JP3719170B2 - 遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、時分割多重伝送方式によってデータを授受することにより遠方の負荷の制御状態を操作することができるようにした遠隔監視制御システムに用いるセレクタスイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、負荷を遠隔制御するとともに負荷の状態を遠隔監視することを可能とした遠隔監視制御システムとして、図26に示すように、伝送制御装置1に、2線式の信号線Lsを介して、スイッチSのオンオフを監視入力とする操作端末器2と負荷としての照明負荷Lを制御する制御端末器3とを端末器として接続し、操作端末器2でのスイッチSの操作に応じて制御端末器3に設けたリレーを介して照明負荷Lを制御する構成が知られている。制御端末器3としてはリレーによって照明負荷Lをオンオフさせる以外に照明負荷Lを調光制御するための調光信号を出力する調光制御用の制御端末器3を用いることもある。調光制御用の制御端末器3を用いる場合には、操作端末器2にも調光制御用のものを用いることになる。
【0003】
上述した遠隔監視制御システムでは、操作端末器2および制御端末器3にそれぞれチャンネルが設定されており、各操作端末器2には4回路分のスイッチSを設けることができ、各制御端末器3には4回路分の照明負荷Lを接続することが可能になっている。1チャンネル内での4個のスイッチSまたは4個の照明負荷Lは負荷番号によって区別され、伝送制御装置1においてはチャンネルと負荷番号との組合せをアドレスとし、スイッチSと負荷Lとを対応付けるためにアドレスの対応関係を制御テーブルとして備えている。また、対応関係を持たせる操作端末器2と制御端末器3とには同一のチャンネルが設定される。以下に説明するように、伝送制御装置1と操作端末器2および制御端末器3との間で伝送される伝送信号には、アドレスデータと制御データとが含まれ、チャンネルはアドレスデータに含まれるとともに、負荷番号の情報は制御データに含まれるのであるが、以下では説明を簡単にするために、アドレスという用語はチャンネルと負荷番号とを組み合わせたものとし、スイッチSと照明負荷Lとを個別に選択できる情報をアドレスとして扱う。また、アドレスがチャンネルを表すときには、括弧書きでアドレス(チャンネル)という形で記述する。なお、請求項におけるアドレスはチャンネルと負荷番号との組合せを意味する。
【0004】
基本的な動作としては、操作端末器2にスイッチSの操作による監視入力が与えられると操作端末器2から伝送制御装置1に監視データが伝送され、伝送制御装置1では監視データを受け取り、伝送制御装置1では監視入力が与えられた操作端末器2と対応付けられている(つまり、同一チャンネルの)制御端末器3に対して監視データに対応する制御データを伝送し、制御端末器3を介して照明負荷Lを制御することになる。なお、伝送制御装置1、操作端末器2、制御端末器3はいずれもマイコンを主構成としている。
【0005】
以下に、遠隔監視制御システムの動作を具体的に説明する。遠隔監視制御システムが起動されると、伝送制御装置1は、信号線Lsに対して、図27(a)(b)のような形式の伝送信号Vsを一定時間ごとに繰り返して送出する。伝送信号Vsは、信号送出開始を示すスタートパルス信号SY、信号モードを示すモードデータ信号MD、操作端末器2や制御端末器3を個別に識別するためのアドレス(チャンネル)データを伝送するアドレス(チャンネル)データ信号AD、負荷を制御するための制御データ(負荷番号の情報を含む)を伝送する制御データ信号CD、伝送エラーを検出するためのチェックサムデータ信号CS、操作端末器2や制御端末器3からの返送信号を受信するタイムスロットである信号返送期間WTよりなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送される。
【0006】
各操作端末器2および各制御端末器3では、信号線Lsを介して受信した伝送信号Vsのアドレス(チャンネル)データがそれぞれに設定されているアドレス(チャンネル)に一致すると、伝送信号Vsから制御データを取り込むとともに、伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して監視データを電流モードの信号(信号線Lsを適当な低インピーダンスを介して短絡することにより送出される信号)として返送する。ここに、制御端末器3における監視データは照明負荷Lの動作状態に関するデータとして用いられる。また、制御データCDおよび監視データには負荷番号に相当する情報が含まれる。たとえば、制御データCDであれば各負荷番号ごとに異なるビットでオンオフの情報を伝送する。
【0007】
伝送制御装置1は、常時は伝送信号Vsに含まれるアドレス(チャンネル)データをサイクリックに変化させて操作端末器2および制御端末器3を順次アクセスする常時ポーリングを行う常時ポーリング手段を備える。常時ポーリングの際には、伝送信号Vsに含まれるアドレス(チャンネル)データが一致した操作端末器2または制御端末器3では、伝送信号Vsに含まれる制御データを取り込むことになる。一方、伝送制御装置1には、いずれかの操作端末器2から発生した図27(c)のような割込信号Viを受信したときに割込信号を発生した操作端末器2を検出した後、その操作端末器2にアクセスして監視データを返送させる割込ポーリング手段も設けられている。
【0008】
すなわち、伝送制御装置1では、図28に示すように、常時は常時ポーリング手段により常時ポーリングを行っている。常時ポーリングでは、アドレス(チャンネル)データをサイクリックに変更した伝送信号Vsを信号線Lsに送出しており、伝送制御装置1から制御端末器3をアクセスして照明負荷Lの状態監視を行ったときに返送される状態返信の監視データを受け取ると、制御端末器3に対応する操作端末器2に状態表示の制御データCDを伝送してスイッチSに付設した表示灯(図示せず)を点灯させる。このようにして、各スイッチSでは照明負荷の最新の動作状態に応じた表示が可能になる。
【0009】
一方、常時ポーリングの間に、操作端末器2から発生した割込信号Viを伝送信号Vsのスタートパルス信号SYに同期して検出すると、割込ポーリング手段によって伝送制御装置1からモードデータ信号MDを割込ポーリングモードとした伝送信号Vsを送出する。割込信号Viを発生した操作端末器2は、割込ポーリングモードの伝送信号Vsのアドレス(チャンネル)データの上位ビットが一致していると、その伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して操作端末器2に設定されているアドレス(チャンネル)データの下位ビットを返信データとして返送する。このようにして伝送制御装置1では割込信号Viを発生した操作端末器2のアドレス(チャンネル)を獲得する。また、伝送制御装置1における割込ポーリング手段では、割込信号Viを発生した操作端末器2から下位アドレス(チャンネル)が返送されなければ、上位アドレス(チャンネル)を変更して割込ポーリングモードの伝送信号Vsを再送する。
【0010】
上述のようにして、割込信号Viを発生した操作端末器2のアドレス(チャンネル)および監視データを伝送制御装置1が獲得すると、伝送制御装置1では操作端末器2に対して監視データの返送を要求する伝送信号Vsを送出し、操作端末器2は監視入力の内容に応じた監視データを伝送制御装置1に返送する。監視データを受け取った伝送制御装置1は、伝送制御装置1内の制御テーブル(図示せず)に設定されているアドレス(チャンネル)の対応関係によって操作端末器2にあらかじめ対応付けられている制御端末器3に対する制御データを生成し、この制御データを含む伝送信号Vsを信号線Lsに送出して制御端末器3を通して照明負荷Lを制御する。
【0011】
ここに、現状の製品ではチャンネルは64チャンネルであって、各操作端末器2および制御端末器3では4回路ずつのスイッチSおよび照明負荷Lが接続可能えあるから、合計256回路のスイッチSおよび照明負荷Lを設けることができる。
【0012】
ところで、この種の遠隔監視制御システムでは、スイッチSと照明負荷Lとを一対一に対応させる個別制御と、1つのスイッチSに複数の照明負荷Lを対応付けて1つのスイッチSの操作で複数の照明負荷Lを一括して制御する一括制御との制御が可能である。また、制御端末器3が照明負荷Lを調光制御できるように構成されている場合には、スイッチSの操作によって照明負荷Lを調光制御することが可能になっている。一括制御については、複数の照明負荷Lを同じ状態に制御するグループ制御と、複数の照明負荷Lを各別にあらかじめ設定した制御状態にするパターン制御とが可能である。このように、各スイッチSは、個別制御、グループ制御、パターン制御、調光制御のいずれかの制御方法で照明負荷Lを制御することになる。操作端末器2と制御端末器3とについてアドレスの対応関係は、個別制御では一対一対応になり、グループ制御やパターン制御では一対多対応になる。また、調光制御は個別制御の場合と一括制御の場合とがある。
