとなり、所謂種子内欠陥部を存したままとなる。
【0052】
したがって、このような人工水晶を育成後に加熱すると、種子内欠陥部の膨張、破裂等により、そこから亀裂を生ずることがある。このようなことから、実際的には、実験例で示したように人工水晶あるいは角柱水晶体21を分割して水晶種子3を除去した上で、又は水晶板17あるいはこれを分割した水晶片とした上で加熱処理することが好ましい。
【0053】
また、本発明では特に音叉型振動子をエッチング処理により形成する場合について説明したが、これ以外のATカット等をエッチング処理する場合であっても同様の効果は奏するもので、切断角度に拘らず基本的には線状欠陥に起因してエッチング時に発生するエッチチャンネルの影響を防止する点での効果は同様である。
【0054】
また、加熱処理による効果の目安として、チャンネル密度Bを50本/cm以下にし得る点を記述してきたが、これ以上であっても、非加熱処理に比較してそれ相応にチャンネル密度Bを減ずることができる。したがって、本発明では、必ずしもチャンネル密度Bを50本/cmにしたもののみを発明の技術的範囲とするものではない。
【0055】
なお、従来においても、綿密な育成条件等によっては、その再現性はともかく、チャンネル密度比B/Aを約0.2以下として、チャンネル密度Bを50本以下に育成できる。しかし、本発明では、チャンネル密度を単に50本以下にできることが本発明の効果あるいは特徴ではではない。
【0056】
あくまでも、育成後におけるチャンネル密度比B/Aを例えば0.2以下に小さくした上で、すなわちピット密度Aは大きいものの加熱処理によりチャンネル密度Bを例えば50本/cm以下として小さくできる点に特徴がある。この点で、従来とは大きく相違しており、このことから、本発明では、加熱処理してしかもピット密度Aはともかくとしてチャンネル密度比B/Aを0.2以下とすることを一つの特徴としている。
【0057】
また、特開平3−185905号公報(水晶加工方法)では、水晶板17あるいは水晶片の研磨工程後に、水晶のα−β転移点温度以下の温度で5分間以上加熱処理することが提案されている。しかし、これは研磨工程による加工歪(結晶歪)を除去してエッチングの処理時間を短くするというもので、本願発明のように線状欠陥に起因したエッチングによるエッチチャンネルを少なくする技術思想ではなく、本質的に本願発明とは異なる。
【0058】
また、実験1では便宜的に10枚の水晶板17を切出して、各5枚づつ加熱及び非加熱処理とし、それぞれエッチピット及びエッチチャンネルをカウントした。そして、実験2及び3では3枚一組の水晶板17を切出し中央素板を加熱処理とし、両側素板を非加熱処理としてエッチピット及びエッチチャンネルをカウントした。したがって、カウントするに際しての方法が実験1と実験2及び3とでは若干異なるが、基本的にはその方法に相違はない。但し、実験2及び3の方が、より近接した部分でのエッチピット及びエッチチャンネルをカウントするので、実験1より測定精度は高いと考えられる。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、育成後の人工水晶を水晶のα−β転移点温度未満の温度で加熱処理したので、これによりピットチャンネル密度比B/A(本/個)を例えば0.2以下にし得て、チャンネル密度B(本/cm)を少なくした高品位の人工水晶(原石)、水晶ウェハ及び水晶片を提供できる。そして、このような人工水晶、水晶ウェハ、水晶片を用いることにより、特にエッチングによる水晶振動子の製造を容易にして、振動特性に優れた水晶素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する人工水晶からATカットの水晶板を切出す断面図である。
【図2】本発明の一実施例を説明する実験装置図で加熱処理装置の概略図である。
【図3】本発明の一実施例(実験2)による作用効果を説明する温度−エッチチャンネル特性図である。
【図4】本発明の一実施例(実験3)による作用効果を説明する時間−エッチチャンネル特性図である。
【図5】従来例を説明する人工水晶を育成するオ−トクレ−ブの断面図である。
【図6】従来例を説明する水晶種子(Zカット)の切断方位図である。
【図7】従来例を説明する水熱合成法によって育成された人工水晶のYカット図である。
【図8】従来例を説明する角柱水晶体の図である。
【図9】従来例を説明する人工水晶から+5°Xカットの水晶板を切出す断面図である。
【図10】従来例を説明する+5°Xカットの切断方位図である。
【図11】従来例を説明する音叉型水晶振動子を形成する水晶ウェハの平面図である。
【図12】従来例の問題点(エッチチャンネル)を説明する水晶ウェハ10(Zカット)の模式的な断面図である。
【図13】従来例を説明するATカットの切断方位図である。
【符号の説明】
1 オ−トクレ−ブ、2 バッフル板、3 水晶種子、4 ラスカ、5 育成溶液、6、15 ヒータ、7 圧力計、8 金属蓋、9 成長領域、10 水晶ウェハ、11 音叉状水晶片、12 エッチチヤンネル(穴)、13 エッチチャンネル(貫通孔)、14 エッチピット、16 石英管、17 水晶板、18熱電対、19 温度制御装置、20 支持台、21 角柱水晶体.

