JP3720925B2 - ガス供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガス供給装置に係り、特に圧縮したガスを被充填タンクに充填するよう構成されたガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
天然ガスを圧縮した圧縮天然ガス(CNG)を燃料にして走行する自動車(CNG車)の開発と共に圧縮天然ガスを自動車の燃料タンクに供給するガス供給装置の実用化が進められている。
【0003】
この種のガス供給装置においては、ガスを充填する管路に被充填タンクに充填される圧力又は流量を制御する制御弁と、制御弁から供給されたガスの圧力を検出する圧力伝送器(圧力検出手段)と、制御弁から供給されたガスの流量を検出する流量計とが配設され、制御装置が圧力伝送器により計測された圧力値又は流量計により計測された流量値に応じて該制御弁の弁開度を演算するように構成されている。
【0004】
また、ガス供給装置の制御装置では、CNG車の燃料タンクへのガス充填が開始されると被充填タンクとしての燃料タンクの容量に応じた圧力又は流量が演算され、この演算結果に基づいて制御弁の弁開度を制御して一定圧力上昇制御あるいは一定流量制御を行っている。
【0005】
そして、ガス充填中は、ディスペンサユニット内に配設された流量計及び圧力伝送器から出力された流量及び圧力の検出信号が制御装置にフィードバックされているため、制御装置は充填される流量及び圧力が時間の経過に応じた目標値となるように制御弁の弁開度を演算し、制御弁の弁開度を制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のガス供給装置においては、CNGディスペンサの制御弁の弁開度は、充填時間の経過に応じモデルタンクの流量及び圧力が所定の流量又は圧力となるように制御されていた。また、被充填側のタンク圧力(CNG車の燃料タンクの圧力)を直接計測することはできないため、ディスペンサ内に設けられた圧力伝送器から得た圧力値が目標圧力を超えたとき、当該被充填タンクへのガス充填が完了したと判断して制御弁を閉じるようにしていた。
【0007】
図9はガス充填制御を行う際の制御弁の弁開度、流量計測値、圧力計測値、被充填タンクの圧力の理論値(モデルを用いたときの値)を示すグラフである。図10は制御弁の弁開度が図9のように制御されたときの流量計測値、圧力計測値、被充填タンクの圧力変化を実験により求めたグラフである。
【0008】
尚、図9,図10において、制御弁の弁開度は破線で示し、流量計測値は実線で示し、圧力計測値は一点鎖線で示し、被充填タンクの圧力は二点鎖線で示してある。
本来、ガス充填制御中の圧力及び流量は、図9に示すように安定的に変化することが望ましい。ところが、実際には、図10に示すように圧力及び流量が頻繁に変動して振動しながらガス充填が行われる。このように、圧力及び流量が振動する原因は、制御弁の制御量をモデルに基づいて演算するため、実際のガス充填システムの制御量との間で差異生じて制御遅れが発生するからである。
【0009】
従来の方式では、現在の制御弁開閉度によるガス圧力変動は、ガスの粘性抵抗等による非線形性によりどのくらいの時間遅れを持ってあらわれるか全く推定できなかった。そのため、ガス圧力を一定に保つための制御弁の制御は、リアルタイムで行っても効果がなかった。
【0010】
従来の装置では、圧力及び流量の計測値が入力されてから演算結果を出力するまでの待ち時間が長いので、制御弁の制御遅れが生じ、この制御遅れにより圧力がある振幅で変動しながら上昇するため、実際には充填完了していないのに圧力計測値が瞬間的に目標圧力を超えてしまうことがある。
【0011】
そのとき、制御装置では、まだガス充填を行う必要があるのに、被充填側のタンク圧力が目標圧力に達したものと判断して制御弁を閉弁させてしまい、実際のタンク圧力が目標圧力に達していないにも拘わらずガス充填を終了させてしまうといった問題があった。
【0012】
