JP3717166B2 - パイプ支持バンドの仮止め具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁面、天井面等に沿って配設されるパイプを抱持支承するパイプ支持バンドの仮止め具に関し、詳しくは、パイプを抱持する2つ割バンド本体の一対の取付片部で足部材を挟み込み、ボルト、ナットで両者を固着するパイプ支持バンドの仮止め具に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1は、本出願人が先に提案したパイプ支持バンド用仮止め具の一例を示すものである。この従来技術によれば、マンション等の高層建築物の壁面等に沿って、縦樋等のパイプを配設するに際し、基部が互いにヒンジ結合された2つ割りのバンド本体をパイプの周体に抱持させ、各バンド本体の先端に形成された取付片部を、壁面等に取付けられた足部材を挟み込むように重合させ、且つ後記する仮止め具を添装して、これらを一体的にボルト・ナットで締結することにより壁面等への配設がなされる。
【0003】
上記仮止め具は板金材等からなり、一方の取付片部の片面に添装される取付ベースと、その上下端部から垂直に延設された互いに並行な上下一対の片部とより構成される。この片部には一方の取付片部及び他方の取付片部にそれぞれ係止する2種の係止爪を備え、また、取付ベースには取付片部に開設されたボルト用貫通孔に対応する位置に、開口径がボルト軸部の山径よりやや小さく且つ遠心方向の切込み部を備えたボルト係止用孔が設けられている。
【0004】
このような仮止め具を用いて、上記バンド本体によりパイプを建屋の壁面等に配設する場合、予め、取付ベース側の上記係止爪を一方の取付片部に係止させて取付ベースをこの取付片部の片面に添装させ、ボルトを取付ベースに形成された上記ボルト係止用孔に圧入させると共に取付片部に開設された貫通孔に貫挿させておく。次いで、壁面等に取付けられた上記足部材の貫通孔(長孔)に上記ボルトを挿通させ、パイプの周体に2つ割りバンド本体を抱持させる。そして、他方の取付片部を、上記もう一方の係止爪に係止させつつ、この取付片部に開設された貫通孔に上記ボルトを貫挿させ、該ボルトにナットを螺合させて上記締結固着がなされる。
【0005】
上記のような仮止め具を用いたパイプの配設作業においては、取付ベースに形成されたボルト係止用孔の開口径がボルト軸部の山径より小さくされているから、このボルト係止用孔及び上記貫通孔にボルトを貫挿させた状態では、その抜けが防止され、作業中ボルトから手を離しても、ボルトが抜け出して落下するような懸念がない。
【0006】
また、片部に形成された2種の係止爪により、足部材を挟みこんだ状態で両バンド本体の取付片部が重合状態に維持されるから、ナットの締付前においてバンド本体から手を離してもバンド本体が外れることがない。したがって、作業者は両手がフリーとなり、パイプを抱持しながらのボルト・ナットの締付作業を効率よく行うことができる。特に、マンション等の高層建築物の危険な高所作業を伴う建築現場においては、このような作業性の良さは安全性の点でも極めて高く評価されている。
【0007】
【特許文献1】
特許第3364468号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この種のパイプ支持バンドの仮止め具は、ボルト・ナットの締付作業が完了するまでは極めて有効なものであるが、締付作業後は不要となり、仮止め具の利用価値はなくなってしまう。このような不要となった仮止め具を施工後も放置しておくと、見映えが悪いばかりでなく、雨水が溜まりやすくなり、錆の発生や劣化が促進されるという問題がある。
【0009】
特に、片部の先端部や先端に形成された係止爪などのはみ出た部分は、施工後、一般の人が引っ掛ける懸念があり、安全を配慮したパイプ支持バンドの仮止め具の提案が望まれていた。
【0010】
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、作業中のボルトの抜け落ち防止を図ることができることに加えて、施工後の仮止め具の安全性の向上を図ることができるパイプ支持バンドの仮止め具を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、パイプを抱持する2つ割バンド本体の一対の取付片部で建屋に固設される足部材を挟み込み、この一対の取付片部及び足部材にはボルトの軸部を挿通する1以上の貫通孔が各々開設され、ボルト及びナットで一対の取付片部を足部材に固着するパイプ支持バンドの仮止め具であって、一方の取付片部の片面に添装される取付ベースと、この取付ベースの添装状態で上記貫通孔に対応する位置に形成されたボルト係止用空所と、取付ベースの上端及び/又は下端から略垂直方向に延設され、他方の取付片部に係止する係止爪を設けた片部とよりなり、片部には、取付ベースを取付片部と共にボルト及びナットにより足部材に固着した後、該片部の先側を取付片部の外側面に折曲展装し得る折曲促進部を形成したことを特徴とする。
【0012】
即ちこの構成によれば、片部の折曲促進部から先の部分を、手やハンマーなどで容易に折り曲げて突出部分をなくすことができ、その結果、手等を引っ掛ける懸念がなく、また見映えもシンプルとなる。更に雨水の溜まり部分が少なくなって、錆の発生や劣化の促進も少なくなる。
【0013】
請求項2〜4では、ボルト係止手段であるボルト係止用空所が各種態様の孔部、切欠き部によって形成されている。