【0013】
伝送制御装置1の制御テーブルは、EEPROMのような書換可能かつ不揮発性であるメモリにより構成されている。制御テーブルには、監視入力と照明負荷Lとを対応付けるための関係データが格納されており、グループ制御やパターン制御のような一括制御に関する関係データは、関係名としてのグループ番号あるいはパターン番号と、制御対象である複数の照明負荷Lとの対応関係として設定される。つまり、監視入力に対応するアドレスが関係名になり、一括制御の制御対象となる複数の照明負荷Lに対応するアドレスが関係名に対応付けられるのである。ここに、グループ制御のための各関係名(グループ番号)はG1,G2,……という形で付与され、パターン制御のための関係名(パターン番号)はP1,P2,……という形で付与される。したがって、一括制御の際にはこのような関係名をスイッチSに対応するアドレスに用いることによって、複数の照明負荷Lを一括して制御することが可能になる。
【0014】
ところで、通常の制御では1個のスイッチSを1個の照明負荷Lに対応付けているものであるから、複数個の照明負荷Lの制御状態を1箇所で集中的に制御しようとすれば、複数台の操作端末器2を1箇所に配置しなければならず、操作端末器2の設置スペースが大きくなるという問題が生じる。たとえば、オフィス照明では、多数の照明負荷を複数の区画にわけて配置しているのが普通であって、区画ごとに照明負荷の点灯・消灯を制御するのが普通であるから、広いオフィス空間では多数台の操作端末器2が必要になる。
【0015】
また、多数の照明負荷が配置されているときに、昼間は窓際に配置された照明負荷を消灯させるというような定型的な点灯パターンで複数の照明負荷を一括して制御したい場合がある。このような制御を可能にするには、1個のスイッチSに複数の照明負荷Lを対応付ける作業が必要になる。この種の作業は、通常は一括制御される照明負荷Lを各照明負荷Lに対応する複数のスイッチSで選択し、このようにして選択された照明負荷Lを1つのスイッチSに対応付けるという作業になる。したがって、一括して制御しようとする照明負荷Lに対応するスイッチSが離れて配置されていると、照明負荷Lの選択作業が面倒になる。
【0016】
上述のような設置スペースの問題や一括制御の要求を満たすために、この種の遠隔監視制御システムではセレクタスイッチと称する装置が提案されている。セレクタスイッチはそれぞれ異なるアドレスを設定可能な多数個のスイッチSを備え、1台で複数台の操作端末器として機能させることが可能になっている。また、各スイッチSには照明負荷Lの動作状態を表示する表示灯が対応付けられており、照明負荷Lの動作状態もセレクタスイッチによって知ることが可能になっている。
【0017】
上述のように、セレクタスイッチは多数個のスイッチSを備えているから、一括制御のための関係データの設定も可能としてあり、セレクタスイッチに設けたスイッチSによって決めた負荷の状態を適宜のグループ番号ないしパターン番号に対応付ければ関係データを作成することが可能になっている。このようにして作成した関係データは伝送制御装置1に転送されることによって、伝送制御装置1に制御テーブルを設定することができる。
【0018】
このように、セレクタスイッチを用いることによって、多数個のスイッチの操作を1箇所で行うことが可能であるとともに、照明負荷Lの動作状態を集中監視することが可能になり、しかも関係データの作成が容易になるのである。作成された関係データの内容を確認する手段としてはプリンタ出力用のポートを備えており、プリンタを接続して所要の操作を行えばセレクタスイッチに登録されている関係データを印刷することが可能になっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来から提供されているセレクタスイッチでは、設定した関係データの内容を確認するにはプリンタを接続して紙に印刷するか、あるいは照明負荷Lを実際に動作させるしか方法がなく、関係データの編集や蓄積のためにコンピュータ(主としてパーソナルコンピュータ)を利用することができないものである。すなわち、セレクタスイッチとコンピュータとを接続して、コンピュータとの間でデータ通信を行えば、関係データをコンピュータに読み込むとともに蓄積しておき関係データの破損時にセレクタスイッチに書き出すように利用したり、関係データをコンピュータに読み込むとともに負荷制御のシミュレーションをコンピュータ上で行うことにより負荷動作の問題解析に利用したりすることができない。
【0020】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、コンピュータとの間でデータ通信を可能とし、しかもデータ通信をコンピュータからの指令で行うことによりコンピュータを操作するだけで手間をかけることなくデータ通信を可能とした遠隔監視制御システムのセレクタスイッチを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、それぞれアドレスを備える複数台の端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送制御装置と前記各端末器との間で時分割多重伝送方式により伝送信号が授受され、伝送制御装置においてアドレスの対応関係を設定した関係データを用いていずれかの端末器に設けたスイッチの操作に呼応して他の端末器に接続した負荷を制御する遠隔監視制御システムに用いられ、1個のスイッチの操作により複数個の負荷を一斉に制御する一括制御の関係データを作成するセレクタスイッチであって、前記信号線に接続され端末器として機能する端末機能部と、前記関係データを設定する機能を有し設定した関係データを端末機能部を通して伝送制御装置に転送可能とする操作表示機能部と、端末機能部と操作表示機能部との間でデータを受け渡しするデュアルポートRAMとを備え、操作表示機能部には、負荷に個別に対応付けられている複数個の操作スイッチと、一括制御の対象となる負荷の範囲を操作スイッチで指定することによって関係データを設定する主処理部と、主処理部で設定した関係データを格納するテーブル記憶部と、外部のコンピュータとの間で受信と送信との少なくとも一方のデータ通信が可能なサービス用インタフェースとを備え、前記主処理部ではサービス用インタフェースを通して前記コンピュータから指示される指令を受けて前記コンピュータとの間でデータ通信を行い、前記テーブル記憶部は、伝送制御装置との間で関係データを双方向に転送可能であるとともに前記コンピュータとの間で関係データを双方向に転送可能であることを特徴とする。
【0022】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記サービス用インタフェースでは前記コンピュータからの指令によりコンピュータからのデータを受信する状態に移行することを特徴とする。
【0023】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記サービス用インタフェースでは前記コンピュータからの指令によりコンピュータにデータを送信する状態に移行することを特徴とする。
【0024】
請求項4の発明は、請求項1または請求項3の発明において、前記主処理部では前記端末機能部を通して得られた前記負荷の動作状態を、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能であることを特徴とする。
【0025】
請求項5の発明は、請求項1または請求項3の発明において、前記主処理部では前記テーブル記憶部に格納された関係データを、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能であることを特徴とする。
【0026】
請求項6の発明は、請求項1または請求項3の発明において、前記主処理部では前記デュアルポートRAMの内容を、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能であることを特徴とする。
【0027】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6の発明において、前記操作表示機能部が電源投入時に内部回路の異常の有無を診断する自己診断機能を備えることを特徴とする。
【0028】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7の発明において、前記操作表示機能部がパスワードを設定するパスワード設定機能と、電源投入時にパスワードの入力を促しパスワードが不一致であると操作を受け付けないようにするパスワード確認機能とを備えることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
本実施形態のセレクタスイッチは、図2および図3に示すように、盤に取付可能な取付枠51に筐体50が取り付けられている。筐体50の前面には、セレクタスイッチ部50aが設けられ、さらにセレクタスイッチ部50aの右方には設定スイッチ部50bが設けられる。
