JP3718430B2 - 細胞および組織固定剤組成物および使用方法 - Google Patents

細胞および組織固定剤組成物および使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の技術分野)
本発明は、固定剤組成物と、細胞学的手順における前記固定剤組成物の用途と、均一層、好ましくは単層中に粒子状物質サンプルを収集し、本発明による組成物中に粒子を固定することを含む、細胞診または組織診のための細胞検体、血液検体および微生物検体などの粒子状物質の調製方法とに関する。
【0002】
(発明の背景)
多様な技術において、流体から物質、一般には粒子状物質を分離する際の能力および/または容易さは、流体中の物質の存否を試験する能力における決定的な要素である。しばしば、サンプルの調製に関連した妨害は標的細胞をわかり難くし、それはプロセスが十分に信頼できないことになるか、又は経費がかかりすぎることになる程である。こうした問題は、ほんのわずかを挙げただけでも環境試験、放射線研究、癌予検、細胞診、微生物試験、および有害廃棄物汚染を含む、検出および/または診断が関わる多くの他の分野に当てはまる。
【0003】
サンプルの細胞診のために必要とされるすべては、細胞のサンプルを患者から得なければならないことであり、それは、代表的には、直接擦過法、エリアの擦過または塗布(頚部サンプルの場合のように)、ブラッシング、標準予備的遠心分離による液状検体の収集および濃縮、細針吸引術または他の公知の方法などのあらゆる技術を含む多数の周知の技術のいずれか一つによって実施できるか、又は体液、例えば、胸腔、膀胱または脊椎管から得られるものを収集することにより実施することができる。その後、従来の用手細胞診において、流体中の細胞は、観察のためにガラススライド上に移される。従来の自動細胞診では、フィルターアセンブリーを懸濁液内に入れ、フィルターアセンブリーは細胞を分散させると共にフィルター上に細胞を捕捉し、フィルターを取り出し、顕微鏡スライドと接触して置く。これらの試みのすべてにおいて、サンプル調製プロトコル中の限定要因は、サンプルの液体担体(例えば、生理液、生物液および環境液などの種々の流体)から固体物質を適切に分離することと、顕微鏡検査に容易に利用できる形で固体物質を容易且つ効率的に収集および濃縮することである。
【0004】
顕微鏡検査のために粒子状物質を最適に調製する際のもう一つの限定要因には、顕微鏡スライドなどに粒子状物質を固定するための一種以上の溶液が関わる。
【0005】
尿または他の生物液検体用の多くの容器は、尿または他の生物液検体用の容器の蓋を取らずに液体生物検体を試験できるようにするために開発されてきた。先行技術のどれもが、細胞採取元の流体を保存しつつ同時に検査のために均一層中の細胞をスライドに移す課題を解決していない。
【0006】
体液サンプルは、現在特殊容器を用いて細胞診のために収集されている。これらの容器は、通常、収集場所から細胞実験室への輸送中に細胞検体を保存するために保存溶液を含んでいる。さらに、綿棒、塗抹、フラッシュ(flush)またはブラシを用いて体腔から収集された細胞検体も、染色または検査のためにスライドまたはメンブレン上に細胞を移す前に固定剤(例えば、アルコールまたはアセトン固定剤)入りの特殊容器中で保存される。
【0007】
特に臨床病理学の分野における診断微生物学および/または細胞学は、細胞の顕微鏡検査および他の顕微鏡分析に診断の基礎を置いている。診断の正確さと最適に解釈可能な検体の調製とは、一般に適切なサンプルの調製に応じて決まる。免疫細胞化学および画像解析などの新しい方法は、再現可能で迅速で生物災害がなく安価である調製を必要としている。本発明の様々な細胞調製技術は、不均一細胞密度、不均等細胞分布および空気乾燥人工産物(air drying artifact)の問題に対処している。これらの調製法は、優れたモルフォロジー(morphology:形態学)をもつ細胞の均等分布をもたらし、このことにより、光顕微鏡可視化が改善され、画像血球計算計の使用が考慮に入れられた。
【0008】
本発明の固体物質調製技術は、不均一物質密度、不均等物質分布およびサンプル調製に関わる工程の数によるサンプル損失の問題に対処している。本発明の調製法は、優れたモルフォロジー、改善された可視化をもつと共に、さらにサンプルを処置又は調製する必要なしで、吸光度分析のために容易に置いて利用できる固体の均等分布をもたらす。
【0009】
細胞、細胞凝集物などの細胞材料およびヒト組織または動物組織の細胞収集物から誘導される小組織断片を適切に固定する(すなわち、保存する)ことは、疾病、特に癌の正確な診断に不可欠である。細胞材料は、細胞の変形を防止するために、材料を得た後に可能なかぎり迅速に固定しなければならない。
【0010】
細胞材料の検査可能な形態を構成する細胞検体は、よく理解された塗抹技術または流体技術によって調製することができる。しかし、染色し、カバーガラスを当てることなどによりこれらの検体をさらに処理する前に相当な時間の経過がありうるので、細胞を保存し固定する手段として細胞材料に固定剤を入れることが重要である。
【0011】
