JP3720510B2 - 封印用接着シール - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、封印箇所に対して張り付けられる封印用接着シール、特には被封印部材の稜形状をなす封印箇所に対して屈曲状態で張り付けられる場合に好適する封印用接着シールに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、近年のパチンコ遊技機にあっては、CPU及びROMなどを含む制御回路を搭載した制御基板を設け、上記ROMに記憶されたプログラムに基づいて電気役物の大当たり状態の制御を行う構成となっている。この場合、制御基板に搭載された回路素子群を覆うようにして蓋が設けられるものであり、この蓋と制御基板との間に封印用接着シールを張り付けることによって、制御基板の不正な改造を防止するようにしている。尚、一般的なパチンコ遊技機用の制御基板にあっては、その裏面に金属製のシールド板を備えた構成となっており、制御基板に表面側から被せた状態の容器状の蓋を上記シールド板に対してねじ止めなどにより固定するようにしている。このため、シールド板と容器状の蓋との接合部分に対応した封印箇所の周辺は稜形状を呈するものであり、封印用接着シールはこのような稜形状部分に対し屈曲状態で張り付けられることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
最近、夜間などにパチンコホール内に忍び込み、パチンコ遊技機に設けられた制御基板中のROMを、大当たり状態の発生確率が高くなるようにプログラム改変を施した不正ROMと差し替え、翌日以降に当該パチンコ遊技機で遊技を行うことにより不正な利益を得るという犯罪が頻発している。このようなROMの差し替えを防止するために、前述のように封印用接着シールを張り付けるようにしている。
【0004】
しかしながら、従来の封印用接着シールは、シール用フィルムの裏面に接着剤を塗布しただけの簡単な構造のものであるため、封印用接着シールを巧妙に剥がしてROMの差し替えを行った後に、当該封印用接着シールを元の状態に戻すという手口や、カッターナイフなどを利用して蓋及び制御基板間の合わせ目(封印箇所)に沿って封印用接着シールに切れ目を入れて蓋を開放し、ROMの差し替えを行った後に蓋及び封印用接着シールを元の状態に戻すという手口に対して無防備である。このため、封印用接着シールを利用しているにも拘らず、不正ROMへの差し替え状態の発見が非常に難しくなっているのが実情である。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、封印箇所に張り付けられた状態から引き剥がされた場合、或いは封印箇所に張り付けられた状態から切断された場合に、その引き剥がし痕跡或いは切断痕跡を明確にとどめることができて、封印状態が不正に解除された状態を確実且つ容易に発見できるようになる封印用接着シールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による封印用接着シールは、脆性が高い材料により形成され、下面に接着剤が塗布される下層フィルムと、この下層フィルム上に積層され、端縁部のみが当該下層フィルムに対し接合された収縮性が高い材料より成る上層フィルムとを備えた構成としたものである。
【0007】
このような構成によれば、封印用接着シールが封印箇所に対して張り付けられた後に、当該封印用接着シールを剥がした場合には、脆性が高い材料より成る下層フィルムの形状が原形から崩れた状態となるから、その引き剥がし痕跡が明確にとどまるようになる。
【0008】
また、上記構成の封印用接着シールが、被封印部材の稜形状をなす封印箇所に対して屈曲状態で張り付けられた状態では、その上層フィルムに引張力が作用するようになる。この場合、当該上層フィルムは、その端縁部のみが下層フィルムに接合された状態となっているから、封印箇所に沿って封印用接着シールが切断された場合には、上層フィルムがめくれ上がった状態となり、その切断痕跡が明確にとどまるようになる。従って、上記のような引き剥がし痕跡或いは切断痕跡に基づいて、封印状態が不正に解除されたことを確実且つ容易に発見できるようになる。つまり、請求項1記載の封印用接着シールは、被封印部材の稜形状をなす封印箇所に対して屈曲状態で張り付けられる場合に好適するようになる。
【0010】
さらに、前記上層フィルムは、収縮性が高い材料より成るものであり、このため、封印箇所に沿って封印用接着シールが切断されるのに伴い上層フィルムがめくれ上がった状態になった場合に、その変形量が大きくなるから、切断痕跡がさらに明確になるものである。また、封印箇所に対して非屈曲状態で張り付けた場合においても、封印箇所に沿って封印用接着シールが切断されたときに上層フィルムがめくれ上がった状態となるものであり、結果的に使用可能範囲が広がるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をパチンコ遊技機用の制御基板の封印に利用した一実施例について図面を参照しながら説明する。
図3には、パチンコ遊技機用の制御基板の縦断面構造が示されている。この図3において、被封印部材としての制御基板1は、矩形状のプリント配線基板2上にCPU(図示せず)、EEPROM3a、RAM3bなどを含む電子回路より成る制御回路3を搭載した構成となっており、当該制御回路3は、EEPROM3aに記憶されたプログラムに基づいてパチンコ遊技機に設けられた電気役物の大当たり状態の制御を行う構成となっている。尚、EEPROM3aは、ソケット3cを介して着脱可能な状態で装着されており、以てプログラムの改善などに容易に対処できるようになっている。
【0012】
制御基板1は、プリント配線基板2の裏面側に金属製の矩形状シールド板4を備えた構成となっており、具体的には図示しないが、プリント配線基板2は、このシールド板4に対し例えばねじ止めにより固定される構造となっている。また、制御基板1には、プリント配線基板2に搭載された制御回路3を覆うようにして矩形容器状の蓋5が設けられるものであり、この蓋5も、シールド板4に対し例えばねじ止めにより固定される構造となっている。尚、蓋5は、例えば透明なプラスチックより成るもので、放熱用の透孔群(図示せず)を備えた構成とされる。
【0013】
この場合、シールド板4と蓋5との接合部分に対応した封印箇所Qの周辺は稜形状を呈するものであり、このような稜形状部分の例えば対向する2箇所に対して、本発明の対象である封印用接着シール6を屈曲状態で張り付けることにより、制御基板1の不正な改造を防止するようにしている。尚、当然のことながら、封印用接着シール6は、シールド板4と蓋5とに跨がって張り付けられる。
