JP3720853B2 - 透光性多結晶アルミナおよびその製造方法 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は透光性多結晶アルミナおよびその製造方法に関する。さらに詳細には透光性と機械的強度を改良した多結晶アルミナおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透光性多結晶アルミナおよびその製造方法については、従来高純度アルミナ微粉末に0.5重量%までの酸化マグネシウムを添加して水素雰囲気中で1750℃〜1950℃で焼成する技術が知られている(米国特許第3026210号)。また、高純度アルミナ微粉末に酸化マグネシウムの他に酸化ジルコニウムや酸化ハフニウムを添加することによりアルミナ中への酸化マグネシウムの溶解度を促進させる方法も知られている(特公昭59−6831号)。
【0003】
該特公昭59−6831号によれば80重量%以上のα−アルミナを含有するアルミナを用い、酸化マグネシウムを該アルミナに対し約0.03重量%〜約0.15重量%、酸化ジルコニウムを該アルミナに対し約0.002重量%〜約0.07重量%或いは酸化ハフニウムを該アルミナに対し約0.003重量%〜約0.07重量%の範囲で存在させ、成形後、水素雰囲気下約1750℃〜約1950で焼成することにより、実質的に焼成中に酸化マグネシウム量が減少しない多結晶アルミナの製造方法が教示されている。
【0004】
周知のごとくアルミナの焼結に際し、酸化マグネシウムの存在は、アルミナの焼結過程でアルミナ粒界からの孔の離脱を促進する効果、および異常粒成長を抑制し、均一な結晶粒子を構成する効果を有する。酸化マグネシウムが存在しないか、或いはその存在量が少ない場合には透光性に優れた多結晶アルミナは得られない。
また、アルミナ中の過剰量の酸化マグネシウムはアルミナの粒界にマグネシウムアルミネートよりなるスピネル相を形成するため、透光性が低下する。 従来、原料として添加した酸化マグネシウムは高温での焼成過程で揮散、減少することが知られており、しかもこの揮散速度は、成形体の形状、加熱速度、保持時間、焼結炉の寸法形状等の種々のパラメータにより異なり、商業規模での適切な操業コントロールが非常に困難であった。それ故、上記方法はかかる点を改良した極めて優れた方法であると言える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
多結晶アルミナの透光性はR.L.Cobleにより紹介されて以来、種々の点より改良が重ねられているが、ナトリウム放電ランプ用アーク管等の用途においては、管を形成する多結晶アルミナの僅かの透光性の改良がナトリウム放電ランプの輝度に関係し商品価値を大きく左右する要因であることから、より高い透光性を有する多結晶アルミナが要求されている。加えて、点灯、消灯時に熱衝撃による破壊が生起するので、高い焼結体強度が要求されている。
かかる状況下に際し、本発明者らは、より優れた透光性並びに機械的強度を有する多結晶アルミナを得るべく鋭意検討した結果、アルミナの焼結に際し、焼結助剤として、特定量の酸化マグネシウム及び酸化ジルコニウムを存在せしめ、該焼結体中に特定物質の混入を特定量以下に制御する場合には、極めて透光性に優れ、かつ機械的強度の高い多結晶アルミナが得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、酸化アルミニウムと、該酸化アルミニウムに対し、0.01重量%を越え、0.03重量%未満の酸化マグネシウム、0.01重量%を越え、0.06重量%未満の酸化ジルコニウムおよび0.0002重量%以上、0.001重量%未満の酸化カルシウムを含有することを特徴とする極めて透光性並びに機械的強度に優れた多結晶アルミナを提供するにある。
【0007】