【0014】
請求項2の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1における上記ボルト係止用空所がボルト係止用孔部によって形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、上記ボルト係止用空所は、取付ベースの側辺部より切り欠かれ上記添装状態で上記貫通孔に対応する位置にまで延びるボルト係止用切欠部によって形成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、上記ボルト係止用空所は、取付ベースに形成されたボルト挿通孔と、このボルト挿通孔に連なり上記添装状態で上記貫通孔に対応する位置にまで延びるボルト係止用長孔部とによって形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、折曲促進部が取付ベースの肉厚を線状に薄肉とする溝によって形成されたものであることを特徴とする。これにより、折曲促進部から先の部分を容易に折り曲げることができる。
【0018】
請求項6の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、折曲促進部は、取付ベースの幅を実質的に狭める切込みによって形成されたものであることを特徴とし、折り曲げの容易性を高めるようにしたものである。
【0019】
請求項7の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、折曲促進部は、取付ベースの幅を実質的に狭める小孔によって形成されたものであり、折り曲げの容易性を高めるようにしたものである。
【0020】
請求項8の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至7のいずれかにおいて、折曲促進部が、溝、切込み及び小孔のいずれかの組合せからなることを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、片部は、取付ベースの上端及び下端から、略並行に各々延設された一対の上片部及び下片部で構成されていることを特徴とし、これにより、他方の取付片部を上下の係止爪で係止し、その仮止めを確実にできる。
【0022】
請求項10の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至9のいずれかにおいて、片部には、取付ベースとにより上記一方の取付片部を把持する第2の係止爪が更に設けられていることを特徴とする。したがって、取付ベースを一方の取付片部に添装する際、この第2の係止爪が一方の取付片部に係止され、取付ベースが一方の取付片部から外れ落ちることを防止できる。
【0023】
請求項11の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至10のいずれかにおいて、ボルト係止用空所の外側にボルト頭部の廻り止め部が形成されていることを特徴とする。これによれば、ナットを締め付ける際に、ボルトの頭部が廻り止め部によりその回動が規制され、いわゆる共廻りが生じないから、ナットを回転操作するだけで足部材を挟み込んだ一対の取付片部を容易且つ素早く締め付けでき、作業効率を更に高めることができる。
【0024】
請求項12の発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具は、請求項1乃至11のいずれかにおいて、取付ベースの取付片部又は足部材添装面側に隆起突部が形成されていることを特徴とする。このような隆起突部は、ボルト係止用空所の周辺部分に形成することが望ましく、ボルト・ナットにより締結したとき、この隆起突部が取付ベースと取付片部間或いは取付ベースと足部材間に存在することになるから、締結時の締付力によりこの隆起突部に圧縮力が作用する。したがって、その反力が皿ばね或いはスプリングワッシャのような機能を奏し、ボルトの緩みを抑制する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具の実施形態を図面に基づき説明する。図1は本発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具を用いたパイプ固定要領を示す分解斜視図、図2は本発明に係る仮止め具の第1の実施形態を示す斜視図、図3は同取付要領を示す縦断面図である。
【0026】
図1におけるパイプ支持バンドAは、一般的な従来品であり、図中想像線で示すパイプPを抱持すべく、基部がヒンジピン10を介して結合され開閉する2つ割バンド本体1、1の先側一対の取付片部11、11で、基端を建屋の壁面等に固定した足部材2の足本体21を挟み込み、両者をボルト3とナット4で締結固着するようにしている。一対の取付片部11、11には、互いに対応する位置に、ボルト3の軸部31を挿通する2個の貫通孔12、12が開設され、足部材2の足本体21には、ボルト3の軸部31を挿通する貫通孔としての長孔22が開設されている。
【0027】
パイプ支持バンドAは、図1のようにパイプPの周体に2つ割バンド本体1、1をして抱持され、一対の取付片部11、11を足部材2の足本体21を挟み込むようにして重合させ、ボルト3及びナット4により取付片部11、11が足部材2に締結・固着されるが、この締結・固着の際に本発明の仮止め具5が使用される。
【0028】