【0030】
セレクタスイッチ部50aには、液晶表示器からなるセレクタ表示器52が表示部として縦横4個ずつで合計16個配列され、各セレクタ表示器52の近傍にはセレクタ表示器52の下縁に沿ってそれぞれ4個ずつの操作スイッチKeが操作部として配列される。また、セレクタスイッチ部50aの右下部には上下2個のページ送りスイッチKa,Kbが操作部として配置される。
【0031】
操作スイッチKeは操作端末器2におけるスイッチSに対応しており、個別制御、グループ制御、パターン制御のいずれかのスイッチSと等価に機能する。操作スイッチKeを個別制御のスイッチSとして機能させるときには、各セレクタ表示器52は1チャンネルに対応し、各セレクタ表示器52に対応する各操作スイッチKeがそれぞれ負荷番号に対応する。つまり、操作スイッチKeを個別制御のスイッチSとして用いるときには、各操作スイッチKeにはアドレスが固定的に割り付けられる。操作スイッチKeは(16×4)個設けられているが、本実施形態におけるセレクタスイッチは256回路の負荷に対応可能であって、(64×4)個分のスイッチSとして用いなければならないから、ページ送りスイッチKa,Kbの操作によって1つの操作スイッチKeに対応するアドレスを4個選択することが可能になっている。つまり、セレクタ表示器52にはページ送りスイッチKa,Kbにより選択されたチャンネルが表示され、各セレクタ表示器52に対応する4個の操作スイッチKeにはそれぞれ負荷番号が対応する。いま、アドレスを(チャンネル−負荷番号)の形で表すと、たとえば最上列の左端の操作スイッチKeは、ページ送りスイッチKa,Kbを操作することによって、(0−1)(16−1)(32−1)(48−1)の4個のアドレスのいずれかに選択的に対応付けられる。グループ制御やパターン制御の際も同様であって、各セレクタ表示器52にパターン番号あるいはグループ番号が表示され、各操作スイッチKeにパターン番号あるいはグループ番号が対応付けられる。また、各セレクタ表示器52には各操作スイッチKeに対応する部位に、操作スイッチKeに対応付けられた照明負荷Lのオンオフを表示する表示領域も設けられる。
【0032】
一方、設定スイッチ部50bには、液晶表示器からなるメイン表示器53が表示部として配置され、メイン表示器53の右方には上から順にモードキーK11、戻りキーK12、2個のカーソルキーK13,K14、実行キーK15の5個の操作部が配列され、メイン表示器53の下方には左から順に個別選択キーK21、調光選択キーK22、パターン選択キーK23、グループ選択キーK24の4個の操作部が配列され、その下方には12個の操作部を備えたテンキー部Kdが配列される。
【0033】
本実施形態では各操作部としてメンブレンスイッチを用いている。メンブレンスイッチは、2枚の合成樹脂シートを対向させるとともに、一方の合成樹脂シートにおいて各操作部となる部位をそれぞれ膨出させ、膨出している部位における両合成樹脂シートの対向面に電極を設けたスイッチである。しかして、各操作部を押操作すれば電極が接触し、各操作部から押力を除去すれば膨出部の復帰力によって電極が離れるものである。
【0034】
ところで、上述したセレクタスイッチの内部回路は図1に示す構成を有する。すなわち、主として信号線Lsを通して伝送制御装置1との間で伝送信号Vsを授受する機能を有した端末機能部10と、上述した操作部からの操作入力を受けるとともに上述した表示部の表示内容を制御する表示操作機能部20と、端末機能部10と表示操作機能部20との間でデータを授受するためのデュアルポートRAM30とを備える。また、セレクタスイッチの電源は、筐体50の後面に設けた電源端子Tpに接続される商用電源(AC100V)から供給されており、商用電源はトランスTにより降圧(たとえば、AC7V)された後、電源回路40によって直流の定電圧(たとえば、DC5V)に変換されて内部回路に供給される。
【0035】
端末機能部10はマイクロプロセッサを内蔵した専用の集積回路よりなる伝送処理部11を備え、伝送処理部11は筐体50の後面に設けられて信号線Lsに接続される信号端子Tsとの間に送受信回路12を備える。伝送処理部11は表示操作機能部20によってデュアルポートRAM30に設定された機能データおよびアドレス(チャンネル)データを用いて伝送制御装置1との間で伝送信号Vsを授受する。機能データは、個別制御、調光制御、パターン制御、グループ制御の4種類の制御方法を区別するデータである。さらに、デュアルポートRAM30に格納される機能データには、操作後に一定時間だけ照明負荷Lを点灯させたり、操作後に一定時間だけ遅延して照明負荷Lを消灯させたりするようなタイマ動作についてのデータも含めることができる。また、アドレス(チャンネル)データは伝送制御装置1との間で伝送信号Vsを授受する際のセレクタスイッチのアドレスとして用いられる。つまり、セレクタスイッチでは、表示操作機能部20から与えられる機能データおよびアドレス(チャンネル)データに基づいて各種の操作端末器2に相当する動作が可能になっており、デュアルポートRAM30は端末機能部10から見てアドレス設定部として機能することになる。端末機能部10の上述の動作はフラッシュメモリからなるプログラムメモリ13に格納されたプログラムに従う。伝送処理部11を動作させるクロック信号は発振回路14から出力され、このクロック信号に基づいて生成されたクロック信号CKが表示操作機能部20にも与えられる。
【0036】
表示操作機能部20は、上述したメンブレンスイッチからなる操作部26、セレクタ表示器52、メイン表示器53を備える。操作部26はスイッチ入力回路26aを介して主処理部25に接続され、セレクタ表示器52およびメイン表示器53はそれぞれ液晶ドライバ52a,53aを介して主処理部25に接続される。主処理部25は、マイクロコンピュータを主構成とし、フラッシュメモリからなるプログラムメモリ23に格納されたプログラムに従って動作する。伝送処理部11が使用する上述した機能データやアドレス(チャンネル)データは、操作部26の操作によって主処理部21がデュアルポートRAM30に格納される。主処理部25には、ブザー回路27aを介して圧電ブザーからなるブザー27が接続され、主処理部25を動作させるためのクロック信号を生成する発振回路28および主処理部25の動作異常を監視するウォッチドッグタイマ29も設けられる。ここに、図1において太線はアドレスバス、一点鎖線はデータバスを示す。
【0037】
ところで、表示操作機能部20では、セレクタスイッチ部50aおよび設定スイッチ部50bに設けた操作部26を操作することによって、伝送制御装置1の制御テーブルに格納する関係データを作成することが可能になっている。関係データの作成手順については後述するが、関係データの作成には主処理部25に接続されたRAMからなる作業用メモリ33が用いられる。また、各操作スイッチKeに割り付けたアドレス、機能データ、作業用メモリ33を用いて作成された関係データなどはフラッシュメモリからなるデータメモリ34に保存される。つまり、データメモリ34は伝送制御装置1の制御テーブルに格納される関係データに相当する関係データを格納するためのテーブル記憶部として機能する。また、データメモリ34には各操作スイッチKeに対応付けるアドレス、パターン番号、グループ番号も格納される。つまり、データメモリ34はアドレス記憶部としても機能する。
【0038】
さらに、コンピュータのような外部のサービスツールと主処理部25との間でデータ通信を可能とするサービス用インタフェース35が設けられており、本実施形態ではサービス用インタフェース35としてRS232C規格を採用している。すなわち、主処理部25にはドライバ回路35aを介してコネクタ35bが接続され、サービスツールとの間で双方向のデータ通信(つまり送信および受信)が可能になっている。コネクタ35bは筐体50の後面に露出する形で配置される。
【0039】
ところで、本実施形態におけるセレクタスイッチは、上述したように、サービス用インタフェース35を備えており、適宜のプログラムを実行するパーソナルコンピュータからなるサービスツールをサービス用インタフェース35に接続することによって、セレクタスイッチとサービスツールとの間でデータ伝送が可能になっている。セレクタスイッチとサービスツールとの間でデータの伝送を開始する指示は、基本的にはサービスツールから行うが、セレクタスイッチから行うことも可能になっている。
【0040】
以下では、セレクタスイッチとサービスツールとの間でのデータの伝送手順について簡単に説明する。セレクタスイッチの基本的な使用目的は、関係データを設定して伝送制御装置1に転送することであって、関係データはデータメモリ34に格納される。関係データは、伝送制御装置1からデータメモリ34に読み込み、セレクタスイッチによって編集した後に伝送制御装置1に転送することが可能であり、また伝送制御装置1から関係データを取り込むのではなく、セレクタスイッチによって設定した関係データを伝送制御装置1に転送することも可能である。
【0041】
