JP3178049U - 締付帯の緊締具 - Google Patents

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與志夫 中村
博 斉藤
喜博 岡本
恵 澁谷
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ナカムラ電工株式会社
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Abstract

【課題】緊締具本体の基端部が巻取軸の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体の先端部が巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定された締付帯の緊締具でありながら、締付帯の先端側が巻取軸に巻き締められても、緊締具本体から飛び出すことのない締付帯の緊締具を提供する。
【解決手段】締付帯の緊締具1は、緊締具本体2と、巻取軸3と、巻取軸3の時計回りの回動を許容し反時計回りの回動を規制する一方向クラッチ機構とを備え、緊締具本体2の基端部2Xを巻取軸3の回動方向の回動角進角側に設定し、その底板20の基端部20Xに締付帯5の基端部5Xを連結し、緊締具本体2の先端部2Yを巻取軸3の回動方向の回動角退角側に設定して、前記基端部2Xに、底板20の基端部20Xと、側板21の基端部21X,22Xおよび天板6とを備えたトンネル7を設ける。
【選択図】図1

Description

本考案は締付帯の緊締具に係り、より詳しくは、電柱などの構築物に、構築物の所有、管理の関係を示す表示、取り扱いに関する注意、広告などを記載した板を取り付けるために、これらの板に巻回される締付帯を緊締するための締付帯の緊締具に関する。
従来、締付帯の緊締具として特許文献1に記載のものが提案されている。この締付帯の緊締具を図14,図15に示す。これらの図において、締付帯の緊締具50は、ステンレス鋼板製の緊締具本体51と、ステンレス製の巻取軸52と、後述するステンレス細線を幅方向両端部に内蔵した樹脂製の締付帯53とを備える。
緊締具本体51は、底板51aの幅方向両端から立ち上がって互いに対向する一対の側板51b,51cを有し、底板51aの基端部51Xに締付帯53の基端部53Xが固定され、底板51aの先端部51Yには、幅方向両端から少し立ち上がって互いに対向する一対のガイド片51d,51eが形成されている。また、巻取軸52は、一対の側板51b,51cを貫通して該側板51b,51cに水平軸線C回りの回動を可能に、かつ水平軸線C方向の進退を不能に架設されており、巻取軸52の水平軸線C方向の進退は、巻取軸52の軸線C方向の一端に形成した回動操作頭部52aが側板51bの表面に密着している座金54aに干渉し、巻取軸52の軸線C方向の他端に形成した外突縁52bが側板51cの表面に密着している座金54bに干渉することで不能に拘束されている。さらに、巻取軸52には、締付帯53の挿通を許容する隙間55が軸線C方向に沿って半径方向に貫通形成されている。なお、座金54a,54bは、巻取軸52と同時に回転し得るように巻取軸52に組み付けられている。
一方、緊締具本体51と巻取軸52との間に一方向クラッチ機構56が介設される。この一方向クラッチ機構56は、巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て時計回り(矢印R)の回動を許容し、反時計回りの回動を規制するためのもので、一対の側板51b,51cに円周方向等間隔で形成した複数の係止孔57(ただし、図14において側板51bに形成した複数の係止孔57のみを示している)と、各座金54a,54bに形成されて前記係止孔57に係合または摺動する一対の係止爪58(ただし、図14において座金54aに形成した一対の係止爪58のみを示している)とで構成されている。つまり、巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て時計回り(矢印R)に回動した場合は、一対の係止爪58は各係止孔57に対して摺動して巻取軸52の時計回り(矢印R)の回動を許容し、巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て反時計回りに回動した場合は、一対の係止爪58は各係止孔57のいずれかに係合して、巻取軸52の反時計回りの回動を規制する。
