JP3720438B2 - ウインドレギュレータの駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はウインドレギュレータの駆動装置に関する。さらに詳しくは、ドラムから交差しながら出てくるケーブル同士の干渉がなく、かつドラムを薄く構成しうる、ウインドレギュレータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のドア用のウインドレギュレータは、たとえば図9に示すように、上下方向に配置したガイドレール101およびそのガイドレールに沿って上下に摺動するキャリアプレート102を有する従動部104と、キャリアプレートに係止した2本のケーブル(内索)105、106を交互に巻き取り、巻きほどくドラム107を有するケーブル駆動装置Aと、従動部104と駆動装置Aの間でケーブル105、106を摺動自在に案内する導管108、109とを備えている。このような駆動装置Aはドラム107を収容するドラムケース110に対し、2本の導管108、109の端部をドラム107の接線方向に向けて保持するためのモータジョイント111を備えている。さらにドラム107を往復回転駆動するモータMおよび減速機Gを備えている。
【0003】
また2本の導管108、109は2本のケーブルをそれぞれガイドレール101の上下端に取り付けたガイドプーリ112、112に向かわせるため、所定の角度θに開いており、そのためドラム107から出てくる2本のケーブル105、106同士が交差している。したがってドラム107を薄くしようとすると、あるいは交差角度θが小さくなると、ケーブル105、106同士が接触し、それによって耐久性が低下する問題がある。
【0004】
実公平6−29419号公報の第6図には、このような駆動装置において、モータジョイントの導管を保持する2個の導管保持部(孔)を、ドラムの軸方向にオフセットさせ、ケーブル同士の接触を避けることが記載されている。
【0005】
また実開平6−28163号公報には、ケーブルの張力を維持するため、導管の端部にアウターエンド(スライドブッシュ)を固定し、そのアウターエンドをモータジョイントに設けたガイド孔に摺動自在に収容し、アウターエンドをバネで外側に付勢させた導管保持部が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記実公平6−29419号の装置では、合成樹脂製のモータジョイントに形成した導管保持部(孔)同士をオフセットさせているので、モータジョイントの成形精度を高くする必要がある。とくに前述の実開平6−28163号公報のように、導管保持部にスライド式のアウターエンドを設ける場合は、ガイド孔自体の成形精度と、両方のガイド孔のオフセット量および相互の角度についてそれぞれ所定の精度が必要になり、成形精度の維持が困難である。また方向が異なる2箇所の導管保持部(孔)を一体に設けたモータジョイントは、成型後の抜き取りを可能にするために金型構造がきわめて複雑になる。
【0007】
本発明はモータジョイントなどの導管を保持する部材の成形精度は従来とほぼ同じで足り、また金型構造を複雑にすることなく、しかもケーブル同士の接触を充分に回避することができるウインドレギュレータなどの駆動装置を提供することを技術課題としている。さらに本発明は、成型用の金型構造が簡単な駆動装置を提供することを技術課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のウインドレギュレータの駆動装置は、2本のケーブルを交互に巻き取り駆動するドラムと、そのドラムを収容するドラムケースと、ドラムから接線方向に出てくる一対のケーブルを交差状に配索するべく、各ケーブルの導管の端部を保持する一対の導管保持部とを備えており、各導管保持部が、導管の端部に固着されるアウターエンドと、そのアウターエンドを保持する取付部とからなり、前記取付部同士は互いにオフセットしておらず、前記導管保持部に、アウターエンドを外向きに付勢する圧縮コイルバネが設けられており、前記それぞれのアウターエンドが、取付部内に軸方向摺動自在に収容される小径部と、取付部の出口周辺と当接する段部を形成するべく小径部と連続すると共に前記圧縮コイルバネ内面を保持するバネ保持部と、そのバネ保持部の端部に設けられるバネ係止部とを備え、前記一対の導管保持部に取り付けられるアウターエンドのうち少なくとも一方のアウターエンドが、自軸回りに回転しないように取付部に保持され、そのアウターエンドの小径部とバネ保持部とが互いにオフセットしており、かつそのアウターエンドの導管を収容する孔およびケーブルを挿通する孔が、両方のアウターエンドを取付部に対して保持させた状態で、他方のアウターエンドの導管を収容する孔およびケーブルを挿通する孔の中心からドラムの軸心方向にオフセットしていることを特徴としている。なおここにいう「オフセット」は、軸心に対して平行にずらすことをいう。