さらに、セレクタスイッチは伝送制御装置1との間だけではなく、サービスツールとの間でも関係データを転送することが可能になっている。つまり、サービスツールで作成した関係データをセレクタスイッチに転送してデータメモリ34に格納したり、データメモリ34に格納されている関係データをサービスツールに転送して、サービスツールに設けた記憶装置に関係データを保存したり、データメモリ34から転送された関係データをサービスツールにおいて編集した後にデータメモリ34に再度書き込むことも可能になっている。
【0042】
サービスツールからセレクタスイッチに対して関係データを転送する際の手順を図4に示す。この場合、サービスツールからはデータ転送コマンド(指令)CM1をセレクタスイッチに出力する。セレクタスイッチでは、データ転送コマンドCM1を受け取ると、セレクタスイッチの他の動作を中断して、サービスツールからのデータが受信可能な状態に移行する。セレクタスイッチではデータの受信が可能になると肯定応答ACKをサービスツールに返送し、肯定応答を受け取ったサービスツールでは、関係データDTを1組ずつ転送する。ここに、1組の関係データDTとは1個のスイッチの操作によって複数個の負荷を制御する際のスイッチと負荷との1組の対応関係を意味し、スイッチはパターン番号あるいはグループ番号によって「P2」、「G5」などの形で表され、負荷は「2−1,2−2,3−3,5−2」というようにアドレスで表される。つまり、1組の関係データはパターン番号あるいはグループ番号とアドレスとの組として表される可変長のデータになる。サービスツールからは1組の関係データDTの末尾に終結フラグを付加して関係データDTを転送し、セレクタスイッチでは終結フラグを受信すると1組の関係データDTを受け取ったと判断して肯定応答ACKを返送する。サービスツールからセレクタスイッチに転送する関係データDTが複数組あるときには、関係データDTの転送と肯定応答ACKとを繰り返す。サービスツールからセレクタスイッチに転送する関係データDTがなくなれば、サービスツールからデータ転送完了コマンド(指令)を伝送することによって、セレクタスイッチを元の状態に復帰させ、セレクタスイッチでは元の状態に復帰すれば肯定応答ACKをサービスツールに返す。ここに、サービスツールからセレクタスイッチへの関係データDTの送信に対して肯定応答ACKが一定時間内に得られないときには再送するなど周知の伝送手順を用いる。
【0043】
一方、セレクタスイッチからサービスツールへの関係データの転送を要求する際には、図5に示すように、データ要求コマンド(指令)CM2をサービスツールからセレクタスイッチに対して送出する。データ要求コマンドCM2には、転送を要求する関係データDTの組を指定するパターン番号あるいはグループ番号が付加される。セレクタスイッチではデータ要求コマンドCM2を受信すると、要求されたパターン番号あるいはグループ番号に対応する1組の関係データDTをサービスツールに返送する。セレクタスイッチからは1組の関係データDTの末尾に終結フラグを付加して関係データDTを転送し、サービスツールでは終結フラグを受信すると1組の関係データDTを受け取ったと判断して肯定応答ACKを返送する。また、セレクタスイッチではサービスツールからの肯定応答ACKを受信するとセレクタスイッチに対して要求された関係データDTの伝送が終了したことを通知する伝送終了EOTを返送する。このように、セレクタスイッチからサービスツールへは関係データDTを1組ずつ転送し、複数組の関係データをサービスツールに取り込むときには、上述した手順を繰り返す。なお、デュアルポートRAM30から負荷の動作状態を一括して取り込む場合にも、サービスツールからセレクタスイッチに対してデータ要求コマンドCM2と同様の指令を与える。ただし、その指令はデュアルポートRAM30を対象とするコマンドになる。
【0044】
ところで、セービスツールは関係データDTをセレクタスイッチとの間で授受するほか、セレクタスイッチの動作異常を発見するためにデータメモリ34の指定されたアドレスの内容を転送させたり、負荷の動作状態を別の場所で監視するためにデュアルポートRAM30の指定されたアドレスの内容を転送させたりする機能も備える。
【0045】
すなわち、セレクタスイッチの開発中あるいは実使用中においてセレクタスイッチに動作の異常が生じたときには、データメモリ34に関係データが正しく書き込まれているか否かを確認したり、データメモリ34となるフラッシュメモリが正常か否かを確認したりすることが必要になることがある。このような場合に対応するために、図6のように、サービスツールからセレクタスイッチに与える指令としてメモリモード要求コマンドCM3が用意されている。セレクタスイッチは、メモリモード要求コマンドCM3を受信すると肯定応答ACKを返送するから、サービスツールでは肯定応答ACKを受け取ると、データメモリ34のアドレスを指定してデータメモリ読出コマンドCM4をセレクタスイッチに伝送する。このアドレスは読出を開始する先頭アドレスであって、このアドレスから128バイト分のデータを読み出すことを意味する。このようにして、セレクタスイッチは指定されたアドレスのデータDTをデータメモリ34から読み出してサービスツールに転送し、指定されたアドレスのデータの転送が終了すると伝送終了EOTをサービスツールに通知する。つまり、メモリモード要求コマンドCM3およびデータメモリ読出コマンドCM4は、データ要求コマンドCM2とは転送を要求するデータの範囲が異なるが、ほぼ同様の動作になる。
【0046】
また、デュアルポートRAM30には、伝送処理部11と操作表示処理部25とが共有するデータが書き込まれるから、操作表示処理部25が伝送処理部11を通して伝送制御装置1に伝送するデータや、伝送処理部11が伝送制御装置1から受信したデータが書き込まれている。つまり、デュアルポートRAM30の内容を読み出せば伝送処理部11と操作表示処理部25とがそれぞれデュアルポートRAM30に書き込んだ内容が正しいか否かを確認することができ、結果的にセレクタスイッチの動作異常を検出したり、負荷の動作状態を確認したりすることができ、プログラムの修正などに利用することができる。
【0047】
デュアルポートRAM30の内容をサービスツールに転送させるには、データメモリ34の内容をサービスツールに転送させる場合と同様に、まずメモリモード要求コマンドCM3をセレクタスイッチに与え、セレクタスイッチからの肯定応答ACKを確認した後、デュアルポートRAM30のアドレスを指定してデュアルポートRAM読出コマンドCM5をセレクタスイッチに伝送する。このアドレスは読出を開始する先頭アドレスであって、このアドレスから128バイト分のデータが読み出される。セレクタスイッチでは、デュアルポートRAM読出コマンドCM5を受け取ると、デュアルポートRAM30から指定されたアドレスのデータDTを読み出してサービスツールに返送する。
【0048】
メモリモード要求コマンドCM3は、サービスツールからセレクタスイッチに通常モード要求コマンドCM6が通知されるまでは有効であって、メモリ要求コマンドCM3がセレクタスイッチに与えられた後に通常モード要求コマンドCM6がセレクタスイッチに与えられるまでの間であれば、データメモリ読出コマンドCM4とデュアルポートRAM読出コマンドCM5とは何度でもサービスツールからセレクタスイッチに与えることができる。サービスツールからセレクタスイッチに通常モード要求コマンドCM6が与えられると、セレクタスイッチは通常の動作に復帰する。
【0049】
ところで、本実施形態のセレクタスイッチは、電源投入直後の初期化処理時に内部回路の動作を簡便に確認する機能を備える。フラッシュメモリからなるプログラムメモリ13,23、データメモリ34については、製造段階において適宜のキーデータが書き込まれており、初期化処理時にキーデータを正しく読み出せたときにはプログラムメモリ13,23、データメモリ34については正常とみなす。また、作業用メモリ33については、各アドレスにFFと00とのデータの書込および読出を行って、書込と読出とが正しく行われたか否かを確認する。デュアルポートRAM30の動作確認には、主処理部25から伝送処理部11を動作させるコマンドを与えて伝送処理部11の応答を確認することによって、デュアルポートRAM30および伝送処理部11の動作を確認する。さらに、液晶表示器からなるセレクタ表示器52およびメイン表示器53については全画素を表示(たとえば、黒)にする状態と非表示(たとえば、白)にする状態とを交互に0.5秒間隔で2回繰り返させ、ブザー27については1秒間鳴動させる。また、操作部26は入力のないことを確認し、入力があれば電源投入時にすでに操作部26が操作されているから誤動作の可能性があるものとして後述する報知を行う。
【0050】
