JP3720461B2 - 移送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸引機構を有する少なくとも1つのプローブに対する所定の結合位置に、プローブと結合し得る充分な大開口部と吸引用の小開口部とが連通した多数の中空鞘を連続的に移送するための移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生物学的材料としての血液等の患者由来の体液は、臨床医学、生物学等の種々の検査、研究を実施する為の自動化装置において、多数連続的に処理される。このとき、多数の患者の体液(以下、検体と称す)は別個の分析用容器に分注されるが、通常、分注用のプローブを共有しているため前回分注した検体がプローブに付着する等により残ると、次回分注する検体に関する分析データに影響が生じる可能性がある。従って、一般にかかる検体同士の汚染が問題となる分注動作においては、プローブ先端に中空状の鞘(以下、中空鞘と称す)を結合させるようにして患者毎又は検体の種類毎に別々の中空鞘を使用し、該中空鞘内に検体を吸引して分析用容器に分注する、といった操作が要求されている。
【0003】
従来、プローブに対して多数の中空鞘を順次供給するものとしては、予めオペレータが所定の箱に多数の中空鞘を整列配置させた後、プローブに対する所定の結合位置へと中空鞘を順番に移送するもの(特開平6−308136号公報,特開平6−3364号公報等)、または、所定の箱に整列配置させた後の複数の中空鞘を箱から移送させずに、プローブを各中空鞘の真上に順番に移動させながら鞘交換するものもある。
【0004】
いずれにしても、従来の分注システムにおいては、中空鞘を整列配置させる際に、例えば中空鞘同士が2個又は3個以上重なり、一塊となったもの(以下、連結状中空鞘と称す)は、オペレータによって補給時の前後で連結状中空鞘を分離或いは取り除いた後、所定の移送部にセッティングして、プローブへ中空鞘の移送を行わせていた。。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の分注システムにおいては、多数の中空鞘の補給からプローブへの中空鞘の結合までを完全に自動化することができなかった。所定の箱へ中空鞘を整列配置する操作は、中空鞘の補給を必要とした都度に行わねばならず煩雑である上にオペレータに余計な労力を強いるものであったため、中空鞘の整列ミスによる分注異常を生じたり、プローブとの結合位置への連続的移送ができなくなるといった故障を招く恐れがあった。ましてや、中空鞘を整列配置する際にオペレータの体汗、体毛、手垢等が付着したり侵入したりして、分析データを誤らせる可能性すらあった。
【0006】
本発明の目的は、上述した実情を鑑みたものであり、自動操作性に優れ且つ処理能力の高い移送装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、吸引機構を有する少なくとも1つのプローブに対する所定の結合位置に、プローブと結合し得る充分な大開口部と吸引用の小開口部とが連通した多数の中空鞘を移送するための移送装置であって、多数の中空鞘を収容すると共に中空鞘が集合する集合部位を設けた収容部と、収容部に収容された中空鞘の一部を前記集合部位から仕分け位置へと移送する第1の移送部と、仕分け位置に設けられ、第1の移送部により移送された中空鞘のうち、適宜の重心位置にない中空鞘を除去することで2個以上が連結した連結状の中空鞘を除去する除去部と、仕分け部から上記プローブとの結合位置へ一定姿勢のまま中空鞘を1個ずつ移送する第2の移送部と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項1に係る発明の除去部は、中空鞘の重心付近に合わせて形成した切欠きを有することが好ましい。また、請求項2に係る発明の切欠きは、中空鞘の大開口部を小開口部より若干高くして水平方向にほぼ平衡な姿勢となるような傾斜ガイドに沿って形成されていることが好ましい。