空気乾燥されテトラクロム染料で染色された細胞検体は、海外では普及しているけれども、米国においては一般に用いられていない。むしろ、アルコール溶液へのスライドの浸漬、噴霧固定剤によるスライドの飽和あるいはアルコール溶液への細胞材料の直接排出のいずれかによる湿式固定が、公知の細胞固定方法である。細胞固定は、解釈可能なパパニコロー(Papanicolaou)、ヘマトキシリンおよびエオシンまたは他の染色細胞検体スライドのために不可欠である。
【0012】
一般に、ポリエチレングリコールなどの他の添加剤を含むか、あるいは含まない50%〜95%の範囲のアルコール溶液(v/v:メタノール、エタノール、イソプロパノール)は、湿式固定用の公知溶液である。しかし、蛋白質の高い流体を収集および固定するために50%(v/v)を超えるアルコール溶液を用いると、蛋白質沈殿物が生じ、これは、引き続いて硬化する。蛋白質の沈降により、固定された細胞材料を検査のためにガラススライドに移すことが困難になり、このことは、直接当てることにより、小孔フィルターを通す細胞濾過により、あるいはクロムアルミニウムゼラチンなどの接着剤が塗布されたガラススライド上へ細胞遠心分離により移すかどうかとは無関係である。
【0013】
一世紀を超えてずっと、分析評価のための組織の保存および調製のために用いられた組織固定剤組成物はホルムアルデヒドを基礎とするものであった。組織保存のためおよび顕微鏡検査用の薄い切片組織の調製のために用いられた標準組成物はホルマリンである。ホルマリンは、約15%メチルアルコールを通常は含有するホルムアルデヒドの3〜10%水溶液である。アルコールは、溶液の保存特性を改善する。多くの欠点、最も顕著には高い毒性および刺激性にもかかわらず、ホルマリンは、露出組織表面とのその迅速な反応および結果としての最大細胞保存性のゆえに一般的な実験室用途において依然として最も選択される固定剤である。メタノールは、組織の構造に悪い影響を及ぼしうるため、組織があまりにも脆くなり、あるいは、より普通にはスライド調製のための切取り易さに対して柔らかすぎになる。メタノールはまた、染色を妨げる着色人工産物または不純物を生じさせうる。メタノールを含有するホルマリンは、それにもかかわらず、顕微鏡検査のために満足に切開でき染色できる保存された組織をもたらす。
【0014】
組織学者は、有効な免疫組織化学的固定剤および形態学的固定剤を開発しようと長年にわたって努力してきた。さらに、組織中の抗原の免疫組織化学的検出および位置確認を可能にするため、形態学的ディテールを保存し、かつ組織抗原を保存することが望ましい。
【0015】
こうした固定剤は蛋白質を不溶にする。例えば、ホルムアルデヒドは、蛋白質構造を安定化すると共に自己溶解酵素の運動を妨げるゲルに細胞原形質を変換するために、アルデヒド基と特定アミノ酸との間で共有結合を形成させる架橋剤として用いることができる。あるいは変性を通して蛋白質を沈殿させるために固定剤としてアルコールを用いることもできる。
【0016】
好ましくは、固定剤は、自己分解および腐敗を遅らせると共に形態学的ディテールおよび抗原性を保存するべきである。残念なことには、有効な形態学的固定剤は、必ずしも有効な免疫組織化学的固定剤とはかぎらない。
【0017】
(発明の概要)
本発明は、固定剤組成物と、細胞検体または組織検体を保存する方法とに関する。本発明の組成物および方法は、生物液、生理液および環境液から物質を分離し、かつ検査のために改善された方式で粒子状物質を提供するために特に適する。
【0018】
本発明は、アルデヒド架橋剤、ポリオールおよび洗浄剤を含有する細胞および組織固定剤に関する。本組成物のアルデヒドは、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドまたはブチルアルデヒドなどの、代表的にはC1〜C6アルカナールまたはC1〜C8アルキレンジアルデヒドである。本組成物のポリオールは、代表的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ソルビトールおよびマニトールであることが可能である。好ましい洗浄剤は、トリトンX−100(Triton X−100)、ノニデットP40(Nonidet P40)、イゲパルCa−630(Igepal Ca−630)、トゥイーン85(Tween85:登録商標名)、トゥイーン80(Tween80:登録商標名)またはトゥイーン65(Tween65:登録商標名)などの非イオン洗浄剤である。
【0019】
本発明の固定剤組成物は、溶液を約4〜約7の間のpHに維持する緩衝液、例えば、トリス緩衝液または燐酸緩衝化生理食塩水、核蛋白質沈降剤、例えば酢酸溶血剤、例えば酢酸、容量オスモル濃度維持剤(osmolarity maintainer)、例えばデキストロースまたは塩化ナトリウム溶剤、例えばエタノール、イソプロパノール、メタノールおよび水、ケトン、例えばアセトンまたはメチルエチルケトン、細胞被覆物質、例えばポリエチレングリコール(PEG)またはカルボワックス(Carbowax)および粘液溶解剤、例えばジチオトレイトール(DTT)またはアセチルシステインのいずれをもさらに含有してもよい。
【0020】
本発明の固定剤組成物は、好ましくは、約0.2〜4.0%のアルデヒド濃度、約0.5〜約2.0%のグリセロール濃度および約0.01〜0.05%の洗浄剤濃度を含有する。本発明の組成物は、約35〜約45%の濃度のアルコール、約2.0〜3.0%の濃度のアセトン、約1.0〜3.0%の濃度のポリエチレングリコールおよび/または緩衝液を含んでもよい。
【0021】
