JP3722264B2 - 半導体単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体単結晶の製造方法に係わり、特に半導℃体原料の供給方法を改善し単結晶化率の向上を図った半導体単結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に半導体ウェーハの製造方法は、多結晶半導体原料を溶融し、この原料融液に単結晶よりなる種結晶を接触させ、種結晶から半導体単結晶を成長させる半導単結晶の製造方法が用いられている。
【0003】
例えば、チョクラルスキー法(以下、CZ法という。)によるインゴット状のシリコン単結晶の製造方法は、図10に示されるように、単結晶製造装置41の炉部材収納室42内に設置された石英ルツボ43に不定形な小塊形状の原料の多結晶シリコンm0を充填し、石英ルツボ43の外周に設けられたヒータ44によって多結晶シリコンm0を完全に加熱溶融した後、シードチャック45に取り付けられた種結晶(シード結晶)S0をシリコン融液に浸し、種結晶S0と石英ルツボ43を逆方向に回転させ種結晶S0を引上げてシリコン単結晶Ig0を成長させるものである。
【0004】
一般に使用される原料の多結晶シリコンは不定形な小塊形状であるため、図10に示すように、石英ルツボ43に充填される小塊形状の多結晶シリコンm0は嵩張り、石英ルツボ43に一度に大量に充填することは難しい。また、一回の単結晶引上げ毎に高価な新品の石英ルツボ42を使用せねば成らず、引上げコストが上昇する。
【0005】
そこでコスト低減の方策として、図11に示すようないわゆる原料追加チャージ方式が提案されている。この追加チャージ方式は単結晶製造装置51をゲートバルブ52により炉部材収納室53と単結晶収納部54に適宜仕切り可能にし、ゲートバルブ52の開放状態で単結晶引上げ初期に炉部材収納室53に配置された石英ルツボ55に充填し(図11(a))、小塊形状の多結晶シリコンm0を溶融して石英ルツボ55の約80%程度までシリコン融液L0を満たし(図11(b))、このシリコン融液L0とは別個に用意された原料で固体棒状の多結晶シリコン塊M0をシリコン塊保持手段56により保持して降下させて、シリコン融液L0に接触させて追加溶融させ(図11(c))、シリコン融液L0が石英ルツボ42のほぼ全体に満される。
【0006】
一方、多結晶シリコン塊M0の溶融後、シリコン塊保持手段56を上昇させ、完全ゲートバルブ52を閉じ、ゲートバルブ52により仕切られた単結晶収納部54内でシリコン塊保持手段56と種結晶保持手段57とを交換して取り付けし、この種結晶保持手段57に種結晶Sが取り付けられる(図11(d))。
【0007】
しかる後、ゲートバルブ52を開放し、種結晶S0を石英ルツボ55中で溶融状態のシリコン融液L0に接触させて、種結晶S0の下部に種結晶S0と同じ結晶方位を有する単結晶Ig0を成長させ(図11(e))、石英ルツボ55中にはシリコン融液L0がほとんど残らない状態とする(図11(e))。
【0008】
上記の単結晶製造装置51を用いた半導体単結晶の製造方法によれば、図11に示すような通常のCZ法の製造方法よりも石英ルツボ1個当たりのシリコン単結晶の生産量は増大する。
【0009】
しかし、この製造方法では、ヒータ58等が付勢された状態で単結晶製造装置51の稼働中に最低でも1回はゲートバルブ52を閉じて、炉部材収納室53と単結晶収納部54とを分離し、かつこの単結晶収納部54を開放してシリコン塊装置56と種結晶保持手段57との取付けの交換を行い、さらにシリコン塊保持手段56への多結晶シリコン塊M0の取り付け、および種結晶保持手段57への種結晶S0の取り付けを行わなければならず、単結晶収納部54は大気に曝される。大気に曝された単結晶収納部54を再度炉部材収納室53と連通させると、単結晶収納部54から塵埃などが落下し、単結晶Ig0の成長を阻害し単結晶化率(結晶欠陥が発生せず単結晶が得られる割合)を低減させる大きな要因になっている。さらに、ゲートバルブ52の開閉によるゲートバルブ室59からの塵埃などの落下も生じる。
【0010】
また、別のコスト低減の方策として、図12に示すようなわゆる原料のリチャージ方式がある。
【0011】