本発明の第2は、純度99.9%以上を有し、酸化カルシウムまたは仮焼により酸化カルシウムを形成するカルシウム化合物含量がCaO換算で0.0002重量%以上、0.001重量%未満であり、かつ粉末の平均粒子径が1μm以下のアルミナ粉末100重量部に対し、酸化マグネシウムまたは仮焼により酸化マグネシウムを形成するマグネシウム化合物をMgO換算で0.01重量部を越え、0.03重量部未満と、酸化ジルコニウムまたは仮焼により酸化ジルコニウムを形成するジルコニウム化合物をZrO2 換算で0.01重量部を越え、0.06重量部未満の量範囲で加えて成形し、空気中800℃〜1200℃で仮焼した後、真空中または水素雰囲気中1600℃〜1950℃で焼成することを特徴とする請求項1記載の組成を有する透光性多結晶アルミナの製造方法を提供するものである。
【0008】
本発明の多結晶アルミナおよび本発明方法で得られた多結晶アルミナは、焼結体の平均粒度は約10μm〜約40μmで、実質的に異常粒成長した、例えば100μm以上の粗粒子のない、比較的均一な結晶粒子より構成されており、600nmに於ける直線透過率が少なくとも30%以上、普通には32%以上の高い透光性を有すると共に、三点曲げ強度が20kg/mm2 を越え、普通には25kg/mm2 以上の機械的強度にもすぐれた物性を有する。
【0009】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の透光性多結晶アルミナは、酸化アルミニウムに対し、0.01重量%を越え、0.03重量%未満の酸化マグネシウム、0.01重量%を越え、0.06重量%未満の酸化ジルコニウムおよび0.001重量%未満の酸化カルシウムを含有してなる。 より好ましくは、酸化アルミニウムに対し、0.015重量%を越え、0.030重量%未満の酸化マグネシウム、0.015重量%〜0.05重量%の酸化ジルコニウムおよび0.0005重量%以下の酸化カルシウムを含有してなる透光性多結晶アルミナである。
【0010】
本発明に於いて、酸化アルミニウムに対する酸化マグネシウムの量が0.01重量%以下、或いは0.03重量%以上の場合には透光性に優れた焼結体が得られない。
また、酸化アルミニウムに対し酸化ジルコニウムの量が0.01重量%以下の場合にも優れた透光性を有する焼結体がえられない。
他方、酸化アルミニウムに対し酸化ジルコニウムの量が0.06重量%以上の場合には異常粒成長が生起し強度が低下する。
酸化アルミニウムに対する酸化マグネシウムの量が本発明範囲を越え、酸化ジルコニウムの量が多量に存在する場合には、酸化ジルコニウムによる異常粒成長により透光性が高い焼結体が得られることもあるが、この場合には得られる焼結体の強度が低下する。
また、酸化アルミニウムに対し、酸化カルシウムの量が0.001重量%以上の場合には異常粒成長が生起し強度が低下する。
【0011】
本発明の原料として使用するアルミナは、有機アルミニウム加水分解法、改良バイヤー法、アンモニウム明礬熱分解法、アンモニウムドーソナイト熱分解法等で得られる物であり、純度が99.9%以上で、カルシウム不純物が酸化カルシウムに換算して0.001重量%未満量であり、BET比表面積1〜70m2 /gのα−アルミナまたはα−アルミナとγ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、η−アルミナ、χ−アルミナ、κ−アルミナ等の中間アルミナの少なくとも一種との共存物である。このような物性を有するアルミナ粉末であれば、その製造方法は特に限定されるものではなく、有機アルミニウム加水分解法、改良バイヤー法、アンモニウム明礬熱分解法、アンモニウムドーソナイト熱分解法等で得られる物が挙げられるが、最も一般的には酸化カルシウム含量の少ない有機アルミニウム加水分解法により得られたものが使用される。
【0012】
添加剤としての酸化マグネシウムおよび酸化ジルコニウムは無機、又は有機の前駆物質が使用できる。前駆物質はアルミナの焼結迄に酸化物を形成し、且つ汚染物質が残らないものであればよく、通常、マグネシウムまたはジルコニウムの水酸化物、塩酸塩、炭酸塩、硝酸塩及びステアリン酸塩が使用される。