そこで、本発明は上記問題を解決したガス供給装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有するものである。
本発明は、被充填タンクに充填される圧力又は流量を制御する制御弁と、該制御弁から供給されたガスの圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出された圧力値に応じて該制御弁の弁開度を演算する制御部とを有するガス供給装置において、
前記制御部は、
前記被充填タンクの容積に応じた充填時間に関するメンバーシップ関数を演算する第1の演算手段と、
充填開始からの時間を計測し、前記充填時間に関するメンバーシップ関数の値より、仮の制御弁開度を演算する第2の演算手段と、
前記圧力検出手段により検出された現在の圧力値と1サンプル前の圧力との差から圧力変化を求め、圧力変化に関するメンバーシップ関数の値より、前記制御弁の弁開度係数を演算する第3の演算手段と、
前記仮の制御弁開度に前記弁開度係数を乗算して前記制御弁の制御量を演算する第4の演算手段と、
を有することを特徴とするものである。
【0014】
従って、本発明によれば、所定時間毎に、被充填タンクの容積に応じた充填時間に関するメンバーシップ関数を演算し、充填開始からの時間を計測し、充填時間に関するメンバーシップ関数の値より、仮の制御弁開度を演算し、圧力検出手段により検出された現在の圧力値と1サンプル前の圧力との差から圧力変化を求め、圧力変化に関するメンバーシップ関数の値より、制御弁の弁開度係数を演算し、仮の制御弁開度に弁開度係数を乗算して制御弁の制御量を演算するため、ガスの線形性を補償することができるので、制御弁の弁開度を圧力及び流量が安定するように制御することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の一実施例を説明する。尚、図1は本発明になるガス供給装置の一実施例の構成図である。
ガス供給装置1は、例えば自動車2の燃料タンク(被充填タンク)3に都市ガスを所定圧力に圧縮した圧縮天然ガス(CNG)を供給するガス供給ステーションなどに設置されている。
【0016】
ガス供給装置1は、大略、都市ガスを所定圧力に圧縮し加圧されたガスを生成する圧力発生ユニット4と、圧力発生ユニット4により圧縮されたガスを燃料タンク3に供給するためのディスペンサユニット5とよりなる。
圧力発生ユニット4は、都市ガスの中圧管路(図示せず)から分岐された分岐管路11に配設された多段式のコンプレッサ12を有する。さらに、コンプレッサ12の吐出口から引き出された管路13には、管路13を開閉してコンプレッサ12から吐出されたガスの供給又は遮断させるコンプレッサ開閉弁14が配設されている。
【0017】
また、管路13に連通された管路15の端部は、ガス蓄圧器16に連通されている。この、ガス蓄圧器16は、一般に文献等では「蓄ガス器」とも呼ばれている。
そして、管路15には、管路15を開閉してガス蓄圧器16に蓄圧されたガスの供給又は遮断させるガス蓄圧器開閉弁17が配設されている。さらに、管路13と管路15との接続部分には、ディスペンサユニット5に延在するガス供給管路18が連通されている。
【0018】
上記コンプレッサ12は開閉弁14,17が開弁され、且つディスペンサユニット5内の弁が閉弁された状態で駆動されると、コンプレッサ12により圧縮された高圧ガスがガス蓄圧器16に供給される。尚、本実施例では、コンプレッサ12はガス蓄圧器16が250kgf/cm2 に昇圧するまで圧縮されたガスを供給する。そして、ガス蓄圧器16が250kgf/cm2 に達すると、コンプレッサ12が停止すると共に、開閉弁14,17が閉弁され、圧力発生ユニット4は充填作業可能な待機状態となる。
【0019】
また、圧力発生ユニット4とディスペンサユニット5との間は、ガス供給管路18を介して接続されている。そして、ディスペンサユニット5内に延在するガス供給管路18には、上流側から順に、電磁弁よりなりガス供給管路18を連通又は遮断するガス供給開閉弁19と、ガス供給管路18を流れるガスの供給量を計測する質量流量計20と、下流側(被充填側)へ給送されるガスを制御する制御弁21と、制御弁21により制御された2次圧力を検出する圧力伝送器(圧力検出手段)22とが配設されている。