このリチャージ方式は単結晶製造装置61をゲートバルブ62により炉部材収納室63と単結晶収納部64に適宜仕切り可能にし、ゲートバルブ62の開放状態で単結晶Ig1を引上げて取り出し、炉部材収納室63に配置された石英ルツボ65に溶融シリコンL1を残存させ(図12(a))、次に、ゲートバルブ62により仕切られた単結晶収納部64内で種結晶保持手段66をシリコン塊保持手段67に交換して取り付け(図12(b))、このシリコン塊保持手段67に多結晶シリコン塊M1を取り付け、降下させてシリコン融液L1に接触させ溶融し、シリコン融液L1にする(図12(c))。
【0012】
多結晶シリコン塊M1の溶融によりシリコン融液L1は石英ルツボ65のほぼ全体に満され、一方、保持する多結晶シリコン塊M1が存在しなくなったシリコン保持手段67を上昇させ、ゲートバルブ62を閉じ、ゲートバルブ62により仕切られた単結晶収納部64内でシリコン塊保持手段67と種結晶保持手段66とを交換して取り付け、この種結晶保持手段66に種結晶S1が取り付けられる(図12(d))。
【0013】
しかる後、ゲートバルブ62を開放し、種結晶S1を石英ルツボ65中で溶融状態の多結晶シリコンM1に接触させて、種結晶S1に単結晶Ig1を成長させる(図12(e))。
【0014】
しかし、この製造方法でも、ヒータ68等が付勢された状態で単結晶製造装置61の稼働中に2回はゲートバルブ62を閉じて、炉部材収納室63と単結晶収納部64とを分離し、かつこの単結晶収納部64を開放して、種結晶保持手段66とシリコン塊保持手段67の交換、および逆にシリコン塊保持手段67と種結晶保持手段66の交換を行う必要があるため、単結晶収納部64は2回も大気に曝される。
【0015】
従って、このリチャージ方式は追加チャージ方式に比べてさらに塵埃などの落下により炉部材収納室63を汚損し、単結晶Ig0の成長を阻害し単結晶化率を低減させる大きな要因となる虞があった。
【0016】
さらに、上述した追加チャージ方式、リチャージ方式とも引上げ装置内のガス置換を必要とするため、1回の引上げに要するサイクルタイムは通常のCZ法よりも長くなる問題点がある。
【0017】
【発明が解決しょうとする課題】
そこで、原料半導体の供給時、半導体単結晶製造装置内を汚染することがなく、単結晶化率の向上が図れ、かつ1回の引上げに要するサイクルタイムも長くならない半導体単結晶の製造方法が要望されていた。
【0018】
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、半導体単結晶製造装置を汚染することなく原料半導体供給が行えて、単結晶化率も向上し、かつ1回の引上げに要するサイクルタイムを長くすることのない半導体単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本願請求項1の発明は、容器内に収容された半導体原料融液に種結晶を接触させて種結晶から半導体単結晶を成長させる半導体単結晶の製造方法において、種結晶に設けられた保持手段に固体状態の半導体原料塊を保持させる工程と、前記保持手段に保持された前記半導体原料塊を溶融して前記容器内に収容させる工程と、この工程に先行して半導体単結晶の製造の初期に容器内に半導体原料を溶融させる工程と、前記容器内の半導体原料融液に前記種結晶を接触させて単結晶を成長させる工程を有し、前記保持手段は円板形状の係止部であり、前記半導体原料塊に設けられた係止部は前記種結晶が収納される係合溝部と前記種結晶の円形形状の係合部を収納する中空部とを有し前記保持手段の係止部と前記半導体原料塊係止部を係合することにより前記半導体原料塊を保持し、前記半導体原料塊の溶融後前記保持手段の係止部を露出させ、この係止部を融液に接触させて半導体単結晶を成長させることを特徴とする半導体単結晶の製造方法であることを要旨としている。
【0020】
請求項2の発明では、前記種結晶の円形形状の係止部の直径は、円柱形状の種結晶の直径の3ないし4倍であることを特徴とする請求項1に記載の半導体単結晶の製造方法あることを要旨としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる半導体単結晶の製造方法の一実施の形態としていわゆる原料追加方式に用いられる単結晶製造装置について添付図面に基づき説明する。
