JP3718691B2 - チタンの製造方法、純金属の製造方法、及び純金属の製造装置 - Google Patents

チタンの製造方法、純金属の製造方法、及び純金属の製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チタンの製造方法、純金属の製造方法、及び純金属の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶融塩中でチタン酸化物を電気分解し、金属チタンを直接製造する試み、いわゆる酸化チタンの直接電解は、工程が簡便な故に類似した数多くの方法が過去にも研究されてきたが、得られる金属チタン中の酸素や鉄、炭素などの不純物が多く、これらの不純物の低減技術が確立されていなかったために実用プロセスとして発展しなかった。
【0003】
1990年までは、酸化物を出発原料にして直接還元する場合、現行の量産プロセスであるクロール法と同等レベルの酸素濃度(500mass ppm)の金属チタンを製造することは極めて困難とされてきたが、金属チタンから直接酸素を除去し、ごく低酸素濃度の金属チタンを製造するカルシウム−ハライドフラックス脱酸法が開発された結果(T. H. Okabe, T. Oishi, and K. Ono, J. Alloys and Compounds, 184(1992), 43-56)、原理的には酸化チタンを還元して直接高純度のチタンを製造できることが示された。さらに、電気化学的手法によりチタン中の固溶酸素を10mass ppm以下まで効果的に除去する方法が開発されたため、酸化チタンの直接還元法の工業化の可能性が高まった(T. H. Okabe, M. Nakamura, T. Oishi, K. Ono, Met. Trans. B, 24B, June(1993), 449-455)。この方法は、溶融CaCl2等のカルシウムハライド系のフラックス中にチタンを浸し、このチタンを電極としてカソーディックな電位に保持することにより、チタン中の酸素を溶融塩中に酸素イオンとして排出する脱酸反応を利用している。この方法は、簡便な装置でチタン中の酸素を効率よく除去できる特徴を有しているが、炭素などの不純物もチタン電極に析出するため溶融塩の純度が低いと、酸素濃度は低下するが他の不純物が増大するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一連の脱酸手法の開発により低酸素濃度のチタンが製造できるようになったため、Frayらの研究グループは、チタン塩化物を金属還元法により還元する既存のプロセスからの脱却を目指して、酸化チタン(TiO2)原料を電解して直接金属チタンを製造するプロセスの工業化を試みている(D. J. Fray, T. W. Farthing, Z. Chen, International Patent, WO 99/64638(1999))。また、酸化物の直接電解還元による金属チタン製造プロセスは、最近、小野らが類似の手法を検討している(小野勝敏、鈴木亮輔:まてりあ, 41(2000) 28-31)。しかし、これらの手法は不純物の制御をはじめ溶融塩とチタンとの効率の良い分離法の確立、電流効率の向上など工業化に向けては解決しなくてはならない課題が多い。特に、溶融塩中の不純物の鉄や炭素がチタン析出物中で優先的に濃化する傾向があり、また、電流効率が低いという欠点を克服しなければならない。
また、直流エレクトロスラグ溶解法(DC−ESR)を利用し酸化チタンから直接金属チタンを製造する方法は、還元と同時に直接融体のチタンが取り出せる利点があり、溶融塩とチタンとの分離が容易なため連続化も可能である(T. Takenaka, T. Suzuki, M. Ishikawa, E. Fukasawa, M. Kawakami, Electrochemistry(The Electrochemical Society of Japan) 67(1999), 661-668)。しかし、現状では前述のFrayらの方法と同様、得られる金属チタンの純度や電流効率などが低い。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであって、チタン化合物から直接高純度の金属チタンを得ることができ、好ましくはプロセスの連続化も容易であり、電流効率の高いチタンの製造方法を提供することを目的としている。
また本発明は、金属化合物から高純度の純金属を好ましくは連続的に得ることができる純金属の製造方法を提供することを目的としている。
また本発明は、上述の製造方法に好適であり、連続的にチタン等の純金属を製造することができる純金属の製造装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
