JP3717299B2 - ケーブル被覆除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ケーブルなどのケーブルのケーブル心線上に形成された被覆層を除去するケーブル被覆除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のケーブル被覆層の除去は、例えば以下に示す方法で行われていた。即ち、図6(a)に示すように、薄い板状の2枚の切断刃(図示されず)を被覆層2の厚さ相当に送り込ませ、切り込ませた状態でケーブル1周上を360°回転させ、被覆層2の円周上に線状の切れ目4を入れる。次いで、被覆層2の除去すべき長さ(例えば30cm程度の接続処理に要する長さ)の離れたところの円周上に同様に線状の切れ目5を入れる。次いで、切断刃の向きを変えて、切断刃をケーブル1の軸方向に平行に移動させて、円周上の切れ目4から切れ目5まで直線状の2本の切れ目6、6を軸対称に入れる。そうすると、図6(b)に示すように、半円筒状に切断された被覆層部分2aを取り除くことができ、ケーブル1中間部にケーブル心線3が露出した被覆除去部を形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のケーブル被覆層の除去方法には以下のような問題があった。即ち、図7に示すように、切断刃7が被覆層2の下部まで送り込まれた適正な状態(a)に対して、切断刃7が送り込み不足の状態(b)では、切断作業を繰り返す必要が生じる。また、切断刃7の送り込み過多の状態(c)では、ケーブル心線3を損傷させる。
被覆層除去のための切断刃の送り込みの程度は、ケーブルの種類により相違し、また、同種のケーブルでも製造時の被覆層厚さのばらつきにも影響される。従って、被覆層除去の都度、切断刃の送り込みの程度を適正な状態にする必要がある。
従来は、この切断刃の送り込みの程度は作業者の熟練度に頼っており、正確な送り込みを行うことが困難であるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたもので、ケーブル心線上に被覆層を形成したケーブルを該ケーブルを軸として相対的に回転可能に、かつその軸方向に相対的に移動可能に把持するケーブル把持手段と、直交する2方向に幅広の所定幅を切削する刃部を有し、前記ケーブル把持手段に取り付けられてケーブルを軸として相対的に回転、または軸方向に相対的に移動するケーブルの被覆層を切削する切削刃部材と、前記ケーブル把持手段に把持されたケーブルに対して、前記切削刃部材の突出高さを調節可能に、かつ、前記直交する2方向の刃部の一方向の刃部をケーブルの円周方向に向くように、また、他方向の刃部をケーブルの軸方向に向くように切削刃部材を保持する切削刃部材保持部とを備えたことを特徴とするケーブル被覆除去装置である。ここで、幅広の所定幅を切削する刃部とは、溝状の切削跡の底部を目視可能で、切削深さ状態を目視で確認できるだけの広さの幅を有する刃部ということである。
【0005】
本発明のケーブル被覆除去装置をケーブルを軸として相対的に回転させ、ケーブルの円周方向の被覆層を切削すると、刃部が幅広であるため、切削跡が帯状になり、切削跡の状態を目視で確認することができる。従って、切削跡の状態を目視で確認しながら、切削刃部材の突出高さを調節し、被覆層を円周方向に切削していくと、被覆層が除去されてケーブル心線が露出する時点を容易に確認することができる。そのときの切削刃部材の突出高さを適正な状態として切削すると、ケーブル心線に損傷を与えることなく、被覆層を除去することができる。
また、直交する2方向に幅広の刃部を有する切削刃部材は、直交する2方向の一方向の刃部をケーブルの円周方向に向くように、また、他方向の刃部をケーブルの軸方向に向くように切削刃部材保持部で保持されている。従って、上述のようにして円周方向の切削のために適正な状態に切削刃部材を保持すると、そのままの状態で刃部の向きを変えることなく、切削刃部材をケーブルの軸方向に相対的に移動させることにより、ケーブル心線に損傷を与えることなく、軸方向に帯状に被覆層を作業性よく切削、除去することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1、2、3はそれぞれ、本発明にかかるケーブル被覆除去装置の一実施形態の正面説明図、その左側面説明図および右側面説明図である。
図1、2、3において、11、12はそれぞれV溝11a、12aを有する固定把持体および可動把持体であって、ケーブル把持手段を構成する。固定把持体11は側板13に固定されている。また、可動把持体12は側板13に設けられた上下方向の長穴13aに沿ってスライド可能に、留めネジ14により側板13に固定される。ケーブル1を把持する際には、ケーブル1の外径に応じて可動把持体12を側板13に対してスライドさせて、留めネジ14で固定する。
【0007】
15は固定把持体11上に設けられた切削刃部材保持部である。切削刃部材保持部15は切削刃部材16を固定把持体11を貫通してV溝11aから突出するように保持する。切削刃部材16のV溝11aから突出する高さは、調整ネジ17で調整可能になっている。
【0008】
切削刃部材16は、図4、5に示すように、切削状態が目視で確認できる幅広の刃部18、19を直交する2方向に有し、刃部18がケーブル1の円周方向を向くように、また、刃部19はケーブル1の軸方向を向くように切削刃部材保持部15で保持されている。
切削刃部材16の端面は円筒に沿うよう凹面をなしている。即ち、その刃部18は直線状をなして、相対的に軸の回りに回転するケーブル1の被覆層2を円周方向に帯状に切削する。また、刃部19は円弧状の凹状をなしており、相対的に軸方向に移動するケーブル1の円筒状の被覆層2を軸方向に帯状に効率よく切削する。
【0009】
