JP2002081392A - 渦流式ポンプ - Google Patents

渦流式ポンプ

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JP2002081392A
JP2002081392A JP2001124933A JP2001124933A JP2002081392A JP 2002081392 A JP2002081392 A JP 2002081392A JP 2001124933 A JP2001124933 A JP 2001124933A JP 2001124933 A JP2001124933 A JP 2001124933A JP 2002081392 A JP2002081392 A JP 2002081392A
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flow path
fluid
pressure
movable blade
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Masaru Kadokawa
優 角川
Sadato Onimaru
貞人 鬼丸
Toshio Morikawa
敏夫 森川
Ikuo Ochi
育雄 越智
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Denso Corp
Soken Inc
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Denso Corp
Nippon Soken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でも多量の熱を発生し、キャビテーショ
ンを発生する恐れがなくて、車両用暖房の補助熱源とし
て好適な渦流式ポンプを提供する。 【解決手段】 インペラ1の側面のみならず、リアハウ
ジング3に設けられた円環状の昇温流路5にも放射状に
羽根14が形成される。昇温流路5の羽根14は回動す
るインペラ1の羽根18と協働して流体を剪断或いは摩
擦することにより熱を発生させる。フロントハウジング
2には羽根を持たない円環状の昇圧流路4が形成されて
おり、そこで加圧された流体の一部が高圧部13を経て
昇温流路5へ流入する。従って、昇温流路5において流
体がキャビテーションを起こすのを抑制することができ
る。昇温した流体はインペラ1の周囲の隙間から昇圧流
路4の低圧部分へ戻る。昇圧流路4と昇温流路5はイン
ペラ1の同じ片面において1つの円環を分け合うように
併設することも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の暖房シス
テムに補助熱源として組み込むのに適した渦流式ポンプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】流体吸入口と流体吐出口、及びそれらの
間に円環状に延びる流体流路を設けられたハウジング
と、該ハウジング内において回転可能に取り付けられる
と共に、該ハウジングに形成された前記円環状の流体流
路に対応して放射状に形成された多数の羽根を有するイ
ンペラ(羽根車)と、前記吸入口及び吐出口の間に配置
されてそれらの間を流体が直接に流れるのを阻止する仕
切部等から構成された渦流式ポンプ(又は再生ポンプ)
と呼ばれる流体ポンプの一形式が知られている(特開平
8−177777号公報参照)。
【0003】内燃機関を搭載している車両のための暖房
システムにおいては、機関を冷却することによって高温
となる冷却水を熱交換器であるヒータコアへ流して、そ
の熱を車室内の空気に吸収させることによって暖房を行
うのが一般的である。しかしながら、機関の始動の直後
には冷却水の温度が低いために、この暖房システムだけ
では十分な暖房効果が得られないので、機関からヒータ
コアまでの冷却水通路の途中に補助熱源として渦流式ポ
ンプを設けると共に、この渦流式ポンプを機関のクラン
クシャフトによって回転駆動して、渦流式ポンプによっ
て動力を消費させることにより発生する熱によって冷却
水の温度を上昇させて、機関の始動直後に不足する暖房
用の熱量を補うという試みがなされている(特開平9−
136530号公報参照)。
【0004】しかしながら、従来の渦流式ポンプは、流
体ポンプとして流体を加圧して送給することが本来の目
的であるから、このような車両用の暖房システムに補助
熱源として組み込むことを想定して設計されたものでは
ないし、流体ポンプとしての効率がかなり高いために動
力消費率が低いから、従来の渦流式ポンプを補助熱源と
して使用した場合には、体格が大きい割りに発生する熱
量が少ないことが問題になる。従って、従来の大型の渦
流式ポンプを車両に搭載する場合は収容スペースや重量
等が問題になるので、それを車両用暖房システムの補助
熱源として利用することは必ずしも好適であるとは言え
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の渦流
式ポンプにおける前述のような問題に対処して、従来の
渦流式ポンプよりも小型であっても動力消費率が高く、
従って多量の熱を発生することができると共に、キャビ
テーションのような二次的な問題を発生させることもな
しに、与えられた動力を効率よく熱に変換することがで
き、車両用の暖房システムに補助熱源として組み込むの
に適しているような、新規な構成の渦流式ポンプを提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、特許請求の範囲の請求項1に
記載された渦流式ポンプを提供する。本発明の渦流式ポ
ンプにおいては、ハウジングに設けられた円環状の流体
流路の一部に放射状に延びる羽根が形成されていて、そ
れによって昇温流路を構成している。そして、昇温流路
以外の、羽根が設けられていない流体流路が通常の昇圧
流路を形成していて、この昇圧流路において加圧された
後の流体の一部が昇温流路へ流入し得るように構成され
ている。従って、流体吸入口から吸入されて昇圧流路に
おいて加圧された流体の一部が昇温流路へ流入し、イン
ペラの羽根と昇温流路の羽根との間で剪断或いは摩擦さ
れることによって発生する熱が流体の温度を上昇させる
ので、昇温した流体が流体吐出口から吐出される。
【0007】このように、昇圧流路において加圧された
後の流体の一部が昇温流路において剪断或いは摩擦され
ることによって発熱するので、その流体は昇温流路にお
いて強い剪断或いは摩擦作用を受けるが、その際にもキ
ャビテーションを発生する恐れがない。また、通常の渦
流式ポンプと同様な構成の昇圧流路の他に、羽根を備え
ている発熱専用の昇温流路を設けて効率よく熱を発生さ
せるので、本発明の渦流式ポンプは、その体格が比較的
に小型であっても、従来の渦流式ポンプに比べて大きな
発熱量をもたらす。
【0008】ハウジングにおける昇温流路と昇圧流路の
配置については、昇圧流路をインペラの一側に対向する
側に形成すると共に、昇温流路をインペラの他側に対向
する側に形成する第1の形態と、昇圧流路及び昇温流路
の双方を共にインペラの一側に対向する側に、つまり1
つの面における同一の円環上を分かち合うように昇圧流