現在の主たるチタン製造プロセスであるクロール法は、TiCl4+2Mg→Ti+2MgCl2で示される金属熱還元反応を利用しているため比較的簡単な反応装置で高純度の金属チタンを製造することが可能である。従来、金属熱還元反応は、電気化学的に中性の化学種である原料と還元剤とが拡散し、物理的に接触することによって進行するものと考えられてきた。この場合、反応生成物のチタンやMgCl2は原料のTiCl4や還元剤のマグネシウムの拡散を阻害するものとして理解され、金属熱還元反応における反応生成物の溶融塩は積極的に利用されていなかった。
しかし最近、本発明者らの研究において金属熱還元反応における電気化学的な反応の解析が行われ、溶融塩や金属析出物の電気化学的な役割についての研究の結果(T. H. Okabe, and D. R. Sadoway, J. Materials Research, vol.12(1998) 3372-3377)、条件によっては、例えばTiCl4+4e-→Ti+4Cl-及び2Mg→2Mg2++4e-で示される電気化学的な反応がそれぞれ別の部位で進行し、総括反応として、TiCl4+2Mg→Ti+2MgCl2なる反応が進行することが明らかとなった(宇田哲也、岡部徹、葛西栄輝、早稲田嘉夫, 日本金属学会誌, 61(1997) 602-609, 610-618)。すなわち、クロール法の従来の解釈では、反応生成物のMgCl2溶融塩やチタン析出物は反応を阻害するものと考えられてきたが、条件によってはイオンや電子の媒体として機能し、還元反応の進行を担うものであることが明らかになった。
上述の金属熱還元反応における導電体を介した反応(EMR:Electronically Mediated Reaction)をうまく利用すれば、還元剤と原料とが物理的に接触しなくとも、イオンと電子の流れを確保することにより電気化学的な酸化還元反応により別々の部位で反応を進行させることができる。さらに上記EMRをうまく利用することで、還元剤中の不純物による目的の金属の汚染を防ぎ、さらには還元剤そのものが生成するチタン析出物に混入するのを防ぐことも可能である。
【0007】
しかしながら、上述の方法を単独で用いるのみでは、チタンの還元反応をバッチ式で処理することになるため製造効率が低くなる。そこで、本発明者らは、上述のEMR法を利用した金属熱還元法を用いながら、製造プロセスの連続化が容易であり、効率よくチタン及び純金属を製造し得る、工業化に適したチタン及び純金属の製造方法並びに製造装置を考案し、本発明を完成するに到った。
【0008】
本発明は、上記の一連の研究開発の成果を踏まえ成されたものであって、以下の構成を備えたことを特徴としている。
すなわち、本発明に係るチタンの製造方法は、ハロゲン化チタン又は酸化チタンを含むチタン化合物を原料とし、これらのチタン化合物を還元してチタンを製造する方法であって、活性金属の溶融塩を含む電解浴中で、前記溶融塩を電気分解して活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を製造するとともに、前記電解浴に浸漬したチタン化合物と非接触状態に保持し、前記製造された還元剤から放出される電子により、前記電解浴中に浸漬した前記チタン化合物を前記還元剤と接触させることなく還元してチタンを得ることを特徴としている。
【0009】
本発明に係るチタンの製造方法は、溶融塩電解による活性金属の製造と、チタン原料の電気化学的な還元と、本発明者らが独自に開発してきたEMR制御という技術とを適用することにより、高純度のチタンを効率よく製造する方法である。これまでに検討されてきた酸化チタンの直接電解では、電流効率が低く、またチタン析出物が炭素などにより汚染されることが多かったが、本発明に係る製造方法によれば、技術的な完成度が高い溶融塩電解による活性金属又は活性金属合金の製造方法を用いて還元剤を浴中に生成し、この生成された還元剤を用いて不純物と反応部位の制御に優れたEMR法によりチタン化合物の還元を行うため、プロセスの連続化、電流効率の向上、チタン析出物中への不純物の低減を同時に達成することができる。
【0010】
本発明に係るチタンの製造方法では、還元剤の生成とチタン原料の還元を独立した部位で行うため、還元プロセス全体の電流効率は、既に技術的に確立されているカルシウムやマグネシウムなどの活性金属の溶融塩電解と同程度の高い効率が達成され、かつ、過剰量の還元剤がチタン析出物に混入するのを防ぐことができる。また、原料の還元と還元剤の製造は必ずしも同時に行う必要がないため、還元剤の電解製造は連続的あるいは、電力コストの低い夜間に集中して行うことも可能であり、一方、チタン原料の還元は、還元工程以外の工程の都合にあわせて必要時に、間欠的に行うことができる。さらに、チタン原料は複数の電極セルに連続的あるいは間欠的に挿入し、還元剤の製造とは独立に行うことが可能となるため、還元プロセスの連続化が容易に達成できる。また、プロセスの連続化だけでなく、チタンの還元反応時に発生する熱の一部を電解プロセスに利用できるため、プロセス全体のエネルギーコストを低減できる利点もある。