図例の仮止め具5は、ばね鋼、ステンレス板、アルミ板、銅板等の板金材からなり、取付片部11、11の一方の片面に添装される取付ベース50と、この取付ベース50に上記2つの貫通孔12、12と対応する位置に形成されたボルト係止用孔部(ボルト係止用空所)51、51と、この取付ベース50の上端及び下端から略垂直方向に延設され、他方の取付片部11に係止する係止爪52a、52aを先端に設けた片部52、52とにより基本的に構成されている。
【0029】
上記ボルト係止用孔部51、51の開口縁部には、内径がボルト軸部31の山径よりやや小さい短筒部53、53がボルト挿通方向に突設されている。また、片部52、52の取付ベース50側に、取付ベース50が添装される取付片部11に係止する第2の係止爪52b、52bが切起こし形成されている。更に、取付ベース50には、ボルト係止用孔部51、51の近傍位置にボルト頭部32の側辺に当接するボルト3の廻り止め部54…が折曲げ形成されている。
【0030】
このような仮止め具5を用い、パイプ支持バンドAによりパイプPを建屋の壁面(不図示)に配設する要領について、図1及び図3に基づき説明する。先ず、図3(a)に示すように、仮止め具5のボルト係止用孔部51にボルト3の軸部31を挿通させる。この場合、ボルト係止用孔部51の開口縁部に突設された短筒部53の内径は、ボルト軸部31の山径よりやや小さくされているから、ボルト3はボルト係止用孔部51に叩き込むように圧入される。ボルト係止用孔部51には鋭利なエッジ部等が存在せず、短筒部53がガイド筒として機能するから、この圧入の際にねじ山部が損耗するようなことがない。しかも、ボルトの挿通状態においては、短筒部53の拘束作用によってボルト3が抜け落ちることがない。
【0031】
次いで、図1のようにパイプPの周体に仮抱持させた2つ割バンド本体1、1の一方の取付片部11に、仮止め具5を係止させる。即ち、図3(b)に示すように、取付片部11に開設された貫通孔12にボルト3の軸部31を挿通させながら、第2の係止爪52b、52bを押し開くようにして取付ベース50を取付片部11の片面側に添装させる。この状態では、取付ベース50の裏面と弾性復元した第2の係止爪52b、52bとにより、取付片部11が挟まれるようになり、仮止め具5は手離しても脱落する懸念なく取付片部11に安定的に係止される。この状態で施工現場等に持ち運ばれる。
【0032】
更に、図3(c)に示すように、足部材2の長孔22にボルト3の軸部31を挿通させ、引き続き、他方の取付片部11をその貫通孔12にボルト3の軸部31を挿通させながら、係止爪52a、52aを押し開くようにして足本体21の片面側に添装するよう押し込む。この状態では、係止爪52a、52aが、弾性復元して、上記他方の取付片部11の外面側に当接するよう位置するから、この取付片部11及び足本体21が外れることがなく、取付片部11、11及び足本体21の重合状態が維持される。
【0033】
なお、他方の取付片部11を重合させる作業において、上記2つ割バンド本体1、1の一方が上下にずれていることがあるが、このような場合でも、ボルト3の軸部31が短筒部53による支持部を支点として揺動が許容されているから、ボルト軸部31の貫通孔12への誘導がし易く、作業が効率的になされる。
【0034】
上記のように重合状態を維持した状態で、図3(c)に示すように、ナット4をボルト3の軸部31に螺装締結がなされる。この場合、取付片部11、11及び足本体21は、仮止め具5およびボルト3により重合状態が維持されており、しかもボルト3の頭部32が廻り止め部54に当接してその廻り止め(共廻り止め)がなされているから、作業者は、その両手をパイプPの抱持とナット4の締付操作に供することができ、極めて安全且つ効率的にその作業を行うことができる。
【0035】
上記のような締結作業によって、パイプ支持バンドAはパイプPを抱持し、この先側の取付片部11、11が足本体21を挟み込むように足部材2に締結固着される。ボルト3及びナット4による締結状態では、上記短筒部53が取付ベース50と取付片部11との間に挟圧状態で介在されることになるから、この隆起突部としての短筒部53の復元反力により、皿ばね或いはスプリングワッシャのような機能が発現され、取付片部11、11及び足本体21の強固な緊合重合状態が維持される。なお、このような皿ばね等の機能を更に助長させる為に、取付ベース50の取付片部11添装側面に隆起突部を形成することも望ましい。
【0036】
図4は、ボルト係止用孔部51及び短筒部53の概略的説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)にけるX−X線断面図、(c)はその変形例を示す。図4(a)(b)において、ボルト係止用孔部51の開口縁部に突設された短筒部53は、内径が先行縮径するテーパー状に形成されており、その最小内径dがボルトの山径よりやや小さく設定されている。
【0037】
このようにテーパー状に形成されていると、ガイド機能が付加され、ボルトの圧入挿通の際の作業性が向上する。この短筒部53には放射状の切込部(スリット)53aが複数周方向に略等間隔で形成されている。この切込部53aは、ボルトの圧入の際、短筒部53の壁部が拡開するのを助長し、ボルトの圧入挿通をし易くするもので、このような線状のものに限らず、星形や花形に形成することも可能である。
【0038】