路と昇温流路を形成する第2の形態と、この第2の形態
と同様に昇圧流路及び昇温流路の双方をインペラの一側
に対向する側の同一の面上に形成すると共に、更に昇温
流路の追加部分をインペラの他側に対向する側にも形成
する第3の形態とのいずれかとすることができる。
【0009】第1の形態においては、ハウジングの昇温
流路内に形成される羽根をインペラの駆動軸の軸線の方
向に移動可能な可動羽根とすることができる。この可動
羽根を軸線方向に移動させると昇温流路の有効な断面積
が増減変化するので、それに伴って昇温流路内における
可動羽根による流体の剪断や摩擦による発熱量が変化す
る。この場合、昇温流路内への可動羽根の突出量を小さ
くすると昇温流路内での発熱量が小さくなるので、駆動
軸の回転数が高い時などに発熱量を小さくして渦流式ポ
ンプの消費する動力量を少なくすることができる。
【0010】この作動を自動的に行わせるために、可動
羽根の軸線方向の前後に昇圧流路の高圧部の圧力と、昇
圧流路の高圧部及び低圧部の中間の圧力とを印加し、そ
れらの差圧によって発生する軸線方向の力と、可動羽根
を支持してそれを軸線方向に押しているスプリングの付
勢力とが釣り合う位置まで可動羽根を軸線方向に移動さ
せて、昇温流路内への可動羽根の突出量を自動的に変化
させることにより、差圧に対応する駆動軸の回転数の大
きさに応じて昇温流路の発熱量を変化させるという制御
を自動的に行わせることができる。
【0011】可動羽根を駆動軸の軸線方向に移動させる
場合に、可動羽根とハウジングとの間に回り止め機構を
設けて可動羽根の回転を阻止してもよいが、可動羽根が
インペラから回転モーメントを受けて僅かに回転するこ
とができるように構成することもできる。そして、可動
羽根とハウジングとの間にカム機構のようなガイド機構
を設けることにより、可動羽根が回転した時に駆動軸の
軸線方向に移動するように構成する。それによって、可
動羽根が軸線方向前後の差圧を受けていなくても移動す
ることができるし、この作用は駆動軸の回転数が変化し
た時に迅速に現れるので、可動羽根の軸線方向の位置に
関する制御、即ち、昇温流路の発熱量の制御の応答性を
高めることができ、トルクショックも防止することがで
きる。
【0012】可動羽根を設ける渦流式ポンプにおいて
は、駆動軸の高速回転時に可動羽根を昇温流路内から完
全に撤退させると、昇温流路の発熱量が零に近くなり、
無用の昇温能力によって無駄な動力消費が増大するのを
抑制することができると共に、昇温流路もまた昇圧流路
と同様な作用をするので、渦流式ポンプの全吐出量が増
大する。
【0013】本発明の渦流式ポンプにおいては、インペ
ラに形成される放射状の多数の羽根を、インペラの回転
方向に向かって凹形となるように湾曲した曲線状の形状
とすることができる。また、ハウジング側に設けられる
昇温流路に形成する放射状の多数の羽根を、インペラの
回転方向に向かって凸形となるように湾曲した曲線状の
形状とすることができる。いずれの場合も、それらに直
線状の羽根を使用する場合に比べて、流体は昇温流路に
おいてより強い剪断或いは摩擦作用を受けるので、より
大きな熱量を発生することができる。
【0014】本発明の渦流式ポンプの1つの好適な用途
として、それを車両用暖房システムにおける補助熱源と
して、車両を走行させるための内燃機関の冷却水の循環
システムの中に設けることができる。それによって、機
関の始動直後の未だ冷却水の温度が低いときに補助熱源
としての渦流式ポンプを駆動して、機関の発生する動力
の一部を熱に変換することにより、冷却水の熱だけでは
不足している暖房用の熱を充足することができる。その
場合は、インペラを機関によって回転駆動する駆動軸に
電磁クラッチを設けるのが好適である。電磁クラッチが
設けられている場合は、補助熱源が不要なときに電磁ク
ラッチを遮断して本発明の渦流式ポンプを非駆動とする
ことができる。この状態では、冷却水は渦流式ポンプの
昇圧流路を単なる流体流路として通過することができる
ので、渦流式ポンプを駆動することによって動力を無駄
に消費する恐れがない。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、本発明の第1実施例を図1
から図6によって説明する。第1実施例の渦流式ポンプ
100は、図6に全体構成を示したような機関の冷却水
循環システムと車両の暖房システムからなる冷却水の循
環システムに適用することができる。なお、後述の幾つ
かの変形例や、他の実施例の渦流式ポンプもまた、図6
に示す車両用暖房システムにおける渦流式ポンプ100
と置き換えることによって実施することができる。図6
において参照符号201は車両を駆動するために図示し
ない車両本体に搭載された内燃機関を示している。機関
201の冷却水循環システムは通常のように遠心式冷却
水ポンプ202とラジエータ203等から構成されてい
るが、その冷却水循環システムの一部を利用して車両用
の暖房システムが構成されている。
【0016】即ち、図6においては、機関201を冷却
することによって温度が上昇する冷却水を破線の矢印の
ようにラジエータ203へ送って冷却する代わりに、ラ
ジエータ203と並列に設けられたヒータコア204へ
高温の冷却水を実線の矢印のように送ることにより、車
室内の空気を加熱することができるように構成されてい
る。従って、実線の矢印は主として冬期における冷却水
の流れを示しており、破線の矢印は主として夏期におけ
る冷却水の流れを示していると言うことができる。な
お、ラジエータ203と通常の遠心式冷却水ポンプから
なる冷却水ポンプ202との間の冷却水通路には、破線
の矢印のようなラジエータ203を通る冷却水の流れを
許すか或いはそれを遮断するように、冷却水の温度に応
じて自動的に作動をする公知のサーモスタット弁205
が設けられている。
【0017】機関201の始動の直後においては機関の
図示しない冷却水套を通った後でも冷却水の温度が未だ
低いために、機関201の本体とヒータコア204及び
サーモスタット弁205等からなる暖房システムだけで
は十分な暖房効果が得られない。そこで、本発明の第1
実施例においては、機関201からヒータコア204ま
での冷却水通路の途中に補助熱源として渦流式ポンプ1
00を設けると共に、それを機関201のクランクシャ
フト206によってベルト207を介して回転駆動し、
機関の発生する動力の一部を渦流式ポンプ100によっ
て消費させることにより発生する熱を、渦流式ポンプ1
00を通過する冷却水に与えて昇温させる。従って、そ
の熱がヒータコア204において車室内の空気に与えら
れて、不足している暖房用の熱に加えられるようになっ
ている。しかしながら、渦流式ポンプ100の代わりに
従来の渦流式ポンプ等を用いると、体格が大きいために
収容スペースが問題になる上に、補助熱源として必要な
熱量が得られない。
【0018】次に、第1実施例における渦流式ポンプ1
00の構成を図1から図5の各図を用いて詳細に説明す
る。これらの図において1は中心軸線の方向に長さが短
い概ね円柱形の輪郭を有するインペラ(羽根車)であ
る。インペラ1の回転方向は、それに関連のある各図に
おいて矢印Rによって示している。フロントハウジング
2とリアハウジング3からなるハウジングの内部には、
インペラ1を中心軸線の回りに回転可能に収容するため
に、それよりも僅かに大きい概ね円柱形の空間2aが形
成される。フロントハウジング2には、断面形状が図1
に示すように半円形で、軸線方向に見た側面形状が図2
に示すように円環状の溝のような流体流路(昇圧流路)
4が形成される。円環状の昇圧流路4は半径方向に延び
る高低圧仕切部10によって仕切られた不連続部を有す
るので完全な円環ではなくC形となっている。
【0019】また、リアハウジング3には、図1におい
て昇圧流路4と対称的な円環上の位置に、図1に示す断
面形状が半円形で、軸線方向に見た全体の側面形状が図
5に示すように花形である流体流路(昇温流路)5が形
成される。昇温流路5は個々の花びらに相当する多数の
セクター(扇形)状の空間5a,5b,5c,…の集合
の総称である。昇温流路5を構成する個々のセクター状
の空間5a,5b,5c,…は、リアハウジング3の内
側面の、図1において半円形に見える個々の羽根14が
形成されるべき位置の間を、図1において半円形に彫り
込むことによって形成される。従って、隣接するセクタ
ー状の空間5a,5b,5c,…の間にはそれぞれ羽根
14が残って、それらの空間の間を隔てている。
【0020】このようにして形成される花形の昇温流路
5は、別の見方をすれば、インペラ1に対向するリアハ
ウジング3の内壁面に昇圧流路4と同様に断面形状が半
円形で全体が円環状の溝からなる流体流路を形成し、こ
の円環状の流体流路の中に前述の高低圧仕切部10とは
異なる多数の放射状の羽根14を設けたものであるとい
うことができる。
【0021】前述の昇圧流路4と対向するインペラ1の
軸線方向の側面には、図1に示す断面における形状が半
円形で、軸線方向に見た全体の側面形状が図3に示すよ
うに放射状に半径方向に延びる直線形である多数の羽根
12が、全周にわたって等角度の間隔で形成される。従
って、それぞれの羽根12の間には、全体として花のよ
うに見えるインペラ1の一側面(図1の左側)におけ
る、個々の花びらに相当するセクター状の空間17a,
17b,17c,…が形成されている。それらのセクタ
ー状の空間17a,17b,17c,…は、図1に示す
形状が半円形の溝となるようにインペラ1の一側面を彫
り込むことによって形成される。
【0022】同様に、リアハウジング3に形成された昇
温流路5と対向するインペラ1の軸線方向の他側面(図
1の右側)にも、図1に示す断面における形状が半円形
で、軸線方向に見たときの全体の側面形状が図4に示す
ように放射状に半径方向に延びた直線形である多数の放
射状の羽根18が、全周にわたって等角度の間隔で形成
される。従って、それぞれの羽根18の間には、全体と
して花のように見えるインペラ1の他側面における個々
の花びらに相当するセクター状の空間19a,19b,
19c,…が形成されている。これらのセクター状の空
間19a,19b,19c,…も、図1に示す形状が半
円形の溝となるように、昇温流路5に対向するインペラ
1の図1における右側面を彫り込むことによって形成さ
れる。図示の場合は図3と図4の花形の形状が略同じで
あるが、両者の形状が一致している必要はないので、一
方を後述のような他の形状としてもよい。
【0023】図1に示す6は駆動軸であって、キー20
によってインペラ1の中心に一体的に連結されている。
駆動軸6は、フロントハウジング2に締結されたアタッ
チメント21に支持されている軸受22によって、イン
ペラ1と一体として回転することができるように軸支さ
れていると共に、やはりアタッチメント21に支持され
ている他の軸受23によって回転可能に軸支されたベル
トプーリ7に対して、電磁クラッチ24を介して選択的
に、つまり断続可能に連動することができるように連結
されている。プーリ7は前述の図6に示したベルト20
7を介して内燃機関201のクランクシャフト206に
よって回転駆動される。
【0024】図2に示すように、第1実施例の渦流式ポ
ンプ100においては流体吸入口8と流体吐出口9が平
行に、且つ共に上部に向かって設けられている。吸入口
8と吐出口9はそれぞれ前述のフロントハウジング2に
形成されたC形の昇圧流路4の両端に接続している。そ
して、接続する部分において低圧部11と高圧部13が
形成されている。昇圧流路4の両端だけでなく低圧部1
1と高圧部13の間も高低圧仕切部10によって仕切ら
れている。低圧部11は吸入口8と昇圧流路4の吸入側
端部とを連通させているだけであるが、高圧部13は、
昇圧流路4の吐出側端部と吐出口9とを連通させている
だけでなく、図1に破線で示すように軸線方向にも延び
て昇温流路5の一部に、即ち、図5に示すように昇温流
路5を構成しているセクター状の空間5a,5b,5
c,…のうち、上部の位置にある少なくとも1つに向か
って開口している。
【0025】なお、フロントハウジング2に形成される
昇圧流路4の断面積は、図6に示す冷却水の循環システ
ムにおいてヒータコア204の前後に接続される暖房シ
ステム用の配管の内部断面積と同等か、或いはそれより
も大きくする。
【0026】次に、第1実施例の渦流式ポンプ100を
図6に示す冷却水の循環システムの一部を構成する車両
用暖房システムに用いた場合の作動について説明する。
図6の冷却水の循環システムに示すサーモスタット弁2
05は、冬期における内燃機関201の通常の運転時
や、機関201の始動直後には閉じていて、破線の矢印
のようにラジエータ203を通る冷却水の流れが生じる
のを阻止しており、冷却水温が所定のレベル(一般的に
は60°C前後)を越えた時には開いて、ラジエータ2
03における放熱を開始するように設定されている。こ
こで「使用時」というのは補助熱源が運転される場合を
意味しており、「不使用時」というのは、機関201の
暖機後や夏期を含めて、補助熱源が不必要なために遮断
される場合を意味している。
【0027】まず、補助熱源の使用時には電磁クラッチ
24をONとしてインペラ1を機関201によって回転
駆動する。流体(この場合は機関201の冷却水)は、
図6に示すように、吸入口8から渦流式ポンプ100内
へ吸入されて吐出口9から流出し、実線の矢印のように
流れてヒータコア204へ流入し、車室内の空気を加熱
して暖房を行う。渦流式ポンプ100の内部において
は、流体は吸入口8から低圧部11付近に来たインペラ
1のセクター状の空間17a,17b,17c,…の一
部に流入し、インペラの羽根12によって駆動軸6の回
りに回転させられることにより遠心力を受けて、昇圧流
路4と再びセクター状の空間17a,17b,17c,
…との間を繰り返して往復し、渦流式ポンプの名の通り
それらの間を螺旋状に渦を巻いて流れる。
【0028】このように流体はインペラ1の羽根12の
回動に伴って渦を巻きながら駆動軸6の回りに回転して
高圧部13の方へ流れることにより昇圧流路4内で昇圧
し、大部分は高圧部13から吐出口9へ流れてヒータコ
ア204へ圧送されるが、加圧された流体の一部は高圧
部13から、それに連通する位置にある、昇温流路5の
羽根14の間に形成されたセクター状の空間5a,5
b,5c,…の少なくとも1つへ流入する。インペラ1
に併設された羽根18と、リアハウジング3に設けられ
た流路の羽根14は、あたかもトルクコンバータのよう