【0009】
また、請求項1に係る発明の仕分け部は、第2の移送部の入口付近に一定数を越える余剰の中空鞘をオーバーフローさせるオーバーフロー部を有していることが好ましい。
また、請求項1に係る発明の仕分け部は、除去された中空鞘を収容部へ戻す構成としたことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る装置全体の概要を説明する。
本発明で使用するプローブは、耐圧性の管路を介して一端がポンプ、シリンジ等の圧力発生手段に連結するとともに、他端が円筒状に開口した先端部を有する少なくとも1本の分注用手段である。中空鞘は、一端がプローブ先端部の側壁に対してほぼ相似形状の中空部材であって、可塑性を有するが故にプローブ先端部に嵌合すると優れた密封性で結合保持し得る大開口部と、他端の精密な吸引を行うための先細の小開口部とを連通するように形成された中空部材である。中空鞘は、吸引する検体がプローブを汚染するのを防止するために利用され、一般に使い捨てされるため、大量に消費される傾向がある。従って、中空鞘は、安価に大量加工し得る材料、主にポリプロピレンやポリカーボネートのようなプラスチックが用いられており、中空鞘は、このプラスチックを射出成形等することで、内壁がプローブとの結合側の開口から他端開口に向かう長手方向に沿って次第に小径となるようなテーパ形状を形成している。中空鞘の外壁は、通常、大開口部が最も大径となっているか或いは段差状の把持部分(首部分)が設けられていてプローブへの押込みを容易にしている。また、中空鞘の長手方向の寸法は、例えば0.5μl〜5mlの検体のうち、吸引すべき所望の検体量が余裕をもって収容し得る程度の体積の管状空間を有しているが、通常の自動化分注装置においては、分析項目等に応じた種々の吸引量に対応し得るような1種類の形状及び寸法の中空鞘が使用される。
【0011】
かかる中空鞘とプローブとの結合と取り外し技術は種々公知であり、例えば特開平6−3364号公報に記載される、結合側の開口を上向きにしたまま移送した中空鞘を所定位置に停止し、この停止位置上方からプローブ先端部を下降させて充分な嵌合が得られる程度に押し付けた後、プローブを上昇させると共に所望の分注先に移動して所要量を吐出し、最後にプローブから中空鞘を取り外して再び次の中空鞘を結合させる、という作業を繰り返すものが知られている。プローブから中空鞘を取り外す技術としては、特開平6−3364号公報に記載の、プローブ外径よりは大きく、中空鞘の結合端部の外径よりは小さいコの字形状の切欠き部分に中空鞘と結合したプローブ嵌合させ、プローブを上昇させることによって実施するものや、プローブ自体に中空鞘を押し外すための筒状のエジェクターを設けているものが知られている。
【0012】
中空鞘内に吸引される検体には、例えば、尿、血液等の各種体液又はこれら体液の抽出液(DNA,RNA,酵素等)、分離液(血清,血漿,赤血球,血小板,白血球等)、希釈液等が挙げられる。一般に、中空鞘の交換は、検体の種類(組成,患者ID等)が変わる毎に行われるので、分析項目や患者数に応じて充分な個数の中空鞘を準備しておくのが好ましい。従って、中空鞘を収納するための収納部は、なるべく大容量となるようにする。
【0013】