【0022】
図1に示すような本発明に係わる半導体単結晶の製造方法に用いられる単結晶製造装置、例えばCZ法による単結晶引上げ装置1は、炉部材収納室2とこの炉部材収納室2の上方に連接して設けられた単結晶収納部3とで形成されている。炉部材収納室2にはヒータ4により加熱され黒鉛ルツボ5に内装された容器例えば石英ルツボ6が設けられており、この石英ルツボ6内で小塊形状の原料の多結晶シリコンm(図8(a)参照)が加熱溶融される。黒鉛ルツボ5は炉体7を貫通し、モータ(図示せず)に結合されて回転されるルツボ回転軸8に取り付けられている。
【0023】
また、単結晶収納部3には昇降自在に設けられたワイヤ9の下端に取り付けられた円筒形状の種結晶保持手段10が設けられており、この種結晶保持手段10には、種結晶Sが取り付けられている。
【0024】
図2および図3に拡大して示すように、種結晶保持手段10に取り付けられた種結晶Sは、中実円柱形状をなす種結晶本体S1とこの種結晶本体S1の一端部に設けられた保持手段例えば円板形状の円形係止部S2とで形成されている。
【0025】
また、種結晶Sには固体の半導体原料塊、例えば固体で円柱形状を有する原料の多結晶シリコン塊Mが保持されており、この多結晶シリコン塊Mの一端部例えば上端部には、上記円形係止部S2が収納される中空状の収納部M1と、この収納部M1に連接し円形係止部S2と係合する係止部M2と、この係止部M2に形成された係合溝部M3が設けられている。
【0026】
なお、11は種結晶Sに設けられた取付長孔S3を貫通し、種結晶Sを種結晶保持手段10に保持する係合ピンである。
【0027】
上記種結晶Sの円形係止部S2の直径d1は、種結晶本体S1の直径d2の3ないし4倍であり、円形係止部S2の厚みt1は20mm以上であることが好ましく、また係止部M2の厚みt2も20mm以上、収納部M1の高さh1は50mm以上であることが好ましい。
【0028】
従って、図4に示すように、種結晶Sによる多結晶シリコンMの保持は、種結晶本体S1が係合溝部M3を貫通し、収納部M3に収納された円形係止部S2を係止部M2に係合することによって行われる。
【0029】
なお、図5は、半導体原料塊の平面を示し、図6は半導体原料塊の側面を示し、図7は半導体原料塊の断面を示している。
【0030】
次に、単結晶引上げ装置1を用いた本発明に係わる半導体単結晶の製造方法の原料追加チャージ方式を説明する。
【0031】
図8は追加チャージ方式の半導体単結晶の製造工程図で、単結晶引上げ装置1の炉部材収納室2内に設置された石英ルツボ6に小塊形状の原料の多結晶シリコンmを充填し、さらに単結晶収納部3のワイヤ9に取り付けられた種結晶保持手段10に種結晶Sを取り付け、しかる後、図4で拡大して示したように種結晶Sの種結晶本体S1を係合溝部M3の側部から係合溝部M3に挿入させながら円形係止部S2を収納部M3に収納させ、円形係止部S2と係止部M2とを係合させることにより、多結晶シリコン塊Mを種結晶Sおよび種結晶保持手段10を介してワイヤ9に懸垂保持させる(図8(a))。
【0032】
次に、石英ルツボ6の外周に設けたヒータ4を付勢して多結晶シリコンmを完全に加熱溶融させ、多結晶シリコン塊Mの溶融より先に予め石英ルツボ6の約80%程度までシリコン融液Lを満させる(図8(b))。さらに、小塊形状の多結晶シリコンmとは別個に用意され、既に単結晶収納部3に収納され種結晶Sの円形係止部S2により保持されている多結晶シリコン塊Mを降下させてシリコン融液Lに接触させ追加溶融させる(図8(c))。多結晶シリコン塊Mの溶融が完了するとシリコン融液Lは石英ルツボ6のほぼ全体に満される。
【0033】
一方、多結晶シリコン塊Mが溶融されて種結晶Sは完全に露出され、引上げ時の種結晶の機能を果たせる状態になる(図8(d))。なお、多結晶シリコン塊Mの係止部M2が未溶融で円形係止部S2上に残存する場合には、種結晶Sの回転数を上げ遠心力により、係止部M2をシリコン溶融L中に落下させればよく、また多結晶シリコン塊Mが実質的に全部溶けて種結晶Sの円形係止部S2が露出されていれば、多結晶シリコン塊Mの一部が未溶融にまま種結晶Sに取り付いていてもよい。
