JP3719333B2 - ビスカスヒータ - Google Patents

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    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
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    • B60H1/03Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant and from a source other than the propulsion plant
    • B60H1/038Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices the heat being derived from the propulsion plant and from a source other than the propulsion plant from the cooling liquid of the propulsion plant and from a viscous fluid heater
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24VCOLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F24V40/00Production or use of heat resulting from internal friction of moving fluids or from friction between fluids and moving bodies

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘性流体内でロータを回転させることにより、回転エネルギ(機械エネルギ)を熱エネルギに変換するビスカスヒータに関するものであり、車両用暖房装置の熱源として有効である。
【0002】
【従来の技術】
このビスカスヒータを暖房熱源とした車両用暖房装置として、例えば特開平2−246823号公報に記載の発明が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、車両走行用エンジン以外の補機の増加や車格を拡大することなく車室内の拡充を図るべく、補機を始めとするエンジンルーム内の各機器は近接してきており、新たな機器(補機)をエンジンルーム内に配設することが困難な状況となってきている。
【0004】
このため、上記公報に記載のごとく、ビスカスヒータの発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータとは別体に設けるといった手段では、ビスカスヒータに加えて、新たにクラッチ手段をもエンジンルーム内に配設する必要がある。したがって、上記公報に記載の発明は、ビスカスヒータを暖房熱源とした車両用暖房装置の車両への搭載性が著しく悪いという問題がある。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、ビスカスヒータの車両への搭載性に向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1、に記載の発明では、ロータ(103)との間隔(δ)を変化させる可動部材(107)を備えることを特徴とする。これにより、後述するように、間隔(δ)を変化させることにより粘性流体(発熱室102内)の温度上昇(発熱量)を制御することができるので、ビスカスヒータの発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータと別体に設ける必要がない。
【0007】
したがって、粘性流体(発熱室102内)の温度上昇(発熱量)を制御するための手段(機器)を、新たにエンジンルーム内に配設する必要がないので、ビスカスヒータの車両への搭載性を向上させることができる。
ところで、ビスカスヒータの発熱を停止させるには、間隔(δ)を十分に拡大する必要があるため、後述するように、ビスカスヒータの大型化を招いてしまう。
【0008】
そこで、請求項2に記載の発明では、発熱室(102)には、粘性流体と共に気体が混入されていることを特徴とする。
これにより、後述するように、間隔δを十分に拡大することなくビスカスヒータの発熱を停止させることができるので、ビスカスヒータの大型化を防止することができる。
【0009】
請求項に記載の発明では、径方向に変位して発熱室(102)の体積を変化させる可動部材(115)を備えることを特徴とする。これにより、後述するように、発熱室(102)内の気体の状態を制御して、発熱室(102)の温度上昇(発熱量)を制御することができるので、ビスカスヒータの発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータと別体に設ける必要がない。したがって、上記発明と同様に、ビスカスヒータの車両への搭載性を向上させることができる。
【0010】
請求項に記載の発明では、シャフト(104)の径外方側にて発熱室(102)に連通する粘性流体溜室(710)と、粘性流体溜室(710)を構成するとともに、粘性流体溜室(710)の体積を可変とする可動部材(711)と、粘性流体溜室(710)の体積が縮小する向きの力を可動部材(711)に作用させる付勢手段を備え、この付勢手段は、密閉空間内に封入した圧縮性流体により弾性力を発揮する圧縮性流体バネ手段であることを特徴とする。
【0011】
これにより、ロータ(103)の回転数が低いときには、粘性流体に作用する遠心力が小さくなり、粘性流体とロータ(103)との接触面積が自動的に大きくなるので、ビスカスヒータでの発熱量が大きく低下することを防止できる。
一方、ロータ(103)の回転数が高いときには、粘性流体とロータ(103)との接触面積が自動的に小さくなるのでビスカスヒータでの発熱量が過度に大きくなることを防止できる。
【0012】
したがって、本発明では、付勢手段付勢力を適切に選定することにより、ロータ(103)の駆動トルクを検出するセンサ類を使用することなく、容易にビスカスヒータでの発熱量、すなわちロータ(103)の駆動トルクが過度に大きくなることを防止できる。請求項に記載の発明では、発熱室(102)内のポンプ機構(103c)から吐出する粘性流体の圧力を損失させて熱を発生させる絞り部(103d)と、シャフト(104)の径外方側にて発熱室(102)に連通する粘性流体溜室(710)と、粘性流体溜室(710)を構成するとともに、粘性流体溜室(710)の体積を可変とする可動部材(711)と、粘性流体溜室(710)の体積が縮小する向きの力を前記可動部材(711)に作用させる付勢手段(110b、712)とを備えることを特徴とする。