【0009】
このような装置は、前記ドラムケースに取り付けられるモータジョイントを有し、そのモータジョイントの端部に前記両方の取付部がそれぞれ一体に形成されているものが好ましい。また前記一方の導管保持部の取付部を断面U字状のガイド溝とし、そのガイド溝の開口部を、ドラムケースを保持するためのベースによって塞ぐようにしてもよい。
【0010】
また、前記一方のアウターエンドの小径部が導管保持部の取付部の側壁と摺動する断面U字状であるものもよい。その場合は前記一方のアウターエンドのバネ保持部が、小径部と実質的に同心の中心部と、その周囲に設けた複数枚のガイドリブとからなり、それらのガイドリブの先端部がバネの内周を保持するべく配列するようにしてもよい。さらに、少なくとも一方の取付部が断面U字状のガイド溝を有し、かつ、その取付部の出口側の端面に、圧縮コイルバネの端部外周を保持するための上部突起および左右の側部突起が設けられているようにしてもよい。
【0011】
【作用】
本発明の装置では、両方のアウターエンドに形成した導管を収容する孔およびケーブルを挿通する孔がドラムの軸心方向にオフセットしているので、ドラムの溝の間隔を狭くしても、また2本の交差するケーブル同士の交差角度を小さくしても、ケーブル同士が干渉することがない。また取付部自体はオフセットする必要がないので、ドラムケースやモータジョイントなどの取付部を設ける部品の成形が容易で、その成型精度の維持が容易である。また金型の構造も複雑にならない。さらに2本のアウターエンドのうち一方だけをオフセット用のものとし、他方のアウターエンドは標準品とすることができる。そのため部品管理および成形精度の維持が容易である。
また導管保持部にアウターエンドを外向きに付勢する圧縮コイルバネを設け、前記それぞれのアウターエンドを、小径部と、段部を形成するように小径部と連続するバネ保持部と、バネ係止部とから構成し、小径部とバネ保持部とをオフセットさせるときは、アウターエンドは常時バネにより外側に付勢されているので、ケーブルに弛みが生じたとき、バネの付勢力で外側に移動し、導管の有効長さを伸ばす。そのためケーブルの弛みが吸収され、適切な張力が得られる。さらにバネに対するオフセットによる影響をバネ保持部で吸収することができる。しかもバネをオフセットさせる場合に比して、駆動装置の厚さを従来並に維持することができる。
【0012】
さらに導管保持部をドラムケースとは別個のモータジョイントに一体に設けるときは、ドラムケースも標準品とすることができ、モータジョイントおよび一方のアウターエンドを変更するだけで、種々のウインドレギュレータに対応することができ、しかもモータジョイントの成形精度の維持が容易である。上記の装置において、一方の導管保持部を断面U字状のガイド溝とし、ベースでその開口部を覆うようにする場合は、金型構造が一層簡単になり、しかも駆動装置の厚さを変更することなく、ケーブルの交差部の干渉を回避することができる。
【0013】
また、前記一方のアウターエンドの小径部が導管保持部の取付部の側壁と摺動する断面U字状である場合は、小径部は取付部に対して回転することがない。また、前記一方のアウターエンドのバネ保持部が、小径部と実質的に同心の中心体と、その周囲に設けた複数枚のガイドリブとからなり、それらのガイドリブの先端部がバネの内周を保持するべく配列している場合は、合成樹脂の偏りが少なくなり、成形時の反りや歪みを防止することができる。少なくとも一方の取付部が断面U字状のガイド溝を有し、かつ、その取付部の出口側の端面に、圧縮コイルバネの端部外周を保持するための上部突起および左右の側部突起が設けられている場合は金型の構造を簡単にすることができ、かつ、バネがずれるのを充分防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は本発明の装置の一実施形態を示す要部斜視図、図2はその底面図、図3は図2のIII-III 線断面図、図4は図2のIV-IV 線断面図、図5はそのアウターエンドの側面図、図6、図7および図8はそれぞれ図2のVI-VI 線断面図、VII-VII 線断面図およびVIII-VIII 線断面図である。