【0034】
しかる後、単結晶引上げ装置1内を単結晶引上げ条件に適合させ、種結晶Sの円形係止部S2を石英ルツボ6中で溶融状態のシリコン融液Lに接触させて、円形係止部S2を融解したのち、種結晶Sに単結晶Igを成長させる(図8(e))。
【0035】
さらに単結晶インゴットIgを成長させて引上げを完了させるが、石英ルツボ6内には再使用可能な溶融シリコンLは残存していない(図8(e))。
【0036】
上述した本発明に係わる半導体単結晶の製造方法によれば、種結晶Sを、本来の種結晶として用いると共に多結晶シリコン塊Mを保持する保持手段として用いることにより、種結晶保持手段10とシリコン塊保持手段の交換のために、炉体8または単結晶収納部3を開放する必要がなく、多結晶シリコン塊Mを追加原料として溶融できて、石英ルツボ6に汚染のない十分なシリコン融液Lの供給が可能となり、一度に大容量のシリコン単結晶Igを高単結晶化率で引き上げることができる。
【0037】
また、単結晶引上げ装置1をゲートバルブにより炉部材収納室2と単結晶収納部3を適宜仕切るゲートバルブも不要となり、ゲートバルブの開閉に伴い単結晶収納部3から塵埃などが落下して、溶融シリコン融液Lが汚染されることもなくなり、単結晶Igの成長が阻害されることもなく、単結晶化率の高率化も図れる。
【0038】
さらに、引上げ工程における最初の小塊形状の多結晶シリコンmと多結晶シリコン塊Mとを同時に装填する時、および引き上げられた単結晶インゴットIgの取り出し時以外に、一連の工程中に炉体7または単結晶収納部3を開放する必要がないため、ガス置換も不必要であり、1回の引上げに要するサイクルタイムも通常のCZ法よりも長くなることがない。
【0039】
次に、本発明に係わる半導体単結晶の製造方法の他の実施の形態であるいわゆるリチャージ方式を上述の単結晶引上げ装置1を用いて説明する。
【0040】
図9はリチャージ方式の半導体単結晶の製造工程を示すもので、引き上げられた単結晶Igを引上げて、石英ルツボ6に溶融シリコンLを残存させ(図9(a))、次に、ゲートバルブを閉じて単結晶Igを取出すとともに、上述した実施の形態で用いた図8に示したと同様の構造を有する種結晶Sを種結晶保持具10に取り付け、この種結晶Sの円形係止部S2に多結晶シリコン塊Mの係止部M1を係合させる(図9(b))。しかる後、多結晶シリコン塊Mを降下させて、予め石英ルツボ6に収納されているシリコン融液Lに接触させて溶融し、シリコン融液Lにする(図9(c))。多結晶シリコン塊Mの溶融によりシリコン融液Lは石英ルツボ6のほぼ全体に満される。
【0041】
一方、多結晶シリコン塊Mが溶融した後の種結晶Sは完全に露出され引上げ時の種結晶の機能を果たせる状態になる(図9(d))。しかる後、単結晶引上げ装置1内を単結晶引上げ条件に適合させ、結晶Sの円形係止部S2を石英ルツボ6中で溶融状態のシリコン融液Lに接触させて、種結晶Sに単結晶Igを成長させる(図9(e))。
【0042】
本実施形態の半導体単結晶の製造方法によれば、種結晶Sを本来の種結晶として用いると共に多結晶シリコン塊Mを保持する保持手段として用いることにより、種結晶保持手段10とシリコン塊保持手段の交換のために、単結晶収納部3を開放する必要のは1回で済む。従って、シリコン単結晶Igの高単結晶化率で引き上げることが可能となり、半導体単結晶の製造コスト低減化に寄与する。
【0043】
このため、従来のリチャージ法では少なくとも2回であったゲートバルブの開閉回数を低減させ、開閉に伴う炉内への汚染のおそれを低減しつつ十分なシリコン融液の供給が可能となり、シリコン単結晶を高単結晶化率で引き上げることができる。
【0044】
【実施例】
実施例1(追加チャージ方式)
図8に記載の引上装置を用い、炉材収納室2および単結晶収納部3が大気解放状態で直径が22インチの石英ルツボに、小形塊状の多結晶シリコンを100kg充填した。ついでこの状態のまま単結晶収納部3に本発明の保持手段を設けた種結晶およびこの種結晶に20kgの円柱形状多結晶シリコン塊を保持させてゲートバルブを解放した状態で炉材収納室および単結晶収納部を閉じた。
【0045】
