JP3718327B2 - 4サイクルエンジンの冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、4サイクルエンジン、特に手持ち式の噴霧機、刈払機等に搭載されて使用される小型4サイクルエンジンの冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
草木向けの噴霧機や刈払機(トリマー)に代表される手持ち式作業機は、作業者が不自由な姿勢をとることなく作業できることが要求される。これにより、作業機の駆動源であるエンジンにはどんな角度に傾けても安定して作動する能力が要求される。2サイクルエンジンはピストンの上昇時に発生する負圧を利用して潤滑用のオイルを燃料と共にエンジン内部に吸入し各可動部の潤滑を行う機構を有するため、自由な角度で使用可能な構造が容易に実現される。従って、上記の作業機には傾斜性能に優れ小型軽量な2サイクルエンジンが広く使用されてきている。一方、一般の4サイクルエンジンは、設計・加工技術等の進歩により小型軽量なものは製作できるが、クランク室下部に設けられた油溜部(オイルパン)にオイルを貯留させ、そこから跳ね上げたりポンプで汲み上げることで各可動部の潤滑を行う機構を採用しているため、基本的には正立させて使用せねばならない。すなわち、この4サイクルエンジンの潤滑機構が2サイクルエンジンに比して劣った傾斜性能を4サイクルエンジンが有する要因となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2サイクルエンジンは排気ガス中の炭化水素が多い、騒音が大きい等の問題を有しており、近年の排気ガス浄化等の観点から、排気ガス特性が良好でかつ低騒音な4サイクルエンジンの手持ち式作業機への利用が要請されており、自由な角度で作業できるように傾斜性能に優れた4サイクルエンジンの開発が望まれている。この傾斜性能に優れた4サイクルエンジンは、密閉的な構造となることから熱が発散されにくく、各部の熱バランスを調整することが課題となるが、積極的に外部から空気を導入することでエンジンの内部冷却を行う機構を設ければ、エンジン内での良好な熱バランスが長期間維持され、より滑らかなエンジン動作が実現される。
【0004】
本発明はこうした点を鑑みてなされたもので、その目的はどのような傾斜状態でも確実にエンジンが内部冷却される4サイクルエンジンの冷却装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、以下に示す冷却装置をその手段として構成する。
【0006】
すなわち、請求項1に係る4サイクルエンジンの冷却装置は、クランク室近傍に設けられた油溜部がクランク室と仕切られた油溜室として構成され、この油溜室がいかなる傾斜状態にあってもその開口部が油溜室に貯められたオイルの油面より上方になるように構成され、油溜室が負圧となった際に外部から油溜室に空気を導く第1空気導入手段と、これと同様に、傾斜状態にかかわらず開口部が油溜室の油面より上方になるよう構成され、クランク室が負圧となった際に油溜室からクランク室の方向へ空気を送る第2空気導入手段と、油溜室からクランク室へのオイルの供給ルートの途中に設けられ、前記の第2空気導入手段からの空気とオイルとを混合する混合手段とを備えている。
【0007】
かかる構成の冷却装置によれば、傾斜状態にかかわらず、温度の低い外気を第1空気導入手段を介して油溜室に取り入れ、冷却用ブロアによって冷却を受ける油溜室から第2空気導入手段及び混合手段を介してクランク室に導くことで、クランク室を内部冷却することが可能である。
【0008】
次に、請求項2に係る4サイクルエンジンの冷却装置では、請求項1の第1空気導入手段と第2空気導入手段が、油溜室の内部において3次元空間内の概ね中央位置で開口して構成されている。
【0009】
こうした構成によれば、油溜室がいかなる傾斜状態にあっても、簡単な構成で油溜室に適量貯められたオイルの油面より開口部が上方に配置される。
【0010】
また、請求項3に係る4サイクルエンジンの冷却装置では、上記の第1空気導入手段と第2空気導入手段が、可撓性を有する管体と、オイルに浮き開口部を油面より上方になるよう支持するフロートとを備えている。
【0011】