本発明はまた、本発明の組成物の有効量で検体を固定することによる細胞検体または組織検体を保存する方法に関する。
【0022】
本発明はまた、最大の細胞保存のために組織表面に迅速に浸透し、最小着色人工産物を残し、かつ正確な染色を可能にする、組織病理学的用途において用いるための組織固定剤組成物に関する。本発明はまた、懸濁液中の細胞、細胞凝集物および小組織断片を固定し保存する細胞および組織固定剤配合物の提供に関する。
【0023】
本発明はまた、後続の組織処理のために細胞材料に加えて付随的に収集される組織サンプルを保持する固定剤配合物の提供に関する。
【0024】
本発明はまた、郵便運搬において一般に発生する条件下で細胞、細胞凝集物および組織断片の懸濁液の輸送を可能にし、よって細胞学者、細胞技術者、医師、又は細胞サンプルの調製において経験をもつ他の者を利用できない遠隔地の使用者が後続の処理のために細胞検体を固定することを可能にし、よって技術的に満足な細胞サンプルスライドを細胞サンプルで作製できる固定剤配合物の提供に関する。
【0025】
もう一つの態様における本発明は、切取り、染色および/または顕微鏡評価のために組織を調製する方法に関し、その方法では、脱水の前の検体組織を本発明の貯蔵安定な組織固定剤溶液によって保存する。
【0026】
独特の細胞および組織固定剤配合物および該配合物を用いる方法を開示する。本配合物は、懸濁液中の個々の細胞、細胞の凝集物および組織の小断片を固定し、保存し、懸濁液中で蛋白質の沈殿を最小にし、細胞材料および細胞検体スライドの赤血球汚染を選択的に排除するかあるいは減少させ、後続の組織処理のために細胞材料に加えて付随的に収集される組織サンプルを保持すると共に、郵便運搬において一般に発生する条件下で細胞材料の輸送を可能にし、よって細胞学者、細胞技術者、又は細胞サンプルの調製において経験をもつ他の者を利用できない遠隔地の使用者が技術的に満足な細胞サンプルスライドをもつことを可能にする。
【0027】
(発明の詳細な説明)
本発明による組成物は、約35〜約45体積%の間の一種以上の溶媒、好ましくはアルカノール、約2%〜約3体積%の間のケトン、約1%〜約3体積%の希釈剤、好ましくはジオールまたはトリオール、約2〜約4体積%の架橋剤、好ましくはアルデヒド、約0.5%〜約2体積%のグリセロール、約0.01〜約0.05体積%の一種以上の洗浄剤および/または分散剤、好ましくは非イオン性、および約45〜約65体積%の緩衝液を含む。本発明の好ましい実施形態において、組成物のpHは約4と約7の間である。
【0028】
本発明は、細胞学的および/または組織学的手順における上述した固定剤組成物の用途も含む。本発明の固定剤組成物は、米国特許第5,471,994号、米国特許第5,301,685号、1997年8月4日出願の米国特許出願(USSN)第08/905,833号、1997年11月4日出願のUSSN08/963,873、1998年3月13日出願のUSSN09/042,005、1998年4月1日出願のUSSN09/053,010、USSN08/963,873、PCT/US98/16349、USSN09/050,010、PCT/US98/17524、USSN09/185,606およびPCT/US98/23222において開示されたものから選択される粒子状物質収集装置と合わせて用いるのに特に適する。
【0029】
本発明はまた、細胞検体または組織検体を調製する方法、即ち、均一層、好ましくは単層中に粒子状物質を収集して、本発明による組成物中に粒子を固定することにより、細胞検体、血液検体および微生物検体などの粒子状物質を、検査のために調製する方法を含む。
【0030】
表1には、本発明による固定剤配合物の成分の範囲および好ましい濃度をまとめている。
【0031】
【表1】
Figure 0003718430
【0032】
本発明による組成物の配合物の例は、約40体積%のアルコール(例えば、イソプロパノールおよびメタノール)、約2〜3%のアセトン、約1.0〜3.0%のポリエチレングリコール、約2体積%のホルムアルデヒド(例えば、ホルマリンとして市販されており、場合によってメチルアルコールを含む3〜37%v/v水溶液)および約58体積%の緩衝液(例えば、トリス)を含む。本配合物の好ましいpHは約5.0±0.5である。もう一つの有用な配合物を実施例1において示す。
【0033】
本発明による組成物は、組織または細胞に浸透し、細胞を脱水し、および/または細菌活性および生体活性を抑制するために溶媒一種以上を含む。本発明の好ましい実施形態において、溶媒は、徐々に浸透すると共に他の試薬と混ざった時にサンプルを迅速に固定するアルカノールの混合物である。それは、沈殿によって蛋白質を変性し、グリコーゲンを沈殿させると共に、脂肪および脂質を溶解する。アルカノールは、炭素原子数1〜4の周知のアルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールおよび種々の分岐ブタノールのどれでも可能である。最も好ましい溶媒は、一般にそれぞれ約30体積%と約10体積%のメタノールとイソプロパノールとの混合物である。
【0034】
ケトンは、グリコーゲンをよく保存しないことを除いてアルコールの作用と類似の作用をもつ固定剤である。ケトンは固定剤として機能すると共に、さらに全部の組成物が細胞に浸透することを可能にする。好ましいケトンはアセトンである。