Claims (13)

  1. 人工水晶をエッチング溶液に投入して、前記人工水晶をエッチングにより外形加工処理する際、前記人工水晶の線状格子欠陥に沿って形成されるエッチピットからのエッチチャンネルの発生を抑止するエッチチャンネルの抑止方法において、前記人工水晶をエッチング溶液に投入してエッチングする以前に、前記人工水晶を水晶のαーβ転移点温度未満の温度で加熱処理したことを特徴とする人工水晶に発生するエッチチャンネルの抑止方法。
  2. 人工水晶をエッチング溶液に投入して、前記人工水晶をエッチングにより外形加工処理する際、前記人工水晶の線状格子欠陥に沿って形成されるエッチピットからのエッチチャンネルの発生を抑止するエッチチャンネルの抑止方法において、前記人工水晶をエッチング溶液に投入してエッチングする以前に、前記人工水晶を水晶のαーβ転移点温度未満の温度として、しかも前記人工水晶の表面に発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)とのピットチャンネル密度比B/A(本/個)が非加熱処理の人工水晶に比較して減少するとともに、前記エッチチャンネル密度Bが50(本/cm)以下になるまで加熱処理したことを特徴とする人工水晶に発生するエッチチャンネルの抑止方法。
  3. 人工水晶をエッチング溶液に投入して、前記人工水晶をエッチングにより外形加工処理する際、前記人工水晶の線状格子欠陥に沿って形成されるエッチピットからのエッチチャンネルの発生を抑止するエッチチャンネルの抑止方法において、前記人工水晶をエッチング溶液に投入してエッチングする以前に、前記人工水晶を水晶のαーβ転移点温度未満の温度として、しかも前記人工水晶の表面に発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)とのピットチャンネル密度比B/A(本/個)が0.2以下になるまで加熱処理したことを特徴とする人工水晶に発生するエッチチャンネルの抑止方法。
  4. 水熱合成法によって水晶種子を人工水晶に育成した後、少なくともエッチングによる外形加工処理工程を含む人工水晶の加工方法において、前記エッチングによる外形加工処理工程以前の段階で、前記人工水晶又は所定の形状に加工された人工水晶を、水晶のαーβ転移点温度未満の温度としてしかも前記エッチング処理によって発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/A(本/個)が非加熱処理の前記人工水晶に比較して減少するとともに、前記エッチチャンネル密度Bが50(本/cm)以下になるまで加熱処理したことを特徴とする人工水晶の加工方法。
  5. 水熱合成法によって水晶種子を人工水晶に育成した後、少なくともエッチングによる外形加工処理工程を含む人工水晶の加工方法において、前記エッチングによる外形加工処理工程以前の段階で、前記人工水晶又は所定の形状に加工された人工水晶を、水晶のαーβ転移点温度未満の温度としてしかも前記エッチング処理によって発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/A(本/個)が0.2以下になるまで加熱処理したことを特徴とする人工水晶の加工方法。
  6. 水熱合成法によって水晶種子を人工水晶に育成した後、前記人工水晶を水晶のαーβ転移点温度未満の温度で加熱処理し、エッチング処理によって発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが、非加熱処理の前記人工水晶に比較して減少しているとともに、前記エッチチャンネル密度Bが50(本/cm)以下であって9.5(本 / cm 以上である高品位人工水晶。
  7. 請求項6において、前記エッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cmのピットチャンネル密度比B/Aが0.2以下である高品位人工水晶。
  8. 水熱合成法によって水晶種子を人工水晶に育成した後、前記人工水晶を切断分割して水晶種子を除去し、前記分割された人工水晶を水晶のαーβ転移点温度未満の温度で加熱処理し、エッチング処理によって発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが、非加熱処理の前記分割された人工水晶に比較して減少しているとともに、前記エッチチャンネル密度Bが50(本/cm)以下であって9.5(本 / cm 以上である高品位人工水晶。
  9. 請求項8において、前記エッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが0.2以下である高品位人工水晶。
  10. 水熱合成法によって水晶種子を人工水晶に育成した後、規定の角度で複数の水晶ウェハに切断し、前記水晶ウェハを水晶のαーβ転移点温度未満の温度で加熱処理し、エッチング処理によって発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが、非加熱処理の前記水晶ウェハに比較して減少しているとともに、前記エッチチャンネル密度Bが50(本/cm)以下であって9.5(本 / cm 以上である高品位水晶ウェハ。
  11. 請求項10において、前記エッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが0.2以下である高品位水晶ウェハ。
  12. 水熱合成法によって水晶種子を人工水晶に育成した後、規定の角度で複数の水晶ウェハに切断して個々の水晶片に分割し、前記水晶片を水晶のαーβ転移点温度未満の温度で加熱処理し、エッチング処理によって発生するエッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが、非加熱処理の前記水晶片に比較して減少しているとともに、前記エッチチャンネル密度Bが50(本/cm)以下であって9.5(本/cm 以上である高品位水晶片。
  13. 請求項12において、前記エッチピットの密度A(個/cm)とエッチチャンネルの密度B(本/cm)のピットチャンネル密度比B/Aが0.2以下である高品位水晶片。
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