また、本発明に係る製造方法により得られる金属チタンには、クロール法により得られるスポンジ状のものだけではなく、条件によっては粉体状のものも製造可能であるため、種々の用途に利用しやすいものであるという利点もある。
【0011】
次に、本発明に係るチタンの製造方法においては、前記活性金属として、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属を用いることができる。上記の構成とすることで、原料であるチタン化合物を、効率よく還元することができるとともに、溶融塩中の不純物を優先的に上記活性金属と反応させ溶融塩から除去できるため、生成された金属チタンに含まれる不純物を大幅に低減することが可能である。
【0012】
次に、本発明に係るチタンの製造方法においては、前記活性金属として、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属を用いることが好ましい。上記の金属を用いることで、原料であるチタン化合物の還元効率を高めることができる。
【0013】
次に、本発明に係るチタンの製造方法においては、前記活性金属合金として、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、前記還元剤より電気化学的に貴な金属との合金を用いることができる。本発明の製造方法においては還元剤としての活性金属は単体で用いることもできるが、このような合金の形態で用いても高純度のチタンを連続的に製造することが可能である。活性金属を単体で用いた場合、溶融塩上へ浮揚する場合があり、所定領域内で活性金属を生成させるために電解容器内に隔壁を設ける必要があるが、活性金属合金の形態とすることで、電解容器中の溶融塩底部に活性金属合金が沈殿するようになり、電解浴の管理をより容易に行うことができるとともに、原料チタンと活性金属合金とが直接接触し、金属チタン中に不純物が取り込まれるのを効果的に防止することができる。また、合金化することで還元剤の融点を低下させ、浴中での粘性を低くすることができるので、還元工程をより円滑に行うことができるという利点も有している。上記還元剤より電気的に貴な金属としては銅、ニッケル、銀などを挙げることができる。
【0014】
次に、本発明に係るチタンの製造方法においては、前記活性金属合金として、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、前記還元剤より電気化学的に貴な金属との合金を用いることができる。
【0015】
次に、本発明に係る純金属の製造方法は、金属のハロゲン化物又は酸化物を含む金属化合物を原料とし、前記金属化合物を還元して純金属を製造する方法であって、活性金属の溶融塩を含む電解浴中で、前記溶融塩を電気分解して活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を製造するとともに、前記電解浴に浸漬したチタン化合物と非接触状態に保持し、前記還元剤から放出される電子により前記チタン化合物を前記還元剤と接触させることなく還元して純金属を得ることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る製造方法は、チタンに限らず、高温でガス成分元素と反応しやすい金属の製造に好適に用いることができる。一般に、この種の金属を溶融塩電解によって製造する場合、電流効率が低く、また炭素や鉄、ニッケル、アルミニウム等に汚染されやすいが、本発明に係る製造方法によれば、溶融塩中の不純物は、活性金属又は活性金属合金が析出された部位に優先的に析出され、目的の金属がほとんど汚染されないようにすることがで可能である。従って、本発明に係る製造方法によれば、高純度の金属を効率よく製造することができる。
【0017】
次に、本発明に係る純金属の製造方法によれば、前記原料として、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、希土類元素、アクチノイド元素から選ばれる1種以上を含む金属化合物を用い、当該金属化合物を還元して純金属を製造することができる。
【0018】
また、本発明に係る純金属の製造方法においても、前記活性金属として、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属を用いることができ、このうちでもカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属を用いることが好ましい。
また、前記活性金属合金としては、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、銅、ニッケル、銀などの電気化学的に還元剤より貴な金属との合金を用いることができ、このうちでもカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、銅、ニッケル、銀などの電気化学的に還元剤より貴な金属との合金を用いることが好ましい。
