JPS5812502Y2 - ケ−ブル絶縁体剥取り工具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ケーブル絶縁体剥取り工具に係り、特に架橋
ポリエチレンケーブル端末の絶縁体を鉛筆状に削り取る
のに好適するケーブル絶縁体剥取り工具に関する。

架橋ポリエチレンケーブルは一般には導体上に内部半導
電層、架橋ポリエチレン絶縁体、外部半導電層、遮蔽層
、シース等を順次設けてなる。

このようなケーブルの接続、終端処理等を行う場合、端
部の導体が先ず口出しされて露出され、この後、絶縁体
を□鉛筆状に削り取る所謂ペンシリングを行っている。

従来、このペンシリングをするために種々の剥取り工具
が考案されているが、刃物を保持するホルダーを外径の
異なるケーブル導体とケーブル絶縁体とを同時に把持す
る機構としなければならないことから、この把持部構造
が複雑であり、部品点数も多くなり高価になるなどの欠
点があった。

本考案は、上記の欠点を解消すべくなされたもので、構
造簡単で安価なケーブル絶縁体剥取り工具を提供するこ
とを目的とする。

本考案は、例えば６６００ Ｖの架橋ポリエチレンケー
ブルのごとき比較的肉厚の薄い絶縁体を有するプラスチ
ックケーブルを鉛筆状に削る場合に適している。

以下、本考案を図示した実施例につき説明する。

図において、１，２は対向配置されたｌ対の把持体であ
り、相対向面にケーブル把持溝３，４を有している。

これらの把持体１，２はケーブル把持溝３．４を挾む両
側に配置されたねじ棒５，６により連結されている。

一方の把持体２の中間部には把持体軸方向に長い刃物が
配備されている。

把持体１゜２の各ケーブル把持溝３，４の一端に、削成
すべきケーブル８の導体９を挾持しうるＶ形溝１０が、
他端にケーブルの絶縁体１１を挾持しうる■形溝１２が
それぞれ設けられている。

刃物７を取付けている把持体２の中間部に刃物取付面１
３が設けられ、同面の上方に貫通孔１４が設けられてい
る。

この貫通孔は後述する切削屑排出孔として機能する。

刃物取付面１３は把持体２の外方に延びる突出部１５の
上面に設けられており、この側縁には刃物７を他方の把
持体１側に進退移動させるときの案内となる側壁１６が
設けられている。

また刃物取付面１３にはねじ孔１７が穿設されている。

刃物７はねじ孔１７に螺合された止めねじ１８により固
定されている。

刃物７のねじ挿通孔１９は把持体２の長さ方向に直角の
方向に長い長孔に杉皮されている。

刃物７の刃部７ａは把持体１，２に把持されたケーブル
８側面に対して傾斜するよう所定の勾配が設けられてい
る。

ねじ棒５は一方の把持体１には遊嵌し、他方の把持体２
には螺合している。

また他のねじ棒６はねじ棒５と相対関係にされており、
即ち、把持体２には遊嵌し、他方の把持体１には螺合す
るように取付けられている。

ねじ棒５，６はそれぞれ把持体１．２の外方に延びてお
り、この延びた部分５ａ、６ａが後述する把手として機
能する。

次に、上記構成の剥取り工具の使用方法につき説明する
。

先ず止めねじ１８を緩めて刃物７を可動状態とした後、
把手５ ａ 、６ ａを回転して両把持体１．２の間隔
を適当に拡げ、第１図に想像線で示したように予じめ導
体９を露出したケーブル８に挿入し、把手５ａ、５ａを
回転して両把持体１，２でケーブル８を挾持するように
する。

このとき、把持体の■形溝１０により導体９を、他方の
Ｖ形溝１２により絶縁体１１をそれぞれ挾持する。

次に刃物７の刃先７ｂが導体９外面にほぼ接触するよう
に、刃物７を側壁１６に沿って摺動し、止めねじ１８で
固定する。

以上で準備完了するので、第２図の状態で工具を時計方
向に回転すれば、刃物７がケーブル絶縁体１１端末部を
鉛筆状に削ることができる。

この際、絶縁体１１の切削屑は刃物取付面上方に設けた
孔１４から排出されるので、スムーズな切削を行ないう
る。

以、１、本考案による工具は、内面にケーブル導体及び
絶縁体を挾持するＶ形溝を有する１対の把持体をねし棒
により連結し、一方の把持体の中間部に刃先の長い刃物
移動可能に取り付けた構造としたことにより構造簡単で
安価に製作することができ、またねじ棒を操作して両把
持体の間隔を開閉することにより導体断面積の異なる数
種類のプラスチックケーブルの絶縁体剥取りに適用でき
る等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるケーブル絶縁体剥取り工具の一実
施例を示す平面図、第２図は同正面図、第３図は同側面
図、第４図は同実施例の分解斜・視図である。 図中、１，２は把持体、３，４はケーブル把持溝、５，
６はねし棒、７は刃物、９はケ・−プル導体、１０．１
２は■形溝、１１はケーブル絶縁体、１４は切削屑排出
孔である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 対向配置され、相対向面にケーブル把持溝を有する
   １対の把持体と、これらの把持体の、ケーブル把持溝を
   挾む両側に着脱自在に装着されて両把持体を連結するね
   し棒と、一方の把持体の中間部に他方の把持体側に進退
   可能に配設された、把持体軸方向に長い刃物とを備え、
   一対の把持体の各ケーブル把持溝の一端にケーブル導体
   を挾持しうるＶ形溝、他端にケーブル絶縁体を挾持しう
   る■形溝をそれぞれ設け、両把持体を連結するねし棒を
   、一方の把持体には遊嵌し他方の把持体には螺合するよ
   うに配設したことを特徴とするケーブル絶縁体剥取り工
   具。 ２ 刃物を取付けた把持体の刃物取付面の上方に切削屑
   排出孔を設けた実用新案登録請求の範囲第１項記載のケ
   ーブル絶縁体剥取り工具。