な流体機構を構成しているので、渦流式ポンプ100の
フロント側(昇圧流路4とインペラ1の羽根12)のよ
うな昇圧能力は殆どないが、インペラ1の羽根18と昇
温流路5の羽根14との間にフロント側よりも激しい流
体の剪断と摩擦が発生することによって、より大量の動
力を消費して大きな動力消費率と発熱量をもたらす。
【0029】このようにして、渦流式ポンプ100のリ
ア側において発生する大量の熱によって、リア側を流れ
る流体(冷却水)の温度が上昇する。高温となった流体
はインペラ1のセクター状の空間19a,19b,19
c,…及び昇温流路5のセクター状の空間5a,5b,
5c,…から、インペラ1の外周のフロントハウジング
2の円柱形の空間2aとの隙間を通って、再び昇圧流路
4内の比較的低圧の部分へ戻り、加圧されて吐出口9か
らヒータコア204へ流出するか、或いは再びリア側の
昇温流路5へ流れる。リア側の昇温流路5とインペラ1
の羽根18からなるトルクコンバータのような流体機構
においては、流体が激しい剪断と摩擦を受けるのでキャ
ビテーションが発生しやすい環境にあるが、本発明の渦
流式ポンプ100においては、フロント側において加圧
された後の流体がリア側へ供給されるので、キャビテー
ションの発生が抑制されるという利点がある。
【0030】キャビテーションが発生すると渦流式ポン
プ100が気泡を多く含む密度の低い流体を加圧するこ
とになるため、ポンプ本来の効率が低下するだけでな
く、有害な振動が発生したり、そのような流体と接する
インペラやハウジングの一部が浸食を受けて損傷する恐
れがあるが、本発明においてはキャビテーションの発生
が抑制されるために、そのような恐れがなくなる。
【0031】補助熱源の不使用時においては、電磁クラ
ッチ24をOFFとすることによってインペラ1の回転
駆動を停止させる。それによって渦流式ポンプ100の
昇圧流路4は単なる流体の通路となり、吸入口8から渦
流式ポンプ100内へ流入した流体は昇圧流路4を単に
通過して吐出口9から流出する。従って、この場合は流
体が機関201の冷却によって得た以上の熱を追加され
ることがない。また、渦流式ポンプ100を回転駆動す
る際に発生する動力消費も発生しないので、機関201
の負荷が軽減される。
【0032】第1実施例の渦流式ポンプ100は、昇圧
流路4とは別に設けられた昇温流路5において流体を剪
断及び摩擦することによって直接に昇温させるので、従
来から知られているビスカスヒータのように、粘性の高
い流体を用いて粘性流体の剪断によって発生する熱を、
その粘性流体と機関の冷却水との間で熱交換を行わせて
冷却水へ受け渡すというような効率の悪い手順を取る必
要がない。従って、補助熱源に投入した動力を効率よく
暖房に利用することができる。また、従来の渦流式ポン
プを用いる場合よりも発熱量が大きくなるから、渦流式
ポンプ100の体格を従来の渦流式ポンプよりも小型化
することが可能になる。
【0033】第1実施例においては、インペラ1の表裏
(駆動軸6の軸線方向の前後)の羽根12及び18の形
状を図3及び図4に示すように半径方向に直線状のもの
としたが、これらを必ずしも直線状とする必要はない。
図7及び図8に第1実施例の変形例を示す。第1実施例
におけるインペラ1に代わるものとして、この変形例の
特徴であるインペラ1aは、図7に示すように、フロン
ト側の羽根12aがインペラ1aの回転方向(矢印R)
に向かって凹形となるように湾曲した曲線状(概ね円弧
状)の形状を有すると共に、リア側の羽根18aも図8
に示すようにインペラ1aの回転方向(矢印R)に向か
って凹形となるように湾曲した曲線状(概ね円弧状)の
形状を有する。特に、インペラ1aのリア側の羽根18
aが回転方向に向かって凹形となるように湾曲している
と発熱量が大きくなることを発明者等は実験によって確
認している。これは、羽根18aがそのように湾曲して
いることによって、直線状の羽根18よりも流体に対す
る剪断、摩擦の作用が強くなるためと考えられる。
【0034】リアハウジング3の昇温流路5に形成する
羽根14の形状も第1実施例のように半径方向の直線状
(図5参照)とする必要はない。例えば、図9に示すリ
アハウジング3aの昇温用の流体流路5のように、イン
ペラ1aの回転方向(矢印Rの方向)に向かって凸形と
なるように湾曲した曲線状の羽根14aを形成すること
によって、より大きな発熱量が得られることが発明者等
の実験によって確認されている。この理由も、羽根14
aがそのように湾曲していることによって、直線状の羽
根14よりも流体に対する剪断、摩擦の作用が強くなる
ためと考えられる。
【0035】インペラ1の羽根の断面形状も、図1に示
すように半円形とする必要はない。図10に示したよう
な半径方向外方へ開く断面形状の羽根12b及び18b
を設けたインペラ1bを用いることもできる。このよう
な形状の変形例によるインペラ1bは、半円形の断面形
を有する第1実施例のインペラ1よりも製作が容易であ
る。この変形例のインペラ1bを用いて構成した渦流式
ポンプ100bの要部が図11に示されている。
【0036】なお、半径方向外方へ開く断面形状の羽根
は従来の一般的な渦流式ポンプにおいても使用されるこ
とがあるが、一般的な渦流式ポンプ100cは図12に
示すような構成となっている。これを図11の構成と比
較すると明らかなように、従来のインペラ1cの半径は
比較的小さくて、フロントハウジング2の円柱形の空間
2aの内壁面から大きく離れており、それらの間に流路
16を形成している。従って、このようなインペラ1c
をそのまま使用しても本発明の特徴とする作用及び効果
は得られない。図12に示す一般的な渦流式ポンプ10
0cはインペラ1cのフロント側のみならずリア側も昇
圧用に使用されるものであって、リア側は昇温用に設け
られたものではない。そのため、リアハウジング3にも
羽根のない昇圧流路4が形成される。その結果、流路1
6はリア側において加圧された流体をフロント側へ送っ
て合流させるための流体の通路となっている。
【0037】図12に示すような従来の渦流式ポンプ1
00cにおいて、もしリアハウジング3の昇圧流路4に
羽根14のようなものを設けると、リア側の昇圧能力が
低下するだけでなく、フロント側の高圧部と低圧部の間
が流路16によって短絡されるためにフロント側の昇圧
能力も低下するので、渦流式ポンプ100c全体として
の昇圧能力が大幅に低下する。また、そのような状態で
は、昇圧流路4に羽根14が設けられていても発熱量が
増加することはない。しかしながら、図13に示すよう
に、更にインペラ1cの外周に板状の仕切り15をフロ
ントハウジング2fに設けることによって、図12に示
す流路16を図5に示す高圧部13に対応する部分を除
いて殆ど遮断すれば、インペラ1cのリア側は昇温作用
をするので、この渦流式ポンプ100dもまた本発明の
第1実施例の1つの変形例と見ることができる。
【0038】図13に示した変形例と概ね同様な作用を
する他の変形例を図14に示す。この変形例の渦流式ポ
ンプ100eにおいては、インペラ1dの外周が円柱形
の空間2aの内壁面に近接していて、フロント側とリア
側との間を、図5に示す高圧部13に対応する部分を除
いて殆ど遮断しているが、図11に示した変形例の場合
とは異なって、羽根12d及び18dの半径が比較的に