前記構成の締付帯の緊締具50によれば、電柱などの構築物59に巻回した板60の周囲に締付帯53を巻回して適当な長さに切断し、その先端部53Yを底板51aの先端部51Y側から巻取軸52の隙間55に挿通して、先端部53Y側を底板51aの基端部51X側に露出させる。つぎに、巻取軸52の回動操作頭部52aをペンチなどの工具で挟むか、あるいは回動操作頭部52a内にドライバーの軸部を挿通して巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て時計回り (矢印R)に回動すると、締付帯53の先端部53Y側が巻取軸52の周囲に巻き締められて締付帯53は次第に緊締する。これにより、締付帯53は板60を電柱などの構築物59に締付け固定する。
実公平4−12531号公報
ここで、前記従来の締付帯の緊締具50において、締付帯53の先端部53Y側を底板51aの先端部51Y側から巻取軸52の隙間55に挿通した初期の状態から、巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て時計回り(矢印R)に回動して締付帯53の先端部53Y側が巻取軸52の周囲に巻き締められる場合の挙動を説明する。
まず、図16(a)に示すように、適当な長さに切断した締付帯53の先端部53Y側を底板51aの先端部51Y側から巻取軸52の隙間55に挿通して、底板51aの基端部51X側に露出させる。つぎに、巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て時計回り(矢印R)に90度回動すると、図16(b)に示すように、先端部53Y側における隙間55に近い部位53cが底板51aの表面に干渉して反時計回りに折り曲げられ、この折り曲げに伴って先端部53Y側は底板51a、板60および構築物59の表面から離れる斜め上方に反り返り、底板51aから離れて一対の側板51b,51c(ただし、図16(b)には側板51cのみが示されている)の外側に飛び出ることになる。
さらに、巻取軸52を回動操作頭部52a側から見て時計回り(矢印R)に90度回動すると、図16(c)に示すように、前記隙間55に近い部位53cと先端部53Yとの間53dが底板51aの表面に干渉して反時計回りに折り曲げられ、この折り曲げに伴って先端部53Y側はさらに底板51a、板60および構築物59の表面から離れる斜め上方に大きく反り返り、底板51aから大きく離れて一対の側板51b,51c(ただし、図16(c)には側板51cのみが示されている)の外側に飛び出ることになる。
すなわち、前記従来の締付帯の緊締具50では、緊締具本体51の基端部、つまり、底板51aの基端部51Xが巻取軸52の時計回り(矢印R)回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体51の先端部、つまり、底板51aの先端部51Yが巻取軸52の時計回り(矢印R)回動方向の回動角退角側に設定されているので、締付帯53の先端部53Y側が巻取軸52に巻き締められることで、図16(c)に示すように、先端部53Y側が一対の側板51b,51cの外側に飛び出る。
ところで、締付帯53には、その幅方向両端部に長手方向にのびるステンレス細線53aが内蔵されている。このような構造の締付帯53であると、緊締強度を増大させて強固な緊締を確保することができる利点を有している反面、ステンレス細線53aの先端部が図16(b),16(c)のように露出し、露出したステンレス細線53aの先端部が一対の側板51b,51cの外側に飛び出た状態で保持されていると、たとえば歩行者の手や衣服などに引っ掛かって、手や衣服などを損傷させるおそれを有する。
本考案は上記の実情に鑑みてなされたものであって、緊締具本体の基端部が巻取軸の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体の先端部が巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定された締付帯の緊締具でありながら、締付帯の先端側が巻取軸に巻き締められても、緊締具本体から飛び出すことのない締付帯の緊締具の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、本考案に係る締付帯の緊締具は、底板の幅方向両端から立ち上がって互いに対向する一対の側板を有し、前記底板の基端部に締付帯の基端部が連結される緊締具本体と、
前記一対の側板に水平軸線回りの回動を可能に架設され、かつ前記軸線方向の一端に回動操作頭部が設けられているとともに、前記締付帯の挿通を許容する隙間が前記軸線方向に沿って半径方向に貫通形成されている巻取軸と、