【0013】
これにより、請求項に記載の発明と同様に、センサ類を使用することなく、容易にビスカスヒータでの発熱量、すなわちロータ(103)の駆動トルクが過度に大きくなることを防止できる。また、ロータ(103)の回転に伴って発生する熱(熱エネルギ)に加えて、絞り部(103d)でも熱が発生するので、粘性流体とロータ(103)との接触面積を小さくすることができる。延いては、ロータ(103)、すなわちビスカスヒータの小型化を図ることができる。
【0014】
請求項に記載の発明では、第1ロータ(103)と所定の間隔を有して対向配設されて、第1ロータ(103)と同一方向に回転可能な第2ロータ(117)の回転を停止させる停止機構(500)を備えることを特徴とする。これにより、第2ロータ(117)の回転を許容する場合と、不許可とする場合とを選択的に制御することができるので、後述するように、発熱室(102)の温度上昇(発熱量)を制御することができる。
【0015】
したがって、ビスカスヒータの発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータと別体に設ける必要がないので、ビスカスヒータの車両への搭載性を向上させることができる。請求項に記載の発明では、シャフト(10a)の回転力を断続可能にロータ(103)に伝達するクラッチ機構(600)をハウジング(101、105、201、207)内に構成したことを特徴とする。
【0016】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係るビスカスヒータ100と、車両用空調装置の圧縮機(圧縮機構)200とが一体となったコンプレッサ一体型ビスカスヒータ10の断面図であり、図2はコンプレッサ一体型ビスカスヒータ10を用いた車両用空調装置の模式図である。
【0018】
図2中、11はコンプレッサ一体型ビスカスヒータ10(圧縮機構200)から吐出した冷媒を冷却する放熱器(凝縮器)であり、12は蒸発器13の出口側の冷媒の加熱度に基づいて開度を調節する膨張弁である。14は車両走行用エンジン15の冷却水を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒータコアであり、16は冷却水を冷却するラジエータである。
【0019】
また、図1中、101はコンプレッサ一体型ビスカスヒータ10のビスカスヒータハウジングであり、このビスカスヒータハウジング101内には、粘性流体(本実施形態ではシリコーンオイル)が封入された発熱室102が形成されている。103は発熱室102内で回転する円板状のロータ(回転プレート)であり、このロータ103はヒータシャフト(入力軸)104から駆動力を得て回転駆動される。
【0020】
なお、ヒータシャフト104とロータ103とは、互いに直交するように構成され、ヒータシャフト104は、フロントハウジング105内に配設された軸受106により回転可能に支持されている。
また、107は、発熱室102の内壁を形成するとともに、圧縮機構200側にてロータ103と所定の間隔δを有して対向配設された円板状の第1可動部材(固定プレート)であり、この第1可動部材107は、ビスカスヒータハウジング101にロータ103と直交する方向に摺動変位することができるように組付けられている。
【0021】
そして、第1可動部材107の外縁部には円筒状の受圧部(ピストン部)107aが一体形成されており、この受圧部107a、ビスカスヒータハウジング101およびハウジングプレート108によって形成された空間(以下、この空間を第1制御室と呼ぶ。)109には、フロントハウジング105内に配設された油圧ポンプ110から吐出される作動油が導かれる。
【0022】
なお、本実施形態では、油圧ポンプ110から第1制御室109に至るオイル通路は、両ハウジング101、10外に設けられた外部配管111a、111bにより構成されており、これら外部配管111a、111bは、油圧ポンプ110と第1制御室109とを連通させる場合と、第1制御室109と低圧側(大気圧側)とを連通させる場合とを切り換え開閉する切換弁112を介して接続されている。因みに、111cは、第1制御室109と低圧側とを常に連通させるとともに、外部配管111bに比べて十分に圧力損失の大きいドレン通路である。
【0023】
また、油圧ポンプ110は、ヒータシャフト104に形成されたカム110aにより往復運動させられるプランジャ110b等からなる、周知のプランジャ型油圧ポンプであり、110cは油圧ポンプ110をフロントハウジング105に固定する六角穴付き止めネジである。
また、第1可動部材107を挟んでロータ103の反対側には、エンジン冷却水(以下、冷却水と略す。)が流通する冷却水通路113が形成されており、この冷却水通路113の出口側はヒータコア14に接続される。
【0024】
ところで、201は圧縮機構200のコンプレッサハウジングであり、このコンプレッサハウジング201内には、軸受202を介してコンプレッサシャフト203が回転可能に配設されている。
また、204はコンプレッサシャフト203により駆動されてコンプレッサハウジング201に対して旋回変位する可動スクロール(可動部)であり、205は可動スクロール204に噛み合うとともに、コンプレッサハウジング201に対して固定された固定スクロール(固定部)である。
【0025】
そして、可動スクロール204が固定スクロール205に対して旋回することにより、両スクロール204、205により形成された作動室VC の体積を拡大縮小して冷媒(流体)を吸入圧縮する。
なお、206は圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートであり、207は固定スクロール205と共に吐出室208を構成するリアハウジングであり、209は、放熱器11の流入側に接続される吐出口である。
【0026】
また、ビスカスヒータ100を挟んで圧縮機構200と反対側には、Vベルト(図示せず)を介してエンジン15により回転駆動されるプーリ210が、軸受211を介してフロントハウジング105に回転可能に配設されており、このプーリ210は、ヒータシャフト104の一端側(ロータ103が設けられた部位の反対側)にネジ固定されている。
【0027】
一方、ヒータシャフト104の他端側には、ヒータシャフト104と同軸状に配設されたコンプレッサシャフト203にヒータシャフト104の回転力(駆動力)を断続可能伝達する圧縮機構用クラッチ機構(以下、コンプレッサクラッチと呼ぶ。)300が構成されている。
