JP3718925B2 - エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物 - Google Patents

エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、優れた機械的特性を有する白色充填剤配合系エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムは、各種成形性、機械的物性、耐候性、耐水性、耐熱性および耐薬品性などに優れた合成ゴムであり、その特性から、自動車部品や船舶部品、電線、ケーブル、さらには家電製品、家具、事務機器、日用品、建築といった幅広い分野で使用されており、その需要は高いものがある。これらの用途は、カーボンブラックを充填剤として使用したものがほとんどであり、白色充填剤を主として配合したものができれば、これまでほとんど使用されていなかった、装飾品を必要とする用途にも展開が期待できる。しかしながら、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムは、分子内に官能基を有していないため、この共重合ゴムにシリカやクレーなどの白色充填剤を配合した加硫物は、充分な補強性が得られないという問題がある。
【0003】
上記の問題を解決する手段としては、スチレン−ブタジエン共重合ゴムやイソプレン−ブタジエン共重合ゴムなどに対して、特開平3−252431号公報、特開平7−196850号公報、あるいは特開平7−70369号公報に提案されている、シリカとシランカップリング剤とを組み合わせる方法をエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムに応用することが考えられる。
しかしながら、シランカップリング剤は高価であり、また、大気中で不安定であるため、取り扱いに細心の注意を要するという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記技術的課題を背景になされたもので、優れた機械的特性を有する白色充填剤配合系エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)エポキシ基量が20〜225(mmol/100gポリマー)、かつヨウ素価が3〜55のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム(以下「(A)変性共重合ゴム」ともいう)100重量部に対し、(B)白色充填剤10〜300重量部を配合してなるエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物(以下「ゴム組成物」ともいう)を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムにシリカなどの白色充填剤を配合したゴム組成物を製造するに際し、非共役ジエン部分がエポキシ化されたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムを用いることにより、得られるゴム組成物の機械的特性を向上させたものである。
本発明のゴム組成物に使用される(A)変性共重合ゴムは、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム(以下「共重合ゴム」ともいう)において、非共役ジエンに由来する二重結合部分の一部をエポキシ変性することによって得られる、エポキシ基量が20〜225(mmol/100gポリマー)の範囲にあり、かつ残存ヨウ素価が3〜55の範囲にあるエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムである。
【0007】
ここで、共重合ゴムを構成するα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、2−メチルブテン−1、3−メチルブテン−1、ヘキセン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1、3,3−ジメチルブテン−1、ヘプテン−1、メチルヘキセン−1、ジメチルペンテン−1、トリメチルブテン−1、エチルペンテン−1、オクテン−1、メチルペンテン−1、ジメチルヘキセン−1、トリメチルペンテン−1、エチルヘキセン−1、メチルエチルペンテン−1、ジエチルブテン−1、プロピルペンテン−1、デセン−1、メチルノネン−1、ジメチルオクテン−1、トリメチルヘプテン−1、エチルオクテン−1、メチルエチルヘプテン−1、ジエチルヘキセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコサン−1、ヘキサドデセン−1などの、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられる。これらα−オレフィンの中で、好ましくはプロピレンである。これらのα−オレフィンは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0008】
また、非共役ジエンとしては、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、5−メチル−2,5−ノルボナジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−(1−ブテニル)−2−ノルボルネン、シクロオクタジエン、ビニルシクロヘキセン、1,5,9−シクロドデカトリエン、6−メチル−4,7,8,9−テトラヒドロインデン、2,2′−ジシクロペンテニル、トランス−1,2−ジビニルシクロブタン、2−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、3,6−ジメチル−1,7−オクタジエン、4,5−ジメチル−1,7−オクタジエン、1,4,7−オクタトリエン、5−メチル−1,8−ノナジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどが挙げられる。これら非共役ジエンの中で、好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,9−デカジエンであり、特に好ましくは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。これらの非共役ジエンは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0009】