かかる構成の冷却装置によれば、貯留されたオイルの量にかかわらず、油溜室がいかなる傾斜状態にあってもオイルの油面より開口部が上方に配置される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の冷却装置を備えた4サイクルエンジンの正面断面図、図2、及び図6はそれぞれ図1のA−A線及びB−B線における断面図である。
【0013】
図1に示した4サイクルエンジンEは、左側面にエアクリーナ2及び気化器4、右側面に排気マフラ6を配置して構成されており、シリンダヘッド10が頂部に設けられたシリンダブロック12とクランクケース14とで形成され、さらにクランクケース14の側方に設けられた油溜室18を有している。この油溜室18は本発明の特徴的な構成を有しており、クランクケース14とは、別体のケースとして形成され、クランク室16近傍に設けられていて全体として密閉した空間となっている。
【0014】
また、図1及び図2に示したように、油溜室18には、第1空気導入手段である第1空気導入管20、第2空気導入手段である第2空気導入管22及びオイル吸入部60が設けられている。第1空気導入管20及び第2空気導入管22は、図1に示したように油溜室18内の3次元空間内略中央位置で開口しており、油溜室18に貯留されたオイルが必要量を超えない範囲であれば、油溜室18はいかなる傾斜状態においても第1空気導入管20あるいは第2空気導入管22を通じて外部に油漏れしない構成を有している。
【0015】
第1空気導入管20はエアクリーナ2内に開口してその一端が設けられ、その他端が油溜室18内の上記所定位置に配されている。第2空気導入管22はその一端が油溜室18内の上記所定位置に開口して配され、その他端は油溜室18からクランク室16の下方へ延在している。
【0016】
図1又は図2に示したオイル吸入部60は、例えばゴム材のような弾性材を用いた容易に撓む所定長さの管体62により形成されており、その先端には錘64が設けられている。すなわち、この錘64の重さにより常に鉛直下方に撓む構成となっている。これにより、オイル吸入部60の先端は、油溜室18がいかなる傾斜状態にあっても常に適量溜まったオイルの油面下に存在する。オイル吸入部60の管体62及び錘64の材質は耐油性、耐熱性を有するものが好適である。このオイル吸入部60の管体62の他端は、後述のオイルミキサ72の下端に連通されている。
【0017】
シリンダブロック12とクランクケース14とは図2に示したようにベアリング24、26を介して軸線を水平方向に設けたクランク軸28を支承している。このベアリング24、26はシールドの無い、いわゆる開放型の玉軸受であり、図3に示したようにボール26a間に設けられた空隙26bを通してオイル又はオイルミストの通過が可能とされている。
【0018】
図1に示したように、クランク軸28のクランクピン28bにコンロッド29を介して連接するピストン30は、シリンダブロック12の内部に設けられたシリンダ12aに摺動自在に嵌装されている。
【0019】
また、図2に示したように、クランク軸28はその右端部にリコイルスタータ30及びその左端部に冷却用ブロア32を同軸に嵌装して有している。送風して熱を奪う目的から冷却用ブロア32は、クランク軸28の回動により回転運動を行ってシリンダブロック12及びクランクケース14、更に油溜室18及び後述の混合部ケース74に外気を送る機能を有している。
【0020】
シリンダ12aの頂壁には、上記の気化器4及び排気マフラ6にそれぞれ連なる吸気ポート34及び排気ポート36が形成されると共に、これらを開閉する吸気バルブ35及び排気バルブ37が挿設されている。これらバルブを駆動するバルブ駆動部40は、クランク側スプロケット42、チェーン44、カム側スプロケット46、カムシャフト48等の部品により構成されている。これらバルブ駆動部40の各構成要素は、シリンダヘッド10内に形成された動弁室50及びこの動弁室50とクランク室16とを連通させるようにシリンダブロック12とクランクケース14の側部に形成された連通路52に配設されている。
【0021】
油溜室18とクランク室16との間には、オイルミキサ72、ミキサ室76及びボール式チェックバルブ78を備えた混合手段70が設けられている。
【0022】