図4(c)は、短筒部53が直状であることを示し、その内径dがやはりボルトの山径よりやや小さく設定されている。この例の場合は、図4(b)のようなテーパー状のものに比べボルトの挿入ガイド機能はやや劣るが、同様に好ましく採用される。このような短筒部53は、仮止め具5を板金加工により製する場合はバーリング加工によって形成される。
【0039】
図5(a)(b)(c)は、上記ボルトの廻り止め部54の変形例を示す。図5(a)の廻り止め部54aは、取付ベース50に2条の切込みを入れ、絞り加工によりブリッジ状に隆起させたものである。図5(b)の廻り止め部54bは、取付ベース50に切起こし加工を施し舌片状に形成したものである。図例の廻り止め部54bは斜めに切起こされたものであるが、取付ベース50に対して略垂直に切起こされたものであってもよい。また、図5(c)の廻り止め部54cは、取付ベース50の上下辺部を断面半円形の突状に曲成したものである。
【0040】
これら廻り止め部54a、54b、54cは、ボルト係止用孔部51にボルトを挿通した状態では、ボルト頭部の側部が当接し、ナットの螺装締結作業時において、ボルトの共廻りを阻止するべく機能する。図例ではいずれも上下一対形成した例が示されているが、いずれか一方のみとすること、或いは3個以上設けることも可能である。形状も図例のものに限定されず他の形状も採用可能である。
【0041】
図2において、2点鎖線で示す部分55、55は、上記ボルト3及びナット4による締結後、上下片部52、52を含んで破断除去する為に形成された破断促進部を示す。本発明に係る仮止め具5は、上記のように取付片部11、11をボルト3及びナット4により足部材2に重合固着させる際に、文字通りこれら部材同士を仮止めする為に用いられるもので、元来重合固着後は不要とされるものである。しかも、その構造上、特に上下の片部52、52が突出するため、これに手などを引っ掛けてけがをする恐れがあり、また仮止め具5が目立ち見映えもよくない。更に、雨水が溜まり易く、錆の原因ともなり、劣化が促進されることにもなる。
【0042】
上記破断促進部55、55は、このような難点を極力払拭する為に形成されたもので、図6(a)〜(h)は、その種々の形成態様を示すものである。図6(a)の破断促進部55aは、取付ベース50の肉厚を線状に薄くする小凹溝によってその幅方向全幅に亘って形成されたものであり、図6(b)の破断促進部55bは、取付ベース50の幅方向中央部を残してこの小凹溝を形成したものである。
【0043】
また、図6(c)の破断促進部55cは、上記小凹溝と取付ベース50の両側辺部からの切込みとを併用したものであり、図6(d)の破断促進部55dは、小凹溝と穿孔とを併用したもの、図6(e)の破断促進部55eは、取付ベース50の両側辺部からの切込みのみによるものである。更に、図6(f)の破断促進部55fは、切込みと穿孔とを併用したもの、図6(g)の破断促進部55gは、楕円もしくは長円状の長孔によるもの、そして図6(h)の破断促進部55hは、多数の小穿孔によりノッチ状に形成したものを夫々示す。
【0044】
このような破断促進部55a〜hは、取付ベース50の肉厚を薄くし、或いは実質的に取付ベース50の幅を狭めるものであり、上記のように取付片部11、11をボルト3及びナット4により足部材2に重合固着させた後、上下の片部52、52を反り曲げるようにすれば、これら破断促進部55a〜hから片部52、52が破断除去される。
【0045】
したがって、上記重合固着状態においては、仮止め具5は、取付ベース50のみが残り、突出する部分が除去されるから、上記のように手等を引っ掛ける懸念がなく、また見映えもシンプルとなり、更に雨水の溜まり部分が少なくなって、錆の発生や劣化の促進も少なくなる。
【0046】
図2では、更に上下片部52、52の先側に2点鎖線で示す折曲促進部56、56が形成されている。
【0047】
ボルト3及びナット4による締結後には、上記のように仮止め具5の取付ベース50以外の部分は不要なものとなるが、特に、片部52、52の先側は、仮止め具5を取り付けた取付片部11とは別の取付片部11の外側面に突出した状態となるので、施工後そのまま放置しておけば一般人がけがをするおそれがある。
【0048】
この折曲促進部56、56は、上記破断促進部55a〜hにより片部52、52を破断除去しないまでも、上下片部52、52の先側突出部分を、他方の取付片部11の外側面に、手やハンマー等により叩き込み折曲展装させるようにしたものである。図7(a)には、片部52、52の先側を折曲展装させた状態の斜視図を、(b)には断面図を示している。図に示すように、片部52、52の先側は折り曲げられ、係止爪52aも含めて展装される。
【0049】
この折曲促進部56、56としては、図6に示す破断促進部55a〜hと同じような形成態様のもの56a〜hが採用可能である。上記と同様各部材を重合固着させた後、片部52、52の先側を殴打し、折曲促進部56、56から折曲して他方の取付片部11の外側面に展装させると、上記同様突出部分がなくなり、手等を引っ掛ける懸念がなく、また見映えもシンプルとなる。また、突出部分を切断除去するわけではないので、廃棄物も出ない。
【0050】
図8は、第1の実施形態の変形例を示し、取付ベース50の上下端から、断面半円形の突条に曲成して、上下並行に片部52、52を延設したものである。この断面半円形の突条部分54d、54dの間隔は、六角ボルト頭部の対向辺間距離に略等しいかやや大きく設定されている。
【0051】