上記共重合ゴム中のエチレンとα−オレフィンの組成比は、好ましくは重量比でエチレン/α−オレフィン=20/80〜95/5、さらに好ましくは30/70〜90/10である。
また、上記共重合ゴム中の非共役ジエン成分は、好ましくはヨウ素価で8〜60、さらに好ましくは13〜55である。変性前の共重合ゴムのヨウ素価が8未満では、ヨウ素価3以上を残してエポキシ変性しても、エポキシ基量が足りず、白色充填剤とゴムの間に充分な親和性が得られず、補強性が向上しない。一方、ヨウ素価が60を超えると、エポキシ変性する際に、ゲル化が発生する。
【0010】
上記共重合ゴムは、いかなる製法によって製造されたものでもよく、結晶性および分子量分布は特に限定されない。また、上記共重合ゴムのムーニー粘度(ML1+4 100℃;JIS K6300)は、好ましくは10〜400であり、さらに好ましくは15〜200である。
【0011】
本発明に使用される(A)変性共重合ゴムは、上記共重合ゴムの非共役ジエン成分に由来する二重結合部分の一部がエポキシ変性された、エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムである。
このエポキシ変性法としては、上記エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムを、▲1▼過酢酸、過安息香酸などの過酸で処理する方法、▲2▼過酸化水素とギ酸で処理する方法、▲3▼ヘテロポリ酸と第4級アンモニウム塩との化合物を触媒として過酸化水素で処理する方法(J.Polym.Sci.,28,285,1990)、▲4▼マンガンのポルフィリン錯体を触媒に、ヨードシルベンゼンまたは次亜塩素酸ナトリウムで処理する方法(Polymer,33,1771,1992)、▲5▼モリブデン錯体を触媒にt−ブチルヒドロペルオキシドで処理する方法(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1686,1989)などが挙げられる。
【0012】
以上のエポキシ変性法により得られた(A)変性共重合ゴムは、エポキシ基量20〜225(mmol/100gポリマー)、残存ヨウ素価3〜55であり、好ましくはエポキシ基量30〜200(mmol/100gポリマー)、残存ヨウ素価5〜47である。エポキシ基量が、20(mmol/100gポリマー)未満では、白色充填剤による充分な補強性が得られなず、一方225(mmol/100gポリマー)を超えると、機械的強度が劣り、好ましくない。また、残存ヨウ素価が3未満では、二重結合が不充分で、加硫後に好適なゴム弾性が得られず、一方55を超えると、混練り時のゲル化が著しい。
【0013】
次に、本発明で使用される(B)白色充填剤としては、天然ケイ酸、合成無水ケイ酸、合成含水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カオリンクレー、焼成クレー、パイロフライトクレー、カオリン、シラン処理クレー、セリサイト、タルク、微粉タルク、ケイ酸カルシウム(ウォラスナイト、ゾーノトナイト、花弁状ケイ酸カルシウム)、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、マイカ、ケイ酸マグネシウムなどを挙げることができる。
これらの(B)白色充填剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0014】
(B)白色充填剤の配合量は、(A)変性共重合ゴム100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは20〜200重量部である。10重量部未満では、充填剤の補強性が現れない。一方、300重量部より多いと、好適なゴム弾性が得られない。
【0015】
なお、本発明のゴム組成物において、(B)白色充填剤を使用する際、一般に表面処理剤として使用されるシランカップリング剤を用いなくても、(A)変性共重合ゴムは(B)白色充填剤と反応する。従って、本発明のゴム組成物においては、シランカップリング剤を用いなくても、(A)変性共重合ゴムと(B)白色充填剤とが化学結合を形成し、補強性が向上するうえ、(B)白色充填剤の分散性もよくなり、良好な物性を与えることができる。
しかしながら、本発明のゴム組成物において、上記シランカップリング剤を使用することもできる。
【0016】
また、(A)変性共重合ゴムのエポキシ基と(B)白色充填剤の親和性を向上させるために、(C)触媒を添加することができる。このような(C)触媒としては、例えばスズ化合物、アミン化合物、ビスマス化合物、鉛化合物、チタン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、鉄化合物、アルカリ金属のカルボン酸塩、アルコール類などを用いることができる。
【0017】
スズ化合物の例としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレアート、ジブチルスズジオクチルマレアート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズ2−エチルヘキサノエート、トリブチルスズアセテート、ジブチルスズジブトキシドなどのモノ、ジもしくはトリアルキルスズカルボキシレートまたはアルコキシドや、テトラブチル1,3−ジアセトキシジスタノキサンなどのテトラアルキルジスタノキサン化合物などが挙げられる。ここでいうアルキル基とは、炭素数1〜30の炭化水素基であり、直鎖であっても分岐を有していてもよく、また不飽和結合を有しているものも含む。さらには、ジブチルスズビスアセチルアセテート、ジ2−エチルヘキシルスズオキサイドなどの有機スズ化合物も有効である。