収納部に収納された中空鞘を、所定のプローブとの結合位置へ移送するためには、まず、収納部内の少なくとも一カ所に中空鞘が集合する集合部位を設ける。かかる集合部位は、収納部から中空鞘の取出し工程を、中空鞘の収納数に関わらず、常時途絶えることなく円滑に行わしめる点で都合がよい。かかる集合部位を実現する第1の移送部は、収納部の少なくとも底面形状を一定方向に傾斜させることである。このとき、収納部の底面形状は、任意の面で且つ一つの点乃至線上に向けて徐々に低くなるような傾きであれば如何なる形状でもよい。しかしながら、中空鞘の集合効率を考慮すると、収納部の底面は円形状で且つ中心に向けて傾斜する円錐状が好ましい。但し、収納部の中心が低くなるような底面である場合、集合した中空鞘に対する加重が高まって連結状中空鞘が発生し易くなるので、逆に周縁部が低くなるように、上向きに凸の円錐状底面にし、集合時の加重作用を分散させるのが好ましい。なお、収納部自体の構成としては、多量の中空鞘を収納できる充分な内空間を有していれば、特に限定されず、中空鞘の寸法や移送形態等に応じて種々変更して構わない。
【0014】
収納部の集合部位に集合している中空鞘の一部は、次に、第1の移送部によって後述する仕分け部へと移送される。第1の移送部は、仕分け部の仕分け作業が無駄無く行えるように1個以上、場合によっては数個の中空鞘を連続的に移送し得る寸法等を有している。また、第1の移送部は、移送中に中空鞘が所定の移送ラインから脱落しないような構成を有しているのが好ましい。
【0015】
次に、第1の移送部の中空鞘の移送先には、プローブと結合させるに相応しい中空鞘を取捨選択するための仕分け部が配置されている。この仕分け部は、少なくとも、2個以上の中空鞘が互いに嵌合して連結した状態の連結状中空鞘を除去する構成を含んでいる。即ち、ここで述べる仕分け部とは、中空鞘の長手方向の重心を利用して適宜の重心位置にない中空鞘を自重で除去する除去部を備えている。ここで、中空鞘の適宜の重心位置とは、他の中空鞘と連結していない単独の中空鞘が長手方向に均等なバランスを維持し得る位置をいう。ここで、除去部は、中空鞘の寸法が中空鞘が大量生産中に若干のばらつきを生じ得ること及び移送時の中空鞘の姿勢が種々異なり得ること等を考慮して、中空鞘1個の場合は、平均的な重心位置よりも若干余裕であり、2個以上が連結した連結状中空鞘の場合は、バランスを崩すに充分な位置に切欠きを形成することで実現できる。このとき、連結していない中空鞘は、後述する第2の移送部へと受け渡されるが、連結状中空鞘は第2の移送部に受け渡されることなく除去される。かかる仕分け作業を容易にするためには、第1の移送部から移送された中空鞘を仕分け部の入口付近で姿勢修正するようにして、切欠きが中空鞘の連結数に応じたバランスを示すように構成するのが好ましく、例えば、切欠きを、中空鞘の大開口部を小開口部より若干高くし、水平方向にほぼ平衡な姿勢となるような傾斜ガイドに中空鞘を沿わすよう形成すればよい。
【0016】
次いで、仕分け部で仕分けされた連結していない中空鞘は、プローブとの結合位置へと第2の移送部により移送される。第2の移送部は、プローブとの結合に最も都合のよい姿勢となるように中空鞘を一定に維持しながら、プローブとの結合位置まで中空鞘を列状に移送する構成となっている。ここで、第2の移送部は、中空鞘1個毎に仕切りを設けて移送するよりも、仕切りを設けずに列状に積層した状態で進むように構成する方が移送効率がよい。これは仕分け部と第2の移送部との受け渡しが単に中空鞘の滑りを利用して連続的且つ円滑に実施できるからである。
【0017】
なお、上述した仕分け部には、第2の移送部に対して一定数を越える余剰の中空鞘をオーバーフローさせるオーバーフロー部を有していることが好ましい。かかるオーバーフロー部は、除去部の稼動又は第2の移送部における移送能力を安定に維持する。オーバーフロー部の取付け位置は、第2の移送部の入口付近に設けるのが最も好ましい。
【0018】