したがって、前述と同様にボルトをボルト係止用孔部51、51に挿通し、取付片部を足部材に重合しナットにより螺装締結する際、ボルトの頭部がこの突条部分54d、54d間に嵌り込むようになるので、これによりボルトの回転が規制され、ボルトの廻り止め機能を奏することになる。
【0052】
また、この突条部分54d、54dの曲成基部55i、55iは、曲成加工の際に応力が集中するので脆くなっており、上記ナットにより螺装締結した後、片部52、52を反り曲げるようにすれば、この曲成基部55i、55iより片部52、52が破断除去可能となる。特に、ナットによる螺装締結時にボルト頭部の回転応力が突条部分54d、54dに付加され、この応力が曲成基部55i、55iに更に蓄積されるから、より破断除去がし易くなる。
【0053】
このように、曲成基部55i、55iは、上記の破断促進部と同様の機能を奏するので、この例の場合は別途破断促進部を形成することを要しないのである。その他の構成は、上記と同様であるので、共通部分には同一の符号を付し、その説明を割愛する。
【0054】
図9に示す例は、別の変形例であり、上下一対の片部52、52の先側部分が互いに開くよう折曲されて、上記パイプ支持バンドAにおける他方の取付片部11を導入し易くする為のガイド部57、57とされている。
【0055】
このようなガイド部57、57を設けると、取付片部11を導入し係止爪52a、52aに係止させて仮止めする作業がし易く、作業の合理化が図られる。また破断促進部55、55から片部52、52を破断除去する場合、このガイド部57、57が把持部となるので、摘み易く破断除去作業等の施工性が大変良好となる。その他の構成は、上記と同様であるので、ここでも共通部分には同一の符号を付し、その説明を割愛する。
【0056】
図10は、更に別の変形例であり、取付ベース50が、一方の取付片部11と足本体21との間に添装されるタイプの仮止め具5であることを示す。上記各例では仮止め具5の取付ベース50が取付片部11の外側面に添装されるが、この場合折り曲げ延設された片部52、52と取付片部11との間に雨水が溜まり易く、錆の発生の原因となり、或いは劣化を促進することが予想される。また、取付片部11の外側面にはパイプ支持バンドAの品番やメーカー名等が標示されていることが多く、この面が取付ベース50で覆われてしまうと、現場合せに支障を来たしたり、或いは商品の宣伝効果が減退したりすることにもなる。
【0057】
本例では、取付ベース50の上下端から、片部52、52の延設方向とは反対の方向に、第2の係止爪52b、52bを突出するよう設け、これにより仮止め具5を取付片部11の一方に係止するようにしている。したがって、この取付片部11の上辺部には第2の係止爪52bのみが存在し、空間部分が多くなるからこの部分に雨水等が溜まりにくくなる。また、標示等がなされる取付片部11の外側面が取付ベース50で覆われず、露出部分が多いからこの標示等が読み取れる状態に維持される。
【0058】
図11は、図10に示す仮止め具5を用いて取付片部11、11を足部材2に重合固着する要領を示す図である。この場合、先ず、一方の取付片部11の貫通孔12にボルト3の軸部31を挿通させ、次いで取付ベース50のボルト係止用孔部51及び短筒部53にボルト3の軸部31を圧入する。その後は、上記と同じ要領で足部材2の足本体21及び他方の取付片部11の夫々の長孔22及び貫通孔12にボルト3の軸部31を挿通させ、図11のように仮止め具5により取付片部11、11及び足本体21を仮止めする。そして、ナット4をボルト3の軸部31に螺装締結させ、これら部材を緊合固着状態とする。
【0059】
この仮止め具5の取付ベース50には図9に示すようにボルト係止用孔部51の近傍部に複数の隆起突部58…が形成されており、図11のようにボルト3及びナット4により螺装締結する際、この隆起突部58…が取付ベース50と取付片部11との間に介在し、両者によって挟圧されることになるから、その復元反力により、皿ばね或いはスプリングワッシャのようなボルトの緩みを防止する機能が発現され、上記緊合固着状態が長く維持される。その他の構成は上記の例と同様であるので、ここでも共通部分には同一の符号を付しその説明を割愛する。
【0060】
図12及び図13は、本発明に係る仮止め具の第2の実施形態を示すものである。図12は、本実施形態の仮止め具6の要部のみを示しており、その全体形状は省略されている。本仮止め具6は樹脂の成形品からなり、厚みのある取付ベース60には、ボルト3の軸部31を遊挿し得るボルト係止用孔部61が開設され、このボルト係止用孔部61に連なりこれと同心的にボルト頭部の収容穴62が凹設されている。更に、該収容穴62の開口周縁部には求心方向の弾性片63、63が連成されており、この弾性片63、63は、ボルト3をボルト係止用孔部61に挿通させた時には、ボルト3の頭部頂面に当接し、ボルト頭部押え部として機能するものである。
【0061】
図13は、本実施形態においてボルトを挿通させる要領を示す断面図である。取付ベース60に開設されたボルト係止用孔部61の内径は、ボルト3の軸部31の山径よりやや大とされ、ボルト軸部31はボルト係止用孔部61に抵抗なく遊挿される。また、対向する2つの弾性片63、63間の距離は、ボルト頭部32の外径(六角ボルトの場合、対向辺間距離)より小とされている。
【0062】