【0035】
検体上の被覆物は、乾燥作用から細胞または組織を保護するのを助ける。好ましい被覆物は、ポリエチレングリコール(PEG)またはカルボワックスである。被覆物は、細胞の収縮を防止すると共に核ディテール(nuclear detail)を保持するために重要である。
【0036】
グリセロールなどのポリオールは、サンプル処理中に細胞の乾燥を防ぐ。長時間にわたり固定剤溶液に保持された細胞は、一般に、固定プロセスに起因して硬くなり、スライド上にあまり広がることができない。ポリオールは、細胞がスライド上で平坦化するのを助ける。好ましいポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ソルビトールおよびマニトールであり、グリセロールは最も好ましい。
【0037】
架橋剤は、蛋白質末端基と反応して分子を架橋し、不溶性生成物を生成させる。関わる蛋白質基には、アミノ、イミノ、アミド、ペプチド、ヒドロキシル、カルボキシルおよびスルフヒドリルが挙げられる。NH2およびNHなどの類似の基の間で一般にメチレンブリッジも形成されるが、ブリッジは水中での洗浄によって可逆性であると考えられる。ホルムアルデヒドなどの一部の架橋剤は防腐剤である。
【0038】
好ましい架橋剤は、C1〜C6アルカナールまたはC1〜C8アルキレンジアルデヒドなどのアルデヒドである。好ましいアルデヒド架橋剤は、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドまたはブチルアルデヒドであり、ホルムアルデヒドは最も好ましい。
【0039】
非イオン洗浄剤などの洗浄剤は、分散剤として、また蛋白質およびメンブレン成分を可溶化するために用いて細胞凝集を減少させる。好ましい洗浄剤は、トリトンX−100、ノニデットP40、イゲパルCa−630、トゥイーン85、トゥイーン80およびトゥイーン65である。
【0040】
緩衝液は、溶液を約4〜約7のpHに維持し、運搬用の媒体をもたらす。好ましい緩衝液は、周知の緩衝液のトリスである。本発明によると、緩衝液は、核蛋白質および一種以上の容量オスモル濃度維持剤を沈殿させる固定剤を含んでもよい。好ましい核蛋白質沈殿剤は、赤血球を溶解させる溶血剤としても機能する酢酸である。一般に、酢酸は約0.2%〜約2.0体積%の範囲で存在する。緩衝液中の酢酸濃度の増加につれて溶血が起きる。好ましい容量オスモル濃度維持剤は、一般に約0.1%〜約0.2重量%の範囲のデキストロース、および一般に約0.7%〜約0.8重量%の範囲の塩化ナトリウムである。
【0041】
粘液溶解剤は、痰、気管支胞洗液、胃洗液などの粘液検体から粒子単層を調製する際に用いるために本発明の固定剤組成物中に含有される。本発明において用いようとする粘液溶解剤の例には、ジチオトレイトール(DTT)、アセチルシステイン、ブロムヘキシン、カルボシステイン、ドミオドール(domiodol)、レトステイン(letosteine)、リソチーム、メチステイン(mecysteine)、ヒドロクロリド、メスナ(mesna)、ソブレロール(sobrerol)、ステプロニン(stepronin)、チオプロニン(tiopronin)およびチロキサポール(Tyloxapol)が挙げられる。好ましい粘液溶解剤は、一般に0.1〜1.0グラム%の範囲で用いられるジチオトレイトール(DTT)またはアセチルシステインである。好ましい範囲は0.2〜0.5%である。DTTは、理想的にはスルフヒドリル基を保護するのに適する水溶性試薬である。DTTは、細胞膜に容易に浸透し、その低い酸化還元電位によって蛋白質の酸化を防止する。DTTは、モノチオールを還元状態に維持し、ジスルフィドを定量的に還元する。
【0042】
好ましい実施形態において、前述した活性固定剤成分は、蒸留水などの好適な溶媒に溶解することが可能であり、この溶液は、その後、当業者に対して明らかであるような多くの方式で固定剤として用いることができる。例えば、固定剤溶液は、検査場所に輸送または運搬される組織のサンプルを保存するために用いることができる。このプロセスにおいて、液密シールを有する小バイアルまたはジャーは本発明の試薬で満たされ、組織サンプルは、後続の処理を行うことができるエリアに到達するまでサンプルを保存するために、試薬含有バイアルに入れられる。水または他の希釈剤も約80〜約0体積%の量で用いられる。配合物の重要な化学的および物理的特性を変えない、どの好適な希釈剤も用いることができる。
【0043】
本発明の固定剤を用いて、研究用に調製される組織は、公知のいずれかの慣用法で、例えば、パラフィンの使用、切開装置、染色、スライド上への取り付け、または顕微鏡検査または他の検査の前に利用される他の一般的な工程により、組織研究のために調製することができる。本発明は、固定剤溶液を用いる多くの公知の組織学的手順において利用できる安全で便利で有効な固定剤溶液をこうして提供する。
【0044】
本発明は、生物液、生理液および環境液などの流体を収集し、遠心分離を用いずに流体から必要な物質を取り出し、かつそれを診断し試験する、装置および方法も包含する。本発明の好ましい実施形態において、粒子状物質は収集場所で収集される。本発明の最も好ましい実施形態において、粒子状物質は、一般に所定の空間配列において単層中に収集される。
【0045】