【0018】
アミン化合物の例としては、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、ピペリジン、イミダゾール、ポリアミドアミン、トリエチルアミン、テトラアルキルエチレンジアミン、N,N−ジアルキルベンジルアミン、N,N−ジアルキルアニリン、N,N−ジアルキルエタノールアミン、1,4−ジアザビシクロ[22]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[50]−7−ウンデセン、N,N−ジアルキルアミノピリジンなどが挙げられる。ここでいうアルキル基とは、炭素数1〜30の炭化水素基であり、直鎖であっても分岐を有していてもよく、また不飽和結合を有しているものも含まれる。
【0019】
ビスマス化合物としては、硝酸ビスマス、酢酸ビスマスなどが挙げられる。
鉛化合物の例としては、安息香酸鉛、オクチル酸鉛、ステアリン酸鉛、オレイン酸鉛などが挙げられる。
チタン化合物としては、チタン酸テトラ2−エチルヘキシル、チタン酸テトラブチル、チタン酸テトラプロピルなどが挙げられる。
コバルト化合物としては、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、安息香酸コバルト、オレイン酸コバルト、ステアリン酸コバルトなどが挙げられる。
アルミニウム化合物としては、酢酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、アルミニウムプロポキシド、アルミニウムブトキシド、ステアリン酸アルミニウムなどが挙げられる。
【0020】
亜鉛化合物としては、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。
鉄化合物としては、オクチル酸鉄、オレイン酸鉄、ステアリン酸鉄、鉄アセチルアセトナート、塩化鉄などが挙げられる。
アルカリ金属のカルボン酸塩としては、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸などのカルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまたはセシルム塩などが挙げられる。
これらの(C)触媒は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0021】
これらの(C)触媒の添加量は、(A)変性共重合ゴム100重量部に対し、10重量部以下、好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜3重量部である。0.05重量部未満では、効果が乏しく、一方10重量部を超えると、効果はみられず、ブリードアウトなどの悪影響を及ぼす。
【0022】
本発明のゴム組成物には、通常のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物で使用されている各種の配合剤を添加することができる。
加硫剤としては、硫黄系加硫剤、有機過酸化物、キノイド加硫剤、樹脂加硫剤、金属酸化物加硫剤、含硫黄有機化合物、アミン系加硫剤、トリアジン系加硫剤、ポリオール系加硫剤、金属石けん系加硫剤、マレイミド系加硫剤などを挙げることができる。
これら加硫剤の添加量は、(A)変性共重合ゴム100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。
これらの加硫剤は1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0023】
上記硫黄系加硫剤としては、粉末硫黄、硫黄華、高分散性硫黄、不溶性硫黄、沈降硫黄、表面処理硫黄、コロイド硫黄、塩化硫黄、一塩化硫黄、二塩化硫黄、トリアジン化合物、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、N,N′−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどを挙げることができる。これらの加硫剤の中で、特に粉末硫黄、表面処理硫黄、高分散性硫黄が好ましい。
【0024】
有機過酸化物としては、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン)、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,3ビス−(tert−ブチルパーオキシ−イソ−プロピル)ベンゼン、tert−ブチルパーオキシ−イソ−プロピルカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルフォニルパーオキサイド、イソ−ブチルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシネオヘキサネート、ジ(3−メチル−3−メチロキシブチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカネート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカネート、tert−ブチルパーオキシネオヘキサネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−ヘキシルパーキシピバレート、tert−ブチルパーヘキシピバレート、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクテート、アセチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサネート)、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(tertーブチルパーオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルパーオキシマレイックアシッド、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサネート、シクロヘキサノンパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアリルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)オクタン、tert−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−tert−ブチルジパーオキシイソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、α,α′−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ヘキサン、ジ−イソプロピルベンゼン−ヒドロパーオキサイド、p−メタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイドなどを挙げることができる。
【0025】
キノイド加硫剤としては、p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロベンゼンなどを挙げることができる。
樹脂加硫剤としては、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、トリアジン−ホルムアルデヒド縮合物、オクチルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノール・スルフィド樹脂、ヘキサメトキシメチル・メラミン樹脂などを挙げることができる。
金属酸化物加硫剤としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、一酸化鉛などを挙げることができる。
【0026】
含硫黄有機加硫剤としては、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、N、N′−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、チウラムポリスルフィド、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどを挙げることができる。
アミン系加硫剤としては、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、N,N′−1,6−ヘキサンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレン・テトラミン、テトラエチレン・ペンタミン、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)カルバメート、N,N′−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、アンモニウムベンゾエートなどを挙げることができる。
【0027】
トリアジン系加硫剤としては、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジンなどを挙げることができる。
ポリオール系加硫剤としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAF、ハイドロキノン、ペンタエリトリトールなどを挙げることができる。
金属石けん系加硫剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウムなどを挙げることができる。
マレイミド系加硫剤としては、N,N′−m−フェニレンジマレイミドなどを挙げることができる。
【0028】
加硫剤として硫黄系加硫剤を使用する場合には、加硫促進剤を使用することができる。
加硫促進剤の具体的な例としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド・アンモニアなどのアルデヒドアンモニア類:n−ブチルアルデヒド−アニリン縮合品、ブチルアルデヒド−モノブチルアミン縮合品、ヘプトアルデヒド−アニリン反応品、トリクロトニリデン・テトラミンなどのアルデヒドアミン類:ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジン、オルト・トリル・ビグアニド、ジカテコール・ホウ酸のジオルト・トリル・グアニジン塩などのグアニジン塩類:2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン:2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4′−モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホニル−2−ベンゾチアジル・ジスルフィドなどのチアゾール:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミドなどのスフェンアミド類:チオカルバニド、エチレン・チオ尿素(2−メルカプトイミダゾリン)、ジエチル・チオ尿素、ジブチル・チオ尿素、混合アルキルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素などのチオ尿素類:ジメチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチル・カルバミン酸ナトリウム、ジメチル・ジチオカルバミン酸鉛、ジアミル・ジチオカルバミン酸鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジアミル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジル・ジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレン・ジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチル・ジチオカルバミン酸セレン、ジエチル・ジチオカルバミン酸セレン、ジエチル・ジチオカルバミン酸テルル、ジエチル・ジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチル・ジチオカルバミン酸銅、ジメチル・ジチオカルバミン酸鉄、ジメチル・ジチオカルバミン酸ビスマス、ジメチル・ジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレン・ジチオカルバミン酸ピペコリン、活性化ジチオカルバメートなどのジチオカルバミン酸塩類:テトラメチルチウラム・モノスルフィド、テトラメチルチウラム・ジスルフィド、活性テトラメチルチウラム・ジスルフィド、テトラエチルチウラム・ジスルフィド、テトラブチルチウラム・ジスルフィド、N,N′−ジメチル−N,N′−ジフェニルチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィド、混合アルキル・チウラム・ジスルフィドなどのチウラム類:イソプロピル・キサントゲン酸ナトリウム、イソプロピル・キサントゲン酸亜鉛、ブチル・キサントゲン酸亜鉛などのザンテート類:4,4′−ジチオジモルホリン、アミノジアルキルジチオホスフェート、亜鉛−o,o−n−ブチル・ホスホロジチオエート、3−メルカプトイミダゾリン−チオン−2、チオグリコール酸エステルなどを挙げることができる。
これらの加硫促進剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0029】
加硫剤として、有機過酸化物を使用する場合には、有機過酸化物と併用して硫黄、p−キノンジオキシム、p−ベンゾキノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N′−4−ジニトロソアニリン、N,N′−m−フェニレンジマレイミド、ジペンタメチレンチウラムペンタスルフィド、ジニトロソベンゼン、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアジンチオール、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジアリルメラミン、トリメタクリレート、ジメタクリレート、ジビニルアジペート、ビニルブチラート、ビニルステアレート、液状ポリブタジエンゴム、液状ポリイソプレンゴム、液状スチレン−ブタジエンゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、マグネシウムジアクリレート、カルシウムジアクリレート、アルミニウムアクリレート、亜鉛アクリレート、スタナスアクリレート、メタクリル酸亜鉛、メタクリル酸マグネシウムジメタクリル酸亜鉛などの共架橋剤を配合することができる。これらは、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0030】
本発明のゴム組成物に使用できる加硫促進助剤の具体的な例としては、例えば、酸化マグネシウム、亜鉛華、活性亜鉛華、表面処理亜鉛華、炭酸亜鉛、複合亜鉛半華、複合活性亜鉛華、表面処理酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、極微細水酸化カルシウム、一酸化鉛、リサージ、鉛丹、鉛白などの金属酸化物およびステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウムなどの有機酸類を挙げることができ、特にステアリン酸と亜鉛華が好ましい。
これらの加硫促進助剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0031】
本発明のゴム組成物には、上記(B)白色充填剤以外の、他の充填剤および増量剤を配合することができる。
本発明のゴム組成物に使用できるその他の充填剤および増量剤としては、例えば、SAFカーボンブラック、ISAFカーボンブラック、HAFカーボンブラック、FEFカーボンブラック、GPFカーボンブラック、SRFカーボンブラック、FTカーボンブラック、MTカーボンブラック、アセチレンカーボンブラック、ケッチェンブラック、重質炭酸カルシウム、胡粉、軽微性炭酸カルシウム、極微細活性化炭酸カルシウム、特殊炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、PMF(Processed Mineral Fiber)、セピオライト、チタン酸カリウム、エレスタダイト、石膏繊維、ガラスバルン、シリカバルン、フライアシュバルン、シラスバルン、カーボン系バルン、フェノール樹脂、尿素樹脂、スチレン系樹脂、サラン樹脂などの有機系バルン、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維(チョップドストランド、ローピング、ミルドガラス繊維、ガラスフレーク)、カットファイバー、ロックファイバー、ミクロファイバー、炭酸繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、タッキファイアー、エボナイト粉末、木粉、セラミック、ゴム粉末、再生ゴム、チタン酸カリウム繊維などを挙げることができる。
これらの他の充填剤・増量剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0032】
本発明のゴム組成物には、上記(A)変性共重合ゴム以外の、他のエラストマーや樹脂を配合することができる。