このコンプレッサクラッチ300は、ヒータシャフト104に形成されたスプラインによりヒータシャフト104と一体的に回転する複数枚のヒータシャフト側クラッチ板(以下、ヒータクラッチ板と略す。)301、コンプレッサシャフト203に形成されたスプラインによりコンプレッサシャフト203と一体的に回転する複数枚のコンプレッサシャフト側クラッチ板(以下、コンプレッサクラッチ板と略す。)302、および両クラッチ板301、302を押圧して密着させる押圧部材303を有して構成されている。
【0028】
そして、押圧部材303は、第1制御室109と同様に、押圧部材303とコンプレッサハウジング201とによって形成される第2制御室304に油圧ポンプ110から吐出される作動油を導くことにより、両クラッチ板301、302を押圧する押圧力を得ている。
なお、第2制御室304内の圧力制御も、第1制御室109と同様に、油圧ポンプ110と第2制御室304とを連通させる外部配管304a、304bの間に配設した切換弁305を切り換えることにより行う。また、304cは、第2制御室304と低圧側とを常に連通させるとともに、外部配管304bに比べて十分に圧力損失の大きいドレン通路である。
【0029】
また、切換弁112、305は、図3に示すように、電子制御装置(ECU)17により制御されており、このECU17は、車室内の温度を検出する室温センサ、車室の温度を検出する外気温センサ、および日射量センサ等の空調センサ18、冷却水の温度を検出する水温センサ19、並びに乗員が希望する設定する温度設定手段20の入力値等に基づいて、予め決められたプログラムに従って切換弁112、305を制御する。
【0030】
因みに、400は、第1可動部材107の可動に伴う発熱室102の体積変化によらず、常に発熱室102内に粘性流体を充満させる流体溜であり、この流体溜400は、粘性流体に対して所定の圧力を作用させるピストン部401およびコイルバネ(弾性手段)402を有して構成されている。
次に、本実施形態の作動を述べる。
【0031】
1.ビスカスヒータ100を稼働させる場合(図1参照)
ECU17は、温度設定手段20の入力値および空調センサ18の検出値に基づいて車室内に吹き出す空気の温度(以下、この温度を目標温度と呼ぶ。)を演算する。このとき、冷却水の温度(水温センサ19の検出値)が低いため、冷却水の熱量のみでは、車室内に吹き出す空気を目標温度まで加熱することができないとECU17が判断したときには、ECU17は、切換弁112に制御信号を発し、油圧ポンプ110から吐出される作動油を第1制御室109に導くとともに、切換弁305に制御信号を発して第2制御室304内を低圧側と連通させる。
【0032】
なお、油圧ポンプ110は、ヒータシャフト104に形成されたカム110aにより駆動させられるので、ECU17の制御とは無関係に、エンジン15の稼働中は常に稼働している。
これにより、第1制御室109内の圧力が上昇するので、受圧部107aに作用する油圧により、間隔δが縮小する向きに第1可動部材107が変位する。一方、ヒータシャフト104からコンプレッサシャフト203への回転力の伝達が遮断されるので、圧縮機構200が停止する。
【0033】
したがって、ロータ103と第1可動部材107との間に発生する粘性流体のせん断力(摩擦熱)が増大するので、粘性流体(発熱室102内)の温度が上昇し、冷却水通路113内を流通する冷却水の温度が上昇する。延いては、ヒータコア13に供給される熱量(冷却水の温度)が上昇するので、車室内に吹き出される空気の温度が上昇し、暖房運転状態となる。
【0034】
2.ビスカスヒータ100を停止して冷房運転を行う場合(図4参照)
ECU17は、温度設定手段20の入力値および空調センサ18の検出値に基づいて車室内に吹き出す空気の温度(以下、この温度を目標温度と呼ぶ。)を演算する。そして、ビスカスヒータ100を停止して圧縮機構200を稼働させるとECU17が判断したときには、ECU17は、切換弁112に制御信号を発して第1制御室109内を低圧側と連通させるとともに、切換弁305に制御信号を発して油圧ポンプ110から吐出される作動油を第2制御室304に導く。
【0035】
これにより、第1制御室109内の圧力が低下して、コイルバネ402により発熱室102内に与えられる圧力が第1制御室109内の圧力の圧力を上回るので、第1可動部材107は間隔δが拡大する向きに変位する。一方、押圧部材303に作用する押圧力により両クラッチ板301、302が密着してヒータシャフト104に伝達された回転力がコンプレッサシャフト203に伝達されるので、圧縮機構200が稼働する。
【0036】
したがって、ロータ103と第1可動部材107との間に発生する粘性流体のせん断力が縮小して粘性流体(発熱室102内)の温度が低下するとともに、圧縮機構200が稼働するので、蒸発器13に車室内に吹き出される空気が冷却され、冷房運転状態となる。
3.ビスカスヒータ100を稼働させて除湿運転を行う場合(図5参照)
この場合、ECU17は、切換弁112および切換弁305に制御信号を発し、両制御室109、304に油圧ポンプ110から吐出される作動油を導く。
【0037】
したがって、粘性流体(発熱室102内)の温度が上昇するとともに、圧縮機構200ヒータコア14の空気流れ上流側に配設された蒸発器13にて冷却された空気が、ヒータコア14により加熱されるので、除湿運転状態となる。
4.ビスカスヒータ100および圧縮機構200を停止させる場合
この場合、ECU17は、切換弁112および切換弁305に制御信号を発し、両制御室109、304を低圧側に連通させる。
【0038】
したがって、ロータ103と第1可動部材107との間に発生する粘性流体のせん断力が縮小して粘性流体(発熱室102内)の温度が低下するとともに、圧縮機構200が停止する。
なお、エンジン15の稼働中はロータ103は常に回転しているので、エンジン15の稼働中は、厳密な意味ではビスカスヒータ100は停止しない。しかし、間隔δが十分に拡大すれば、実質的に粘性流体(発熱室102内)での発熱を停止させることができる。
【0039】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
本実施形態によれば、ロータ103と第1可動部材107との間隔δを変化させることにより、粘性流体(発熱室102内)の温度上昇(発熱量)を制御するので、ビスカスヒータ100の発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータ100と別体に設ける必要がない。
【0040】