【0019】
次に、本発明に係る純金属の製造装置は、金属のハロゲン化物又は酸化物を含む金属化合物を原料とし、前記金属化合物を還元して純金属を製造する装置であって、電解容器と、該電解容器に満たされた溶融塩を含む電解浴と、該電解浴と接して配置された陽極及び陰極と、前記金属化合物と電気的に接続された原料電極と、前記陽極及び陰極と接続された電源とを備え、前記電源から供給される電力により前記溶融塩を電気分解することで前記陰極の周囲に生成する活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を、前記原料電極及び前記陽極から隔離した状態で貯留する領域が前記電解浴中に設けられていることを特徴としている。
【0020】
本発明に係る製造装置は、活性金属又は活性金属合金を製造するために、電源に接続された陽極及び陰極とを備えるとともに、前記陽極及び陰極と同一の電解容器中に原料を還元するための原料電極を備えている。この構成により、電解浴中の溶融塩を電気分解して前記陰極の周囲に還元剤である活性金属又は活性金属合金を製造し、この還元剤と原料電極とを電気的に接続することで還元剤から放出される電子を原料に供給することで原料である金属化合物を還元し、純金属を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る純金属の製造装置の一実施の形態を示す断面工程図である。
図1に示す製造装置は、鋼製の箱形の電解容器10と、電解容器10に満たされた溶融塩を含む電解浴11と、電解浴11に少なくとも一部を浸された棒状の炭素陽極13及び略板状の陰極14と、電解浴11中に浸漬された2個の中空の還元容器(原料電極)15,15と、陰極14の周囲を取り囲み、一部を電解浴11中に浸された、例えばセラミックス製の隔壁17とを備えており、電解容器10に被着された密閉蓋20により電解容器10及び密閉蓋20の内部と外気とが遮断されている。前記陰極14は電解浴や還元剤を通過する穴を有し電解浴を2区画に分割するように配置されている。
密閉蓋20の内部には、区画壁20aが密閉蓋20の内側に突出して設けられており、区画壁20aの先端と隔壁17の先端とは当接され、電解容器10と密閉蓋20とに囲まれる空間が2区画に分割されている。これらの分割された空間のうち、炭素陽極13側(図示右側)の空間がガス回収室22とされ、還元容器15側(図示左側)の空間が純金属を含む還元容器の冷却室21とされている。
また、炭素陽極13には電極棒13aが接続され、陰極14には電極棒14aが接続され、還元容器15,15にはそれぞれ管状で内部が還元容器15と連通された金属製の原料供給管15a、15aが接続されている。そして、これら電極棒13a、14a、原料供給管15a、15aは、密閉蓋20の上面を貫通して外部へ導出されており、電極棒13aと電極棒14aはそれぞれ直流電源の正負極に電気的に接続され、原料供給管15a、15aはそれぞれ外部回路19,19を介して電極棒14aに電気的に接続されている。原料は、原料供給管を介して供給せずにあらかじめ還元容器内に配置しておいても構わないが、この場合は、15aは原料を還元するための電極として機能する。前記外部回路19は、陰極14の周辺部に析出した活性金属又はその合金から放出され、還元容器15へ流入する電流を、計測、制御するためのものである。
【0022】
上記構成の製造装置によりチタンの製造を行うには、まず、電解浴11として、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の塩を溶融した溶融塩を電解容器10に注ぎ、直接又は間接的に加熱し、700〜1000℃程度の温度に保持する。上記電解浴11としては、前記に限定されず、電気分解により還元剤としての活性金属又は活性金属合金を製造し得るものであれば用いることができ、例えば希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、アルミニウム等を含む塩を用いることができる。より好ましくは、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウムのうち1種又は2種以上を含む塩を用いるのがよい。尚、浴の粘性や伝導度を調整するために、電解浴11に対して塩化リチウムやフッ化バリウム等を添加しても良いのは勿論である。
【0023】
次に、電解浴11に部分的に浸されている炭素陽極13及び陰極14に、直流電源12から電流を流して電解浴11を電気分解する。すると、陰極14側の電解浴11中に活性金属又は活性金属合金からなる還元剤16が析出される。その際、析出された還元剤16が例えばマグネシウムやカルシウム単体である場合には、電解浴11上に浮揚するが、本実施形態の製造装置では、陰極14を取り囲んで配設された隔壁17により製造された還元剤16が陰極14から離れて流出し、炭素陽極13や還元容器15と接触するのを防ぐようになっている。