したがって、図13のようにボルト軸部31をボルト係止用孔部61に挿通させる際、ボルト頭部32の下面が弾性片63、63に当たるが、これに抗して更にボルト3を押し込むようにすれば、弾性片63、63が弾性変形する。そして、ボルト頭部32の下面が収容穴62の底にまで達した時には、弾性片63、63が弾性復元して、図13に示すようにボルト頭部32の頂面に当接するようになる。この状態では、ボルト頭部32が弾性片63、63により規制されるから、ボルトの抜け出しが防止される。
【0063】
なお、図12においては、ボルト頭部収容穴62の形状を円形としたが、このボルト頭部収容穴62にボルトの廻り止め手段、例えば収容穴62内に平行な壁部を設けること、或いは形状をボルト頭部の形状(六角形、四角形等)としてボルト頭部が嵌装し得るようにする等適宜採択される。また、図12は仮止め具6の要部だけを示しているが、取付ベース60には上記と同様の片部や係止爪等が形成され、上記各実施形態と同様の機能を奏するよう構成されるものである。但し、図10及び図11に示す実施形態には、その特性上本実施形態は適用されない。
【0064】
また、第1の実施形態における仮止め具5を板金材で構成する例について述べたが、これを第2の実施形態である仮止め具6と同様、樹脂の成形品により構成することも可能である。更に、建屋の壁面にパイプを配設施工する例について述べたが、天井面等に配設施工する場合にも適用され得ることは言うまでもない。
【0065】
次に、取付ベースの側辺部に切欠部を設けたタイプの仮止め具の第3の実施形態について説明する。
【0066】
図14は、パイプ支持バンドの仮止め具を用いたパイプ固定要領を示す分解斜視図である。なお、図15は本発明に係る仮止め具の第3の実施形態を示す斜視図、図16は同取付要領を示す縦断面図である。この例では、後述するボルト係止用切欠部71が、ボルト係止手段すなわちボルト係止用空所を構成する。
【0067】
図14〜16の例に示した仮止め具7は、ばね鋼、ステンレス板、アルミ板、銅板等の板金材からなり、取付片部11、11の一方の片面に添装される取付ベース70と、この取付ベース70にその側辺部から上記2つの貫通孔12、12と対応する位置にまで延びるよう切欠き形成されたボルト係止用切欠部71、71と、この取付ベース70の上端及び下端から略垂直方向に延設され、他方の取付片部11に係止する係止爪72a、72aを先端に設けた片部72、72とにより基本的に構成されている。
【0068】
上記ボルト係止用切欠部71、71の切欠幅寸法dは、ボルト軸部31の山径よりやや小さく且つ谷径よりやや大きく設定されている。片部72、72の取付ベース70側に、取付ベース70が添装される取付片部11に係止する第2の係止爪72b、72bが切起こし形成されている。また、取付ベース70には、ボルト係止用切欠部71、71の近傍位置にボルト頭部32の側辺に当接するボルト3の廻り止め部74…が折曲げ形成されている。更に、取付ベース70の取付片部11側面であってボルト係止用切欠部71、71の周辺部に複数の隆起突部78…が形成されている。
【0069】
このような仮止め具7を用い、パイプ支持バンドAによりパイプPを建屋の壁面(不図示)等に配設する要領について、図14及び図16に基づき説明する。
【0070】
先ず、図16(a)に示すように、仮止め具7のボルト係止用切欠部71にボルト3の軸部31をその切欠開口部より横移動させて係止させる。この場合、ボルト係止用切欠部71の上記切欠幅寸法dは、ボルト軸部31の山径よりやや小さく且つ谷径よりやや大きくされているから、ボルト係止用切欠部71の切欠縁部がボルト軸部31の谷部に嵌り込むように移動して、ボルト3が所定の位置に係止される。この係止によってボルト3が抜け落ちることがなく、しかもボルト3のねじ山には何等衝撃がかからないから、ねじ山部が損耗するようなことがない。
【0071】
また図15には、2点鎖線で示しているように、第3の実施形態の仮止め具7においても片部72、72には折曲促進部76が形成されており、これにより、片部72、72の先側突出部分を他方の取付片部11の外側面に、手やハンマー等により叩き込み折曲展装させることができる。
【0072】
ボルト係止手段であるボルト係止用空所は、上記に説明したボルト係止用孔部51(図1)、ボルト係止用切欠部71(図15)のものに限られず、図17に示す、いわゆるダルマ型のボルト係止用空所であってもよい。
【0073】
図17は、取付ベース80に形成されるボルト係止手段の他の実施形態を示すものであり、ボルト挿通孔83と、このボルト挿通孔83に連なり上記添装状態で取付片部11の貫通孔に対応する位置にまで延びるボルト係止用長孔部分83aとよりなる。ボルト挿通孔83の径d2はボルト軸部の山径より大とされ、また長孔部分83aの幅寸法dは、上記と同様ボルト軸部の山径よりやや小さく且つ谷径よりやや大とされている。
【0074】
したがって、ボルトの軸部をボルト挿通孔83に挿通し、その後、長孔部分83aに沿って横方向(図では左方向)に移動させると、長孔部分83aの開口縁部がボルト軸部の谷部に嵌り込み、ボルトは軸方向への抜けが阻止される状態で長孔部分83aに係止される。
【0075】
図18は、この種のボルト係止用空所83、83aを用いた実施形態であり、取付ベース80が、一方の取付片部11と足本体21と間に添装されるタイプの仮止め具8であることを示す。
【0076】
この取付ベース80には、2種の実施形態のボルト係止手段が形成されている。即ち、図における取付ベース80の右側辺部から開口幅が大きく(ボルト軸部の山径より大きく)切欠かれ81aこれに連なるボルト係止用切欠部81と、図5と同様のボルト挿通孔83及びこれに連なるボルト係止用長孔部分83aとを備える。切欠部分81aは、その開口幅がボルト挿通孔83の径と略同じとされ、形状は略半円形である。