したがって、粘性流体(発熱室102内)の温度上昇(発熱量)を制御するための手段(機器)を、新たにエンジンルーム内に配設する必要がないので、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の車両への搭載性を向上させることができる。
また、ビスカスヒータ100と圧縮機構200とが一体化されているので、ビスカスヒータ100と圧縮機構200とを1度の組付け工程により車両に組付けることができるとともに、ビスカスヒータ100と圧縮機構200を別体にしたもの比べて、エンジンルーム内における専有空間を小さくできる。したがって、ビスカスヒータ100を有する車両用空調装置の車両への搭載性を向上させることができる。
【0041】
ところで、本実施形態では、粘性流体に対して所定の圧力を作用させるべく、流体溜400内にコイルバネ40を配設したが、流体溜400を密封することにより流体溜400に空気バネを構成し、コイルバネ40を廃止してもよい。(第2実施形態)上述の実施形態では、発熱室102に粘性流体のみを封入したが、本実施形態は、粘性流体と共に気体(本実施形態では空気)を混入したものである。
【0042】
ところで、上述の実施形態では、間隔δを十分に拡大することにより、実質的にビスカスヒータ100での発熱を停止させたが、この手段では、十分な間隔δを確保するためには、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の大型化を招いてしまう。
因みに、ロータ103とヒータシャフト104との間にクラッチ機構を設ければ、ビスカスヒータ100での発熱を完全に停止させることができるが、この手段では、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の大型化を招くのみならず、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の製造原価上昇を招いてしまう。
【0043】
しかし、本実施形態のごとく、粘性流体と共に気体(本実施形態では空気)を混入した場合には、以下に述べる理由により、間隔δを十分に拡大することなくビスカスヒータ100での発熱を停止させることができる。
すなわち、ビスカスヒータ100にて発熱させるべく、間隔δを縮小させた場合には、粘性流体に混入した気体の気泡の体積が縮小するとともに、気体と粘性流体との密度差により、発熱室102内のうちヒータシャフト104(ロータ103)の径外方側に粘性流体が集合し、一方、径内方側に気体は集合する。
【0044】
このとき、径内方側に集合した気体の発熱量は、粘性流体に比べると無視できるくらい小さいが、そもそも、径内方側はロータ103の回転速度(周速)が小さいため、第1実施形態に係るビスカスヒータ100のごとく、発熱室102内全域に粘性流体が満たされている場合であっても、径内方側における発熱量は実質的に無視できる。
【0045】
したがって、粘性流体と共に気体を混入した場合であっても、間隔δを縮小させた場合の第1実施形態に係るビスカスヒータ100と、間隔δを縮小させた場合の本実施形態に係るビスカスヒータ100の発熱量とは略等しい。
これに対して、ビスカスヒータ100での発熱を停止させるべく、間隔δを拡大させた場合には、粘性流体に混入した気体の気泡の体積が拡大(膨張)するので、気泡がロータ103の径外方側まで広がる。このため、ロータ103が回転している場合であっても、間隔δが拡大したことと相まってビスカスヒータ100の発熱量が縮小する。
【0046】
したがって、間隔δを十分に拡大することなくビスカスヒータ100での発熱を停止させることができるので、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の大型化を防止することができる。
また、本実施形態においては、第1可動部材107の変位に伴う発熱室102の体積変化に対して、粘性流体に混入された気体(気泡)の体積が拡大縮小することにより、発熱室102内の粘性流体に所定の圧力を作用させることができるので、流体溜400を廃止することができる。
【0047】
なお、本実施形態は、図6に示すように、間隔δを縮小させた場合に、粘性流体に混入された気体を集合させる空気室403を、ヒータシャフト104(ロータ103)の径内方側に設けてもよい。
(第3実施形態)
第1、2実施形態では、第1可動部材107を変位させることにより間隔δを変化させて、粘性流体に作用するせん断力を調節してビスカスヒータ100の発熱量を制御したが、本実施形態は、図7に示すように、第1可動部材107に代えて、ビスカスヒータハウジング101に対して固定した固定部材114を配設し、かつ、ヒータシャフト104の径外方側に位置して発熱室102の内壁を形成する第2可動部材115を、ヒータシャフト104の径方向に変位可能とするとともに、発熱室102内に粘性流体と共に気体を混入させたものである。
【0048】
なお、第2可動部材115の変位作動は、第1、2実施形態と同様に、油圧ポンプ110の油圧を制御室116に導くことにより行われる。
次に、本実施形態に係るビスカスヒータ100の作動を述べる。
1.ビスカスヒータ100にて発熱させる場合
制御室116に油圧ポンプ110の吐出圧を導き、第2可動部材115をヒータシャフト104の径内方側に変位させて発熱室102の体積を縮小させる。
【0049】
これにより、粘性流体に混入した気体(気泡)の体積が縮小するとともに、発熱室102内の気体が空気室403内に集合するので、ロータ103の径方向全域に渡って粘性流体が発熱室102内に充満し、ロータ103の回転に応じて熱が発生する。
2.ビスカスヒータ100での発熱を停止させる場合
制御室116と低圧側とを連通させて制御室116内の圧力を低下させ、第2可動部材115をヒータシャフト104の径外方側に変位させて発熱室102の体積を拡大させる。
【0050】
これにより、空気室403内に集合していた気体(気泡)の体積が拡大(膨張)するとともに、気泡がロータ103の径外方側まで広がるので、ビスカスヒータ100での発熱が実質的に停止する。
なお、発熱室102の体積を縮小させた場合には、気体(気泡)は、その体積を縮小させながらヒータシャフト104の径内方側に集合する。そして、ヒータシャフト104の径内方側は、前述のごとく、ロータ103の回転速度(周速)が小さいため、発熱に殆ど関与しないので、空気室403を廃止しても、本実施形態を実施することができる。
【0051】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
本実施形態によれば、気体が混入された粘性流体を発熱室102内に封入した状態で、発熱室102の体積を変化させることにより発熱室102の温度上昇(発熱量)を制御するので、ビスカスヒータ100の発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータ100と別体に設ける必要がない。