本実施形態のケーブル被覆除去装置を用いて、張架されたケーブルの被覆層を以下の手順で除去する。即ち、
1)先ず、図1、2に示すように、充分に広げられたV溝11a、12a間にケーブル1を挿入し、次いで、可動把持体12を上方にスライドさせて、V溝11a、12aでケーブル1をその軸の回りに相対的に回転可能に、かつその軸方向に相対的に移動可能に把持し、可動把持体12をその位置で留めネジ14で側板13に固定する。
2)次いで、図4に示すように、調整ネジ17を回して切削刃部材16を突出させ、刃部19をケーブル1の被覆層2に当接させる。この状態から刃部19をさらに徐々に突出させて被覆層2に切り込ませながら、張架されたケーブル1の軸方向に所定の距離だけ往復させ、刃部19で帯状に被覆層2を軸方向に切削し、切削部20を設ける。切削し、ケーブル心線3が露出して確認されたら、刃部19の向きを変えずに、突出した切削刃部材16をもとの位置に戻す。
3)次いで、図5に示すように、再度、切削刃部材16を突出させ、刃部18を切削部20の端部に当接させる。この状態から刃部18をさらに徐々に突出させて被覆層2に切り込ませながら、張架されたケーブル1の軸の回りにケーブル被覆除去装置を回転させて、被覆層2を帯状に円周に切削し、切削部21を設ける。切削部21は切削部20の両端に設ける。切削部21の切削状態は、固定把持体11および可動把持体12の側面に設けられたスリット11b、12b(図2に示す)から目視して確認することができる。そうして、ケーブル心線3が露出したところで円周方向の切削を終了する。
4)次いで、上記円周方向の二箇所の切削部21間の被覆層2の端部を治具でつかみ、ケーブル1から剥がす。
【0010】
上述のように、本実施形態のケーブル被覆除去装置を用いると、作業者の熟練度に頼ることなく、目視で被覆層2の除去状態を確認することができるので、ケーブル心線3に損傷を加えることなくケーブルの被覆層2を除去することができる。また、切削刃部材16の刃部18、19の向きをかえることなく、円周方向および軸方向の切削ができるので、作業性がよい。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ケーブル心線に損傷を加えることなく、また、作業性よく被覆層を除去することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケーブル被覆除去装置の一実施形態の正面説明図である。
【図2】図1の左側面説明図である。
【図3】図1の右側面説明図である。
【図4】上記実施形態によるケーブルの軸方向の被覆層除去の説明図である。
【図5】上記実施形態によるケーブルの円周方向の被覆層除去の説明図である。
【図6】(a)および(b)は、従来のケーブル被覆層の除去方法の説明図である。
【図7】従来のケーブル被覆層の除去方法の問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 ケーブル
2 被覆層
2a 被覆層部分
3 ケーブル心線
4、5、6 切れ目
7 切断刃
11 固定把持体
11a、12a V溝
12 可動把持体
13 側板
13a 長穴
14 留めネジ
15 切削刃部材保持部
16 切削刃部材
17 調整ネジ
18、19 刃部
20、21 切削部
Claims (1)
- ケーブル心線上に被覆層を形成したケーブルを該ケーブルを軸として相対的に回転可能に、かつその軸方向に相対的に移動可能に把持するケーブル把持手段と、
直交する2方向に幅広の所定幅を切削する刃部を有し、前記ケーブル把持手段に取り付けられてケーブルを軸として相対的に回転、または軸方向に相対的に移動するケーブルの被覆層を切削する切削刃部材と、
前記ケーブル把持手段に把持されたケーブルに対して、前記切削刃部材の突出高さを調節可能に、かつ、前記直交する2方向の刃部の一方向の刃部をケーブルの円周方向に向くように、また、他方向の刃部をケーブルの軸方向に向くように切削刃部材を保持する切削刃部材保持部と
を備えたことを特徴とするケーブル被覆除去装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP05757298A JP3717299B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | ケーブル被覆除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05757298A JP3717299B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | ケーブル被覆除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11262126A JPH11262126A (ja) | 1999-09-24 |
JP3717299B2 true JP3717299B2 (ja) | 2005-11-16 |
Family
ID=13059574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05757298A Expired - Lifetime JP3717299B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | ケーブル被覆除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1998
- 1998-03-10 JP JP05757298A patent/JP3717299B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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