本実施形態では上述のように電解浴11の溶融塩を電気分解して還元剤16を製造することとしたが、製造の初期段階で予め陰極14と接する位置に還元剤16を配置しても良く、この場合には原料の還元を直ちに開始することが可能である。このように予め電解容器10内に投入する場合の還元剤16としては、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、アルミニウム、及びこれらを含む合金などを用いることができる。このように還元剤16を予め配置しておいた場合であっても、消費された還元剤16は、溶融塩の電解により製造し補充することができるので、製造装置の連続稼働が可能である。
尚、上記還元剤16の製造時に、炭素陽極13側からは塩素ガスや、炭酸ガスなど電解浴11に含まれる成分のガスが発生するが、発生したガスは、ガス回収室22に接続された図示略の回収装置へ回収されるようになっている。
【0024】
次に、上記還元剤16の製造を行い、原料を還元する準備が整ったならば、電解浴11中に浸漬されている還元容器16内に、チタン原料18を原料供給管15aを介して供給する。還元容器内にあらかじめチタン原料を保持したものを電解浴に浸漬してもよい。このチタン原料としては、チタンのハロゲン化物又は酸化物を用いることが可能であり、特に限定されるものではないが、従来からクロール法の原料として用いられてきたTiCl4や、鉱物から直接得られるTiO2が、入手の容易性やコストの点で有利である。
【0025】
次に、還元容器15内に原料18を投入したならば、陰極14に接続された電極棒14aと、原料供給管15aとを外部回路19を介して電気的に接続する。すると、還元剤16から放出された電流が、電極棒14a、外部回路19、原料供給管15a、及び還元容器15を介して原料18へ供給されて原料18が還元され、金属チタンを得ることができる。
【0026】
次いで、還元容器15を電解浴11から取り出し、冷却室21において冷却した後還元容器18から金属チタンを取り出せばよい。
【0027】
以上の本発明に係る製造装置を用いたチタンの製造方法においては、チタン原料18の還元を、電解浴(溶融塩)11及び陰極14を介してチタン原料18と電気的に接続された還元剤16により行うため、チタン原料18及び還元後の金属チタンと、還元剤16とが物理的に接触しない構成とされている。このような構成とされていることで、電解浴11中に含まれる炭素や鉄等の不純物は活性の高い還元剤16側へ優先的に析出され、還元容器15内の金属チタン側にはほとんど取り込まれないようになっている。さらに、過剰量の還元剤が金属チタンに混入することを防止することも可能である。従って、本発明に係る製造方法及び製造装置によれば、極めて高純度の金属チタンを、ハロゲン化チタンや酸化チタンから直接製造することが可能である。
また、電解浴11の溶融塩電気分解による還元剤16の製造は、極めて高効率で行うことが可能であり、また、還元剤16から放出される電子によるチタン原料18の還元も高い効率で行うことが可能であるため、製造される金属チタン量に対する電力使用量を全体として低減することが可能であり、従来酸化チタンを還元して金属チタンを得る方法の問題点とされていた電流効率の問題を解決することができる。
また、上記製造の連続化のみならず、チタンの還元反応時に発生する熱の一部を電解浴11の加熱に利用し、還元剤16を製造するための溶融塩の電解プロセスに利用することができるため、プロセス全体のエネルギーコストを低減できる利点もある。
【0028】
また上記本発明に係るチタンの製造方法では、陰極14の周囲に析出された活性金属又は活性金属合金を還元剤として用いてチタン原料を還元するようになっているが、還元剤16の製造工程と、還元剤16による原料18の還元工程とは、ほぼ独立して行うことが可能である。つまり、還元剤16の製造のみを、電力コストの低い夜間に行い、大量の還元剤16を製造しておき、その後原料18を供給して還元を行うようにすれば、電力コストを削減することが可能である。
また、本発明に係る製造方法及び製造装置によれば、従来のクロール法ではバッチ処理せざるを得なかったチタンの製造を連続化することが可能である。これも、還元剤16の製造工程と原料の還元工程とを独立に行えることによる。すなわち、チタン原料18の供給と製造した金属チタンの回収を、還元剤16の製造を停止することなく行うことができる。
【0029】