【0013】
アルミナ粉末、アルミナ粉末と酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムを形成する化合物、アルミナ粉末と酸化ジルコニウムまたは酸化ジルコニウムを形成する化合物、或いはアルミナ粉末とこれら両者の添加物は均一分散し得るよう粉砕、混合される。粉砕、混合方法は超音波分散、ジエットミル、ピンミル、ボールミル、振動ミル、或いはパールミル、サンドミル、ダイノミル、ウルトラビスコミル、アトライター、アニュラーミル等の媒体攪拌ミルが挙げられる。これら粉砕、混合方法は乾式、湿式のいずれであってもよい。
【0014】
粉体の分散性の点からは湿式の媒体攪拌ミルで処理することが推奨される。
これら媒体攪拌ミルに使用される粉砕媒体としては約0.2mm〜5mm、好ましくは約0.3mm〜2mmの直径を有するアルミナ製ビーズ或いはジルコニア製のビーズが使用される。
【0015】
粉砕媒体としてアルミナ製ビーズを用いる場合には、該ビーズよりのカルシウム汚染に注意しなければならない。通常、市販のアルミナ製ビーズにはグレードにより差はあるものの0.005重量%〜2重量%の酸化カルシウムが含有されており、該ビーズを用い実質的に酸化カルシウムを含まない高純度アルミナを粉砕することにより数ppm〜数十ppmの汚染が見られることは珍しくない。
【0016】
粉砕媒体としてジルコニア製のビーズを用いる場合には、該粉砕、或いは粉砕機による混合過程で粉砕媒体としてのジルコニア製ビーズから磨耗した酸化ジルコニウムが砕料であるアルミナ中に混入する。本発明において添加物である酸化ジルコニウムはかかるジルコニア製ビーズからの混入物でもよく、混入量は予備実験により推定することが可能である。
この方法での酸化ジルコニウムの添加、混合は酸化カルシウムの混入もなく、かつアルミナ中に充分な均一分散ができているためか、特に効果的である。
【0017】
該粉砕機によるアルミナ粉末の処理時間は粉砕処理に適用する装置、粉砕媒体、粉砕条件等により一義的ではないが、一般に約10分〜約50時間、好ましくは約30分〜約10時間程度である。
粉砕処理後のアルミナ組成物の平均粒子径はマイクロトラック測定法による粒子径で、少なくとも1μm以下、好ましくは0.8μm以下程度で、1μm以上の粒子が30重量%以下である。
湿式粉砕処理後のスラリーはろ過、乾燥される。ろ過、乾燥方法は特に制限されないが、スプレードライ法が推奨される。
スプレードライに際し、ポリカルボン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩等の粘度調製剤やポリビニルアルコール、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等のバインダー、更にはワックス、ステアリン酸等の潤滑剤、グリセリン、エチレングリコール等の可塑剤等を同時にスラリー中に添加、混合することも可能である。また酸化マグネシウムや酸化ジルコニウム原料が液状の場合にはこの段階で添加、混合し調製してもよい。
【0018】
このようにして得られた酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム或いはこれら酸化物となる化合物を含有するアルミナ粉末は所望形状に成形し得る。
成形方法は、公知の方法であればよく、例えばプレス成形、押出し成形、射出成形、鋳込み成形等の方法が挙げられる。
【0019】
得られた成形体は次いで空気中800〜1200℃で仮焼し、透光性に悪影響を及ぼすと思われる成形助剤や水等の不純物を除去した後、真空中または水素雰囲気中1600℃〜1950℃で焼成すればよい。最適焼成条件は用いる焼成炉の種類や容量、成形体の成形方法、成形体の形状、大きさ等により一義的でないので、焼成に際し予備実験により決定すればよい。
【0020】