本発明はまた、好ましくは固定撹拌機などの周りでサンプル容器を回転させることによりサンプル中の粒子状物質を分散させることを含む装置および方法と合わせて用いられる前述した固定剤組成物を含む。
【0046】
本発明はまた、流体、代表的には生物液を収集し処理するための改善された装置と合わせて用いられる前述した固定剤組成物である。ここで前記装置は、収集場所、液体から粒子状物質を分離するためのメンブレン、多孔性支持体、フィルターハウジングを開けて後続の処理のためにフィルターメンブレンを露出する時にメンブレンを多孔性支持体上に保持するように追加の表面張力をもたらし、好ましくは多孔性支持体の周辺付近に配置された貫通穴を少なくとも一つもつ多孔性支持体、収集チャンバを通る少なくとも二つの流体流路を確立する多孔性手段(porous arrangements)、収集された粒子状物質を所定のパターンで配列する多孔性手段座部、同心チャンネルを備える収集チャンバ、一つ以上の弾性部材を備えるチャンネル、一つ以上の弾性部材を備えるチャンバ座部、柱を備えるチャンバ座部または基部、所定の一つ以上の表面改良部を備えるチャンバ座部、収集場所上で粒子状物質の所定の空間配列を促進する要素を一つ以上備える座部(seat)、およびチャンバを通る流体の流れを増す構造体、の一つ以上を備える粒子状物質収集チャンバを備える。
【0047】
本発明の固定剤組成物と合わせて用いるための装置は、収集チャンバ内に収集された検体のために形成されかつ/または収集チャンバ内に収集された検体を混合するようにした構造体を備えることも可能である。構造体の例には、回転可能なカバーまたは回転するカバーの一部を備える収集チャンバ、収集容器に関係しながら移動可能なカバーまたはカバー部分、および検体を混合する一つ以上の要素を備え収集容器内に延びるチューブなどが挙げられるが、それらに限定されない。カバーは、液密シールにおいてカバーの一部にぴったり係合する部分を備えることも可能である。カバーはまた、液密であるが流体密でないシールにおいてカバーの一部にぴったり係合する部分を備えることが可能である。
【0048】
本発明の組成物、装置および方法は、手持ち式マニュアルシステム(hand-held manual system)または構造体、部分的自動化システムまたは構造体あるいは完全自動化システムまたは構造体内に形成することが可能か、又はこうしたシステムまたは構造体と合わせて用いることが可能である。
【0049】
本発明はまた、本発明による装置を用いてサンプルを処理すると共に装置中の収集場所で粒子状物質を収集することによる、顕微鏡検査用のサンプルの調製を含む。
【0050】
本発明はまた、収集容器内にサンプルを収集し、収集要素上に物質を収集し、および収集要素上に収集された物質を顕微鏡スライド等に移すことからなる、物質を分析する方法を含む。好ましくは、両方の収集工程は同じ装置内で行われる。
【0051】
本発明の好ましい実施形態において、検体カップは、液体検体を収集するためのチャンバ、および流体中の粒子状物質を分離し、分離された粒子状物質を収集ゾーン中に収集するための、前記チャンバと連通している粒子状物質分離チャンバまたはモジュールを備える。本発明の最も好ましい実施形態において、分離された粒子状物質は、収集ゾーンで単層中に収集される。本発明の好ましい実施形態は、粒子状物質分離チャンバと連通している中空チューブも含む。より好ましくは、中空チューブは、検体を混合する、および/または検体中の粒子状物質を分散させる手段を備える。手段の例には、撹拌機、フィン、ブラシ、綿棒、ブルームまたはスパチュラなどが挙げられるが、それらに限定されない。本発明の好ましい実施形態は、ブラシを備えるチューブを含む。ブラシの例は、本願に引用して援用される米国特許第4,759,376号において開示されている。
【0052】
本明細書において用いられる「サンプル」とは、粒子状物質などの固体物質と組み合わせたあらゆる流体を意味し、サンプル中の粒子状成分の特定または存否を確立する目的のためにサンプルから粒子状成分を収集することが望ましいことがある。一般に、サンプルの流体成分は液体である。しかし、流体は、空気または気体であってもよい。例として、尿などの生物液中の癌細胞または特定の蛋白質の存否を決定することが望ましいことがある。もう一つの例において、エレクトロニクス産業において用いられる超純水中の分子異物などの汚染物質の性質を評価することが望ましいことがある。流体の他の例には、ほんのわずかを挙げただけでも血液、髄液、羊水などの体液、気管支洗液、痰、細針吸引液、地下水、工業処理流体、電子または透析流体が挙げられるが、それらに限定されない。処理される流体のタイプによって本発明を限定するべきではないと考えている。
【0053】
本明細書において用いられる粒子状物質とは、好ましくは細胞診、血液診または微生物診によって、収集および評価が可能である流体中のあらゆる物質を意味する。粒子状物質の例には、細胞または細胞断片、細菌、血液成分、蛋白質、分子、ポリマー、ゴム、安定剤、酸化防止剤、促進剤、シリコーン、アルキッド(alkyds)、チオコール(thiokols)、パラフィン、熱可塑性樹脂、細菌、殺虫剤および除草剤が挙げられるが、それらに限定されない。高分子物質の特定の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレングリコール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリスルフィド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリウレタンおよびナイロンが挙げられるが、それらに限定されない。環境汚染物の特定の例はビスフェノールAである。生物物質の特定の例には、転移癌細胞と通常癌細胞との間の区別を含む癌細胞、蛋白質、核酸または抗体などが挙げられる。処理される物質のタイプによって本発明を限定するべきではないと考えている。