【0020】
ガス供給管路18の下流側端部には、ガス充填ホース23が連通されており、ガス充填ホース23の下流側端部には、手動式の三方弁24が接続されている。三方弁24は、ガス充填ホース23が接続された流入ポートaと、排気管25が接続された排気ポートbと、接続カプラ26が接続された充填ポートcとを有する。この三方弁24は、ガス充填時流入ポートaと充填ポートcとが連通された状態に操作され、ガス充填完了後の脱圧操作を行う際に排気ポートbと充填ポートcとが連通するように切替えられて接続カプラ26内の圧力を減圧する。
【0021】
また、ディスペンサユニット5の側面には、接続カプラ26を掛止するカプラ掛止部29が取り付けられており、このカプラ掛止部29には接続カプラ26の有無を検出するカプラ掛けスイッチ30が設けられている。さらに、ディスペンサユニット5には、充填開始釦31、充填停止釦32、非常停止釦33が配設されている。
【0022】
充填開始釦31は、接続カプラ26,36が接続された後、ガス供給開閉弁19を開弁させるために操作されるスイッチ釦である。充填停止釦32は、ガス供給開閉弁19及び制御弁21を閉弁させるために操作されるスイッチ釦である。非常停止釦33は、全ての弁を緊急に閉弁させるために操作されるスイッチ釦である。
【0023】
制御装置34は、コンプレッサ12、開閉弁14,17、ガス供給開閉弁19、質量流量計20、制御弁21、圧力伝送器22、カプラ掛けスイッチ30、充填開始釦31、充填停止釦32、非常停止釦33等と接続されている。
そのため、制御装置34は、充填開始釦31、充填停止釦32、非常停止釦33からの信号により起動又は停止し、質量流量計20及び圧力伝送器22からの信号に基づいて燃料タンク3に充填された流量及び圧力を演算する。
【0024】
上記質量流量計20は、センサチューブと呼ばれる管路を振動させ、この振動する管路内を流れるガス流量に応じたコリオリ力による管路の流入側と流出側との位相差が流量に比例することを利用して流量計測を行うコリオリ式の質量流量計である。
【0025】
従って、質量流量計20は、高圧に圧縮されたガスの質量流量を正確に計測することができ、ガス充填動作時は単位時間当たりの流量計測値(又は単位時間当たりの流量パルス数)を制御装置34に出力する。
また、制御弁21は、制御装置34からの指令により充填圧力を制御して燃料タンク3へ供給されるガス供給量(流量は圧力×時間により求まる)を制御するとともに、充填開始時及び充填終了時には充填圧力が徐々に変化(増圧、減圧)するように圧力を制御して各機器が急激な圧力変化により破損することを防止する。
【0026】
また、ガス供給開閉弁19は、圧力発生ユニット4の元弁として機能するもので制御装置34からの指令により自動的に開弁または閉弁する。尚、ガス供給開閉弁19は、電磁弁の代わりに手動式の開閉弁を使用しても良い。
三方弁24は手動操作により切り換えられる構成であり、ガス充填前及びガス充填後は、充填ポートcと排気ポートbとが連通されて流入ポートaが遮断されている。また、ガス充填時は、流入ポートaと充填ポートcとが連通するとともに排気ポートbが遮断するように切り換え操作される。
【0027】
35は表示装置で、燃料タンク3に充填されたガス充填量及び充填圧力を表示する。
また、自動車2では、ディスペンサユニット5の接続カプラ26が接続される被充填側の接続カプラ36と、接続カプラ36と燃料タンク3とを連通する管路37と、管路37に配設された手動式の開閉弁38と、燃料タンク3に充填されたガスの逆流を防止する逆流防止弁39とを有する。
【0028】
制御装置34のROM44には、ガスを被充填側に供給するガス供給プログラムが格納されている。また、SRAM45には、各種データが記憶されている。さらに、制御装置34は、圧力伝送器22により検出された2次圧力変化と充填時間に応じたメンバーシップ関数(帰属度関数)を作成するメンバーシップ関数作成手段34Aと、制御弁21の弁開度に対応する制御量をメンバーシップ関数に基づいて演算する制御量演算手段34Bを有する。