これらのエラストマーや樹脂としては、スチレン−ブタジエンゴム、水添スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、水添アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリイソプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、多硫化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシドゴム、ポリエーテルウレタンゴム、ポリエステルウレタンゴム、メチルシリコーンゴム、ビニル−メチルシリコーンゴム、フェニル−メチルシリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、4−メチルペンテン−1樹脂、1,3−ペンタジエン樹脂、1,2−ポリブタジエン、ポリスチレン、ABS樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピリジン、ポリビニルイミダゾール、ポリオキシメチレンなどが挙げられる。
これらの他のエラストマーや樹脂は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
これらの他のエラストマーや樹脂の添加量は、(A)変性共重合ゴム100重量部に対し、100重量部以下、好ましくは0〜80重量部である。
【0033】
本発明のゴム組成物に使用できる軟化剤としては、例えば、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系などの石油系軟化剤;ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、木ろうなどの植物系軟化剤;黒サブ、白サブ、飴サブなどを挙げることができる。軟化剤は、(A)変性共重合ゴムの分子間力を弱め、加工を容易にするとともに、充填剤として配合するカーボンブラック、白色充填剤などの分散を助け、あるいは加硫ゴムの硬さを低下させる柔軟性、弾性を増す目的で使用されるものである。
これらの軟化剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0034】
本発明のゴム組成物に使用できる老化防止剤としては、ナフチルアミン系、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系、キノリン系、ヒドロキノン誘導体系、モノ,ビス,トリス,ポリフェノール系、チオビスフェノール系、ヒンダートフェノール系、亜リン酸エステル系、イミダゾール系、ジチオカルバミン酸ニッケル塩系、リン酸系の老化防止剤などを挙げることができる。
これらの老化防止剤は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0035】
そのほか、本発明のゴム組成物には、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性可塑剤、液状ゴム、官能基含有オリゴマー、着色剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、四級オニウム塩、奪水剤、活性剤、ワックス、カップリング剤、素練り促進剤、抗菌剤、発泡助剤、加工助剤などを任意に配合できる。
【0036】
本発明におけるゴム組成物は、(A)エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムを、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなどの通常のゴム混練装置にてゴムを軟化させておいてから、充填剤、加硫促進助剤、金属酸化物、軟化剤を添加・混練したのち、加硫剤、加硫促進剤、奪水剤などを添加・混練することにより得ることができる。各成分の添加方法、添加順序、混練方法、混練機の種類は、特に限定されるものではない。
本発明のゴム組成物は、成形加工性に優れており、通常のゴム加工で使用されているプレス成形、押出し成形、射出成形、トランスファー成形、カレンダー成形などにより容易に成形される。
【0037】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、実施例中における%および部数は、特に断らない限り、重量基準である。
また、実施中における各種の測定は、次のとおりである。
ヨウ素価
赤外線吸収スペクトル法により測定した。
エポキシ基付加量
Jay法〔R.R.Jay;Anal.Chem.,36,667(1964)〕に準じて、滴定法によりエポキシ基付加量(エポキシ基量)を求めた。
ムーニー粘度(ML 1+4 、100℃)
JIS K6300に準拠し、予熱1分、測定時間4分、温度100℃で測定した。
機械的特性
JIS K6301(加硫ゴムの試験方法)に準じて、引張り試験、硬さ試験を評価した。
【0038】
参考例1
エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム(1)〔EPOXY−EP(1)〕の製造
ムーニー粘度39、エチレン/プロピレンが重量比で53/47、ヨウ素価36.6のエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(以下「EP(1)」という)250gを、トルエン3.6Lに溶解し温度60℃に保ち攪拌した。次いで、リンモリブデンヘテロポリ酸とトリオクチルメチルアンモニウムクロライドよりなる触媒6.5gを加えたのち、31%過酸化水素水溶液58mlを加え、70分反応させた。反応後、有機相を分離し、アセトンを添加して共重合体を析出させたのち、50℃で20時間真空乾燥して残留溶媒を除去した。
得られたエポキシ変性共重合ゴム(以下「EPOXY−EP(1)」という)を滴定により分析し、エポキシ基付加量を求めた。
EPOXY−EP(1);
ヨウ素価=17.4
エポキシ基付加量=75(mmol/100gポリマー)
【0039】
参考例2
エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム(2)〔EPOXY−EP(2)〕の製造
リンモリブデンヘテロポリ酸とトリオクチルメチルアンモニウムクロライドよりなる触媒を4.1gに変量し、31%過酸化水素水溶液を5.4mlに変量して、以下、EPOXY−EP(1)と同様の操作で、エポキシ変性共重合ゴム(以下「EPOXY−EP(2)」という)を得た。
得られたエポキシ変性共重合ゴムを滴定により分析し、エポキシ基付加量を求めた。