小さくて、それらの外周が空間2aの内壁面に近接して
はいない。このような構成でもインペラ1dのフロント
側は昇圧用として十分に作用し、リア側は昇温流路5に
設けられた羽根14と協働して昇温作用をするので、第
1実施例の渦流式ポンプ100と同様な作用効果が得ら
れる。
【0039】次に、本発明の第2実施例を第1実施例の
説明において使用した図3、図6及び図7を参照すると
共に、更に図15と図16を加えて説明する。第1実施
例においては、その変形例を含めて、図1に示すインペ
ラ1から見てフロント側のハウジング2に昇圧流路4を
形成すると共に、裏面のリア側のハウジング3に昇温流
路5を形成している。これに対して、第2実施例におい
ては昇圧流路4のみならず昇温流路5をもフロント側に
形成している点に特徴がある。従って、第2実施例の渦
流式ポンプ100’においては、図15に示すようにイ
ンペラ1’の片面(フロント側)のみが作動面となり、
リア側はリアハウジング3’と近接した単なる平面とな
っていて、リアハウジング3’には昇温流路5は勿論、
昇圧流路4も設けられないというきわめて簡単な構成に
なっている。
【0040】第2実施例の渦流式ポンプ100’におけ
るフロントハウジング2’の側方断面を示す図16から
明らかなように、第1実施例における昇圧流路4と同様
に羽根を備えないで断面形が半円形の溝からなる昇圧流
路4’と、昇温流路5と同様に羽根14’を有する昇温
流路5’が、駆動軸6の周囲の円環上を二分して概ね1
80°ずつに分かち合うような形で形成されている。な
お、180°という数字には特に意味がなく、渦流式ポ
ンプ100’に要求される昇圧能力、或いは要求される
流体(冷却水)の吐出量や補助熱源としての発熱量の大
きさとか、キャビテーションの発生状況に応じて、一方
を他方よりも大きくしてもよい。
【0041】このように、昇圧流路4’と昇温流路5’
がフロントハウジング2’の同じ面上に設けられるの
で、図16に示すように、低圧部11’と高圧部13’
も駆動軸6を挟んで相互に反対側に形成され、それに対
応して吸入口8’と吐出口9’も上下の位置関係におい
て反対方向に設けられる。但し、昇圧流路4’と昇温流
路5’を形成するセクター状の空間とは直接に連通して
いない。その他の点は前述の第1実施例の場合と概ね同
様であって、片面のみのインペラ1’には図15に示す
断面形状において半円形に見える羽根12’が、図3に
示した第1実施例における羽根12のような形状におい
て形成されている。
【0042】第2実施例の渦流式ポンプ100’の作動
も、基本的には第1実施例の渦流式ポンプ100のそれ
と同様であるが、1つの円環上にある低圧部11’から
高圧部13’までの概ね半周の間が昇圧流路4’であっ
て、この間に第1実施例について説明したのと同様な作
動によって流体が加圧される。加圧された流体の大部分
は高圧部13’から吐出口9’の方へ吐出されるが、そ
の一部はインペラ1’とフロントハウジング2’との間
に軸線方向に形成される僅かな隙間を通って昇温流路
5’の一部へ流入し、同じ円環上にある次の半周の高圧
部13’から低圧部11’までの間の昇温流路5’を流
れて、インペラ1’の羽根12’とフロントハウジング
2’の羽根14’との間で剪断と摩擦を受けることによ
り発熱するので流体の温度が上昇する。その後、流体は
やはり隙間から昇圧流路4’のうちで最も低圧の部分へ
流れ、昇圧流路4’において再び昇圧されて吐出口9’
からヒータコア204へ送られることにより熱を車室内
の空気に与える。
【0043】前述の第1実施例の渦流式ポンプ100で
は、昇圧流路4と昇温流路5をインペラ1の前後に設け
ているので、インペラ1は前後両面に羽根12b及び1
8bを備えている必要があるが、第2実施例の渦流式ポ
ンプ100’では、インペラ1’の片面のみに羽根1
2’を設けるだけでよいため、製造コストの低減が可能
になる。なお、体格が同じであれば第2実施例の渦流式
ポンプ100’の発熱量は第1実施例の渦流式ポンプ1
00の約半分となるが、羽根12’を有する昇温流路
5’を設けないで昇圧流路のみをインペラの片面に設け
た従来の渦流式ポンプ(図示しない)に比べると発熱量
を増加することができる。また、第1実施例の場合と同
様に、流体は昇圧流路4’を通過して加圧された後に昇
温流路5’へ流入するので、キャビテーションの発生を
抑制することができる。
【0044】ここで、第2実施例と同様な考え方に基づ
く本発明の第3実施例を、前述の説明において使用した
図3、図4、図6〜図10及び図16を参照すると共
に、更に図17及び図18を加えて説明する。第3実施
例の渦流式ポンプ100”においては、図17に示すよ
うに第1実施例と同様な形状のインペラ1を使用し、そ
の前面に対向しているフロントハウジング2”には、第
2実施例と同様に図16に示すような昇圧流路4’と昇
温流路5’を同一面上に形成していると共に、更に、図
18に示すようにインペラ1の後面に対向しているリア
ハウジング3’にも、図9に示した第1実施例の変形例
と同様な羽根14aを有する昇温流路5を設けている点
に特徴がある。
【0045】第3実施例においては、フロント側の約半
分と、リア側の全部が昇温用に使用されているため、前
述の各実施例や変形例の渦流式ポンプと比べて発熱量を
増加することができる結果、一層の小型化が可能にな
る。この場合も、昇温流路5’とリアハウジング3に形
成された昇温流路5の前段に昇圧流路4’が設けられて
いるために、それらの昇温流路へ流入する流体は加圧さ
れているので、キャビテーションの発生が抑制される。
【0046】次に、図19から図28を参照して本発明
の第4実施例を説明する。第4実施例の渦流式ポンプ1
00yの特徴として、リアハウジング3yの中に軸線方
向に摺動可能な図27に示すような形状の可動羽根30
が設けられている。可動羽根30は多数の放射状の羽根
部分30aと、それらの外端を接続する円環部分30b
からなっている。しかしながら、リアハウジング3yの
底部から突出するように取り付けられたピンのような回
り止め37によって可動羽根30の回転は阻止されてい
る。そして、それぞれの可動羽根30の間を埋めるよう
に昇温用の流体流路5yの底部となる固定溝31が設け
られている(図19の他に図23,図27,図28も参
照)。固定溝31には可動羽根30が通過する放射状の
スリットが多数形成されているので、全体として花のよ
うな形状となっている。言うまでもなく、固定溝31も
また回り止め37の作用によって回転することはできな
い。図19に示すように、リアハウジング3yの底部に
は駆動軸6の延長上において軸線方向に延びる固定軸3
9が取り付けられており、前述の固定溝31の中心部は
固定軸39の先端にサークリップ等によって固定的に取
り付けられているので、固定溝31は軸線方向にも移動
をすることができない。
【0047】第4実施例の渦流式ポンプ100yのフロ
ントハウジング2yには、前述の各実施例の渦流式ポン
プと同様に、軸線方向に見た時に円環状の溝であって羽
根が設けられていない昇圧用の流体流路4yが形成され
ているが、その他に、図20に示すような高圧供給路3
2と中間圧供給路33と低圧供給路34がそれぞれ設け
られている。高圧供給路32は、昇圧流路4yの高圧側