また、仕分け部の上記除去部で除去された中空鞘及び/又はオーバーフロー部でオーバーフローさせた中空鞘を収納部へ戻す構成にすれば、中空鞘を効率よく利用できる点で好ましい。特に、除去部及び/又はオーバーフロー部から収納部へと落下させるようにすれば、仕分け部により選択されなかった中空鞘を最も簡易にリサイクルし得る機構を提供でき、場合によっては、一旦連結した中空鞘も、落下による衝撃により分離し得るので、無造作に補給された中空鞘のうち連結状中空鞘に関し使用に相応しい状態に復帰する復帰機構をも提供することになる点で好ましい。
【0019】
以上の構成要件のうち、第1移送部、仕分け部、第2移送部の少なくとも1つ、好ましくは全部の構成要件は、収納部の側周に沿って配置するのが好ましい。例えば、第1移送部を収容部の内壁に沿って取付けることで収納スペースを小型にすることができる。また、仕分け部を収納部の内壁又は上端に沿って取付ければ、仕分けされなかった中空鞘を簡単に収納部に落下させることができる。第2移送部を収納部の外壁に沿って取付けることによっても収納スペースを小型にすることができる。
【0020】
収納部がほぼ円形状の底面及び内壁を有している場合には、収納部の底面の一部から側壁にかけて螺旋状の移送路を第1移送部として設ければよい。このとき、螺旋状の移送路は、収納部の底面側に移送開始端部を有し、他端部となる上方端側に移送終了端部を有する。かかる螺旋状の移送路は、収納部の内壁に沿って少なくとも1周し、2周以上の場合には徐々に径が広がるような渦巻き状に形成すると移送中の脱落を少なくし得る点で好ましい。また、螺旋状通路は収納部の中心に向けて若干高くなるように、常に内側端が上向きに傾斜している方が、移送能力を向上する点で好ましい。
【0021】
第1移送路における移送は、ベルトコンベア等の種々の搬送手段を採用し得るが、上述した螺旋状通路にした場合には、上向きの微振動を与える振動発生手段によるのが最も好ましい。振動発生手段を利用すれば、仕分け部及び第2移送部の移送も同時に行える点で好ましい。特に、仕分け部において、振動による前進力は、重心位置の異なる各中空鞘の取捨選択を容易にするばかりでなく余剰の中空鞘をオーバーフローさせる源動力を与えるという顕著な利点をも奏する。また、第2移送部においても、各中空鞘毎に仕切りを設けなくとも積層状態を良好に維持しながら結合位置への移送を連続的に行える点で好ましい。このように、本発明の最も好ましい形態においては、収納部、第1移送部、仕分け部、第2移送部の2以上、好ましくは全部の構成要件の駆動源を、微振動を用いたものとすることにより、駆動源を共通化して構成を簡易にし且つ処理能力の高い移送を達成することができる。必要ならば、振動を装置本体に伝えないような振動抑制機構、例えばバネ等を取り付けるとよい。
【0022】
なお、微振動による移送技術は、収納部、第1移送部、仕切り部、第2移送部の各形状等に応じて採用すればよい。例えば、収納部の底面が円形、特に上向きに円錐状であったり、第1移送部が螺旋状である場合には、振動ボウル式チップフィーダー(例えば、実開昭58−38623号公報)等を参照にして、周壁に沿って上向き方向の振動を生ずる振動手段を取り付ければよい。但し、本発明にとって、第1移送部の具体的構成は特に限定されるものではなく、第1移送部における移送力を、部品移送し得る他の駆動源又は移送形態に変更しても構わない。
【0023】
上述した通り、本発明の移送装置は、プローブ先端に複数の中空鞘を交換しながら検体の吸引をすることによって複数の異なる検体の夫々を別々の中空鞘内に吸引しこれにより検体同士が混ざることなく所定の移送先に移送するシステム、例えば、血液分析のように患者同士の検体が分析データを誤らせる恐れのある自動分析装置への適用が好ましい。
【0024】
以下に、一実施形態と該実施形態に係る図面とを用いて本発明の説明を行う。なお、本発明は以下に述べる実施形態に限られるものではない。図1は、本発明の実施形態を上から見た平面図である。図3は、本発明の実施形態の縦断面図である。