【0052】
したがって、上述の実施形態と同様に、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の車両への搭載性を向上させることができる。
(第4実施形態)
上述の実施形態では、間隔δを変化させる、または粘性流体中に気体を混入させた状態で発熱室102の体積を変化させる等してビスカスヒータ100の発熱を制御したが、本実施形態は、図8に示すように、第1可動部材107および固定部材114に代えて、ロータ103(以下、本実施形態では第1ロータと呼ぶ。)と同一方向に回転可能な第2ロータ117を第1ロータ103と所定の間隔を有して対向配設するとともに、第2ロータ117の回転を停止させる停止機構500を設けたものである。
【0053】
因みに、本実施形態では、第2ロータ117は、発熱室102の内壁を兼ねるものである。
なお、停止機構500は、励磁コイル501と、励磁コイル501により誘起された電磁力により摺動変位させられて、第2ロータ117と係合するシャフト(係合部)502とを有して構成されているとともに、ECU17により制御される。
【0054】
次に、本実施形態の作動を述べる。
1.ビスカスヒータ100にて発熱させる場合
停止機構500を作動させて第2ロータ117の回転を停止させる。これにより、第1、2ロータ103、117間にせん断力が熱エネルギに変換されるので、ビスカスヒータ100にて熱が発生する。
【0055】
2.ビスカスヒータ100での発熱を停止させる場合
停止機構500を解除して、第2ロータ117が回転し得る状態とする。これにより、第1ロータ103の回転とともに、第2ロータ117が連れ回るので、第1、2ロータ103、117間に発生したせん断力は、熱エネルギに変換されず、第2ロータ117を回転させる回転(運動)エネルギとなる。したがって、ビスカスヒータ100での発熱が停止する。
【0056】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
本実施形態によれば、第2ロータ117の回転を許容する場合と不許可とする場合とを選択的に制御することにより発熱室102の温度上昇(発熱量)を制御するので、ビスカスヒータ100の発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータ100と別体に設ける必要がない。
【0057】
したがって、上述の実施形態と同様に、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の車両への搭載性を向上させることができる。
ところで、本実施形態では、第2ロータ117は発熱室102を構成する壁面の一部を兼ねていたが、第2ロータ117を発熱室102を構成する壁面と独立して設け、その第2ロータ117を発熱室102内に配設してもよい。
【0058】
(第5実施形態)
本実施形態は、図9に示すように、ヒータシャフト104とコンプレッサシャフト203とを一体化して1本のシャフト10aとするとともに、シャフト10aの回転力を断続可能にロータ103に伝達するビスカスヒータ用クラッチ機構(以下、ビスカスヒータクラッチと略す。)600を、ビスカスヒータハウジング101およびフロントハウジング105内に設けたものである。
【0059】
なお、ビスカスヒータクラッチ機構600は、シャフト10aと一体に回転するとともに、シャフト10aの長手方向に直列に並んで配設された複数枚の第1クラッチ板601と、ロータ103と一体に回転するとともに、第1クラッチ板601間に配設された第2クラッチ板602と、両クラッチ板601、602を押圧して密着させる押圧部材603とを有して構成されている。
【0060】
また、押圧部材603は、コンプレッサクラッチ300と同様に、制御室604、605に油圧ポンプ110から吐出される作動油を導くことにより、両クラッチ板601、602を押圧する押圧力を得ている。因みに、606は制御室604に供給する(導く)圧力を切り換え制御する切換弁であり、この切換弁606はECU17により制御される。
【0061】
次に、本実施形態の作動を述べる。
1.ビスカスヒータ100にて発熱させる場合
ECU17は切換弁606に制御信号を発して、油圧ポンプ110から吐出される作動油を制御室604に導く。これにより、両クラッチ板601、602が押圧され、ロータ603がシャフト10aと一体に回転し、ビスカスヒータ100にて熱が発生する。
【0062】
2.ビスカスヒータ100での発熱を停止させる場合
ECU17は切換弁606に制御信号を発して、制御室604を低圧側と連通させる。これにより、両クラッチ板601、602が離れ、シャフト10aからロータ603への回転力の伝達が遮断され、ビスカスヒータ100での発熱が停止する。
【0063】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
本実施形態によれば、ロータ103の回転を制御することにより発熱室102の温度上昇(発熱量)を制御するので、ビスカスヒータ100の発熱量を制御するクラッチ手段をビスカスヒータ100と別体に設ける必要がない。
したがって、上述の実施形態と同様に、ビスカスヒータ100(コンプレッサ一体型ビスカスヒータ10)の車両への搭載性を向上させることができる。
【0064】
ところで、特開平5−8633号公報には、ビスカスヒータと圧縮機とが一体となったコンプレッサ一体型ビスカスヒータが記載されているが、この公報に記載のものは、ビスカスヒータを暖房熱源として利用するとともに、圧縮機の稼働時には、ビスカスヒータを粘性継手(ビスカスカップリング)として利用しているので、圧縮機を稼働させながらビスカスヒータを暖房熱源として利用することができない。
【0065】
このため、上記公報に記載のコンプレッサ一体型ビスカスヒータでは、除湿運転のごとく、圧縮機を稼働させながらビスカスヒータを暖房熱源として稼働させることができないという問題がある。
これに対して、本発明に係るコンプレッサ一体型ビスカスヒータでは、上述のごとく、コンプレッサクラッチ300に加えて、圧縮機構200を稼働状態を制御するビスカスヒータ100の発熱を制御する機構(第1可動部材107、第2可動部材115やビスカスヒータクラッチ600等)を有しているので、圧縮機構200を稼働させながらビスカスヒータ100稼働させることができる。
【0066】
(第6実施形態)
本実施形態は、第3実施形態のごとく、発熱室102内に粘性流体と共に気体を混入させることにより、ビスカスヒータ100の発熱量を制御するようにしたものである。