上述のような初期化処理を行う間に、使用者はセレクタ表示器52およびメイン表示器53の動作を目視して確認するとともに、ブザー27の鳴動を確認することでセレクタ表示器52、メイン表示器53、ブザー27の異常の有無を確認する。また、他に異常があるときには、メイン表示器53に以下の表示を行って使用者に報知する。つまり、プログラムメモリ13,23、データメモリ34の異常に対しては「F ER」、作業用メモリ33の異常に対しては「RAM ER」、操作部26の異常に対しては「SW ER」、伝送処理部11(またはデュアルポートRAM30)の異常に対しては「F2 ER」などの表示を行う。このように本実施形態では、電源投入時に各部の異常の有無を診断する自己診断機能を有しており、電源投入時の表示内容によって、設備導入時に電源を投入した時点でセレクタスイッチに異常があればすぐに知ることができ、実使用前にセレクタスイッチの異常を検出して実使用時の異常動作を未然に防止することができる。
【0051】
さらに、本実施形態では、電源投入時にパスワードを設定することができ、パスワードの設定によってセレクタスイッチが不用意に操作させるのを防止することができるようにしてある。つまり、セレクタスイッチを使用するために電源を投入するたびにパスワードを要求することによって、不用意に操作されることが防止されている。
【0052】
パスワードの設定には、セレクタスイッチの電源が投入された状態でモードキーK11を3秒間連続して押操作する。この操作によってメイン表示器53には「パスワード」と表示され、テンキー部Kdによる数字4桁のパスワードの設定が可能になる。パスワードの入力後に実行キーK15を押操作すれば、再度確認のために「もう一度パスワード」と表示され、同じ数字をパスワードとして入力する。パスワードの入力後に電源を切ると、次に電源を投入したときに「パスワードを入力してください」と表示されるから、パスワードを入力することによって通常の使用が可能になる。また、パスワードを解除するには、パスワードが設定されている状態でモードキーK11を3秒間連続して押操作すると、メイン表示器53に「キャンセルしますか」と表示され、この状態で実行キーK15を押操作すればパスワードが解除される。また、この状態で戻るキーK12を押操作すれば元の常態に戻り、元のパスワードが継続して使用される。
【0053】
このようにパスワードの設定を可能としたことによって、パスワードの設定方法や解除方法を知らない第三者がセレクタスイッチをいたずらしたり誤操作したりする可能性を低減することができる。
【0054】
次に、本実施形態に示したセレクタスイッチの操作方法について簡単に説明する。なお、以下の説明は設定スイッチ部50bの基本的な操作に関する部分であり、すべての操作を説明するものではない。
【0055】
電源が投入された状態であって操作部26を操作しない状態が所定時間(たとえば10分間)継続していれば、メイン表示器53には何も表示されない。この状態から操作部26が操作されるか、あるいは電源投入直後であればメイン表示器53には図7に示す画面a1が表示される。メイン表示器53の上辺には「通常」「P・G」「特別」の3種類の選択肢が表記されており、モードキーK11の押操作毎にメイン表示器53に表示される三角形状のマーカが移動するとともに図7に示す3枚の画面a1,b1,c1が順次表示される。いずれかの画面a1,b1,c1が表示された状態で実行キーK15を押操作すると、マーカにより選択されている機能が選択される。「通常」は操作部26の操作によって負荷を制御するとともに、負荷の状態をセレクタ表示部52に表示する機能を意味し、「P・G」はパターン制御ないしグループ制御の関係データを作成する機能を意味し、「特別」はその他の付属機能を意味する。
【0056】
「通常」が選択された状態では、メイン表示器53に「個別」「調光」「パターン」「グループ」の文字列が表示され、カーソルキーK13,K14を操作すると、図8の画面a1〜a4のように、いずれかの文字列が反転表示される状態になる。この状態で、セレクタスイッチ部50aのいずれかの操作部26を操作すると、各操作スイッチKeに対応付けた照明負荷Lが制御される。ここに、「個別」「調光」「グループ」では調光制御が可能であって、「個別」を選択した状態で実行キーK15を押操作すれば、図9に示す画面a11に移行し、この状態から操作スイッチKeを操作するか、「個別」「調光」「グループ」の文字列が反転表示されている画面a11,a12,a14で操作スイッチKeを操作した後に実行キーK15を押操作すれば、画面a12が表示されて、調光レベルの設定が可能になる。画面a12ではカーソルキーK13,K14の押操作によって画面a13,a14のように調光レベルが選択可能になる。適宜の調光レベルを設定した状態で操作スイッチKeを操作すれば、その調光レベルが照明負荷に反映される。なお、戻るキーK12は、押操作されるとメイン表示器53の表示内容を1つ上の階層の画面に戻す。
【0057】
「P・G」が選択された状態では、図10に示すように、カーソルキーK13,K14の操作によって「P・G編集」「P・G入力」「P・G出力」のいずれかの文字列が反転表示された画面b1〜b3が表示される。
【0058】
本実施形態に説明したセレクタスイッチの重要な機能は関係データを作成することであり、「P・G編集」を選択すれば関係データを作成することができる。いま、画面b1において実行キーK15が押操作されると、図11に示す画面b11に移行し、パターン番号またはグループ番号を入力することが可能になる。ここでパターン選択キーK23を押操作しすると画面b12に移行し、引き続きテンキー部Kdを押操作して画面b13,b14のようにパターン番号(ここではP12)を入力することができる。図11に示すように、画面b13においてパターン番号が入力されると、「フェードXX」「オールクリアー」「オールON」「オールOFF」「個別選択」の文字列が表示され、「オールクリアー」「オールON」「オールOFF」「個別選択」についてはカーソルキーK13,K14によって選択可能になる。ここに、「フェードXX」のXXには「なし」「3秒」「6秒」「1分」のいずれかの文字列が入る。
【0059】
「オールクリアー」は、画面b13に示されているパターン番号に対応する関係データを消去することを意味し、「オールクリアー」の文字列が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すると、画面b15のように「全アドレスをオールクリアーします」と表示されるから、実行キーK15により処理の実行を選択するか、戻るキーK12により処理の不実行を選択すれば、対応する動作の後に前画面b14に戻る。同様に、「オールON」「オールOFF」は、それぞれ全アドレスの負荷をオンにする設定とオフにする設定とを意味し、これらについても画面b15への移行が可能である。また、「個別選択」はパターン制御の対象となる負荷を操作スイッチKeによって個別に選択することを意味する。ここに、パターン制御の関係データを設定する際に、「オールクリアー」「オールON」「オールOFF」のいずれかの処理後に、「個別選択」を行うと作業時間を大幅に短縮できる場合がある。
【0060】
画面b14において実行キーK15を操作したときには画面b16に移行して「フェード」の選択が可能になり、カーソルキーK13,K14の操作によって「なし」「3秒」「6秒」「1分」のいずれかを選択することができる。つまり、パターン番号により指定されたパターン制御について、フェードなしであればオンオフが瞬時に行われ、フェード時間が指定されているときにはその時間でフェードインとフェードアウトとが行われる。
【0061】
ところで、画面b14(画面b13,b16も可能)において操作スイッチKeを押操作すると、指定されたパターン番号に対応付ける負荷のアドレスを設定することができる。ここに、操作スイッチKeの押操作毎に、画面b17に移行してタイマ制御の内容を設定することができ、また画面b17はカーソルキーK13,K14によって画面b20と切換可能であり、画面b20からは調光制御の内容を設定することができる。
【0062】
いま、画面b14の表示状態においてアドレス(15−4)に対応する操作スイッチKeを押操作したとすれば、画面b17に移行してアドレス(15−4)の負荷についてタイマ制御の設定が可能になる。タイマ制御の指定をする場合には、画面b17において実行キーK15を押操作すれば、画面b18,b19に移行するから、カーソルキーK15によって「タイマークリアー」「一時点灯30秒」「一時点灯1分」「一時点灯5分」「一時点灯60分」「一時点灯120分」「遅れ消灯30秒」「遅れ消灯1分」「遅れ消灯5分」の選択が可能になる。タイマ制御について所望の内容を選択し、実行キーK15を押操作すれば画面b17に移行する。なお、「タイマークリアー」はタイマ制御の解除を意味し、「一時点灯」はスイッチのオン操作から指定された時間だけ照明負荷Lが点灯することを意味し、「遅れ消灯」はスイッチのオフ操作から指定された時間だけ遅れて照明負荷Lが消灯することを意味する。
【0063】