EPOXY−EP(2);
ヨウ素価=32.9
エポキシ基付加量=15(mmol/100gポリマー)
【0040】
エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム(3)〔EPOXY−EP(3)〕の製造
リンモリブデンヘテロポリ酸とトリオクチルメチルアンモニウムクロライドよりなる触媒を5.5gに変量し、31%過酸化水素水溶液を50mlに変量して、以下、EPOXY−EP(1)と同様の操作で、エポキシ変性共重合ゴム(以下「EPOXY−EP(3)」という)を得た。
得られたエポキシ変性共重合ゴムを滴定により分析し、エポキシ基付加量を求めた。
EPOXY−EP(3);
ヨウ素価=2.0
エポキシ基付加量=135(mmol/100gポリマー)
【0041】
参考例2(機械的特性試験)
加硫ゴム試験において使用した変性共重合ゴムおよび配合剤は、次のとおりである。
変性共重合ゴム;
EPOXY−EP(1)
EPOXY−EP(2)
EPOXY−EP(3)
エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム;
EP(1)
白色充填剤;
合成ケイ酸〔日本シリカ(株)製:ニップシールLP〕
【0042】
軟化剤;
ポリエチレングリコール〔三洋化成工業(株)製、PEG#4000〕
加硫促進助剤;
ステアリン酸〔花王(株)製:ステアリン酸RunacS60〕
金属酸化物;
酸化亜鉛1種〔堺化学工業(株)製:亜鉛華1号〕
加硫促進剤;
ジベンゾチアジルジスルフィド〔大内新興化学工業(株)製:ノクセラーDM〕
ジ−o−トリルグアニジン〔大内新興化学工業(株)製:ノクセラーDT〕
加硫剤;
粉末硫黄〔鶴見化学(株)製:粉末硫黄〕
【0043】
実施例1、比較例1〜5
表1に示される配合処方に従い、(A)変性共重合ゴム、(B)白色充填剤、加硫促進助剤、金属酸化物などを、バンバリーミキサーで混練りしたのち、加硫促進剤、加硫剤を添加して、オープンロールで混練りして、未加硫ゴム組成物を調製した。次いで、この未加硫ゴム組成物を170℃電熱プレスで15分間加硫し、試験片を得た。
【0044】
表1から明らかなように、実施例1は、本発明のゴム組成物であり、比較例1〜5に対し、破断強度および破断伸びが優れており、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムの非共役ジエン部分をエポキシ化すると、白色充填剤であるシリカによる補強性が改良されることが分かる。
比較例1は、エポキシ基付加量が少なすぎる例であり、未変性のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムである比較例3に対して、シリカに対する補強効果は見られない。残存ヨウ素価が低すぎる比較例2では、加硫物が得られず、機械的物性が測定できなかった。比較例4は、白色充填剤が少なすぎる例であり、補強効果が見られない。比較例5では、混練りができず、機械的物性が測定できなかった。
【0045】
【表1】
Figure 0003718925
【0046】
【発明の効果】
本発明のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムに白色充填剤を配合したゴム組成物は、引張り特性に優れている。また、白色充填剤を使用しているため、従来使用されていなかった装飾部品などの着色を必要とする用途にも使用することができる。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ基量が20〜225(mmol/100gポリマー)、かつヨウ素価が3〜55のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム100重量部に対し、(B)白色充填剤10〜300重量部を配合してなるエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物。
  2. 上記(A)エポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムは非共役ジエン部分がエポキシ化されたエチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴムである請求項1記載のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物。
  3. エポキシ変性法がヘテロポリ酸と第4級アンモニウム塩との化合物を触媒として過酸化水素で処理する方法によったものである請求項1または2記載のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物。
  4. 非共役ジエンが5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、または1,9−デカジエンである請求項1〜3いずれかに記載のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物。
  5. 上記(B)白色充填剤が、天然ケイ酸、合成無水ケイ酸、合成含水ケイ酸、合成ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カオリンクレー、焼成クレー、パイロフライトクレー、カオリン、シラン処理クレー、セリサイト、タルク、微粉タルク、ケイ酸カルシウム(ウォラスナイト、ゾーノトナイト、もしくは花弁状ケイ酸カルシウム)、ケイソウ土、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、マイカ、およびケイ酸マグネシウムの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4いずれかに記載のエポキシ変性エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合ゴム組成物。
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