【0054】
本発明による細胞収集装置および/または固定剤組成物は、どの生物液のためにも用いることができる一方で、それはパップ塗抹試験(Pap smears)のための尿およびその関連細胞から試験サンプルを調製するために特に有用である。細胞学における細胞変化の可視化のために最も広く用いられた染色法は、パパニコロー(Papanicolaou)染色手順である。婦人科および非婦人科用途の両方のために用いられる染色法は、ブルー核染色法と、オレンジ、レッドおよびグリーン細胞質対比染色法から基本的に構成される。核染色法は、正常および異常細胞に関連した染色パターンを実証する一方で、細胞質染色法は細胞起源を指示するのを助ける。この手順の成功は、核ディテールおよび細胞分化の明確化を含む多くの要因を観察することが可能であることに帰しうる。この染色手順はまた、眼に対して極めて快適である多色調製をもたらし、場合によって眼精疲労を減少させる。
【0055】
処理される物質のタイプによって本発明を限定するべきではないと考えている。本発明の最も好ましい実施形態において、流体は尿であり、粒子状物質は細胞である。
【0056】
本発明の組成物および方法はまた、一旦細胞が適切な緩衝液によって溶血されると、DNAプローブおよび染色体分析を実施するために、生物液からの新鮮細胞および/または微生物の単離および収集を可能にする。
【0057】
本明細書において用いられる「連通のために適応された」、「連通している」、あるいは類似の用語は、当該技術分野の専門家によって周知されている通り、システムを通る流体の流れを確立するためのあらゆる手段、構造体または方法に関連する。構造体の例は、引用した特許の図に示されている。例えば、コンジットは、もう一つのコンジットに嵌め込まれたコネクターを受けるようにした、あるいは前記コネクターに接続されるようにしたコネクターをもつことが可能である。本明細書において用いられるコネクターは、もう一つのコネクターへのジョイントを形成するために、あるいはもう一つのコネクターにそれ自身を接合するために用いられるあらゆる構造体を意味する。これらのコネクターまたは結合具は、装置、アセンブリーまたはシステムの種々の要素を通る流体流路を確立する。代表的な結合具には、ルアー型、ねじ型、摩擦型などの嵌め合い結合具、あるいは互いに接着されるコネクターが挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書において用いられる「係合するようにした」、「係合」、「係合する」または類似の用語は、互いに対してまたは互い内で整列、噛み合う、嵌め込むまたは接近して寄り掛かることが可能な相捕的な構造体に関連する。構造体の例は、上述したコネクターを含む。
【0058】
本発明はまた、流体から粒子状物質を取り出すと共に細胞サンプルあるいは細菌サンプルまたは血液サンプルなどの粒子状物質を顕微鏡スライドに移す方法を含む。現在利用できる方法と異なり、メンブレン濾過を使用すると、重なりが最小で顕微鏡スライド上に均等に細胞を載せる方法をもたらす。これによって、明瞭な観察と最適の診断精度が見込まれる。
【0059】
その後、多孔性媒体は、顕微鏡スライドに相対して押し付けられるため、粒子状物質をスライド上で収集しつつ収集場所上に粒子状物質収集物を移すことが可能である。これによって、メンブレン中の穴の妨害も処理要件に起因する遅延もなく専門家は細胞診を細胞で行うことが可能になる。
【0060】
細胞ディテールが固定に応じて決まるので、細胞をスライド上に載せた直後に固定することが好ましい。調製と固定との間の遅れが長すぎると、細胞に乾燥の作用を受けさせることがあり、それは細胞構造に対して有害でありうる。さらに、空気乾燥人工産物は、後続の染色結果に悪い影響を及ぼしうる。例外は、固定工程として空気乾燥を用いるライトギムザ(Wright Giemsa)染色法で細胞を染色する時である。
【0061】
本発明のもう一つの実施形態において、細胞の単層を収集場所上に直接固定することができる。これは、上述したように細胞収集装置の収集場所上に細胞の単層を先ず載せ、その後アルコールまたはアセトンなどの固定剤を含有する溶液を細胞収集装置に通すことにより行うことができる。
【0062】
種々のタイプの多孔性手段を本実施形態のそれと互換可能に用いることができることに留意すべきである。ポリカーボネートメンブレンは本発明の細胞収集装置用に特に適する一方で、他の多孔性メンブレンも適する。多孔性メンブレンの例は、当該技術分野において周知されており、米国特許第5,471,994号および同第5,301,685号において開示されている。両方は本願に引用して援用する。
【0063】