前記緊締具本体と巻取軸との間に介設されて、該巻取軸を前記回動操作頭部側から見て時計回りの回動を許容し反時計回りの回動を規制する一方向クラッチ機構とを備え、
前記締付帯の先端を前記緊締具本体の先端部側から巻取軸の隙間に挿通して緊締具本体の基端部側に延出した状態で前記回動操作頭部を時計回りに回動して、締付帯の先端部側を巻取軸の周囲に巻き締めて構築物を緊締するとともに、緊締具本体の基端部が巻取軸の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体の先端部が巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定された締付帯の緊締具において、
前記緊締具本体の基端部には、前記底板の基端部と、前記一対の側板の基端部および各側板の基端部の上端を連繋する天板とを備えたトンネルが設けられていることを特徴としている。
前記構成の締付帯の緊締具によれば、緊締具本体の基端部が巻取軸の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体の先端部が巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定されたものでありながら、締付帯の先端部側が巻取軸の周囲に巻き締められても、該先端部側は緊締具本体基端部のトンネル内に存在して外部に露出することはない。したがって、たとえ締付帯の先端から一対のステンレス細線の先端部が露出していても、この先端露出部が歩行者の手や衣服などに引っ掛かる不都合は起こらないので、締付帯の緊締具の安全度を高めることができる。
前記緊締具本体の底板は、前記基端部と前記先端部の間に設けた横架部を備え、該横架部は、第1切欠部を介して前記基端部に隣接し、第2切欠部を介して前記先端部に隣接しており、前記各側板の下端部には、前記横架部の近傍で第2切欠部に突出して幅方向で互いに対向する突起が設けられている。
これによれば、緊締具本体のトンネル側から、締付帯の基端部を緊締具本体の先端部に向けて挿通し、その基端を第2切欠部の位置で下向きに折り曲げ、かつ先端部に向けて反転させて横架部に巻き掛け、第1切欠部を下側から上向きに通過させて、該基端およびその近傍を既に底板の基端部上に位置している部位の下面に潜りこませてトンネルから引き出すことで、前記部位と底板の基端部とで締付帯の基端部を挟んだ状態で底板の基端部に締付帯の基端部を連結することができる。
また、締付帯における横架部に巻き掛けられている巻き掛け部が、底板の先端部に向かって移動しようとしても、この移動は、巻き掛け部に突起が干渉することで規制されるので、底板の基端部から締付帯の基端部の外れを防止した底板の基端部と締付帯の基端部との連結状態が保持される。
前記巻取軸の隙間は、前記一方向クラッチ機構により巻取軸の回動角進角側に向けて下がり勾配で傾斜して位置決めされている。これによると、一方向クラッチ機構により巻取軸の隙間を、水平、鉛直、あるいは進角側に向けて上がり勾配で傾斜して位置決めする構成よりも、締付帯の先端を巻取軸の隙間に挿通してトンネル側に延出させる作業が容易になる。
緊締具本体と、巻取軸および一方向クラッチ機構は、樹脂成形品によって構成されている。これによると、高精度の緊締具本体、巻取軸および一方向クラッチ機構を高い生産性で容易に成形することができる。
本考案に係る締付帯の緊締具は、緊締具本体の基端部が巻取軸の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体の先端部が巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定されたものでありながら、締付帯の先端側が巻取軸の周囲に巻き締められても、該先端側はトンネル状に形成されている緊締具本体の基端部内に存在して外部に露出しないので、たとえ締付帯の先端から一対のステンレス細線の先端部が露出していても、この先端露出部が歩行者の手や衣服などに引っ掛からず安全度を高めることができる。
本考案に係る締付帯の緊締具の一実施形態を示す正面図である。 図1の平面図である。 緊締具本体の一実施形態を示す正面図である。 図3の平面図である。 図3の右側面図である。 巻取軸の一実施形態を示す左側面図である。 図6の平面図である。 一方向クラッチ機構の一部を拡大して示す展開図である。 電柱などの構築物に対する取付初期段階の一例を部分的に示す拡大断面図である。 取付第2段階の一例を部分的に示す拡大断面図である。 取付第3段階の一例を部分的に示す拡大断面図である。 取付完了状態を示す拡大断面図である。 図13(a),(b)は、締付帯の先端部側が巻取軸の周囲に巻き締められる挙動の説明図である。 従来例の正面図である。 図14の平面図である。 図16(a)〜図16(c)は、従来例による締付帯の先端部側が巻取軸の周囲に巻き締められる挙動の説明図である。