まず、図1及び図3に示すように、収納部1は、上方を開口とする円形の凹部を形成し、底面2が上向きに凸の円錐形状である。公知の振動ボウル式チップフィーダーの構成、即ち、この収納部1は、図3のように、底面2に微振動を与える振動駆動源3と、収納部1を振動可能に支えるための可振バネ3aとを備えている。収納部1内には多数のプラスチック製の中空鞘6が無造作に収納されている。さらに、本実施形態では、特別に振動駆動源3からの微振動を装置本体に伝えないために、ベース4と収納部1とを離間させ、防振バネ5で支えるという構造を採用している。ここで、振動中の収納部1がむやみに振動しないように防振ゴム5aを隙間を介して設ければ、万一接触したときに防音効果も生ずる点で好ましい。ここで、本実施形態で使用する中空鞘6は、図2に示す通りプローブとの結合のための大開口部付近に段差状の首部分6aと液体を吸引保持するための胴部分6bとを有しているものとする(特開平6−308136号公報参照)。収納部1の上部には、段差状に徐々に広がるような螺旋状の第1移送部7が設けられており、上方からみると第1移送部7の下端部分7aが収納部1の底面の周縁から連続して徐々に外周側へと上向きに上がるように延びる様相を呈している。第1移送部7は、全長に亘って、数個の中空鞘6が載せられる程度の一定の幅を有している。また、第1移送部7は、図3に示す通り全長に亘って、中空鞘6が移送される間に落下しない程度の一定の上向きの傾斜を螺旋中心方向及び移送方向の両方に向けて有している。
【0025】
第1移送部7の上端部分7bは、仕分け部8と連結している。仕分け部8の入口付近には、姿勢修正の際に適宜の重心位置にない中空鞘6を除去する除去部9が配設されている。ここで、除去部9は中空鞘6の重心付近に合わせて形成した切欠き10を有している。即ち、一般に中空鞘6は、長手方向の中心より若干首部分6a寄りに重心を有しているので、この重心位置と首部分6aの間であって、中空鞘6が1個の場合と2個以上連結した場合とでバランスが逆になる位置に、切欠き10の端部が位置するように配設するものとする。
【0026】
また、仕分け部8のほぼ全長に亘って中空鞘6の大開口部を小開口部より若干高くなって水平方向に鈍角な姿勢となるように収納部1の外周に向けて鈍角な傾斜ガイド11が形成されている。この傾斜ガイド11は、収納部1の外縁に沿って徐々に低くなるように傾斜しつつ延在している。傾斜ガイド11には、中空鞘6が首部分6aによって傾斜ガイド11上に保持されるように、傾斜ガイド11の延在する方向に沿って平行な保持枠12が取り付けられている。
【0027】
仕分け部8が延在する先には、仕分けされた中空鞘6を所定のプローブ結合位置へと移送するための第2移送部15が連結している。第2移送部15は、中空鞘6の姿勢を、大開口部が上で小開口部が下となるような鉛直方向に向くように、徐々に姿勢変更し得るような曲線状の保持用スリット16と、姿勢変更の際の揺れを防止するための姿勢変更用ガイド17が設けられている。ここで、保持用スリット16は、仕分け部8の端部の保持枠12から移動して来た中空鞘6を受入れるよう配置していると共に、中空鞘6が首部分6aで保持されながら徐々に鉛直方向に向くように捩れた曲面をなしている。保持用スリット16は、収納部1の外縁に沿って徐々に低くなるように傾斜且つ延在すると共に、最終的には、中空鞘6を完全に鉛直方向に向かせた所でほぼ水平に延在し、スリット端部18によって中空鞘6の進行を阻止している。なお、保持スリット16の中空鞘6の移動起動途中には、中空鞘6の不足による中空鞘6列の途切れを監視するためのセンサ25が設けられている。
【0028】