以上の本発明方法により得られた焼結体は、原料として使用したマグネシウム及びジルコニウムおよび原料中に存在するカルシウムとも、実質的に減少しておらず、原料物中に存在したアルミナ粉末100重量部に対し、酸化マグネシウムまたは仮焼により酸化マグネシウムを形成するマグネシウム化合物をMgO換算で0.01重量部を越え、0.03重量部未満と、酸化ジルコニウムまたは仮焼により酸化ジルコニウムを形成するジルコニウム化合物をZrO2 換算で0.01重量部を越え、0.06重量部未満、並びにアルミナ粉末中のCaO換算で0.001重量%未満の酸化カルシウムまたは仮焼により酸化カルシウムを形成するカルシウム化合物は、焼成後のアルミナ焼結体中に該酸化アルミニウムに対し、0.01重量%を越え、0.03重量%未満の酸化マグネシウム、0.01重量%を越え、0.06重量%未満の酸化ジルコニウムおよび0.001重量%未満の酸化カルシウムとして残存する透光性ならびに機械的強度の優れた多結晶アルミナを形成している。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述した本発明の、酸化アルミニウムに対し、0.01重量%を越え、0.03重量%未満の酸化マグネシウム、0.01重量%を越え、0.06重量%未満の酸化ジルコニウムおよび0.001重量%未満の酸化カルシウムを含有してなる多結晶アルミナは平均粒子径が約10μm〜約40μmの範囲で実質的に異常成長した粒子のない均一な組織を有するもので、極めて優れた透光性と機械的強度を有する焼結体を得ることができ、ナトリウム放電ランプ用アーク管等の光学的用途に於いて特に有効でありその工業的価値は頗る大である。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、実施例は本発明の一実施態様を示すものであり、これにより本発明が制約されるものではない。
尚、実施例に於いて特に断らない限り、部、%は重量部、重量%である。
【0023】
実施例1
原料として純度99.99%(酸化カルシウム含量2ppm以下)、平均粒子径0.8μm、1μm以上の粒子の割合が31重量%、BET比表面積4.5m2 /gの有機アルミニウム加水分解法により得られたα−アルミナ100部と水43部、有機分散剤(ポリカルボン酸アンモニウム)0.5部を攪拌機で混合し、ダイノミル〔内容量1.4リットル、ウィリー、エー、バフォーヘン社(Willy A.Bachofen AG)製〕で湿式粉砕した。粉砕媒体としては0.6mmφのジルコニア製ビーズ4kgを用いた。粉砕後得られたアルミナ粉末はBET比表面積4.6m2 /gで、平均粒子径0.7μm、1μm以上の粒子の割合が17%で、0.04%の酸化ジルコニウムを含有していた。
【0024】
次いで湿式粉砕により得られたアルミナ粉末に硝酸マグネシウムをMgO換算で0.02%添加しスプレードライ法により顆粒とした。
得られた顆粒を1.5t/cm2 の荷重で厚さ1.5mm、直径20mmのペレットにプレス成形した後、電気炉で空気中900℃、3時間仮焼後、水素雰囲気炉で1800℃、6時間焼成した。得られた焼結体の組成を分析した結果、酸化マグネシウム180ppm、酸化ジルコニウム360ppm,酸化カルシウム2ppmであった。
【0025】
得られた焼結体を両面ラッピングし、厚みを0.85mmに調製した後、日立製作所製U−2000スペクトロメーター(光源─ヨウ素タングステンランプ、検出器─シリコンフォトダイオード)を用い、光源スポット径5.5mmφ、波長600nmの光を入射し、透光性(直線透過率)を測定した。その結果を表1に示す。
またこの焼結体の機械的強度はJIS R1601−1981に準拠した三点曲げ強度法で測定したところ、35kg/mm2 であった。
【0026】
実施例2〜6および比較例1〜8