以下、本考案に係る締付帯の緊締具の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本考案に係る締付帯の緊締具の一実施形態を示す正面図、図2は図1の平面図、図3は緊締具本体の一実施形態を示す正面図、図4は図3の平面図、図5は図3の右側面図、図6は巻取軸の一実施形態を示す左側面図、図7は図6の平面図、図8は一方向クラッチ機構の一部を拡大して示す展開図、図9は電柱などの構築物に対する取付初期段階の一例を部分的に示す拡大断面図である。
これらの図において、締付帯の緊締具1は、樹脂製の緊締具本体2と、樹脂製の巻取軸3と、樹脂製の一方向クラッチ機構4と、樹脂製の締付帯5とを備え、締付帯5には、その幅方向両端部にステンレス細線5aが長手方向にのびて内蔵されて強度を高めている。
図1〜図5において、緊締具本体2は、底板20の幅方向両端から立ち上がって互いに対向する厚肉の一方の側板21と、薄肉の他方の側板22とを有し、各側板21,22の長手方向の略中心部に円形の透孔23が設けられ、側板21の正面における透孔23の外周縁部には、該透孔23と同心の円周上に所定の間隔を隔てて8個の鋸歯形の係止突起24が突設されている。各係止突起24は、図8に示すように、時計まわり(矢印R)の始端24aから終端24bにかけて側板21の正面から漸次離れる傾斜面24cと、該傾斜面24cの終端24bから側板21の正面に垂直に連なる規制面24dとを備えており、一方向クラッチ機構4の一方側の部材を構成している。
緊締具本体2の底板20は、後述する構築物の曲率外周面に密接または略密接可能な曲率半径r(図1参照)を有する円弧状に形成されており、基端部20Xと先端部20Yの間に設けた横架部20Aを備え、横架部20Aは、第1切欠部20Zを介して前記基端部20Xに隣接し、第2切欠部20Z1を介して先端部20Yに隣接しており、各側板21,22の下端部には、横架部20Aの近傍で第2切欠部20Z1に突出して幅方向で互いに対向する一対の突起20Bが設けられている。
一方、緊締具本体2の基端部2Xには、底板20の基端部20Xと、一対の側板21,22それぞれの基端部21X,22Xおよび各側板21,22の基端部21X,22Xの上端を連繋する天板6とを備えるトンネル7が設けられている。
図1,図2,図6,図7に示すように、巻取軸3は鍔付き割りピン状のもので、軸線C方向の一端に設けた回動操作頭部30と、この回動操作頭部30に隣接形成された円盤状の鍔部31と、鍔部31に連設されて軸線C方向にのびて互いに対向する一対の脚部32,32とを備え、各脚部32,32の先端部には、僅かに拡径する係止部33が形成されている。そして、両脚部32,32の間を締付帯5の挿通を許容する隙間34として機能させるように、両脚部32,32の断面形状をそれぞれ半円状に設定し、各半円状断面の平坦面を互いに対向させてある。
前記円盤状の鍔部31は、側板21の透孔23よりも大径のもので、その外周縁部には、前記側板21の正面における透孔23の外周縁部に突設されている8個の鋸歯形の係止突起24が嵌合する8個の切欠部35(図8参照、ただし、図8には、2個の切欠部35のみを示してある)が8個の突片36(図8参照、ただし、図8には、3個の突片36のみを示してある)の間に備わっている。これら8個の切欠部35は、一方向クラッチ機構4の他方側の部材を構成する。つまり、一方向クラッチ機構4は、8個の鋸歯形の係止突起24と、各係止突起24が嵌合される8個の切欠部35とで構成されている。
つぎに、緊締具本体2と、巻取軸3と、一方向クラッチ機構4および締付帯5を備えた締付帯の緊締具1の組立手順を説明する。
まず、図6,図7に示す巻取軸3の一対の脚部32,32を、図3,図4に示す緊締具本体2の両側板21,22における一方の側板21の透孔23から他方の側板22の透孔23に向けて挿通する。一方の側板21の透孔23への各脚部32,32の挿通は、各脚部32,32先端部の係止部33が一方の側板21の透孔23に干渉して隙間34を縮小させる方向に弾性変形することで許容され、続く他方の側板22の透孔23への各脚部32,32の挿通は、各脚部32,32先端部の係止部33が他方の側板22の透孔23に干渉して隙間34を縮小させる方向に弾性変形することで許容される。