一方、画面b14から画面20に移行させた状態で実行キーK15を押操作すれば、画面b21,b22に移行して調光制御の内容設定が可能になる。画面21,b22においてはカーソルキーK13,K14によって調光レベルが選択可能であり、適宜の調光レベルを選択した後に実行キーK15を押操作すれば、調光レベルが設定されて画面b20に戻る。また、後述するように伝送制御装置1には複数品種があり、旧品種では調光レベルを7段階に設定するが、新品種では調光レベルを128段階に設定可能になっている。画面b21,b22は旧品種に対応する調光レベルの設定であって、新品種の調光レベルに対応させるためには画面b21,b22において実行キーK15を長時間(3秒以上)押し続ける。このような操作によって、画面b23,b24に移行し、このとき調光レベルが旧品種の値から新品種の値に自動的に変換される。
【0064】
画面b17,b20では戻るキーK12を押操作することにより、上の階層である画面b14に戻る。また、画面b21〜b24では実行キーK15を押操作することにより、選択中の調光レベルが設定された後に画面b20に戻る。
【0065】
上述の説明はパターン制御の設定に関するものであるが、グループ制御の設定には図12に示すように、画面b11においてグループ選択キーK24を押操作した後にテンキー部Kdによりグループ番号を入力する。図示例では、グループ選択キーK24の押操作により画面b31に移行し、テンキー部Kdにより「1」「6」を順次入力することによって画面b32,b33に移行した状態を示している。グループ番号が指定されると、画面b32,b33のように「オールグループ」「オール除外」「個別選択」の文字列が表示され、これらの文字列をカーソルキーK13,K14によって選択することが可能になる。「オールグループ」は指定したグループ番号にすべての負荷が対応付けられるように設定する機能であり、「オール除外」指定したグループ番号にどの負荷も対応しないように設定する機能である。「オールグループ」「オール除外」の文字列が反転表示されている状態では実行キーK15を押操作すれば、画面b34のように「全アドレスをオールグループします」あるいは「全アドレスをオール除外します」のメッセージが表示され、この状態で実行キーK15を押操作すれば処理が実行され、戻るキーK12を押操作すれば処理を行わずに画面b33(または画面b32)に戻る。
【0066】
「個別選択」はグループ番号に対応付ける負荷を操作スイッチKeによって1つずつ選択することを意味する。したがって、「オールグループ」「オール除外」の処理後に「個別選択」を行うようにすれば、グループ制御の関係データを短時間で設定できる場合がある。
【0067】
ところで、画面b32,b33の表示状態において操作スイッチKeを押操作すれば、画面b35,b36に移行してグループ制御におけるタイマ制御の内容を設定することが可能になる。ここに、グループ制御では個々の照明負荷Lごとにタイマ制御の内容を変えることができないから、操作スイッチKeによりグループ番号に属するすべての照明負荷Lをまとめて指定すればよい。設定可能なタイマ制御の内容はパターン制御の場合と同様であって、内容の選択にはカーソルキーK13,K14を用いる。
【0068】
上述のようにして画面b2において「P・G編集」を選択して関係データを設定した後には、関係データはデータメモリ34に格納される。主処理部21はデータメモリ34に格納された関係データを伝送制御装置1に転送(出力)するほか、伝送制御装置1から取得(入力)してデータメモリ34に格納する機能も備える。
【0069】
まず、伝送制御装置1から関係データを読み込む操作について説明する。この場合には、図13に示すように、画面b2において「P・G入力」を反転表示させた状態で実行キーK15を押操作する。この操作によって画面b41に移行し、カーソルキーK13,K14によって、画面b41〜b44に示すように、「アドレス範囲」「全パターン」「全グループ」「全データ」の選択が可能になる。「アドレス範囲」は指定したパターン番号ないしグループ番号の範囲の関係データを伝送制御装置1から取り込むことを意味し、「全パターン」ではすべてのパターン番号の関係データを伝送制御装置1から取り込み、「全グループ」ではすべてのグループ番号の関係データを伝送制御装置1から取り込む。また、「全データ」は伝送制御装置1に設定されているすべての関係データを読み込むことを意味する。
【0070】
図14に示すように、画面b41のように「アドレス範囲」が反転表示されている状態で実行キーK15を押操作すると、画面b51に移行してパターン番号あるいはグループ番号の入力が可能になる。グループ番号に対する処理はパターン番号に対する処理と読替可能であるから、以下ではパターン番号に対する処理のみ説明する。いま、画面b52〜b54に示すように、パターン選択キーK23の押操作に引き続きテンキー部Kdからパターン番号を入力する。このパターン番号は伝送制御装置1から読み込もうとする範囲の先頭のパターン番号を意味する。ここで実行キーK15を押操作すると、画面b55のように伝送制御装置1から読み込もうとするパターン番号の範囲の末尾とが等しく設定されるから、この画面b55において実行キーK15を押操作すれば、画面b60のように先に入力された1つのパターン番号に対応する関係データを読み込むことができる。関係データを読み込んでいる間には、どのパターン番号の関係データを読み込んでいるかが表示され、関係データの読み込みが終了すれば画面b61のように「入力完了」と表示される。この状態で戻るキーK12を押操作すれば画面b1に移行する。
【0071】
一方、読み込もうとする範囲の末尾のパターン番号を指定するときには、画面b55においてパターン選択キーK23およびテンキー部Kdによって末尾のパターン番号を入力する(画面b56〜b58)。また、末尾のパターン番号を入力した後にカーソルキーK13によって画面b59のように先頭のパターン番号の再入力を選択することも可能である。このようにして先頭のパターン番号と末尾のパターン番号との入力が終了した後に実行キーK15を押操作すれば、画面b62に移行し、以後は画面b62〜b64に示すように、指定した範囲のパターン番号に対応する関係データが順次読み込まれる。ここで、読み込み中の関係データに対応するパターン番号が順次表示され、指定したすべての関係データが読み込まれると「入力完了」と表示される。また、関係データの読み込み途中で中止しようとするときには、戻るキーK12を押操作すれば、読み込み中のパターン番号の関係データの読み込みが終了した時点で、そのパターン番号と合わせて「完了」と表示され、関係データの読み込みが終了する。「入力完了」「完了」と表示された状態では戻るキーK12の押操作によって画面b1に移行する。
【0072】
「全パターン」「全グループ」「全データ」については、いずれを選択してもほぼ同様の表示になるから、「全パターン」についてのみ説明する。図15に示すように、画面b42のように「全パターン」が反転表示された状態で実行キーK15が押操作されると、画面b71に移行してすべてのパターン番号の関係データを読み出してよいかどうかが確認される。画面b71において実行キーK15を押操作すれば関係データの読み込みが開始され、戻るキーK12が押操作されると画面42に移行する。「全パターン」が実行されると、画面b72〜b75のように各パターン番号の関係データが順次読み込まれ、各パターン番号の関係データを読み込むごとにパターン番号と合わせて「入力中」と表示され、すべての関係データの読み込みが終了すれば、「入力完了」と表示される。また、関係データの読み込み中に戻るキーK12を押操作すれば、読み込み中のパターン番号の関係データの読み込みが終了した時点で画面b76のように「入力完了」と表示される。「入力完了」「完了」と表示されている状態では戻るキーK12の押操作によって画面b1に移行する。
【0073】
モードキーK11によって「特別」を選択したときには、図16に示すように、「初期設定」と「補助機能」とを選択可能な画面c1がメイン表示器53に表示され、「初期設定」が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すると画面c11に移行して「伝送ユニット」「操作音」「タイマー設定」が選択可能になり、画面c2のように「補助機能」が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すると画面c40に移行して「端末登録P・G」「空き端末」「空きP・G」「PCカード」「プリンタ」「メンテナンス」が選択可能になる。画面c1,c2はカーソルキーK13,K14により選択可能である。
【0074】
画面c11に移行した後は、図17に示すように、カーソルキーK13,K14によって画面c11,c21,c31を選択することができる。画面c11において実行キーK15が押操作されると、画面c12に移行して「伝送ユニット」の品種を選択することができる。ここに「伝送ユニット」とは伝送制御装置1を意味し、図示例では画面c12〜14をカーソルキーK13,K14で選択することにより3種類の伝送制御装置1から選択可能になっている。このように伝送制御装置1の種類を選択可能としているのは、伝送制御装置1の製品ごとに調光レベルの設定段数や関係データの転送手順などの仕様が異なるからである。しかして、画面c12〜c14のいずれかにおいて実行キーK15を押操作すれば、画面c15に移行する。画面c15では既登録の伝送制御装置1に対応するデータ(たとえば、調光レベルなど)を選択した伝送制御装置1のデータに対応するように変換するか、あるいは選択した伝送制御装置1を除く伝送制御装置1に対応するデータを消去するかを指定することが可能になる。「変換」か「消去」かは画面c15においてカーソルキーK15により選択した後、実行キーK15を押操作することで決定する。