すなわち、図10は本実施形態に係るビスカスヒータ100の断面図であり、114a、114bは、発熱室102を構成するとともにハウジングを兼ねる固定部材であり、固定部材114aには、ロータ103(シャフト104)の径外方側にて発熱室102に連通する粘性流体溜室710が形成されている。
【0067】
また、図11中、711は粘性流体溜室710を構成するとともに、その体積を可変とするピストン状の第3可動部材711であり、この第3可動部材711には、粘性流体溜室710の体積を縮小させる向きの空気圧が作用している。
なお、第3可動部材711に作用する空気圧は、切換弁112を介して一定の吐出圧で空気を吐出するエアポンプ(付勢手段)110bより供給されている。
【0068】
次に、本実施形態に係るビスカスヒータ100の特徴的作動を述べる。
1.ロータ103の回転数(エンジン回転数)が高いとき
ロータ103の回転数が高いときは、ロータ103の回転に連れて回転(旋回)する粘性流体の速度も大きいので、粘性流体に作用する遠心力も大きい。このため、発熱室102内の粘性流体は、図12に示すように、発熱室102の径外方側に集合するとともに、粘性流体が第3可動部材711に対して及ぼす粘性流体溜室710の体積を拡大させる向きの圧力(以下、この圧力を拡大圧力と呼ぶ。)が増大していく。
【0069】
そして、拡大圧力がエアポンプ110bの吐出圧より大きくなると、第3可動部材711は粘性流体溜室710の体積が拡大する向きに移動する。一方、粘性流体溜室710の体積が拡大すると、拡大圧力が縮小していくので、第3可動部材711は、拡大圧力と空気圧とが釣り合った位置で停止する。
2.ロータ103の回転数(エンジン回転数)が低いとき
ロータ103の回転数が低くなると、ロータ103の回転に連れて回転(旋回)する粘性流体の速度も小さくなるので、粘性流体に作用する遠心力も小さくなっていく。このため、発熱室102内の粘性流体は、図11に示すように、ロータ103の回転数が高いときに比べて、ロータ103の径内方側に向けて拡がった状態になる。
【0070】
一方、粘性流体に作用する遠心力の低下に伴って、拡大圧力が空気圧より小さくなるので、第3可動部材711は、粘性流体溜室710の体積が縮小する向きに移動する。
次に、本実施形態の特徴を述べる。
本実施形態では、ロータ103の回転数が低いときには、粘性流体とロータ103との間に発生するせん断力が小さくなるものの、粘性流体に作用する遠心力が小さくなり、粘性流体とロータ103との接触面積が自動的に大きくなるので、ビスカスヒータ100での発熱量が大きく低下することを防止できる。
【0071】
一方、ロータ103の回転数が高いときには、粘性流体とロータ103との間に発生するせん断力が大きくなるものの、粘性流体に作用する遠心力が大きくなり、粘性流体とロータ103との接触面積が自動的に小さくなるので、図13に示すように、ロータ103を回転駆動するためのトルク、すなわちビスカスヒータ100での発熱量が過度に大きくなることを防止できる。
【0072】
したがって、本実施形態では、エアポンプ110bの吐出圧を適切に選定することにより、ロータ103の駆動トルクを検出するセンサ類を使用することなく、容易にビスカスヒータ100での発熱量、及びロータ103の駆動トルクが過度に大きくなることを防止できる。
ところで、ビスカスヒータ100での発熱量を制御するにあたって、例えば電磁クラッチ等のクラッチ手段のみによってロータ103の回転を断続制御すると、クラッチ手段の断続に伴ってエンジン17のトルクが変動するので、乗員に対して不快感を与えるおそれが高い。
【0073】
これに対して、本実施形態では、粘性流体とロータ103との接触面積、及び粘性流体とロータ103との間に発生するせん断力の合計(接触面積の内径側から外径側までせん断力を積分したもの)は、ロータ103の回転数に応じて連続的に滑らかに変化するので、例えばクラッチ手段のみによってロータ103の回転を断続制御する場合に比べて、乗員に対して与える不快感を低減することができる。
【0074】
(第7実施形態)
図14は本実施形態に係るビスカスヒータの断面図であり、ロータ103の板面に多数個の羽根溝103aを形成するとともに、図15に示すように、これら羽根溝103aの周りを囲むように覆うケーシング部103bを固定部材114a、114bに形成することにより、発熱室102内に渦流ポンプ(ウェスコポンプ)機構103cを構成している。
【0075】
なお、渦流ポンプとは、周知のごとく、羽根溝103aと粘性流体との間に発生する流体摩擦による渦流によって、粘性流体を吸入吐出するものである。
また、発熱室102内のうちポンプ機構103c(ケーシング部103b)の吐出口103dは、図14に示すように、ポンプ機構103cから吐出する粘性流体の圧力を損失させて熱を発生させる絞り部を構成すべく、所定の穴径を有するオリフィス(小穴)状に形成されている。なお、103eはポンプ機構103cの吸入口である。
【0076】
次に、本実施形態に係るビスカスヒータ100の特徴的作動を述べる。
1.ロータ103の回転数(エンジン回転数)が低いとき
ロータ103の回転数が低くなると、第6実施形態と同様に、ロータ103の回転に連れて回転(旋回)する粘性流体の速度も小さくなるので、粘性流体に作用する遠心力も小さくなっていく。このため、発熱室102内の粘性流体は、図14に示すように、ロータ103の回転数が高いときに比べて、ポンプ機構103c(羽根溝103a)より径内方側に向けて拡がった状態になる。
【0077】
このため、吸入口103eから吸入された発熱室102内の粘性流体は、吐出口103dから発熱室102内に再び吐出される。このとき、吐出口103dは、前述のごとく、絞り部を兼ねているので、この絞り部(吐出口103d)で損失した圧力エネルギが熱エネルギに変換され、発熱室102内の粘性流体の温度が上昇する。
【0078】
つまり、本実施形態に係るビスカスヒータ100おいて、ロータ103の回転数が低いときには、ロータ103が回転することによって粘性流体に発生するせん断力に伴う摩擦熱と、吐出口103d(絞り部)での圧力損失に伴って発生する熱とによって粘性流体の温度が上昇する。
2.ロータ103の回転数(エンジン回転数)が高いとき
ロータ103の回転数が高いときは、第6実施形態と同様に、ロータ103の回転に連れて回転(旋回)する粘性流体の速度も大きいので、粘性流体に作用する遠心力も大きい。このため、発熱室102内の粘性流体は、図16に示すように、ポンプ機構103c(羽根溝103a)より径外方側にに集合するとともに、粘性流体が第3可動部材711に対して及ぼす拡大圧力が増大していく。
【0079】