【0029】
従って、制御装置34は、後述するように算出されたメンバーシップ関数に基づいて上記制御弁21の弁開度を演算して燃料タンク3に充填される圧力及び流量をファジィ制御すると共に、質量流量計20,圧力伝送器22から出力された信号により充填流量及び充填圧力を算出してコンプレッサ12、開閉弁14,17,ガス供給開閉弁19の動作制御も実行する。
【0030】
次に上記構成になるガス供給装置1におけるガス充填作業について説明する。上記自動車2の燃料タンク3にガスを充填する際、作業者は、先ず、ディスペンサユニット5のカプラ掛止部29から接続カプラ26を外して自動車2の接続カプラ36に結合させる。そして、作業者は、自動車2の手動開閉弁38を開弁させるとともに、三方弁24の流入ポートaと充填ポートcとが連通するように切り換え操作する。
【0031】
次に、作業者が充填開始釦31をオンに操作すると、制御装置34は開閉弁17を開弁させるとともに、ガス供給開閉弁19を開弁させる。これにより、ガス蓄圧器16に蓄圧された高圧ガスは、ガス供給管路18,ガス供給開閉弁19,質量流量計20,制御弁21,圧力伝送器22,ガス充填ホース23,三方弁24,接続カプラ26,36,管路37を介して燃料タンク3に充填される。
【0032】
充填開始直後は、燃料タンク3の容器容量を演算するため、制御弁21の弁開度がやや絞られており、燃料タンク3への供給量が3kg/minに抑えられている。そして、燃料タンク3の容量が求まると、その容量に応じた制御則(一定圧力制御あるいは一定流量制御)により燃料タンク3へのガス充填を開始する。
【0033】
このようにして燃料タンク3にガスが充填されて満タン状態になると、燃料タンク3の圧力はほぼ200kgf/cm2 となる。
尚、ガス供給管路18を通過したガス充填量は、質量流量計20により計測され、ガス充填量に応じた電圧値(流入側と流出側との位相差)が流量計測信号として制御装置34に出力される。制御装置34は、圧力伝送器22により検出された供給圧力と、質量流量計20からの流量計測値を積算して、燃料タンク3に充填されたガス充填量を表示装置35に表示する。
【0034】
また、燃料タンク3へのガス充填が完了すると、作業者は、三方弁24の排気ポートbと充填ポートcとを連通させるとともに流入ポートaを遮断させるように切り換え操作する。三方弁24と逆流防止弁39との間に残留するガスは、排気ポートbから排気管25へ排気され、接続カプラ26,36内の圧力が大気圧に減圧される。これにより、作業者は、軽い力で接続カプラ26,36を分離させることが可能になる。
【0035】
その後、作業者は、自動車2側の手動開閉弁38を閉弁させた後、ディスペンサユニット5の接続カプラ26を自動車2の接続カプラ36から分離させ、カプラ掛止部29に掛止させる。そして、充填停止釦32がオンに操作されると、一連のガス充填作業が完了する。
【0036】
ここで、本発明の要部である制御装置34が実行する制御方法について説明する。図2は圧力変化ΔPのメンバーシップ関数の一例を示す。
本実施例では、圧力変化ΔPを5つのメンバーシップ関数に分類する。例えば、圧力が減少する場合を「NB(Negative Big) 」、圧力が少し減少する場合を「NS(Negative Small) 」、圧力が変化しないときを「M(Medium)」、圧力が少し増加する場合を「PS(Positive Small)」、圧力が増加する場合を「PB(Positive Big)」とする。
【0037】
そして、夫々のメンバーシップ関数NB,NS,M,PS,PBの中間値を−50kgf/mm2 ,−25kgf/mm2 ,0kgf/mm2 ,25kgf/mm2 ,50kgf/mm2 とする。さらに、各中間値を中心とする三角形のメンバーシップ関数を形成する。これらは、夫々制御弁21の弁開度(絞り)に乗ずる係数kf を求めるものであり、夫々の対応値は、例えばNB:1.4,NS:1.2,M:1.0,PS:0.8,PB:0.6とする。
【0038】