【0075】
また、画面c21において実行キーK15を押操作すれば、図18のように画面c22に移行して操作部26の操作時にブザー27を鳴動させるか否かを選択することが可能になる。つまり、画面c22においてカーソルキーK13,K14を用いて操作音の「あり」「なし」を選択し、実行キーK15により選択内容を確定する。
【0076】
画面c31において実行キーK15を押操作すれば、図19のように画面c32に移行してタイマ制御の設定が可能になる。画面c32〜c34はカーソルキーK13,K14または個別選択キーK21、調光選択キーK22、グループ選択キーK24により選択可能であり、それぞれ個別制御、調光制御、グループ制御においてタイマ制御を付加するか否かを選択する。画面c32〜c34のうちのいずれかが表示された状態で所望の操作スイッチKeを押操作すれば、画面c35に移行して操作スイッチKeに対応するアドレスにタイマ制御を付与することができる。タイマ制御の内容は画面c35、c36において設定可能であって、これらの画面c35,c36はカーソルキーK13,K14で選択することができる。画面c35では図11に示した画面b18と同様にタイマ制御の無効を選択することができ、画面c36では図11に示した画面b19と同様にタイマ制御の内容を設定することができる。
【0077】
ところで、「補助機能」の設定のために画面c2から画面c40に移行させるとカーソルキーK13,K14により「端末登録P・G」「空き端末」「空きP・G」「PCカード」「プリンタ」「メンテナンス」が選択可能になる。「端末登録P・G」は指定した負荷がパターン制御またはグループ制御で用いられているときにパターン番号またはグループ番号を表示させる機能であり、「空き端末」「空きP・G」は、それぞれ未使用のアドレスを表示させる機能、未使用のパターン番号またはグループ番号を表示させる機能を意味する。「PCカード」は図示しないメモリカードに対する関係データの保存または読込を意味し、「プリンタ」は図示しないプリンタポートに接続されるプリンタへの印刷の指示を意味する。「メンテナンス」は伝送制御装置1やセレクタスイッチのプログラムのバージョンの表示、またはセレクタスイッチの動作状態の表示を行う。
【0078】
図20に示すように画面c40で「端末登録P・G」が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すると画面c41に移行し、画面c41からは個別選択キーK21の押操作により画面c42に移行し、調光選択キーK22の押操作により画面c43に移行する。調光選択キーK22を押操作した場合の操作手順は個別選択キーK21を押操作した場合の操作手順とほぼ同様であるから、調光選択キーK22を押操作した場合については説明を省略する。
【0079】
個別選択キーK21を押操作した場合の画面c42ではテンキー部Kdによって所望のアドレスを入力する(画面c43〜c46)。画面c46において実行キーK15を押操作すれば画面c47に移行する。画面c47では画面c46で選択されたアドレスが属するパターン番号の抽出を指示することができ、画面c46で選択されたアドレスが属するグループ番号の抽出を指示する場合には画面c48を選択する。画面c47と画面c48とはカーソルキーK13,K14を用いて選択する。画面c47または画面c48が表示された状態で実行キーK15を押操作すれば、選択したアドレスが属するパターン番号またはグループ番号が一覧表示される。つまり、この処理では関係データを検索することによってアドレスに対応するパターン番号またはグループ番号を抽出する。
【0080】
また、図21のように画面c51が表示された状態で実行キーK15を押操作すれば画面c52に移行するから、実行キーK15の押操作により端末器のアドレスのうち未使用であるアドレスが抽出され、未使用のアドレスがあれば画面c52において表示される。この処理は常時ポーリング時において伝送制御装置1から操作端末器に伝送される伝送信号の有無を監視し、伝送信号の得られないアドレスを未使用とみなして表示するのである。
【0081】
同様にして図22のように画面c61において実行キーK15を押操作すれば、画面c62に移行するから、さらに実行キーK15を押操作して画面c63に移行させる。画面c63では未使用のパターン番号の抽出が可能であり、未使用のグループ番号を抽出するときには画面c63からカーソルキーK13を用いて画面c64に移行させる。画面c64から画面c63に戻るときにはカーソルキーK14を用いる。画面c63または画面c64が表示された状態で、実行キーK15を押操作すれば、未使用のパターン番号または未使用のグループ番号が関係データから抽出されて表示される。
【0082】
図23に示すように、画面c71が表示された状態で実行キーK15が押操作されると、画面c72に移行して「ファイル出力」「データ保存」「データ読込」の選択が可能になる。「ファイル出力」が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すれば画面c73に移行する。メモリカードにはデータメモリ34に格納されたすべての関係データを1つのファイルとして保存可能であり、画面c73ではメモリカードの1つのファイルがすでに使用されているか否かが表示される。いま、メモリカードが4ファイルを備えるとすれば、カーソルキーK13,K14によってメモリカードのファイルを順次選択して登録の有無を表示することができる。既登録のファイルが選択された状態で実行キーK15を押操作すれば、画面c74のように、そのファイルに上書きするか否かの確認が行われ、上書きする場合には実行キーK15を押操作すればデータメモリ34からメモリカードにすべての関係データが書き出される。こうして、メモリカードへのプログラムの書き込みが終了すれば、画面c75のように「保存完了」と表示される。また、画面c76のように未登録のファイルを選択して実行キーK15を押操作すれば、上書きの確認を行わずに関係データをメモリカードに書き出して画面c75に移行する。
【0083】
画面c77のように「データ保存」が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すれば、データメモリ34に格納された関係データのうち1つのパターン番号あるいは1つのグループ番号に対応する関係データを1組ずつメモリカードに保存することができ、画面c82のように「データ読込」が反転表示された状態で実行キーK15を押操作すれば、メモリカードに格納された関係データを1組ずつデータメモリ34に読み込むことができる。「データ保存」の操作は画面c78〜c81のように「ファイル出力」と同様であり、メモリカードのうち空いている領域に関係データを書き込むか、既登録の領域に上書きするかを選択すればよい。また、「データ読込」では画面c83,c85によってどの関係データを読み込むかを選択し、実行キーK15を押操作すれば、画面c84に移行して関係データを読み込んだ後に「読込完了」と表示される。
【0084】
図24に画面c91として示すように「プリンタ」が反転表示した状態で実行キーK15を押操作すれば、図14に示した画面c41と同様に「アドレス範囲」「全パターン」「全グループ」「全データ」を選択する画面c92が表示され、「アドレス範囲」では所要のアドレスを入力すれば画面c93に移行するから、実行キーK15の押操作によってプリンタへの印刷が開始され、プリンタへの出力が完了すれば画面c94において「出力完了」と表示される。「アドレス範囲」以外の他の選択肢を選択した場合もほぼ同様の処理になる。
【0085】
図25のように画面c95が表示された状態で実行キーK15を押操作すれば「メンテナンス」が選択され画面c96に移行する。この画面c96では「システム状態」が選択されているから実行キーK15を押操作すれば、画面c99に移行しセレクタスイッチの動作状態に応じて「通常→設定」または「設定→通常」の指示が可能になる。また、画面c96と画面c97とはカーソルキーK13,K14によって選択可能であり、画面c97では「バージョン」が選択されているから実行キーK15の押操作によって、伝送制御装置1およびセレクタスイッチを動作させるプログラムのバージョン情報を表示する画面c98に移行させることができる。画面c98において上段(図示例では「V1.06」)が伝送制御装置1のプログラムのバージョン、下段(図示例では「V1.00」)がセレクタスイッチのバージョンを表す。
【0086】