【0015】
まず図2を参照しながら駆動装置Aの全体を説明する。図2に示す駆動装置Aは、たとえば図9のウインドレギュレータの一対のケーブルからなるループを交互に循環駆動するためのものである。この装置Aは、2本のケーブル1、2の端部を係止して、その表面に巻き付けるためのドラム3と、そのドラム3を収容するドラムケース4と、そのドラムケース4に固定されるモータジョイント5とを備えている。なおモータおよび減速機は省略している。
【0016】
ドラム3は従来公知のものと実質的に同じものであり、外周面に螺旋状のケーブル案内溝(図3の符号6)を有する円柱状の合成樹脂成形品である。ドラム3にはケーブル1、2の端部に固着したケーブルエンド8、9を係止するための係止孔10、10が設けられており、係止孔10、10はドラム3の側面に形成した連通溝11によってケーブル案内溝6の端部と連通している。またドラム3の中心部には減速機の出力軸が嵌合される星形の嵌合孔12が形成されている。このドラム3はモータおよび減速機(たとえば図9のモータM、減速機Gを参照)を介して往復回転駆動される。
【0017】
前記ドラムケース4は有底筒状の合成樹脂成形品または金属板のプレス加工品であり、駆動装置Aの全体を自動車のドアパネルなどに取り付けるためのベース(図3の符号13)に固定するための取り付け片14を備えている。なおベース13の裏面側には前述の減速機およびモータが取り付けられ、ベース13自体にも自動車のドアパネルなどに取り付けるための脚部(たとえば図9の符号113参照)を有する。ただしドラムケース4自体にそのような脚部を設けてもよい。
【0018】
図1に示すように、ドラムケース4の側壁4aには、ケーブル1、2を外部に出すための切り欠き部15が形成されており、その切り欠き部15の縁部16はいくらか厚くされている。そしてその縁部16にモータジョイント5が嵌合されている。モータジョイント5は図1ないし図2に示すように、平面視で略X字状を呈する合成樹脂成形品であり(ただし図2は底面図)、底面側にケーブル1、2を通すための空所17が形成されている。空所17のドラム側の内壁18はドラム3の外周面の接線ないし接平面にされており、それによりケーブル1、2がドラム3のケーブル案内溝6から外れるのを防止しながらケーブル1、2をガイドする。さらに図1に示すように、モータジョイント5のドラム側の端部は、ドラムケース4の円筒状の側壁4aと当接するように円弧状にされ、その両端に側壁4aの縁部16に嵌合する溝19が形成されている。
【0019】
モータジョイント5の反対側の端部には、導管(アウターケーシング)20、21を所定の角度で支持するための導管保持部22、23が設けられている。この導管保持部22、23は、モータジョイント5に一体に成形された筒状の取付部24、25と、導管の20、21の端部に固着され、一端部が取付部内に摺動自在に収容される略円筒状のアウターエンド26、27と、それらのアウターエンド26、27を常時取付部24、25から突出する方法に付勢する圧縮コイルバネ(以下、単にバネという)28とからなる。
【0020】
上記の取付部24、25のうち一方の取付部24は、組立時にケーブル1を通すためのスリット29で外部と連通する円筒状の孔である(図8参照)。そしてその取付部24の中心線は平面視でドラム3の接線方向を向いており、側面視ではドラム3の中心部を向いている。そしてその取付部24に摺動自在に保持されるアウターエンド26は、従来のものと実質的に同じ形状、すなわち回転対称の形態を呈している。
【0021】
このアウターエンド26は図3に示すように、取付部24の断面円形の孔24a内に収容される小径部30と、その小径部30と同心の大径のバネ保持部31と、その端部に設けられるバネ係止部32とからなる合成樹脂の一体成形品であり、その中心部をケーブル挿通孔33が通っている。小径部30とバネ保持部31の間の段部34は、取付部24の出口側の端面35と当接して、バネ28に過剰な圧縮力が加わったときにバネ28を保護するものである。またバネ保持部31はバネ28の内周面と部分的に当接して、バネ28と孔24aとの同心性を維持し、バネ28の座屈を防止する働きをする。
【0022】