オイルミキサ72は、図1に示したように鉛直方向に長手となるよう立設された略円筒形状であって、上記のオイル吸入部60からクランク室16に連通したオイルミスト通路72a及び後述するミキサ室76からオイルミスト通路72aに連通した空気通路72bを備えている。オイルミキサ72の周囲はクランク室16下面と混合部ケース74とによって仕切られたミキサ室76が設けられており、油溜室18に連通した第2空気導入管22の一端がこの混合部ケース74の側部に連通接続されている。
【0023】
上記空気通路72bは、略鉛直に設けられたオイルミスト通路72aの通路径に対し、約1/2〜1/3の直径を有する空気通路72bが12本略水平方向に設けられている。このように、空気通路72bがオイルミスト通路72aよりも小径の一つ又は複数の通路によって構成されている場合には、オイルミスト通路72aに所定の流速を有するオイルが流れた際に、空気を空気通路72bからオイルミスト通路72aに吸い込むという効果が効率的に発揮され、空気通路72bを通してオイルミスト化に十分な空気が導入される。
【0024】
オイルミキサ72の上部には、オイルミスト通路72aの開閉手段として、図4に示したチェックボール78a、スプリング78b、スプリング押さえ78cを有するボール式チェックバルブ78が配設されている。スプリング押さえ78cとチェックボール78aとの間に弾装されたスプリング78bはチェックボール78aを下方に付勢し、付勢されたチェックボール78aはオイルミキサ72上部に設けられたテーパ面72cに押さえ付けられて、クランク室16が正圧時にはオイルミスト通路72aを閉鎖している。スプリング78bの付勢力は、クランク室16が所定分負圧となった際、チェックボール78aがクランク室16側に吸引されて上昇しオイルミスト通路72aを開くように予め定めておく。
【0025】
スプリング押さえ78cはその平面図である図5に示したように4個又は複数の押さえ爪78dを有しており、押さえ爪78dの設けられていない空間は、オイルミキサ72からクランク室16に連通している。なお、本実施の形態では、上記押さえ爪78dを有するスプリング押さえ78cをクランクケース14と別体に設けてあるが、一体形成してもよい。
【0026】
このように構成された混合手段70によってクランク室16を経て動弁室50に送られたオイルを油溜室18に戻すため、図2に示したように、動弁室50の側部に一端が連通接続され他端が油溜室18に連通されたオイル戻し管80がシリンダブロック12及びクランクケース14の側方に配設されている。
【0027】
また、クランク室16底部に溜まったオイルを油溜室18に戻すため、クランク室16底部に穿設された孔82a、図6に示した混合部ケース74の上面に設けられた溝82b及び混合部ケース74の側面に設けられた管体82cから構成されたオイル戻し通路82が設けられている。このオイル戻し通路82の管体82cは、上記のオイル戻し管80の途中位置で連通接続されている。
【0028】
このように構成した本実施の形態の動作は以下の通りである。図1は、4サイクルエンジンEを搭載した手持ち式作業機の姿勢により、エンジン本体の動弁室50を上方に向けて傾斜状態にない、いわゆる正立位置での使用状態を示している。このとき、クランク室16、油溜室18及び動弁室50には潤滑用のオイルが適量溜まっている。油溜室18のオイル吸入部60の先端はオイル中に没している。
【0029】
この4サイクルエンジンEを作動させると、ピストン30の昇降運動によりクランク室16に圧力変化が生じる。すなわち、ピストン30の上昇行程ではクランク室16が減圧され負圧状態となり、下降行程ではクランク室16が昇圧されて正圧状態となる。
【0030】
また、4サイクルエンジンEはその作動により熱を発生させるが、この発熱に対しシリンダブロック12、クランクケース14等の表面からの放熱と、冷却用ブロア32によるシリンダブロック12、クランクケース14、油溜室18及び混合部ケース74への積極的な冷却が行われている。
【0031】
クランク室16が負圧になることで、ボール式チェックバルブ78のチェックボール78aがスプリング78bの付勢力に打ち勝ってオイルミキサ72のテーパ面72cから離れ上昇する。これにより、オイルミキサ72に設けられたオイルミスト通路72aが開かれ、クランク室16と油溜室18との差圧から油溜室18に貯留されたオイルがオイル吸入部60の先端から吸引され、所定の流速をもってオイルミスト通路72aに流入する。