図3は充填時間に対するメンバーシップ関数を示す。
充填時間Tが十分経過した場合に対する値は、充填対象となる被充填タンクのタンクサイズによって異なるが、圧力変化の場合と同様、中間値を設定し、夫々に対応するメンバーシップ関数を三角形又は台形とする。これは制御弁21の弁開度(絞り)に対応するためであり、夫々に対応する絞り値は、NB:0.35(35%),NS:0.1(10%),M:1.0(100%),PS:0.5(50%),PB:0とする。
【0039】
図4は制御装置34が実行する制御処理の処理手順を示すPADである。まず、ステップS1(以下「ステップ」を省略する)において、制御開始前に充填時間を計測するタイマをクリアする。次に燃料タンク3の容積Vにより充填時間のメンバーシップ関数NB,NS,M,PS,PBに対応する値を演算する(S2)。
【0040】
充填完了が圧力伝送器22により検出された圧力値が充填目標値(200kgf/mm2 )となり判定されるまで(S3)、以下の処理を繰り返す。
まず、充填開始からの時間Tを計測する。これは、例えばカウンタをインクリメントしていくなどの方法で行う(S4)。
【0041】
次に、後述する処理Aにより仮の制御弁21の弁開度dum openを決定する(S5)。次に圧力伝送器22から検出された現在の圧力値(P(k))を取り込み、1サンプル前(Δt前)の圧力(P(k−1))との差をとり、圧力変化ΔP(=P(k)−P(k−1))の値を算出する(S6)。
【0042】
この圧力変化ΔPの値より、後述する処理Bにより制御弁21の弁開度係数kfを算出する(S7)。制御弁21の弁開度をOp=dum
open* fとして算出し(S8)、この演算結果を制御弁21の制御量として出力して制御弁21の弁開度を制御する(S9)。
【0043】
図5は充填時間に対するメンバーシップ関数を求める処理Aの演算手順を示すPADである。
処理Aでは、図6(A)(B)に示すように、三角形の面積(a・b/2)とハッチング部分との面積比を求めることにより夫々の値に所属する度合いを演算する。
【0044】
例えば、時間Tがメンバーシップ関数NBより小さい場合(T<NB)には、T/NBの2乗をNBの時にとるべき値0.35に乗じて算出する(S11)。同様に、時間Tがメンバーシップ関数NBとNSとの間にある場合(NB≦T<NS)には、時間T夫々に属する度合いを面積比で算出し、NB,NSで取るべき値0.35、0.1に乗じて加えることにより仮の制御弁21の弁開度dum openを算出する(S12)。
【0045】
同様に、時間Tがメンバーシップ関数NSとMs との間にある場合(NS≦T<MS )には、時間T夫々に属する度合いを面積比で算出し、NS,Ms で取るべき値0.1、1.0に乗じて加えることにより仮の制御弁21の弁開度dum
openを算出する(S13)。
【0046】
同様に、時間Tがメンバーシップ関数Ms とMB との間にある場合(MS ≦T<MB )には、Ms ,MB で取るべき値1.0を仮の制御弁21の弁開度dum
openとして算出する(S14)。
同様に、時間Tがメンバーシップ関数MB とPs との間にある場合(MB ≦T<Ps )には、時間T夫々に属する度合いを面積比で算出し、MB ,Ps で取るべき値1.0,0.5に乗じて加えることにより仮の制御弁21の弁開度dum
openを算出する(S15)。
【0047】
同様に、時間Tがメンバーシップ関数Ps とPs ’との間にある場合(Ps ≦T<Ps ’)には、時間T夫々に属する度合いを面積比で算出し、Ps ,Ps ’で取るべき値0.5に乗じて仮の制御弁21の弁開度dum openを算出する(S16)。
【0048】
同様に、時間Tがメンバーシップ関数Ps ’以上ある場合(Ps ’<T)には、時間Tに属する度合いを面積比で算出し、Ps ’で取るべき値0を仮の制御弁21の弁開度dum openとして算出する(S17)。
図7は処理Bの弁開度係数kf を圧力変化によるメンバーシップ関数から決定する手順を示すPADである。
【0049】
例えば圧力変化ΔPがメンバーシップ関数NBより小さい場合(ΔP<NB)には、弁開度係数kf を1.4とする(S21)。