前記バネ係止部32はバネ28の一端を係止する部分であり、バネ28の他端は取付部24の出口側のフランジ状の端面35と当接する。なおその端面35には、環状突起36ないし環状の溝が設けられている。この環状突起36は前述のスリット29の部分以外で、バネ28の端面を囲み、バネ28がずれないように保持するものである。ケーブル挿通孔33のドラム側の端部は図3に示すように、ラッパ状に拡径しており、他方の端部は導管20を固定するための嵌合孔37となっている。嵌合孔37はバネ保持部31内に留まっており、小径部30には達していない。
【0023】
図4および図5に示す他方の取付部25およびアウターエンド27からなる導管保持部23は、本発明の特徴部分である。すなわち他方の筒状の取付部25は、図8の左側に示すように、下方が開放した断面U字状の溝25aとなっている。そして同じく合成樹脂成形品であるアウターエンド27は、図5に示すように、そのU字状の溝内に軸方向に摺動自在に収容される異形断面の小径部40と、その小径部40に対して上側にオフセットしているバネ保持部41と、その端部に、小径部40に対して上側にオフセットして設けられるバネ係止部42とから構成されている。そして小径部40の中心線に沿って、図4に示すようにケーブル挿通孔43が形成され、出口側では導管21を固定するための嵌合孔44となっている。
【0024】
図8に示すように、小径部40は断面U字状の取付部25の側壁と摺動する側面45を有する実質的に断面U字状の形態を備えている。したがって小径部40は取付部25に対して回転することがない。また小径部40の上部には、U字状の溝25aの上部内面に設けられている突条46と嵌合する上溝47が形成され、下部には下リブ48が設けられている。これらの上溝47、下部の下リブ48および取付部25の突条46は、アウターエンド27を上下逆に取り付けないようにするためのものである。
【0025】
さらに下リブ48は、ベース13上を摺動するガイド面として機能する。すなわちこの導管保持部23では取付部25に断面U字状の溝25aが形成されているので、このままではアウターエンド27が抜け落ちる。そのためベース13でその開口部を塞ぐと共に、アウターエンド27にベース13と摺接する下リブ48を設けて良好な滑り性を確保しているのである。
【0026】
またバネ保持部41は図7に示すように、小径部40と実質的に同心状の中心体49と、その中心体49の上面および側面からそれぞれ突出するガイドリブ50、51とからなり、中心体49の下面側には前記の下リブ48がそのまま連続するように、一対の溝52が形成されている。そしてガイドリブ50、51の先端と中心体49の下面はほぼ円形に配置されており、そのためそれらを囲むようにバネ28を保持することができる。また図4および図5に示すように、小径部40とガイドリブ50、51を含むバネ保持部41との間には、モータジョイント5の取付部25のフランジ状の出口側端面53と当接する段部54が形成される。その出口側端面53には、図7に示すようにバネ28を保持するための上部突起55、側部突起56が互いに離れた位置に設けられている。これらの突起55、56は図7の右側の取付部24のように完全にはバネ28を囲んでいないが、バネ28がずれるのを充分防止することができる。なお図4に示すように、バネ28の下側は、モータジョイント5の下面よりも下側に出るが、ベース13よりも下方に出ることはない。そしてそれにより駆動装置Aの厚さを厚くすることなく、アウターエンド27のオフセット構造を実現することができる。
【0027】
さらに前記の複数枚のガイドリブ50、51の先端および中心体49の下面で形成される円形の輪郭と同心状に、すなわち中心体49およびケーブル挿通孔43に対しては上側にオフセットした位置に、前記バネ係止部42が設けられ、前述の出口側端面53との間にバネ28を保持する。
【0028】
このようにオフセット側の導管保持部23におけるケーブル挿通孔43と前記の円筒状の導管保持部22におけるケーブル挿通孔33とは、図6、図7および図8に示すように、寸法Hだけオフセットすることになる。そしてドラム3から出てくる2本のケーブル1、2の交差部(図2の符号K)では、いくらかの隙間が確保され、図3に示すドラム3のケーブル案内溝6の間隔を狭くしてドラム3の厚さを薄くしても、また交差角度θを小さくしても、ケーブル1、2同士の干渉が避けられる。そのためケーブル1、2の耐久性が向上する。
【0029】