前記弾性変形により係止部33が他方の側板22の透孔23を通過した直後の弾性復帰に伴って、図2に示すように、係止部33が他方の側板22の透孔23周辺に係合して、巻取軸3は緊締具本体2に脱抜不能、かつ、両側板21,22に水平軸線C(図6,図7参照)回りの回動を可能に架設した状態で組み付けられる。この組み付け時に、巻取軸3における円盤状の鍔部31の8個の切欠部35に、側板21における正面の透孔23の外周縁部に突設されている8個の鋸歯形の係止突起24が嵌合する。これにより、緊締具本体2と巻取軸3との間に一方向クラッチ機構4が介設されることになって、巻取軸3は、回動操作頭部30側(正面側)から見て時計回り(図1,図7の矢印R)の回動が許容され、反時計回りの回動は規制されることになる。したがって、締付帯の緊締具1は、緊締具本体2の基端部2Xが巻取軸3の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体2の先端部2Yが巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定された構造になる。
緊締具本体2と巻取軸3との間に一方向クラッチ機構4が介設されることにより、巻取軸3を緊締具本体2に脱抜不能、かつ、両側板21,22に水平軸線C回りの回動を可能に架設して組み付けた場合、隙間34は、巻取軸3の回動角進角側に向けて下がり勾配約5゜で傾斜して位置決めされている。この位置決めは、前記8個の鋸歯形の係止突起24における頂点に位置する鋸歯形の係止突起24の円周方向中央と透孔23の中心を結ぶ直線を、回動角進角側に向けて約5゜傾斜させることによって実現できる。
図1および図13(a),(b)に示すように、締付帯5は、その基端部5X側を緊締具本体2における基端部2Xのトンネル7側から先端部2Yに向けて挿通し、その基端5Xaを第2切欠部20Z1の位置で下向きに折り曲げ、かつ先端部5Y(図1参照)に向けて反転させて横架部20Aに巻き掛け、第1切欠部20Zを下側から上向きに通過させて、該基端5Xaおよびその近傍を既に底板20の基端部20X上に位置している部位5Z[図13(a),(b)参照]の下面に潜りこませてトンネル7から引き出すことで、前記部位5Zと底板20の基端部20Xとで基端部5Xを挟んだ状態で底板20の基端部20Xに締付帯5の基端部5Xを連結することができる。このように、緊締具本体2の底板20の基端部20Xに締付帯5の基端部5Xを連結した状態で、締付帯の緊締具1は販売されるとともに、締付帯の緊締具1のストック管理や締付帯の緊締具1の現場への搬送および搬送された現場から緊締箇所への携行などが実行される。
緊締具本体2の底板20の基端部20Xに締付帯5の基端部5Xが連結された状態で、締付帯5における横架部20Aに巻き掛けられている巻き掛け部5Z1[図13(a),(b)参照]が、底板20の先端部20Yに向かって移動しようとしても、この移動は、巻き掛け部5Z1に前記一対の突起20Bが干渉することで規制される。したがって、底板20の基端部20Xから締付帯5の基端部5Xの外れを防止した底板20の基端部20Xと締付帯5の基端部5Xとの連結状態が保持される。
前記構成の締付帯の緊締具1は、まず、図9に示すように、電柱などの構築物8に巻回した板9の周囲に締付帯5を巻回して、その先端5Yaを緊締具本体2の先端部2Y側から巻取軸3の隙間34とトンネル7に順次挿通してトンネル7から露出させる。つぎに、図10に示すように、トンネル7から露出している部分を上方に折り曲げて緊締具本体2に仮止めしたのち、図11に示すように、トンネル7の出口近くをカッターナイフなどで幅方向に切断して新しい先端5Ybを形成する。つづいて、巻取軸3の回動操作頭部30をペンチなどの工具で挟んで、該巻取軸3を回動操作頭部30側から見て時計回り(矢印R)に90゜回動すると、締付帯5の先端部5Y側が巻取軸3の周囲に巻き締められて締付帯5は緊締する。これにより、図12に示すように、締付帯5は板9を電柱などの構築物8に締付け固定することになる。
なお、巻取軸3の回動操作頭部30側から見て時計回り(矢印R)への回動は、図8に示す各突片36にける時計回り(矢印R)の可動方向下流側のコーナ部36aが鋸歯形の係止突起24の傾斜面24cを摺動することによって許容され、この摺動によって各側板21,22の幅方向の対向間隔を縮小させるように生じる負荷は、薄肉の他方の側板22が厚肉の一方の側板21側に向かって撓曲することで吸収される。
ここで、巻取軸3を回動操作頭部30側から見て時計回り(矢印R)に回動して締付帯5の先端部5Y側が巻取軸3の周囲に巻き締められる場合の挙動を説明する。