次に圧力変化ΔPがメンバーシップ関数NBとNSとの間にある場合(NB≦ΔP<NS)には、夫々に属する割合を面積比で求める。この面積比の値をNB,NSに対応する値1.4,1.2に乗じて加えることにより圧力変化ΔPの大きさに応じた係数kf を算出する(S22)。
【0050】
同様に、圧力変化ΔPがメンバーシップ関数NSとMとの間にある場合(NS≦ΔP<M)には、夫々に属する割合を面積比で求める。この面積比の値をNS,Mに対応する値1.2,1.0に乗じて加えることにより圧力変化ΔPの大きさに応じた係数kf を算出する(S23)。
【0051】
同様に、圧力変化ΔPがメンバーシップ関数MとPSとの間にある場合(M≦ΔP<PS)には、夫々に属する割合を面積比で求める。この面積比の値をM,PSに対応する値1.0,0.8に乗じて加えることにより圧力変化ΔPの大きさに応じた係数kf を算出する(S24)。
【0052】
同様に、圧力変化ΔPがメンバーシップ関数PSとPBとの間にある場合(PS≦ΔP<PB)には、夫々に属する割合を面積比で求める。この面積比の値をPS,PBに対応する値0.8,0.6に乗じて加えることにより圧力変化ΔPの大きさに応じた係数kf を算出する(S25)。
【0053】
同様に、圧力変化ΔPがメンバーシップ関数PB以上ある場合(ΔP≧PB)には、対応する値0.6を圧力変化ΔPの大きさに応じた係数kf として算出する(S26)。
このように、圧力変化ΔPあるいは時間Tに応じたメンバーシップ関数を算出し、このメンバーシップ関数から制御弁21の弁開度係数kf を演算してファジィ制御を行うため、演算式が簡素化されて演算時間が大幅に短縮され、通常のコンピュータ制御の演算速度より高速処理することが可能になり、流量計20及び圧力伝送器21により検出された信号が入力されてから制御弁21の制御量を出力するまでにかかる時間を短縮して制御遅れを無くすことができる。
【0054】
図8は上記のように圧力変化ΔPあるいは時間Tに応じたメンバーシップ関数を算出し、このメンバーシップ関数から制御弁21の弁開度係数kf を演算してファジィ制御を行った場合の実験結果である。
この実験結果から、上記のように制御弁21の弁開度をファジィ制御により演算すると、制御対象の非線形性が補償されるため、制御弁21の弁開度により圧力を一定にさせることが可能になる。これにより、2次圧力の圧力変化は小さくなり、圧力及び流量が安定した状態で燃料タンク3に充填させることができる。
【0055】
そのため、圧力及び流量の計測値が入力されてから応答遅れを補償する制御弁21の制御遅れを小さくして圧力及び流量が安定するように制御弁21の弁開度を制御することができるので、燃料タンク3に充填される圧力及び流量がある振幅で変動しながら上昇することを防止することができる。よって、充填完了していないのに圧力計測値が瞬間的に目標圧力を超えてしまい、被充填側のタンク圧力が目標圧力に達したものと判断して制御弁を閉弁させてしまうことを防止できる。
【0056】
また、上記理由によりガス充填ホース23にかかる圧力変動も小さくなるため、ガス充填ホース23の寿命を延ばすることができる。さらに、ガス充填ホース23、三方弁24、接続カプラ26等の各接続部分にかかる圧力の変化も小さく抑えることができるので、各接続部分の寿命を延ばすことができる。
【0057】
尚、上記実施例では、都市ガスを圧縮した圧縮天然ガス(CNG)を供給する場合を一例として挙げたが、これに限らず、例えばブタン、プロパン等のガスを供給するのにも適用できるのは勿論である。