【0077】
この場合、一方の取付片部11の貫通孔12にボルト3の軸部31を挿通させた後、取付ベース80の切欠部分81a及びボルト挿通孔83にボルト3の軸部31を挿入し、その後、仮止め具8を横移動させて、ボルト3の軸部31をボルト係止用切欠部81及びボルト係止用長孔部分83aに係止させる。
【0078】
図18の仮止め具8においても、2点鎖線で示しているように、片部82、82には折曲促進部86が形成されており、これにより、片部82、82の先側突出部分を他方の取付片部11の外側面に、手やハンマー等により叩き込み折曲展装させることができる。
【0079】
なお、以上に説明した各種の実施形態において、第2の係止爪は係止構造により不要とすることもできる。
【0080】
【発明の効果】
請求項1〜12に記載のパイプ支持バンドの仮止め具は、片部に折曲促進部を形成しているので、取付ベースを取付片部と共に足部材に固着した後、片部の先側を取付片部の外側面に、容易に折曲展装することができる。その結果、固着後の片部の突出部分がなくなり、手等を引っ掛ける懸念がなく、また見映えもシンプルとなる。更に、突出部分を切断除去するわけではないので、廃棄物も出ない。
【0081】
請求項2〜4では、ボルト係止手段であるボルト係止用空所が、ボルト係止用孔部、ボルト係止用切欠部、またはボルト挿通孔とこれに連なるボルト係止用長孔部によって形成されているので、ボルト係止が容易に行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【0082】
また、請求項5の発明のように、取付ベースの肉厚を薄くした線状溝により折曲促進部を形成すれば、ハンマー等の道具を使うことなく素手で、片部の先側を容易に折り曲げることができる。
【0083】
請求項6の発明では、折曲促進部が取付ベースの幅を狭める切込みによって形成されているので、請求項2と同様、片部の先側を容易に折り曲げることができる。
【0084】
また請求項7の発明でも、取付ベースに小孔を設けて、取付ベースの幅を実質的に狭めるようにしているので、片部の折り曲げが容易に行える。
【0085】
請求項8では、上記溝、切込み及び小孔のいずれかを組み合わせて折曲促進部を形成しているので、更に容易に折り曲げることができる。
【0086】
また更に、請求項9乃至12に記載の発明によれば、上記折曲促進部による危険防止等の効果のほかに、以下に示す効果も有する。
【0087】
請求項9では、片部が、取付ベースの上端及び下端から、略並行に各々延設された一対の上片部及び下片部で構成されているから、他方の取付片部を上、下の係止爪で係止し、その仮止めを確実にできる。
【0088】
請求項10では、片部には、取付ベースとにより一方の取付片部を把持する第2の係止爪が更に設けられているので取付ベースを一方の取付片部に添装する際、この第2の係止爪が一方の取付片部に係止され、取付ベースが一方の取付片部から外れ落ちることを防止できる。
【0089】
請求項11では、ボルト係止用空所の外側にボルト頭部の廻り止め部が形成されているので、ナットを締め付ける際に、ボルトの頭部が廻り止め部によりその回動が規制され、ナットを回転操作するだけで足部材を挟み込んだ一対の取付片部を容易且つ素早く締め付けでき、作業効率を更に高めることができる。
【0090】
請求項12では、取付ベースの取付片部又は足部材添装面側に隆起突部が形成されているので、ボルト・ナットにより締結したとき、この隆起突部が取付ベースと取付片部間或いは取付ベースと足部材間に存在することになり、締結時の締付力によりこの隆起突部に圧縮力が作用する。したがって、その反力が皿ばね或いはスプリングワッシャのような機能を奏し、ボルトの緩みを抑制する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパイプ支持バンドの仮止め具を用いたパイプ固定要領を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る仮止め具の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図3】同取付要領を示す縦断面図であり、(a)は仮止め具にボルトを挿通させた状態を、(b)は取付部片の一方に仮止め具を係止させた状態を、(c)は重合された一対の取付片部及び足部材に仮止め具を係止させた状態を夫々示す。
【図4】ボルト係止用孔部及び短筒部の概略的説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)にけるX−X線断面図、(c)はその変形例を示す。
【図5】(a)(b)(c)はボルトの廻り止め部の変形例を示す要部の斜視図である。
【図6】(a)〜(h)は、破断促進部の種々の形成態様を示す要部の平面図である。
【図7】(a)は折曲促進部で折曲展装した状態の、本発明に係る仮止め具の斜視図であり、(b)は同断面図である。
【図8】第1の実施形態の変形例を示す斜視図である。
【図9】第1の実施形態の別の変形例を示す斜視図である。
【図10】第1の実施形態の更に別の変形例を示す斜視図である。
【図11】同取付要領を示す縦断面図である。
【図12】第2の実施形態の要部を示す斜視図である。
【図13】同ボルト挿通要領を示す縦断面図である。