一方、仕分け部8の傾斜ガイド11は、第2移送部15の手前に、一定数を越える余剰の中空鞘6をオーバーフローさせるオーバーフロー部としての当接ピン20を有している。当接ピン20は、中空鞘6の小開口部付近の胴部分6bに当接して、中空鞘6を移送方向に対して傾ける作用を有し、これにより、中空鞘6が仕分け部8内で一定数を越えると、余剰の中空鞘6が傾斜ガイド11上をせり上がって収納部1内に落下するので、第2移送部15に余計な加重を伝えることなく収納部1内に落下させることができる。
【0029】
かかる構成を有する移送装置は、以下の作用を有する。即ち、まず、オペレータが、多量の中空鞘6を無造作に収納部1内に入れる。運転中において、収納部1内の中空鞘6は、微振動によって円錐状底面の円周縁部にほぼ円形状に分散しながら局在する。このとき、中空鞘6は、第1移送部7の下端部分7aに位置するものから順に微振動によって1本乃至数本の範囲で徐々に螺旋状通路に沿って第1移送部7の上端部分7bへと移動していく。ここで、第1移送部7は、螺旋中心に向けて上向きの傾斜になっているので、全ての中空鞘6は、移送方向に沿って長手方向を向けた状態で移送させる。
【0030】
第1移送部7の上端部分7bに達した中空鞘6は、次に、仕分け部8の除去部9において切欠き10の上を移動しながら傾斜ガイド9に沿って徐々に姿勢をとると共に、切欠き10を通過する際に不所望な重心位置にあるような中空鞘6が、切欠き10から収容部1内へバランスを崩して落下する。切欠き10によって除去されなかった中空鞘6は、保持枠12により首部分6aが傾斜の上側となるように姿勢修正した状態で保持されたまま収納部1の外縁に沿って傾斜を降りて、第2移送部15に達する。
【0031】
このとき、第2移送部15の手前で、各中空鞘6の胴部分6bが順次当接ピン20と当接すると、強制的に傾けられる。このとき、後続する中空鞘6が次々に傾くと、微振動による前進力が加わって、余剰の後続する中空鞘6が前に乗り出し、やがてバランスを崩して、収納部1へと落下する。
このようにして、一定加重以下に押さえられた中空鞘6の列が第2移送部15の保持用スリット16に沿って常に円滑に移送され、中空鞘6を完全に鉛直方向に向いた状態に姿勢修正された後、先頭の中空鞘6がスリット端部18近傍に位置決めされる。
【0032】
図4は、第2移送部15を移送された中空鞘6を用いて試料容器19から反応容器20へと所要量の液状試料を分注するときの中空鞘6の動きを示す図である。まず、スリット端部18近傍に当接停止した先頭の中空鞘6の上方には、図示せぬ移送機構及び吸排圧力源(シリンジ等)と組み合わされている分注用のプローブ21が、初期位置Pから下降して、中空鞘6の大開口部中に可塑的に嵌入し充分な結合が行われる。中空鞘6と結合したプローブ21は、図4の矢印に沿って中空鞘6を移送しながら、所定の分注位置にて各分注動作を行った後、適宜の取り外し手段22によって中空鞘6をプローブ21から取り外して廃棄部23の上部開口内に落とした後、初期位置Pに戻る。以後、多数の試料容器19について、上述の動作を繰り返して大量の連続分注を行う。途切れ監視用のセンサ25が、中空鞘6の不足を検知した場合には、オペレータが中空鞘6の補給を行うことで分析の中断を防止できる。
【0033】
ここで、上述したように、振動駆動源3を備えた収納部1は、防振バネ5を介して装置本体のベース4に支持されているので、如何に微量乃至高精度な分注操作或いはその後の反応工程(特に、粒子凝集反応)若しくは測定に対して振動の悪影響を与えることがない。また、隙間を介して防振ゴム5aを配置したことで、例え収納部1が過剰に振動するのを有効に防止できるので、装置本体の振動を常に最小限に維持すると共に、収納部1の過剰な振動に伴う振動ノイズも有効に吸収除去できる。スリット端部18近傍では、次に当接停止した中空鞘6に対して再びプローブ21が移送されてきて上述の動作を繰り返すことにより、連続的な分注が実施される。ここで、プローブ21の移送経路で且つ分注(特に、液体の吸引)位置の以前において、プローブ21の下端より若干下方に設けられたセンサ24(好ましくは、投光部と受光部とからなる一対の光センサ)が、中空鞘6の胴部分6bの通過の有無を検知して、分注動作(プローブ21への中空鞘6の装脱)の正確性を高めるという設計をなすとよい。