また、上記実施例では、自動車の燃料タンク3に圧縮されたガスを充填する場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の容器等に圧縮されたガスを供給する装置にも適用でき、あるいは単に圧縮されたガスを他の場所に給送するための管路途中に設置する構成の装置にも適用できるのは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、所定時間毎に、被充填タンクの容積に応じた充填時間に関するメンバーシップ関数を演算し、充填開始からの時間を計測し、充填時間に関するメンバーシップ関数の値より、仮の制御弁開度を演算し、圧力検出手段により検出された現在の圧力値と1サンプル前の圧力との差から圧力変化を求め、圧力変化に関するメンバーシップ関数の値より、制御弁の弁開度係数を演算し、仮の制御弁開度に弁開度係数を乗算して制御弁の制御量を演算するため、非線形性の補償を図ることができる。そのため、モデルと別の固体に対しても適当な制御弁の弁開度を演算することができるので、圧力及び流量が安定するように制御弁の弁開度を制御することができる。
【0059】
すなわち、被充填タンクに充填される圧力及び流量がある振幅で変動しながら上昇することを防止することができ、充填完了していないのに圧力計測値が瞬間的に目標圧力を超えてしまい、被充填側のタンク圧力が目標圧力に達したものと判断して制御弁を閉弁させてしまうことを防止できる。
【0060】
さらに、ホースにかかる圧力変動も小さくできるので、ホース寿命を延ばすことができると共に、ホース等の各接続部分にかかる圧力の変化を小さく抑えて各部品の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるガス供給装置の一実施例の概略構成図である。
【図2】圧力変化ΔPのメンバーシップ関数の一例を示す図である。
【図3】充填時間に対するメンバーシップ関数を示す図である。
【図4】制御装置が実行する制御処理の処理手順を示すPADである。
【図5】充填時間に対するメンバーシップ関数を求める処理Aの演算手順を示すPADである。
【図6】充填時間に対するメンバーシップ関数を求める処理Aの演算方法を説明するための図である。
【図7】処理Bの弁開度係数kf を圧力変化によるメンバーシップ関数から決定する手順を示すPADである。
【図8】圧力変化ΔPあるいは時間Tに応じたメンバーシップ関数を算出し、このメンバーシップ関数から制御弁の弁開度係数kf を演算してファジィ制御を行った場合の実験結果を示すグラフである。
【図9】ガス充填制御を行う際の制御弁の弁開度、流量計測値、圧力計測値、被充填タンクの圧力の理論値を示すグラフである。
【図10】制御弁の弁開度が図9のように制御されたときの流量計測値、圧力計測値、被充填タンクの圧力変化を実験により求めたグラフである。
【符号の説明】
1 ガス供給装置
3 燃料タンク
4 圧力発生ユニット
5 ディスペンサユニット
12 コンプレッサ
16 ガス蓄圧器
17 ガス蓄圧器開閉弁
18 ガス供給管路
19 ガス供給開閉弁
20 質量流量計
21 制御弁
22 圧力伝送器
23 ガス充填ホース
24 三方弁
26,36 接続カプラ
30 カプラ掛けスイッチ
31 充填開始釦
32 充填停止釦
33 非常停止釦
34 制御装置
34A メンバーシップ関数作成手段
34B 制御量演算手段
35 表示装置

Claims (1)

  1. 被充填タンクに充填される圧力又は流量を制御する制御弁と、該制御弁から供給されたガスの圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出された圧力値に応じて該制御弁の弁開度を演算する制御部とを有するガス供給装置において、
    前記制御部は、
    前記被充填タンクの容積に応じた充填時間に関するメンバーシップ関数を演算する第1の演算手段と、
    充填開始からの時間を計測し、前記充填時間に関するメンバーシップ関数の値より、仮の制御弁開度を演算する第2の演算手段と、
    前記圧力検出手段により検出された現在の圧力値と1サンプル前の圧力との差から圧力変化を求め、圧力変化に関するメンバーシップ関数の値より、前記制御弁の弁開度係数を演算する第3の演算手段と、
    前記仮の制御弁開度に前記弁開度係数を乗算して前記制御弁の制御量を演算する第4の演算手段と、
    を有することを特徴とするガス供給装置。
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