患者サンプルから単一スライドを作製する、単一患者サンプルから多数スライドを作製する、あるいは多数患者サンプルから多数スライドを作製することは本発明の範囲内に包含される。患者サンプルを単一ショット(single shot)で、バッチで、あるいは連続法で処理できると考えている。他の染色用途のための追加のスライドは容易に調製することができる。例えば、免疫細胞化学または現場−ハイブリッド形成(in-situ hybridization)などの、より新しい方法によるヒト乳頭腫ウィルス試験は、追加のスライド上で行うことができる。腫瘍遺伝子産物試験または他の免疫細胞化学試験が開発されるにつれて、より多くのスライドを必要としうる。これらの試験が必要としうる様々な固定を本手順に容易に組み入れることができる。調製は一つのやり方のみでスライドを固定することを必要とするものではないからである。
【0064】
細胞の実質的にすべての形態に対して、この同じスライド調製手順を用いることができる。さらに、完全に封じ込まれた使い捨て成分を使用すると生物災害の懸念に対処できる。究極的には、改善された細胞解釈をもたらす改善された細胞提供は、より矛盾のない信頼できる患者診断を提供することにより細胞学の役割を広げうる。
【0065】
細胞学において細胞変化の可視化のために最も広く用いられた染色法は、パパニコロー染色手順である。婦人科および非婦人科用途の両方のために用いられるこの染色法は、ブルー核染色法と、オレンジ、レッドおよびグリーン細胞質対比染色法から基本的に構成される。核染色法は、正常および異常細胞に関連した染色パターンを実証する一方で、細胞質染色法は細胞起源を指示するのを助ける。この手順の成功は、核ディテールおよび細胞分化の明確化を含む多くの要因を観察することが可能であることに帰しうる。この染色手順はまた、美しい多色調製をもたらし、場合によって眼精疲労を減少させる。
【0066】
本発明の組成物および方法は、組織検体を保存するためのみでなく、細胞検体、血液検体および微生物検体などの粒子状物質を調製するために特に適する。
【0067】
実施例
実施例1. 固定剤配合物
以下の固定剤組成物を製造した。40%アルコール(メタノールおよびイソプロパノール)、2.2%アセトン、1.8%ポリエチレングリコール(PEG)、0.7%ホルムアルデヒド、1%グリセロール、0.02%ノニデットP40、および54%トリス緩衝液(pH7.4〜7.8)。すべての量はおよその体積%である。
【0068】
多様な細胞検体調製技術または装置と合わせて上の固定剤溶液を用いた。それらの技術または装置として、米国特許第5,471,994号、米国特許第5,301,685号、1997年8月4日出願の米国特許出願(USSN)第08/905,833号、1997年11月4日出願のUSSN08/963,873、1998年3月13日出願のUSSN09/042,005、1998年4月1日出願のUSSN09/053,010、USSN08/963,873、PCT/US98/16349、USSN09/050,010、PCT/US98/17524、USSN09/185,606およびPCT/US98/23222において開示されたものが挙げられる。実施例1の固定剤溶液は、人工産物の量が最小であると共に組織の迅速浸透を示し、こうして固定された組織の染色は、優れた組織および細胞ディテールを示す。
【0069】
実施例2. 細胞調製
1. 検体収集容器に本発明の固定剤組成物を半分満たす。細胞を含有する検体を固定剤組成物入り容器に入れる。
2. 細胞検体を固定剤組成物と共に激しく攪拌して、検体を固定剤と完全にブレンドする。
3. 細胞検体の細胞が分散されない場合、検体を均質化してもよい。約2000〜4000回転/分(RPM)、好ましくは約3000RPMで回転するメカニカルフィンを用いて均質化を行うことができる。モノゲン・モノプレップG(MonoGen Monoprep G:登録商標名)の底のフィンがこの機能を遂行する。あるいは、5〜10秒以下にわたって高速でブレンダーを用いることができる。斑点および細い糸が検体中に見える場合、追加の10〜15秒にわたり検体をブレンダーに戻すことができる。過剰のブレンドを避けること。
4. 後続の処理の前に少なくとも15分にわたり細胞を固定させるべきである。後続の処理には、細胞単層の調製および細胞染色のための当該技術分野で周知の方法が挙げられる。実施例1に記載したものなどの種々の細胞調製装置を用いることができる。
【0070】
実施例3. 細胞保存溶液および粘液溶解剤溶液
以下の固定剤および粘液溶解剤組成物を製造した。40%アルコール(メタノールおよびイソプロパノール)、2.2%アセトン、1.8%ポリエチレングリコール(PEG)、0.7%ホルムアルデヒド、1%グリセロール、0.02%ノニデットP40、54%トリス緩衝液(pH7.4〜7.8)。すべての量はおよその体積%である。DTTを0.2〜0.5グラム%の範囲で添加する。この溶液はモノレックス(MonoLex:登録商標名)と呼ばれている。モノレックス溶液を1:1の比で検体に添加する。検体および粘液溶解固定剤溶液を約1分にわたり攪拌し、次いで、約30分にわたり培養した後、約1分にわたり再び攪拌する。後続の処理には、粒子単層の調製および細胞染色のための当該技術分野で周知の方法が挙げられる。実施例1に記載したものなどの種々の細胞調製装置を用いることができる。
【0071】
実施例4