このため、ポンプ機構103cに粘性流体がなくなったときから、ポンプ機構103cは粘性流体を吸入吐出することができないので、図17に示すように、吐出口103d(絞り部)での圧力損失に伴う発熱が停止する。
そして、拡大圧力がエアポンプ110bの吐出圧より大きくなると、第3可動部材711は粘性流体溜室710の体積が拡大する向きに移動する。一方、粘性流体溜室710の体積が拡大すると、拡大圧力が縮小していくので、第3可動部材711は、拡大圧力と空気圧とが釣り合った位置で停止する。
【0080】
次に、本実施形態の作動を述べる。
本実施形態では、ロータ103が回転することによって粘性流体に発生するせん断力に伴う摩擦熱に加えて、吐出口103d(絞り部)での圧力損失に伴う発熱があるので、粘性流体とロータ103との接触面積を小さくしてせん断力に伴う摩擦熱が減少しても、ビスカスヒータ100の発熱量(発熱能力)が低下することを防止できる。したがって、ビスカスヒータ100の発熱能力を低下させることなく、ビスカスヒータ100(ロータ103)の小型化を図ることができる。
【0081】
(第8実施形態)
第6、7実施形態では、粘性流体溜室710の体積が縮小する向きの力を第3可動部材711に与える付勢手段として、エアポンプ110bの空気圧を利用していたが、図18に示すように、コイル状に巻かれて弾性力を発揮するコイルバネ(バネ手段)712でもよい。また、図19に示すように、密閉空間713内に封入した空気等の圧縮性流体により弾性力を発揮する空気バネ(圧縮性流体バネ手段)としてもよい。
【0082】
なお、このとき、コイルバネ712又は空気バネのバネ定数を適正に選定することにより、ロータ103を駆動するための駆動トルク、すなわちビスカスヒータ100の発熱量をロータ103の回転数に対して略一定とすることができる。
因みに、図19では、コイルバネ712と空気バネとを併用したが、空気バネのみとしても本実施形態を実施ことができる。
【0083】
ところで、第1〜6実施形態では、単純な円板状のロータ103を用いたが、本発明に係るロータ103はロータ103の回転エネルギーを熱エネルギに変換するものであるので、ロータ103は円板状に限定されるものではなく、その他形状であっても良い。
また、第6〜8実施形態では、ビスカスヒータ100単体であったが、第6〜8実施形態はこれに限定されるものではなく、第1〜5実施形態のごとく、コンプレッサ一体型ビスカスヒータに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である(暖房運転時)。
【図2】車両用空調装置の模式図である。
【図3】コンプレッサ一体型ビスカスヒータの制御系の模式図である。
【図4】冷房運転時のコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である。
【図5】除湿運転時のコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である。
【図6】第2実施形態に係るコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である。
【図7】第3実施形態に係るコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である。
【図8】第4実施形態に係るコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である。
【図9】第5実施形態に係るコンプレッサ一体型ビスカスヒータの断面図である。
【図10】第6実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図11】第6実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図12】第6実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図13】回転数と駆動トルクとの関係を示すグラフである。
【図14】第7実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図15】第7実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図16】第7実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図17】回転数と駆動トルクとの関係を示すグラフである。
【図18】第8実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【図19】第8実施形態に係るビスカスヒータの断面図である。
【符号の説明】
100…ビスカスヒータ、102…発熱室、103…ロータ、
104…ヒータシャフト、113…冷却水通路、114…固定部材、
115…第2可動部材、200…圧縮機構、
300…コンプレッサクラッチ、403…空気室。

Claims (11)

  1. 粘性流体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105、201、207)と、
    前記粘性流体に接触して回転することにより、回転エネルギを熱エネルギに変換するロータ(103)と、
    前記ハウジング(101、105、201、207)に回転可能に配設され、前記ロータ(103)を回転駆動するシャフト(104)と、
    前記発熱室(102)の内壁を形成するとともに、前記ロータ(103)と所定の間隔を有して対向配設され、前記ロータ(103)に対して変位して前記間隔(δ)を変位させる可動部材(107)とを備え
    前記可動部材(107)には、受圧部(107a)が一体形成され、
    前記受圧部(107a)と前記ハウジング(101、105、201、207)とによって形成された空間(109)には、前記ハウジング(101、105、201、207)内に配設された油圧ポンプ(110)から吐出される作動油が導かれ、
    前記油圧ポンプ(110)は、前記シャフト(104)に形成されたカム(110a)により往復運動させられるプランジャ(110b)を備えることを特徴とするビスカスヒータ。
  2. 前記発熱室(102)には、前記粘性流体と共に気体が混入されていることを特徴とする請求項1に記載のビスカスヒータ。
  3. 粘性流体と共に気体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105、201、207)と、
    前記粘性流体に接触して回転することにより、回転エネルギを熱エネルギに変換するロータ(103)と、
    前記ハウジング(101、105、201、207)内に回転可能に配設され、前記ロータ(103)を回転駆動するシャフト(104)と、