の端部である高圧部13yからリアハウジング3yに向
かって延びていて、可動羽根30と固定溝31によって
区画して形成された昇温用の流体流路5yの一部に連通
していることにより、昇圧流路4yにおいて加圧された
高圧の流体の一部を昇温流路5yへ供給することができ
る。
【0048】図20及び図23に示す中間圧供給路33
は、昇圧流路4yにおいて低圧部11yと高圧部13y
との中間の任意の位置(図示実施例では高圧部13yに
近い位置)と、図19に示すリアハウジング3y内の中
間圧室36との間を接続する流路であって、可動羽根3
0のリア側へ高圧と低圧の間の任意の大きさの中間圧の
流体を供給する。可動羽根30は高圧供給路32に接続
された昇温流路5yと中間圧供給路33に接続された中
間圧室36の各圧力の差圧による軸線方向の力が、可動
羽根30を支持しているスプリング35の力と重なり合
う位置まで軸線方向に動かされる。高圧供給路32や中
間圧供給路33の角度位置、従ってそれらの圧力の大き
さは、渦流式ポンプ100yの体格や使用する回転数に
応じて決定される。スプリング35のばね定数も同様で
ある。
【0049】図20及び図23に示す低圧供給路34も
高圧供給路32と平行に、昇圧流路4yの低圧部11y
からリアハウジング3y内の昇温流路5yの一部に向か
って延びているが、低圧供給路34はリリーフ弁と同様
な作用をさせるために設けられたものであって、可動羽
根30を移動させるためのものではなく、図26に示す
高回転時には、可動羽根30の後退によって低圧供給路
34が昇温流路5yと連通しているが、図24に示す低
回転時及び図25に示す中速回転時には、低圧供給路3
4は可動羽根30によって流路の一部を塞がれているの
で昇温流路5yと連通していない。
【0050】インペラ1yの昇圧流路4y側の部分には
図19に示すような断面半円形の溝が形成されている
が、この溝は、第1実施例におけるインペラ1の羽根1
2等と同様に、図21に示したような多数の羽根12y
によって仕切られている。この羽根12yとの協働作用
によって、フロントハウジング2yの昇圧流路4yは、
図20に示す流体吸入口8と流体吐出口9との間の部分
において流体を圧送するポンプとしての作用をする他、
可動羽根30を動かすための圧力源としての作用(図2
0に示す高圧供給路32と中間圧供給路33との間の差
圧による)と、昇温流路5yにおける動力損失によって
流体を昇温させる補助熱源としての作用と、更に、電磁
クラッチ24がOFFの状態(渦流ポンプ100yが駆
動されていない状態)においては、昇圧流路4yのみに
よって単なる流体流路としての作用をもする。
【0051】昇圧流路4yの内側縁の直径を大きくして
図19に示す昇圧流路4yの断面積を小さくすると、昇
圧能力が向上する反面、補助熱源としての機能及び流体
流路としての機能が低下して、流れの抵抗が増大する。
第4実施例においては図19に示すように、昇圧流路4
yの内側縁の直径を、それに対応している多数の羽根1
2yを有するインペラ1yの環状の流路のそれと共に、
昇温流路5yのそれよりも大きくして昇圧能力を高めて
いる。この場合、昇圧流路4yの断面積は流体吸入口8
の断面積と同等か、或いはそれよりも大きくすべきであ
る。なお、多数の羽根18yが形成されたインペラ1y
のリア側の環状の流路と、それに対応している昇温流路
5yには、可動羽根30が昇温流路5y内へ突出してい
る間は殆ど昇圧能力がないので、補助熱源としての作用
だけをする。
【0052】第4実施例の渦流式ポンプ100yは、電
磁クラッチ24がON(接続)の状態において、駆動軸
6の回転数の高さに応じて次のような3段階の作動を行
う。まず第1の段階は、渦流式ポンプ100yを駆動し
ている内燃機関(図6の201を参照)が始動直後のア
イドリングのような低速の運転状態にあって、補助暖房
が最も必要とされる場合に適した作動である。このよう
な低速時には、渦流式ポンプ100yのフロント側部分
の昇圧能力が低くて、可動羽根30の軸線方向の前後の
空間へ供給される圧力の差が小さいので、図19及び図
24に示したように、可動羽根30はスプリング35に
よって最もフロント側へ押し付けられた状態になる。
【0053】このような低速時には、インペラ1yと可
動羽根30及び固定溝31によって形成された渦流式ポ
ンプ100yのリア側の部分は、あたかもトルクコンバ
ータのような構成となり、前述の各実施例について説明
したように、フロント側の部分のような昇圧能力はない
が、大きな昇温能力を発揮する。また、昇温能力を有す
る反面、フロント側よりもキャビテーションが発生しや
すくなるが、フロントハウジング2y内で発生した高圧
の流体の一部を高圧供給路32を介して昇温流路5yへ
導入しているので、キャビテーションの発生も抑制され
る。
【0054】低速時と高速時の中間である中速時には、
可動羽根30の軸線方向の前後の空間へ供給される流体
の圧力の差が低速時よりも大きくなるので、図25に示
したように、可動羽根30がスプリング35の付勢力に
抗して軸線方向にリア側へ押される結果、昇温流路5y
の有効な断面積が小さくなり、昇温流路5yにおける動
力の消費量が減少して発熱量も小さくなる。このような
中速時には機関の冷却水温度が高くなって、冷却水によ
る暖房が可能になっているので、補助暖房システムによ
って補うべき熱量が小さくなっているから、渦流式ポン
プ100yによる昇温能力が小さくても十分である。
【0055】機関の回転数が高くなって冷却水による暖
房能力が十分になり、補助暖房システムによる熱の追加
を殆ど必要としない高速時においては、可動羽根30の
軸線方向前後の空間に作用する圧力の差が大きくなるの
で、可動羽根30はスプリング35を圧縮して大きく後
退し、昇温流路5yの有効な断面積が最小限まで小さく
なる結果、昇温能力が小さくなって発熱量が最小とな
る。可動羽根30が固定溝31の中に完全に収まると、
昇温用の流体流路5yは羽根のない円環状の流路となる
ので、インペラ1yのリア側の発熱量は実質的に零とな
る。可動羽根30が移動する結果、それまでは高圧だけ
が供給されていた昇温流路5yに低圧が連通するので、
駆動軸6の回転数が機関と共に上昇してもフロント側の
昇圧能力が抑えられ、フロント側における発熱量も減少
する。
【0056】このようにして、第4実施例の渦流式ポン
プ100yによれば、機関の低速時の補助熱源としてと
しての能力を損なうことなしに、高速時に過剰となる能
力を自動的に抑制することができるので、渦流式ポンプ
100zを使用可能な機関の回転数域が広がり、どのよ
うな運転状態であっても補助熱源として必要な大きさの
能力が得られるだけでなく、例えば、機関の始動直後の
発進時或いは登坂時のように冷却水温は低いが機関の回
転数は高いという運転状態においても、電磁クラッチ2
4を遮断する必要がないので電磁クラッチの断続回数が
減少して、断続時のトルクショックや、振動或いは騒音
による不快感をドライバーに与える恐れがなくなる。
【0057】最後に、図29から図33を用いて本発明
の第5実施例を説明する。第5実施例の渦流式ポンプ1
00zの構成は前述の第4実施例の渦流式ポンプ100
yの構成と共通の部分が多いので、共通の部分について
は説明なしに同じ参照符号を使用することにする。第5
