JP3720944B2 - 構造物吊り金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、構造物を吊り具で吊り込む際に用いる構造物吊り金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、構造物を吊り具で吊り込む場合は、例えば図2に示すように、構造物200の下端部201の4カ所に切り欠き部202…を設け、そこにワイヤーロープ300…を十字状に通して上方で交差させ、その交差部分301を吊り上げることで行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の吊り込み方法では、構造物200の自重が切り欠き部202…に集中するため、切り欠き部202…が破損することがあった。特に、周壁203をポーラスなコンクリートで形成して周壁203に透水性を持たせた浸透井戸のような比較的脆弱な構造物を吊り込もうとすると、切り欠き部202だけの破損に終わらず、ワイヤーロープ300が周壁203に接触して周壁203にひびが入ったり、その切り欠き部202や周壁203のひびから構造物200自体の破壊につながることもあり、安全上にも問題を有していた。
また、構造物200を吊り上げて段重ねする場合、下段の構造物に対する位置合わせが難しく、その位置合わせを正確に行うために、段重ね作業に時間を要していた。
【0004】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、構造物の破損や破壊を招くことなく、安全かつ確実に吊り込み作業を行うことができる構造物吊り金具を提供することを第1の目的とする。
また、構造物を吊り上げて段重ねする場合の正確な位置合わせを簡単に行えるようにすることを第2の目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、周壁をポーラスなコンクリートで形成して周壁に透水性を持たせた浸透井戸のような比較的脆弱な構造物の吊り金具において、前記構造物の底壁に周状にループ鉄筋を、周壁には前記ループ鉄筋の周上に等間隔に且つ底壁に対して略垂直状に吊り鉄筋をそれぞれ埋設するとともに、その吊り鉄筋の下端はループ鉄筋に係合させ、吊り鉄筋の上端には係止部を設けて構造物上端から突出させ、その係止部に索条部材を係合させて、吊り込むようにした、ことを特徴としている。また、上記第2の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記底壁に、構造物を段積みしたときの下段側構造物の係止部に対応させて係止部収納凹部を形成した、ことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はこの発明の構造物吊り金具の構成例およびその吊り込み方法を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。なお、この発明の構造物吊り金具1が適用される構造物2としては、地上、地中あるいは地下に設置される様々な施設がその対象となりうるが、ここでは浸透井戸に適用した場合を説明する。この構造物(浸透井戸)2は、ポーラスなコンクリートで形成した周壁21と、通常の堅固なコンクリートで形成した上壁22、底壁23とから成り、地中に設置しそのポーラスな周壁21から地下水を浸透させて貯留し井戸として用いるものである。
【0007】
この発明の構造物吊り金具1は、ループ鉄筋11と、周上に等間隔に配置した複数本(ここでは3本)の吊り鉄筋12…とから成っている。
【0008】
ループ鉄筋11は構造物2の底壁23に周状に、各吊り鉄筋12は構造物2の周壁21に底壁23に対して略垂直状に、それぞれ埋設されており、各吊り鉄筋12の下端部12aは鉤状に曲がってループ鉄筋11に係合し、各吊り鉄筋12の上端には穴13aを有する厚板状の係止部13が、その穴13aを上にして構造物2の上壁22の上端から突き出すようにして設けてある。
【0009】
また、底壁23には、構造物2を段積みしたときの下段側構造物の各係止部13に対応させて、当該係止部13の凸部分を収納可能な係止部収納凹部14…が形成してある。
【0010】
上記構成の構造物吊り金具1において、構造物2を吊り上げるときは、各係止部13の穴13aに索条部材3…、例えばワイヤーロープやチェーンを係止させ、その索条部材3…を中央で結合させ、その結合部分31をクレーン等で吊り上げるようにする。
【0011】
このように、ループ鉄筋11と各吊り鉄筋12とを構造物2に埋設し、ループ鉄筋11に係合された各吊り鉄筋12を索状部材3で吊り上げるようにしたので、構造物2に集中荷重をかけることなく吊り上げることができ、吊り上げ時の破壊安全性を大幅に向上させることができる。したがって、浸透井戸のような比較的脆弱な構造物であっても、破損や破壊を招くことなく、安全かつ確実に吊り込み作業を行うことができる。
【0012】
また、クレーン等で吊り上げた後、構造物2を段重ねするときは、下段側の構造物2の係止部13に、吊り上げている当該構造物2の係止部収納凹部14をあてがい、徐々に積み降ろすようにする。これにより、下段構造物2の係止部13がガイドの役割を果たすことになり、下段に対してほとんどずれることなく当該構造物2を積み重ねることができ、正確な位置合わを簡単に行うことができる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構造物吊り金具によれば、周壁をポーラスなコンクリートで形成して周壁に透水性を持たせた浸透井戸のような比較的脆弱な構造物の吊り金具において、ループ鉄筋とこのループ鉄筋の周上に等間隔に各吊り鉄筋とを構造物に埋設し、ループ鉄筋に係合された各吊り鉄筋を索状部材で吊り上げるようにしたので、構造物に集中荷重をかけることなくバランスよく吊り上げることができ、吊り上げ時の破壊安全性を大幅に向上させることができ、したがって浸透井戸のような比較的脆弱な構造物であっても、破損や破壊を招くことなく、安全かつ確実に吊り込み作業を行うことができる。
【0014】
また、クレーン等で吊り上げた後、構造物を段重ねするときは、下段側の構造物の係止部に、吊り上げている当該構造物の係止部収納凹部をあてがい、徐々に積み降ろすようにしたので、下段構造物の係止部がガイドの役割を果たすことになり、下段に対してほとんどずれることなく当該構造物を積み重ねることができ、正確な位置合わを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の構造物吊り金具の構成例およびその吊り込み方法を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図2】従来の構造物吊り込み方法を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
1 構造物吊り金具
11 ループ鉄筋
12 吊り鉄筋
13 係止部
13a 係止部の穴
2 構造物(浸透井戸)
21 周壁
22 上壁
23 底壁
3 索状部材
Claims (2)
- 周壁をポーラスなコンクリートで形成して周壁に透水性を持たせた浸透井戸のような比較的脆弱な構造物の吊り金具において、前記構造物の底壁に周状にループ鉄筋を、周壁には前記ループ鉄筋の周上に等間隔に且つ底壁に対して略垂直状に吊り鉄筋をそれぞれ埋設するとともに、その吊り鉄筋の下端はループ鉄筋に係合させ、吊り鉄筋の上端には係止部を設けて構造物上端から突出させ、その係止部に索条部材を係合させて、吊り込むようにした、ことを特徴とする構造物吊り金具。
- 上記底壁に、構造物を段積みしたときの下段側構造物の係止部に対応させて係止部収納凹部を形成した、ことを特徴とする請求項1に記載の構造物吊り金具。
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1997
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