上述の実施の形態では、本発明に係る製造装置を用いたチタンの製造方法について説明したが、本発明に係る製造装置及び製造方法は、チタンに限らず、他の純金属の製造にも好適に用いることが可能である。特に、高温でガス成分と反応し易いジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、希土類元素、アクチノイド元素等の純金属の製造に好適に用いることができ、これらの純金属を製造する場合にも、電解浴11や還元剤16としては、チタンを製造する場合と同様のものを用いることができる。
【0030】
(製造装置の他の形態)
図2は、本発明に係る純金属の製造装置の他の形態を示す断面構成図であり、この図に示す製造装置において、図1と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図2に示す製造装置と図1に示す製造装置の異なる点は、図2に示す製造装置では、陰極14を取り囲む隔壁が設けられておらず、密閉蓋30の内面に突設された区画壁30aの先端部と、陰極14の上端部とが当接されて電解容器10と密閉蓋30とに囲まれた空間が、冷却室21とガス回収室22とに区画されている点である。
上記構成を備えた本実施形態の製造装置は、図2に示すように、電解浴11の底部に沈殿する還元剤16を用いて純金属の製造を行う場合に好適な製造装置である。このような電解浴11中に沈殿する還元剤16としては、活性金属と銅、ニッケル、銀などの電気化学的に還元剤より貴な金属等との合金を挙げることができ、その形態としては加熱された電解浴11中で液体であることが好ましい。
本実施形態の製造装置では、図2に示すように、電解容器10底部に沈殿した還元剤16と還元容器15とは物理的に接触しないようになっており、還元容器15内の原料18を還元する際に、電解浴11に含まれる不純物が製造される純金属側へ析出するのを効果的に防止するようになっている。従って、本実施形態の製造装置を用いた場合にも、高純度の純金属を連続的に製造することができる。
【0031】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
(実施例1)
本実施例では、上述の実施の形態で説明した図1に示す純金属の製造装置を用い、本発明に係るチタンの製造方法を適用して金属チタンの製造を行った。
まず、図1に示す製造装置の電解容器10に、重量約1kgの溶融MgCl2を電解浴11として投入後、800℃の一定温度に保持し、直流電源12により陽極13と陰極14との間に電流を流して溶融MgCl2を電気分解して陰極14側に金属マグネシウムを析出させて還元剤16を製造した。その後、電解浴11中に表面積330cm2のチタン還元容器15を浸漬し、この容器15中に1.6〜3.9mg/sの一定速度で総量約50gのTiCl4原料18を吹き込んだ。このチタン還元容器15は、電解容器10中の還元剤16と外部回路19及び電解浴(溶融塩)11を介して電気的に接続されているため、この金属マグネシウム16が放出する電子により投入されたTiCl4原料18は全量還元され、金属チタンが得られた。
【0032】
次に、電解浴11として、上記ではMgCl2の単浴を用いた場合について説明したが、電解浴11としてNaCl−50mol%KCl、MgCl2−30mol%NaCl−2−mol%KCl、LiCl−41mol%KCl等、種々の塩化物系溶融塩を用いて、上記と同様の方法にてチタンの製造を行ったところ、いずれの溶融塩からなる電解浴を用いた場合でも、投入したTiCl4原料18のほぼ100%が還元され、金属チタンが得られた。
【0033】
次に、還元剤として純マグネシウムではなく、Mg−18mol%Ag液体合金、Mg−1.6mol%Ni−7.4mol%Ag液体合金を用いた実験を行った。この場合、還元剤としての上記液体合金は電解浴11の底部に配置した。従来の金属熱還元法では、ニッケルや銀を還元剤中に添加してチタンの還元を行うと、生成されるチタンはニッケルや銀により汚染されるが、本発明に係る製造装置を用いた場合、還元剤とチタン原料18とが物理的に接触しないため、得られた金属チタン中のニッケルや銀の濃度は、蛍光X線による化学分析では検出されなかった。還元剤はチタンの還元とは別に直流電源を用いた電解還元により製造した。
【0034】
(実施例2)
次に、実施例2として、図2に示す製造装置を用いてチタンの製造を行った。
上記実施例とほぼ同様の条件で、チタン原料18をTiCl2固体(7g)、還元剤16を金属アルミニウムあるいはアルミニウム合金とし、1000℃のNaCl溶融塩を用いて還元実験を行った。得られた金属チタンの純度は95%と低かったが、金属チタンが得られることが確認された。
【0035】
次に、原料をTiO2、還元剤を金属カルシウム、Ca−Ni合金に代えて、同様の実験を800℃でCaCl2−CaO溶融塩の電解浴を用いて行った。上記いずれの還元剤を用いた場合にも、金属チタンが得られることが確認された。
また、金属アルミニウムやカルシウムは実験初期に金属として溶融塩中に投入したが、消費された還元剤は直流電源による電解により製造し、合金中に補給できることを確認した。