実施例の渦流式ポンプ100zの構成上の特徴は、可動
羽根30を回転させることによって軸線方向に移動させ
るガイド38と、それに係合して作動させる回り止め4
0を設けた点にある。
【0058】第4実施例の渦流式ポンプ100yにおい
ては、可動羽根30と固定溝31の回転を阻止するため
にピンのような形状の回り止め37をリアハウジング3
yの底部に取り付けているが、第5実施例の渦流式ポン
プ100zにおいては、図29及び図30に示すよう
に、駆動軸6の軸線方向に対して垂直な、半径方向のピ
ンのような形状の回り止め40がリアハウジング3yの
円筒状の壁面に取り付けられていて、その回り止め40
の先端が、可動羽根30の外周部分の一部に軸線方向に
対して傾斜して形成されたカム溝状のガイド38に係合
している。
【0059】第4実施例の渦流式ポンプ100yにおい
ては、可動羽根30の軸線方向の前後に作用する圧力差
によって可動羽根30を軸線方向に移動させているが、
第5実施例の渦流式ポンプ100zにおいては、インペ
ラ1yが回転する際に可動羽根30に作用する回転モー
メント(トルク)をも利用して、可動羽根30に回転を
与えながら軸線方向に移動させる点が異なっている。可
動羽根30の軸線方向前後の部分の間に作用する圧力差
を利用している点は同じであるが、更に回転運動の成分
をも利用していることにより、可動羽根30の移動が円
滑になるばかりでなく、移動遅れを防止することができ
る。
【0060】例えば、機関の高回転時に電磁クラッチ2
4を接続したような場合には、フロント側の昇圧用の流
体流路4yによって可動羽根30の前後に圧力差が発生
するまでに多少の時間が必要であるとしても、インペラ
1yのリア側に作用するトルクによって可動羽根30が
軸線方向に直ちに移動するので、可動羽根30の移動遅
れが防止され、昇温用の流体流路5yによってインペラ
1yに大きなトルクが作用してトルクショックが発生す
るようなことが避けられる。
【0061】図31は機関の低速時に対応する状態を示
している。可動羽根30はフロント側に最も近い位置に
あり、昇温用の流体流路5yによる補助暖房能力が最大
になっている。これに対して図32は機関の中速時に対
応する状態を示しており、可動羽根30がインペラ1y
の回転によって受ける回転モーメントと、軸線方向前後
の圧力差の双方の作用によって少しリア側へ後退し、昇
温流路5yの補助暖房能力がそれに応じて減少してい
る。更に、図33は機関の高速時に対応する状態を示し
ている。これは可動羽根30が最大限度までリア側へ後
退して、昇温流路5yの補助暖房能力が最小となった状
態である。
【0062】なお、多数の可動羽根30の隣合うものの
間にあってそれと係合している花びらのような形状の固
定溝31は、それらの共通の中心部が固定軸39の先端
によって支持されているために軸線方向に移動すること
はないが、固定溝31は全体として可動羽根30と噛み
合った形になっているために、可動羽根30が軸線方向
に移動する際に少し回転運動をすると、それに合わせて
固定軸39の先端において少し回転することになる。
【0063】このように、第5実施例の渦流式ポンプ1
00zにおいては、可動羽根30に作用する回転モーメ
ントを利用して可動羽根30を軸線方向に移動させる点
に特徴があり、可動羽根30に作動遅れがなく、作動が
円滑であるから、渦流式ポンプ100zに無用のトルク
を発生させるとか、それによるトルクショックの問題も
伴わないという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての渦流式ポンプを示
す縦断面図である。
【図2】第1実施例のフロントハウジングを示す図1の
II−II線における横断面図である。
【図3】第1実施例のインペラの前面の形状を示す図1
のIII −III 線における側面図である。
【図4】第1実施例のインペラの後面の形状を示す図1
のIV−IV線における側面図である。
【図5】第1実施例のリアハウジングを示す図1のV −
V 線における側面図である。
【図6】内燃機関の冷却水循環システムと車両用暖房シ
ステムの全体構成図である。
【図7】図3に示す第1実施例のインペラの前面形状の
変形例を示す側面図である。
【図8】図4に示す第1実施例のインペラの後面形状の
変形例を示す側面図である。
【図9】図5に示す第1実施例のリアハウジングの変形
例を示す側面図である。
【図10】図1に示す第1実施例のインペラの変形例を
示す断面図である。
【図11】図10に示すインペラを用いた渦流式ポンプ
を示す縦断面図である。
【図12】従来の一般的な渦流式ポンプを示す縦断面図
である。
【図13】第1実施例の変形例として、図12に示す従
来のものを改良した渦流式ポンプを示す縦断面図であ
る。
【図14】第1実施例の他の変形例として、図12に示
す従来のものを改良した渦流式ポンプを示す縦断面図で
ある。
【図15】本発明の第2実施例としての渦流式ポンプを
示す縦断面図である。
【図16】第2実施例及び第3実施例のフロントハウジ
ングを示す図15のXVI −XVI 線における横断面図であ
る。
【図17】本発明の第3実施例としての渦流式ポンプを
示す縦断面図である。
【図18】第3実施例のリアハウジングを示す図17の
XVIII −XVIII 線における側面図である。
【図19】本発明の第4実施例としての渦流式ポンプを
示す縦断面図である。
【図20】第4実施例のフロントハウジングを示す図1
9のXX−XX線における側面図である。
【図21】第4実施例のインペラの前面とフロントハウ
ジングの一部を示す図19のXXI−XXI 線における側面
図である。
【図22】第4実施例のインペラの後面とフロントハウ
ジングの一部を示す図19のXXII−XXII線における側面
図である。
【図23】第4実施例の可動羽根と固定溝を含むリアハ
ウジングを示す図19のXXIII −XXIII 線における側面
図である。
【図24】第4実施例の低速時の作動状態を示す縦断正
面図である。
【図25】第4実施例の中速時の作動状態を示す縦断正
面図である。
【図26】第4実施例の高速時の作動状態を示す縦断正
面図である。
【図27】第4実施例の可動羽根のみを示す側面図であ
る。
【図28】第4実施例の固定溝のみを示す側面図であ
る。
【図29】本発明の第5実施例としての渦流式ポンプを
示す縦断面図である。
【図30】第5実施例の可動羽根を含むリアハウジング
を示す図29のXXX −XXX 線における側面図である。
【図31】第5実施例の低速時の作動状態を示す縦断正
面図である。
【図32】第5実施例の中速時の作動状態を示す縦断正
面図である。
【図33】第5実施例の高速時の作動状態を示す縦断正
面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1y,1’…インペラ 2,2f,2y,2’,2”…フロントハウジング 3,3a,3y,3’…リアハウジング 4,4y,4’…昇圧用の流体流路(昇圧流路) 5,5y,5’…昇温用の流体流路(昇温流路) 6…駆動軸 7…プーリ 8,8’…流体吸入口(吸入口) 9,9’…流体吐出口(吐出口) 10,10y…高低圧仕切部(仕切部) 11,,11y,11’…低圧部 12,12a,12b,12y…インペラの羽根(フロ