図11,図13(a)に示すように、新しい先端5Ybを形成した後に、巻取軸3を回動操作頭部30側から見て時計回り(矢印R)に90゜回動すると、図13(b)に示すように、締付帯5の先端部5Y側が巻取軸3の一対の脚部32,32の周囲に巻き締められて、該先端部5Y側および前記新しい先端5Ybは緊締具本体2基端部のトンネル7内に存在する。したがって、たとえ締付帯5の新しい先端5Ybから一対のステンレス細線5aの先端部が露出していても、この先端露出部が歩行者の手や衣服などに引っ掛かる不都合は起こらないので、締付帯の緊締具の安全度を高めることができる。
前記巻取軸3の隙間34は、一方向クラッチ機構4により巻取軸3の回動角進角側に向けて下がり勾配で傾斜して位置決めされているので、一方向クラッチ機構4により巻取軸3の隙間34を、水平、鉛直、あるいは進角側に向けて上がり勾配で傾斜して位置決めする構成よりも、締付帯5の先端5Yaを巻取軸3の隙間34に挿通してトンネル7側に延出させる作業が容易になる。
本考案に係る締付帯の緊締具1の緊締具本体2と、巻取軸3および一方向クラッチ機構4は、それぞれ樹脂成形品によって構成されているので、高精度の緊締具本体2、巻取軸3および一方向クラッチ機構4を高い生産性で容易に成形することができる。
また、本考案に係る締付帯の緊締具1は、緊締具本体2の底板20を、前記電柱などの構築物8の曲率外周面に密接または略密接可能な曲率半径rの円弧状に形成されているので、より詳しくは、構築物8に巻回した板9の曲率外周面に密接または略密接可能な曲率半径rの円弧状に形成されているので、板9の曲率外周面に対する底板20のフィット性がよくなる。したがって、締付帯5により板9および構築物8をガタツクことなく強固に緊締することが可能となる。
締付帯の緊締具1は、電柱などの構築物8に、構築物8の所有、管理の関係を示す表示、取り扱いに関する注意、広告などを記載した板9を取り付けるために、これらの板9に巻回される締付帯5を緊締するために用いられる。
1 締付帯の緊締具
2 緊締具本体
2X 緊締具本体の基端部
2Y 緊締具本体の先端部
3 巻取軸
30 巻取軸の回動操作頭部
34 巻取軸の隙間
4 一方向クラッチ機構
5 締付帯
5X 締付帯の基端部
5Y 締付帯の先端部
5Ya 締付帯の先端
6 天板
7 トンネル
8 電柱などの構築物(構築物)
9 板(構築物)
20 緊締具本体の底板
20A 横架部
20B 突起
20X 底板の基端部
20Y 底板の先端部
20Z 第1切欠部
20Z1 第2切欠部
21 緊締具本体の一方の側板
21X 一方の側板の基端部
22 緊締具本体の他方の側板
22X 他方の側板の基端部
C 水平軸線

Claims (4)

  1. 底板の幅方向両端から立ち上がって互いに対向する一対の側板を有し、前記底板の基端部に締付帯の基端部が連結される緊締具本体と、
    前記一対の側板に水平軸線回りの回動を可能に架設され、かつ前記軸線方向の一端に回動操作頭部が設けられているとともに、前記締付帯の挿通を許容する隙間が前記軸線方向に沿って半径方向に貫通形成されている巻取軸と、
    前記緊締具本体と巻取軸との間に介設されて、該巻取軸を前記回動操作頭部側から見て時計回りの回動を許容し反時計回りの回動を規制する一方向クラッチ機構とを備え、
    前記締付帯の先端を前記底板の先端部側から巻取軸の隙間に挿通して該底板の基端部側に延出した状態で前記回動操作頭部を時計回りに回動して、締付帯の先端側を巻取軸の周囲に巻き締めて構築物を緊締するとともに、緊締具本体の基端部が巻取軸の回動方向の回動角進角側に設定され、緊締具本体の先端部が巻取軸の回動方向の回動角退角側に設定された締付帯の緊締具において、
    前記緊締具本体の基端部には、前記底板の基端部と、前記一対の側板の基端部および各側板の基端部の上端を連繋する天板とを備えたトンネルが設けられていることを特徴とする締付帯の緊締具。
  2. 請求項1に記載した締付帯の緊締具において、
    前記緊締具本体の底板は、前記基端部と前記先端部の間に設けた横架部を備え、該横架部は、第1切欠部を介して前記基端部に隣接し、第2切欠部を介して前記先端部に隣接しており、前記各側板の下端部には、前記横架部の近傍で第2切欠部に突出して幅方向で互いに対向する突起が設けられている締付帯の緊締具。
  3. 請求項1に記載した締付帯の緊締具において、
    前記巻取軸の隙間は、前記一方向クラッチ機構により巻取軸の回動角進角側に向けて下がり勾配で傾斜して位置決めされている締付帯の緊締具。
  4. 請求項1に記載した締付帯の緊締具において、
    前記緊締具本体と、巻取軸および一方向クラッチ機構が樹脂成形品からなる締付帯の緊締具。
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