【0032】
このオイルのオイルミスト通路72aへの流入の際、所定の流速を有するオイル流れが空気通路から空気をオイルミスト通路72aに吸い込むという作用を引き起こし、ミキサ室76に貯められた空気が空気通路72bを介してオイルミスト通路72aに吸引される。この吸引作用がミキサ室76を負圧にし、新たに第2空気導入管22から温度の低下した油溜室18内の空気をミキサ室76に導いてミキサ室76を冷却する。
【0033】
油溜室18は、ミキサ室76に空気を送ることで大気圧に比して圧力が低下することから、第1空気導入管20を通じてエアクリーナ2側から空気が導入される。このとき、エンジンからの熱伝播等により温度の上昇した油溜室18は、上記の冷却用ブロア32による冷却作用に加え、エアクリーナ2側から温度の低い新気を導入することにより冷却される。
【0034】
上記のオイルミスト通路72aでは、油溜室18から吸引されたオイルとミキサ室76から吸引された空気が混合されオイルミストとなって、負圧によりクランク室16に導入されクランク室16内に拡散する。温度の低い空気とオイルとが混合したオイルミストは、クランク室16に導入されることによりエンジン内部の温度を低下させる。
【0035】
このオイルミスト化は、クランク室16内が所定の負圧状態にある限り連続して行われるが、クランク室16底部からオイル戻し管80に連通して設けられたオイル戻し通路82より、クランク室16の昇圧時にオイル又はオイルミストが油溜室18方向に戻されるので、クランク室16にオイルが過剰に貯留されることはない。従って、クランク室16でのオイルの溜まり過ぎを防ぎつつ動弁室50へ適量のオイル(オイルミスト)を供給することが可能であり、過剰供給による動力損失を防ぐことができる。
【0036】
続いて、ピストン30が下降行程に入り、クランク室16が正圧となる。クランク室16が正圧になることで、ボール式チェックバルブ78のチェックボール78aはこの圧力とスプリング78bの付勢力とによりオイルミキサ72のテーパ面72cに当接せられる。従って、オイルミキサ72のオイルミスト通路72aが閉鎖され、油溜室18からクランク室16へのオイルミスト導入が停止される。
【0037】
そして、クランク室16に導入されたオイルミストは、昇圧された空気と共に上記ベアリング26の空隙26bを通して連通路52へと送られる。
【0038】
連通路52に送られたオイルミストは正圧により動弁室50に圧送されると共にバルブ駆動部40の各部品を潤滑する。カムシャフト48、吸気バルブ35、排気バルブ37等の位置まで送られ潤滑を行ったオイル又はオイルミストは、動弁室50の側部に設けられたオイル戻し管80を通って油溜室18に戻される。一方、動弁室50の余剰空気は、ブリーザ管(図示せず)を通じてエアクリーナ2内に開放される。
【0039】
次に、4サイクルエンジンEの作動中その姿勢を変化させ、図7に示したようにエンジン本体の動弁室50を下方に向けて倒立位置で使用したり、或いは図8に示したようにエアクリーナ2及び排気マフラ6を上下方向に向けた傾斜位置で使用した場合においても、潤滑用のオイル又はオイルミストが上述の正立位置での使用と同様に4サイクルエンジンEの内部を潤滑する。このとき、油溜室18内に配された第1空気導入管20及びの第2空気導入管22の開口部は、所定量貯留されたオイル中に没することなく、常に油面の上方に位置している。
【0040】
更に、図9に示したようにエンジン本体のクランク軸28を上下方向に向けた傾斜位置で使用した場合にも第1空気導入管20及び第2空気導入管22の開口部は、油面の上方にあってオイル中に没することがない。
【0041】
これら図示から判断されるように、4サイクルエンジンEがどのような傾斜状態にあっても温度の低い油溜室18内の空気が温度の高いクランク室16に導入され確実にエンジンの内部冷却が行われる。
【0042】
第2の実施の形態では、図10に示したように、上記の第1空気導入管20と第2空気導入管22が、可撓性のある管体から構成され、更に、オイルより比重が軽くオイルに浮き、第1空気導入管20と第2空気導入管22の開口部を油溜室18に貯留されたオイルの油面より上方になるよう支持するフロート90を備えている。
【0043】