ント側) 18,18a,18b,18y…インペラの羽根(リア
側) 13,13y,13’…高圧部 14,14a,14’…昇温流路に設けられた羽根 15…仕切り 30…可動羽根 31…固定溝 32…高圧供給路 33…中間圧供給路 34…低圧供給路 35…スプリング 36…中間圧室 37…回り止め 38…ガイド 39…固定軸 40…回り止め 100…第1実施例の渦流式ポンプ 100b,100d,100e…第1実施例の変形例の
渦流式ポンプ 100c…従来の渦流式ポンプ 100’…第2実施例の渦流式ポンプ 100”…第3実施例の渦流式ポンプ 100y…第4実施例の渦流式ポンプ 100z…第5実施例の渦流式ポンプ 201…内燃機関 202…遠心式冷却水ポンプ 203…ラジエータ 204…ヒータコア 205…サーモスタット弁 R…インペラの回転方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 23/00 F04D 23/00 A 29/44 29/44 B (72)発明者 鬼丸 貞人 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 森川 敏夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 越智 育雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H034 AA01 AA15 AA18 BB04 BB09 BB11 CC01 CC03 CC05 CC06 CC07 DD01 DD05 DD28 EE07 EE08 EE10 EE14 EE18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体吸入口及び流体吐出口と、前記流体
    吸入口から前記流体吐出口にかけて円環状に延びる流体
    流路が形成されたハウジングと、前記流体流路に対向す
    る位置に放射状に形成された多数の羽根を有すると共に
    前記ハウジング内に回転可能に軸支されたインペラとを
    備えている渦流式ポンプにおいて、前記ハウジングに設
    けられた前記流体流路の一部にも放射状に延びる羽根が
    形成されていて、該羽根が形成された流体流路の一部が
    それに対向して回動する前記インペラの羽根と協働する
    昇温流路を構成していると共に、該昇温流路以外の羽根
    が形成されていない前記流体流路の残部が、それに対向
    して回動する前記インペラの羽根と協働する昇圧流路を
    構成していて、該昇圧流路において加圧された後の流体
    の一部が前記昇温流路へ流入するように構成されている
    ことを特徴とする渦流式ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記昇圧流路が前記
    インペラの一側に対向する前記ハウジングに形成されて
    おり、前記昇温流路が前記インペラの他側に対向する前
    記ハウジングに形成されていることを特徴とする渦流式
    ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記昇圧流路及び前
    記昇温流路の双方が共に前記インペラの一側に対向する
    前記ハウジングの同一の面上に形成されていることを特
    徴とする渦流式ポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記昇圧流路及び前
    記昇温流路の双方が前記インペラの一側に対向する前記
    ハウジングの同一の面上に形成されていると共に、更に
    前記昇温流路の追加部分が、前記インペラの他側に対向
    する前記ハウジングに形成されていることを特徴とする
    渦流式ポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記ハウジングの前
    記昇温流路内に形成される前記羽根が前記インペラの駆
    動軸の軸線の方向に移動可能な可動羽根となっていて、
    該可動羽根が軸線方向に移動することによって前記昇温
    流路の有効な断面積が増減変化するように構成されてい
    ることを特徴とする渦流式ポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記可動羽根が、前
    記昇圧流路の高圧部の圧力と、前記昇圧流路の低圧部の
    圧力との差圧によって、前記可動羽根を軸線方向に支持
    しているスプリングの付勢力に抗して、軸線方向に自動
    的に移動するように構成されていることを特徴とする渦
    流式ポンプ。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、前記可動羽根
    と前記ハウジングとの間に回り止め機構が設けられてい
    ることを特徴とする渦流式ポンプ。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6において、前記可動羽根
    が前記インペラから回転モーメントを受けて僅かに回転
    したときに前記駆動軸の軸線方向に移動することができ
    るように、前記可動羽根と前記ハウジングとの間にカム
    状のガイド機構が設けられていることを特徴とする渦流
    式ポンプ。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれかにおいて、
    前記駆動軸の高速回転時に、前記可動羽根が前記昇温流
    路内から完全に撤退することができるように構成されて
    いることを特徴とする渦流式ポンプ。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかにおい
    て、前記インペラに形成される放射状の多数の羽根が、
    前記インペラの回転方向に向かって凹形となるように湾
    曲した曲線状の形状を有することを特徴とする渦流式ポ
    ンプ。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかにおい
    て、前記昇温流路に形成される放射状の多数の羽根が、
    前記インペラの回転方向に向かって凸形となるように湾
    曲した曲線状の形状を有することを特徴とする渦流式ポ
    ンプ。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかにおい
    て、車両に搭載された内燃機関の冷却水の循環システム
    の中に、車両用暖房システムにおける補助熱源として設
    けられていることを特徴とする渦流式ポンプ。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記インペラを
    回転駆動する駆動軸が、前記内燃機関によって電磁クラ
    ッチを介して断続可能に回転駆動されることを特徴とす
    る渦流式ポンプ。
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