ついで石英ルツボ内の多結晶シリコンを溶融させた後、種結晶に保持させた多結晶シリコンを降下させて石英ルツボ内のシリコン融液と接触させ完全に融解した。続いて種結晶をシリコン融液に接触させ、保持手段に当たる部分を溶融せしめてから通常の方法に従ってシリコン単結晶を引き上げた。得られた無転位シリコン単結晶の収率を表1に示す。本実施形態において、ゲートバルブの開閉は行われていない。
【0046】
比較例1(追加チャージ方式)
図8に記載の引上装置を用い、炉材収納室2および単結晶収納部3が大気解放状態で直径が22インチの石英ルツボに、小形塊状の多結晶シリコンを100kg充填した。ついでこの状態のまま単結晶収納部3に専用の保持手段を介して円柱形状多結晶シリコン塊を保持させてゲートバルブを解放した状態で炉材収納室および単結晶収納部を閉じた。
【0047】
ついで石英ルツボ内の多結晶シリコンを溶融させたのち、専用の保持手段に保持させた多結晶シリコンを降下させて石英ルツボ内のシリコン融液と接触させ融解した。
【0048】
その後保持手段を単結晶収納部に引き上げ、ゲートバルブを閉じ、炉材収納部と隔離した後に単結晶収納部を開放して専用の保持手段を単結晶引上用のシコン種結晶に交換した。その後単結晶収納部を閉じ、内部雰囲気を炉材収納部と同一にした後にゲートバルブを開放し、種結晶を降下させて通常の方法に従ってシリコン単結晶を引き上げた。
【0049】
得られた無転位シリコン単結晶の収率を表1に示す。本比較例において、ゲートバルブの開閉は1回行われている。
【0050】
【表1】
Figure 0003722264
【0051】
実施例2(リチャージ方式)
図9に記載の引上装置を用い、通常の方法に従って、第1回目のシリコン単結晶を引き上げた。引き上げられた単結晶を単結晶収納部に引き上げ、ゲートバルブを閉じて取り出した。
【0052】
次に、取り出した単結晶の代りに、本発明の保持手段を設けた種結晶およびこの種結晶に50kgの円柱形状多結晶シリコン塊を保持させて単結晶収納部を閉じ、内部雰囲気を炉材収納部と同一にした後にゲートバルブを開放し、種結晶および多結晶シリコン塊を降下させて石英ルツボに残っているシリコン融液に接触させて多結晶シリコン塊を完全に融解した。その後、種結晶の保持手段に当たる部分を溶融せしめてから通常の方法に従ってシリコン単結晶を引き上げた。リチャージによって得られた無転位シリコン単結晶の収率を表2に示す。本実施例において、ゲートバルブの開閉が行われるのは1回のみであった。
【0053】
比較例2(リチャージ方式)
図9に記載の引上装置を用い、通常の方法に従って、第1回目のシリコン単結晶を引き上げた。引き上げられた単結晶を単結晶収納部に引き上げ、ゲートバルブを閉じて取り出した。
【0054】
次に、取り出した単結晶の代りに、専用の保持手段を介して50kgの円柱形状多結晶シリコン塊を保持させて単結晶収納部を閉じ、内部雰囲気を炉材収納部と同一にした後にゲートバルブを開放し、多結晶シリコン塊を降下させて石英ルツボに残っているシリコン融液に接触させて多結晶シリコン塊を融解した。その後、保持手段を単結晶収納部に引き上げ、ゲートバルブを閉じ、炉材収納部と隔離した後に単結晶収納部を開放して専用の保持手段を単結晶引上用のシリコン種結晶に交換した。その後、単結晶収納部を閉じ、内部雰囲気を炉材収納部と同一にした後にゲートバルブを開放し、種結晶を降下させて通常の方法に従ってシリコン単結晶を引き上げた。
【0055】
リチャージによって得られた無転位シリコン単結晶の収率を表2に示す。本実施例において、ゲートバルブの開閉は2回行われている。
【0056】
【表2】
Figure 0003722264
【0057】
【発明の効果】
本発明に係わる半導体単結晶の製造方法によれば、種結晶を種結晶と固体の半導体原料塊を保持する保持手段として兼用することにより、これら保持手段の交換をなくして、固体の半導体原料塊による原料供給に伴う単結晶製造装置内およびシリコン融液の汚染を防止し、単結晶化率の向上を図ることができる。
【0058】
また、種結晶の兼用により、炉体またはその一部の開放をなくし、あるいは開放回数を減少させても、追加原料として固体の半導体原料塊を用いて石英ルツボに十分なシリコン融液の供給が可能となり、さらに炉内ガスの置換も不要となり、1回の引上げに要するサイクルタイムを延長させることもない。