【0034】
特に、図4のように、装脱検知用のセンサ24を、中空鞘6とプローブ21との結合位置の上方から取り外し位置までの間に配置すれば、プローブ21に対する中空鞘6の結合ミス及び取り外しミスを共通のセンサ24で検知することができ、適宜動作のやり直しや分注の中止等の対処を効率よく実施できる点で好ましい。
【0035】
以上、本発明を好適に実施する一実施形態を図面を用いて詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば上述した実施形態では、1本のプローブに対して中空鞘を結合させる場合を述べたが、2本以上のプローブに対して同時又は適宜の順番で中空鞘を結合させるような装置にも同様に適用できることは勿論である。また、仕分け部における切欠きの寸法や形状は、使用する中空鞘の寸法、特に大開口部から小開口部までの長さに応じて設定してもよいし、異なる長さの中空鞘でも仕分けできるように、例えば第1移送部から第2移送部に向けて長い中空鞘から順に仕分けされるように複数の切欠きを段階的乃至連続的に配設してもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上、本発明の移送装置によれば、オペレータが無造作に中空鞘を補給しても、仕分けされ、常に確実なプローブとの結合が維持されるので、簡易で且つ処理能力が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の平面図。
【図2】 本発明の一実施形態で用いる中空鞘の構成を示す略図。
【図3】 本発明の一実施形態の一部縦断面図。
【図4】 本発明の一実施形態の動作に関する中空鞘の軌跡を示した略断面図。
【符号の説明】
1 収納部
3 振動駆動源
3a 可振バネ
5 防振バネ
5a 防振ゴム
6 中空鞘
7 第1移送部
8 仕分け部
9 除去部
10 切欠き
11 傾斜ガイド
12 保持枠
15 第2移送部
16 保持用スリット
17 姿勢変更用ガイド

Claims (5)

  1. 吸引機構を有する少なくとも1つのプローブに対する所定の結合位置にプローブと結合し得る充分な大開口部と吸引用の小開口部とが連通した多数の中空鞘を移送するための移送装置であって、
    多数の中空鞘を収容すると共に中空鞘が集合する集合部位を設けた収容部と、
    収容部に収容された中空鞘の一部を前記集合部位から仕分け位置へと移送する第1の移送部と、
    仕分け位置に設けられ第1の移送部により移送された中空鞘のうち、適宜の重心位置にない中空鞘を除去することで2個以上が連結した連結状の中空鞘を除去する除去部と、
    仕分け部から上記プローブとの結合位置へ一定姿勢のまま中空鞘を1個ずつ移送する第2の移送部と、
    を有することを特徴とする移送装置。
  2. 除去部が中空鞘の重心付近に合わせて形成した切欠きを有することを特徴とする請求項1記載の移送装置。
  3. 切欠きが中空鞘の大開口部を小開口部より若干高くして水平方向にほぼ平衡な姿勢となるような傾斜ガイドに沿って形成されていることを特徴とする請求項2記載の移送装置。
  4. 仕分け部が第2の移送部の入口付近に一定数を越える余剰の中空鞘をオーバーフローさせるオーバーフロー部を有していることを特徴とする請求項1記載の移送装置。
  5. 仕分け部で除去された中空鞘を収容部へ戻す構成としたことを特徴とする請求項1記載の移送装置。
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