【0036】
(実施例3)
上記実施例2と同様の装置を用いるとともに、原料としてNb25(約5g)を用い、電解浴を構成する溶融塩をそれぞれCaCl2−CaO、CaCl2−NaCl(約250g)とし、還元剤をそれぞれ金属カルシウム、Ca−24mol%−12mol%Ni合金(約12g)として、900℃でニオブの還元を行ったところ、いずれの条件においても、還元容器中に粉末状の純ニオブが得られた。還元剤としてCa−24mol%−12mol%Ni合金を用いた場合でも、アルミニウム及びニッケルの濃度は蛍光X線による化学分析では検出されない低レベルであり、本発明に係る製造方法及び製造装置によれば、還元剤として活性金属合金を用いても製造される純金属が汚染されることはなく、極めて高品質の純金属が得られることが確認された。
【0037】
(実施例4)
上記実施例2と同様の装置を用いるとともに、原料としてTaCl5(約5g)を用い、電解浴を構成する溶融塩をそれぞれNaCl−45mol%KCl−10mol%MgCl2、NaCl−40mol%KCl−10mol%MgCl2−10mol%DyCl2溶融塩(約230g)とし、還元剤として金属マグネシウムあるいはMg―17mol%Ag−6.8mol%Ni合金(約47g)を用いて、800℃でタンタルの還元実験を行ったところ、いずれの条件においても粉末状の純タンタルが得られた。還元剤としてMg―17mol%Ag−6.8mol%Ni合金を用いた場合でも、ニッケル及び銀の濃度は、蛍光X線による化学分析では検出されない低レベルであり、本発明に係る製造方法及び製造装置によれば、還元剤として活性金属合金を用いても製造される純金属が汚染されることはなく、極めて高品質の純金属が得られることが確認された。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明に係る製造方法によれば、活性金属の溶融塩を含む電解容器中で、前記溶融塩を電気分解して活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を製造し、前記製造された活性金属又は活性金属合金から放出される電子により前記電解容器中に浸漬した前記チタン化合物を還元してチタンを得る構成としたことで、プロセスの連続化、電流効率の向上、チタン析出物中への不純物の低減を同時に達成することができる。
また、本発明に係る製造方法では、上記還元剤の製造工程と、還元剤によるチタン原料の還元工程とを必ずしも同時に行う必要がないため、工程の連続化が可能でありながら、製造の自由度が高く、電力コストの低減による製造コストの低減を図ることができる。
【0039】
次に、本発明に係る純金属の製造方法は、活性金属の溶融塩を含む電解容器中で、前記溶融塩を電気分解して活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を製造し、前記製造された活性金属又は活性金属合金から放出される電子により前記電解容器中に浸漬した前記金属化合物を還元して純金属を得る構成とされていることで、上記チタンに限らず、高温でガス成分元素と反応しやすい金属の製造に好適に用いることができる。
【0040】
次に、本発明に係る純金属の製造装置は、電解容器と、該電解容器に満たされた活性金属を含む溶融塩と、該溶融塩と接して配置された陽極及び陰極と、前記金属化合物と電気的に接続された原料電極と、前記陽極及び陰極と接続された電源とを備え、前記電源から供給される電力により前記溶融塩を電気分解して前記陰極の周囲に活性金属又は活性金属合金を製造し、前記製造された活性金属又は活性金属合金から放出される電子により、前記原料電極に接続された前記金属化合物を還元する構成とされたことで、高い電流効率で高純度の純金属を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る純金属の製造装置を示す断面構成図である。
【図2】 図2は、本発明の実施例2において使用した純金属の製造装置を示す断面構成図である。
【符号の説明】
10 電解容器
11 溶解塩
12 直流電源
13 炭素陽極
14 陰極
15 還元容器(原料電極)
16 還元剤
17 隔壁
18 原料(チタン化合物、金属化合物)
20,30 密閉蓋
21 冷却室
22 ガス回収室

Claims (16)

  1. ハロゲン化チタン又は酸化チタンを含むチタン化合物を原料とし、これらのチタン化合物を還元してチタンを製造する方法であって、
    活性金属の溶融塩を含む電解浴中で、前記溶融塩を電気分解して活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を製造するとともに、前記電解浴に浸漬したチタン化合物と非接触状態に保持し、
    前記製造された還元剤から放出される電子により、前記電解浴中に浸漬したチタン化合物を前記還元剤と接触させることなく還元してチタンを得ることを特徴とするチタンの製造方法。