【0059】
またさらに、原料の追加チャージ方式に適用すれば、汚染のないシリコン融液を十分に石英ルツボに供給できるので、単結晶化率の高い大容量のシリコン単結晶を引き上げることができる。
【0060】
また、原料リチャージ方式に適用すれば、汚染のないシリコン融液を繰り返し石英ルツボに供給できるので、1個の石英ルツボから単結晶化率の高いシリコン単結晶を複数本引き上げることができ、製造コストを低減できる。
【0061】
さらに、固体の半導体原料塊の保持は、この半導体原料塊に設けた係止部と種結晶に設けた保持手段とを係合させることにより行うので、種結晶を種結晶と固体の半導体原料塊を保持する保持手段として兼用が可能となり、保持手段の交換をなくして、固体の半導体原料塊による原料供給に伴う半導体原料融液の汚染を防止し、単結晶化率の向上を図ることができる。また、炉内ガスの置換も不要となり、1回の引上げに要するサイクルタイムを長くすることがない。
【0062】
さらに、種結晶に設けられた係止部を円板形状にする場合には、単結晶化率の高い半導体単結晶の引上げが可能である。
【0063】
また、種結晶の円形形状の係止部の直径を、円柱形状の種結晶の直径の3ないし4倍にする場合には、確実に固体の半導体原料塊を保持できると共に、単結晶化率の高い半導体単結晶の引上げが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる半導体単結晶の製造方法に用いられる単結晶製造装置の概念図。
【図2】 本発明に係わる半導体単結晶の製造方法に用いられる単結晶製造装置に組み込まれた種結晶の側面図。
【図3】 図2に示す種結晶の平面図。
【図4】 本発明に係わる半導体単結晶の製造方法に用いられる単結晶製造装置に組み込まれた種結晶と半導体原料塊の係合状態を示す説明図。
【図5】 図4に示す半導体原料塊の平面図。
【図6】 図4に示す半導体原料塊の平面図。
【図7】 図4に示す半導体原料塊の断面図。
【図8】 本発明に係わる半導体単結晶の製造方法の一実施形態の製造工程図。
【図9】 本発明に係わる半導体単結晶の製造方法の他の実施形態の製造工程図。
【図10】 従来の半導体単結晶の製造方法に用いられる単結晶製造装置の概念図。
【図11】 従来の半導体単結晶の製造方法の製造工程図。
【図12】 従来の半導体単結晶の製造方法の他の製造工程図。
【符号の説明】
1 単結晶製造装置
2 炉部材収納室
3 単結晶収納部
4 ヒータ
5 黒鉛ルツボ
6 石英ルツボ
7 炉体
8 ルツボ回転軸
9 ワイヤ
10 種結晶保持手段
11 係合ピン
M 半導体原料塊(多結晶シリコン塊)
M1 収納部
M2 係止部
M3 係合溝部
S 種結晶
S1 種結晶本体
S2 保持手段(円形係止部)
S3 取付長孔

Claims (2)

  1. 容器内に収容された半導体原料融液に種結晶を接触させて種結晶から半導体単結晶を成長させる半導体単結晶の製造方法において、
    種結晶に設けられた保持手段に固体状態の半導体原料塊を保持させる工程と、
    前記保持手段に保持された前記半導体原料塊を溶融して前記容器内に収容させる工程と、
    この工程に先行して半導体単結晶の製造の初期に容器内に半導体原料を溶融させる工程と、
    前記容器内の半導体原料融液に前記種結晶を接触させて単結晶を成長させる工程を有し、
    前記保持手段は円板形状の係止部であり、前記半導体原料塊に設けられた係止部は前記種結晶が収納される係合溝部と前記種結晶の円形形状の係合部を収納する中空部とを有し
    前記保持手段の係止部と前記半導体原料塊係止部を係合することにより前記半導体原料塊を保持し、前記半導体原料塊の溶融後前記保持手段の係止部を露出させ、この係止部を融液に接触させて半導体単結晶を成長させることを特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  2. 前記種結晶の円形形状の係止部の直径は、円柱形状の種結晶の直径の3ないし4倍であることを特徴とする請求項1に記載の半導体単結晶の製造方法。
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