    前記シャフト(104)の径外方側に位置して前記発熱室(102)の内壁を形成するとともに、前記シャフト(104)の径方向に変位して前記発熱室(102)の体積を変化させる可動部材(115)とを備えることを特徴とするビスカスヒータ。
  4. 粘性流体と共に気体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105)と、
    前記粘性流体に接触して回転することにより、回転エネルギを熱エネルギに変換するロータ(103)と、
    前記ハウジング(101、105)に形成され、前記ロータ(103)の径外方側にて前記発熱室(102)に連通する粘性流体溜室(710)と、
    前記粘性流体溜室(710)を構成するとともに、前記粘性流体溜室(710)の体積を可変とする可動部材711)と、
    前記粘性流体溜室(710)の体積が縮小する向きの力を前記可動部材711)に作用させる付勢手段を備え
    前記付勢手段は、密閉空間内に封入した圧縮性流体により弾性力を発揮する圧縮性流体バネ手段であることを特徴とするビスカスヒータ。
  5. 粘性流体と共に気体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105)と、
    前記粘性流体に接触して回転するロータ(103)を有し、前記粘性流体を吸入吐出するポンプ機構(103c)と、
    前記発熱室(102)内に設けられ、前記ポンプ機構(103c)から吐出する粘性流体の圧力を損失させて熱を発生させる絞り部(103d)と、
    前記ハウジング(101、105)に形成され、前記ロータ(103)の径外方側にて前記発熱室(102)に連通する粘性流体溜室(710)と、
    前記粘性流体溜室(710)を構成するとともに、前記粘性流体溜室(710)の体積を可変とする可動部材711)と、
    前記粘性流体溜室(710)の体積が縮小する向きの力を前記可動部材711)に作用させる付勢手段(110b、712)とを備えることを特徴とするビスカスヒータ。
  6. 前記ポンプ機構(103c)は、前記ロータ(103)に形成された羽根溝(103a)と前記粘性流体との間に発生する流体摩擦による渦流によって、前記粘性流体を吸入吐出する渦流型ポンプ機構であることを特徴とする請求項に記載のビスカスヒータ。
  7. 前記付勢手段は、弾性力を発揮するバネ手段であることを特徴とする請求項5または6に記載のビスカスヒータ。
  8. 粘性流体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105、201、207)と、
    前記粘性流体に接触して回転することにより、回転エネルギを熱エネルギに変換する第1ロータ(103)と、
    前記ハウジング(101、105、201、207)内に回転可能に配設され、前記第1ロータ(103)を回転駆動するシャフト(104)と、
    前記第1ロータ(103)との間に前記粘性流体を介在させた状態で前記第1ロータ(103)と所定の間隔を有して対向配設され、前記第1ロータ(103)と同一方向に回転可能な第2ロータ(117)と、
    前記第2ロータ(117)の回転を停止させる停止機構(500)とを備え
    前記停止機構(500)は、
    励磁コイル(501)と、
    前記励磁コイル(501)により誘起された電磁力により摺動変位させられ、前記第2ロータ(117)と係合する係合部(502)とを有して構成されていることを特徴とするビスカスヒータ。
  9. 粘性流体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105、201、207)と、
    前記粘性流体に接触して回転することにより、回転エネルギを熱エネルギに変換するロータ(103)と、
    前記ハウジング(101、105、201、207)内に回転可能に配設され、駆動源により回転駆動されるシャフト(10a)と、
    前記ハウジング(101、105、201、207)内に構成され、前記シャフト(10a)の回転力を断続可能に前記ロータ(103)に伝達するクラッチ機構(600)とを備え
    前記クラッチ機構(600)は、
    前記シャフト(10a)と一体に回転するとともに、前記シャフト(10a)の長手方向に直列に並んで配設された複数枚の第1クラッチ板(601)と、
    前記ロータ(103)と一体に回転するとともに、前記第1クラッチ板(601)間に配設された第2クラッチ板(602)と、
    前記両クラッチ板(601、602)を押圧して密着させる押圧部材(603)とを有して構成されていることを特徴とするビスカスヒータ。
  10. 流体を吸入圧縮する圧縮機構(200)と、請求項1ないしのいずれか1つに記載のビスカスヒータとが一体となったコンプレッサ一体型ビスカスヒータであって、
    前記ビスカスヒータのシャフト(104)と略同軸状に配設され、前記圧縮機構(200)を駆動する圧縮機構用シャフト(203)と、
    前記ビスカスヒータのシャフト(104)の回転力を断続可能に前記圧縮機構用シャフト(203)に伝達する圧縮機構用クラッチ機構(300)とを備えることを特徴とするコンプレッサ一体型ビスカスヒータ。
  11. 粘性流体が封入された発熱室(102)を内部に有するハウジング(101、105、201、207)と、前記粘性流体に接触して回転することにより、回転エネルギを熱エネルギに変換するロータ(103)と、前記ハウジング(101、1 05、201、207)内に回転可能に配設され、前記ロータ(103)を回転駆動するシャフト(104)とを備えるビスカスヒータと、流体を吸入圧縮する圧縮機構(200)とが一体となったコンプレッサ一体型ビスカスヒータであって、
    前記ビスカスヒータのシャフト(104)と略同軸状に配設され、前記圧縮機構(200)を駆動する圧縮機構用シャフト(203)と、
    前記ビスカスヒータのシャフト(104)の回転力を断続可能に前記圧縮機構用シャフト(203)に伝達する圧縮機構用クラッチ機構(300)とを備え、
    前記圧縮機構用クラッチ機構(300)は、前記シャフト(104)と一体的に回転する複数枚の第1クラッチ板(301)と、前記圧縮機構用シャフト(203)と一体的に回転する複数枚の第2クラッチ板(302)と、前記両クラッチ板(301、302)を押圧して密着させる押圧部材(303)とを有して構成されていることを特徴とするコンプレッサ一体型ビスカスヒータ。
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