【発明の効果】
請求項1の発明は、サービス用インタフェースを備えるとともにコンピュータからの指令によってデータ通信を行うから、コンピュータとの間でデータ通信を行う際にセレクタスイッチ側では操作が不要であって、コンピュータとの間でデータ通信を行う際に操作が容易である。また、サービス用インタフェースを設けてコンピュータとの間でデータ通信を可能とすることにより、セレクタスイッチのみでは実現できない機能をコンピュータに補助させることによって機能を拡張することが可能になる。また、操作スイッチを用いてテーブル記憶部の関係データを編集することができるほか、伝送制御装置とテーブル記憶部との間で関係データが双方向に転送可能であり、またコンピュータとテーブル記憶部との間でも関係データが双方向に転送可能であるから、伝送制御装置に転送する関係データを操作スイッチと、コンピュータとの双方で編集することが可能である。言い換えると、テーブル記憶部は、コンピュータと伝送制御装置との間で、関係データの転送を仲介する機能を有していることになる。
【0087】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記サービス用インタフェースでは前記コンピュータからの指令によりコンピュータからのデータを受信する状態に移行するものであり、セレクタスイッチで用いるデータをコンピュータにより作成してセレクタスイッチに引き渡すことができる。
【0088】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記サービス用インタフェースでは前記コンピュータからの指令によりコンピュータにデータを送信する状態に移行するものであり、セレクタスイッチの内部で発生するデータをコンピュータに引き渡すことによってデータの解析・修正・保存などが可能になる。
【0089】
請求項4の発明は、請求項1または請求項3の発明において、前記主処理部では前記端末機能部を通して得られた前記負荷の動作状態を、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能としたものであり、コンピュータによって負荷の動作状態を監視することができる。その結果、コンピュータ間のデータ通信によって遠方のコンピュータで負荷の動作状態を監視することも可能になる。
【0090】
請求項5の発明は、請求項1または請求項3の発明において、前記主処理部では前記テーブル記憶部に格納された関係データを、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能としたものであり、関係データの保存や修正をコンピュータで行うことができ、コンピュータで適切なプログラムを動作させれば作業効率を高めることが可能になる。
【0091】
請求項6の発明は、請求項1または請求項3の発明において、前記主処理部では前記デュアルポートRAMの内容を、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能としたものであり、端末機能部と操作表示機能部との間で授受されるデータをコンピュータで解析することが可能になるから、セレクタスイッチの異常やプログラムの不備などを発見しやすくなる。
【0092】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6の発明において、前記操作表示機能部が電源投入時に内部回路の異常の有無を診断する自己診断機能を備えるものであり、自己診断機能によって動作不良時における異常の原因をつきとめやすくなる。
【0093】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7の発明において、前記操作表示機能部がパスワードを設定するパスワード設定機能と、電源投入時にパスワードの入力を促しパスワードが不一致であると操作を受け付けないようにするパスワード確認機能とを備えるものであり、パスワードを知らない第三者による操作を制限することができ、いたずらや誤操作を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】同上の正面図である。
【図3】同上の背面図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】同上の動作説明図である。
【図15】同上の動作説明図である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】同上の動作説明図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】同上の動作説明図である。
【図21】同上の動作説明図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】同上の動作説明図である。
【図24】同上の動作説明図である。
【図25】同上の動作説明図である。
【図26】遠隔監視制御システムを示す概略構成図である。
【図27】同上の動作説明図である。
【図28】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 伝送制御装置
2 操作端末器
3 制御端末器
10 端末機能部
20 操作表示機能部
21 主処理部
30 デュアルポートRAM
33 作業用メモリ
34 データメモリ
35 サービス用インタフェース
Ke 操作スイッチ
L 照明負荷
S スイッチ
Claims (8)
- それぞれアドレスを備える複数台の端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送制御装置と前記各端末器との間で時分割多重伝送方式により伝送信号が授受され、伝送制御装置においてアドレスの対応関係を設定した関係データを用いていずれかの端末器に設けたスイッチの操作に呼応して他の端末器に接続した負荷を制御する遠隔監視制御システムに用いられ、1個のスイッチの操作により複数個の負荷を一斉に制御する一括制御の関係データを作成するセレクタスイッチであって、前記信号線に接続され端末器として機能する端末機能部と、前記関係データを設定する機能を有し設定した関係データを端末機能部を通して伝送制御装置に転送可能とする操作表示機能部と、端末機能部と操作表示機能部との間でデータを受け渡しするデュアルポートRAMとを備え、操作表示機能部には、負荷に個別に対応付けられている複数個の操作スイッチと、一括制御の対象となる負荷の範囲を操作スイッチで指定することによって関係データを編集する主処理部と、主処理部で編集した関係データを格納するテーブル記憶部と、外部のコンピュータとの間で受信と送信との少なくとも一方のデータ通信が可能なサービス用インタフェースとを備え、前記主処理部ではサービス用インタフェースを通して前記コンピュータから指示される指令を受けて前記コンピュータとの間でデータ通信を行い、前記テーブル記憶部は、伝送制御装置との間で関係データを双方向に転送可能であるとともに前記コンピュータとの間で関係データを双方向に転送可能であることを特徴とする遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記サービス用インタフェースでは前記コンピュータからの指令によりコンピュータからのデータを受信する状態に移行することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記サービス用インタフェースでは前記コンピュータからの指令によりコンピュータにデータを送信する状態に移行することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記主処理部では前記端末機能部を通して得られた前記負荷の動作状態を、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記主処理部では前記テーブル記憶部に格納された関係データを、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記主処理部では前記デュアルポートRAMの内容を、前記コンピュータからの指令によりサービス用インタフェースを通してコンピュータに出力可能であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記操作表示機能部が電源投入時に内部回路の異常の有無を診断する自己診断機能を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
- 前記操作表示機能部がパスワードを設定するパスワード設定機能と、電源投入時にパスワードの入力を促しパスワードが不一致であると操作を受け付けないようにするパスワード確認機能とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の遠隔監視制御システムのセレクタスイッチ。
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