【図14】本発明に係る仮止め具の第3の実施形態を示したもので、この仮止め具を用いたパイプ固定要領を示す分解斜視図である。
【図15】本発明に係る仮止め具の第3の実施形態を示す斜視図である。
【図16】同取付要領を示す縦断面図であり、(a)は仮止め具にボルトを挿通させた状態を、(b)は取付部片の一方に仮止め具を係止させた状態を、(c)は重合された一対の取付部片及び足部材に仮止め具を係止させた状態を夫々示す。
【図17】ボルト係止手段の他の実施形態を示す図である。
【図18】本発明に係る仮止め具の他の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
A パイプ支持バンド
P パイプ
1 2つ割バンド本体
11 取付片部
12 貫通孔
2 足部材
21 足本体
22 長孔
3 ボルト
31 軸部
32 頭部
4 ナット
5 仮止め具
50 取付ベース
51 ボルト係止用孔部(ボルト係止用空所)
52 片部
52a 係止爪
52b 第2の係止爪
53 短筒部
54 廻り止め部
55 破断促進部
56 折曲促進部
57 ガイド部
58 隆起突部
6 仮止め具
60 取付ベース
61 ボルト係止用孔部(ボルト係止用空所)
63 頭部押え部(弾性片)
7 仮止め具
70 取付ベース
71 ボルト係止用切欠部(ボルト係止用空所)
72 片部
72a 係止爪
72b 第2の係止爪
74 廻り止め部
75 破断促進部
76 折曲促進部
78 隆起突部
8 仮止め具
80 取付ベース
81 ボルト係止用切欠部(ボルト係止用空所)
81a 切欠部分(ボルト係止用空所)
83 ボルト挿通孔(ボルト係止用空所)
83a ボルト係止用長孔部分(ボルト係止用空所)
82 片部
86 折曲促進部

Claims (12)

  1. パイプを抱持する2つ割バンド本体の一対の取付片部で建屋に固設される足部材を挟み込み、この一対の取付片部及び足部材にはボルトの軸部を挿通する1以上の貫通孔が各々開設され、上記ボルト及びナットで一対の取付片部を上記足部材に固着するパイプ支持バンドの仮止め具であって、
    一方の取付片部の片面に添装される取付ベースと、この取付ベースの上記添装状態で上記貫通孔に対応する位置に形成されたボルト係止用空所と、上記取付ベースの上端及び/又は下端から略垂直方向に延設され、他方の取付片部に係止する係止爪を設けた片部とよりなり、上記片部には、取付ベースを上記取付片部と共にボルト及びナットにより足部材に固着した後、該片部の先側を上記取付片部の外側面に折曲展装し得る折曲促進部を形成したことを特徴とするパイプ支持バンドの仮止め具。
  2. 請求項1において、
    上記ボルト係止用空所は、ボルト係止用孔部によって形成されているパイプ支持バンドの仮止め具。
  3. 請求項1において、
    上記ボルト係止用空所は、取付ベースの側辺部より切り欠かれ上記添装状態で上記貫通孔に対応する位置にまで延びるボルト係止用切欠部によって形成されているパイプ支持バンドの仮止め具。
  4. 請求項1において、
    上記ボルト係止用空所は、取付ベースに形成されたボルト挿通孔と、このボルト挿通孔に連なり上記添装状態で上記貫通孔に対応する位置にまで延びるボルト係止用長孔部とによって形成されているパイプ支持バンドの仮止め具。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    上記折曲促進部は、取付ベースの肉厚を線状に薄肉とする溝によって形成されたものであるパイプ支持バンドの仮止め具。
  6. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    上記折曲促進部は、取付ベースの幅を実質的に狭める切込みによって形成されたものであるパイプ支持バンドの仮止め具。
  7. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    上記折曲促進部は、取付ベースの幅を実質的に狭める小孔によって形成されたものであるパイプ支持バンドの仮止め具。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    上記折曲促進部が、上記溝、切込み及び小孔のいずれかの組合せからなるパイプ支持バンドの仮止め具。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    上記片部は、上記取付ベースの上端及び下端から、略並行に各々延設された一対の上片部及び下片部で構成されているパイプ支持バンドの仮止め具。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    上記片部には、取付ベースとにより上記一方の取付片部を把持する第2の係止爪が更に設けられているパイプ支持バンドの仮止め具。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    上記ボルト係止用空所の外側にボルト頭部の廻り止め部を形成しているパイプ支持バンドの仮止め具。
  12. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    上記取付ベースの取付片部又は足部材添装面側に隆起突部が形成されているパイプ支持バンドの仮止め具。
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