実施例1の方法に於いて、原料アルミナの粉砕処理時のジルコニア製ビーズ充填量及び粉砕時間を変えることによりアルミナ粉末中に含有される酸化ジルコニウム量を調製し、酸化マグネシウム量も硝酸マグネシウムの添加量を変えることにより表1記載の原料粉末を調製した。実施例4及び比較例3の原料粉末は硝酸マグネシウムの添加時、硝酸カルシウムを酸化カルシウム換算で表1に示す量添加し原料調製した。また比較例7及び8は原料アルミナの粉砕処理時のビーズをジルコニア製ビーズからアルミナビーズに代えて実施した。
このようにして調製した原料粉末は実施例1と同様の方法で焼結体を得、透光性を測定した。その結果を表1に示す。尚、実施例3、実施例4、比較例3、比較例5及び比較例6で得られた焼結体の機械的強度を測定したところ、実施例3は35kg/mm2 、実施例4は30kg/mm2 、比較例3は20kg/mm2 、比較例5は15kg/mm2 、比較例6は15kg/mm2 であった。
【0027】
また酸化カルシウムが焼結体組織に与える影響を観察する目的で実施例1、実施例4および比較例3の焼結体組織を示す顕微鏡写真を撮影した。結果を図1(実施例1)、図2(実施例4)、及び図3(比較例3)として示す。
【0028】
実施例7
実施例1の方法に於いて粉砕媒体としては0.6mmφのジルコニア製ビーズに代え、2mmφの高純度アルミナボールを用い粉砕した。粉砕後得られたアルミナ粉末はBET比表面積4.7m2 /gで、平均粒子径0.7μm、1μm以上の粒子の割合が28%であった。
【0029】
次いで湿式粉砕により得られたアルミナ粉末にZrOCl2 溶液をZrO2 換算で0.04%添加、Mg(NO3 )2 溶液をMgO換算で0.02%添加し、スプレードライ法により顆粒とした。得られた顆粒を1.5t/cm2 の荷重で厚さ1.5mm、直径20mmのペレットにプレス成形した後、電気炉で空気中900℃、3時間仮焼後、水素雰囲気炉で1800℃、6時間焼成した。得られた焼結体の組成を分析した結果、酸化マグネシウム180ppm、酸化ジルコニウム360ppm,酸化カルシウム3ppmであった。得られた焼結体を両面ラッピングし、厚みを0.85mmに調製した後、波長600nmの光を入射し、透光性(直線透過率)を測定した。その結果を表1に示す。
尚、得られた焼結体の機械的強度は35kg/mm2 であった。
【0030】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明組成を有する多結晶アルミナ焼結体組織(セラミック材料の組織)を示す図面に代わる写真(倍率;200倍)である。
【図2】酸化カルシウムを7ppm含む多結晶アルミナ焼結体組織(セラミック材料の組織)を示す図面に代わる写真(倍率;200倍)である。
【図3】酸化カルシウムを14ppm含む多結晶アルミナ焼結体組織(セラミック材料の組織)を示す図面に代わる写真(倍率;200倍)である。
【符号の説明】
符号なし。
Claims (2)
- 酸化アルミニウムと、該酸化アルミニウムに対し、0.01重量%を越え、0.03重量%未満の酸化マグネシウム、0.01重量%を越え、0.06重量%未満の酸化ジルコニウムおよび0.0002重量%以上、0.001重量%未満の酸化カルシウムからなることを特徴とする透光性多結晶アルミナ。
- 純度99.9%以上を有し、酸化カルシウムまたは仮焼により酸化カルシウムを形成するカルシウム化合物含量がCaO換算で0.0002重量%以上、0.001重量%未満であり、かつ粉末の平均粒子径が1μm以下のアルミナ粉末100重量部に対し、酸化マグネシウムまたは仮焼により酸化マグネシウムを形成するマグネシウム化合物をMgO換算で0.01重量部を越え、0.03重量部未満と、酸化ジルコニウムまたは仮焼により酸化ジルコニウムを形成するジルコニウム化合物をZrO2換算で0.01重量部を越え、0.06重量部未満の量範囲で加えて成形し、空気中800℃〜1200℃で仮焼した後、真空中または水素雰囲気中1600℃〜1950℃で焼成することを特徴とする請求項1記載の組成を有する透光性多結晶アルミナの製造方法。
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