  2. 前記溶融塩を電気分解してなる還元剤を前記電解浴中に貯留する工程と、前記還元剤が貯留された前記電解浴に前記チタン化合物を浸漬して還元する工程と、を有することを特徴とする請求項1に記載のチタンの製造方法。
  3. 前記電解浴に浮揚する前記還元剤を製造し、当該電解浴の液面近傍に前記還元剤を貯留することを特徴とする請求項1又は2に記載のチタンの製造方法。
  4. 前記電解浴に沈降する前記還元剤を製造し、当該電解浴の液底部に前記還元剤を貯留することを特徴とする請求項1又は2に記載のチタンの製造方法。
  5. 前記活性金属として、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属を用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のチタンの製造方法。
  6. 前記活性金属として、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、バリウム、カリウムから選ばれる1種以上の金属を用いることを特徴とする請求項5に記載のチタンの製造方法。
  7. 前記活性金属合金として、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属、及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属と、前記還元剤より電気化学的に貴な金属との合金を用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のチタンの製造方法。
  8. 前記活性金属合金として、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、アルミニウム、バリウム、カリウムから選ばれる1種以上の金属と、前記還元剤より電気化学的に貴な金属との合金を用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のチタンの製造方法。
  9. 金属のハロゲン化物又は酸化物を含む金属化合物を原料とし、前記金属化合物を還元して純金属を製造する方法であって、
    活性金属の溶融塩を含む電解浴中で、前記溶融塩を電気分解して活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を製造するとともに、前記電解浴に浸漬したチタン化合物と非接触状態に保持し、
    前記還元剤から放出される電子により前記チタン化合物を前記還元剤と接触させることなく還元して純金属を得ることを特徴とする純金属の製造方法。
  10. 前記溶融塩を電気分解してなる還元剤を、前記電解浴中に貯留する工程と、前記還元剤が貯留された前記電解浴に前記金属化合物を浸漬して還元する工程と、を有することを特徴とする請求項9に記載の純金属の製造方法。
  11. 前記電解浴に浮揚する前記還元剤を製造し、当該電解浴の液面近傍に前記還元剤を貯留することを特徴とする請求項9又は10に記載の純金属の製造方法。
  12. 前記電解浴に沈降する前記還元剤を製造し、当該電解浴の液底部に前記還元剤を貯留することを特徴とする請求項9又は10に記載の純金属の製造方法。
  13. 前記原料として、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、希土類元素、アクチノイド元素から選ばれる1種以上を含む金属化合物を用い、当該金属化合物を還元して純金属を得ることを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の純金属の製造法。
  14. 金属のハロゲン化物又は酸化物を含む金属化合物を原料とし、前記金属化合物を還元して純金属を製造する装置であって、
    電解容器と、該電解容器に満たされた溶融塩を含む電解浴と、該電解浴と接して配置された陽極及び陰極と、前記金属化合物と電気的に接続された原料電極と、前記陽極及び陰極と接続された電源とを備え、
    前記電源から供給される電力により前記溶融塩を電気分解することで前記陰極の周囲に生成する活性金属又は活性金属合金からなる還元剤を、前記原料電極及び前記陽極から隔離した状態で貯留する領域が前記電解浴中に設けられていることを特徴とする純金属の製造装置。
  15. 前記還元剤を貯留する領域が、前記電解浴の液面を部分的に区画するとともに、前記陰極を取り囲んで配設された隔壁により区画された領域であることを特徴とする請求項14に記載の純金属の製造装置。
  16. 前記還元剤を貯留する領域が、前記電解浴の液底部であることを特徴とする請求項14に記載の純金属の製造装置。
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