なお前記の実施形態では一方の導管保持部23のみをオフセットさせているが、両方の導管保持部22、23をそれぞれ逆方向にオフセットさせ、両方で2倍のオフセット量を確保するようにしてもよい。その場合は1個のアウターエンドを上下逆向きに取り付けられるようにしておくと、部品を共通化することができるので好ましい。また前記実施形態では平行にオフセットさせているが、一方または両方のケーブルエンド8、9を傾斜させるようにオフセットさせてもよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明の駆動装置は、導管保持部が導管に固定するアウターエンドとそれを摺動自在に保持する取付部とから構成され、さらに両方のアウターエンドのケーブル挿通孔がドラムの軸方向にオフセットしているので、モータジョイントなどの導管を保持する部材の成形精度は従来とほぼ同じで足り、しかもケーブル同士の接触を充分に回避することができる。また、少なくとも一方の取付部が断面U字状のガイド溝を有し、かつ、その取付部の出口側の端面に、圧縮コイルバネの端部外周を保持するための上部突起および左右の側部突起が設けられているので、バネ28がずれるのを充分防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の一実施形態を示す要部斜視図である。
【図2】 図1の装置の底面図である。
【図3】 図2のIII-III 線断面図である。
【図4】 図2のIV-IV 線断面図である。
【図5】 図4のアウターエンドの側面図である。
【図6】 図2のVI-VI 線断面図である。
【図7】 図2のVII-VII 線断面図である。
【図8】 図2のVIII-VIII 線断面図である。
【図9】 従来のウインドレギュレータの一例を示す側面図である。
【符号の説明】
A 駆動装置
1 ケーブル
2 ケーブル
3 ドラム
4 ドラムケース
5 モータジョイント
20 導管
21 導管
22 導管保持部
23 導管保持部
24 取付部
25 取付部
26 アウターエンド
27 アウターエンド
28 バネ
H オフセット量
Claims (6)
- 2本のケーブルを交互に巻き取り駆動するドラムと、そのドラムを収容するドラムケースと、ドラムから接線方向に出てくる一対のケーブルを交差状に配索するべく、各ケーブルの導管の端部を保持する一対の導管保持部とを備えており、
各導管保持部が、導管の端部に固着されるアウターエンドと、そのアウターエンドを保持する取付部とからなり、
前記取付部同士は互いにオフセットしておらず、
前記導管保持部に、アウターエンドを外向きに付勢する圧縮コイルバネが設けられており、前記それぞれのアウターエンドが、取付部内に軸方向摺動自在に収容される小径部と、取付部の出口周辺と当接する段部を形成するべく小径部と連続すると共に前記圧縮コイルバネ内面を保持するバネ保持部と、そのバネ保持部の端部に設けられるバネ係止部とを備え、
前記一対の導管保持部に取り付けられるアウターエンドのうち少なくとも一方のアウターエンドが、自軸回りに回転しないように取付部に保持され、そのアウターエンドの小径部とバネ保持部とが互いにオフセットしており、かつそのアウターエンドの導管を収容する孔およびケーブルを挿通する孔が、両方のアウターエンドを取付部に対して保持させた状態で、他方のアウターエンドの導管を収容する孔およびケーブルを挿通する孔の中心からドラムの軸心方向にオフセットしているウインドレギュレータの駆動装置。 - ドラムケースに取り付けられるモータジョイントを有し、そのモータジョイントの端部に前記両方の取付部がそれぞれ一体に形成されている請求項1記載の装置。
- 前記一方の導管保持部の取付部が断面U字状のガイド溝であり、そのガイド溝の開口部がドラムケースを保持するためのベースによって塞がれている請求項1記載の装置。
- 前記一方のアウターエンドの小径部が導管保持部の取付部の側壁と摺動する断面U字状である請求項3記載の装置。
- 前記一方のアウターエンドのバネ保持部が、小径部と実質的に同心の中心体と、その周囲に設けた複数枚のガイドリブとからなり、それらのガイドリブの先端部がバネの内周を保持するべく配列している請求項1記載の装置。
- 少なくとも一方の取付部が断面U字状のガイド溝を有し、かつ、その取付部の出口側の端面に、圧縮コイルバネの端部外周を保持するための上部突起および左右の側部突起が設けられている、請求項1記載のウインドレギュレータの駆動装置。
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