フロート90は、図示のように第1空気導入管20と第2空気導入管22を1個でまとめて支持するものの他、空気導入管毎に1個ずつ設けられてもよい。
【0044】
このように構成した第2の実施の形態では、4サイクルエンジンEの作動中その姿勢を変化させて傾斜を強くした場合でも、貯留されたオイルの量にかかわらずフロート90が常に油面上に浮き、第1空気導入管20と第2空気導入管22の開口部をオイルに浸らせずに油面の上方に位置させる。
【0045】
従って、第1の実施の形態と同様に、4サイクルエンジンEがどのような傾斜状態にあっても温度の低い油溜室18内の空気がクランク室16に導入され確実にエンジンの内部冷却が為される。
【0046】
なお、本発明は上記各実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、第1空気導入管20と第2空気導入管22が連続一体の空気導入管として形成され、油溜室18の3次元空間内略中央位置において空気の出入りが可能な開口部を有する構成であってもよい。また、図では本発明に係る冷却装置がOHC形式の4サイクルエンジンに用いられたものを示したが、OHV形式等の4サイクルエンジンに使用されてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる4サイクルエンジンの冷却装置によれば、どのような角度に傾斜させても確実にエンジンが内部冷却されるという優れた効果を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る冷却装置を備えた4サイクルエンジンの正面断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本実施の形態に係る冷却装置を備えた4サイクルエンジンのベアリングの概略構成図である。
【図4】本実施の形態に係る冷却装置のボール式チェックバルブの概略構成図である。
【図5】本実施の形態に係る冷却装置のボール式チェックバルブにおけるスプリング押さえの平面図である。
【図6】図1のB−B断面図である。
【図7】4サイクルエンジンの動弁室を下方に向けた傾斜状態での潤滑説明図である。
【図8】4サイクルエンジンのエアクリーナ及び排気マフラを上下方向に向けた傾斜状態での潤滑説明図である。
【図9】4サイクルエンジンの駆動軸及びクランク軸を上下方向に向けた傾斜状態での潤滑説明図である。
【図10】第2の実施の形態に係る冷却装置の第1空気導入管及び第2空気導入管の概略構成図である。
【符号の説明】
E 4サイクルエンジン
12 シリンダブロック
14 クランクケース
16 クランク室
18 油溜室
20 第1空気導入管
22 第2空気導入管
32 冷却用ブロア
70 混合手段
90 フロート
Claims (3)
- 冷却用ブロアによりシリンダブロック、クランクケース及びクランク室近傍に設けられクランク室に供給するオイルを貯留する油溜部を冷却する4サイクルエンジンの冷却装置において、
前記油溜部が前記クランク室と仕切られた油溜室として構成され、
前記油溜室の傾斜状態にかかわらず常に開口部が前記油溜室の油面より上方に存在するように構成され、前記油溜室が負圧となった際に外部から前記油溜室に空気を導入する第1空気導入手段と、
前記油溜室の傾斜状態にかかわらず常に開口部が前記油溜室の油面より上方に存在するように構成され、前記クランク室が負圧となった際に前記油溜室から前記クランク室方向へ空気を送る第2空気導入手段と、
前記油溜室から前記クランク室への前記オイルの供給ルート途中に設けられ前記第2空気導入手段からの空気をオイルと混合する混合手段と、
を備えることを特徴とする4サイクルエンジンの冷却装置。 - 前記第1空気導入手段及び前記第2空気導入手段は、
前記油溜室内の3次元空間内略中央位置で開口して構成されることを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジンの冷却装置。 - 前記第1空気導入手段及び前記第2空気導入手段は、
可撓性を有する管体と、
オイルに浮き前記開口部を油面より上方になるよう支持するフロートと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジンの冷却装置。
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