細胞ディテールが固定に応じて決まるので、頚部検体などのためにスライド上に載せた直後に、あるいは細胞単層の調製前のどちらかで細胞を固定することが好ましい。調製と固定との間の遅れが長すぎると、細胞に乾燥の作用を受けさせることがあり、それは細胞構造に対して有害でありうる。さらに、空気乾燥人工産物は、後続の染色結果に悪い影響を及ぼしうる。例外は、固定工程として空気乾燥を用いるライトギムザ染色法で細胞を染色する場合である。
【0072】
本発明のもう一つの実施形態において、細胞の単層を収集場所上に直接固定することができる。これは、上述したように細胞収集装置の収集場所上に細胞の単層を先ず載せ、その後本発明の固定剤を含有する溶液を細胞収集装置に通すことにより行うことができる。
【0073】
単一患者サンプルから多数検体を作製することは本発明の範囲内に包含される。他の染色用途のための追加のスライドは容易に調製することができる。例えば、免疫細胞化学または現場−ハイブリッド形成などの、より新しい方法によるヒト乳頭腫ウィルス試験は、追加のスライド上で行うことができる。腫瘍遺伝子産物試験または他の免疫細胞化学試験が開発されるにつれて、より多くのスライドを必要とすることがある。これらの試験が必要としうる様々な固定を本手順に容易に組み入れることができる。本発明は一つのやり方のみでスライドを固定することを必要とするものではないからである。
【0074】
細胞の実質的にすべての形態に対して、この同じスライド調製手順を用いることができる。さらに、完全に封じ込まれた使い捨て成分を使用すると生物災害の懸念に対処できる。究極的には、改善された細胞解釈をもたらす改善された細胞調製は、より矛盾のない信頼できる患者診断を提供することにより細胞学の役割を広げうる。
【0075】
本発明の説明において、本発明の好ましい実施形態および例示的な利点を述べてきた。しかし、本発明の本開示に精通している当業者は、クレームにおいて定義したような本発明の範囲を逸脱せずに多くの他の修正、変形および翻案をなしうることを認めることができる。

Claims (18)

  1. アルデヒド架橋剤を0.2〜4.0容量%、ポリオールを0.5〜2.0容量%、洗浄剤を0.01〜0.05容量%アルコールの混合物を35〜45容量%、アセトンを2.0〜3.0容量%、ポリエチレングリコールを1.0〜3.0容量%、及び緩衝液を含む細胞および組織固定剤組成物。
  2. 前記アルデヒドがC1〜C6アルカナールまたはC1〜C8アルキレンジアルデヒドである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記アルデヒドがグルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドおよびブチルアルデヒドから成る群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記ポリオールがエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ソルビトールおよびマニトールから成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記洗浄剤が非イオン洗浄剤である、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記非イオン洗浄剤がトリトンX−100、ノニデットP40、イゲパルCa−630、トゥイーン(登録商標)85、トゥイーン(登録商標)80およびトゥイーン(登録商標)65から成る群から選択される、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記緩衝液が溶液を約4〜約7の間のpHに維持する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記緩衝液がトリス緩衝液または燐酸緩衝化生理食塩水から成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  9. 核蛋白質沈降剤または溶血剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記核蛋白質沈降剤または溶血剤が酢酸である、請求項9に記載の組成物。
  11. 容量オスモル濃度維持剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記容量オスモル濃度維持剤がデキストロースおよび塩化ナトリウムから成る群から選択される、請求項11に記載の組成物。
  13. アルコールの混合物がメタノール及びイソプロパノールを含む、請求項1に記載の組成物。
  14. メタノール濃度が約30容量%であり、イソプロパノール濃度が約10容量%である、請求項13に記載の組成物。
  15. 粘液溶解剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記粘液溶解剤がジチオトレイトールまたはアセチルシステインである、請求項15に記載の組成物。
  17. アルコールの混合物がエタノールを含む、請求項1に記載の組成物。
  18. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の組成物の有効量で検体を固定することを含む、細胞検体、血液検体、微生物検体または組織検体を保存する方法。
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