【0014】
さて、図1には封印用接着シール6の断面構造が摸式的に示され、また、図2には当該封印用接着シール6を分解した状態が示されており、以下これについて説明する。
即ち、封印用接着シール6は、例えば矩形状に形成されるもので、下層フィルム7と上層フィルム8との二層構造となっている。この場合、下層フィルム7は、脆性が高い材料、例えば塩化ビニル樹脂に無機材料の粉体を混入した材料により形成され、その下面の全域に接着力が十分に高い接着剤9が塗布される。また、下層フィルム7上に積層された上層フィルム8は、対向する端縁部のみが下層フィルム7に対し例えば接着剤10により接合されるもので、収縮性が高いプラスチック材料により形成されている。さらに、下層フィルム7及び上層フィルム8は、互いに識別可能な色彩若しくは模様を備えた構成とされるものである。
【0015】
尚、封印用接着シール6を封印箇所Qに張り付ける場合には、下層フィルム7及び上層フィルム8間の2箇所の接合部分(接着剤10部分)が封印箇所Qを挟んで対向する位置関係を呈するようにすることが望ましい。
【0016】
上記のような構成によれば、封印用接着シール6が封印箇所Qに対して屈曲状態で張り付けられた後に、当該封印用接着シール6を剥がした場合には、脆性が高い材料よりなり下層フィルム7の形状が原形から崩れた状態となるから、その引き剥がし痕跡が明確にとどまるようになる。また、封印用接着シール6は、稜形状をなす封印箇所Qに対して屈曲状態で張り付けられる関係上、上層フィルム8には引張力が作用するようになる。ここで、当該上層フィルム8は、その端縁部のみが下層フィルム7に接合された状態となっているから、封印箇所Qに沿って封印用接着シール6が切断された場合には、上層フィルム8がめくれ上がった状態となり、その切断痕跡が明確にとどまるようになる。従って、上記のような引き剥がし痕跡或いは切断痕跡に基づいて、封印状態が不正に解除されたことを確実且つ容易に発見できるようになる。
【0017】
この場合、上層フィルム8は収縮性が高いプラスチック材料により形成されているから、封印箇所Qに沿って封印用接着シール6が切断されたときには、めくれ上がった状態を呈する上層フィルム8の変形量が大きくなり、その切断痕跡がさらに明確になる利点がある。尚、このように上層フィルム8が収縮性の高いプラスチック材料により形成された状態では、封印用接着シール6が平板状の封印箇所に対して非屈曲状態で張り付けた場合においても、当該封印用接着シール6が切断されたときに上層フィルム8がめくれ上がった状態となるものであり、結果的に使用可能範囲が広がるようになる。
【0018】
また、下層フィルム7及び上層フィルム8は、互いに識別可能な色彩若しくは模様を備えた構成とされているから、封印箇所Qに沿って封印用接着シール6が切断されるのに伴い上層フィルム8がめくれ上がった状態になった場合に、当該上層フィルム8と下層フィルム7との区別が容易になって、切断痕跡がさらに明確になる。従って、封印用接着シール6による封印状態が切断により不正に解除された状態を確実且つ容易に発見できるようになる。
【0019】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
下層フィルム7及び上層フィルム8間の接合に接着剤10を使用する構成としたが、下層フィルム7及び上層フィルム8の一方或いは双方を熱溶融させるという所謂熱溶着により両者を接合する構成としても良い。上層フィルム8を下層フィルム7に対し、その4辺部において接合する構成としても良い。パチンコ遊技機用の制御基板1の封印に限らず、一般的な封印箇所にも広く適用できる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば以上の説明によって明らかなように、脆性が高い材料により形成された下層フィルムと、この下層フィルム上に端縁部のみが当該下層フィルムに対し接合された収縮性が高い材料より成る上層フィルムとを備えた構成としたから、封印箇所に張り付けられた状態から引き剥がされた場合、或いは封印箇所に張り付けられた状態から切断された場合に、その引き剥がし痕跡或いは切断痕跡を明確にとどめることができて、封印状態が不正に解除された状態を確実且つ容易に発見可能になるという有益な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す摸式的な断面図
【図2】分解斜視図
【図3】封印対象である制御基板を封印用接着シールと共に示す縦断面図
【符号の説明】
1は制御基板(被封印部材)、2はプリント配線基板、3は制御回路、3aはEEPROM、4はシールド板、5は蓋、6は封印用接着シール、7は下層フィルム、8は上層フィルム、9、10は接着剤を示す。
Claims (1)
- 脆性が高い材料により形成され、下面に接着剤が塗布される下層フィルムと、
この下層フィルム上に積層され、端縁部のみが当該下層フィルムに対し接合された収縮性が高い材料より成る上層フィルムとを備えたことを特徴とする封印用接着シール。
Priority Applications (1)
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JP03476397A JP3720510B2 (ja) | 1997-02-19 | 1997-02-19 | 封印用接着シール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03476397A JP3720510B2 (ja) | 1997-02-19 | 1997-02-19 | 封印用接着シール |
Publications (2)
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JPH10231459A JPH10231459A (ja) | 1998-09-02 |
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Family Applications (1)
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-
1997
- 1997-02-19 JP JP03476397A patent/JP3720510B2/ja not_active Expired - Fee Related
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